JP2738806B2 - 精密ガラス凹版の作成方法 - Google Patents

精密ガラス凹版の作成方法

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康彦 近藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンポ印刷に代表され
るグラビアオフセット印刷において用いられるガラス凹
版を作成するための方法に関し、精密な電子回路や液晶
マスクあるいはカラーフィルターの印刷といった非常に
高い精度が必要とされる印刷に用いられるガラス凹版の
作成に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス凹版を作成するに際して
は、主に、フッ酸を用いてエッチングを行なっていた。
ところが、エッチャントとしてフッ酸を用いた場合には
エッチング速度がきわめて速く、例えば、ソーダライム
ガラスにパターン深さ10μmのエッチングを行なう場
合には、エッチング時間は約2〜3秒程度で充分であ
る。そのため、正確に所定の深さにエッチングを行なう
ことが困難であり、エッチング深さのばらつきが非常に
大きいという問題点があった。
【0003】上記問題点を解決するために開発されたバ
ッファードフッ酸(HF/NH3)はエッチング速度が
非常に遅く、所定深さにエッチングを行なうことが可能
である。しかし、バッファードフッ酸は、主に、サブミ
クロンオーダーのエッチング深さが必要とされるLSI
やVLSI等の半導体のパターンニングに用いられるエ
ッチャントであり、これを用いて、グラビヤオフセット
印刷用の凹版に必要とされる3〜50μmといった深い
エッチングを行なうと、断面形状がフラットにならず、
W形や丸形になってしまう傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エッチング深さに大き
なばらつきがあったり、エッチング断面形状がW形や丸
形であったりすると、印刷時のインキ膜厚み、形状が不
均一になるので、高精度・高密度な印刷を行なうことが
困難である。
【0005】そこで、本発明は、エッチング深さのばら
つきを極力少なくすることができ、しかも、エッチング
断面形状が非常にフラットになるようなガラス凹版作成
方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラスをエッ
チングして凹版を作成する際に、エッチャントとして、
フッ酸と硝酸と氷酢酸との混合溶液を用いるものであ
る。
【0007】また、本発明は、上記構成において、ガラ
スとしてソーダライムガラスまたはノンアルカリガラス
を用いるものである。
【0008】
【作用】従来のガラスエッチング経験より、エッチャン
トを変更することによりエッチング速度、エッチング断
面形状が大きく変わることが判っている。
【0009】そこで、種々のエッチャントを用いて試験
を行なったところ、エッチング速度はフッ酸の濃度を薄
くすることで調整可能であることが判った。そして、各
種フッ酸混合溶液を用いて試験を進めると、フッ酸:硝
酸:氷酢酸の混合溶液がエッチング速度、断面形状とも
に非常にバランスのとれたエッチャントであることが判
明した。
【0010】硝酸にはフッ酸の濃度を希釈する働きと、
フッ酸が溶かしたガラス表面を洗浄する働きとがあり、
これら働きにより、非常にフラットなエッチング断面形
状を得ることができる。また、エッチャントを繰り返し
用いてエッチングを行なうと、エッチャントの純度が低
下し、その結果、エッチング速度が遅くなり、エッチン
グ断面形状も劣化するといった問題が起こる。氷酢酸を
一部添加することで、そのようなエッチャントの経時変
化が非常に少なくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0012】(実施例1)
【0013】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硝酸:氷酢酸(混合比率1:1
0:10)の混合溶液中に180秒浸漬し、浸漬後すぐ
に純水にてリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエッ
チング深さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レーザ
ーテック社製1LM21W)にて測定した。
【0014】(実施例2)
【0015】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硝酸:氷酢酸(混合比率1:5:
5)の混合溶液中に100秒浸漬し、浸漬後すぐに純水
にてリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエッチング
深さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レーザーテッ
ク社製1LM21W)にて測定した。
【0016】(実施例3)
【0017】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硝酸:氷酢酸(混合比率1:1
5:15)の混合溶液中に250秒浸漬し、浸漬後すぐ
に純水にてリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエッ
チング深さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レーザ
ーテック社製1LM21W)にて測定した。
【0018】(実施例4)
【0019】ガラス基板としてノンアルカリガラス(コ
ーニング社 #7059)を用い、表面にクロム膜を蒸
着(膜厚さ1000オングストロ−ム)したクロムブラ
ンクスをレーザーにて100μm幅のストライプパター
ンを形成した。形成したこのハードマスクをフッ酸:硝
酸:氷酢酸(混合比率1:10:10)の混合溶液中に
350秒浸漬し、浸漬後すぐに純水にてリンス、IR乾
燥を行なった後に線幅とエッチング深さ、断面形状を走
査型レーザー顕微鏡(レーザーテック社製1LM21
W)にて測定した。
【0020】(比較例1)
【0021】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸溶液中に1.5秒浸漬し、浸漬後す
ぐに純水にてリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエ
ッチング深さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レー
ザーテック社製1LM21W)にて測定した。
【0022】(比較例2)
【0023】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硫酸(混合比率1:10)の混合
溶液中に85秒浸漬し、浸漬後すぐに純水にてリンス、
IR乾燥を行なった後に線幅とエッチング深さ、断面形
状を走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック社製1LM
21W)にて測定した。
【0024】(比較例3)
【0025】ガラス基板としてノンアルカリガラス(コ
ーニング社 #7059)を用い、表面にクロム膜を蒸
着(膜厚さ1000オングストロ−ム)したクロムブラ
ンクスをレーザーにて100μm幅のストライプパター
ンを形成した。形成したこのハードマスクをフッ酸:硫
酸(混合比率1:10)の混合溶液中に150秒浸漬
し、浸漬後すぐに純水にてリンス、IR乾燥を行なった
後に線幅とエッチング深さ、断面形状を走査型レーザー
顕微鏡(レーザーテック社製1LM21W)にて測定し
た。
【0026】(比較例4)
【0027】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硝酸:氷酢酸(混合比率1:1:
1)の混合溶液中に30秒浸漬し、浸漬後すぐに純水に
てリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエッチング深
さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック
社製1LM21W)にて測定した。
【0028】(比較例5)
【0029】ガラス基板としてソーダライムガラスを用
い、表面にクロム膜を蒸着(膜厚さ1000オングスト
ロ−ム)したクロムブランクスをレーザーにて100μ
m幅のストライプパターンを形成した。形成したこのハ
ードマスクをフッ酸:硝酸:氷酢酸(混合比率1:2
0:20)の混合溶液中に400秒浸漬し、浸漬後すぐ
に純水にてリンス、IR乾燥を行なった後に線幅とエッ
チング深さ、断面形状を走査型レーザー顕微鏡(レーザ
ーテック社製1LM21W)にて測定した。
【0030】以上の実施例1〜4、比較例1〜5におけ
るエッチング深さ(平均値、標準偏差)、断面形状の測
定結果を図1にまとめて示す。実施例1〜4は、比較例
1〜5に比べ、エッチング深さのばらつきが極めて少な
く、また、エッチング断面形状もフラットであり、非常
に良好な結果を示した。
【0031】フッ酸:硝酸:氷酢酸の混合比率について
は、目的とするエッチング深さによって異なるが、実施
例1〜4から明らかなように、グラビヤオフセット印刷
で用いられる凹版の深さとして必要とされる3〜50μ
mの範囲においては、フッ酸:硝酸:氷酢酸の混合比率
を1:5〜15:5〜15の範囲とすることにより、良
好なエッチングを得ることができる。さらに深いエッチ
ング深さを必要とする場合には混合比率を1:5〜7:
5〜7とし、フッ酸の濃度をやや高くすることにより、
浅いエッチング深さを必要とする場合には、混合比率を
1:10〜15:10〜15とし、フッ酸の濃度をやや
低くすることにより、エッチング速度、断面形状ともに
バランスのとれたエッチングを行なうことができる。
【0032】また、エッチング深さの微調整のために、
フッ酸:硝酸:氷酢酸の混合溶液でエッチングした後、
さらに、エッチング速度の遅いバッファードフッ酸等に
てエッチングする2段階エッチングとすることも可能で
ある。エッチング量が少ない範囲では、バッファードフ
ッ酸でも非常にフラットなエッチング断面形状を得るこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、フッ酸と硝酸と氷
酢酸との混合溶液をエッチャントとして用いることによ
り、エッチング深さのばらつきが少なく、断面形状もフ
ラットなガラス凹版を作成することが可能となる。この
ような効果は、ガラスとしてソーダライムガラスまたは
ノンアルカリガラスを用いた場合に最も顕著に発揮され
る。
【0034】本発明は非常に精密なパターンのエッチン
グに適しており、高密度プリント基板の印刷やレジスト
印刷、液晶カラーフィルターの印刷等に用いられる精密
ガラス凹版の作成方法として、その工業的利用価値は極
めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるエッチング深さ、断面
形状の測定結果と、比較例におけるエッチング深さ、断
面形状の測定結果を示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスをエッチングして凹版を作成する
    際に、エッチャントとして、フッ酸と硝酸と氷酢酸との
    混合溶液を用いることを特徴とする精密ガラス凹版の作
    成方法。
  2. 【請求項2】 ガラスとしてソーダライムガラスまたは
    ノンアルカリガラスを用いることを特徴とする請求項1
    の精密ガラス凹版の作成方法。
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