JP2735222B2 - 質量分析計 - Google Patents
質量分析計Info
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- JP2735222B2 JP2735222B2 JP63132765A JP13276588A JP2735222B2 JP 2735222 B2 JP2735222 B2 JP 2735222B2 JP 63132765 A JP63132765 A JP 63132765A JP 13276588 A JP13276588 A JP 13276588A JP 2735222 B2 JP2735222 B2 JP 2735222B2
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- ions
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/02—Details
- H01J49/025—Detectors specially adapted to particle spectrometers
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は質量分析計の検出機構に係り、特に正イオン
および負イオンを高感度で検出するのに好適な質量分析
計に係る。
および負イオンを高感度で検出するのに好適な質量分析
計に係る。
従来の質量分析計における正イオン,負イオン共用検
出機構は、真空19巻,8号,(1976年)第280頁から第288
頁に記載のようにイオン−電子コンバータ,電子−フォ
トンコンバータ(シンティレータ),光電子増倍管を組
み合わせたものとなっていた。また、特開昭63−276862
号公報、特開昭62−31935号公報、及びレビュー・オブ
・サイエンティフィク・インスツルメンツ、第49巻(19
78年)第1250頁から第1256頁(Rev.Sci.Instrum.,vol4
9,pp1250−1256)にも記載されている。
出機構は、真空19巻,8号,(1976年)第280頁から第288
頁に記載のようにイオン−電子コンバータ,電子−フォ
トンコンバータ(シンティレータ),光電子増倍管を組
み合わせたものとなっていた。また、特開昭63−276862
号公報、特開昭62−31935号公報、及びレビュー・オブ
・サイエンティフィク・インスツルメンツ、第49巻(19
78年)第1250頁から第1256頁(Rev.Sci.Instrum.,vol4
9,pp1250−1256)にも記載されている。
上記従来技術では正イオンおよび負イオン検出が行な
えるが、光電子増倍管を使用することによるノイズ増加
を低減させる配慮がされておらず、特に正イオンに対す
る高感度化が阻害されるという問題があった。
えるが、光電子増倍管を使用することによるノイズ増加
を低減させる配慮がされておらず、特に正イオンに対す
る高感度化が阻害されるという問題があった。
質量分析計では一般に正イオンを検出する場合には第
6図に示される構造の検出機構が用いられている。すな
わち質量分離器3で質量分離された正イオンは負高電圧
の印加された電子増倍管8のイオン−電子変換面7で二
次電子を発生する。二次電子は電子増倍管8で増幅さ
れ、電流として検出記録部19へ送られる。この電子増倍
管8はノイズ発生量が少なく、質量分析計の正イオン検
出増幅器として多用されている。
6図に示される構造の検出機構が用いられている。すな
わち質量分離器3で質量分離された正イオンは負高電圧
の印加された電子増倍管8のイオン−電子変換面7で二
次電子を発生する。二次電子は電子増倍管8で増幅さ
れ、電流として検出記録部19へ送られる。この電子増倍
管8はノイズ発生量が少なく、質量分析計の正イオン検
出増幅器として多用されている。
しかし、電子増倍管はこの利用形態では負イオン検出
に用いることはできない。すなわち、電子増倍管8は電
子増幅のためイオン−電子変換面7が電流送出部9より
低い電位に設定されている必要がある。質量分離器3お
よびスリット4はアース電位であり、質量分離器3を通
過した負イオンがイオン−電子変換面7で電子を発生す
るためにはイオン−電子変換面7は正の高電圧が印加さ
れる必要がある。この時、電流送出部9はイオン−電子
変換面7よりさらに高い正の高電位状態となり、この電
流を扱う検出記録部19も高電位状態となってしまう。こ
の問題を解決するために電流送出部9と検出記録部19を
直接導通させないパルス計測法があるが、この手法は高
感度化を図るためにイオン源2およびイオン源から電子
増倍管8までのインオン光学系改良により、イオン−電
子変換面7に到達するイオン量を増加させるとイオンの
数え落としが発生するという不都合な現象がある。例え
ば大気圧イオン化質量分析計は極めて高感度な分析計で
微量成分検出に用いられるため、弱小ピークを検出する
必要がある。しかし、この手法はその特性から、同時に
主成分の主ピークも観測する必要がある。高感度化のた
めイオン光学系を改良し、電子増倍管に到達するイオン
量を増大させた時、主成分イオン量は10-10A以上とな
り、パルス計測法では計測できない。
に用いることはできない。すなわち、電子増倍管8は電
子増幅のためイオン−電子変換面7が電流送出部9より
低い電位に設定されている必要がある。質量分離器3お
よびスリット4はアース電位であり、質量分離器3を通
過した負イオンがイオン−電子変換面7で電子を発生す
るためにはイオン−電子変換面7は正の高電圧が印加さ
れる必要がある。この時、電流送出部9はイオン−電子
変換面7よりさらに高い正の高電位状態となり、この電
流を扱う検出記録部19も高電位状態となってしまう。こ
の問題を解決するために電流送出部9と検出記録部19を
直接導通させないパルス計測法があるが、この手法は高
感度化を図るためにイオン源2およびイオン源から電子
増倍管8までのインオン光学系改良により、イオン−電
子変換面7に到達するイオン量を増加させるとイオンの
数え落としが発生するという不都合な現象がある。例え
ば大気圧イオン化質量分析計は極めて高感度な分析計で
微量成分検出に用いられるため、弱小ピークを検出する
必要がある。しかし、この手法はその特性から、同時に
主成分の主ピークも観測する必要がある。高感度化のた
めイオン光学系を改良し、電子増倍管に到達するイオン
量を増大させた時、主成分イオン量は10-10A以上とな
り、パルス計測法では計測できない。
そこで、負イオン検出のために従来は図7に示される
検出機構が用いられていた。すなわち、負イオンは正の
高電圧の印加されたイオン−電子コンバータ10で電子に
変換され、電子はさらに正の高電圧が印加された電子−
フォトンコンバータ13でフォトンに変換される。このフ
ォトンが光電子増管15で電流として検出増幅され、検出
記録部19に送出される。光電子増倍管15の電流送出部17
はアース電位であるから、検出記録部19もアース電位と
なる。
検出機構が用いられていた。すなわち、負イオンは正の
高電圧の印加されたイオン−電子コンバータ10で電子に
変換され、電子はさらに正の高電圧が印加された電子−
フォトンコンバータ13でフォトンに変換される。このフ
ォトンが光電子増管15で電流として検出増幅され、検出
記録部19に送出される。光電子増倍管15の電流送出部17
はアース電位であるから、検出記録部19もアース電位と
なる。
この負イオン検出機構はイオン−電子コンバータ10に
負の高電圧を印加し、電子−フォトンコンバータ13にイ
オン−電子コンバータ10より正側に高い電圧を印加すれ
ば正イオンの検出も行なえるので正イオン,負イオンの
共用検出器となる。
負の高電圧を印加し、電子−フォトンコンバータ13にイ
オン−電子コンバータ10より正側に高い電圧を印加すれ
ば正イオンの検出も行なえるので正イオン,負イオンの
共用検出器となる。
しかし、第7図の検出機構は以下の欠点がある。すな
わち、光電子増倍管15は第6図に示される電子増倍管8
に比較して、光,宇宙線等の影響を受けやすく、ノイズ
を発生しやすい。従って、第7図に示される正負イオン
検出機構は正イオン検出に関し、第6図に示される正イ
オン検出機構より信号雑音比(S/N)が低く、微量イオ
ンの高感度検出ができないという大きな問題点があっ
た。
わち、光電子増倍管15は第6図に示される電子増倍管8
に比較して、光,宇宙線等の影響を受けやすく、ノイズ
を発生しやすい。従って、第7図に示される正負イオン
検出機構は正イオン検出に関し、第6図に示される正イ
オン検出機構より信号雑音比(S/N)が低く、微量イオ
ンの高感度検出ができないという大きな問題点があっ
た。
もし、第6図に示される装置で負イオンを検出しよう
とすれば第7図の検出機構をわざわざ第6図の検出機構
に置き換えて設置しなおさなければならず、また第7図
の装置で正イオンを高感度に検出しようとすれば、第6
図の検出機構を第7図の装置に設置しなおさなければな
らない。この交換操作は極めて煩雑で長時間を要し、頻
繁に行なうことは実際不可能である。
とすれば第7図の検出機構をわざわざ第6図の検出機構
に置き換えて設置しなおさなければならず、また第7図
の装置で正イオンを高感度に検出しようとすれば、第6
図の検出機構を第7図の装置に設置しなおさなければな
らない。この交換操作は極めて煩雑で長時間を要し、頻
繁に行なうことは実際不可能である。
そこで、本発明の目的は正イオンを高感度に検出可能
とし、かつ負イオンも検出可能な検出機構を提供するこ
とにある。
とし、かつ負イオンも検出可能な検出機構を提供するこ
とにある。
上記目的は電子増倍管と光電子増倍管を質量分離器後
方の同一真空槽内に設置することにより、達成される。
また、電子増倍管及び光電子増倍管の位置を真空槽外部
からの制御により移動する手段を設けるとよく、その移
動方向は質量分離器から射出される中性粒子の軌道と垂
直にするとよい。
方の同一真空槽内に設置することにより、達成される。
また、電子増倍管及び光電子増倍管の位置を真空槽外部
からの制御により移動する手段を設けるとよく、その移
動方向は質量分離器から射出される中性粒子の軌道と垂
直にするとよい。
質量分離器を透過した正イオンは負高電圧の印加され
た電子増倍管のイオン−電子変換面に加速されて衝突
し、二次電子を発生する。二次電子は電子増倍管により
増幅され、電流として検出記録部へ送出される。
た電子増倍管のイオン−電子変換面に加速されて衝突
し、二次電子を発生する。二次電子は電子増倍管により
増幅され、電流として検出記録部へ送出される。
また負イオンは同一真空槽内に設置されたイオン−電
子コンバータ,電子−フォトンコンバータ,光電子増倍
管によって検出増幅される。すなわち、質量分離器を透
過した負イオンは正の高電圧の印加されたイオン−電子
コンバータと質量分離器の電位勾配により、イオン−電
子コンバータに加速導入され、電子を発生する。この電
子はイオン−電子コンバータより高い電位が印加されて
いる電子−フォトンコンバータに加速導入されて光を発
生する。光は光電子増倍管で光電子として増幅され、検
出記録部に送出される。
子コンバータ,電子−フォトンコンバータ,光電子増倍
管によって検出増幅される。すなわち、質量分離器を透
過した負イオンは正の高電圧の印加されたイオン−電子
コンバータと質量分離器の電位勾配により、イオン−電
子コンバータに加速導入され、電子を発生する。この電
子はイオン−電子コンバータより高い電位が印加されて
いる電子−フォトンコンバータに加速導入されて光を発
生する。光は光電子増倍管で光電子として増幅され、検
出記録部に送出される。
このように同一真空槽内に正イオン検出用の電子増倍
管と負イオン検出用の光電子増倍管の両方を設置するこ
とにより、正イオンは高感度に検出され、また負イオン
の検出も行なえる。しかし、単に同一真空槽内に二つの
検出機構を設置しても検出機構の形状,大きさ等から、
高感度検出を行うための検出器へ到達するイオン量が最
大となるような最適位置に検出器を設置することは困難
である。
管と負イオン検出用の光電子増倍管の両方を設置するこ
とにより、正イオンは高感度に検出され、また負イオン
の検出も行なえる。しかし、単に同一真空槽内に二つの
検出機構を設置しても検出機構の形状,大きさ等から、
高感度検出を行うための検出器へ到達するイオン量が最
大となるような最適位置に検出器を設置することは困難
である。
そこで、本発明では真空槽外からの操作により、真空
槽内で各検出機構の位置を移動させることにより、イオ
ン軌道に対して最適位置に各検出機構を設置することが
できるようにしている。この移動機構を具備した本発明
により、従来の正負共用検出機構の正イオンに対するS/
N低下を解消することができる。
槽内で各検出機構の位置を移動させることにより、イオ
ン軌道に対して最適位置に各検出機構を設置することが
できるようにしている。この移動機構を具備した本発明
により、従来の正負共用検出機構の正イオンに対するS/
N低下を解消することができる。
以下、本発明の一実施例を第1図,第2図により説明
する。
する。
第1図では電子増倍管8と光電子増倍管15が同一真空
槽1内に平行に設置されている。また、電子増倍管8,デ
ィフレクタ6,イオン−電子コンバータ10,電子−フォト
ンコンバータ(シンティレータ)14,光電子増倍管15は
いずれも固定台16に固定されて設置され、固定台16は回
転導入機構20に結合されている。固定台16は回転導入機
構20を真空槽1外部で操作することにより、A−A′方
向に移動可能となっている。
槽1内に平行に設置されている。また、電子増倍管8,デ
ィフレクタ6,イオン−電子コンバータ10,電子−フォト
ンコンバータ(シンティレータ)14,光電子増倍管15は
いずれも固定台16に固定されて設置され、固定台16は回
転導入機構20に結合されている。固定台16は回転導入機
構20を真空槽1外部で操作することにより、A−A′方
向に移動可能となっている。
まず負イオン検出の場合を説明する。イオン源2から
引き出され、質量分離器3,スリット4を透過した負イオ
ンが負電位が設定されたディフレクタ6によって負イオ
ン軌道26のように偏向される。さらにイオン−電子コン
バータ10にかけられた正の高電圧により加速されてイオ
ン電子−コンバータ10のイオン−電子変換面11に導入さ
れて電子を発生する。この電子は電子増幅器12で増幅さ
れ、さらに電子増幅器12より正側の高電圧の印加された
電子−フォトンコンバータ(シンチレータ)13に加速導
入されて光を発生する。この光は光電紙増倍管15のフォ
トン−電子変換面14で電子に変換され、この電子が光電
増倍管15で増幅され、信号電流として記録部19に送られ
る。
引き出され、質量分離器3,スリット4を透過した負イオ
ンが負電位が設定されたディフレクタ6によって負イオ
ン軌道26のように偏向される。さらにイオン−電子コン
バータ10にかけられた正の高電圧により加速されてイオ
ン電子−コンバータ10のイオン−電子変換面11に導入さ
れて電子を発生する。この電子は電子増幅器12で増幅さ
れ、さらに電子増幅器12より正側の高電圧の印加された
電子−フォトンコンバータ(シンチレータ)13に加速導
入されて光を発生する。この光は光電紙増倍管15のフォ
トン−電子変換面14で電子に変換され、この電子が光電
増倍管15で増幅され、信号電流として記録部19に送られ
る。
次に正イオン検出の場合を第2図を用いて説明する。
ディフレクタ6は正電位に変更され、これによって正イ
オンは正イオン軌道27のように偏向されてイオン−電子
変換面7に導入されて電子を発生する。この電子が電子
増倍管8で増幅されて信号電流として記録部19に送られ
る。
ディフレクタ6は正電位に変更され、これによって正イ
オンは正イオン軌道27のように偏向されてイオン−電子
変換面7に導入されて電子を発生する。この電子が電子
増倍管8で増幅されて信号電流として記録部19に送られ
る。
負イオン,正イオンは以上のようにして検出される
が、第1図と第2図において固定台16の位置が異なって
いることが重要な事項である。
が、第1図と第2図において固定台16の位置が異なって
いることが重要な事項である。
一般に質量分析計、特に四重極質量分析計では質量分
離器3を通過してくる粒子として、イオンの他に中性の
励起分子がある。この励起分子がイオン−電子変換面7,
11に導入されるとイオンと同様に電子を発生してノイズ
原因となるのでこの励起分子は感度低減の原因となる。
そこでこの励起分子をイオン−電子変換面7,11に導入さ
せないために通常は第6図,第7図に示されるようにイ
オン−電子変換器7,11は質量分離器3内のイオン進行方
向の軸25からはずれた位置に設置され、イオンのみをデ
ィフレクタ6で偏向させている。従って第1図,第2図
のように同一真空槽内に電子増倍管8と光電子増倍管15
を設置した場合、イオン軌道26,27の最適軌道に対して
イオン−電子変換面7,11が最適位置に設置されれば固定
台16は移動される必要がない。
離器3を通過してくる粒子として、イオンの他に中性の
励起分子がある。この励起分子がイオン−電子変換面7,
11に導入されるとイオンと同様に電子を発生してノイズ
原因となるのでこの励起分子は感度低減の原因となる。
そこでこの励起分子をイオン−電子変換面7,11に導入さ
せないために通常は第6図,第7図に示されるようにイ
オン−電子変換器7,11は質量分離器3内のイオン進行方
向の軸25からはずれた位置に設置され、イオンのみをデ
ィフレクタ6で偏向させている。従って第1図,第2図
のように同一真空槽内に電子増倍管8と光電子増倍管15
を設置した場合、イオン軌道26,27の最適軌道に対して
イオン−電子変換面7,11が最適位置に設置されれば固定
台16は移動される必要がない。
しかし、電子増倍管8,光電子増倍管15の大きさおよび
イオン−電子変換面7,11に印加された高電圧による放電
対策の関係から、イオン−電子変換面7,11は質量分離器
3内のイオン進行方向軸からの距離が大きくなるように
設置されなければならず、単純に2つの検出機構を設置
しただけでは最適イオン軌道上への設置が困難である。
イオン軌道26,27はディフレクタ6の電位により変えら
れるが、スリット4の穴とイオン−電子変換面7,11の距
離が大きくなると電界領域5でのイオンの損失が大きく
なり、感度が低下する。
イオン−電子変換面7,11に印加された高電圧による放電
対策の関係から、イオン−電子変換面7,11は質量分離器
3内のイオン進行方向軸からの距離が大きくなるように
設置されなければならず、単純に2つの検出機構を設置
しただけでは最適イオン軌道上への設置が困難である。
イオン軌道26,27はディフレクタ6の電位により変えら
れるが、スリット4の穴とイオン−電子変換面7,11の距
離が大きくなると電界領域5でのイオンの損失が大きく
なり、感度が低下する。
そこで、本実施例では最適イオン軌道に対して、イオ
ン−電子変換面7,11を最適位置に調整可能とするため、
固定台16を真空槽外部から真空を破らずに移動すること
ができる様になっている。
ン−電子変換面7,11を最適位置に調整可能とするため、
固定台16を真空槽外部から真空を破らずに移動すること
ができる様になっている。
すなわち、回転導入機構20を回転軸24を中心として回
転させることにより、回転導入機構先端21の位置がA−
A′方向に移動される。回転導入機構先端21はベローズ
22に結合されており、さらにベローズ22と固定台16が結
合棒23によって結合されている。すなわち、回転導入機
構20を真空槽外部で回転させることにより固定台16をA
−A′方向に移動させることができる。この機構によ
り、正イオン軌道27および負イオン軌道26に対してイオ
ン−電子変換面7,11を各々最適位置に設定できるため、
高感度測定が可能となる。なおベローズ22は回転導入機
構20に用いられる潤滑油等の汚れ成分が真空槽内に混入
するのを防ぐ目的で用いられている。
転させることにより、回転導入機構先端21の位置がA−
A′方向に移動される。回転導入機構先端21はベローズ
22に結合されており、さらにベローズ22と固定台16が結
合棒23によって結合されている。すなわち、回転導入機
構20を真空槽外部で回転させることにより固定台16をA
−A′方向に移動させることができる。この機構によ
り、正イオン軌道27および負イオン軌道26に対してイオ
ン−電子変換面7,11を各々最適位置に設定できるため、
高感度測定が可能となる。なおベローズ22は回転導入機
構20に用いられる潤滑油等の汚れ成分が真空槽内に混入
するのを防ぐ目的で用いられている。
第3図は本実施例による正イオンの検出例、第4図は
従来の正負共用検出装置(第7図)による正イオンの検
出例である。第3図と第4図を比較して明らかなように
本実施例によるスペクトルは従来装置スペクトルよりノ
イズレベルが極めて低い。本実施例で検出されているm/
z167のピークは従来装置では検出不可能である。
従来の正負共用検出装置(第7図)による正イオンの検
出例である。第3図と第4図を比較して明らかなように
本実施例によるスペクトルは従来装置スペクトルよりノ
イズレベルが極めて低い。本実施例で検出されているm/
z167のピークは従来装置では検出不可能である。
以上述べたように本実施例によれば正イオンを高感度
に検出でき、また負イオンも簡便に検出できる。
に検出でき、また負イオンも簡便に検出できる。
第5図も本発明の一実施例である。
第5図は第1図,第2図の固定台16の移動を自動的に
行なわせたものである。
行なわせたものである。
固定台16は回転導入機構20で移動させるが、回転導入
機構20は駆動モータ29で駆動される。さらに駆動モータ
29は駆動制御部28で制御されている。固定台16を移動さ
せながら信号検出を行ない、記録部19で信号解析が行な
われ、イオン検出量が最大となる固定台16の位置情報が
駆動制御部28に送られて、駆動モータ29,回転導入機構2
0によって固定台16が最適位置に移動されているように
なっている。
機構20は駆動モータ29で駆動される。さらに駆動モータ
29は駆動制御部28で制御されている。固定台16を移動さ
せながら信号検出を行ない、記録部19で信号解析が行な
われ、イオン検出量が最大となる固定台16の位置情報が
駆動制御部28に送られて、駆動モータ29,回転導入機構2
0によって固定台16が最適位置に移動されているように
なっている。
本実施例によれば高感度測定のためのイオン−電子変
換面を最適位置に設置する煩雑な操作が自動的に行われ
るという操作簡略の効果がある。
換面を最適位置に設置する煩雑な操作が自動的に行われ
るという操作簡略の効果がある。
以上、述べたように本発明によれば従来不可能であっ
て正イオンの感度を低下させることなく検出でき、また
負イオンも簡便に検出できるという大きな効果がある。
て正イオンの感度を低下させることなく検出でき、また
負イオンも簡便に検出できるという大きな効果がある。
すなわち、正イオンを高感度に検出し、かつ負イオン
も測定する場合、従来装置では複数台の専用質量分析計
を持つかまたは真空装置内の検出機構を交換しなければ
ならないという極めて困難な問題を本発明は解決してい
る。
も測定する場合、従来装置では複数台の専用質量分析計
を持つかまたは真空装置内の検出機構を交換しなければ
ならないという極めて困難な問題を本発明は解決してい
る。
第1図,第2図は本発明の一実施例の構成図、 第3図は本発明の質量分析計により得られたスペクトル
を示す図、第4図は従来装置により得られたスペクトル
を示す図、第5図は本発明による他の実施例の構成図、
第6図は正イオン検出用従来装置の構成図、第7図は正
負両イオン検出用従来装置の構成図である。 1……真空槽、2……イオン源、3……質量分離器、 4……スリット、5……電界領域、6……ディフレク
タ、 7……イオン−電子変換面、8……電子増倍管、 9……電流送出部、10……イオン−電子コンバータ、 11……イオン−電子変換面、12……電子増幅器、 13……電子−フォトンコンバータ、14……フォトン−電
子変換面、15……光電子増倍管、16……固定台、17……
電流送出部、18……電流導入端子、 19……記録部、20……回転導入機構、21……回転導入機
構先端、22……ベローズ、23……結合棒、 24……回転軸、25……質量分離器内イオン軌道、 26……負イオン軌道、27……正イオン軌道、 28……駆動制御部、29……駆動モータ。
を示す図、第4図は従来装置により得られたスペクトル
を示す図、第5図は本発明による他の実施例の構成図、
第6図は正イオン検出用従来装置の構成図、第7図は正
負両イオン検出用従来装置の構成図である。 1……真空槽、2……イオン源、3……質量分離器、 4……スリット、5……電界領域、6……ディフレク
タ、 7……イオン−電子変換面、8……電子増倍管、 9……電流送出部、10……イオン−電子コンバータ、 11……イオン−電子変換面、12……電子増幅器、 13……電子−フォトンコンバータ、14……フォトン−電
子変換面、15……光電子増倍管、16……固定台、17……
電流送出部、18……電流導入端子、 19……記録部、20……回転導入機構、21……回転導入機
構先端、22……ベローズ、23……結合棒、 24……回転軸、25……質量分離器内イオン軌道、 26……負イオン軌道、27……正イオン軌道、 28……駆動制御部、29……駆動モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡瀬 進一郎 東京都青梅市藤橋3丁目3番地の2 日 立東京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 栗山 克己 東京都青梅市藤橋3丁目3番地の2 日 立東京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 中野 和男 東京都青梅市藤橋3丁目3番地の2 日 立東京エレクトロニクス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−97249(JP,A) 特開 昭62−44946(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】真空槽と、前記真空槽内に設けられイオン
を質量分離する質量分離手段と、前記質量分離手段から
のイオンを偏向する偏向手段と、真空槽内に設けられ偏
向されたイオンを検出する正イオン検出手段と、負イオ
ン検出手段と、前記正イオン検出手段と前記負イオン検
出手段とをその上に固定した台と、前記台を前記真空槽
外より前記質量分離手段に対する位置を移動させる移動
手段とを含み、前記正イオン検出手段は、正イオンを電
子に変換して電子を増幅する電子増倍管とからなる正イ
オン検出機構と、前記負イオン検出手段は負イオンを電
子に変換し、前記電子を光に変換し、光を光電子増倍管
からなる負イオン検出機構とからなり、低電位にあるそ
の入力部に前記電子増倍管からの出力信号線と光電子増
倍管からの出力信号線とが接続されている記録部とを具
備することを特徴とする質量分析計。 - 【請求項2】上記台は、上記移動手段により上記質量分
離手段におけるイオンの通過方向に対して垂直方向に移
動することを特徴とする請求項1に記載の質量分析計。
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