JP2734005B2 - 書き換え可能な光情報記録媒体 - Google Patents

書き換え可能な光情報記録媒体

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JP2734005B2 JP63247940A JP24794088A JP2734005B2 JP 2734005 B2 JP2734005 B2 JP 2734005B2 JP 63247940 A JP63247940 A JP 63247940A JP 24794088 A JP24794088 A JP 24794088A JP 2734005 B2 JP2734005 B2 JP 2734005B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、データの書き換えが可能でコンパクトディ
スクフォーマットに準拠できる光情報記録媒体に関す
る。
[従来の技術] レーザ光の照射によりデータを記録し、記録時のレー
ザ光よりパワーの弱いレーザ光で記録されたデータの再
生が可能で、データを記録する光とほぼ同等かそれより
弱く、再生光より強いレーザ光でデータを消去できる、
いわゆる書き換え可能な光情報記録媒体としては、基板
の一方の主面にGd、Tb、Feのような光磁気材料の記録層
を設け、この層の上面に高反射率を有する金属層を設
け、さらに前記金属層の上面に保護層を形成した構成の
ものが既に知られている。この場合の記録層に形成され
るピット形式は、ドメイン反転タイプである。その他、
記録層に形成されるピット形式には、その記録層を形成
する記録材料の種類により、非晶質と結晶を繰り返すタ
イプ、有機材料の光異性化タイプ等がある。
[発明が解決しようとする課題] 従来において開発もしくは実用化されている上記書き
換え可能な光情報記録媒体は、今最も普及しているコン
パクトディスク(CD)を再生するコンパクトディスクプ
レーヤ(CDプレーヤ)で再生することが困難である。
すなわち、光磁気材料のドメイン反転による第一のタ
イプは、カー効果による反転率の変化を読みとることに
より再生する方式であるが、反転率が低く、CDプレーヤ
では再生が不可能である。また、非晶質と結晶を繰り返
す第二のタイプは、相変化により記録層に形成されたピ
ット(マーク)におけるレーザ光の反射光量とそれ以外
の部分での反射光量との差が小さい。このため、再生信
号の変調度が低く、ディスク反射率も低いことから、CD
について定めたCDフォーマットに適合できず、CDプレー
ヤでの再生は不可能である。そして、有機材料の光異性
化による第三のタイプでは、やはり、非晶質から結晶を
繰り返すタイプと同様で、上記第二のタイプと同様の理
由からCDフォーマットを満たすことができず、CDプレー
ヤでの再生は不可能である。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされ
たもので、その目的は、CDフォーマットに準拠したレー
ザ光の反射率と変調度の高い再生信号が得られる書き換
え可能な光情報記録媒体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、上記目的を達成するため、本発明において
採用した第一の手段の要旨は、透光性基板1とレーザ光
を反射する光反射層3との間に、レーザ光を吸収するこ
とで発熱し、溶解する光吸収材と、軟化点温度が50〜15
0℃、数平均分子量が500〜25000の範囲にあり、前記光
吸収材の局部的な発熱で溶解することにより変形を起す
熱可塑性樹脂とが混合された記録層2を具備したことを
特徴とする書き換え可能な光情報記録媒体である。
さらに、第二の手段の要旨は、前記第一の手段におい
て、記録層2の複素屈折率の実数部nrecとその膜厚drec
と再生光の波長λで与えられるρ=nrecdrec/λが0.05
≦ρ≦0.6であり、かつ上記複素屈折率の虚数部krec
0.3以下であることを特徴とする書き換え可能な光情報
記録媒体である。
さらに、第三の手段の要旨は、透光性基板1とレーザ
光を反射する光反射層3との間に、レーザ光を吸収する
ことで発熱し、溶解する光吸収材を有する光吸収層2a
と、軟化点温度が50〜150℃、数平均分子量が500〜2500
0の範囲にあり、前記光吸収層2aの光吸収材の局部的な
発熱で溶解することにより変形を起す熱可塑性樹脂を有
する熱可塑性樹脂層2bとを形成したことを特徴とする書
き換え可能な光情報記録媒体である。
さらに、第四の手段の要旨は、上記第三の手段におい
て、光吸収層2aの複素屈折率の実数部nabsとその膜厚d
abs及び再生光の波長λで与えられるρ=nabsdabs/λが
0.05≦ρ≦0.6であり、かつその複素屈折率の虚数部k
absが0.3以下であることを特徴とする書き換え可能な光
情報記録媒体である。
[作用] 上記第一と第二の手段による光情報媒体におけるデー
タの記録、再生、消去の概念を第2図と第3図に示す。
すなわち、記録に際しては、記録層2に収束したレー
ザ光を照射し、高いレーザパワーで記録層2の光吸収体
に熱的な変化を誘発させる。このとき記録層2に含まれ
る光吸収材が光エネルギーを熱エネルギーに変えると同
時に、それ自体溶融昇華、蒸発、等により、圧力の変化
を生ずる。この熱エネルギーにより記録層2に含まれる
熱可塑樹脂が軟化すると同時に、光吸収材による圧力増
大に伴い、例えば、第3図で示すような局部的な凹状の
変形を生じる。その後、この時生じた凹状変形は、樹脂
の冷却とともに固定化し、ピット5として残る。
再生に際しては、記録層2に含まれる上記光吸収材が
熱可塑性樹脂に対してその軟化点度以下の熱しか与えな
い程度のパワーのレーザー光7を光ピックアップ8から
照射し、その記録ピット5における反射光量と、その他
の部分での反射光量の差により、上記ピット5のデータ
を読み出す。このとき、ピット5の変形は伴わない。
さらに消去においては、この光吸収材自体が熱的に安
定な状態で発熱し、樹脂を軟化点温度以上にまで加熱し
得る程度のパワーのレーザ光を記録層2に照射する。こ
のとき、記録層2内の光吸収材により圧力増大は見られ
ず、熱可塑性樹脂成分が軟化し、その表面張力及び変形
時の蓄積応力により、ピット5を構成していた部分が第
2図で示すような未記録時の状態に復元する。
上記第一と第二の手段による光情報記録媒体では、記
録層2に光吸収材と熱可塑性樹脂を混合、分散させた
が、これらを光吸収層2aと熱可塑性樹脂層2bとして、別
々の層として設けたのが第三と第四の手段による光情報
記録媒体である。この光情報記録媒体のデータの記録、
再生、消去の原理は、基本的に上記光記録媒体と同じで
ある。すなわち、第6図に示すように、記録時に光吸収
層2aに発生した熱と圧力増大が、これに接する熱可塑性
樹脂層2bを軟化、変形させて、ピット5が形成される。
また、上記と同様にしてデータを消去した場合、第5図
で示すように、ピット5を形成していた熱可塑性樹脂層
2bが軟化して変形し、ピット5が復元する。
上記記録層2に含有させる熱可塑性樹脂または熱可塑
性樹脂層2bを形成する熱可塑性樹脂の軟化点温度と数平
均分子量とを上記の範囲に限定したのは、次の理由によ
る。
すなわち、軟化点温度が上記の温度範囲以下のとき
は、データを繰り返し再生するときに、既に形成したピ
ットを維持することが困難となり、また、雰囲気の温度
が高いときのピット5の維持も困難となる場合があるか
らである。また、軟化点温度が上記温度範囲を越えると
きは、記録時のピット5の形成や記録データの消去が困
難となり、再生信号のC/N値が低くなる。
他方、熱可塑性樹脂の数平均分子量の範囲について
も、ほぼ同様の理由から上記の範囲に限定されている。
すなわち、記録層2に含有される熱可塑性樹脂が上記範
囲以下のときは、光記録媒体を通常状態で保存した場合
に、既に形成したピットを維持することが困難であり、
僅かな外力を受けたときに、記録データが壊れしまうか
らである。また、数平均分子量が上記範囲を越えるとき
は、記録時のピット5の形成や記録データの消去が困難
となり、再生信号のC/N値が低くなる。
以上のようにして、データの記録、再生、消去、再記
録が行なわれる本発明による光情報記録媒体は、記録後
のピット形態が、プレス等の手段で形成されたCDのピッ
トの形態に類似しており、従来の書き換え可能な光情報
記録媒体にくらべ、高いレーザ光の反射率と、C/Nの高
い信号が再生可能となる。
さらに、第二の手段と第四の手段においてρ=nrecd
rec/λまたはρ=nabsdabs/λを0.05≦ρ≦0.6とし、か
つ上記複素屈折率の虚数部krecまたはkabsを0.3以下と
したのは、この範囲が、再生時のレーザ光の反射率が最
も高くとれ、かつ再生信号の変調度も高く、記録エラー
も少なくなることがその理由である。
[実 施 例] 次に、図面を参照しながら、本発明の実施例について
説明する。
第1図は、上記第一と第二の手段による光情報記録媒
体の構造を模式的に示したものである。すなわち、ポリ
カーボネート等の樹脂からなる透光性基板1の上に記録
層2を形成する。さらにこの上に金属膜からなる光反射
層3を形成し、この上に樹脂等からなる保護層4を設
け、図示のような光ディスクが構成される。
既に述べた通り、上記記録層2は、レーザ光を吸収す
る光吸収材と、軟化点温度が50〜150℃、数平均分子量
が500〜25000の範囲にある熱可塑性樹脂との混合材料に
より形成し、これら材料を均一に分散させた層である。
第2図は、第1図におけるA部を拡大した図であり、記
録前または記録を消去した状態を示す。また、第3図
は、同じ部分の記録した状態を示す。
第4図は、上記第三と第四の手段により光情報記録媒
体の構造を模式的に示したものである。すなわち、ポリ
カーボネート等の樹脂からなる透光性基板1の上に軟化
点温度が50〜150℃、数平均分子量が500〜25000の範囲
にある熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂層2bを形成
し、その上にレーザ光を吸収する光吸収材からなる光吸
収層2aを形成する。第5図は、第4図におけるB部を拡
大した図であり、記録前または記録を消去した状態を示
す。また、第6図は、同じ部分の記録した状態を示す。
この第三と第四の手段による光情報記録媒体において
は、上記熱可塑性樹脂層2bに光吸収材を含有させること
もできる。また、記録時における基板及び反射層の変形
を防ぐため基板及び反射層と、光吸収材を有する層との
間に硬質層を設けてもよい。
なお、熱可塑性樹脂層2bを形成する熱可塑性樹脂の軟
化点温度は、望ましくは80〜150℃がよく、また、その
数平均分子量は、1000〜20000の範囲がより望ましい。
次に本発明の実施例について具体的に説明する。
(実施例1) ペレット状ポリカーボーネート(帝人化学(株)製、
パンライト)から、幅0.8μm深さ0.12μmピッチ1.6μ
mのスパイラル状プレグルーブを有する厚さ1.2mmのポ
リカーボーネート製の透光性基板1を射出成型法によっ
て形成した。
この基板1の上に熱可塑性樹脂と光吸収材とを混合分
散した記録層2を形成するため、スチレンアクリル樹脂
(軟化点105℃、数平均分子量2500)1.08gを30mlのジイ
ソブチルケトンに溶解し、この溶液に0.542gの1,1′ジ
ブチル3.3.3′3′テトラメチル4.5.4′5′ジベンゾイ
ンドジカーボシアニンパークロレート(日本感光色素
(株)製、NK3219)を加え、これを先の基板上にスピン
コート法により塗布し、膜厚210nmの記録層2を形成し
た。この記録層2においては、ρ=0.44、krec=0.025
である。
次に、この記録層2の上にスパッタリング法により、
膜厚60nmのCu膜からなる光反射層3を設け、さらにこの
光反射層3の上に紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学
工業(株)製、ダイキュアクリア)をスピンコートし、
これに紫外線を照射し硬化させ1μm厚の保護層4を設
けた。
このようにして製作した光ディスクについて、λ=78
0nmの半導体レーザを用い、線速1.2m/sec記録パワー8.5
mWで450kHzのパルス信号を記録した。このディスクを1.
0mWの半導体レーザにより再生を行ない、反射光を検知
したところ、CNR値で50dBの再生信号が得られた。また
このときの反射率は、72.8%であった。
次いで、記録ピット上を780nm,2.5mWの楕円ビームを
1.2m/sで走査させて、上記記録データを消去した後、再
び線速1.2m/s、パワー8.5mWで波長780nmの半導体レーザ
で、720kHzのパルス信号を記録したところ、CNR値48dB
の再生信号が得られた。
(実施例2) 上記実施例1において、透光性基板1をポリカーボネ
ートに代えてポリメチルメタクリレートにより形成した
こと、光反射層3を膜厚60nmのAl膜により形成したこと
以外は、上記実施例1と同様にして光ディスクを製作し
た。なお、この光ディスクの記録層2におけるρ=0.4
4、krec=0.025である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
パルス信号を記録し、その再生を行い、反射光の検知を
行なったところ、再生信号のCNR値は48dB、反射率は70.
5%であった。次いで、同様にして記録データを消去し
た後、再びパルス信号を記録したところ、CNR値48dBの
再生信号が得られた。
(実施例3) 上記実施例1において、記録層2の膜厚を130nmとし
たこと、記録層2と光反射層3との間に、膜厚100nmのS
iO2層をスパッタリング法により形成したこと、光反射
層3を膜厚60nmのAu膜により形成したこと以外は、上記
実施例1と同様にして光ディスクを製作した。なお、こ
の光ディスクの記録層2におけるρ=0.44、krec=0.02
5である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー8.5mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は50dB、反射率は76.5%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー8.5mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値47dBの再生信号が
得られた。
(実施例4) 上記実施例1において、透光性基板1と光記録層2と
の間に、膜厚50nmのSiO2層をスパッタリング法により形
成したこと、記録層2に含有させる光吸収材として、0.
261gの1、1′ジエチル3、3、3′、3′テトラメチ
ルインドトリカーボシアニンパークロレート(日本感光
色素(株)製、NK2885)を加えたこと、同記録層2の膜
厚を100nmとしたこと、記録層2と光反射層3との間
に、膜厚100nmのSiO2層をスパッタリング法により形成
したこと、光反射層3を膜厚60nmのAg膜により形成した
こと以外は、上記実施例1と同様にして光ディスクを製
作した。なお、この光ディスクの記録層2におけるρ=
0.22、krec=0.200である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー9.0mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は48dB、反射率は70.4%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー9.0mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値45dBの再生信号が
得られた。
(実施例5) 上記実施例1において、記録層2を形成するための熱
可塑性樹脂を溶解したコーティング剤に、光吸収材を0.
360g加えたこと、同記録層2の膜厚を140nmとしたこと
以外は、上記実施例1と同様にして光ディスクを製作し
た。なお、この光ディスクの記録層2におけるρ及びk
recはρ及びkrecは、ρ=0.32、krec=0.020である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー10.0mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は48dB、反射率は74.4%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー10.0mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値48dBの再生信号が
得られた。
(実施例6) 上記実施例1において、記録層2を形成するための熱
可塑性樹脂を溶解したコーティング剤に、光吸収材を1.
08g加えたこと、同記録層2の膜厚を140nmとしたこと以
外は、上記実施例と同様にして光ディスクを製作した。
なお、この光ディスクの記録層2におけるρ及びk rec
はρ=0.38、krec=0.030である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー7.5mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は54dB、反射率は70.3%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー7.5mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値45dBの再生信号が
得られた。
(実施例7) 上記実施例1において、記録層2を形成するための熱
可塑性樹脂を溶解したコーティング剤に、光吸収材を2.
16g加えたこと、同記録層2の膜厚を140nmとしたこと以
外は、上記実施例1と同様にして光ディスクを製作し
た。なお、この光ディスクの記録層2におけるρ及びk
recはρ=0.41、krec=0.040である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー7.0mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は55dB、反射率は70.9%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー7.0mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値42dBの再生信号が
得られた。
(実施例8) 上記実施例1において、記録層2に含有させる熱可塑
性樹脂としてポリアミド樹脂(軟化点105℃、数平均分
子量1500)を1.08g溶解して用いたこと、同記録層2の
膜厚を130nmとしたこと以外は、上記実施例1と同様に
して光ディスクを製作した。なお、この光ディスクの記
録層2におけるρ及びk recはρ=0.37、krec=0.026で
ある。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー10.5mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を光なったところ、再生信号のCNR
値は50dB、反射率は73.2%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー10.5mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値49dBの再生信号が
得られた。
(実施例9) 上記実施例1において、記録層2に含有させる熱可塑
性樹脂としてポリプロピレン(軟化点130℃、数平均分
子量3000)を用いたこと、同記録層2の膜厚を140nmと
したこと、光反射層3を膜厚60nmのCu膜により形成した
こと以外は、上記実施例1と同様にして光ディスクを製
作した。なお、この光ディスクの記録層2におけるρ及
びk recはρ=0.35、krec=0.026である。
この光ディスクについて、上記実施例1と同様にして
記録パワー10.0mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は49dB、反射率は72.4%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー10.0mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値47dBの再生信号が
得られた。
(実施例10) 幅0.8μm深さ0.12μmピッチ1.6μmのスパイラル状
プレグルーブを有する厚さ1.2mmのポリカーボーネート
製基板(帝人化成(株)製、パンライト)を射出成型法
によって形成した。
この基板上に、ポリアミド樹脂(軟化点105℃、数平
均分子量1500)0.52gを20mlのブタノールに溶解し、こ
れを上記基板1の上にスピンコートし、膜厚50nmの熱可
塑性樹脂層2bを形成した。
さらに1.1′ジブチル3.3.3′3′テトラメチル4.5.
4′5′ジベンゾインドジカーボシアニンアイオダイド
(日本感光色素(株)製、NK3251)195mgを3mlの2−ニ
トロプロパンに溶解し、これを前記可塑性樹脂層2bの上
に塗布し、膜厚130nmの光吸収層2aを形成した。この光
吸収層2aにおけるρ及びk recはρ=0.45、kabs=0.50
である。
次に、この光吸収層2aの上に、光反射層3として膜厚
60nmのAg膜を真空蒸着により形成し、続いてこの上面に
紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、ダ
イキュアクリア)をスピンコートし、これに紫外線を照
射して硬化させ、10μmの保護層を設けた。
このようにして作成したディスクについて、λ=780n
mの半導体レーザを用い、線速1.2m/sec記録パワー11.5m
Wで450kHzのパルス信号を記録した。このディスクにつ
いて記録パワー1.0mW、波長780nmの半導体レーザにより
再生を行ない、反射光を検知したところ、CNR値で52dB
の再生信号が得られた。また、このときの反射率は71.5
%であった。
この記録ピット上を780nm2.5mWのだ円ビームを1.2m/s
で走査させて、記録データを消去した後、再び線速1.2m
/s、記録パワー11.5mWの波長780nm半導体レーザで、720
kHzのパルス信号を記録したところ、CNR値51dBの再生信
号が得られた。
(実施例11) 上記実施例10において、透光性基板1をポリカーボネ
ートに代えてポリメチルメタクリレートにより形成した
こと、光吸収層2aを形成する光吸収材として1.1′ジブ
チル3.3.3′3′テトラメチル4.5.4′5′ジベンゾイン
ドジカーボシアニンパークロレート(日本感光色素
(株)製、NK3219)を用いたこと、光反射層3をAu膜に
より形成したこと以外は、上記実施例1と同様にして光
ディスクを製作した。なお、この光ディスクの光吸収層
2aにおけるρ及びk recはρ=0.46、kabs=0.05であ
る。
この光ディスクについて、上記実施例10と同様にして
記録パワー11.0mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は53dB、反射率は72.0%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー11.0mWにて
パルスを記録したところ、CNR値50dBの再生信号が得ら
れた。
(実施例12) 上記実施例13において、光吸収層2aと光反射層3との
間に、膜厚100nmのSiO2層をスパッタリング法により形
成したこと、光反射層3をCu膜により形成したこと以外
は、上記実施例10と同様にして光ディスクを製作した。
この光ディスクについて、上記実施例10と同様にして
記録パワー12.5mWにてパルス信号を記録し、その再生を
行い、反射光の検知を行なったところ、再生信号のCNR
値は48dB、反射率は75.6%であった。次いで、同様にし
て記録データを消去した後、再び記録パワー12.5mWにて
パルス信号を記録したところ、CNR値46dBの再生信号が
得られた。
(実施例13) 幅0.8μm深さ0.12μmピッチ1.6μmのスパイラル状
プレグルーブを有する厚さ1.2mmのポリカーボーネート
製基板(帝人化成(株)製、パンライト)を射出成型法
によって形成した。
ポリアミド樹脂0.75gを20mlのブタノールに溶解し、
さらにこれにローダミンBを加えて、上記基板1の上に
スピンコートし、膜厚70nmの熱可塑性樹脂層2bを形成し
た。
さらに1.1′ジブチル3.3.3′3′テトラメチル4.5.
4′5′ジベンゾインドジカーボシアニンアイオダイド
(日本感光色素(株)製、NK3251)150mgを3mlの2−ニ
トロプロパンに溶解し、上記可塑性樹脂層2bの上に塗布
し、膜厚95nmの光吸収層2aを形成した。
次にこの光吸収層2aの上に、光反射層3として膜厚60
nmのCuを真空蒸着により成膜し、続いてこの上に紫外線
硬化性樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、ダイキュ
アクリアSD−17)をスピンコートし、これに紫外線を照
射して硬化させ、10μmの保護層を設けた。
このようにして製作した光ディスクについて、λ=78
0nmの半導体レーザを用い、線速1.2m/sec、記録パワー1
0.5mWで450kHzのパルス信号を記録した。このディスク
について1.0mW、780nmの半導体レーザにより再生し、反
射光を検知したところ、CNR値で52dBの再生信号が得ら
れた。また、このときの反射率は69.5%であった。
この記録ピット上を780nm2.5mWの円ビームを1.2m/sで
走査させて、記録済みのデータを消去した後、再び線速
1.2m/s、記録パワー10.5mWの波長780nm半導体レーザ
で、先の記録位置に72.0kHzのパルス信号を記録したと
ころ、CNR値47dBの再生信号を得た。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明によれば、従来の書き換え
可能な光情報記録媒体に比べて、高いレーザ光の反射率
と、C/Nの高い再生信号得られる。これによって、CDフ
ォーマットに準拠する書き込み可能な光情報記録媒体が
得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例を示す光ディスクの厚さ方向
を拡大して示した半断面模式斜視図、第2図は、第1図
のA部を示す記録前またはデータ消去後の状態の模式拡
大断面図、第3図は、同部分の記録後の状態の模式拡大
断面図、第4図は、他の実施例を示す光ディスクの厚さ
方向を拡大して示した半断面模式斜視図、第5図は、第
4図のB部を示す記録前またはデータ消去後の状態の模
式拡大断面図、第6図は、同部分の記録後の状態の模式
拡大断面図である。 1……透光性基板、2……記録層、2a……光吸収層、2b
……熱可塑性樹脂層、3……光反射層、4……保護層、
5……ピット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 雄治 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽 誘電株式会社内 (72)発明者 辛 有明 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽 誘電株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−176924(JP,A) 特開 昭63−37995(JP,A) 特開 昭59−232896(JP,A) 特開 昭62−30090(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基板(1)とレーザ光を反射する光
    反射層(3)との間に、レーザ光を吸収することで発熱
    し、溶解する光吸収材と、軟化点温度が50〜150℃、数
    平均分子量が500〜25000の範囲にあり、前記光吸収材の
    局部的な発熱で溶解することにより変形を起す熱可塑性
    樹脂とが混合された記録層(2)を具備したことを特徴
    とする書き換え可能な光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】前記特許請求の範囲第1項において、記録
    層(2)の複素屈折率の実数部nrecとその膜厚drecと再
    生光の波長λで与えられるρ=nrecdrec/λが0.05≦ρ
    ≦0.6であり、かつ上記複素屈折率の虚数部krecが0.3以
    下であることを特徴とする書き換え可能な光情報記録媒
    体。
  3. 【請求項3】透光性基板(1)とレーザ光を反射する光
    反射層(3)との間に、レーザ光を吸収することで発熱
    し、溶解する光吸収材を有する光吸収層(2a)と、軟化
    点温度が50〜150℃、数平均分子量が500〜25000の範囲
    にあり、前記光吸収層(2a)の光吸収材の局部的な発熱
    で溶解することにより変形を起す熱可塑性樹脂を有する
    熱可塑性樹脂層(2b)とを形成したことを特徴とする書
    き換え可能な光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】前記特許請求の範囲第3項において、光吸
    収層(2a)の複素屈折率の実数部nabsとその膜厚dabs
    び再生光の波長λで与えられるρ=nabsdabs/λが0.05
    ≦ρ≦0.6であり、かつその複素屈折率の虚数部kabs
    0.3以下であることを特徴とする書き換え可能な光情報
    記録媒体。
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