JP2726765B2 - トンネル掘削機及びトンネル掘削機用移動式止水壁 - Google Patents

トンネル掘削機及びトンネル掘削機用移動式止水壁

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JP2726765B2
JP2726765B2 JP3016765A JP1676591A JP2726765B2 JP 2726765 B2 JP2726765 B2 JP 2726765B2 JP 3016765 A JP3016765 A JP 3016765A JP 1676591 A JP1676591 A JP 1676591A JP 2726765 B2 JP2726765 B2 JP 2726765B2
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excavator
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剛 柚山
隆夫 松本
憲治 和田
正 松本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Taisei Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水底トンネルを掘削する
トンネル掘削機及びそのトンネル掘削機によって水底ト
ンネルを掘削するときにトンネル内への浸水を防止する
移動式止水壁に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルの施工方法としてはシールド工
法や沈理工法などが知られている。ところが、シールド
工法にあって、水底トンネルを掘削する場合にはトンネ
ル径の1.5倍以上の土被りをとることによりトンネル延
長が長くなり、これを小さくするとトンネルが浮上した
り、セグメントに土圧のアンバランスによる曲げ応力が
生じてしまうなどの問題が生じてしまう。
【0003】また、沈理工法にあっては、トンネルを沈
めながらトンネルを延長していくために大量の土砂を取
扱うこととなり、残土処分地や海水汚濁の問題が発生し
てしまう。
【0004】そこで、水底トンネルのオープンシールド
施工方法として、海底や湖底などの水底ぎりぎりを掘削
して道路や下水、鉄道のトンネルを施工するものが開発
されている。
【0005】これはシールド工法のセグメントに相当す
る中空状のリングピースを用いるものであって、シール
ド掘削機でリングピース一つの長さ分だけ掘進した後に
推進ジャッキによって空間部を形成し、この空間部に船
上にあるリングピースを掘削機本体の上部開口から搬入
し、既設されたトンネルにリングピースを密着させボル
ト等によって固定し、更に、隣接するリングピース間に
モルタルを打設することでトンネルを延長していくもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような水底トンネ
ルのオープンシールド施工方法にあっては、掘削機本体
内や既設されたトンネル内への浸水を防止するために掘
削機本体側と既設トンネル側に止水壁が設けられてい
る。従って、各止水壁によって形成された空間内におい
て、推進ジャッキによって掘削機本体(止水壁)と既設
トンネルとの間にリングピースを搬入するための空間部
を形成し、ここに外部からリングピースを入れている。
【0007】ところが、推進ジャッキの先端部は既設さ
れたトンネル、即ち、固定されたリングピースを当接し
ており、リングピースを所定位置に搬入する場合には推
進ジャッキが邪魔となってしまう。そのため、この搬入
時には推進ジャッキを縮めて作業を行わなければなら
ず、このとき、掘削機本体に対するカッタ側からの土圧
によってこの掘削機本体が後退、所謂、バックリングを
起こしてしまうという問題がある。
【0008】また、掘削機本体側の止水壁はこの本体に
取付けられているため、掘削機の前進に伴って移動する
が、既設トンネル側の止水壁はこの既設トンネルの内周
部、即ち、リングピースに取付けられているため、掘削
機の前進に伴って移動しない。既設トンネル内では作業
者が密着したリングピースの接続作業を行うためにこの
止水壁を移動させると共に大気圧状態に維持する必要が
ある。
【0009】従来は各止水壁の間を密閉した空間部と
し、作業者が手作業で既設トンネル側の止水壁を移動し
ており、作業が面倒となると共に長時間となり、作業性
がよくなかった。
【0010】更に、リングピースの搬入時には止水壁に
はかなり大きな水圧が作用し、止水壁の摩擦力のみによ
って既設トンネルの内周面に取付けられている場合に
は、この水圧に対応しきれないことがあり、浸水の虞れ
もあった。
【0011】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、トンネル掘削作業の作業性の向上を図ったト
ンネル掘削機及びトンネル掘削機用移動式止水壁を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のトンネル掘削機は、前部にカッタを有しト
ンネルの構成材であるリングピースを内部に搬入する開
口部を有する掘削機本体と、該掘削機本体の後部に設け
られ既設トンネルからの反力を得て掘進する複数の推進
ジャッキと、既設トンネル内への浸水を防止する止水壁
とを具えたトンネル掘削機において、前記リングピース
を前記掘削機本体内部に搬入するときに前記掘削機本体
の後退を防止する伸縮ジャッキを設けたことを特徴とす
るものである。
【0013】また、本発明のトンネル掘削機用移動式止
水壁は、掘削機本体に形成された開口部からリングピー
スが搬入され、該リングピースが接続されて構成された
トンネル内に設けられる浸水防止用止水壁において、既
設されたトンネルの内周部に形成された凹部に挿脱自在
であって、該凹部に挿入されたときに前記止水壁に作用
する外圧を受け止める突出部材を前記止水壁の外周部に
設けたことを特徴とするものである。
【0014】また、本発明のトンネル掘削機用移動式止
水壁は、掘削機本体に形成された開口部からリングピー
スが搬入され、該リングピースが接続されて構成された
トンネル内に設けられる浸水防止用止水壁において、前
記止水壁の外周部に中空状をなし内部に流体を供給して
膨張することで既設されたトンネルの内周面に圧接する
防水用弾性シール部材を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0015】
【作用】掘削機本体が掘進して掘削機本体と既設トンネ
ルとの間に空間部が形成されると、掘削機本体内部にリ
ングピースが搬入される。このとき、リングピースの搬
入の邪魔になるので、推進ジャッキは縮められるが、掘
削機本体と既設トンネルとの間に伸縮ジャッキが伸張す
ることで、掘削機本体の後退が防止される。
【0016】また、止水壁は移動自在であり、外周部の
突出部材が既設トンネル内周部の凹部に挿入されること
で、この止水壁に作用する外圧を確実に受け止められ
る。
【0017】更に、止水壁は中空状の防水用弾性シール
部材内部に流体を供給して膨張することで、既設された
トンネルの内周面に圧接して浸水が確実に防止される。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】図1に本発明の一実施例に係るトンネル掘
削機及びトンネル掘削機用移動式止水壁の要部断面、図
2に止水壁の正面、図3にトンネル掘削機及び移動式止
水壁の異なる部分での断面、図4に防水用弾性シール部
材の断面、図5乃至図13にトンネル掘削機及び移動式
止水壁の作動説明を示す。
【0020】図1及び図2に示すように、トンネル掘削
機において、掘削機本体11は筒状をなし、前部に隔壁
としてのバルグヘッド12が取付けられている。そし
て、このバルグヘッド12の前面には上段用回転カッタ
13と下段用回転カッタ14が取付けられている。な
お、各カッタ13,14の組合せ及び取付位置、形状は
種々考えられるものである。
【0021】一方、掘削機本体11の後部には隔壁とし
てのバルグヘッド15が取付けられている。そして、こ
のバルグヘッド15には周方向に複数の推進ジャッキ1
6が後方(図1右方)を向いて取付けられている。ま
た、このバルグヘッド15には図示しない点検用マンホ
ールが設けられている。
【0022】掘削機本体11の内部には各カッタ13,
14によって掘削された土砂を排出するスクリューコン
ベア17が左右に複数(図面では一つ)並設されてい
る。
【0023】スクリューコンベア17の後部には排泥用
ポンプ18が取付けられている。そして、この排泥用ポ
ンプ18には排泥用管19の基端部が接続され、排泥用
管19の先端部は水上まで延設され、図示しない船舶等
の処理設備に接続されている。
【0024】また、スクリューコンベア17の後部には
給水管20を介して給水ポンプ21が取付けられ、途中
に給水バルブ22が接続されている。給水ポンプ21に
は先端部が水中に延設された給排水管23の基端部が接
続され、途中に給水バルブ24が接続されている。ま
た、給水ポンプ21には先端部がバルグヘッド15の外
方に延設された給水管25の基端部が接続され、途中に
給水バルブ26が接続されている。更に、給水管20と
給排水管23とは途中に排水バルブ27が取付けられた
排水管28によって連結されている。
【0025】従って、給水バルブ24と26の切換えに
よって給水ポンプ21による吸い込み位置を水中とバル
グヘッド15の外方とで選択することができる。また、
給水バルブ22と排水バルブ27の切換えによって給水
ポンプ21による吐き出し位置を水中とスクリューコン
ベア17の後部とで選択することができる。
【0026】なお、回転カッタ13,14による掘進時
には給水バルブ22と給水バルブ24を閉じ、給水バル
ブ26と排水バルブ27を開け、給排水管23によって
水中から水を吸い込み、給水管20によってスクリュー
コンベア17の後部に吐き出している。これによって掘
削土をスリラー化し、排泥用ポンプ18により排泥用管
19を介して船舶等の処理設備に搬出している。
【0027】掘削機本体11は既設されたトンネル1の
端部に嵌合するように取付けられている。トンネル1は
複数のリングピース2がそれぞれボルト等によって接続
されて構成され、内周部に凹部3が形成されている。そ
して、この凹部にモルタルを注入して強度を上げてい
る。なお、このリングピース2はリング状に一体に形成
されている。
【0028】掘削機本体11の後部にはトンネル1の端
部と密着するようにその内周面にテールパッキン29が
取付けられている。また、掘削機本体11の後部にはリ
ングピース2の搬入用開口30が形成され、ゲートジャ
ッキ31にて駆動するゲート32によって開閉自在とな
っている。
【0029】本実施例のトンネル掘削機は、図1乃至図
4に示すように、掘削機本体11の後方に移動式止水壁
41を有している。この移動式止水壁41において、止
水壁本体42は既設トンネル1の内側に若干の隙間をも
って位置し、外圧に十分耐えることができるように内部
が格子状になっている。そして、トンネル1の内周面に
圧接自在な複数のシュー43,44と、トンネル1の凹
部3に挿脱自在であって、その凹部3に挿入されたとき
に止水壁本体42に作用する外圧を受け止める反力剛体
としての複数の突出部材45,46を有している。
【0030】シュー43と44は止水壁本体42にそれ
ぞれ直交する方向に移動自在に支持された支持筒47の
先端部に固定され、図示しないジャッキによって駆動す
ることができるようになっている。なお、シュー43,
44の長さはトンネル1の凹部3に入り込まないように
そり状をなし、且つ、適度な長さを有している。
【0031】突出部材45,46は止水壁本体42に取
付けられた支持筒48に移動自在に支持され、ジャッキ
49によって駆動することができるようになっている。
【0032】また、止水壁本体42の前面外周部には防
水用弾性シール部材51が設けられている。図4に示す
ように、止水壁本体42にはブラケット52を介してリ
ング状の支持部材53が固定されている。この支持部材
53の外周部にはシールガイド54によって中空状で全
体がリング状をなす防水用弾性シール部材51が取付け
られている。
【0033】この弾性シール部材51及び支持部材53
を貫通して注入孔55が形成され、この注入孔55には
給排管56の先端が接続されている。この給排管56の
基端はエアまたはその他の気体や水や油などの液体を給
排する図示しない給排装置が接続されている。
【0034】従って、給排装置によって弾性シール部材
51の内部に流体を供給して膨張させると既設されたト
ンネル1の内周面に圧接し、これによってトンネル1内
への浸水を防止することができる。
【0035】また、止水壁本体42には、図1及び図2
に示すように、リングピース2を掘削機本体11の内部
に搬入するときに掘削機本体11の後退(バックリン
グ)を防止する上下一対の伸縮ジャッキが設けられてい
る。
【0036】即ち、止水壁本体42の中央部には上下に
一対の外筒57が固定されており、この外筒57には支
持筒58が移動自在に支持されている。そして、支持筒
58はジャッキ59によって伸縮することができ、伸張
時に先端がバルグヘッド15に当接してバックリングを
防止することができるようになっている。
【0037】また、各外筒57の後部には上下方向に沿
う案内外筒60が固定されている。この案内外筒60に
は上下にそれぞれシュー61が固定された支持筒62が
移動自在に支持され、支持筒62は図示しないジャッキ
によって駆動することができるようになっている。
【0038】なお、外筒57にはピッチングローリング
計63が取付けられている。これは掘削機本体11の停
止時にこの本体11の適正な位置を調整するためのもの
である。
【0039】図2及び図3に示すように、止水壁本体4
2に設けられた支持筒58の両側にはスライド用内筒6
4がトンネル1の軸方向に沿って、且つ、後方に向かっ
て固定されている。各内筒64には外筒65が移動自在
に嵌合しており、内筒64の内部に設けられたスライド
ジヤッキ66によって駆動することができる。
【0040】外筒65の外周部には外表面が球面形状の
ガイド部材67が固定されており、このガイド部材67
には内面が同様の球面形状をなすガイド筒68が嵌合し
ている。そして、ガイド筒68の外部には上下に支持筒
69が固定されており、この支持筒69には突出部材7
0が移動自在に支持され、ジャッキ71によって駆動す
ることができるようになっている。
【0041】外筒65と支持筒69とは傾斜ジャッキ7
2によって連結されている。これは掘削するトンネルが
水平から傾斜状態に変化したときに対応することができ
るようにしたものであって、傾斜ジャッキ72を駆動す
ることで支持筒69をガイド部材67の球面形状によっ
て傾斜させ、突出部材70が傾斜したトンネル1の凹部
3に挿脱することができるようになっている。
【0042】なお、止水壁本体42には、図2及び図3
に示すように、既設トンネル1内と外部を連通する連通
管73とバルブ74が設けられている。これは既設トン
ネル1内の空気抜きを行うもので、通常はバルブ74に
よって閉じられている。
【0043】以下、上述した本実施例のトンネル掘削機
の作用について説明する。
【0044】掘削機本体11によって掘削するには、先
ず、図5に示すように、ゲートジャッキ30によってゲ
ート32を開放し、バルグヘッド15と止水壁41によ
って形成される部屋内に水を導入する。これはカッタ1
3,14による掘削の水圧に対抗させて推力を少なくす
るためである。
【0045】そして、各推進ジャッキ16を伸張し、カ
ッタ13,14及びスクリューコンベア17を駆動させ
る一方、給水バルブ22と給水バルブ24を開け、給水
バルブ26と排水バルブ27を閉じ、排泥用ポンプ18
及び給水ポンプ21を駆動する。すると、給排水管23
によって水中から水を吸い込み、給水管20によってス
クリューコンベア17の後部に吐き出す。これによって
掘削土がスリラー化し、排泥用ポンプ18により排泥用
管19を介して船舶等の処理設備に搬出される。
【0046】掘削機本体11が一つのリングピース2の
幅よりも若干大きく掘進することで掘削は終了し、図6
に示すように、推進ジャッキ16は最大量伸張してい
る。この状態で既設されたトンネル1の端部に新しいリ
ングピース2を接続する。
【0047】図7に示すように、水上の船舶等空クレー
ンによってリングピース2を吊り降ろし、掘削機本体1
1の開口30から内部に搬入する。このとき、上部の推
進ジャッキ16を縮め、ジャッキ59によって下段の支
持筒58を伸ばして先端部をバルグヘッド15に当接さ
せる。
【0048】そして、リングピース2が、図8に示すよ
うに、掘削機本体11内部の中間部まで搬入されると、
上部の推進ジャッキ16を伸張し、中央の支持筒58を
縮める。
【0049】リングピース2が、図9に示すように、掘
削機本体11内部の下部まで搬入されると、推進ジャッ
キ16を縮める一方、中央の支持筒58を伸張する。
【0050】そして、図10に示すように、リングピー
ス2が既設トンネル1との接続位置に搬入されると、す
べての推進ジャッキ16を伸張してリングピース2を既
設トンネル1の端部に押しつける。このようにしてリン
グピース2の搬入が完了するが、この間、推進ジャッキ
16のみならず、支持筒58によってバルグヘッド15
が支えられることで、掘削時のバックリングが防止され
る。
【0051】リングピース2の組み込みが完了すると、
その組み込み状態の確認や移動式止水壁41を移動させ
るためにバルグヘッド15と止水壁41によって形成さ
れた部屋内の水を排水する必要がある。従って、図11
に示すように、ゲート32を閉じ、給水バルブ22と給
水バルブ24を閉じ、給水バルブ26と排水バルブ27
を開け、給水ポンプ21を駆動し、排水管25、排水管
28、給排水管23を介して水中に水を吐き出す。
【0052】このとき、止水壁41のバルブ74を開け
て連通管73から空気を導入する。そして、水位が排水
管25の開口付近まできたら排水を停止する。このよう
に部屋から水が排出されて大気圧状態となる。
【0053】リングピース2の搬入が完了したら、これ
を既設トンネル1に固定するために止水壁41を前進さ
せる。まず、図11において、止水壁本体42の各突出
部材45,45を縮めて凹部3から抜く。また、各シュ
ー43,44による既設トンネル1内周面の圧接を解除
する。更に、図4に示すように、シール部材51から流
体を排出して、同図二点鎖線で示すように、既設トンネ
ル1内周面の圧接を解除する。
【0054】そして、図12に示すように、反力剛体と
しての突出部材70がトンネル1の凹部3に十分支持さ
れているかを傾斜ジャッキ72によって調整して確認す
る。この状態からスライドジャッキ66を駆動すると、
突出部材70、シュー61によってトンネル1側に固定
された外筒65を基点として止水壁本体42が前方(図
12左方)に移動する。
【0055】止水壁本体42の移動量はリングピース2
一つの幅分であり、所定位置で止水壁本体42の各突出
部材45,45を凹部3内に挿入すると共に各シュー4
3,44を既設トンネル1内周面に圧接させる。
【0056】このとき、ピッチングローリング計63の
出力値によって掘削機本体11の上下左右位置を及び突
出部材45,46、シュー43,44の位置を調整す
る。
【0057】掘削機本体11の前部が前進した後、次に
後部を前進させる。まず、反力剛体としての各突出部材
70を縮めて凹部3から抜き、各シュー61による既設
トンネル1内周面の圧接を解除する。そして、スライド
ジャッキ66を駆動して掘削機本体11の前部を基点と
してその後部が前方に移動する。
【0058】この移動量は掘削機本体11の前部の移動
量と同様であり、図13に示すように、所定位置で各突
出部材70を凹部3内に挿入すると共に各シュー61を
既設トンネル1内周面に圧接させる。また、シール部材
51に流体を供給して既設トンネル1内周面に圧接させ
る。
【0059】このようにしてトンネルの延長作業が完了
する。
【0060】なお、上述の実施例において、バックリン
グを防止する支持筒58及びジャッキ59を上下2段に
設けたが、左右対称に設けてもよく、掘削するトンネル
の大きさによって適宜設ければよいものである。
【0061】また、各突出部材45,46,70やシュ
ー43,44,61もその取付位置、その数に限定され
るものではない。
【0062】更に、上述の実施例においてはバックリン
グを防止する伸縮ジャッキとしての支持筒58及びジャ
ッキ59を止水壁41側に設けたが、掘削機本体11側
に設けてもよい。
【0063】図14に本発明のトンネル掘削機に係る他
の伸縮ジャッキを示す。同図に示すように、掘削機本体
11のバルグヘッド15には上下一対の外筒81が固定
されており、この外筒81には支持筒82が移動自在
に、且つ、図示しないジャッキによって伸縮自在に支持
されている。
【0064】従って、リングピース2の搬入時に、前述
の実施例と同様に、支持筒82を伸張して止水壁本体4
2に固定された当接部材83に圧接することでバックリ
ングを防止することができる。
【0065】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明のトンネル掘削機によれば、掘削機本体の後
退を防止する伸縮ジャッキを設けたので、既設トンネル
を構成するリングピースを掘削機本体内部に搬入すると
きに掘削機本体と既設トンネルとの間に伸縮ジャッキが
伸張することで、掘削機本体の後退を防止することがで
きる。
【0066】また、本発明のトンネル掘削機用移動式止
水壁によれば、既設されたトンネルの内周部に形成され
た凹部に挿脱自在な突出部材を設けたので、止水壁が移
動自在となり突出部材が既設トンネル内周部の凹部に挿
入されることで、この止水壁に作用する外圧を確実に受
け止めることができる。
【0067】更に、止水壁の外周部に中空状をなす防水
用弾性シール部材を設けたので、内部に流体を供給して
膨張させることで既設されたトンネルの内周面に圧接
し、浸水を確実に防止することができる。
【0068】その結果、トンネル掘削作業の作業性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るトンネル掘削機
及びトンネル掘削機用移動式止水壁の要部断面図(図2
のA−A断面図)である。
【図2】止水壁の正面図である。
【図3】トンネル掘削機及び移動式止水壁の異なる部分
での断面であって、図2のB−B断面図である。
【図4】防水用弾性シール部材の断面である。
【図5】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図6】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図7】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図8】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図9】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図10】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図11】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図12】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図13】トンネル掘削機の作動説明図である。
【図14】本発明のトンネル掘削機に係る他の伸縮ジャ
ッキを表す要部断面図である。
【符号の説明】
1 既設トンネル 2 リングピース 3 凹部 11 掘削機本体 13 カッタ 14 カッタ 15 バルグヘッド 16 推進ジャッキ 17 スクリューコンベア 30 開口 41 移動式止水壁 42 止水壁本体 43,44,61 シュー 45,46,70 突出部材 51 防水用弾性シール部材 58,82 支持筒 59 ジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 隆夫 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 一号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (72)発明者 和田 憲治 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 松本 正 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 審査官 中槙 利明 (56)参考文献 特開 平4−83094(JP,A) 特開 平3−257287(JP,A) 特開 平3−257294(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部にカッタを有しトンネルの構成材で
    あるリングピースを内部に搬入する開口部を有する掘削
    機本体と、該掘削機本体の後部に設けられ既設トンネル
    からの反力を得て掘進する複数の推進ジャッキと、既設
    トンネル内への浸水を防止する止水壁とを具えたトンネ
    ル掘削機において、前記リングピースを前記掘削機本体
    内部に搬入するときに前記掘削機本体の後退を防止する
    伸縮ジャッキを設けたことを特徴とするトンネル掘削
    機。
  2. 【請求項2】 掘削機本体に形成された開口部からリン
    グピースが搬入され、該リングピースが接続されて構成
    されたトンネル内に設けられる浸水防止用止水壁におい
    て、既設されたトンネルの内周部に形成された凹部に挿
    脱自在であって、該凹部に挿入されたときに前記止水壁
    に作用する外圧を受け止める突出部材を前記止水壁の外
    周部に設けたことを特徴とするトンネル掘削機用移動式
    止水壁。
  3. 【請求項3】 掘削機本体に形成された開口部からリン
    グピースが搬入され、該リングピースが接続されて構成
    されたトンネル内に設けられる浸水防止用止水壁におい
    て、前記止水壁の外周部に中空状をなし内部に流体を供
    給して膨張することで既設されたトンネルの内周面に圧
    接する防水用弾性シール部材を設けたことを特徴とする
    トンネル掘削機用移動式止水壁。
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