JP2726227B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂組成物

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JP2726227B2 JP26711493A JP26711493A JP2726227B2 JP 2726227 B2 JP2726227 B2 JP 2726227B2 JP 26711493 A JP26711493 A JP 26711493A JP 26711493 A JP26711493 A JP 26711493A JP 2726227 B2 JP2726227 B2 JP 2726227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂組成物に関する。更に詳しくは、透明性に優れた
ガラス系充填剤含有芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、代表的な芳香族ポリカーボネート
樹脂として知られている2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン(以下ビスフェノールAと略称す
る)にホスゲンやジフェニルカーボネート等のカーボネ
ート前駆物質を反応させて得られるビスフェノールAの
ポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱性、寸法精度等に
優れているがゆえに多くの分野で用いられている。ま
た、剛性や寸法安定性等を更に向上させるためにガラス
繊維等のガラス系充填剤を添加することも知られてい
る。しかしながら、ガラス系充填剤を添加すると、芳香
族ポリカーボネート樹脂の優れた特性である透明性が大
幅に低下する問題がある。これは通常の芳香族ポリカー
ボネート樹脂の屈折率が約1.585であるのに対し、
通常ガラス繊維に使用されるガラスの屈折率は約1.5
45と約0.04もの大きな差があるためである。この
問題を改良する方法として屈折率の比較的高いガラスを
用いる方法(特開昭49−47408号公報、特開昭6
2−1338号公報)が提案されている。しかしなが
ら、これらの方法では未だ満足できる結果は得られてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性を改善したガラス繊維、ガラスパウダー、ガラスビー
ズ等のガラス系充填剤を含有する芳香族ポリカーボネー
ト樹脂組成物を提供するにある。
【0004】本発明者は、上記目的を達成せんとして、
芳香族ポリカーボネート樹脂の改質について鋭意研究を
重ねた結果、芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の
差が小さいガラス系充填剤を用いると共に特定の構造を
有する一価フェノールを末端停止剤として特定量用いて
二価フェノールとカーボネート前駆物質とを反応させる
ことによって得られる特定の芳香族ポリカーボネート樹
脂を用いることによって、本発明の目的を達し得ること
を見出した。本発明はこの知見に基づき完成したもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、末端停止剤の
少なくとも45モル%に下記一般式[1]
【0006】
【化2】
【0007】[式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテ
ル基が含まれていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭
素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原
子、mは4〜20の整数、nは2〜100の整数、pは
0〜4の整数である。]で表される置換又は非置換ヒド
ロキシアラルキルアルコールとラクトンの反応生成物を
用いた芳香族ポリカーボネート樹脂40〜95重量%及
び該芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の差が0.
01以下であるガラス系充填剤60〜5重量%からなる
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に係るものである。
【0008】本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹
脂は、前記一般式[1]で表される特定の構造を有する
末端停止剤を用いて少くとも一種の二価フェノールとカ
ーボネート前駆物質とを反応させることによって得られ
る特定の芳香族ポリカーボネート樹脂である。
【0009】ここで用いる前記一般式[1]で表される
末端停止剤は、置換又は非置換ヒドロキシアラルキルア
ルコールとラクトンを混合して加熱することにより、ア
ルコール基とラクトンの反応及びラクトンの開環重合反
応により製造される。ラクトンの重合度(n)はラクト
ンとヒドロキシアラルキルアルコールとのモル比を調節
することによって任意にコントロールすることができ
る。ラクトンの重合度があまりに大きくなるとフェノー
ルとの反応性が低下するようになるので2〜100が適
当である。
【0010】ここで用いる置換又は非置換ヒドロキシア
ラルキルアルコールとしては例えば2−ヒドロキシベン
ジルアルコール、3−ヒドロキシベンジルアルコール、
4−ヒドロキシベンジルアルコール、2−ブロモ−5−
ヒドロキシベンジルアルコール、3−クロロ−4−ヒド
ロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキシ−α−メチ
ルベンジルアルコール、4−ヒドロキシ−α−メチルベ
ンジルアルコール、2−(2−ヒドロキシフェニル)エ
タノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノー
ル、2−メチル−4−ヒドロキシフェニルベンジルアル
コール、2−メチル−6−ヒドロキシフェニルベンジル
アルコール、2−ヒドロキシ−3−メチルフェニルベン
ジルアルコール、2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル
ベンジルアルコール、1−(4−ヒドロキシフェニル)
プロパノール−2、3−(2−ヒドロキシフェニル)プ
ロパノール、3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノ
ール、2−ヒドロキシ−5−エチルベンジルアルコー
ル、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−α−メチル
ベンジルアルコール、4−(2−ヒドロキシフェニル)
ブタノール−2、3−(2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロパノール、5−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタノール、4−(2−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブタノール−2、4−(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタノール−2、3−(2−ヒドロ
キシ−4−メチルフェニル)ブタノール、6−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサノール−2、4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサノール−3等が用いられる。
【0011】ラクトンは炭素数5〜21のラクトンであ
り、ラクトン環を形成する炭素原子には低級アルキル基
が置換していてもよい。かかるラクトンとしては例えば
δ−バレロラクトン、7−ヒドロキシヘプタン酸ラクト
ン、8−ヒドロキシオクタン酸ラクトン、13−ヒドロ
キシトリデカン酸ラクトン、15−ヒドロキシペンタデ
カン酸ラクトン、17−ヒドロキシヘプタデカン酸ラク
トン、モノメチル−δ−バレロラクトン、モノエチル−
δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、モノメチル
−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクト
ン等が挙げられる。特にδ−バレロラクトン及びε−カ
プロラクトンが好ましい。
【0012】上記末端停止剤の一部を他の末端停止剤で
置換えてもよいが、上記末端停止剤の使用量があまりに
少いと、得られる樹脂組成物の透明性が充分に改善し得
なくなるので末端停止剤の全使用量の45モル%以上用
いる必要がある。他の末端停止剤としては例えばフェノ
ール、 p−tert−ブチルフェノール、 p−クミルフェノ
ール、イソオクチルフェノール等の単官能フェノール類
が挙げられる。
【0013】二価フェノールとしては例えばハイドロキ
ノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビ
スフェノ−ルA、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
キシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、3,3′−ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
オキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ
ルオレン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
5,7−ジメチルアダマンタン等が挙げられ、なかでも
ビスフェノ−ルA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジ
メチルアダマンタンが好ましい。これらは単独で又は二
種以上組合わせて用いてもよく、また少量の三官能化合
物を分岐剤として用いても、脂肪族二官能性化合物を少
量共重合してもよい。
【0014】カーボネート前駆物質としては例えばホス
ゲン、ホスゲンダイマー、ホスゲントリマー、上記二価
フェノール類のビスクロロホーメート等が挙げられ、な
かでもホスゲンが好ましい。
【0015】上記二価フェノール、カーボネート前駆物
質及び末端停止剤から芳香族ポリカーボネート樹脂を製
造するには、通常の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造
に用いる方法、例えば二価フェノールにホスゲン等のカ
ーボネート前駆物質を反応させる方法で製造される。二
価フェノールとホスゲンとの反応では、通常酸結合剤及
び溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、ピリジン等が用いられる。溶媒としては例えば
塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
が用いられる。また、反応促進のために例えば第三級ア
ミン、第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることがで
きる。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5
時間、反応中のpHは通常10以上に保つのが好ましい。
かくして得られる芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量
は、あまりに小さいと脆くなるので比粘度で0.23以
上のものが好ましい。
【0016】本発明で用いるガラス系充填剤は、芳香族
ポリカーボネート樹脂との屈折率の差が0.01以下、
好ましくは0.005以下である。屈折率の差が0.0
1を越えると透明性が低下するようになる。その形状は
例えば繊維状、粉粒状、フレーク状、板状等通常熱可塑
性樹脂に適用可能な任意の形状のものであり、繊維状の
ものにあっては径3〜25μm 程度が好ましく、成形片
中の繊維長は0.02〜0.5mm程度が好ましい。ま
た、ガラス系充填剤には、樹脂との親和性を向上させる
目的でシランカップリング剤等の表面処理を施したり、
取扱性を向上させる目的でエポキシ樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂等で集束処理を施してもよい。ガラ
ス系充填剤の添加割合は5〜60重量%、好ましくは1
0〜55重量%である。5重量%未満では、十分なガラ
ス補強効果が得られ難く、60重量%より多くなると成
形性が低下するので適当でない。
【0017】本発明のガラス系充填剤含有樹脂組成物を
製造するには任意の方法が採用される。例えば芳香族ポ
リカーボネート樹脂及びガラス系充填剤をタンブラー、
スーパーミキサー、ナウタミキサー等を用いてドライブ
レンドした後押出機によりペレット化する方法、芳香族
ポリカーボネート樹脂及び他の添加剤を予め混合した
後、ガラス繊維と共に押出してペレット化する方法等い
ずれでもよい。また、本発明のガラス系充填剤含有樹脂
組成物は例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法等
任意の方法で成形することができる。
【0018】なお、本発明の芳香族ポリカーボネート樹
脂組成物には、必要に応じてりん系の熱安定剤、酸化防
止剤等を加えることができる。りん系の安定剤としては
例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニ
ルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリ
オクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイ
ト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモ
ノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニル
ホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モ
ノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェ
ニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert
−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイ
ト等の亜りん酸のトリエステル、ジエステル、モノエス
テルであり、これらは単独で使用しても、二種以上併用
してもよい。フェノール系酸化防止剤としては例えばト
リエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、 N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイ
ド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベ
ンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソ
シアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−
[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等
が挙げられ、好ましい添加量は0.00005〜0.0
5重量%程度である。また、必要に応じて多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステルを加えることもでき、好ましい
脂肪酸エステルとしては炭素原子数8〜22の飽和脂肪
族モノカルボン酸とグリコール類、グリセロール、ペン
タエリスリトール等との全エステル、部分エステル等が
挙げられ、好ましい添加量は0.001〜0.2重量%
程度である。更に光安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤
等の添加剤を加えることもでき、他のポリカーボネート
樹脂や他の熱可塑性樹脂をブレンドすることもできる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。なお、実施例中の部及び%は重量部及び重量%であ
り、比粘度はポリマー0.7g を塩化メチレン100ml
に溶解して20℃で測定し、屈折率はアッベの屈折計を
用いて25℃で測定した。曇価は日本電色シグマ80を
用いて測定した。
【0020】
【合成例1】温度計、撹拌機及び還流冷却器付き反応器
にイオン交換水4206.2部及び48%水酸化ナトリ
ウム水溶液295.2部を入れ、ビスフェノールA81
1.7部及びハイドロサルファイト0.95部を溶解し
た後、塩化メチレン2589.4部を加え、撹拌下15
〜20℃でホスゲン387.5部を60分を要して吹込
んだ。ホスゲン吹込み終了後 m−ヒドロキシベンジルア
ルコールとε−カプロラクトンの反応物(モル比1/2
0)487.8部を塩化メチレン800部に溶解して添
加し、更に48%水酸化ナトリウム水溶液148.5部
及びビスフェノールA79.2部を加えて乳化させた
後、トリエチルアミン2.5部を添加して28〜33℃
で約2時間撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物
を塩化メチレンで希釈して水洗した後、塩酸酸性にして
水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになっ
たところで塩化メチレンを蒸発して無色のポリマー13
21.4部を得た(収率95%)。このポリマーのポリ
カプロラクトン部分の割合はIR吸収スペクトル分析で3
4.3重量%であり、比粘度は0.355、屈折率は
1.580であった。
【0021】
【合成例2】合成例1と同一の装置にイオン交換水17
800部及び48%水酸化ナトリウム水溶液3732部
を仕込み、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン3131部を溶
解した後、塩化メチレン11110部を加え、激しく撹
拌しながら20℃でホスゲン1200部を約40分を要
して吹込み反応させた。次いで内温を30℃に上げて m
−ヒドロキシベンジルアルコールとε−カプロラクトン
の反応物(モル比1/5)420.6部を加え、乳化さ
せた後トリエチルアミン3.5部を加えて2時間撹拌を
続けて反応を終了した。反応終了後合成例1と同様に処
理してポリマーを得た(収率99.5%)。このポリマ
ーのポリカプロラクトン部分の割合はIR吸収スペクトル
分析で9.7重量%、比粘度は0.339、屈折率は
1.553であった。
【0022】
【合成例3】合成例1と同一の装置にイオン交換水42
06.2部及び48%水酸化ナトリウム水溶液295.
2部を仕込み、ビスフェノールA811.7部を溶解
後、塩化メチレン2589.4部を加え、激しく撹拌し
ながら20℃でホスゲン387.5部を約40分を要し
て吹込み反応させた。次いで内温を30℃に上げて p−
tert−ブチルフェノール30.4部を加え、乳化させた
後トリエチルアミン2.5部を加えて2時間撹拌を続け
て反応を終了した。反応終了後合成例1と同様に処理し
てポリマーを得た(収率99%)。このポリマーの比粘
度は0.293、屈折率は1.585であった。
【0023】
【合成例4】m−ヒドロキシベンジルアルコールとε−
カプロラクトンの反応物の代わりにp−tert−ブチルフ
ェノール90.9部を用いる以外は合成例2と同様にし
てポリマーを得た(収率99%)。このポリマーの比粘
度は0.248、屈折率は1.556であった。
【0024】
【実施例1】合成例1で得たポリマー80.0部に屈折
率1.579のガラス繊維(平均繊維径24μm 、平均
繊維長6mm)20.0部を混合し、押出機[ナカタニ
(株)製 VSK−30)によりシリンダー温度260℃で
押出してペレット化した。このペレットを射出成形機
[住友重機械工業(株)製ネスタール・サイキャップ4
80/150]によりシリンダー温度290℃、金型温
度90℃で50mm×50mm×2mmの試験片を作成し、曇
価を測定したところ17%であった。
【0025】
【実施例2】合成例2で得たポリマー80.0部に屈折
率1.545のガラス繊維(平均繊維径13μm 、平均
繊維長3mm)20.0部を加え実施例1と同様にして試
験片を作成し、曇価を測定したところ19%であった。
【0026】
【比較例1】合成例3で得たポリマー80.0部に実施
例1に使用した屈折率1.579のガラス繊維20.0
部を添加し、実施例1と同様にして試験片を作成し曇価
を測定したところ41%であった。
【0027】
【比較例2】合成例4で得たポリマー80.0部に実施
例2で使用した屈折率1.545のガラス繊維20.0
部を添加し、実施例1と同様にして試験片を作成し曇価
を測定したところ54%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明のガラス系充填剤含有芳香族ポリ
カーボネート樹脂組成物は透明性が改善されているので
自動車部品、建材分野、電気電子部品等の分野に極めて
好適に用いられる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端停止剤の少なくとも45モル%に下
    記一般式[1] 【化1】 [式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテル基が含まれ
    ていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭素原子数1〜
    10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子、mは4〜2
    0の整数、nは2〜100の整数、pは0〜4の整数で
    ある。]で表される置換又は非置換ヒドロキシアラルキ
    ルアルコールとラクトンの反応生成物を用いた芳香族ポ
    リカーボネート樹脂40〜95重量%及び該芳香族ポリ
    カーボネート樹脂との屈折率の差が0.01以下である
    ガラス系充填剤60〜5重量%からなる芳香族ポリカー
    ボネート樹脂組成物。
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