JP2725950B2 - 光サイリスタバルブの保護装置 - Google Patents

光サイリスタバルブの保護装置

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JP2725950B2
JP2725950B2 JP15631292A JP15631292A JP2725950B2 JP 2725950 B2 JP2725950 B2 JP 2725950B2 JP 15631292 A JP15631292 A JP 15631292A JP 15631292 A JP15631292 A JP 15631292A JP 2725950 B2 JP2725950 B2 JP 2725950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多数の光サイリスタ
を直列接続した光サイリスタバルブの部分転流失敗によ
る光サイリスタの破損を防止する保護装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば1985年6月に発刊さ
れた日立評論第67巻、第6号の第10頁に示された光
サイリスタバルブの従来の保護装置を一部ブロック図で
示す回路図である。図において、多数の光サイリスタ1
は直列接続されて光サイリスタバルブを構成する。各光
サイリスタ1の陽極Aと陰極Kの間には、コンデンサ2と抵
抗3を直列接続したスナバ回路が接続されている。さら
に順電圧を検出するために、例えばスナバ回路の両端間
には、直列接続された抵抗4および5と直列にLED6
が接続され、このLED6の電流が所定値より大きくな
らないように抵抗4、5間の接続点と陰極Kとの間にゼナ
ーダイオード7が接続されている。一部の光サイリスタ
1には、逆電圧も検出するために、抵抗8、LED9お
よびゼナーダイオード10からなる逆電圧検出要素が陽
極Aと上述した順電圧検出要素4〜7との間に接続され
ている。各LED6、9の光出力はライトガイド(L
G)を経てそれぞれ順電圧検出器(FVD)30、逆電
圧検出器(IVD)31に入力される。順電圧検出器3
0と逆電圧検出器31の電気出力は制御回路11からの
点弧指令と共に点弧制御保護装置12に入力される。こ
の点弧制御保護装置12中には、光サイリスタ1を点弧
させるためのLED(図示せず)があり、その光出力は
ライトガイド(LG)によって各光サイリスタ1に送ら
れ、光サイリスタ1が同時点弧されるように構成されて
いる。なお、上述した順電圧検出要素4〜7は順電圧検
出器30と共に順電圧検出手段を構成し、逆電圧検出要
素8〜10も逆電圧検出器31と共に逆電圧検出手段を
構成する。
【0003】転流直後の逆電圧時間が逆電圧検出器30
によって検出され、この逆電圧時間が不足している場合
には、転流余裕角不足による部分転流失敗から光サイリ
スタ1を保護するために、点弧制御保護装置12が機能
して強制点弧用の光出力が各光サイリスタ1に送られ、
すべての光サイリスタ1が導通して転流失敗となるが、
光サイリスタ1は保護される。
【0004】転流直後の逆電圧時間が十分にあり、光サ
イリスタ1がターンオフするのに十分である場合には、
強制点弧は行われない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すように光サ
イリスタ電圧VA-Kの転流直後の逆電圧時間が十分であ
ったとしても、時刻t3にて例えば、サージ電圧が入
り、電圧上昇率の大きい電圧が印加されると光サイリス
タはキャリアが残っているので導通する場合がある。
又、過電流通電後において光サイリスタの接合温度が高
くなっている場合は設定された所定の逆電圧時間では不
十分であり、順電圧印加状態で自己点弧が起こったり、
順電圧印加とともに再導通する場合がある。このような
とき光サイリスタの特性にバラツキがあり、導通するも
のと導通しないものとが発生して光サイリスタの導通バ
ラツキが生じる。このような場合は、非導通の光サイリ
スタに全電圧が印加され、これが耐圧以上となれば光サ
イリスタを破損させるなどの問題点があった。
【0006】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、光サイリスタに所定の順方向電
圧上昇率以上の電圧が印加された場合、又は光サイリス
タに印加されていた順方向電圧が前記光サイリスタの自
己点弧により検出されなくなった場合、若しくは光サイ
リスタに過電圧が印加された場合にも光サイリスタを破
損させない光サイリスタバルブ保護装置を得ることを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る保護装置は、転流直後の逆電圧時間が第1の所定時間
より長い場合でかつ逆電圧印加開始時から前記第1の所
定時間より長い第2の所定時間までの間に、光サイリス
タに所定の順方向電圧上昇率以上の電圧が印加された場
合、又は光サイリスタに印加されていた順方向電圧が前
記光サイリスタの自己点弧により検出されなくなった場
合、若しくは光サイリスタに過電圧が印加された場合に
前記光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止さ
せる手段と、この停止手段に応答して前記光サイリスタ
を強制点弧させる手段とを設けたものである。
【0008】この発明の請求項2に係る保護装置は、転
流直後の逆電圧時間が第1の所定時間より長い場合でか
つ逆電圧印加開始時から前記第1の所定時間より長い第
2の所定時間までの間に、光サイリスタに過電圧が印加
された場合に前記光サイリスタの順電圧検出手段の検出
出力を停止させる手段と、この停止手段に応答して前記
光サイリスタを強制点弧させる手段と、前記光サイリス
タに並列に接続され前記光サイリスタに印加された過電
圧を抑制する過電圧抑制手段とを設けたものである。
【0009】この発明の請求項3に係る保護装置は、転
流直後の逆電圧時間が前記第1の所定時間より長い場合
でかつ逆電圧印加開始時から前記第1の所定時間より長
い第2の所定時間までの間に、複数の光サイリスタの内
少なくとも1つの光サイリスタに所定の順方向電圧上昇
率以上の電圧が印加された場合、又は複数の光サイリス
タの内少なくとも1つの光サイリスタに印加されていた
順方向電圧が前記光サイリスタの自己点弧により検出さ
れなくなった場合、若しくは複数の光サイリスタの内少
なくとも1つの光サイリスタに過電圧が印加された場合
に前記光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止
させる手段と、この停止手段に応答して前記複数の光サ
イリスタのすべてを各光サイリスタの順方向電圧が検出
され次第順次強制点弧させる手段とを設けたものであ
る。
【0010】
【作用】この発明の請求項1に係る保護装置では、光サ
イリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止させる手段
により光サイリスタに所定の順方向電圧上昇率以上の電
圧が印加された場合、又は光サイリスタに印加されてい
た順方向電圧が前記光サイリスタの自己点弧により検出
されなくなった場合、若しくは光サイリスタに過電圧が
印加された場合が検出され、光サイリスタを強制点弧さ
せる手段により停止手段に応答して光サイリスタを強制
点弧させ、耐圧以上の電圧が光サイリスタに印加されな
いようにする。
【0011】この発明の請求項2に係る保護装置では、
光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止させる
手段により光サイリスタに過電圧が印加された場合が検
出され、光サイリスタを強制点弧させる手段により停止
手段に応答して光サイリスタを強制点弧させ、過電圧抑
制手段により光サイリスタに印加された過電圧を抑制
し、耐圧以上の電圧が光サイリスタに印加されないよう
にする。
【0012】この発明の請求項3に係る保護装置では、
光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止させる
手段により光サイリスタに所定の順方向電圧上昇率以上
の電圧が印加された場合、又は光サイリスタに印加され
ていた順方向電圧が前記光サイリスタの自己点弧により
検出されなくなった場合、若しくは光サイリスタに過電
圧が印加された場合が検出され、光サイリスタを強制点
弧させる手段により停止手段に応答してすべての光サイ
リスタを各光サイリスタの順方向電圧が検出され次第順
次強制点弧させ、耐圧以上の電圧が光サイリスタに印加
されないようにする。
【0013】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例1を図1
について説明する。図において、1〜11は図6につい
て説明したものと同じである。各光サイリスタ1の陽極
A、陰極K間には、コンデンサ13と抵抗14が直列に接
続され、その接続点がダイオード15とゼナーダイオー
ド16を介してトランジスタ17のベースに接続されて
いる。ゼナーダイオード7と並列にトランジスタ17の
コレクタとエミッタが接続されている。なお、これら要
素13〜17は順電圧検出要素4〜7の検出出力を停止
させる手段を構成する。
【0014】点弧制御保護装置12は、NOT回路12
a、微分回路12b、ダイオード12c、AND回路1
2d、点弧装置12e、余裕角不足判定器12fおよび
ワンショットマルチバイブレータ12gによって構成さ
れている。
【0015】順電圧検出器30の出力側はNOT回路1
2aに接続され、その反転出力は微分回路12bで微分
され、ダイオード12cによって正の出力のみAND回
路12dの一方の入力端子に入力される。
【0016】逆電圧検出器31の出力側は余裕角不足判
定器12fおよびワンショットマルチバイブレータ12
gに接続され、余裕角不足判定器12fの判定出力は、
光サイリスタ1の点弧装置12eに入力されている。さ
らにワンショットマルチバイブレータ12gのパルス出
力はAND回路12dの他方の入力端子に入力され、A
ND回路12dの出力は点弧装置12eに入力されてい
る。
【0017】制御回路11の出力は点弧装置12eに入
力され、通常動作時は、制御回路11からの出力により
点弧装置12eが動作し、各光サイリスタ1に点弧用の
光出力をライトガイド(LG)を介して送り、もって光
サイリスタ1を点弧する。
【0018】次に実施例1の動作を、図2の波形図を参
照しながら説明する。転流直後の時刻t1にて光サイリ
スタバルブに逆電圧が印加され始め、時刻t2まで印加
され続ける。この実施例では、逆電圧時間は光サイリス
タ1が順方向阻止能力を回復できる第1の所定時間T1
以上である場合を想定しており、また時刻t2より順電
圧が印加され始め、時刻t3にて例えばサージ電圧が入
り、電源転流電圧以上の順方向電圧上昇率(以下dv/dt
と言う)の電圧が印加された場合を想定している。
【0019】逆電圧検出器31の出力が入力されると、
余裕角不足判定器12fは、時刻t1から時刻t2までの
逆電圧時間が第1の所定時間T1より長いので、余裕角
不足と判定せず、従って点弧装置12eに出力信号を出
さない。時刻t1での逆電圧印加開始時にワンショット
マルチバイブレータ12gは第2の所定時間T2のパル
スをAND回路12dへ出力する。時刻t2にて順電圧
が検出され始め、順電圧検出器30の出力が点弧制御保
護装置12に入力されると、インバータ12aはこの入
力を反転した出力を出し、微分回路12bはこの反転出
力を微分し、ダイオード12cは負の出力をカットして
AND回路12dへ正の出力のみを入力させる。
【0020】光サイリスタ1が順方向阻止能力を回復す
るためのターンオフ時間は、通電電流ピーク値、素子接
合部温度、順方向回復時のdv/dtによって変わる。通常
運転時のdv/dtでターンオフできる逆電圧時間より第1
の所定時間T1が設定される。時刻t3にて通常のdv/dt
以上の電圧が印加され、ターンオフ過程にある光サイリ
スタ1は素子特性のバラツキのためにその一部が再導通
して順方向阻止能力を回復できないことがある。時刻t
3が遅れて、t1からt3までの時間が例えば1ms程度あれ
ば、光サイリスタ1は順方向阻止能力を十分回復でき
る。第2の所定時間T2は順方向阻止能力を回復できる
時間として例えば1ms程度を設定する。
【0021】図2の時刻t3は第2の所定時間T2より短
い時間内にある。光サイリスタ1に大きなdv/dtが印加
されると、図1中のコンデンサ13、抵抗14にdv/dt
に応じた電流が流れ、抵抗14に加わる電圧が上昇し、
この電圧がゼナーダイオード16のゼナー電圧以上とな
ってダイオード15、ゼナーダイオード16、トランジ
スタ17のベース・エミッタ間に電流が流れ、トランジ
スタ17が導通してLED6の電流がバイパスされて流
れなくなり、順電圧検出の光出力が停止し、順電圧検出
器30の出力がなくなる。これに応答してインバータ1
2aは出力を発生し、この出力を微分回路12bが微分
し、ダイオード12cは正のパルス出力を出力する。A
ND回路12dの出力はワンショットマルチバイブレー
タ12gとダイオード12cの出力が正のときに発生さ
れるので、順電圧検出が停止した時刻t3にてAND回
路12dから点弧装置12eへ点弧指令が出される。こ
の点弧装置12eの光出力は、ライトガイド(LG)を
介して各光サイリスタ1に送られ、非導通の光サイリス
タも導通させ、非導通の光サイリスタに耐圧以上の電圧
が印加されないようにして光サイリスタを破損から防止
することができる。
【0022】なお、上述した実施例1では、光サイリス
タに印加される電圧のdv/dt検出をコンデンサ12と抵
抗14を用いて行って検出信号を得ていたが、演算増幅
器を用いて微分機能を作ってdv/dtを検出し、この出力
が所定値より大きくなれば、トランジスタを導通させ、
順電圧検出用LEDの発光を停止することで所定値以上
のdv/dtが印加されたことを検出することもできる。
又、光サイリスタの順方向阻止能力の回復は、素子接合
部温度や通電電流にも依存するので、接合部温度や通電
電流値によって許容dv/dt値を変えて、光サイリスタ保
護のための強制点弧頻度を減少することもできる。
【0023】実施例2.この発明の実施例2を図3につ
いて説明する。図において、1〜11、12b〜12
d、12f、12g、14〜17、31は図1について
説明したものと同じである。実施例2ではコンデンサ2
と抵抗3の接続点と光サイリスタ1のカソードKとの間
にコンデンサ18と抵抗19が直列に接続され、コンデ
ンサ18と抵抗19の接続点とダイオード15とゼナー
ダイオード16の接続点との間にダイオード20が接続
されている。又、光サイリスタ1のアノードAと抵抗1
4との間には抵抗13Aが接続されている。尚、これら
要素13A〜19は順電圧検出要素4〜7の検出出力を
停止させる手段を構成する。
【0024】点弧制御保護装置12Aは図1の回路に対
し、更にAND回路12dと余裕角不足判定器12fの
出力側に接続されるワンショットマルチバイブレータ1
2h、ワンショットマルチバイブレータ12hと制御回
路11の出力側が接続されるOR回路12i、及びOR
回路12iと後述する順電圧検出器30Aの一方の出力
側が接続されるAND回路12jが設けられ、点弧装置
12e−1にはAND回路12dとAND回路12jと
の出力が入力され、微分回路12bには順電圧検出器3
0Aの他方の出力側が接続されている。尚、この点弧制
御保護装置12Aは光サイリスタの順方向電圧が検出さ
れ次第順次強制点弧させる手段を構成する。
【0025】図4は実施例2の順電圧検出器30Aの構
成を示すブロック図である。順電圧検出器30Aは、各
コレクタが電源に接続され各エミッタが抵抗22を介し
て接地され、複数のライトガイドLGによって送られる
各LED6の光を検出する複数のホトトランジスタ21
と、各ホトトランジスタ21のエミッタに順次接続され
た複数の増幅器24及びNOT回路25と、これら複数
のNOT回路25の出力側に接続され、出力F1を出力
するOR回路26と、複数の増幅器24の出力側に接続
され、出力F2を出力するOR回路27とを備えてい
る。この順電圧検出器30Aにおいては、各LED6か
らライトガイドLGを介して送られた光はホトトランジ
スタ21によって光電流に変換され、この光電流が抵抗
22を通ってアース23に流れることで抵抗22に電圧
が発生し、もって光サイリスタ1に順方向電圧が印加さ
れたことを検出できる。
【0026】制御回路11の出力はOR回路12iに入
力され、通常動作時は、制御回路11からの出力により
点弧装置12e−1が動作し、各光サイリスタ1に点弧
用の光出力をライトガイド(LG)を介して送り、もっ
て光サイリスタ1を点弧する。
【0027】次に実施例2の動作を、図5の波形図を参
照しながら説明する。転流直後の時刻t1にて光サイリ
スタバルブに逆電圧が印加され始め、時刻t2まで印加
され続ける。この実施例では、逆電圧時間は光サイリス
タ1が順方向阻止能力を回復できる第1の所定時間T1
以上である場合を想定しており、また時刻t2より順電
圧が印加され始めている。
【0028】逆電圧検出器31から信号が出力される
と、余裕角不足判定器12fは、時刻t1から時刻t2
での逆電圧時間が第1の所定時間T1より長いので、余
裕角不足と判定せず、従って点弧装置12e−1に信号
を出力しない。時刻t1での逆電圧印加開始時にワンシ
ョットマルチバイブレータ12gは第2の所定時間T2
のパルスをAND回路12dへ出力する。
【0029】先ず、VA-K,1に示すように時刻t3にて例
えばサージ電圧が印加され、この印加電圧の上昇率(d
v/dt)が所定値より大きな場合では、所定時間T1
よりわずかに長い時間では順方向阻止能力を回復するこ
とができないと想定できる。サージ電圧印加によってコ
ンデンサ2、18に電流が流れ、抵抗19に加わる電圧
が上昇し、この電圧がゼナーダイオード16のゼナー電
圧以上となってダイオード21、ゼナーダイオード16
を介してトランジスタ17にベース電流が流れ、トラン
ジスタ17が導通し、LED6に電流が流れなくなり、
出力F3に示すように時刻t3にて順電圧の検出が停止
する。
【0030】又、光サイリスタ1に過電流が流れた後の
状態を想定すると、接合部の温度が上昇している状態と
なっている。時刻t3より少し前に接合部の温度の上昇
により第1の所定時間T1よりわずかに長い逆電圧時間
では順方向阻止能力を回復することができず、自己点弧
により再導通する素子が現れ、順方向阻止能力を回復し
た素子には過電圧が印加される。VA-K,2はその過電圧
を示しており、過電圧により抵抗14に印加される電圧
が上昇し、時刻t3にゼナーダイオード16のゼナー電
圧以上となって、ダイオード15、ゼナーダイオード1
6、トランジスタ17が導通し、LED6に電流が流れ
なくなり、F3として増幅器24の出力を示すように順
電圧の検出出力が停止する。
【0031】同様に、光サイリスタ1に過電流が流れた
ために接合部の温度が上昇して所定時間T1よりわずか
に長い時間では順方向阻止能力を回復することができな
い場合は、時刻t3にてVA-K,3に示すように自己点弧が
発生して順電圧がなくなり、LED6に電流が流れなく
なりF3に示すように順電圧の検出出力が停止する。
【0032】以上のように、所定の印加電圧上昇率以上
の電圧が印加された場合、過電圧が印加された場合、自
己点弧により順電圧が検出されなくなった場合には順電
圧の検出出力が停止される。尚、ここではいずれの場合
についても、時刻t3にて順電圧の検出が停止される様
に説明したが、これはあくまでも説明の便宜のためであ
り、実際は言うまでもなく別々に発生するものである。
【0033】次に、F3に示すようにある光サイリスタ
の順電圧の検出出力が時刻t3で停止したにもかかわら
ず、F4に示すように、別の光サイリスタにはまだ順電
圧が印加されている場合がある。F1で示す出力は出力
F3の反転出力となって微分回路12cに入力され、そ
の出力は図4で12bに示す様になる。この出力はダイ
オード12bによって正の出力のみが有効となって12
cのようになり、AND回路12dの一方の入力端子に
入力される。AND回路12dの他方の入力端子にはワ
ンショットマルチバイブレータ12gの出力が入力さ
れ、AND回路12dの出力は図4で12dで示すよう
になる。この出力12dは直接点弧装置12e−1に入
力され、点弧装置12e−1は各光サイリスタ1に点弧
のための光入力を印加し、光サイリスタ1を強制的に点
弧させて光サイリスタ1の導通バラツキによる破壊を防
ぐ。
【0034】又、AND回路12dの出力はワンショッ
トマルチバイブレータ12hを動作させ、このワンショ
ットマルチバイブレータ12h出力はOR回路12iに
入力される。OR回路12iの出力は正極性となってA
ND回路12jの入力となる。AND回路12jの一方
の入力端子には正極信号が入力されており、順電圧の検
出と同時に点弧装置12e−1に入力され、各光サイリ
スタ1に再度光入力が印加され、順電圧を示した光サイ
リスタ1を強制的に点弧させる。これは、前述したよう
に、AND回路12dにより直接点弧装置12e−1を
動作させ、光サイリスタ1を強制的に点弧するための光
入力を印加してもまだ順電圧状態にない光サイリスタ1
については点弧させることができず、順電圧が現れて初
めて光入力を印加する必要があるからである。
【0035】実施例3.上述した実施例では、順電圧の
検出出力を停止させる手段として、順電圧検出用のLE
D6、及びコンデンサ18〜ダイオード20を設け、L
ED6の電流をバイパスするようにしていたが、LED
6の電流をスイッチ素子を用いて遮断しても良い。
【0036】実施例4.又、過電圧を検出してから順電
圧検出手段の検出出力を停止させ、て点弧装置12e−
1を動作させるには時間を要するので、その間に過電圧
が光サイリスタ1の耐圧を越える危険性がある。そこで
図3に想像線で示すように光サイリスタ1と並列に非直
線抵抗体である酸化亜鉛の過電圧抑制要素32を接続
し、過電圧が短時間抑制されている間に光サイリスタ1
を点弧させることで光サイリスタ1の保護を図ることも
できる。
【0037】尚、光サイリスタ1の自己点弧によって順
電圧が検出されなくなったのか、系統事故により電源電
圧が低下して順電圧が検出されなくなったのかを区別す
るため、電源電圧の低下時期と順電圧の検出停止時期が
重なった場合には、自己点弧と判定しないようにするこ
ともできる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明は、転流直後の
逆電圧時間が第1の所定時間より長い場合でかつ逆電圧
印加開始時から前記第1の所定時間より長い第2の所定
時間までの間に、光サイリスタに所定の順方向電圧上昇
率以上の電圧が印加された場合、又は前記光サイリスタ
に印加されていた順方向電圧が前記光サイリスタの自己
点弧により検出されなくなった場合、若しくは前記光サ
イリスタに過電圧が印加された場合に前記光サイリスタ
の順電圧検出手段の検出出力を停止させる手段と、この
停止手段に応答して前記光サイリスタを強制点弧させる
手段とを設けたため、又、転流直後の逆電圧時間が第1
の所定時間より長い場合でかつ逆電圧印加開始時から前
記第1の所定時間より長い第2の所定時間までの間に、
光サイリスタに過電圧が印加された場合に前記光サイリ
スタの順電圧検出手段の検出出力を停止させる手段と、
この停止手段に応答して前記光サイリスタを強制点弧さ
せる手段と、前記光サイリスタに並列に接続され前記光
サイリスタに印加された過電圧を抑制する過電圧抑制要
素とを設けたため、更に、転流直後の逆電圧時間が第1
の所定時間より長い場合でかつ逆電圧印加開始時から前
記第1の所定時間より長い第2の所定時間までの間に、
複数の光サイリスタの内少なくとも1つの光サイリスタ
に所定の順方向電圧上昇率以上の電圧が印加された場
合、又は前記複数の光サイリスタの内少なくとも1つの
光サイリスタに印加されていた順方向電圧が前記光サイ
リスタの自己点弧により検出されなくなった場合、若し
くは前記複数の光サイリスタの内少なくとも1つの光サ
イリスタに過電圧が印加された場合に前記光サイリスタ
の順電圧検出手段の検出出力を停止させる手段と、この
停止手段に応答して前記複数の光サイリスタのすべてを
強制点弧させる手段とを設けたため、光サイリスタに所
定の順方向電圧上昇率以上の電圧が印加された場合、又
は前記光サイリスタに印加されていた順方向電圧が前記
光サイリスタの自己点弧により検出されなくなった場
合、若しくは前記光サイリスタに過電圧が印加された場
合の検出を順電圧検出の経路を用いて実施でき、ひいて
は、新たな検出信号系が不要となり、これらの場合にも
光サイリスタを破損させない保護装置が得られるという
効果を奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を一部ブロック図で示す回
路図である。
【図2】この発明の実施例1の動作を説明するための各
部の動作波形図である。
【図3】この発明の実施例2を一部ブロック図で示す回
路図である。
【図4】この発明の実施例2の順電圧検出器を示す回路
図である。
【図5】この発明の実施例2の動作を説明するための各
部の動作波形図である。
【図6】従来の光サイリスタバルブの保護装置を一部ブ
ロック図で示す回路図である。
【図7】従来の保護装置の動作を説明するための動作波
形図である。
【符号の説明】
1 光サイリスタ 5、14、19 抵抗 6、9 LED 7、10、16 ゼナーダイオード 13、18 コンデンサ 15、20 ダイオード 12、12A 点弧制御保護装置 17 トランジスタ 30、30A 順電圧検出器 31 逆電圧検出器 32 過電圧抑制要素

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の光サイリスタを直列接続して光
    サイリスタバルブを構成し、前記光サイリスタの順電圧
    および逆電圧を検出する手段を備え、転流直後の逆電圧
    時間が第1の所定時間より短い場合には、部分転流失敗
    の発生と判定して順電圧印加と同時に前記光サイリスタ
    を強制点弧させるものにおいて、前記転流直後の逆電圧
    時間が前記第1の所定時間より長い場合でかつ逆電圧印
    加開始時から前記第1の所定時間より長い第2の所定時
    間までの間に、前記光サイリスタに所定の順方向電圧上
    昇率以上の電圧が印加された場合、又は前記光サイリス
    タに印加されていた順方向電圧が前記光サイリスタの自
    己点弧により検出されなくなった場合、若しくは前記光
    サイリスタに過電圧が印加された場合に前記光サイリス
    タの順電圧検出手段の検出出力を停止させる手段と、こ
    の停止手段に応答して前記光サイリスタを強制点弧させ
    る手段とを設けたことを特徴とする光サイリスタバルブ
    の保護装置。
  2. 【請求項2】 複数個の光サイリスタを直列接続して光
    サイリスタバルブを構成し、前記光サイリスタの順電圧
    および逆電圧を検出する手段を備え、転流直後の逆電圧
    時間が第1の所定時間より短い場合には、部分転流失敗
    の発生と判定して順電圧印加と同時に前記光サイリスタ
    を強制点弧させるものにおいて、前記転流直後の逆電圧
    時間が前記第1の所定時間より長い場合でかつ逆電圧印
    加開始時から前記第1の所定時間より長い第2の所定時
    間までの間に、前記光サイリスタに過電圧が印加された
    場合に前記光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を
    停止させる手段と、この停止手段に応答して前記光サイ
    リスタを強制点弧させる手段と、前記光サイリスタに並
    列に接続され前記光サイリスタに印加された過電圧を抑
    制する過電圧抑制手段とを設けたことを特徴とする光サ
    イリスタバルブの保護装置。
  3. 【請求項3】 複数個の光サイリスタを直列接続して光
    サイリスタバルブを構成し、前記光サイリスタの順電圧
    および逆電圧を検出する手段を備え、転流直後の逆電圧
    時間が第1の所定時間より短い場合には、部分転流失敗
    の発生と判定して順電圧印加と同時に前記光サイリスタ
    を強制点弧させるものにおいて、前記転流直後の逆電圧
    時間が前記第1の所定時間より長い場合でかつ逆電圧印
    加開始時から前記第1の所定時間より長い第2の所定時
    間までの間に、前記複数の光サイリスタの内少なくとも
    1つの光サイリスタに所定の順方向電圧上昇率以上の電
    圧が印加された場合、又は前記複数の光サイリスタの内
    少なくとも1つの光サイリスタに印加されていた順方向
    電圧が前記光サイリスタの自己点弧により検出されなく
    なった場合、若しくは前記複数の光サイリスタの内少な
    くとも1つの光サイリスタに過電圧が印加された場合に
    前記光サイリスタの順電圧検出手段の検出出力を停止さ
    せる手段と、この停止手段に応答して前記複数の光サイ
    リスタのすべてを各光サイリスタの順方向電圧が検出さ
    れ次第順次強制点弧させる手段とを設けたことを特徴と
    する光サイリスタバルブの保護装置。
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