JP2723577B2 - 微粒子蛍光体の製造方法 - Google Patents

微粒子蛍光体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は蛍光体の新規な製造方法に関するものであ
る。蛍光体は蛍光スクリーン、エレクトロルミネッセン
スなどに用いられる。
[従来の技術とその課題] 従来、蛍光体は原料、すなわち蛍光体ならびに付活剤
を混合し、塩化ナトリウムなどの融剤を加え、ついで原
料混合物を石英ルツボに入れ、蛍光体母体の生長ならび
に母体結晶中への付活剤の注入が加熱操作、すなわち焼
成により製造されてきた。蛍光体母体としては硫化亜鉛
のごとき比較的、禁帯巾が広い半導体が用いられる。付
活剤は銅イオン、マンガンイオンなど発光中心を形成す
るのに必須な金属イオンを含む化合物、すなわち付活成
分含有化合物であり、硝酸塩、塩化物、酢酸塩などから
選ばれる。
焼成後得られる蛍光体は、粉砕工程、ひきつづき分級
工程、乾燥工程を経て所望の粒子径のものに仕上げられ
る。
蛍光体は、一般にスクリーンあるいは表示体のような
面状体として用いられることも多く、解像力などの点か
ら粒子の粒径が小さく、分布巾の狭いものが望ましい
が、一般に用いられている蛍光体の粒子径は5〜30ミク
ロン程度のものである。
しかして、従来の製造方法では、蛍光体母体と同程度
の量の融剤を用いるため、焼成時に粒子間の焼結が進
み、粉砕工程なしでは数ミクロン程度以下の粒子径の蛍
光体を得ることは本質的に困難であった。また、従来方
法においては、融剤は蛍光体母体の結晶化ならびに付活
剤の蛍光体母体中への注入に必須のものであった。又、
粉砕時に蛍光体の特性が変化し、不都合をきたす場合の
あることも問題であった。
[本発明の目的] 本発明は微粒子蛍光体の新規な製造方法を提供するこ
とを目的とするものであり、特に、粒子径が小さく、ま
た粒子径分布巾の狭い蛍光体を製造する方法を提供する
ものである。
[発明の構成] すなわち、本発明は、 非水溶媒中で生成させた硫化亜鉛に付活剤を含浸させ
たものを流動化状態で加熱焼成することを特徴とする微
粒子蛍光体の製造方法、を要旨とするものである。
本発明の方法に従えば、粒子径の好ましくない増大に
つながる融剤を添加する必要がないばかりか、粒子径分
布の広がりを来したり、蛍光体の特性に影響を与えると
ころの粉砕工程を省略でき、小粒子径で粒子径分布巾の
狭い蛍光体を製造すると云う作用効果を奏することが出
来るのである。
次に本発明を詳しく説明する。
本発明に用いられる蛍光体母体の硫化亜鉛は非水溶媒
中で合成されたものを用いる。たとえば、アセトニトリ
ル中にヨウ化カドミウムや過塩素酸カドミウムを溶解さ
せ、これに硫化水素ガスを吹き込む方法がある〔グレッ
ツェル他、ジャーナル・オヴ・フィジカルケミストリー
(Journal of Physical Chemistry)、第89巻、2740、1
985年〕、あるいは、ジメチルホルムアミドやジメチル
スホキシド中で酢酸銅、ヨウ化カドミウムと硫化水素ガ
スを反応させる方法がある〔山本他、イノーガニカ・キ
ミカ・アクタ(Inorganica Chimica Acta)、第104巻、
L1、1985年〕。
これらの方法は硫化亜鉛の製造についても用いられう
る。
本発明の方法において用いられる付活剤は、銅、マン
ガン、銀、アルミニウム、ガリウムなどの発光中心とな
る金属を含む化合物であり、非水溶媒に溶解することが
必要である。たとえば、酢酸塩、ヨウ化物、過塩素酸
塩、アルキル化金属が用いられる。付活剤としての金属
の濃度は10-3〜10-5g原子/蛍光体母体モルにするのが
好ましい。かかる付活剤の添加方法としては、付活剤を
溶解させた非水溶媒中に硫化亜鉛粉末を浸す、いわゆる
含浸法を採用することができる。必要に応じハロゲン族
元素を含む付活剤を添加してもよいが、本発明にかかる
方法は従来方法による蛍光体の製造方法と根本的に異な
り、融剤を全く使用しなくても蛍光体を製造できること
にひとつの大きな特徴がある。本発明方法における蛍光
体母体原料としての硫化亜鉛は水溶液ではなく非水溶媒
中で生成するため、従来一般に使用されてきた硫化亜鉛
原料と異なり、結晶性の低いものと考えられる。このた
めに硫化亜鉛中に付活剤が侵入することが容易となり、
ハロゲン化物のような融剤が必要でなくなる、という効
果をきたしたものと推測される。
以上の如くして、付活剤を含浸した蛍光体母体を流動
層加熱器に入れ、流動化させるが、このとき流動化させ
るためのガスとしては窒素、アルゴンなどの不活性ガ
ス、必要に応じて硫化水素、水素、塩化水素などのガス
を混合する。流動層装置は振動機構のついていることが
好ましい。それは粒子径の大きい通常の粉体と異なり、
本発明で対象としている0.01〜10ミクロン程度の微粒子
場合、良好な流動状態が装置を振動させることなしでは
達成することが困難なためである。
流動層中でガスを通気しながら、400℃を越えない温
度で充分乾燥したのち、硫化亜鉛の融点を越えない程度
の500〜1100℃、好ましくは700〜1100℃で加熱する。こ
の加熱の過程で、蛍光体母体微粒子は一次粒子が凝集す
る。この凝集の程度は加熱温度、加熱時間によるので条
件を選択することにより、粒子径をコントロールするこ
とが可能である。加熱温度を高くし、加熱時間を長くす
ると粒子径はより大きなものが得られる。加熱が終了し
たら、常温にもどるまでガスを流通させながら、冷却す
る。
以上のようにして製造された微粒子蛍光体は流動性が
よく、かつ粒子径も揃っている。そのため、従来おこな
われてきた、焼成物の粉砕、分級、融剤洗浄などの工程
を経る必要がまったくないのである。
なお、念の為申し添えるが、本発明の蛍光体の製造方
法の対象物質は、上記の蛍光体に限定されるものではな
く、他の種類の蛍光体の製造方法としても適用できるも
のである。
本発明による蛍光体の製造方法は従来の製造方法と比
較して、製造工程を簡略化するばかりでなく、粒子径の
小さいものが容易に得られる、焼成時の粒子径の異常増
大が防止される、融剤洗浄あるいは粉砕時における蛍光
体の劣化の心配がない、などの数々の優れた利点を有す
るのである。
本発明の方法により製造された微粒子蛍光体は蛍光ス
クリーン、エレクトロルミネッセンス用蛍光体として好
適に用いることができる。
次に本発明の実施の態様を実施例にもとづき説明す
る。
ただし、これらの実施例は本発明を限定するものでは
ないことは勿論である。
実施例1. 酢酸亜鉛10gをジメチルホルムアミド200ccに溶解さ
せ、撹拌しながら硫化水素ガスを溶液中に吹き込み、得
られた硫化亜鉛懸濁液を遠心分離機に装填し、1500回転
/分で硫化亜鉛を遠心分離離した。その後、エタノー
ル、ついでエーテルで洗浄・乾燥した。このようにして
得られた硫化亜鉛1.0gに酢酸銅1mgを溶解したメタノー
ル溶液1ccを加え、撹拌、乾固したのち、乾燥した。こ
れを振動流動層加熱器に入れ、窒素ガスを流通させ、流
動化した。80℃で10分間、加熱乾燥したのち、800℃に
昇温し、20分間、焼成した。焼成後、N2ガスを流通させ
たまま冷却し、微粉末を得た。電子顕微鏡観察によると
粒子径は200〜500nmであった。X線回折により、硫化亜
鉛であることが確認された。この微粒子は付活剤添加効
果により緑色ないしは青色のホトルミネッセンスを示し
た。
また、この微粒子蛍光体1.0gに酢酸銅10mgを含浸し、
焼成したものをシアン化カリウム水溶液で処理した後、
乾燥してエレクトロルミネッセンス用微粒子蛍光体を得
た。このエレクトロルミネッセンス用微粒子蛍光体をポ
リフッ化ビニリデンをバインダーとして膜形成し、透明
電極とアルミニウム電極で挟み、200Vの電圧を印加した
ところ、緑色のエレクトロルミネッセンスを示した。
実施例2. 酢酸銅の代わりに酢酸マンガンを用いること以外は実
施例1.と同様に蛍光体を調製した。得られた微粒子蛍光
体は橙色の発光を示した。
実施例3. 酢酸銅の代わりに酢酸銀を用いる以外は実施例1.と同
様に蛍光体を調製した。得られた微粒子蛍光体は青色発
光を示した。
実施例4. 酢酸銅の代わりにジエチルエーテルに溶解させた塩化
アルミニウムを用いること以外は実施例1.と同様に微粒
子蛍光体を調製した。得られた微粒子蛍光体は緑色発光
を示した。
比較例1 実施例1と同様にして調製した硫化亜鉛1.0gに酢酸銅
1mgを溶解したエタノール溶液1ccを加え、撹拌、乾固し
たのち、乾燥した。これに融剤として100mgの塩化アン
モニウムを加えたものをルツボに入れ、窒素ガスを流通
させながら、80℃で10分間、加熱乾燥したのち、800℃
に昇温し、10分間、焼成した。さらに100mgの塩化アン
モニウムを補充し、800℃で10分間焼成した。焼成後、N
2ガスを流通させたまま冷却し、ボールミルで粉砕し、
次いで、水洗し、真空乾燥器中で乾燥して蛍光体を得
た。電子顕微鏡観察によると粒子径は8〜150ミクロン
に分布していた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非水溶媒中で生成させた硫化亜鉛に付活剤
    を含浸させたものを振動機構のついた流動層加熱器で流
    動化状態にし、500〜1100℃の温度で加熱焼成すること
    を特徴とする粒径が0.01〜10ミクロンの微粒子蛍光体の
    製造方法。
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