JP2719997B2 - 照明器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、器具本体の下面にラ
ンプを覆うグローブが取り付けられた照明器具に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の照明器具においては、器具本体
の周縁部にラッチ機構が設けられ、器具本体の下方から
グローブを押し上げ、このグローブの周縁を前記ラッチ
機構に係合させてグローブを器具本体の下面に取り付け
るようになっている。

【０００３】ラッチ機構は、器具本体の周縁部にラッチ
を水平方向にスライド可能に設け、このラッチをスプリ
ングを介して器具本体の外周側方向に弾性的に付勢して
なる。そしてグローブを器具本体の下方から押し上げる
と、このグローブの上面の開口縁がラッチに当接し、こ
の当接に応じてラッチが前記スプリングに抗して一旦、
器具本体の内方側にスライドし、このスライド動作でグ
ローブの上面の開口縁がラッチに係合し、これによりグ
ローブが器具本体の下面に支持される。

【０００４】前記ラッチには操作レバーが一体的に設け
られ、この操作レバーが器具本体の外周側の外方に水平
に突出している。そしてランプの交換や、器具本体およ
びグローブの内側を清掃する場合などに、この操作レバ
ーを介してラッチを前記スプリングに抗して器具本体の
内方側に押し込んでラッチとグローブとの係合を解除
し、この解除で器具本体からグローブを取り外してラン
プの交換や清掃の作業を行なうことができるようになっ
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の構成においては、ラッチ機構の操作レバーが器
具本体の外方に突出しているため外観的な体裁が悪く、
また照明器具の全体を包装箱内に収納して梱包する際
に、器具本体の外方に突出した操作レバーが包装箱に引
っ掛かって収納しにくく、またその引っ掛かりの衝撃で
操作レバーが破損してしまう恐れがある。

【０００６】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、外観的な体裁がよ
く、また包装箱内への収納を容易に行なえ、かつ操作レ
バーが破損するような恐れもない照明器具を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明はこのような目
的を達成するために、器具本体およびこの器具本体の下
面を覆うグローブを備え、前記器具本体にはラッチ機構
が設けられ、このラッチ機構に前記グローブが係脱可能
に係合して支持され、前記ラッチ機構には器具本体の外
方に突出する操作レバーが設けられ、この操作レバーを
介してラッチ機構を操作することによりラッチ機構とグ
ローブとの係合を解除してグローブを器具本体から取り
外すことが可能な照明器具において、前記グローブに
は、前記操作レバーを含めて器具本体の外周を覆う飾り
部を設け、この飾り部の一部に前記操作レバーに対向す
る切欠部を形成するようにしたものである。

【０００８】

【作用】器具本体からグローブを取り外す場合には、飾
り部の切欠部を通して指先で操作レバーを操作してラッ
チ機構とグローブとの係合を解除する。この係合の解除
によりグローブを器具本体から取り外すことができる。

【０００９】器具本体にグローブが取り付けられている
ときには、ラッチ機構の操作レバーが飾り部で覆い隠さ
れ、したがってその全体の外観がすっきりし、見栄えの
よい良好な体裁となる。

【００１０】また、照明器具の出荷等に際してこれを梱
包する場合においては、器具本体の外周側に突出した操
作レバーが飾り部で覆われているから、照明器具を包装
箱内に収納する際に操作レバーがその包装箱に引っ掛か
るようなことがなく、したがって包装箱内に容易に能率
よく収納することができ、操作レバーが破損するような
恐れもない。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。

【００１２】図４に照明器具の全体の外観を、図５にそ
の照明器具を分解した状態を示し、符号１が室内の天井
面に取り付けられた器具本体で、この器具本体１は例え
ば円板状をなし、その周縁に一定の高さの周壁２が一体
に形成されている。

【００１３】器具本体１の下面の中央部には反射板３が
設けられ、この反射板３の下面側にホルダー４を介して
ランプ５が装着され、このランプ５が透光性の合成樹脂
で形成されたグローブ６で覆われるようになっている。

【００１４】器具本体１の周縁部の下面には、互いに反
対側に位置してそれぞれラッチ機構１０が設けられてい
る。これらラッチ機構１０は図１および図２に示すよう
に構成されており、すなわち１１が器具本体１の周縁部
の下面にスライド自在に設けられたラッチプレートで、
このラッチプレート１１の一端側の端部がホルダー１２
内に挿入されて支持されている。

【００１５】ラッチプレート１１の他端側からは操作レ
バー１３が延出し、この操作レバー１３が器具本体１の
周壁２を貫通してその外方に水平に突出し、この突出端
部に操作ボタン１４が取り付けられている。

【００１６】ラッチプレート１１にはその下方に突出す
るようにラッチ１５が設けられ、このラッチ１５は器具
本体１の外周側に向って傾斜する傾斜部１６と、この傾
斜部１６の上部側に配置する水平部１７とを有する爪形
状に形成されている。

【００１７】また前記ホルダー１２内にはスプリング１
８が設けられ、このスプリング１８によりラッチプレー
ト１１が器具本体１の外方側方向に弾性的に付勢されて
いる。

【００１８】前記グローブ６は、上面に開口部２０およ
びこの開口部２０に連なる水平状の平坦部２１を有する
偏平な瓶形状に形成されている。そして前記平坦部２１
の下面が前記ラッチ機構１０におけるラッチ１５の上面
つまり水平部１７に衝合し、これによりグローブ６が器
具本体１の下面を覆うように支持されている。なお、２
２は器具本体１の周壁２に装着された防虫パッキング
で、この防虫パッキング２２の下端縁がグローブ６にお
ける平坦部２１の上面に弾性的に接触し、これによりグ
ローブ６内への小虫の侵入が防止されるようになってい
る。

【００１９】グローブ６の外周上部には飾り部２５が設
けられ、この飾り部２５はグローブ６の斜め上方に向っ
てテーパ状に拡がる円環の鍔形状に形成され、その内側
の環状部２５ａがグローブ６の肩部に当接して支持され
ている。そしてこの飾り部２５により前記操作レバー１
３を含めて器具本体１の外周が覆われ、この飾り部２５
の周面に装飾用の波形状の段差が施されている。

【００２０】さらにこの飾り部２５には、操作レバー１
３に対向する部分において切欠部２７が形成され、操作
レバー１３に取り付けられた操作ボタン１４の端面がこ
の切欠部２７の開放面内に配置して合致し、この操作ボ
タン１４の端面が飾り部２５の外周面の形状と一致する
形状となっている。

【００２１】飾り部２５の内面には、切欠部２７に対応
する部分において、図３に示すように、互いに対向する
一対のリブ２８が設けられ、これらリブ２８の内側にガ
イド２９が一体に設けられ、これらガイド２９は傾斜辺
３０を有する三角形状に形成されている。

【００２２】このような構成の照明器具においては、図
１に示すように器具本体１にグローブ６が取り付けられ
ているときに、ラッチ機構１０の操作レバー１３が飾り
部２５により覆い隠され、したがって全体の外観がすっ
きりし、見栄えのよい良好な体裁となる。そして飾り部
２５の切欠部２７の開放面内に操作レバー１３の操作ボ
タン１４の端面が配置して合致し、かつこの操作ボタン
１４の端面の形状が飾り部２５の外面の形状と一致して
いるから、切欠部２７が外見上目立たず、より一層外観
が良好となる。

【００２３】器具本体１にグローブ６が取り付けられて
いる状態からそのグローブ６を取り外す場合には、まず
飾り部２５の切欠部２７の開放面内に配置している操作
ボタン１４の端面を指先で押圧して操作レバー１３をス
プリング１８に抗して器具本体１の内方側へ押し込む。

【００２４】これに応じてラッチ１５が器具本体１の内
方側に移動してグローブ６の平坦部２１から離脱してラ
ッチ機構１０とグローブ６との係合が解除し、したがっ
てこの状態でグローブ６を下方に引き下げることにより
器具本体１からグローブ６を取り外すことができる。

【００２５】またグローブ６を器具本体１に取り付ける
場合には、まず器具本体１の下方にグローブ６を配置
し、飾り部２５の切欠部２７を操作レバー１３に対向さ
せ、この状態でグローブ６を上方に押し上げる。

【００２６】これに応じて図２に実線で示すように、グ
ローブ６の開口部２０の縁部がラッチ１５の傾斜部１６
に当接し、この当接で鎖線で示すように、ラッチ１５が
スプリング１８に抗して器具本体１の内方側に変位す
る。そしてグローブ６の開口部２０がラッチ１５の傾斜
部１６を通過してその上方に移行すると、ラッチ１５が
スプリング１８の付勢力で器具本体１の外方側に変位し
てグローブ６の平坦部２１の下面側に配置し、これによ
りグローブ６の平坦部２１がラッチ１５の水平部１６に
係合し、この係合でグローブ６が支持されて器具本体１
に取り付けられる。

【００２７】またグローブ６を押し上げた際には、この
押し上げの動作に応じて飾り部２５の切欠部２７の内側
に操作レバー１３が介入して操作ボタン１４が切欠部２
７に対向する。器具本体１の下方にグローブ６が配置さ
れたときに、飾り部２５の切欠部２７と器具本体１の操
作レバー１３との対向位置がずれていた場合には、グロ
ーブ６の押し上げに応じて切欠部２７の内側に操作レバ
ー１３が介入する際に、操作ボタン１４の側縁がガイド
２９の傾斜辺３０に当接し、この当接で飾り部２５がグ
ローブ６に対して回動して切欠部２７が操作ボタン１４
に対向するように案内され、したがってそのずれに拘ら
ず操作ボタン１４を常に適正な位置に配置させることが
できる。

【００２８】なお、飾り部２５はグローブ６に一体に形
成するようにしてもよく、このような場合には、切欠部
２７の内側に操作レバー１３が介入して操作ボタン１４
の側縁がガイド２９の傾斜辺３０に当接し際に、グロー
ブ６の全体が回動して切欠部２７が操作ボタン１４に対
向するように配置する。

【００２９】一方、照明器具の出荷等に際してこれを梱
包する場合においては、器具本体１の外周側に突出した
操作レバー１３が飾り部２５で覆われているから、照明
器具を包装箱内に収納する際に操作レバー１３がその包
装箱に引っ掛かるようなことがなく、したがって包装箱
内に容易に能率よく収納することができ、また操作レバ
ー１３が破損するような恐れもない。

【００３０】なお、前記実施例においては、飾り部に形
成する切欠部として切り込み形状のものを例に挙げた
が、この切欠部としては周縁が連続する開口により構成
するような場合であってもよい。

【００３１】

【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、器
具本体にグローブが取り付けられているときには、ラッ
チ機構の操作レバーが飾り部で覆い隠され、したがって
その全体の外観がすっきりし、見栄えのよい良好な体裁
を保持でき、また照明器具の出荷等に際してこれを梱包
する場合においては、器具本体の外周側に突出した操作
レバーが飾り部で覆われているから、照明器具を包装箱
内に収納する際に操作レバーがその包装箱に引っ掛かる
ようなことがなく、したがって包装箱内に容易に能率よ
く収納することができ、また操作レバーが破損するよう
な恐れもない利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係る照明器具の要部の断
面図。

【図２】その照明器具におけるラッチ機構にグローブが
係合するときの動作を示す断面図。

【図３】その照明器具における飾り部の内側の状態を示
す斜視図。

【図４】その照明器具の全体の外観を示す正面図。

【図５】その照明器具の分解状態の斜視図。

【符号の説明】

１…器具本体 ６…グローブ １０…ラッチ機構 １３…操作レバー １４…操作ボタン ２５…飾り部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】器具本体およびこの器具本体の下面を覆う
   グローブを備え、前記器具本体にはラッチ機構が設けら
   れ、このラッチ機構に前記グローブが係脱可能に係合し
   て支持され、前記ラッチ機構には器具本体の外方に突出
   する操作レバーが設けられ、この操作レバーを介してラ
   ッチ機構を操作することによりラッチ機構とグローブと
   の係合を解除してグローブを器具本体から取り外すこと
   が可能な照明器具において、前記グローブには、前記操
   作レバーを含めて器具本体の外周を覆う飾り部を設け、
   この飾り部の一部に前記操作レバーに対向する切欠部を
   形成したことを特徴とする照明器具。
2. 【請求項２】操作レバーには操作ボタンが設けられ、こ
   の操作ボタンの端面が飾り部における切欠部の開放面内
   に合致し、かつこの操作ボタンの端面の形状が飾り部の
   周面の形状と一致していることを特徴とする請求項１に
   記載の照明器具。
3. 【請求項３】操作レバーには操作ボタンが設けられ、飾
   り部の内面でかつ飾り部の切欠部に対応する部分には、
   操作ボタンの側縁と当接してこの操作ボタンと飾り部の
   切欠部とが対向するように案内するガイドが設けられて
   いることを特徴とする請求項１または２に記載の照明器
   具。