JP2719830B2 - 感湿素子 - Google Patents

感湿素子

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JP2719830B2 JP10459489A JP10459489A JP2719830B2 JP 2719830 B2 JP2719830 B2 JP 2719830B2 JP 10459489 A JP10459489 A JP 10459489A JP 10459489 A JP10459489 A JP 10459489A JP 2719830 B2 JP2719830 B2 JP 2719830B2
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孝朗 黒岩
哲也 宮岸
亨 阿部
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山武ハネウエル株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機高分子を感湿膜の感湿材料として用いて
なる感湿素子に関するものである。
〔従来の技術〕
従来よりこの種の感湿素子としては、例えばセルロー
スアセテートブチレート(以下CABと称する)高分子を
感湿材料として用い、この感湿材料により形成される感
湿膜の電気容量値変化を湿度検出に利用した感湿容量素
子が例えば特開昭62−88951号公報などにより提案され
ている。
この種の感湿素子において、感湿材料であるCABの収
着水分量は、ブチリル基17%のCABでは第5図に示すよ
うに温度30℃,相対湿度90%RHにおける平衡状態でポリ
マ1g当り、約70〜90mg/gであつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このように構成される感湿素子は、感
湿膜の高分子材料としてCABを用いているので、ヒステ
リシス(吸湿過程と脱湿過程とでの感湿特性の差)が2
〜4%RH(約25℃,測定間隔5分)であり、理想的な1
%RH以下のヒステリシスが達成できないという問題があ
つた。また、ヒステリシスには湿度依存性があり、約40
℃程度の高温度で同一条件で測定すると、高温度となる
ことにより、ヒステリシスが2〜3%RH程度増加すると
いう問題があつた。さらに長時間同一雰囲気中に放置さ
れると、湿度履歴の効果があり、ヒステリシスの変化,
感湿特性の変化がある。例えば相対湿度11%RHの常温度
で長時間にわたつて放置すると、初期にヒステリシスが
2%RHに感湿素子が4〜6%RHと大きくなる。さらに約
84%RHの常温度で長時間にわたつて放置すると、初期の
ヒステリシス2%RHの感湿素子が1%RH程度と小さくな
るが、感湿特性は10〜90%RHにおいて、5〜7%RH程度
出力が大きくなり、ドリフトする。また、相対湿度90%
RHでの電気容量値と10%RHでの電気容量値との比(C90/
C10)が変化するという問題があつた。さらに温度40
℃,相対湿度90%RH程度の高温高湿度条件,結露,水中
浸漬,温度−湿度サイクルなどにより、感湿特性が+側
に大きくドリフトするなどの問題があつた。
これらの問題点の発生は、感湿膜として感湿材料と収
着水分量(吸水率)が理想的な容量式もしくはインピー
ダンス式感湿素子としては大きすぎることにより、感湿
膜中の水分子同志の相互作用により応答性が変化した
り、測定湿度雰囲気での平衡収着水分量が変化し、出力
ドリフトを生じるものであつた。
したがつて本発明は、前述した従来の問題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、低温度から高温度およ
び低湿度から高湿度までの各種の使用範囲において、ヒ
ステリシスが小さく、また、高湿度,高温高湿度,湿度
サイクル,低湿度放置,結露もしくは水浸漬などの各種
の使用条件に長期間にわたつて晒されても安定した出力
値が得られる感湿素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による感湿素子は、温度30℃,相対湿度90%RH
における平衡収着水分量が高分子1gr当り10〜40mg含む
高分子を用いて感湿膜を形成するものである。
本発明による他の感湿素子は、高分子として熱変形温
度が120℃以上もしくは連続使用温度が100℃以上の非結
晶性高分子を用いて感湿膜を形成するものである。
本発明によるさらに他の感湿素子は、高分子としてガ
ラス転移点が100℃もしくは融点が150℃以上の高分子を
用いて感湿膜を形成するものである。
本発明による他の感湿素子は、絶縁破壊の強さが14KV
/mm以上の高分子を用いて感湿膜を形成するものであ
る。
本発明による他の感湿素子は、体積固有抵抗が1014Ω
/cm3以上の高分子を用いて感湿膜を形成するものであ
る。
〔作用〕
本発明による感湿素子においては、感湿膜に高分子材
料を用いることにより、収着水分量が低くなり、ヒステ
リシスが小さくなつて感湿素子としての感度の確保を図
つてこの感湿特性の改善が促される。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明による感湿素子の一実施例を示す斜視
図、第2図はその平面図である。これらの図において、
1は例えばアルミナ基板,ガラス基板,熱酸化シリコン
基板などからなる絶縁性基板、2はこの絶縁性基板1の
上面部に形成された例えば白金などからなる下部電極、
3はこの下部電極2に交差するように積層塗着された感
湿膜、4はこの感湿膜3上に形成された例えば金などか
らなる上部電極である。すなわち、感湿膜3を下部電極
2と上部電極4とでサンドイツチ状に挟み込み、この感
湿膜3の相対湿度に対する電気容量値変化を検出すべ
く、下部電極2および上部電極4にそれぞれリード線2a
および4aが接続されている。
このように構成される感湿素子において、その感湿膜
3は、ポリサルフオン,ポリエーテルサルフオン,ポリ
エーテルイミド,ポリベンゾイミダール,ポリエーテ
ル,ポリイミド,ポリアミド,ポリアミドイミド,ポリ
フエニレンオキサイド,ポリカーボネート,ポリアリレ
ート,ポリメタクリル酸メチル,ポリアクリロニトリ
ル,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンテレフ
タレート,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテル
ケトンもしくはポリアセタールを主成分とする高分子の
感湿材料により形成される。
次にこのように構成された感湿素子について説明す
る。
まず、水晶振動子上に上述した高分子材料を約10μm
以下に薄く塗布して感湿膜を形成し、恒湿度雰囲気中に
挿入して水晶振動子の発振周波数の変化によりこの感湿
膜に収着した水の質量を約30℃で測定した。また、同一
の高分子材料を前記絶縁性基板1上に形成した下側電極
2上に約10μm以下に薄く塗布して感湿膜3を形成し、
さらに上側電極4を形成して電気容量比と相対湿度との
関係を約30℃で測定した。この結果、感湿膜3を形成す
る高分子材料をセルロースアセテートブチレート(ブチ
ル基17%)とした場合は、高分子膜の形成方法,膜厚,
熱処理方法もしくは上側電極4の形成方法により、収着
水分量および感湿特性は第6図に示すように微妙に変化
するが、収着水分量は70〜90mgであり、ヒステリシスは
2〜4%RH,C90/C10は1.21〜1.41であつた。これに比較
して高分子材料をセルロースアセテートブチレート(ブ
チリル基50%)とした場合は、収着水分量は40〜60mgで
あり、ヒステリシスは1〜2%RH,C90/C10は1.10〜1.20
であつた。また、高分子材料をポリメタクリル酸メチル
とした場合は、収着水分量は10〜30mgであり、ヒステリ
シスは0.5〜1%RH,C90/C10は1.06〜1.15と良好であつ
た。さらに同様にポリエーテルサルフオンとした場合は
収着水分量は10〜30mgであり、ヒステリシスは0.5〜1.5
%RH,C90/C10は1.12〜1.17と良好であつた。また同様に
ポリサルフオンとした場合は収着水分量は10〜15mgであ
り、ヒステリシスは0.2〜1.0%RH,C90/C10は1.05〜1.08
と良好であつた。また、セルロースアセテートブチレー
ト(ブチリル17%)の収着水分量と感湿特性との関係
と、相対湿度10%RH→60%RH→10%RHと測定湿度を変え
て測定したデータと、相対湿度60%RH以上に測定領域を
増やした場合とのヒステリシスの変化からも、高分子材
料中に存在する水分子の量が感湿特性を大きく変えてい
ることが明らかである。すなわち、相対湿度60%RH以下
では、収着水分量が35〜40mg/g程度であるため、ヒステ
リシスは0.3〜0.4%RHとなり、感湿特性の直線性が極め
て良好である。ところが、相対湿度60%RH以上では収着
水分量が40mg/gと超えてしまうため、水分子間のインタ
ラクシヨンが起り、徐々にヒステリシスが大きくなる。
例えば相対湿度10%RH→70%RH→10%RHと測定した場
合、最大収着水分量は40〜45mg/g程度であり、ヒステリ
シスは1.2〜1.5%RH,相対湿度10%RH→80%RH→10%RH
と測定した場合、最大の収着水分量は50〜55mg/g程度で
あり、ヒステリシスは1.5〜2.1%RHであつた。すなわ
ち、収着水分量が増加するにつれてヒステリシスが大き
くなり、直線性が低下している。これらのデータから感
湿特性が高分子材料の収着水分量と大きな相関があるこ
とが明らかであり、ヒステリシスの目標仕様を1%RH以
下と設定した場合、収着水分量は40mg/g以下としなけれ
ばならない。ここで示したデータは代表的なものであ
り、ヒステリシスは製造方法およびその条件により変化
するものである。また、測定法,その条件およびセンサ
の温湿度履歴により変化するものである。したがつて第
3図および第4図に示す特性曲線はある幅を有すること
になる。また、相対湿度90%RHにおける収着水分量10〜
40mg/gなる高分子材料を用い、第1図および第2図に示
す感湿素子を製作した場合、その容量比C90/C10は1.05
〜1.20であつた。
なお、前述した実施例において、感湿膜3を構成する
高分子材料の熱的特性については、湿度センサの使用温
度範囲が通常−30〜100℃であることから、上部電極4
が破壊されたり、センサ特性に大きな変化が発生するこ
とは全くない。また、絶縁破壊強度については、高分子
材料膜厚0.5〜10μmにおいて、±1.5〜±5Vの電圧を連
続して印加しても全く問題がなかつた。さらに体積固有
抵抗についても発振回路と組合せて測定しても何ら全く
問題が発生しなかつた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明による感湿素子によれば、
ヒステリシスは1%RH以下が達成されるとともに温度依
存性もなくなつた。また、長時間にわたつて同一雰囲気
中に放置されても出力ドリフトが小さく、容量比変化も
小さい。さらに高温高湿放置,結露,水中浸漬,温湿度
サイクルなどによつても感湿特性のドリフトが小さい。
さらに湿度センサの使用雰囲気に合わせた耐薬品,耐環
境性の良いセンサを供給することができる。また、高分
子材料の合成などによる材料設計が可能となるなどの極
めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による感湿素子の一実施例を示す斜視
図、第2図はこの感湿素子の平面図、第3図は本発明に
よる感湿素子の収着水分量とヒステリシスとの関係を示
す図、第4図は本発明による感湿素子の収着水分量と容
量比との関係を示す図、第5図は従来の感湿素子(ブチ
リル基17%のCAB)の収着水分量と相対湿度との関係を
示す図、第6図は従来の感湿素子(ブチリル基17%のCA
B)の感湿特性を示す図である。 1……絶縁性基板、2……下部電極、3……感湿膜、4
……上部電極、2a,4a……リード線。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度30℃,相対湿度90%RHにおける平衡収
    着水分量が高分子1gr当り10〜40mg含む高分子材料を感
    湿膜として備えてなる感湿素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感湿素子において、高分子
    材料を、熱変形温度が120℃以上もしくは連続使用温度
    が100℃以上の高分子とした感湿素子。
  3. 【請求項3】請求項1記載の感湿素子において、高分子
    材料を、ガラス転移点が100℃もしくは融点が150℃以上
    の高分子とした感湿素子。
  4. 【請求項4】請求項1記載の感湿素子において、高分子
    材料を、体積固有抵抗が1014Ω/cm3以上の高分子とした
    感湿素子。
  5. 【請求項5】請求項1記載の感湿素子において、高分子
    材料を、絶縁破壊強度が14KV/mm以上の高分子とした感
    湿素子。
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