JP2712991B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP2712991B2
JP2712991B2 JP4020159A JP2015992A JP2712991B2 JP 2712991 B2 JP2712991 B2 JP 2712991B2 JP 4020159 A JP4020159 A JP 4020159A JP 2015992 A JP2015992 A JP 2015992A JP 2712991 B2 JP2712991 B2 JP 2712991B2
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裕章 宮下
勇 千葉
眞一 佐藤
孝至 片木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はアンテナ装置に係わ
り、特に、アンテナからの再放射の低減およびアンテナ
またはマイクロストリップ線路に誘起された阻止周波数
の電流の受信回路への流入の低減に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば、J.R.James,
P.S.Hall著、”Handbook of Mi
crostrip Antennas vol.2”,
Peter Peregrinus Ltd,Lond
on,pp1282.fig.23.26.に示された
2周波数共用アレーアンテナの構成図である。図におい
て、1は低周波数帯用素子アンテナ、2は低周波数帯用
素子アンテナの給電線路、3は高周波数帯用素子アンテ
ナ、4は高周波数帯用素子アンテナの給電線路、5は誘
電体基板、6は地導体である。
【0003】このアンテナでは、素子アンテナとして2
種類のマイクロストリップアンテナを用い、放射導体下
部に設けられた1枚の導体板をマイクロストリップアン
テナおよびマイクロストリップ線路の地導体として共有
し、2周波数共用特性を得ている。
【0004】また、図10は、例えば、西村貞彦、北谷
和弘、牧本利夫、”反射板付プリント・ダイポールアン
テナ”、信学技報AP73−62.電子情報通信学会発
行、1973年11月22日.に示された図に基づいて
書いたプリント化ダイポールアンテナの構成図である。
図において、19は放射素子であるプリント化ダイポー
ルアンテナ、20はストリップ導体21および地導体2
2から形成された給電線路であるマイクロストリップ線
路である。
【0005】このアンテナでは、放射素子としてプリン
ト化ダイポールアンテナ19を用い、それをマイクロス
トリップ線路20で給電している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の多周波共用アレ
ーアンテナでは、異なった周波数で使用する素子アンテ
ナを近接して配置するために、それらの素子アンテナ間
の相互結合が放射指向性に悪影響を及ぼすという問題点
があった。
【0007】例えば、2種類の素子アンテナを同一平面
に沿って周期的に配置したアレーアンテナにおいて、低
い周波数帯で使用する素子アンテナの配列間隔を高い周
波数帯の波長より大きくした場合、高い周波数帯の放射
指向性に次のような影響が現れることがある。高い周波
数帯用の素子アンテナから放射された電磁界が低い周波
数帯用の素子アンテナに結合し、その結果、一波長以上
の素子間隔の周期構造となる低い周波数帯用の素子アン
テナからの再放射が生じる。それは、広角にグレーティ
ングローブを生じさせ、高い周波数帯の素子アンテナか
らの放射界に重ねあわさり、結果として、サイドローブ
レベルが上昇する。
【0008】また、上記図10に示した従来のアンテナ
装置では、アンテナの使用周波数帯以外の電波がプリン
ト化ダイポール19またはマイクロストリップ線路20
に誘起されてアンテナに入射した場合、給電線路にその
受信電流が流れ込み、受信回路に悪影響を与えるという
問題点があった。
【0009】例えば、2種類の使用周波数が異なる素子
アンテナを同一面に沿って配置した周波数共用アレーア
ンテナにおいては、送信中の素子アンテナの電波を周波
数の異なる他の素子アンテナのが受信してしまい、その
受信電流が給電回路に流れ込み、悪影響が生じる。
【0010】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、アンテナからの再放射を低減す
ることにより異なった周波数帯のそれぞれで使用するア
ンテナ間の相互結合を低減し、良好な放射指向性特性を
有する多周波数共用のアンテナ装置を得ることを目的と
しており、さらに、所定の阻止周波数の電流の受信回路
への流入が低減されたアレーアンテナ装置を得ることを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するために、請求項1の発明においては、複数の周波
数帯のそれぞれで使用するアンテナとそれぞれのアンテ
ナの給電線路とを備えた多周波数を共用するアンテナ装
置において、上記複数の周波数帯のうちの第一の周波数
帯と第二の周波数帯の二つの周波数帯の組合せで使用す
るアンテナをそれぞれ第一のアンテナと第二のアンテナ
とし、上記第一のアンテナから第二のアンテナに誘起さ
れ、第二のアンテナの給電線路に流入する第一の周波数
帯の電流を反射させ、第二の周波数帯の電流は通過させ
反射手段を、上記反射手段で反射させた電流を第二の
アンテナにおいて上記第一のアンテナから第二のアンテ
ナに誘起された第一の周波数帯の電流に逆位相で重畳さ
せる上記第二のアンテナの給電線路の位置に設け、上記
第一の周波数帯の電流を打ち消すようにしたものであ
る。
【0012】また、請求項2の発明においては、マイク
ロストリップ線路で給電されるアンテナを備えたアンテ
ナ装置において、上記マイクロストリップ線路のストリ
ップ導体の形成方向と交差させて上記マイクロストリッ
プ線路の地導体に形成され、上記ストリップ導体との交
差位置で、上記アンテナの使用周波数に対しては電気的
に短絡状態、阻止周波数に対しては電気的に開放状態を
呈する長さのスロットを備えたものである。
【0013】さらに、請求項3の発明においては、マイ
クロストリップ線路で給電されるアンテナを備えたアン
テナ装置において、上記マイクロストリップ線路のスト
リップ導体の形成方向と交差させて上記マイクロストリ
ップ線路の地導体に形成され、上記ストリップ導体との
交差位置で、上記アンテナの使用周波数に対しては電気
的に短絡状態、上記アンテナに誘起され、上記マイクロ
ストリップ線路に流入する阻止周波数の電流に対しては
電気的に開放状態を呈する長さのスロットを、上記スロ
ットで反射させた阻止周波数の電流を上記アンテナにお
いて上記アンテナに誘起された阻止周波数の電流に逆位
相で重畳させる上記マイクロストリップ線路の地導体の
位置に設け、上記阻止周波数の電流を打ち消すようにし
たものである。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、多周波数を共用するアン
テナ装置において、複数の周波数帯のうちの第一の周波
数帯と第二の周波数帯の二つの周波数帯の組合せで使用
するアンテナをそれぞれ第一のアンテナと第二のアンテ
ナとし、第一のアンテナから第二のアンテナに誘起さ
れ、第二のアンテナの給電線路に流入する第一の周波数
帯の電流を反射させ、第二の周波数帯の電流は通過させ
反射手段を、上記反射手段で反射させた電流を第二の
アンテナにおいて上記第一のアンテナから第二のアンテ
ナに誘起された第一の周波数帯の電流に逆位相で重畳さ
せる上記第二のアンテナの給電線路の位置に設け、上記
第一の周波数帯の電流を打ち消すようにしたので、第一
のアンテナと第二のアンテナの相互結合量を第二のアン
テナの給電線路に誘起される電流において低減し、第二
のアンテナから再放射される第一の周波数帯の電波を低
減でき、使用周波数の異なるアンテナを近接させたこと
により生じる放射指向性特性の劣化を低減する。
【0015】請求項2の発明では、マイクロストリップ
線路のストリップ導体の形成方向と交差させて上記マイ
クロストリップ線路の地導体に、上記ストリップ導体と
の交差位置で、アンテナの使用周波数に対しては電気的
に短絡状態、阻止周波数に対しては電気的に開放状態を
呈する長さのスロットを形成したので、所定の阻止周波
数の電流の受信回路への流入を低減し、アンテナの使用
周波数の電流に対してはマイクロストリップ線路の地導
体と同様に作用する。
【0016】請求項3の発明では、マイクロストリップ
線路のストリップ導体の形成方向と交差させて上記マイ
クロストリップ線路の地導体に、上記ストリップ導体と
の交差位置で、アンテナの使用周波数の電流に対しては
電気的に短絡状態、アンテナに誘起され、マイクロスト
リップ線路に流入する阻止周波数の電流に対しては電気
的に開放状態を呈する長さのスロットを、上記スロット
で反射させた阻止周波数の電流を上記アンテナにおいて
上記アンテナに誘起された阻止周波数の電流に逆位相
重畳させる位置に設け、上記阻止周波数の電流を打ち消
すようにしたので、所定の阻止周波数の電流の受信回路
への流入を低減し、かつ、アンテナからの再放射を低減
する。
【0017】
【実施例】実施例1.図1は、本発明の第1の実施例の
アレーアンテナ装置の構成図である。なお、ここでは2
周波数共用アレーアンテナ装置に基づいて本発明の説明
をする。図において、7は低周波数帯用素子アンテナで
あるダイポールアンテナ、8はダイポールアンテナ7の
給電線路である同軸線路、9は高周波数帯用素子アンテ
ナであるマイクロストリップアンテナ、10はマイクロ
ストリップアンテナ9の給電線路、5は誘電体基板、6
は地導体、11は同軸線路8に設けられた高周波数帯共
振素子であるチョークである。また、図2に図1のアレ
ーアンテナ装置の構成図の一部分の拡大図を示す。
【0018】次に、動作について説明する。一般に、ア
ンテナの近傍に散乱体が存在し、その大きさがアンテナ
の使用波長にくらべて無視できない場合、アンテナの放
射パターンは乱れる。それは散乱体に誘起される電流か
らの電磁波の再放射によるものであり、もし、その電流
を低減することができればアンテナ放射パターンの乱れ
は少なくなる。図1のアレーアンテナ装置では、高周波
数帯域のアンテナを使用する場合、高周波数帯用素子ア
ンテナであるマイクロストリップアンテナ9が低周波数
帯用素子であるダイポールアンテナ7に電流を誘起す
る。その電流は同軸線路8に流れ込むが、高周波数帯共
振素子であるチョーク11で反射される。その反射は共
振素子の共振周波数を入射電流に近い値に選ぶことによ
り、完全反射に近いものにすることができる。そこで、
ダイポールアンテナ7とチョーク11との距離を適当に
選び、チョーク11からの反射電流をダイポールアンテ
ナ7上の電流に逆相に重ね合わせるようにする。その結
果、定在波の大きさを低減することができ、ダイポール
アンテナ7からの再放射電波は小さくなる。このように
して、共振周波数帯の異なった素子アンテナ間の相互結
合を低減し、アンテナ放射指向性を所望のものとするこ
とができる。なお、高周波数帯共振素子の形状として
は、高周波数帯の電流を反射する共振構造を持てばチョ
ーク11以外のものでも良いことは言うまでもない。
【0019】実施例2.次に、本発明の第2の実施例を
図を用いて説明する。図3は、本発明の第2の実施例の
アレーアンテナ装置の構成図である。また、図4に図3
のアレーアンテナ装置の構成図の一部分の拡大図を示
す。図において、12は低周波数帯用素子アンテナであ
るプリント化マイクロストリップ給電ダイポールアンテ
ナ、13はダイポールアンテナ12の給電線路であるマ
イクロストリップ線路、14は高周波数帯用素子アンテ
ナであるダイポールアンテナ、4は高周波数帯用素子ア
ンテナであるダイポールアンテナ14の給電線路、15
はマイクロストリップ線路13にマイクロストリップ線
路13と同一平面上に形成された高周波数帯共振素子で
あるストリップ導体、5は誘電体基板である。
【0020】次に、動作について説明する。高周波数帯
共振素子であるストリップ導体15による相互結合低減
のしくみについては、実施例1で述べたのと同様であ
り、省略する。この実施例2のアレーアンテナ装置で
は、低周波数帯用のダイポールアンテナ12の素子間隔
を高周波数帯の波長にくらべて大きく選んである。この
素子間隔での相互結合の影響は、高周波数帯用の素子ア
ンテナからの電磁界が低周波数帯用の素子アンテナに結
合し、一波長以上の素子間隔の周期構造からの再放射が
生じることとなって現れる。つまり、低周波数帯用のダ
イポールアンテナ12からの再放射は、広角にグレーテ
ィングローブを生じさせ、それが高周波数帯用のダイポ
ールアンテナ14の放射界に重ね合わさり、結果とし
て、サイドローブレベルが上昇する。
【0021】上記の現象の一実測例を図5に示す。使用
したアンテナ装置の構造は、図3において、ストリップ
導体15を装荷しない場合のものである。この例では、
角度が±40度方向付近で、サイドローブレベルが大き
く上昇している。次に、図6に上記実施例2による効果
を実測例によって示す。使用したアンテナ装置は、図3
のものであり、ストリップ導体15を装荷している。図
6においては、図5に見られたサイドローブレベルの上
昇は、大きく改善されていることがわかり、これは本発
明の有効性を示すものである。
【0022】また、上記実施例2では、ストリップ導体
15をマイクロストリップ線路13のストリップ導体が
存在する面上に設けているので、構造が簡単になり、製
作が容易になるという利点がある。つまり、たとえばエ
ッチング処理でマイクロストリップ線路13とプリント
化マイクロストリップ給電ダイポールアンテナ12を加
工する場合、ストリップ導体15も同時に加工すること
ができる。なお、上記実施例2では、誘電体基板5とし
てフィルム基板を用いることにより、低コストで軽量化
されたアンテナ装置を得られる。
【0023】実施例3.また、高周波数帯用共振素子の
構造としては、図4に示したものに限定されるわけでは
ない。本発明の第3の実施例としての高周波数帯用共振
素子の例を図7に示す。図7において、1は低周波数帯
用素子アンテナ、16は低周波数帯用素子アンテナ1の
給電線路である平行2線路、17は平行2線路16に設
けられた高周波数帯用共振素子であるオープンスタブ、
18は低周波数帯素子アンテナ1に対するマッチングス
タブである。この例では、低周波数帯用素子アンテナ1
の給電線路として平行2線路16を用い、高周波数帯用
共振素子として、オープンスタブ17を用いている。こ
の実施例の主要部の動作は実施例2で述べたのと同様で
あり、実施例2と同様の効果を奏する。図7では、低周
波数帯用素子アンテナ1の整合用にマッチングスタブ1
8もエッチング処理等で同時に装荷しているので、アン
テナの整合を容易にとれる利点がある。
【0024】以上では、本発明の実施例として2周波数
共用のアレーアンテナ装置を例として述べてきたが、本
発明は2周波数共用のアレーアンテナ装置のみに限定さ
れるわけではなく、さらに多周波数を共用するアンテナ
装置においても同様に機能し、有効である。その場合、
所望の周波数帯の組みに対して、本発明を適用すればよ
い。
【0025】実施例4.図8は、本発明の第4の実施例
に係るアンテナの構成図である。図において、19は誘
電体基板5の両面に形成されたプリント化ダイポールア
ンテナ、20はプリント化ダイポールアンテナ19の給
電線路であるマイクロストリップ線路、23はマイクロ
ストリップ線路20のストリップ導体21との交差位置
で、アンテナの使用周波数に対しては電気的に短絡状
態、阻止周波数に対しては電気的に開放状態を呈する長
さの帯域阻止フィルタとして作用するスロットである。
【0026】次に、動作について説明する。たとえば、
プリント化ダイポールアンテナ19の使用周波数帯域よ
り低い電波で特にプリント化ダイポールアンテナ19の
共振周波数の1/2付近の受信電流を給電線路に流入さ
せないようにしたいとする。この場合、スロット23の
全長は電気長でプリント化ダイポールアンテナ19の共
振周波数に対応する波長の1波長に取り、図8に示すよ
うに、スロット23の全長を2等分する点pをマイクロ
ストリップ線路20の上部導体の下部に配置すれば良
い。その理由は以下の通りである。プリント化ダイポー
ルアンテナ19の使用周波数帯域では、スロット23の
全長を2等分する点pはスロットの全長が1波長なので
その半分の1/2波長になり短絡に見え、通常のマイク
ロストリップ線路19の地導体と同様の動作をする。プ
リント化ダイポールアンテナ19の使用周波数の1/2
の周波数付近では、スロット23は全長が1/2波長に
相当し、点pからは1/4波長のスロットに見えるの
で、点pは電気的に開放に見え、マイクロストリップ線
路20に流れ込んだ電流は点pで反射される。つまり、
受信電流は受信回路まで流れ込まない。
【0027】また、本実施例では、スロット23を図8
に示すように折り曲げて構成しているので、マイクロス
トリップ線路20の地導体22のスペースに収納して省
スペースで帯域阻止フィルタとして作用するスロット2
3が構成できるという利点があり、別途受信回路に帯域
阻止フィルタを設ける必要も無くなりコスト低減にな
る。さらに、スロット23は、マイクロストリップ線路
20のエッチング工程中に同時に加工することができる
という利点もある。さらに、スロット23は、マイクロ
ストリップ線路20の地導体22中に設けられているの
で、余計な突起物となることがなく、アンテナが薄形で
あるという特長が損なわれることもない。
【0028】実施例5.第5の実施例のアンテナ装置は
上記実施例4の図8で示したアンテナ装置の構成におい
て、スロット23をマイクロストリップ線路20のスト
リップ導体との交差位置で、プリント化ダイポールアン
テナ19の使用周波数の電流に対しては電気的に短絡状
態、プリント化ダイポールアンテナ19に誘起され、マ
イクロストリップ線路20に流入する阻止周波数の電流
に対しては電気的に開放状態を呈する長さとし、スロッ
ト23で反射させた阻止周波数の電流をプリント化ダイ
ポールアンテナ19においてプリント化ダイポールアン
テナ19に誘起された阻止周波数の電流に逆相で重畳さ
せるマイクロストリップ線路20の地導体22の位置に
設け、上記阻止周波数の電流を打ち消すようにしたもの
である。
【0029】この実施例5においては、所定の阻止周波
数の電流の受信回路への流入が低減され、上記実施例4
と同様の効果を有すると共に、プリント化ダイポールア
ンテナ19からの再放射が低減されたアンテナ装置が、
省スペースで得られる効果がある。
【0030】なお、上記実施例4および実施例5におけ
る、帯域阻止フィルタとして作用するスロット23は、
マイクロストリップ線路20のストリップ導体21の形
成方向と交差させて上記マイクロストリップ線路20の
地導体22に形成されていれば任意でよく、スロット2
3の電気長を適当に選ぶことにより、通過帯域では、ス
ロット23が電気的に短絡に見え、阻止帯域ではスロッ
ト23が電気的に開放に見えればよい。また、スロット
23は直線状でもよく、図8のようにその一部を折り曲
げて使用してもよい。また、電気的に帯域阻止フィルタ
の特性が得られれば、スロット23の形状は曲線状でも
かまわない。さらに、フィルタ特性の向上のためには、
スロットを複数設けて、多段フィルタにする。例えば、
複数の周波数帯の帯域阻止特性を得たい場合、通常帯域
をアンテナの使用周波数帯域にし、阻止帯域を所望のも
のとするフィルタとして作用するスロットを複数設けれ
ばよい。また、上記実施例では、アンテナをプリント化
ダイポールアンテナとしたが、アンテナはマイクロスト
リップ線路で給電されれば任意でよく、たとえば、マイ
クロストリップアンテナ等でもよいことは言うまでもな
い。
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
第二のアンテナの給電線路に設けた反射手段は、第一の
アンテナから第二のアンテナに誘起された第一の周波数
帯の電流を反射するよう作用し、反射された第一の周波
数帯の電流を第二のアンテナに誘起されて給電線路を流
れる第一の周波数帯の電流と逆位相で重畳させることに
より低減し、第二のアンテナから再放射される第一の周
波数帯の電波を低減させるので、 異なった周波数帯の
それぞれで使用するアンテナを近接させたことにより生
じるアンテナ間の相互結合を低減させ、各周波数で良好
な放射指向性特性を有する多周波数共用のアンテナ装置
を得られる効果がある。また、請求項2の発明によれ
ば、所定の阻止周波数の電流の受信回路への流入が低減
されたアンテナ装置が、省スペースで得られる効果があ
る。さらに、請求項3の発明によれば、所定の阻止周波
数の電流の受信回路への流入が低減され、かつ、アンテ
ナからの再放射が低減されたアンテナ装置が、省スペー
スで得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のアレーアンテナ装置の構成
図である。
【図2】図1のアレーアンテナ装置の構成図の一部分の
拡大図である。
【図3】本発明の実施例2のアレーアンテナ装置の構成
図である。
【図4】図3のアレーアンテナ装置の構成図の一部分の
拡大図である。
【図5】2周波数共用アレーアンテナの素子間結合によ
る、広角放射パターン劣化の一例である。
【図6】図5の放射パターン劣化の本発明による改善例
である。
【図7】本発明の実施例3のアレーアンテナ装置の構成
を示すアレーアンテナ装置の一部分の拡大図である。
【図8】本発明の実施例4を示す構成図である。
【図9】従来の2周波数共用アレーアンテナの構成図で
ある。
【図10】従来のアンテナ装置の構成図である。
【符号の説明】
1 低周波数帯用素子アンテナ 4 高周波数帯用素子アンテナの給電線路 5 誘電体基板 6 地導体 7 ダイポールアンテナ 8 同軸線路 9 マイクロストリップアンテナ 10 給電線路 11 チョーク 12 ダイポールアンテナ 13 マイクロストリップ線路 14 ダイポールアンテナ 15 ストリップ導体 16 平行2線路 17 オープンスタブ 18 マッチングスタブ 19 プリント化ダイポールアンテナ 20 マイクロストリップ線路 21 ストリップ導体 22 地導体 23 スロット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片木 孝至 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株 式会社 電子システム研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−122304(JP,A) 特開 平3−145807(JP,A) 実開 昭60−180115(JP,U) 実開 昭63−90310(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の周波数帯のそれぞれで使用するア
    ンテナとそれぞれのアンテナの給電線路とを備えた多周
    波数を共用するアンテナ装置において、上記複数の周波
    数帯のうちの第一の周波数帯と第二の周波数帯の二つの
    周波数帯の組合せで使用するアンテナをそれぞれ第一の
    アンテナと第二のアンテナとし、上記第一のアンテナか
    ら第二のアンテナに誘起され、第二のアンテナの給電線
    路に流入する第一の周波数帯の電流を反射させ、第二の
    周波数帯の電流は通過させる反射手段を、上記反射手段
    で反射させた電流を第二のアンテナにおいて上記第一の
    アンテナから第二のアンテナに誘起された第一の周波数
    帯の電流に逆位相で重畳させる上記第二のアンテナの給
    電線路の位置に設け、上記第一の周波数帯の電流を打ち
    消すようにしたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 マイクロストリップ線路で給電されるア
    ンテナを備えたアンテナ装置において、上記マイクロス
    トリップ線路のストリップ導体の形成方向と交差させて
    上記マイクロストリップ線路の地導体に形成され、上記
    ストリップ導体との交差位置で、上記アンテナの使用周
    波数に対しては電気的に短絡状態、阻止周波数に対して
    は電気的に開放状態を呈する長さのスロットを備えたこ
    とを特徴とするアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 マイクロストリップ線路で給電されるア
    ンテナを備えたアンテナ装置において、上記マイクロス
    トリップ線路のストリップ導体の形成方向と交差させて
    上記マイクロストリップ線路の地導体に形成され、上記
    ストリップ導体との交差位置で、上記アンテナの使用周
    波数に対しては電気的に短絡状態、上記アンテナに誘起
    され、上記マイクロストリップ線路に流入する阻止周波
    数の電流に対しては電気的に開放状態を呈する長さのス
    ロットを、上記スロットで反射させた阻止周波数の電流
    を上記アンテナにおいて上記アンテナに誘起された阻止
    周波数の電流に逆位相で重畳させる上記マイクロストリ
    ップ線路の地導体の位置に設け、上記阻止周波数の電流
    を打ち消すようにしたことを特徴とするアンテナ装置。
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