JP2711893B2 - ケトン類およびアルコール類 - Google Patents

ケトン類およびアルコール類

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、従来の文献に未記載の香料物質として有用
な下記式(A) 式中、破線は無結合または一重結合を示し、Yはケト
基(=O)またはヒドロキシル基(−OH)を示し、R1
水素原子またはC1〜C6のアルキル基を示し、R2はC1〜C6
のアルキル基を示し、さらに、R1とR2は一緒になってト
リメチレン基またはテトラメチレン基を示す、 で表されるケトン類およびアルコール類に関する。
更に詳しくは、本発明は上記式(A)に包含され、イ
オノン様の香気を有する下記式(2) 式中、破線、R1およびR2は前記したと同義である。
で表されるケトン類ならびに上記式(A)に包含され、
サンダル様の香気を有する下記式(1) 式中、破線、R1およびR2は前記したと同義である。
で表されるアルコール類に関する。
(従来の技術) ケトン類あるいはアルコール類は調合香料の重要な成
分であり、従来から数多くの該化合物類が香料として利
用されてきた。
これらの化合物のうち、本発明の式(A)に包含され
る前記式(2)に類似する化合物としては、例えば、2,
2,5−トリメチル−4−ヘキセン−1−アールを塩基の
存在下にアセトンと縮合反応させて得ることのできる5,
5,6−トリメチル−3,7−ノナジエン−2−オン(特開昭
62−178539号公報参照)などが知られている。また、本
発明の式(A)に包含される前記式(1)に類似する化
合物としては、例えば、2−メチル−2−ペンテナール
とヘキシルマグネシウムハライドを反応させて得ること
のできる4−メチルウンデカ−3−エン−5−オール
(特開昭58−128332号公報参照)などが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来提案のケトン類およびアルコ
ール類は香気あるいは香気の持続性の点で必ずしも満足
のできるものではなく、解決すべき課題があった。
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭
意研究を行った結果、香気あるいは香気の持続性に優れ
ており、従来の文献に未記載の前記式(A)の化合物を
提供できること、また前記式(A)に包含される前記式
(2)の化合物が持続性のあるイオノン様の香気および
前記式(A)に包含される前記式(1)の化合物が持続
性のあるサンダル様の香気を有し、香料物質として極め
て有用であることを見い出し本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、持続性のあるイオノン様お
よびサンダル様の香料物質として有用な従来の文献に未
記載の前記式(2)および前記式(1)の化合物を提供
するにある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、式(A)に包含される式(2)およ
び式(1)の化合物は下記式(4) で表される3,5,5−トリメチルヘキサナールを下記式
(3) 式中、R1およびR2前記したと同義である。
で表されるカルボニル類と塩基の存在下に縮合反応さ
せ、前記式(2)に包含される下記式(2)−2 式中、R1およびR2は前記したと同義である。
で表される不飽和ケトン類を得た後、該式(2)−2の
化合物を触媒の存在下に接触還元反応させることにより
前記式(2)に包含される下記式(2)−1 式中、R1およびR2は前記したと同義である。
で表される飽和ケトン類を容易に合成することができ
る。
また別の態様方法を採用することにより、前記式
(2)−2の化合物を金属水素化物還元せしめて前記式
(1)に包含される下記式(1)−2 式中、R1およびR2は前記したと同義である。
で表される不飽和アルコール類を合成することができ
る。
また更に別の態様方法を採用することにより、前記式
(2)−2の化合物を触媒の存在下に接触還元反応せし
めて前記式(1)に包含される下記式(1)−1 式中、R1およびR2は前記したと同義である。
で表される飽和アルコール類を容易に合成することがで
きる。
本発明で得ることのできる式(2)の化合物に包含さ
れる式(2)−2および式(2)−1の化合物、更に式
(1)の化合物に包含される式(1)−2および式
(1)−1の化合物の合成法を反応式で示すと、例え
ば、以下のように表すことができる。
式中、R1およびR2は前記したと同義である。
上記反応式に従って本発明の式(2)および(1)の
化合物の合成法を以下に詳細に説明する。
本発明の出発原料である式(4)の化合物は公知の化
合物で市場で容易に入手することができる。
上記反応式において、式(4)の化合物から式(2)
−2の化合物を合成するには、式(4)の化合物を塩基
の存在下、溶媒中で式(3)の化合物と縮合反応させる
ことにより容易に行うことができる。
上記の縮合反応は、例えば、約10℃〜約80℃程度の温
度範囲で、約1時間〜約10時間程度で行うことができ
る。
この反応に使用する式(3)のカルボニル類のR1およ
びR2で表されるアルキル基の具体例としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどの基
を好ましく挙げることができる。式(3)の化合物の使
用量は、式(4)の化合物1モルに対して、約1モル〜
約5モル程度の範囲内を例示することができる。
上記の反応に用いる塩基の種類としては、例えば、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、水
酸化リチウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチ
ラートなどを挙げることができ、その使用量は式(4)
の化合物1モルに対して、約0.1モル〜約2モル程度で
十分である。また、上記反応に使用する溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール、水などを挙げること
ができる。これらの溶媒の使用量は、式(4)の化合物
に対して、約1〜約20重量倍程度の範囲をより好ましく
例示することができる。
反応終了後は常法に従って洗浄、乾燥、濃縮、必要に
より、蒸留などの手段で精製して式(2)−2の化合物
を好収率、好純度で得ることができる。
上述のようにして得ることができる式(2)−2の化
合物の具体例としては、例えば、3,6,8,8−テトラメチ
ルノナン−3−エン−2−オン、7,9,9−トリメチルデ
カン−4−エン−3−オン、4,7,9,9,−テトラメチルデ
カン−4−エン−3−オン、8,10,10−トリメチル−5
−ウンデセン−4−オン、3,5,5−トリメチルヘキシリ
デンシクロペンタノン、3,5,5−トリメチルヘキシリデ
ンシクロヘキサノン、3−エチル−6,8,8−トリメチル
ノナン−3−エン−2−オン、3−プロピル−6,8,8−
トリメチルノナン−3−エン−2−オン、3−ペンチル
−6,8,8−トリメチルノナン−3−エン−2−オン、5
−エチル−8,10,10−トリメチルウンデカン−5−エン
−4−オン、9,11,11−トリメチルドデカン−6−エン
−5−オン、11,13,13−トリメチルテトラデカン−8−
エン−7−オンなどをより好ましく挙げることができ
る。
前記反応式において、上述のようにして得ることので
きる式(2)−2の化合物から式(2)−1の化合物を
合成するには、例えば、式(2)−2の化合物を触媒の
存在下に接触還元反応せさることにより容易に行うこと
ができる。
接触還元反応は、例えば、約10℃〜約100℃程度の温
度範囲で行うことができ、より好ましくは約20℃〜約80
℃程度の範囲がしばしば採用される。反応時間には特別
の制約はなく、理論量の水素吸収があったところを反応
の終点とすればよい。水素圧は、例えば、約5kg/cm2
約50kg/cm2程度の範囲で行うことができ、好ましくは約
10kg/cm2〜約30kg/cm2程度の範囲がしばしば採用され
る。
上記反応に用いられる触媒の具体例としてはラネーニ
ッケル、パラジウム−カーボン、ラネーコバルトなどを
挙げることができる。これらの触媒の使用量は適宜に変
更できるが、式(2)−2の化合物に対して、好ましく
は約1〜約30重量%程度、より好ましくは約5〜約20重
量%程度である。
また上記反応は有機溶媒の存在下で行うことができ、
使用する有機溶媒の具体例としてはメタノール、エタノ
ール、ヘキサン、トルエンなどを挙げることができる。
これら有機溶媒の使用量には特別の制約はないが、式
(2)−2の化合物に対して、約1〜約50重量倍程度を
例示できる。
反応終了後、使用した触媒を濾別し、溶媒を留去し、
減圧下に蒸留を行って、式(2)−1の化合物を好収
率、好純度で取得することができる。
上述のようにして得ることのできる式(2)−1の化
合物の具体例としては、例えば、3,6,8,8−テトラメチ
ルノナン−2−オン、7,9,9−トリメチルデカン−3−
オン、4,7,9,9−テトラメチルデカン−3−オン、8,10,
10−トリメチルウンデカン−4−オン、3,5,5−トリメ
チルヘキシルシクロペンタノン、3,5,5−トリメチルヘ
キシルシクロヘキサノン、3−エチル−6,8,8−トリメ
チルノナン−2−オン、3−プロピル−6,8,8−トリメ
チルノナン−2−オン、3−ペンチル−6,8,8−トリメ
チルノナン−2−オン、5−エチル−8,10,10−トリメ
チルウンデカン−4−オン、9,11,11−トリメチルドデ
カン−5−オン、11,13,13−トリメチルテトラデカン−
7−オンなどを好ましく挙げることができる。
前記反応式において、別の態様方法を採用することに
より、式(2)−2の化合物から式(1)−2の化合物
を合成することができる。
式(1)−2の化合物の合成は、例えば、式(2)−
2の化合物を溶媒中、金属水素化物による還元反応を行
えばよい。
上記反応は、例えば、約−30℃〜約100℃、好ましく
は約0℃〜約50℃程度の温度範囲で、約1時間〜約10時
間、好ましくは約2〜約5時間程度で行うことができ
る。
上記還元反応に使用する金属水素化物の種類として
は、例えば、水素化ホウ素ナトリウムを挙げることがで
きる。この金属水素化物の使用量は、式(2)−2の化
合物1モルに対して、約0.25モル〜約1モル、好ましく
は約0.3モル約0.5モル程度の範囲を挙げることができ
る。
また、この反応に使用する溶媒としては、例えば、エ
タノール、メタノール、水、ジグリムなどを例示するこ
とができる。これら溶媒の使用量には特別な制約はない
が、例えば、式(2)−2の化合物に対して、約1〜約
50重量倍程度、好ましくは約5〜約20重量倍程度の範囲
内を挙げることができる。
反応終了後は常法に従って洗浄、乾燥、濃縮、更には
蒸留などの手段を用いて式(1)−2の化合物を好収
率、好純度に取得することができる。
上述のようにして得ることのできる式(1)−2の化
合物の具体例としては、例えば、3,6,8,8−テトラメチ
ルノナン−3−エン−2−オン、7,9,9−トリメチルデ
カン−4−エン−3−オール、4,7,9,9−テトラメチル
デカン−4−エン−3−オール、8,10,10−トリメチル
−5−ウンデセン−4−オール、3,5,5−トリメチルヘ
キシリデンシクロペンタノール、3,5,5−トリメチルヘ
キシリデンシクロヘキサノール、3−エチル−6,8,8−
トリメチルノナン−3−エン−2−オール、3−プロピ
ル−6,8,8−トリメチルノナン−3−エン−2−オー
ル、3−ペンチル−6,8,8−トリメチルノナン−3−エ
ン−2−オール、5−エチル−8,10,10−トリメチルウ
ンデカン−5−エン−4−オール、9,11,11−トリメチ
ルドデカン−6−エン−5−オール、11,13,13−トリメ
チルテトラデカン−8−エン−7−オールなどを好まし
く挙げることができる。
また更に別の態様方法を採用することにより、式
(2)−2の化合物から式(1)−1の化合物を取得す
ることができる。式(1)−1の化合物の合成は、触媒
の存在下、式(2)−2の化合物を水素と接触させ還元
反応を行うことによりできる。
上記反応は、例えば、通常約50℃〜約250℃程度の温
度範囲で行うことができる。反応時間は、理論量の水素
吸収があったところを反応の終点とすればよい。水素圧
は、例えば、約20〜約100kg/cm2程度の範囲で行うこと
ができる。
上記接触反応に用いられる触媒の具体例としては銅−
クロム、ラネーニッケルなどを挙げることができる。こ
れらの触媒の使用量は、適宜に変更することができる
が、式(2)−2の化合物に対して、約1〜約30重量倍
程度である。
また、この反応に用いる溶媒の種類としては、例え
ば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノールなどを挙げることができる。これら触媒の
使用量は、式(2)−2の化合物に対して、約1〜約50
重量倍程度を例示できる。
反応終了後、使用した触媒を濾別した後、通常の分離
手段を用いて式(1)−1の化合物を得ることができ
る。
上述のようにして得ることのできる式(1)−1の化
合物の具体例としては3,6,8,8−テトラメチルノナン−
2−オール、7,9,9−トリメチルデカン−3−オール、
4,7,9,9−テトラメチルデカン−3−オール、8,10,10−
トリメチルウンデカン−4−オール、3,5,5−トリメチ
ルヘキシルシクロペンタノール、3,5,5−トリメチルヘ
キシルシクロヘキサノール、3−エチル−6,8,8−トリ
メチルノナン−2−オール、3−プロピル−6,8,8−ト
リメチルノナン−2−オール、3−ペンチル−6,8,8−
トリメチルノナン−2−オール、5−エチル−8,10,10
−トリメチルウンデカン−4−オール、9,11,11−トリ
メチルドデカン−5−オール、11,13,13−トリメチルテ
トラデカン−7−オールなどを挙げることができる。
また、別の実施態様として、式(2)−1の化合物お
よび式(1)−2の化合物をそれぞれ金属水素化物還元
あるいは接触還元などの還元反応を行うことにより、容
易に式(1)−1の化合物を合成することができる。
本発明の式(2)の化合物はイオノン様、ウッディー
様、フローラル様、オリス様などの香気および式(1)
の化合物はサンダル様、アンバー様、ウッディー様、ス
ウィート様、パウダリー様などの香気を保有し、さらに
は極めて優れた持続性を有しており、各種の香料組成物
に添加して使用することができる。前記式(A)の化合
物の添加量は、その目的あるいは香料組成物の種類によ
っても異なるが、例えば、一般的には全体量の約0.001
〜約30重量%程度の範囲を例示することができる。
かくして、本発明によれば、前記式(A)の化合物を
有効成分とする香気香味賦与組成物を提供することがで
き、該組成物を利用して式(A)の化合物を香気香味成
分として含有することを特徴とする飲食品類、式(A)
の化合物を香気成分として含有することを特徴とする香
粧品類、式(A)の化合物を香気香味成分として含有す
ることを特徴とする保健・衛生・医薬品などを提供する
ことができる。
例えば、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料
類のごとき飲料類;アイスクリーム類、シャーベット
類、アイスキャンディーのごとき冷菓類;和洋菓子類、
ジャム類、チューインガム類、パン類、コーヒー、ココ
ア、紅茶、お茶のごとき嗜好品類;和風スープ類、洋風
スープ類のごときスープ類;風味調味料、各種インスタ
ント飲料乃至食品類、各種スナック食品類などにそのユ
ニーク香気香味を付与できる適当量を添加した飲食品類
を提供できる。また、例えば、シャンプー類、ヘアーク
リーム類、ポマード類、その他の毛髪用化粧料基剤;オ
シロイ、口紅、その他の化粧料基剤や化粧料洗剤基剤な
どに、そのユニークな香気を付与できる適当量を添加し
た化粧品類を提供できる。さらにまた、洗濯用洗剤類、
消毒用洗剤類、室内芳香剤その他各種の保健・衛生材料
類;医薬品の服用を容易にするための矯味、賦香剤など
の保健・衛生・医薬品類を提供できる。
以下に本発明について、実施例および参考例を上げて
更に詳細に説明する。
(実施例) 実施例1 3,6,8,8−テトラメチルノナン−3−エン−2−オン
[式(2)−2の化合物]の合成 フラスコに85%の水酸化カリウム33g(0.5モル)およ
びメタノール355gを仕込み、撹拌して溶解させる。室温
下でこの中に、メチルエチルケトン180g(2.5モル)を
添加する。添加後、撹拌しながら約2時間で3,5,5−ト
リメチルヘキサナールを滴下して反応させる。反応終了
後、さらに1時間撹拌させて反応を終了させる。反応終
了後、反応生成物を50%硫酸水溶液で中和した後、抽
出、洗浄、乾燥、濃縮し、更に蒸留などの精製手段を用
いて純粋な式(2)−2の化合物78g得た。
沸点:100℃〜105℃/1mmHg 収率:80% 実施例2〜12 実施例1の方法に準じて、各種のカルボニル類[式
(3)の化合物]を3,5,5−トリメチルヘキサナールと
反応させて、対応する不飽和ケトン類[式(2)−2の
化合物]を合成した。その結果を表−1に示す。
実施例13 3,6,8,8−テトラメチルノナン−2−オン[式(2)−
1の化合物]の合成 300mlのオートクレーブに3,6,8,8−テトラメチルノナ
ン−3−エン−2−オン20g(0.1モル)、ラネーニッケ
ル触媒2.0gおよびメタノール80mlを仕込む。オートクレ
ーブ内を窒素ガスで置換した後、水素初圧30kg/cm2、50
℃で5時間接触させて還元反応を行う。反応終了後、冷
却、釜出し、濾過、濃縮する。得られた残渣を蒸留し
て、純粋な式(2)−1の化合物18g得た。
沸点:85℃〜88℃/1mmHg 収率:90% 実施例14〜24 実施例13の方法に準じて、各種の式(2)−2の化合
物を接触還元反応させて、対応する式(2)−1の飽和
ケトン類を合成した。その結果を表−2に示す。
実施例25 3,6,8,8−テトラメチルノナン−3−エン−2−オール
[式(1)−2の化合物]の合成 300mlのフラスコに水素化ホウ素ナトリウム2.0g(0.0
5モル)および95%のエタノール50mlを仕込む。氷水冷
却下(5〜10℃)、30分間で3,6,8,8−テトラメチルノ
ナン−3−エン−2−オン20g(0.1モル)のエタノール
溶液50mlを滴下する。滴下終了後、更に2時間撹拌して
反応させる。反応終了後、反応物を水に注入し、エーテ
ル抽出する。エーテル層を洗浄、乾燥、濃縮し、残渣を
蒸留して純粋な式(1)−2の化合物17gを得た。
沸点:100℃〜103℃/1mmHg 収率:85% 実施例26〜36 実施例25の方法に準じて、式(2)−2の化合物を金
属水素化物還元して、対応する式(1)−2の不飽和ア
ルコール類を合成した。その結果を表−3に示す。
実施例37 3,6,8,8−テトラメチルノナン−2−オール[式(1)
−1の化合物]の合成 300mlのオートクレーブに3,6,8,8−テトラメチルノナ
ン−3−エン−2−オン20g(0.1モル)、銅−クロム触
媒2.0g、85%水酸化カリウム40mgおよびイソプロピルア
ルコール40mlを仕込む。この後、オートクレーブ内を窒
素ガスで置換し、水素ガスの初圧50kg/cm2で180℃、4
時間接触反応させる。反応終了後、冷却、釜出し、濾
過、濃縮する。得られた残渣を蒸留して純粋な式(1)
−1の化合物を18g得た。
沸点:92℃〜94℃/1mmHg 収率:88% 実施例38〜48 実施例37の方法に準じて、各種の式(2)−2の化合
物を接触還元反応させて、対応する式(1)−1の飽和
アルコール類を合成した。その結果を表−4に示す。
(参考例) 参考例1 ローズタイプの調合香料組成物として下記の各成分を
(重量部)を混合した。
フェニルエチルアルコール 200 ゲラニオール 50 ヘリオトロピン 20 シトロネロール 10 ネロール 100 ヒドロキシシトロネロール 30 メチルフェニルカルビニルアセテート 25 ゼラニウム油 10 リナロール 30 ベンジルアセテート 35 ベンジルアルコール 20 ローズフェノン 10 ロジノール 280 ローズ油 10 β−イオノン 50 ベンジルサリチレート 40 シクロペンタデカノライド 30 グアイヤウッド 50 合計 1000 上記組成物96gに3,6,8,8−テトラメチルノナン−3−
エン−2−オンを4g混合して新規なローズ調合組成物を
調製した。この新規調合組成物と該化合物を加えていな
い上記のローズ調合香料組成物について、専門パネラー
10人により比較した。その結果、専門パネラー10人の全
員が該化合物を加えた新規調合香料組成物は、イオノン
様の香気が強調された天然ローズの特徴をとらえ持続性
の点でも格段に優れているとした。
参考例2 参考例1の方法に準じて、3,6,8,8−テトラメチルノ
ナン−3−エン−2−オンの代わりに各種の式(2)の
化合物を加えてその香気の変化を比較検討した。その結
果、8,10,10−トリメチル−5−ウンデセン−4−オン
はウッディー様;3,5,5,−トリメチルヘキシリデンシク
ロヘキサノンはフローラル様;3,6,8,8−テトラメチルノ
ナン−2−オンはフローラル感のあるイオノン様;4,7,
9,9−テトラメチルデカン−3−オンはフローラル感の
あるオリス様の香気が強調された持続性を有する新規調
合香料組成物が得られた。
参考例3 リラタイプの調合香料組成物として下記の各成分(重
量部)を混合した。
フェニルエチルアセテート 10 シンナミックアルコール 40 ターピネオール 130 シクラメンアルデヒド 10 ヘリオトロピン 50 シンナミルアセテート 10 カーネーション 20 リナロール 30 インドール 2 スチィラックスレジノイド 30 イランイラン 10 ヒドロキシシトロネラール 290 ベンジルアセテート 20 アニスアルデヒド 20 アブソリュートジャスミン 20 フェニルエチルアルコール 278 アニスアルコール 30 合計 1000 上記組成物93gに3,6,8,8−テトラメチルノナン−3−
エン−2−オールを7g混合して新規調合香料組成物を調
製した。この新規調合香料組成物と該化合物を加えてい
ない上記のリラ調合香料組成物について、専門パネラー
10人により比較した。その結果、専門パネラー10人の全
員が該化合物を加えた新規調合香料組成物はアンバー様
の香気が強調され、天然のリラの特徴をとらえ持続性の
点でも格段に優れているとした。
参考例4 参考例3の方法に準じて、3,6,8,8−テトラメチルノ
ナン−3−エン−2−オールの代わりに各種の式(1)
の化合物を加えてその香気の変化を比較検討した。その
結果、4,7,9,9−テトラメチルデカン−4−エン−3−
オールはサンダル様;3,5,5−トリメチルヘキシリデンシ
クロヘキサノールはウッディー様;3,6,8,8−テトラメチ
ルノナン−2−オールはパウダリィー様;3,10,10−トリ
メチルウンデカン−4−オールはスウィート感のあるウ
ッデッー様;3,5,5−トリメチルヘキシルシクロヘキサノ
ールはウッディー感を伴うアンバー様の香気が強調され
た持続性を有する新規調合香料組成物が得られた。
(発明の効果) 本発明は、従来の文献に未記載の前記式(A)で表さ
れるケトン類およびアルコール類を提供するにある。
該式(A)に包含される前記式(2)の化合物は持続
性のあるイオノン様、ウッディー様、フローラル様ある
いはオリス様などの香気また該式(A)に包含される前
記式(1)の化合物は持続性のあるサンダル様、アンバ
ー様、ウッディー様、スウィート様あるいはパウダリー
様などの香気を有し、香料物質として有用であり、持続
性のある香料組成物の調合素材として使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/04 8114−4H C07C 49/04 Z 49/203 8114−4H 49/203 Z 49/395 8114−4H 49/395 49/403 8114−4H 49/403 Z 49/597 8114−4H 49/597 49/603 8114−4H 49/603

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(A) 式中、破線は無結合または一重結合を示し、Yはケト基
    (=O)またはヒドロキシル基(−OH)を示し、R1は水
    素原子またはC1〜C6のアルキル基を示し、R2はC1〜C6
    アルキル基を示し、さらに、R1とR2は一緒になってトリ
    メチレン基またはテトラメチレン基を示す、 で表されるケトン類およびアルコール類。
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