JP2711273B2 - ラジアルボール盤の座標表示器 - Google Patents

ラジアルボール盤の座標表示器

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JP2711273B2
JP2711273B2 JP5017464A JP1746493A JP2711273B2 JP 2711273 B2 JP2711273 B2 JP 2711273B2 JP 5017464 A JP5017464 A JP 5017464A JP 1746493 A JP1746493 A JP 1746493A JP 2711273 B2 JP2711273 B2 JP 2711273B2
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宏 宮下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラジアルボール盤の
主軸頭の主軸の座標を検出して表示するラジアルボール
盤の座標表示器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ラジアルボール盤は、コ
ラムの回りを回転するアームと、このアームに沿って滑
動する主軸頭とを備え、このアームを回転し、この主軸
頭を滑動することにより、この主軸頭の主軸を移動でき
るように構成されている。勿論、この主軸頭の主軸に
は、例えばドリルが取り付けられ、このドリルが回転さ
れることにより、孔開け加工が行われる。
【0003】ところで、この孔開け加工に際しては、こ
の孔の位置を示すけがき線を被加工物に予め描き、この
後に主軸頭の主軸を移動して、ドリルの先端をその位置
に合わせ、この位置に孔を開けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
複数の孔の位置を高精度で決めねばならないときには、
けがき線を描くための作業が困難になり、熟練を要する
ばかりでなく、作業時間が非常に長くなった。このた
め、孔の位置を高精度で決めるための作業の簡単化と、
作業時間の短縮が望まれていた。
【0005】そこで、この発明の課題は、主軸頭の主軸
の座標を検出して表示し、これにより孔の位置を明確に
指し示すことが可能なラジアルボール盤の座標表示器を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明のラジアルボール盤の座標表示器において
は、ームの回転角度を検出する回転角度検出手段と、
軸頭の滑動位置を検出する滑動位置検出手段と、
ムを回転させるとともに、軸頭を滑動させつつ、予め
定められた幾何図形である正三角形あるいは正方形を主
軸を用いて描き、その際、主軸頭が移動した距離を測定
し、その測定した値を入力する測定値入力手段と、主軸
頭の主軸を該幾何図形の各頂点に移動させたそれぞれの
ときに回転角度検出手段によって検出された各回転角度
滑動位置検出手段によって検出された滑動位置、およ
び測定値入力手段によって入力された該移動距離に基づ
いてコラム中心から滑動位置検出手段によって検出さ
れる主軸頭の基準位置までのオフセット距離、およびア
ームと主軸頭の主軸間の離間距離を求める第1の演算手
段と、この第1の演算手段によって求められたオフセッ
ト距離と離間距離、および主軸頭の主軸を任意位置に移
動させたときに回転角度検出手段によって検出された回
転角度滑動位置検出手段によって検出された滑動位置
に基づいて、コラム中心を原点とする第1の座標系にお
ける該任意位置の座標を求める第2の演算手段と、この
第2の演算手段によって求められた第1の座標系におけ
る該任意位置の座標を表示する表示手段とを備えた構成
を採用したのである。
【0007】また、このとき、主軸頭の主軸を第2の座
標系の原点および座標軸上の一点に移動させたことを指
定する指定入力手段と、第3の演算手段を備え、第2の
演算手段は、第1の演算手段によって求められたオフセ
ット距離と離間距離、および指定入力手段によって指定
されたそれぞれのときに回転角度検出手段によって検
された各回転角度と滑動位置検出手段によって検出され
た各滑動位置に基づいて、第2の座標系の原点および座
標軸上の一点を第1の座標系の各座標として求め、第3
の演算手段は、第2の演算手段によって主軸頭の主軸の
任意の位置が第1の座標として求められると、第2の座
標系の原点と座標軸上の一点に対応する第1の座標系の
各座標、および該任意位置に対応する第1の座標系の座
標に基づいて、この任意位置に対応する第2の座標系の
座標を求め、表示手段は、この任意位置に対応する第1
の座標系の座標、および該任意位置に対応する第2の座
標系の座標のうち少なくとも一方を表示する構成を採用
することができる。
【0008】
【作用】上記構成の発明によれば、表示器を起動した
後、アームを回転させるとともに、主軸頭を滑動させ、
主軸頭の主軸でもって予め定められた三角形あるいは正
方形からなる平面図形を描き、その幾何図形を描くこと
により得られる主軸頭の移動距離を測定して測定値入力
手段からその値を入力すると、その幾何図形の各頂点に
対応するアームの回転角度が回転角度検出手段によって
検出され、第1の演算手段に入力される。また、同時
に、滑動位置検出手段によって主軸頭の滑動位置が検出
され、第1の演算手段に入力される。第1の演算手段
は、回転角度検出手段によって検出された幾何図形の各
頂点での各回転角度と滑動位置検出手段によって検出さ
れた主軸頭の滑動位置、および測定値入力手段から入力
された主軸頭の移動距離とに基づいて、コラム中心から
主軸頭の基準位置までのオフセット距離、およびアーム
と主軸頭の主軸間の離間距離を算出する。この後、主軸
頭の主軸を任意位置に移動させると、第2の演算手段
は、オフセット距離と離間距離、アームの回転角度、お
よび主軸頭の滑動位置に基づいて、第1の座標系におけ
る任意位置の座標を求め、この任意位置の座標を表示手
段に表示させる。
【0009】このとき、指定入力手段と第3の演算手段
を備えたものでは、指定入力手段から、主軸頭の主軸を
第2の座標系の原点および座標軸上の一点に移動させた
ことを指定すると、指定入力手段によって指定されたそ
れぞれのときに回転角度検出手段によって検出された各
回転角度と滑動位置検出手段によって検出された各滑
位置に基づいて、第2の演算手段が、第2の座標系の原
点および座標軸上の一点を第1の座標系の各座標として
求める。そして、第3の演算手段が、第2の座標系の原
点と座標軸上の一点に対応する第1の座標系の各座標、
および該任意位置に対応する第1の座標系の座標に基づ
いて、この任意位置に対応する第2の座標系の座標を求
め、この任意位置に対応する第1の座標系の座標、およ
び該任意位置に対応する第2の座標系の座標のうち少な
くとも一方を表示手段に表示させる。
【0010】
【実施例】まず、この発明の実施例を説明する以前に、
この発明の原理を明らかにしておく。
【0011】図3は、ラジアルボール盤を上から見たと
きの概略構成を示している。同図において、コラム10
1には、アーム102が回動自在に連結され、このアー
ム102には、主軸頭103が滑動自在に取り付けられ
ている。この主軸頭103は、主軸104を持ち、この
主軸104を回転させる。この主軸104には、例えば
ドリルが取り付けられ、このドリルによって被加工物に
孔が開けられる。
【0012】ここで、アーム102に沿って滑動する主
軸頭103の滑動軌跡で、かつコラム101の中心を通
る直線をs1 とし、この直線s1 に直交し、かつ主軸1
04の中心を通る直線をs2 とする。そして、コラム1
01の中心から各直線s1 ,s2 が直交する位置tまで
の滑動距離をLとし、この位置tから主軸104の中心
までの離間距離をAとし、アーム102の回転角度をθ
とすると、図4に示すように直交座標系において主軸1
04の位置p1 を表すことができ、この位置p1 の座標
(x1 ,y1 )が次の各式(1),(2)で求められ
る。
【0013】
【数1】
【0014】また、図5に示すように主軸104の位置
1 を極座標系において表すこともでき、このときには
コラム101の中心から主軸104の位置p1 までの距
離z、および各角度α,βが次の各式(3),(4),
(5)で求められる。
【0015】
【数2】
【0016】したがって、滑動距離L、離間距離A、お
よび回転角度θが判れば、主軸104の位置p1 を直交
座標系および極座標系のうちのいずれにおいても表すこ
とができる。
【0017】ところで、回転角度θは、角度センサを用
いて簡単に検出できるが、滑動距離Lは、位置t、つま
り主軸頭103の滑動位置をリニアセンサを用いて検出
し、この滑動位置tと、リニアセンサの検出が開始され
る基準位置t0 (図3に示す)間の距離ΔLをコラム1
01の中心から基準位置t0 までのオフセット距離L
off に加算して求められる。したがって、このオフセッ
ト距離Loff が正確に判っていなければ、滑動距離Lを
求めることができない。また、離間距離Aも、正確に判
っていなければならない。
【0018】このため、既存のラジアルボール盤に角度
センサとリニアセンサを取り付けて、主軸104の位置
1 を求める場合は、オフセット距離Loff と離間距離
Aを測定して明らかにしておく必要がある。これらの距
離の測定手順の一例を図6(a),(b)を参照して述
べる。
【0019】図6(a)においては、主軸104が位置
1 に在り、主軸頭103の滑動距離がL1 で、コラム
101の中心Oから主軸104までの距離がl1 であ
る。この状態で、角度センサによってアーム102の回
転角度を検出しつつ、アーム102を60°回転させ、
主軸104を位置g2 に移動すると、コラム101の中
心O、各位置g1 ,g2 をそれぞれの頂点とする正三角
形が形成され、各位置g1 ,g2 間の距離が中心Oから
主軸104までの距離l1 と等しくなる。
【0020】引き続き、リニアセンサによって主軸頭1
03の滑動位置を検出しつつ、主軸頭103をアーム1
02に沿って移動させ、図6(b)に示すように主軸1
04を位置g2 から先の距離l1 だけ離れた位置g3
移動する。そして、角度センサによる検出を行いつつ、
アーム102を先の回転と逆方向に60°反転させ、主
軸104を位置g4 に移動する。このとき、コラム10
1の中心O、各位置g3 ,g4 をそれぞれの頂点とする
正三角形が形成され、各位置g3 ,g4 間の距離が中心
Oから主軸104までの距離l2 と等しくなる。
【0021】こうして主軸104を移動させるに際し、
各位置g1 ,g2 ,g3 ,g4 を印して、各距離l1
2 を測定する。そして、次の様な演算を展開していく
と、その結果としてオフセット距離Loff と離間距離A
を求めることができる。
【0022】
【数3】
【0023】上記式(6)を上記式(7)に代入して、
離間距離Aを消去する。
【0024】
【数4】
【0025】さらに、上記式(8)と、(sin2θ+cos2
θ=1)から次式(9)を導く。
【0026】
【数5】
【0027】ここで、上記式(6)に上記式(9)を代
入して、次式(10)を導く。この式(10)に各距離
1 ,l2 を代入すると、離間距離Aが求められる。
【0028】
【数6】
【0029】また、主軸103の滑動距離L1 は、次式
(11)で表されるので、距離l1と上記式(10)に
よって求められた離間距離Aを次式(11)に代入すれ
ば、この滑動距離L1 が求められる。
【0030】
【数7】
【0031】さらに、この滑動距離L1 は、滑動位置t1
とリニアセンサの検出が開始される基準位置t0間の距離
ΔL1 をオフセット距離Loff に加算して求められる。
【0032】
【数8】
【0033】故に、オフセット距離Loff は、上記式
(11)によって求められた滑動距離L1 から距離ΔL
1 を差し引いて求めることができる。
【0034】
【数9】
【0035】このように図6(a),(b)の測定手順
では、アーム102を60°回転させて距離l1 を測定
し、主軸頭103を距離l1 だけ滑動させてから、アー
ム102を60°反転させて距離l2 を測定し、これら
の距離l1 ,l2 を上記式(10)に代入することによ
り、離間距離Aを求めている。また、この離間距離Aと
距離l1 を上記式(11)に代入することにより、滑動
距離L1 を求め、この滑動距離L1 、および滑動位置t
1 と基準位置t0 間の距離ΔL1 を上記式(13)に代
入して、オフセット距離Loff を求めている。
【0036】次に、図7(a),(b),(c)を参照
して、オフセット距離Loff と離間距離Aを測定する手
順の他の例を述べる。なお、ここでは、正方形が描かれ
た定盤を利用している。
【0037】まず、図7(a)に示すような各位置
1 ,h2 を結ぶ線分、つまり定盤の正方形の一辺と、
アーム102を平行にし、かつ主軸104を位置h1
一致させ、この状態で主軸頭103を滑動させて、主軸
104を位置h2 まで移動させる。このとき、主軸頭1
03の滑動距離をLa とし、コラム101の中心Oから
主軸104までの距離をza とする。
【0038】引き続いて、図7(b)に示すように主軸
104を位置h2 から位置h3 まで移動させ、正方形の
一辺の垂線を描く。このとき、各位置h2 ,h3 間の距
離がla であり、主軸頭103の滑動距離が距離mb
け延びてLb となり、コラム101の中心Oから主軸1
04までの距離がzb となる。この図7(b)において
は、次式(14)を導くことができる。
【0039】
【数10】
【0040】上記式(14)を整理すると、次式(1
5)が導かれる。
【0041】
【数11】
【0042】上記式(15)では、滑動距離をLa と、
離間距離Aを未知数としている。
【0043】さらに、図7(c)に示すように主軸10
4を位置h4 まで移動させ、正方形の一辺の水平線を描
く。このとき、主軸頭103の滑動距離が距離La より
も距離mc だけ延びてLc となり、コラム101の中心
から主軸104までの距離がzc となる。この図7
(c)においては、次式(16)を導くことができる。
【0044】
【数12】
【0045】上記式(16)を整理すると、滑動距離L
a と、離間距離Aを未知数とする次式(17)が導かれ
る。
【0046】
【数13】
【0047】ここで、上記各式(15)と(17)を連
立方程式として、2つの未知数である滑動距離La と離
間距離Aを求めると、次の様な解が得られる。
【0048】
【数14】
【0049】さらに、この滑動距離La は、上記式(1
2)における距離L1 と同様に、滑動位置ta と基準位
置t0 間の距離ΔLa をオフセット距離Loff に加算し
て求められる。そして、オフセット距離Loff は、上記
式(13)と同様に、滑動距離La から距離ΔLa を差
し引いて求められる。
【0050】したがって、この測定手順では、主軸10
4を定盤の正方形に沿って移動させるに際し、各距離l
a ,mb ,mc を検出して、これらの距離を上記式(1
8)に代入することにより、離間距離Aを求めている。
また、各距離la ,mb ,mc を上記式(19)に代入
することにより、滑動距離Laを求めてから、上記式
(13)に基づいて、オフセット距離Loff を求めてい
る。
【0051】このように図6(a),(b)に示した測
定手順、または図7(a),(b),(c)に示した測
定手順によって、オフセット距離Loff と離間距離Aを
明らかにすることができる。これらの距離Loff ,Aが
判っていれば、先に述べたように図3に示す滑動位置t
をリニアセンサによって検出して、滑動距離Lを求める
ことができ、滑動距離L、離間距離A、および回転角度
θに基づいて、主軸104の位置を直交座標系および極
座標系のうちのいずれにおいても表すことができる。
【0052】さて、これまで述べてきた直交座標系およ
び極座標系では、原点がコラム101の中心であり、座
標軸がコラム101の中心を通る。つまり、原点や座標
軸が予め定められているので、実用上不便なことがあ
る。例えば、座標の原点に対して被加工物を正確に配置
せねばならず、このための作業は、簡単ではない。そこ
で、任意の原点や座標軸を設定するための演算処理を次
に述べる。
【0053】いま、図8に示すようにコラム101の中
心Oが原点の位置となるX−Y座標系において、被加工
物が配置されており、この被加工物に対する任意のU−
V座標系が設定されたとする。この場合、アーム102
を回転するとともに、主軸頭103をアーム102に沿
って滑動することにより、主軸104をU−V座標系の
原点j00に移動し、アーム102の回転角度θ00と、主
軸104の滑動距離L00を求める。そして、回転角度θ
00と滑動距離L00、一定の離間距離Aを次の各式(2
0)、(21)に代入して、X−Y座標系におけるU−
V座標系の原点j00の座標(x00,y00)を求める。
【0054】
【数15】
【0055】次に、主軸104をU−V座標系のu軸上
の位置p11、つまりU−V座標系における座標(l11
0)に移動し、このときのアーム102の回転角度θ11
と、主軸104の滑動距離L11を求める。そして、次の
各式(22)、(23)に基づいて、主軸104のX軸
方向の変化分Δx、および主軸104のY軸方向の変化
分Δyを求める。
【0056】
【数16】
【0057】こうして各値x00,y00,Δx,Δyを求
めれば、これらの値と、次の各式(24)、(25)に
基づいて、X−Y座標系の座標(x,y)からU−V座
標系の座標(u,v)を導出することができる。なお、
U−V座標系の座標(l11,0)の値l11は、予め設定
された既知のものである。
【0058】
【数17】
【0059】次に、U−V座標系における任意の座標
(u,v)が指定されたことを想定し、ここに主軸10
4を移動させるためのアーム102の回転角度θ22と、
滑動距離L22を求めることにする。まず、U−V座標系
の座標(u,v)をX−Y座標系の座標(x,y)に変
換するために、上記各式(20)、(21)、(2
2)、(23)から次の各式(26)、(27)を導出
する。
【0060】
【数18】
【0061】また、図9から明らかなように次式(2
8)が成り立ち、更に次の各式(29)、(30)が上
記各式(20)、(21)と同様に成り立つ。
【0062】
【数19】
【0063】上記各式(28)、(29)、(30)か
ら次の各式(31)、(32)を導出することができ
る。
【0064】
【数20】
【0065】すなわち、上記各式(26)、(27)に
基づいて、U−V座標系の座標(u,v)をX−Y座標
系の座標(x,y)に変換し、この座標(x,y)と離
間距離Aを上記式(31)に代入することにより、滑動
距離L22を求めることができる。また、滑動距離L22
座標(x,y)、離間距離Aを上記式(32)に代入す
ることにより、回転角度θ22を求めることができる。そ
して、アーム102を回転角度θ22だけ回転させ、主軸
頭103を滑動距離L22だけ滑動させれば、主軸104
をU−V座標系の座標(u,v)に移動することができ
る。
【0066】なお、ここでは、2つの直交座標系間での
相互変換を述べているが、2つの極座標間での相互変換
も同様に行うことが可能である。
【0067】さて、これまでに発明の原理を説明してき
たが、以降には、この発明の実施例を述べる。
【0068】図1は、この発明に係わる座標表示器の一
実施例を示すブロック図である。同図において、角度セ
ンサ1は、アーム102(図3に示す)の回転角度θを
検出し、この回転角度θを演算処理部2に通知する。ま
た、リニアセンサ3は、主軸頭103(図3に示す)の
滑動位置tを検出し、この滑動位置tを演算処理部2に
通知する。
【0069】演算処理部2は、入出力装置、中央処理装
置および記憶装置等を備えており、各センサ1,3から
のデータや、入力部4からのデータ並びに指示に応答し
て、各種の演算を行う。この演算処理部2における第1
の演算部21、第2の演算部22および第3の演算部2
3は、それぞれの演算機能を表しており、これらの機能
については後で述べる。
【0070】表示部5は、各種のデータ演算処理部2
から通知され、これらのデータを表示する。図2には、
この座標表示器の外観が示されており、表示部5と入力
部4が配置されている。表示部5は、直交座標系の座標
(x,y)のx値や回転角度θ等を表示する列5aと、
y値や滑動位置t等を表示する列5bと、各種のプログ
ラムやデータに付与された整理番号を表示する列5cと
を備えている。また、入力部4は、複数のキー4aを配
列してなり、これらのキー4aを予め定められた手順に
従って押下することにより、各種のプログラムやデータ
を演算処理部2に与えたり、各種の指示を演算処理部2
に与えることができる。
【0071】このような構成において、図4に示すよう
な主軸104の座標(x,y)を表示するには、先に述
べたようにオフセット距離Loff と離間距離Aを測定し
て明らかにしておく必要がある。このために、例えば図
6(a),(b)の測定手順が演算処理部2における第
1の演算部21として予め設定されており、入力部4を
操作することにより、オフセット距離Loff と離間距離
Aの測定を指定すると、この第1の演算部21が起動さ
れる。
【0072】この第1の演算部21を起動した場合、第
1の演算部21は、角度センサ1から回転角度θを取り
込むとともに、リニアセンサ3から滑動位置tを取り込
む。
【0073】そして、第1の演算部21は、表示部5の
列5aにアーム102の回転角度θを表示する。また、
第1の演算部21は、表示部5の列5bに主軸等103
の滑動位置tを表示する。これにより、表示部5に表示
されている回転角度θと滑動位置tを見ながら、アーム
102を60°回転させて距離l1 を測定し、主軸頭1
03を距離l1 だけ滑動させてから、アーム102を6
0°反転させて距離l2を測定することができる。
【0074】これらの距離l1 ,l2 を測定したなら
ば、入力部4を操作することにより、各距離l1 ,l2
を第1の演算部21に入力する。また、図6(a)の状
態における主軸頭103の滑動位置t1 とリニアセンサ
の検出が開始される基準位置t0 間の距離ΔL1 を第1
の演算部21に入力する。すると、第1の演算部21
は、各距離l1 ,l2 、距離ΔL1 を参照し、上記各式
(10),(11),(13)に基づいて、オフセット
距離Loff と離間距離Aを求める。そして、オフセット
距離Loff と離間距離Aは、演算処理部2内に記憶され
る。
【0075】こうしてオフセット距離Loff と離間距離
Aが求められた後に、入力部4を操作することにより、
主軸104の座標(x,y)の表示を指定すると、第2
の演算部22が起動される。この第2の演算部22は、
角度センサ1から回転角度θを取り込むとともに、リニ
アセンサ3から滑動位置tを取り込み、滑動位置tと基
準位置t0 の差である距離ΔLを求める。そして、第2
の演算部22は、距離ΔLとオフセット距離Loff を上
記式(12)に代入して、滑動距離Lを求める。さら
に、第2の演算部22は、この滑動距離Lと回転角度θ
を上記各式(1),(2)に代入して、主軸104の座
標(x,y)を求め、この座標(x,y)のx値を表示
部5の列5aに表示するとともに、y値を表示部5の列
5bに表示する。このような座標(x,y)の表示処理
は、予め定められた周期で繰り返し行われ、表示部5の
表示内容が逐次更新される。このため、主軸104を移
動しても、主軸104の新たな座標(x,y)が常に知
らされる。
【0076】また、入力部4を操作することにより、X
−Y座標系からU−V座標系への変換を指定すると、第
3の演算部23が起動される。この場合は、まず主軸1
04をU−V座標系の原点j00に移動し入力部4を操
して、このときの回転角度θ00と滑動位置t1 の取り
込みを指示する。これに応答して、第3の演算部23
は、回転角度θ00と滑動位置t00を取り込み、滑動距離
00を求めてから、上記各式(20),(21)の演算
を行って、U−V座標系の原点j00の座標(x00
00)を求める。引き続き、主軸104をU−V座標系
のu軸上の座標(l11,0)に移動し、入力部4を操作
して、このときの回転角度θ11と滑動位置t11の取り込
みを指示すると、第3の演算部23は、回転角度θ11
滑動位置t11の取り込み、滑動距離L11を求めてから、
上記各式(22),(23)の演算を行って、主軸10
4の各変化分Δx,Δyを求める。さらに、入力部4を
操作することにより、距離l11を第3の演算部23に与
えたのち、入力部4を操作して、U−V座標系における
主軸104の座標(u,v)の表示を指示すると、第2
の演算部22が起動される。
【0077】 第2の演算部22は、先に述べた手順で主
軸104の座標(x,y)を求め、この座標(x,y)
を第3の演算部23に通知する。第3の演算部23は、
この座標(x,y)を与えられると、この座標(x,
y)、先の座標(x00,y00)、各変化分Δx,Δy、
および距離l11を上記各式(24),(25)に代入
る。そして、U−V座標系における主軸104の座標
(u,v)を求め、この座標(u,v)のu値を表示部
5の列5aに表示するとともに、v値を表示部5の列5
bに表示する。勿論、このような座標(u,v)の表示
処理は、予め定められた周期で繰り返し行われる。
【0078】したがって、この実施例の座標表示器で
は、図6(a),(b)の測定手順に従ってオフセット
距離Loff と離間距離Aを測定することができ、この後
には、主軸104の座標(x,y)を表示することがで
きる。また、任意のU−V座標系を指定することもで
き、この場合には、U−V座標系における主軸104の
座標(u,v)が表示されることとなる。
【0079】なお、図6(a),(b)の測定手順の代
わりに、図7(a),(b),(c)の測定手順を第1
の演算部21として予め設定しても構わない。また、直
交座標系から極座標系への変換処理、つまり上記各式
(3),(4),(5)を第2および第3の演算部2
2,23に与えておけば、この変換処理を行って、極座
標系における主軸104の位置を表示できるようにな
る。さらに、上記各式(31),(32)を第3の演算
部23に与えておけば、主軸104をU−V座標系の座
標(u,v)に移動するための回転角度と滑動距離を求
めて表示できるようになる。
【0080】
【効果】以上説明したように、この発明によれば、コラ
ム中心から主軸頭の基準位置までのオフセット距離、お
よびアームと主軸間の離間距離を明らかにすることがで
き、この後には主軸頭の主軸の座標を求めて表示するこ
とができる。このため、被加工物の孔の位置を簡単かつ
速やかに決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる座標表示器の一実施例を示す
ブロック図
【図2】図1の座標表示器の外観を示す図
【図3】ラジアルボール盤を上から見たときの概略構成
を示す図
【図4】図3のラジアルボール盤を直交座標系において
示す図
【図5】図3のラジアルボール盤を極座標系において示
す図
【図6】図3のラジアルボール盤におけるオフセット距
離と離間距離の測定手順の一例を説明するために用いら
れた図
【図7】オフセット距離と離間距離の測定手順の他の例
を説明するために用いられた図
【図8】X−Y座標系からU−V座標系への変換手順を
説明するために用いられた図
【図9】図3のラジアルボール盤におけるアームの回転
角度と主軸頭の滑動距離を求める手順を説明するために
用いられた図
【符号の説明】
1 角度センサ 2 演算処理部 3 リニアセンサ 4 入力部 5 表示部 21 第1の演算部 22 第2の演算部 23 第3の演算部 101 コラム 102 アーム 103 主軸頭 104 主軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コラムの回りを回転するアームと、この
    アームに沿って滑動する主軸頭とを備えるラジアルボー
    ル盤に付設され、この主軸頭の主軸の座標を検出して表
    示するラジアルボール盤の座標表示器において、 ームの回転角度を検出する回転角度検出手段と、 軸頭の滑動位置を検出する滑動位置検出手段と、 ームを回転させるとともに、軸頭を滑動させつつ、
    予め定められた幾何図形である正三角形あるいは正方形
    を主軸を用いて描き、その際、主軸頭が移動した距離を
    測定し、その測定した値を入力する測定値入力手段と主軸頭の主軸を該幾何図形の各頂点に移動させたそれぞ
    れのときに 回転角度検出手段によって検出された各回転
    角度滑動位置検出手段によって検出された滑動位置
    および測定値入力手段によって入力された該移動距離に
    基づいて、コラム中心から滑動位置検出手段によって検
    出される主軸頭の基準位置までのオフセット距離、およ
    びアームと主軸頭の主軸間の離間距離を求める第1の演
    算手段と、 この第1の演算手段によって求められたオフセット距離
    と離間距離、および主軸頭の主軸を任意位置に移動させ
    たときに回転角度検出手段によって検出された回転角度
    滑動位置検出手段によって検出された滑動位置に基づ
    いて、コラム中心を原点とする第1の座標系における該
    任意位置の座標を求める第2の演算手段と、 この第2の演算手段によって求められた第1の座標系に
    おける該任意位置の座標を表示する表示手段とを備える
    ラジアルボール盤の座標表示器。
  2. 【請求項2】 主軸頭の主軸を第2の座標系の原点およ
    び座標軸上の一点に移動させたことを指定する指定入力
    手段と、第3の演算手段を備え、 第2の演算手段は、第1の演算手段によって求められた
    オフセット距離と離間距離、および指定入力手段によっ
    て指定されたそれぞれのときに回転角度検出手段によっ
    て検出された各回転角度と滑動位置検出手段によって検
    出された各滑動 位置に基づいて、第2の座標系の原点お
    よび座標軸上の一点を第1の座標系の各座標として求
    め、 第3の演算手段は、第2の演算手段によって主軸頭の主
    軸の任意の位置が第1の座標として求められると、第2
    の座標系の原点と座標軸上の一点に対応する第1の座標
    系の各座標、および該任意位置に対応する第1の座標系
    の座標に基づいて、この任意位置に対応する第2の座標
    系の座標を求め、 表示手段は、この任意位置に対応する第1の座標系の座
    標、および該任意位置に対応する第2の座標系の座標の
    うち少なくとも一方を表示する請求項1に記載のラジア
    ルボール盤の座標表示器。
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