JP2710806B2 - ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルケニルシランとオレフィンの共重合体を
さらにアルコール又はシラノール基を有する化合物と反
応させて修飾されたポリオレフィン樹脂組成物を製造す
る方法に関する。
〔従来技術〕 オレフィンの重合体は安価で比較的物性のバランスが
良好であるため種々の用途に利用されている。また物性
バランスの改良を目的としてオレフィン相互のランダム
あるいはブロック共重合についても種々の改良がなされ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、オレフィンの重合体はその本質により
極性基を含有する重合体、金属などとの接着性は不良で
あるとか、塗料との接着性が不良であるなどの特徴があ
りポリオレフィンの用途をさらに広げるためポリオレフ
ィンに極性基を導入して物性を改良することが試みられ
ている。
しかしながら、エチレンにおいては、高圧重合によっ
てラジカル重合で極性基を含有する単量体と共重合する
ことが可能であるが、他のポリオレフィンにおいては極
性基含有単量体をポリオレフィンにラジカル的にグラフ
トすると言った特定の方法が成功しているにすぎない。
また本発明者らは先にアルケニルシランとオレフィンの
共重合体をSi−H結合と反応する化合物で処理すること
でポリオレフィンを修飾することを試みたが(特願昭63
−26528等)、この方法では、Si−H結合と反応する化
合物の導入量を増加させようとすると場合によっては、
得られた組成物を成形しようとすると流れ性が悪く成形
できないとか、他のオレフィンと混合して用いることが
できないなど再現性良くポリオレフィンを修飾すること
が困難であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題を解決して修飾されたポリオレ
フィン樹脂組成物を製造する方法について鋭意検討し本
発明に到達した。
即ち、本発明は、遷移金属触媒成分と有機金属化合物
からなる触媒を用いてオレフィンとアルケニルシランを
共重合して得た共重合体を該共重合体を溶解する溶剤に
加熱下に溶解し、ついで該共重合体を溶解した温度よい
低い温度で、塩基の存在下に該共重合体とアルコール又
はシラノール基を有する化合物を接触処理することを特
徴とするポリオレフィン樹脂組成物の製造方法である。
本発明の組成物の製造においては、先ずアルケニルシ
ランとオレフィンの共重合体が製造される。共重合体の
製造には、公知の遷移金属化合物と有機金属化合物から
なる触媒の存在下にアルケニルシランとオレフィンを重
合することで達成でき、アルケニルシランとオレフィン
を遷移金属化合物と有機金属化合物の存在下に重合して
アルケニルシランとα−オレフィンの共重合体を製造す
ることについては、米国特許3,223,686号に開示されて
いる。
ここでアルケニルシランとしては、ビニルシラン、ア
リルシラン、ブテニルシラン、ペンテニルシラン、ある
いはこれらのモノマーのSi−H結合の1〜2個がアルキ
ル基で置換された化合物あるいは1〜3個のSi−H結合
がクロルで置換された化合物などが例示できる。
本発明においてα−オレフィンとしてはエチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
2−メチルペンテン−1あるいはこれらの混合物、さら
にはこれらと少量の炭素数のより多いオレフィンとの混
合物が例示される。
本発明における共重合体を製造するに用いる遷移金属
化合物と有機金属化合物からなる触媒としては、上記米
国特許に記載されたものばかりでなく、その後開示され
た多くの性能が改良されたα−オレフィンの重合用の触
媒を支障無く使用することができる。
重合法としても不活性溶媒を使用する溶媒法の他に、
塊状重合法、気相重合法も採用できる。ここで遷移金属
化合物と有機金属化合物からなる触媒としては、遷移金
属化合物としてはハロゲン化チタン、あるいはハロゲン
化バナジウムが、有機金属化合物として有機アルミニウ
ム化合物が好ましく用いられる。例えば四塩化チタンを
金属アルミニウム、水素或いは有機アルミニウムで還元
して得た三塩化チタン又はそれらを電子供与性化合物で
変性処理したものと有機アルミニウム化合物、さらに必
要に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物から
なる触媒系、ハロゲン化バナジウム、あるいはオキシハ
ロゲン化バナジウムと有機アルミニウムからなる触媒
系、或いはハロゲン化マグネシウム等の担体、あるはそ
れらを電子供与性化合物で処理したものにハロゲン化チ
タン、あるいはハロゲン化バナジウム、オキシハロゲン
化バナジウムを担持して得た遷移金属化合物触媒成分と
有機アルミニウム化合物、必要に応じ含酸素有機化合物
などの電子供与性化合物からなる触媒系、あるいは塩化
マグネシウムとアルコールの反応物を炭化水素溶媒中に
溶解し、ついで四塩化チタンなどの沈澱剤で処理するこ
とで炭化水素溶媒に不溶化し、必要に応じエステル、エ
ーテルなどの電子供与性の化合物で処理し、ついでハロ
ゲン化チタンで処理する方法などによって得られる遷移
金属化合物触媒成分と有機アルミニウム化合物、必要に
応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からなる
触媒系等が例示される(例えば、以下の文献に種々の例
が記載されている。Ziegler−Natta Catalysts and Pol
ymerization by John Boor Jr(Academic Press)、Jou
rnal of Macromorecular Sience Reviews in Macromole
cular Chemistry and Physics,C24(3) 355−385(19
84)、同C25(1) 578−597(1985))。
ここで電子供与性化合物としては通常エーテル、エス
テル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合物などの含
酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアルコール、ア
ルデヒド、水なども使用可能である。
有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアル
ミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキル
アルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジ
ハライドが使用でき、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが例示
され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例示され
る。
ここでアルケニルシランとα−オレフィンの重合割合
としては、特に制限はないが、通常アルケニルシランが
30モル%〜0.01モル%程度とするのが重合時の触媒活
性、或いは、共重合体とアルコール又はシラノール基を
有する化合物との反応及びその利用のために好ましく、
特に10モル%〜0.05モル%程度であるのが好ましい。
重合体の分子量としては特に制限はないが極めて高い
分子量、例えば135℃テトラリン溶液で測定した極限粘
度として3以上にならないようにするのが好ましく、よ
り好ましくは極限粘度として0.1〜2程度である。
本発明においては、上記反応で得られた共重合体は、
先ず溶剤に溶解される、ここで使用する溶剤としては、
好ましくは炭素数6〜12の炭化水素化合物、あるいはそ
れらの水素の一部〜全部がハロゲン原子で置換されたハ
ロゲン化炭化水素化合物が好ましく用いられ、通常100
℃〜200℃に加熱することで溶解される。
上記溶液は、後述のアルコール又はシラノール基を有
する化合物の添加後或いは添加に先立ち冷却される。冷
却後の温度としては通常100℃以下であるのが副反応に
よって架橋反応が進行するのを防ぐ意味で好ましい。次
いでOH基を含有する化合物の添加後、冷却した状態で塩
基が添加され反応が行われる、反応に際しては、100℃
以下、通常−70℃以上、一般には0℃〜80℃に保つこと
で反応が行われる。ここでアルコール又はシラノール基
を有する化合物としては、ポリオレフィンの物性改良と
いう点から通常のメタノール、エタノール等の一価のア
ルコールの他にエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリンの多価のアルコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコールなどのポリマー、
更に、ポリブタジエンにOH基が結合した化合物、あるい
はシリコーンにOH基が結合した化合物などを利用するこ
ともできる。
上記化合物と接触処理するに際しては、アルコール又
はシラノール基を有する化合物とSi−H基含有化合物を
反応するに用いる公知の塩基類が用いられる。塩基とし
ては、好ましくは、金属アルコラート類、特にアルカリ
金属のアルコラートが利用され、さらに、ピペリジン、
アルキルアミンなどの有機塩基も利用できる。ここでOH
基とSi−H基の反応は比較的速いので常温付近の温度で
反応は充分進行するが、必要に応じ、冷却あるいは加熱
して反応速度あるいは副反応を制御できる。
接触処理後の未反応のアルコール又はシラノール基を
有する化合物は通常濾過、あるいは蒸発除去、洗浄等の
方法で除去されるが、組成物の用途によっては未反応の
化合物を完全に除去する必要はなく、場合によっては一
部の未反応の化合物をそのまま残留させて組成物とする
こともできる。
〔実施例〕
以下に実施例を示し本発明をさらに説明する。
実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4の粉砕用ポッ
トを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素
雰囲気下で塩化マグネシウム200g、フタル酸ジ−n−ブ
チル75ml、四塩化チタン40mlを加え40時間粉砕した。こ
うして得た共粉砕物100gを5のフラスコに入れ、トル
エン2.0を加え115℃で2時間処理しついで90℃でトル
エンを抜き出しさらに一回4ヘプタンで7回洗浄して
チタン触媒成分を得た。分析によれば1.9wt%のチタン
を含有していた。
内容積5のオートクレーブに窒素雰囲気下トルエン
40ml、上記遷移金属触媒成分50mg、メチルシクロヘキシ
ルジメトキシシラン0.05ml、トリエチルアルミニウム0.
50mlを加え、ついでビニルシラン30g、プロピレンを120
0g、水素4N装入し、70℃で4時間重合した。次いで、
未反応のプロピレン、ビニルシランをパージしてパウダ
ーをとりだし乾燥した後、秤量し物性を測定したとこ
ろ、480gのパウダーが得られ、パウダーの135℃のテト
ラリン溶液で測定した極限粘度(以下、ηと略記する)
は1.35であり、ビニルシラン含量は1.1wt%、赤外吸収
スペクトルで2150cm-1に強い吸収が観測された。このポ
リマー10gを200mlのフラスコに入れトルエン100mlを加
え115℃に窒素雰囲気下で加熱し溶解した。次いで30℃
に冷却した後ポリエチレングリコール(分子量600)50m
lを加え撹拌した後ついでカリウム−t−ブトキシドを
0.1gを加え30℃で6時間撹拌した。反応後スラリーを取
り出し濾過しポリマーをトルエンで良く洗浄した。赤外
吸収スペクトルによればエチレングリコールの吸収が11
00cm-1に観測され、2150cm-1のSi−Hの吸収が減少して
いた。重量の増加より算出したポリプロピレンとポリエ
チレングリコールの割合は1:0.09であった。このポリマ
ーは230℃でホットプレスすることで熱成形可能であ
り、また、別途上記触媒でプロピレンを重合して得たη
が1.62、ソックスレー抽出器で沸騰n−ヘプタンで6時
間抽出した抽出残分の割合が96.8%のポリプロピレン10
0に10の割合で混合し加熱成形した所、均一なシートが
成形できた。このシートは150℃で延伸してもムラは生
じなかった。
比較例1 実施例1で得た共重合体を用い予め溶解することなく
ポリマー10gを100mlのトルエンとポリエチレングリコー
ル50ml、カリウム−t−ブトキシド0.1gを加え100℃で
3時間撹拌した。同様に分析したところポリプロピレン
とポリエチレングリコールを割合は1:0.05であったが、
230℃でホットプレスしても均一なシートは得られなか
った。また反応を30℃で6時間行ったところ重量は全く
増加せず、またSi−H基はほとんど減少していなかっ
た。
実施例2 ビニルシランに変えアリルシランを用い、ポリエチレ
ングリコールに変えポリブタジエンの含OH化合物(日石
化学(株)製BOH−100−2.5)を用い、カリウム−t−
ブトキシド0.1gにかえナトリウムメトキシド0.1gを用い
た他は実施例1と同様にした。重量増加より算出したポ
リプロピレンとポリブタジエンの比は1:0.07であり、得
られた組成物は実施例1と同様に成形可能であった。
実施例3 ポリエチレングリコールに変え含OHシリコーン(東レ
シリコン(株)製シリコーンオイルSF−8427)を用いた
他は実施例1と同様にしたところ、重量増より求めたポ
リプロピレンとシリコーンの割合は1:0.06であり、得ら
れた組成物は成形可能であった。
〔発明の効果〕 本発明の方法を実施することで極性基を含有する組成
物が容易に得られ工業的に極めて価値がある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移金属触媒成分と有機金属化合物からな
    る触媒を用いてオレフィンとアルケニルシランを共重合
    して得た共重合体を該共重合体を溶解する溶剤に加熱下
    に溶解し、ついで該共重合体を溶解した温度より低い温
    度で、塩基の存在下に該共重合体とアルコール又はシラ
    ノール基を有する化合物を接触処理することを特徴とす
    るポリオレフィン樹脂組成物の製造方法。
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