JP2702518B2 - 内燃機関用電磁制御燃料噴射弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的に内燃機関、特にディーゼルエンジン
用電磁制御燃料噴射弁に関連する。

さらに詳しく言えば、本発明は、加圧下の燃料を供給
するための流路と連通する噴射室と、ノズルとの間の連
絡を制御するニードルが作用上結び付けられている下部
噴射ノズル、および、ニードルを閉鎖位置に保つため、
加圧下の燃料が吸気孔を介して供給される制御室と、開
放により制御室の圧力低下が生じ、その結果、ニードル
が開放位置に移動される、吐出孔と制御室との間の連絡
を制御する上部計量電磁弁を備えたボディーを含む型式
の噴射弁に関連する。

上に明示された型式の既に知られている噴射弁では、
計量電磁弁のボディー、制御室、導入孔、吐出孔が一般
に個々に分離された要素になっており、噴射弁組立中に
組み合わされる。この分離された要素を使うことは、構
造的に相当に複雑となると共に、その結果生じる生産上
の問題を含んでいる。

本発明の目的は、これらの不利益を回避して比較的少
ない構造要素で作ることができ、従って安価に製造、組
立ができる冒頭に定められた型式の噴射弁を提供するこ
とである。

本発明によれば、この目的は、計量電磁弁、制御室、
導入孔、吐出孔が噴射弁のボディー用ヘッドとなる単一
要素にまとめられているという事実によって達成され
る。このヘッド要素は、噴射弁のボディーから分離し、
機械的に噴射弁のボディーに固定することができるし、
あるいはバルブ本体と共に全体を構成する要素とするこ
とができる。

いずれの場合においても、導入孔と吐出孔は、ヘッド
要素にはめ込まれる挿入片に形成することができる。

ここに本発明を添付図面に従って詳細に説明するが、
本発明はこの添付図面に示された実施例に制限されるも
のではない。

まず第１図に関して、ディーゼルエンジン用燃料噴射
弁は一般に１で示され、この燃料噴射弁１はその下端に
より噴射ノズル３を画定するボディー２を本質的に含
む。そして、この噴射ノズル３は制御ニードル４と協働
され、前記制御ニードル４はボディー２内に形成された
中央の中空室５を軸線方向に移動可能に配置されてい
る。この中空室５は噴射ノズル３近傍に噴射室６を形成
し、この噴射室６へ図示せざるポンプにより供給入口７
と流路８から加圧された燃料が供給される。

ヘッド要素13は、ヘッド要素13を貫通し、前記ボディ
ー２の中空室５と同軸で一定した直径に形成された軸上
孔を備えると共に、前記軸上孔内には、内部に吐出孔
（Ａ）の形成された第１の挿入片16が配置されている。

さらに、ヘッド要素13には、第２の挿入片15が配置さ
れ、この第２の挿入片15に、その軸線が前記軸上孔の軸
線と直交し、前記軸上孔と加圧された燃料の供給源とを
連通する導入孔Ｚが形成されている。

そして、前記挿入片15,16及び前記ニードル４の上端
により、軸上孔内に制御室９が区画される。

このように中空室５の上端に形成された制御室９に対
しては、導入孔Ｚを通じて、加圧された燃料が供給され
る。

制御室９はまた、吐出孔Ａを介して吐出部に連通して
いる。この吐出孔Ａの開閉制御は電磁制御計量弁10によ
り既知の方法により行われ、この電磁制御計量弁10の閉
塞具11は、ガイド12内で中空室５の軸線方向に滑動す
る。閉塞具11が吐出孔Ａを閉鎖する位置にあるとき、ニ
ードル４は下方に位置した状態に保持され、噴射室６の
中の加圧された燃料が噴射ノズル３へ移動しないように
される。電磁弁10の閉塞具11により吐出孔Ａを開くと、
制御室９内の圧力低下が生じ、その結果ニードル４が上
昇し、それによって、制御室６の中の加圧された燃料が
ノズル３を通して噴射される。

本発明によれば、計量電磁弁10、前記計量電磁弁の閉
塞具11を案内するガイド12、制御室９、導入孔Ｚ、吐出
孔Ａは噴射弁１のボディー２用ヘッドとなる単一共通要
素にまとめられている。図１で示される実施態様におい
ては、ヘッド要素13は噴射弁１のボディー２から分離さ
れ、例えば、軸方向締付リングナット14を用いて、機械
的にボディへ固定される。

あるいはまた、ヘッド要素13はボディー２と共に全体
を構成する要素とすることができる。

いずれの場合においても、導入孔Ｚと吐出孔Ａは第２
図で示される方法で、ヘッド要素13にはめ込まれるそれ
ぞれの挿入片15,16に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示し、第１図は本発明の燃料噴射
弁の縦断面概略図、第２図は、他の実施例を示すもので
ある。 １……ディーゼルエンジン用燃料噴射弁,2……ボディ
ー,3……噴射ノズル,4……ニードル,5……中空室,6……
噴射室,7……供給入口,8……流路,9……制御室,10……
計量電磁弁,11……閉塞具,13……ヘッド要素,15,16……
挿入片，

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】噴射通路の形成された下部噴射ノズル
   （３）を備えるボディー（２）と、 加圧された燃料が供給される噴射室（６）と、 前記ボディー及び前記ノズルの中空室（５）内を軸線上
   に移動すると共に、前記噴射室（６）と前記噴射流路の
   連通を遮断する第１位置と、前記連通を開放する第２位
   置の間を移動するニードル（４）と、 加圧された燃料が供給される制御室（９）から流出し吐
   出孔（Ａ）を通過する燃料の流れを制御する、軸線上を
   移動可能な閉塞具（11）を備えた上部計量電磁弁（10）
   とを備え、前記中空室（５）内に配置されたニードル
   は、前記制御室（９）内の燃料圧力が設定値を越え又は
   下回る場合に、それぞれ前記第１位置及び第２位置に配
   置され、 前記計量電磁弁は、燃料噴射弁の上部表面上に形成され
   た台座内に収納され、 ヘッド要素（13）は前記ボディーの上部より突出し、前
   記ボディー（２）の中空室（５）と同一軸線上で、この
   中空室（５）と共に一定した直径で形成された軸上孔に
   より形成された制御室（９）を備えると共に、前記軸上
   孔内には、内部に吐出孔（Ａ）の形成された第１の挿入
   片（16）が配置され、さらに、ヘッド要素は、その軸線
   が前記制御室（９）の軸線と直交し、前記制御室（９）
   と加圧された燃料の供給源とを連通する導入孔（Ｚ）を
   備え、 さらに、前記ヘッド要素（13）は前記導入孔（Ｚ）の形
   成された第２の挿入片（15）を収容し、前記制御室
   （９）を形成する軸上孔は完全に前記ヘッド要素（13）
   を貫通すると共に、前記挿入片（15,16）及び前記ニー
   ドル（４）の上端により、前記導入孔（Ｚ）を介して加
   圧された燃料が供給される前記制御室（９）を区画する
   ことを特徴とする内燃機関用電磁制御燃料噴射弁。
2. 【請求項２】ヘッド要素（13）は前記ボディー（２）に
   軸方向に固定部（14）によって固定されて成ることを特
   徴とする請求項１記載の内燃機関用電磁制御燃料噴射
   弁。
3. 【請求項３】前記ヘッド要素は、前記噴射室（６）に加
   圧下の燃料を供給するための流路の一部を含む請求項１
   又は２記載の内燃機関用電磁制御燃料噴射弁。