JP2702094B2 - 粒子状構造剤を含有する固形髪用組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、変形可能な固形外
観の、新規な髪用組成物に関する。該髪用組成物は、シ
ャンプー、コンディショナー、ケラチン繊維類の染色ま
たは脱色用組成物、または該繊維類のパーマネントウエ
ーブまたはストレート処理用組成物からなる。本発明
は、より詳細には、ヒトの髪、まつげ、または眉毛の処
理に関する。本発明はまた、ケラチン繊維の美容処理方
法、ケラチン繊維類の染色、脱色、パーマネントウエー
ブ、洗浄、および／または、コンディショニング処理方
法、および、特別な活性剤をケラチン繊維類に供給する
方法に関する。本発明はさらに、髪用組成物への特別な
構造剤にも関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】髪用
組成物は通常、多かれ少なかれ、粘稠性である液体また
はクリームの形状である。組成物が液状であるほど、手
中に保持することが困難となり、測定することもより困
難になる。この理由は、該組成物が手から流れる傾向に
あるためである。さらに、該組成物が液状であるほど、
収容容器から漏れる傾向にある。髪用組成物は、洗浄剤
類、染料類、コンディショニングおよびパーマネントウ
エーブ活性剤類等の１以上の活性剤を、大量の水と通常
は界面活性剤類を含有する、化粧品として許容されるサ
ポートまたは媒体中に含有するものである。

【０００３】各特別な髪処理（シャンプー、パーマネン
トウエーブ、染色等）の後、活性剤（コンディショナ
ー、染料）のみが残存し、サポートおよび特に界面活性
剤類を除去するために、髪を濯ぎ洗いすることが、一般
的には必要である。しかしながら、多くの髪用組成物に
は、濯ぎ洗いするのが困難であるという欠点、すなわち
濯ぎ洗いするのに時間を要すること、および／または、
髪に少量組成物が残存し、これによって、特に、髪がべ
とつき、ろう質になり、見かけが悪くなること等の欠点
を有するものである。さらにユーザーは、新規な製品構
造および新しい製品概念を要求しつつある。本発明の主
題は、実際、特に上記欠点を解消することの可能な新規
な髪用組成物である。特に、該組成物は、顕著に濯ぎ洗
いされ、全く通常とは違う構造を有するものである。さ
らに、適用が簡単である。

【０００４】ここで、”髪”とは、髪、まつげ、および
眉毛と同等の意味であるとする。

【０００５】本出願人は、驚くべきことにオリジナルの
構造剤（structuring or texturingagent）を用いるこ
とにより、髪組成物に変形可能な固形外観を付与可能で
あることを見い出した。

【０００６】

【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明は、化粧品として許容される媒体中に、該媒体に
不溶性で固体粒子から形成された構造剤を含有し、該構
造剤は、該媒体が含有される組成物に対して変形可能な
固形外観を付与し、希釈剤を用いると髪から除去可能で
あることを特徴とする、髪用組成物に関する。さらに本
発明の他の主題は、固体粒子から形成され、希釈剤を用
いると除去可能である、髪用組成物に対して変形可能な
固形外観を付与するために使用される構造剤である。

【０００７】本発明によれば、構造剤は、１以上のタイ
プの粒子から形成可能である。該固形構造の優位点の１
つは、本発明による組成物が、特に運搬中に、容器から
漏れるリスクがないことである。さらに、該組成物は、
非常に扱い易く、指の間から漏れることがない。さら
に、液状組成物よりもさらに測定しやすい。該固形構造
の他の優位点は、適用に際する優れた使用感である。特
に、該組成物は、特に顔および目を刺激するリスクのあ
る従来の組成物とは対照的に、液だれが全くない。液だ
れがないことは、子供用シャンプーと同様、パーマネン
トウエーブおよび染色操作の場合、非常に便利なことで
ある。

【０００８】本発明によれば、組成物は、乾燥してお
り、変形可能な固形外観であり、傷つかず、マシュマロ
に類似している（マシュマロの粘稠性については、文
献：US−A−３，６８２，６５９を参照）。該固体は、
子供用の工作粘土のように成形可能である。該製品を必
要量取ろうとするために、手で容易に破壊可能である。
特に、該組成物は、たとえば、小さい立方体または香袋
形態で、１回分量ずつ包装可能である。本発明の粒子に
よって、特に、通常２つの分離相に別れる成分（相溶不
可能な成分、たとえば油／水）を均一構造（変形可能な
固体）とすることが可能である。

【０００９】柔軟で心地よい固体を得る目的から、１μ
mから３００μmまでの平均粒子径、たとえば、５μmか
ら２００μmまでの平均粒子、好ましくは１０μmから１
００μmまで、より好ましくは１５μmから４０μmまで
の平均粒子径を有する粒子を使用することが好ましい。
本発明の組成物に、軽量で空気の入った外観を付与する
ために、０．０９よりも小さい密度、好ましくは０．０
６よりも小さい密度、より好ましくは０．０４よりも小
さい密度を有する粒子が、優位には使用される。低密度
の粒子を得るために、気体が充填された中空粒子が優位
には使用される。該気体は、空気、窒素、イソブタン、
イソペンタン等である。

【００１０】本発明の他の優位な特徴によれば、粒子
は、ビーズ形態である。しかしながら、繊維または糸形
態で粒子を使用することも可能である。該粒子は、化粧
品として許容される媒体またはサポートと、化学的に反
応しない不活性な、種々の材料からなるものであっても
よい。特に、該粒子は、油類、界面活性剤類、水、およ
び組成物の他の成分、たとえば活性剤類と反応しないも
のである。

【００１１】本発明の構造剤は、単なる希釈をおこなう
ことにより髪から容易に除去される特性を有しており、
実際、化粧品サポート用ビヒクルまたはリザーバとして
作用する。さらに、変形可能な固体に含有された、サポ
ート、特に活性剤（類）は、必要に応じて水で単に希釈
することによって回収可能である。これは多分、化粧品
サポートが、粒子内ではなく、固体の粒子間スペースに
収容されている事実によるものである。水以外に、１以
上の化粧品として許容される極性溶媒、たとえば、低級
アルコール類（イソプロパノールまたはエタノール）お
よびプロピレングリコールが添加された水、および、１
以上の界面活性剤が添加された水が、希釈剤として使用
可能である。塩電荷水もまた使用可能である。

【００１２】構造剤の選択基準として、以下のテストを
実施してもよい： −髪処理分野で通常使用されている染料、たとえばHCブ
ルー２を含有する水中に、着色したペーストが得られる
まで、粒子を添加する。 −水を、ペーストに滴下する。水が滴下されたペースト
部分が、他のペースト部分と比較してより透明になった
場合、該粒子が、構造剤として適当であることを意味す
る。一方、水の滴下によって脱色しない場合には、該粒
子は適当ではないことを意味する。

【００１３】不活性粒子は優位には、ガラスから、また
は熱可塑性材料から形成され、たとえば、膨張した、ナ
イロン等のポリアミド類、アクリロニトリルの、塩化ビ
ニリデンの、塩化ビニルの、および／またはアクリルま
たはスチレンモノマーの、ポリマー類またはコポリマー
類から形成される。アクリルモノマーは、たとえば、ア
クリル酸またはメタクリル酸メチルまたはエチルであ
る。スチレンモノマーは、たとえば、α−メチルスチレ
ンまたはスチレンである。本発明において使用可能なガ
ラス粒子としては、３M社から販売されている中空ガラ
スビーズ、スコッチライト・ガラス・バブルズSが挙げ
られ、該ビーズの２２．９５％が、７４μmの直径を有
する。

【００１４】使用可能なナイロン粒子は、アトケム（At
ochem）社から販売されている”オルガソール（Orgaso
l）”粒子である。該粒子は、５μmから６０μmまでの
範囲の直径の多孔性固形球体である。粒子は好ましく
は、塩化ビニリデンおよびアクリロニトリルの、または
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、およびメタクリラ
ートの膨張コポリマーの中空で変形可能な粒子である。
たとえば、塩化ビニリデンから誘導された単位、０％か
ら６０％と、アクリロニトリルから誘導された単位、２
０％から９０％と、アクリルまたはスチレンモノマーか
ら誘導された単位、０％から５０％とを含有し、全体と
して１００重量％となるターポリマーを使用可能であ
る。該粒子は、乾燥または水和物であってもよく、たと
えば、ノベル・カスコ（Nobel Casco）社から商品名エ
クスパンセル（EXPANCEL）として販売されているもの、
特に、商品番号５５１DE１２（約１２μmの粒子径で約
４０kg／m³の密度）、５５１DE２０（約３０μmの粒子
径で約６５kg／m³の密度）、５５１DE５０（約４０μm
の粒子径）、約５０μmの粒子径の４６１DE５０および
６４２WE５０、および、５５１DE８０（約８０μmの粒
子径）が挙げられる。

【００１５】約１８μmの粒子径で約６０〜８０kg／m³
の密度を有する、または、約３４μmの粒子径で約２０k
g／m³の密度を有する、上記と同様のターポリマーの粒
子も使用可能である。塩化ビニリデンの、およびアクリ
ロニトリルの、または塩化ビニリデンの、アクリロニト
リルの、およびメタクリラートの、膨張していないポリ
マー粒子も使用可能であり、たとえば、商品名エクスパ
ンセル（EXPANCEL）として販売されているもの、特に、
商品番号５５１DU１０（約１０μmの粒子径）または４
６１DU１５（約１５μmの粒子径）が挙げられる。

【００１６】本発明において使用可能な他の中空ポリマ
ー粒子としては、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン
酸、およびフマル酸またはそのエステルから、および酢
酸ビニルまたは乳酸ビニルから得られたコポリマー類お
よびポリマー類も挙げられる（文献JP−A−２１１２３
０４参照）。これとは対照的に、コーンスターチ、発熱
シリカ、非膨張ポリエステル、ポリウレタンまたはポリ
エチレンの粒子では、濯ぎ洗い中に髪から良好に除去さ
れる固形組成物を得ることは不可能である。

【００１７】固形粒子で液状媒体の粘度を変性すること
は良く知られているが（文献：Elsevier Sequoia，１
９９２，Progress in Organic Coatings，２１，p．
２５５−２６７，A．Toussaint ”Choice of rheolo
gical model for steadyflow：application to i
ndustrial concentrated suspensions”参照）、これ
まで、粒子が分散された媒体を保存するために、髪処理
の分野において、ある濃度の粒子から得られた、固形製
品の使用を開示または示唆するものはいなかった。言い
替えれば、変形可能な固体の製造等は、組成物に使用さ
れた構造剤の量に関連している。臨界ピグメント充填容
積（critical pigment charge volume、以後、C．
P．C．V．と略記する）と称される、ある量以上の粒子
の使用によって、媒体の粘度が急速に上昇することが観
察されている。C．P．C．V．は、媒体の、および粒子の
性質の関数であり、毎回定めなければならない。たとえ
ば、C．P．C．V．を定めるために、ASTM法を使用可能で
ある。

【００１８】本発明の組成物は、シャンプー、コンディ
ショナー、髪成形製品、パーマネントウエーブ剤、また
はヘアーストレート剤、または直接法または酸化法によ
る染色または脱色用組成物からなるものであってもよ
い。特別な適用によれば、本発明の組成物は、洗浄剤
類、染料類、パーマネントウエーブ剤類、ポリマー類お
よびカチオン類から選択される少なくとも１つの活性剤
をさらに含有してもよい。

【００１９】酸化染色の場合には、本発明の組成物は、
２つの別の容器に収容可能であり、各々の容器は変形可
能な固体を含有し、１つの容器は、酸化染色プリカーサ
（ベース＋カップラー）を含有し、他の容器は、酸化剤
を含有する。該２つの固体は、使用の直前に、手で混合
可能である。混合物は次いで濡れた髪に適用する。次い
で、従来の染色組成物が作用するように放置し、最後
に、髪を濯ぎ洗いする。さらに、該粒子をパーマネント
ウエーブ組成物に導入すると、かなりその臭いを減少す
ることが可能である。

【００２０】本発明の他の主題は、ケラチン繊維類、特
に髪の処理に使用する、上記組成物の使用である。本発
明による組成物は、優位には、濡れたケラチン繊維に適
用される。しかしながら、水で予め希釈した後、乾燥し
た髪に適用してもよい。

【００２１】本発明の他の主題は、上記組成物を、濡れ
たケラチン繊維類に適用し、次いで該繊維類を濯ぎ洗い
することからなる、ケラチン繊維類、特に濡れたケラチ
ン繊維類の処理方法である。より詳細には、本発明はま
た、水の存在下、ケラチン繊維類に上記組成物を適用
し、次いで、前記繊維を濯ぎ洗いすることからなる、ケ
ラチン繊維類を、染色、脱色、パーマネントウエーブ、
洗浄、および／またはコンディショニング処理する処理
方法に関する。本発明の他の主題は、ケラチン繊維類に
活性剤を供給する方法であって、化粧品として許容され
る媒体と、該媒体に不溶な構造剤とを含有する、変形可
能な固体中に、活性剤を含有し；活性剤を放出するため
に、水の存在下、変形可能な固体の少なくともいくらか
を、該繊維類に適用し；次いで、該繊維類を濯ぎ洗いす
ることにより、該構造剤を除去することからなる方法で
ある。

【００２２】本発明の組成物は、構造粒子および活性剤
類以外に、髪用組成物において従来より使用されている
全ての成分を含有する。該成分とは特に、鉱油、植物
油、合成油、またはシリコーン含有油、水、アルコール
性溶媒類、遮蔽剤類、香料類、界面活性剤類、ポリマー
類、防腐剤類、酸化防止剤類、pH調節剤類、金属イオン
封止剤類、充填剤類等が挙げられる。本発明の特徴部を
より明白にするために、実施例を以下に示す。ただし、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施
例中、AMは、活性材料を意味し、EOは、エチレンオキシ
ドのモルを意味する。

【００２３】

【実施例】

実施例１：シャンプー −２８％AM濃度の、アルブライト・アンド・ウイルソン
（Albright and Wilson）社からエンピコール（Empic
ol）ESB３／FGとして販売されている、２．２EO含有の
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム・・・・・・１５％AM −ココイルベタイン・・・・・・３％AM −ローン・プーレンク（Rhone Poulenc）社からシルビ
オン・オイル（Silbione oil）７０ ０４７V５０００
００として販売されているポリジメチルシロキサン・・
・・・・２．７％ −塩化ナトリウム・・・・・・・１１％ −３M社からのスコッチライト・ガラス・バブルズ（Sco
tchlite Glass Bubbles）S２２（中空ガラス球体）・
・・・・・２５％ −防腐剤、香料・・・・・・適量 −水・・・・・・合計１００％ −HClでpHを８に調節 容易に成形可能でスムーズな白いペーストは、適用しや
すく、しっかりした濯ぎ洗いが行われる。

【００２４】比較例１：シャンプー −アルブライト・アンド・ウイルソン（Albright and
Wilson）社からエンピコール（Empicol）BSDとして販
売されている、４モルEO含有のラウリルエーテル硫酸ナ
トリウムおよびラウリルエーテル硫酸マグネシウム（８
０／２０）・・・・・・６％AM −セピック（Seppic）社からオラミックス（Oramix）CG
１１０として販売されている、アルキル＝ポリグルコシ
ドの６０％水溶液・・・・・・１５％AM −アクゾ（Akzo）社からダプラル（Dapral）T２１２と
して販売されている、オキシエチレン化およびオキシプ
ロピレン化アルコールのジウレタン（C１６／C１８）・
・・・・・３％ −セベスター（Cevestar）社からC＊プラス０５３９１
として販売されているコーンスターチ・・・・・・４５
％ −防腐剤、香料・・・・・・適量 −水・・・・・・合計１００％ −NaOHでpHを５に調節 成形可能な白いペーストは、べとつき、スプレーしにく
く、除去するのに長い時間を要し、ざらざらした感触が
得られる。

【００２５】実施例２：シャンプー −２８％AM濃度の、アルブライト・アンド・ウイルソン
（Albright and Wilson）社からエンピコール（Empic
ol）ESB３／FLとして販売されている、２．２EO含有の
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム・・・・・・１３％AM −ココイルベタイン・・・・・・３％AM −ローン・プーレンク（Rhone Poulenc）社からシルビ
オン・オイル（Silbione oil）７０ ０４７V５０００
００として販売されているポリジメチルシロキサン・・
・・・・３％ −ココナツ酸モノイソプロパノールアミド・・・・・・
・４％ −エクスパンセル（EXPANCEL）５５１DE２０として販売
されている、イソブタン含有、塩化ビニル／アクリロニ
トリルコポリマーの膨張微球体・・・・・・８％ −防腐剤、香料・・・・・・適量 −水・・・・・・合計１００％ −NaOHでpHを７．５に調節 容易に成形可能で、べとつかずにスムーズな白いペース
トは、適用しやすく、除去しやすく、柔軟な感触が得ら
れる。該シャンプーの泡立ち力は、公知のシャンプー類
と匹敵するものである。

【００２６】比較例２：シャンプー −レオ（Rewo）社からレオポール（Rewopol）SB FA
３０ K４として販売されている、オキシエチレン化ラ
ウリル＝アルコール＝モノ−スルホスクシナート（３０
EO）・・・・・・３％AM −エンピコール（Empicol）ESB３／FGとして販売されて
いる、２．２EO含有のラウリルエーテル硫酸ナトリウム
・・・・・・８．４％AM −ココアンホジ酢酸二ナトリウム塩・・・・・・２％AM −レオ（Rewo）社からレオデルム（Rewoderm）LIS８０
として販売されている、パルム＝グリセリド（２００E
O）およびココナツ＝グリセリド（７EO）、８０／２０
の混合物の７０％水懸濁液・・・・・・２．１％ −デグッサ・シリセス（Degussa Silices）社からアエ
ロジル（Aerosil）R９７２として販売されている、疎水
性発熱シリカ・・・・・・２４％ −防腐剤、香料・・・・・・適量 −水・・・・・・合計１００％ −HClでpHを７．５に調節 適用しにくく、除去しにくい、幾分ゲル化した展性のあ
る白いペーストが得られる。ペーストは、ざらざらした
感触である。

【００２７】実施例３：シャンプー −エンピコール（Empicol）ESB３／FGとして販売されて
いる、２．２EO含有のラウリルエーテル硫酸ナトリウム
・・・・・・１１％ −ココイルベタイン・・・・・・１．８％ −ココナツ酸モノイソプロパノールアミド・・・・・・
・２．３％ −アトケム（Atochem）社からオルガソール（Orgasol）
１００２D Nat．COS．として販売されている、アルボ
シル（arvosil）上のナイロン６の微球体・・・・・・
４４％ −防腐剤、香料・・・・・・適量 −水・・・・・・合計１００％ −HClでpHを７．５に調節 成形可能でスムーズな、適用しやすい白いペーストが得
られる。濯ぎ洗いも容易で、柔軟な感触である。

【００２８】実施例４：直接染料製品 −１２EOでオキシエチレン化したラウリルアルコール・
・・・・・１０％ −セルロース誘導体・・・・・・１．５％ −エクスパンセル５５１DE２０・・・・・・・９％ −染料類・・・・・・２％ −水・・・・・・合計１００％ −クエン酸でpHを６に調節 得られたペーストは、固体で、適用がスムーズであり、
延ばしやすく、水で除去しやすい。さらに、該ペースト
は、通常の染料製品よりも強く着色されていないが、髪
を有効に染色し、ユーザーには、リスクがほとんどな
い。

【００２９】実施例５：直接染料製品 −１２EOでオキシエチレン化したラウリルアルコール・
・・・・・１０％ −ガラスビーズ（スコッチライト・ガラス・バブルズS
２２）・・・・・・・３５％ −セルロース誘導体・・・・・・１．５％ −染料類・・・・・・２％ −水・・・・・・合計１００％ −クエン酸でpHを６に調節 得られたペーストは、固体で、成形可能で、水で除去し
やすい。

【００３０】実施例６：直接染料 −１２EOでオキシエチレン化したラウリルアルコール・
・・・・・１０％ −オルガソール（Orgasol）２００２U．D．Nat COS
（ナイロン１２の微球体）・・・・・・・４２％ −セルロース誘導体・・・・・・１．９％ −染料類・・・・・・２％ −水・・・・・・合計１００％ −クエン酸でpHを６に調節 得られたペーストは、固体で、成形可能であり、水で除
去しやすい。実施例４、５、および６において、使用し
た染料は、直接染色において使用される通常の染料であ
り、特に、 −HCブルー２ −HCレッド３ −ベーシック・ブルー（Basic Blue）９９ である。

【００３１】実施例７：酸化染料 酸化染料プリカーサ含有のペーストとしての相１： −ラウリル硫酸ナトリウム・・・・・・２０％ −カルボポール（ポリカルボキシビニル）・・・・・・
２％ −エクスパンセル５５１DE２０・・・・・・９％ −染料プリカーサ類・・・・・・２％ −２０％のアンモニア含有のアンモニア水溶液・・・・
・・１２％ −水・・・・・・合計１００％ 相１は、柔軟で成形可能な固体である。 相２、酸化ペースト： −２００容量過酸化水素水・・・・・・１２％ −自己乳化ワックス類・・・・・・２％ −安定化剤・・・・・・０．６％ −エクスパンセル５５１DE２０・・・・・・９％ −水・・・・・・合計１００％ −pH・・・・・・２ 相２もまた、柔軟で成形可能な固体である。２つのペー
ストを使用時に手で混合し、次いで該混合物を濡れた髪
に適用する。２０分間放置した後、水で濯ぎ洗いする。
色は、従来得られたものと匹敵するほどのものである。

【００３２】実施例８：還元剤ペースト 髪をパーマネント変形するための還元剤ペーストが、以
下の成分から、本発明にしたがって調製される。 −チオグリコール酸・・・・・・１０％ −金属イオン封止剤・・・・・・０．２％ −ココナツ脂肪酸アミドプロピルベタイン・・・・・・
１．３％ −エクスパンセル５５１DE５０・・・・・・６％ −香料・・・・・・０．５％ −アンモニア水・・・・・・全体としてpH＝９ −脱イオン水・・・・・・合計１００％ 該組成物を、予めローラーが巻かれて濡れた髪にブラシ
で適用する。１５分間放置した後、全体を水で濯ぎ洗い
する。以下の酸化組成物を次いで適用する。 −２００容量過酸化水素水・・・・・・合計４．８g −安定化剤・・・・・・０．００６g −２０モルのエチレンオキシド含有のオレイルアルコー
ル・・・・・・１．５％AM −クエン酸・・・・・・全体としてpH＝３ −脱イオン水・・・・・・合計１００％ 酸化組成物を適用後、１０分間放置する。水で濯ぎ洗い
し、次いでローラーを除去する。乾燥後、髪に、良好な
カールの度合の美しいカールが形成されたことが観察さ
れる。還元剤ペーストを適用中には、還元剤の”流れ落
ち”は見られず、還元段階中には、臭いもほとんどな
い。従来のパーマネントウエーブ組成物と比較して、不
快な臭いがかなり減少することも観察される。

【００３３】実施例９：還元剤ペースト 以下の還元剤ペーストを使用する以外は、実施例８と同
様に行われる。 −チオグリコール酸・・・・・・９％ −金属イオン封止剤・・・・・・０．２％ −ココナツ脂肪酸アミドプロピルベタイン・・・・・・
１．３％ −スコッチライト・ガラス・バブルズS２２（３M社から
販売されている製品）・・・・・・・３０％ −香料・・・・・・０．５％ −重炭酸アンモニウム・・・・・・３％ −アンモニア水・・・・・・全体としてpH＝８．５ −脱イオン水・・・・・・合計１００％

【００３４】実施例１０：固着剤ペースト 実施例８および９と同様の組成物、および、実施例８お
よび９と同様の方法にしたがって、還元剤ペーストを適
用した後、以下の組成物をブラシで適用した。 −２００容量過酸化水素水・・・・・・４．８g −安定化剤・・・・・・０．０６％ −塩化オレオセチルジメチルアンモニウム・・・・・・
１．７％ −エクスパンセル５５１DE５０・・・・・・６．０％ −クエン酸・・・・・・全体としてpH＝３ −脱イオン水・・・・・・合計１００％ 該組成物を適用後、１０分間放置する。水で濯ぎ洗い
し、次いでローラーを除去する。上記と同様の結果が得
られる。

【００３５】実施例１１：コンディショナー −水／イソプロパノール混合物（１５／８５）中におけ
る８０％の濃度の塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム
・・・・・・１％ −DC９２９カチオン性エマルション（鉄：ダウ・コーニ
ング社）・・・・・・４％ −クロロヘキシジン塩酸塩・・・・・・０．０２％ −p−ヒドロキシ安息香酸メチル・・・・・・０．２％ −エクスパンセル５５１DE５０・・・・・・８％ −滅菌脱イオン水・・・・・・合計１００％ 方法：コンディショナーを濡れた髪に適用し、２分間放
置後、濯ぎ洗いする。除去しやすく、髪のもつれのほど
きやすさが良好である。一旦乾燥すると、髪は非常に柔
軟で輝きのあるものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｋ 7/075 Ａ６１Ｋ 7/075 7/09 7/09 7/13 7/13 (72)発明者 クリスティン・ロンド フランス・78500・サルトルヴィル・リ ュ・ドゥ・ベルダン・10・ビス (56)参考文献 特開 平６−234616（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−33318（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−266808（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−300410（ＪＰ，Ａ) 米国特許3645904（ＵＳ，Ａ)

Claims (32)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 化粧品として許容される媒体中に、該媒
   体に不溶性で固体粒子から形成された構造剤を含有し、
   該構造剤は、該媒体が含有される組成物に対して変形可
   能な固形外観を付与し、希釈剤を用いると髪から除去可
   能であることを特徴とする、髪用組成物。
2. 【請求項２】 前記構造剤が、１μｍから３００μｍま
   での平均粒子径を有することを特徴とする、請求項１に
   記載の組成物。
3. 【請求項３】 前記構造剤が、１０μｍから１００μｍ
   までの範囲の平均粒子径を有することを特徴とする、請
   求項１または２に記載の組成物。
4. 【請求項４】 前記構造剤が、０．０９よりも小さい密
   度を有することを特徴とする、請求項１ないし３のいず
   れか１項に記載の組成物。
5. 【請求項５】 前記構造剤が、０．０４よりも小さい密
   度を有することを特徴とする、請求項１ないし４のいず
   れか１項に記載の組成物。
6. 【請求項６】 前記粒子が中空であることを特徴とす
   る、請求項１ないし５のいずれか１項に記載の組成物。
7. 【請求項７】 前記粒子が熱可塑性材料から形成される
   ことを特徴とする、請求項１ないし６のいずれか１項に
   記載の組成物。
8. 【請求項８】 前記粒子が、ガラス、塩化ビニリデン
   の、またはアクリロニトリルの、および／またはアクリ
   ルまたはスチレンモノマーの、ポリマー類およびコポリ
   マー類、およびナイロンから選択される材料から形成さ
   れることを特徴とする、請求項１ないし７のいずれか１
   項に記載の組成物。
9. 【請求項９】 前記粒子が、膨張した、塩化ビニリデン
   の、アクリロニトリルの、および／または、アクリルま
   たはスチレンモノマーのコポリマーの中空粒子であるこ
   とを特徴とする、請求項１ないし８のいずれか１項に記
   載の組成物。
10. 【請求項１０】 前記粒子が、少なくとも、臨界ピグメ
    ント充填容積よりも多い量で存在することを特徴とす
    る、請求項１ないし９のいずれか１項に記載の組成物。
11. 【請求項１１】 洗浄剤類、染料類、パーマネントウエ
    ーブ剤類、ポリマー類およびカチオン類から選択される
    少なくとも１つの活性剤をさらに含有することを特徴と
    する、請求項１ないし１０のいずれか１項に記載の組成
    物。
12. 【請求項１２】 ケラチン繊維類の処理における、請求
    項１ないし１１のいずれか１項に記載の組成物の使用。
13. 【請求項１３】 請求項１ないし１１のいずれか１項に
    記載の組成物を、ケラチン繊維類に適用し、次いで該繊
    維類を洗い流すことからなる、ケラチン繊維類の処理方
    法。
14. 【請求項１４】 請求項１ないし１１のいずれか１項に
    記載の組成物を、ケラチン繊維類に適用し、次いで該繊
    維類を洗い流すことからなる、ケラチン繊維類の、染
    色、脱色、パーマネントウエーブ、洗浄、および／また
    はコンディショニング処理方法。
15. 【請求項１５】 固体粒子から形成され、希釈剤を用い
    ると除去可能である、髪用組成物に対して変形可能な固
    形外観を付与するために使用される、構造剤。
16. 【請求項１６】 前記構造剤が、１μｍから３００μｍ
    までの平均粒子径を有することを特徴とする、請求項１
    ５に記載の構造剤。
17. 【請求項１７】 前記構造剤が、１０μｍから１００μ
    ｍまでの範囲の平均粒子径を有することを特徴とする、
    請求項１５または１６に記載の構造剤。
18. 【請求項１８】 前記構造剤が、０．０９よりも小さい
    密度を有することを特徴とする、請求項１５ないし１７
    のいずれか１項に記載の構造剤。
19. 【請求項１９】 前記構造剤が、０．０４よりも小さい
    密度を有することを特徴とする、請求項１５ないし１８
    のいずれか１項に記載の構造剤。
20. 【請求項２０】 前記粒子が中空であることを特徴とす
    る、請求項１５ないし１９のいずれか１項に記載の構造
    剤。
21. 【請求項２１】 前記粒子が熱可塑性材料から形成され
    ることを特徴とする、請求項１５ないし２０のいずれか
    １項に記載の構造剤。
22. 【請求項２２】 前記粒子が、ガラス、塩化ビニリデン
    の、またはアクリロニトリルの、および／またはアクリ
    ルまたはスチレンモノマーの、ポリマー類およびコポリ
    マー類、およびナイロンから選択される材料から形成さ
    れることを特徴とする、請求項１５ないし２１のいずれ
    か１項に記載の構造剤。
23. 【請求項２３】 前記粒子が、膨張した、塩化ビニリデ
    ンの、アクリロニトリルの、および／または、アクリル
    またはスチレンモノマーのコポリマーの中空粒子である
    ことを特徴とする、請求項１５ないし２２のいずれか１
    項に記載の構造剤。
24. 【請求項２４】 洗浄剤類、染料類、パーマネントウエ
    ーブ剤類、ポリマー類およびカチオン類から選択される
    少なくとも１つの活性剤をさらに含有することを特徴と
    する、請求項１６ないし２３のいずれか１項に記載の構
    造剤。
25. 【請求項２５】 ケラチン繊維類に活性剤を供給する方
    法であって、化粧品として許容される媒体と、該媒体に
    不溶な構造剤とを含有する、変形可能な固体中に、活性
    剤を含有し；活性剤を放出するために、水の存在下、変
    形可能な固体の少なくともいくらかを、該繊維類に適用
    し；次いで、該繊維類を濯ぎ洗いすることにより、該構
    造剤を除去することからなる方法。
26. 【請求項２６】 前記構造剤が、１μｍから３００μｍ
    までの平均粒子径を有することを特徴とする、請求項２
    ５に記載の方法。
27. 【請求項２７】 前記構造剤が、１０μｍから１００μ
    ｍまでの範囲の平均粒子径を有することを特徴とする、
    請求項２５または２６に記載の使用方法。
28. 【請求項２８】 前記構造剤が、０．０９よりも小さい
    密度を有することを特徴とする、請求項２５ないし２７
    のいずれか１項に記載の方法。
29. 【請求項２９】 前記粒子が中空であることを特徴とす
    る、請求項２５ないし２８のいずれか１項に記載の方
    法。
30. 【請求項３０】 前記粒子が、ガラス、塩化ビニリデン
    のポリマー類およびコポリマー類、およびナイロンから
    選択される材料から形成されることを特徴とする、請求
    項２５ないし２９のいずれか１項に記載の方法。
31. 【請求項３１】 前記粒子が、膨張した、ポリ（塩化ビ
    ニリデン）をベースとした中空粒子であることを特徴と
    する、請求項２５ないし３０のいずれか１項に記載の方
    法。
32. 【請求項３２】 前記活性剤が、洗浄剤類、染料類、お
    よびパーマネントウエーブ剤類から選択されることを特
    徴とする、請求項２５ないし３１のいずれか１項に記載
    の方法。