JP2701052B2 - サージ吸収素子 - Google Patents

サージ吸収素子

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JP2701052B2 JP63252949A JP25294988A JP2701052B2 JP 2701052 B2 JP2701052 B2 JP 2701052B2 JP 63252949 A JP63252949 A JP 63252949A JP 25294988 A JP25294988 A JP 25294988A JP 2701052 B2 JP2701052 B2 JP 2701052B2
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吉朗 鈴木
和彦 町田
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岡谷電機産業 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、放電間隙と電圧非直線抵抗体とを並列接続
して気密容器に封入した構造を有するサージ吸収素子に
係り、特に構造を簡単にすることにより、小型化及び生
産性の向上を図ったサージ吸収素子に関する。
[従来の技術] 従来、電子機器に侵入する過渡的な異常電圧や誘電雷
等のサージから電子回路部品を保護するため、第2図に
示す如く、気密容器6に封入した放電電極2,2間の放電
間隙4に於ける放電現象を利用したガスアレスタや、第
3図に示す如く、電圧非直線抵抗体5′より成るバリス
タ等、種々のサージ吸収素子1が用いられている。
本出願人は、先に、放電間隙と電圧非直線抵抗体とを
並列接続して気密容器に封入したサージ吸収素子を提案
(特開昭59−157981,実開昭60−32783等)しており、こ
のサージ吸収素子は第4図に示す如き構成を有してい
る。即ち、上記サージ吸収素子1は、電圧非直線抵抗体
5′の両端に一対の放電電極2,2を接続し、両電極2,2間
に放電間隙4を形成することによって、上記電圧非直線
抵抗体5′と放電間隙4とを並列接続し、これを放電ガ
スで満たされた気密容器6に封入してリード線3,3を導
出した構造となっている。
上記サージ吸収素子1に、該素子1のクリップ電圧以
上の電圧値を有するサージが印加されると、直ちに、電
圧非直線抵抗体5′を通して電流が流れてサージ吸収が
開始される。この電流は、サージ吸収動作の進展に伴っ
て増加し、電流による電圧非直線抵抗体5′の電圧降下
が放電間隙4の放電開始電圧以上になると、上記放電間
隙4に気中放電、即ちグロー放電を経てアーク放電が生
成し、アーク放電の大電流を通じてサージが吸収され
る。
上述の如く、上記サージ吸収素子は、ガスアレスタと
バリスタとを並列接続して一体化した構成により、放電
遅れ時間が大きいというガスアレスタの欠点と電流耐量
が小さいというバリスタの欠点とを相補い、速応性と大
電流耐量性とを併せ持つ優れたサージ吸収特性を有する
ものである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記サージ吸収素子にあっては、第2図に
示したガスアレスタに比べ、構成部品点数が多くなるこ
とから形状が大型化し、その組立作業も煩雑になるとい
う問題がある。
本発明は、上述の点に鑑み案出されたもので、放電間
隙と電圧非直線抵抗体との並列接続構造サージ吸収素子
の有する優れた特性を損なうことなく、小型で、且つ製
造容易なサージ吸収素子を実現することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上述の目的を達成するため、本発明のサージ吸収素子
は、放電ガスで満たされた気密容器内に放電電極を対向
配置して、上記放電電極間に放電間隙を形成し、上記放
電電極にリード線を接続して、該リード線を上記気密容
器に固定すると共に該気密容器を貫通させて外部へ導出
して形成するサージ吸収素子において、上記気密容器内
面の少なくとも上記リード線間に、電圧非直線抵抗体層
を被着形成し、上記リード線を介して上記放電間隙と電
圧非直線抵抗体層とを並列接続したことを特徴とするも
のである。
上記電圧非直線抵抗体層の主成分としては、酸化ニッ
ケルを選定するのが好適であり、また添加成分として
銅、ニッケル又はバリウムもしくはこれらの中の二種以
上の金属を選定するのが好適である。
[作用] 上記の如く構成されたサージ吸収素子に上記素子のク
リップ電圧以上の電圧値を有するサージが印加される
と、直ちに、リード線間の電圧非直線抵抗体層を通して
サージ電流が流れてサージ吸収が開始され、放電電極間
に、上記リード線間の電圧非直線抵抗体層の抵抗値とサ
ージ電流値との積に相当する電圧降下が生じる。この電
圧降下は、サージ吸収動作の進行に伴って増大し、この
値が放電間隙の放電開始電圧を越えると、サージ吸収動
作が放電現象へ移行し、上記放電間隙にグロー放電が生
成し、これが更にアーク放電へ移行して大電流のサージ
が吸収される。
本発明のサージ吸収素子は、その製造に際し、従来の
ガスアレスタの気密容器内面に電圧非直線抵抗体層を被
着形成するだけであるので、ガスアレスタに比べ外形が
大型化することがなく、また製造工数が然程増えること
がない。
上記電圧非直線抵抗体層の主成分として酸化ニッケル
を選定すれば、優れた電圧非直線特性が得られる。
更に、電圧非直線抵抗体層の添加成分として、銅やニ
ッケルあるいはバリウムを選定すれば、酸化ニッケルと
混合して特に優れた電圧非直線特性が得ることができ
る。
[実施例] 以下、図面に基づき本発明の実施例を説明する。第1
図は、本発明の一実施例に係るサージ吸収素子を示す断
面図である。
サージ吸収素子1は、ニッケルや銅あるいはアルミニ
ウム等、放電特性の良好な金属材料を棒状や板状の電極
基体2b,2bに加工し、その表面に酸化バリウムや六硼化
ランタン等のエミッタ物質より成るエミッタ層2a,2aを
被着して一対の放電電極2,2を形成し、その一端にデュ
メット線(銅被覆鉄ニッケル合金線)や42−6合金線等
より成るリード線3,3の一端を接続している。更に、上
記リード線3,3を同一方向に揃え、上記放電電極2,2を略
平行に対向配置して上記放電電極2,2間に放電間隙4を
形成し、該放電間隙4に電圧非直線抵抗体層5を並列接
続して、これを気密容器6に封入し、上記リード線3,3
の中途部を気密容器6の一端に固定すると共に該気密容
器6の一端を貫通させて上記リード線3,3の他端を外部
へ導出している。上記気密容器6は、ガラス管より成る
外囲体を封止して形成したものであり、その中には、希
ガスや窒素ガスあるいは六硼化硫黄ガス等より成る放電
ガスが封入される。
上記電圧非直線抵抗体層5は、酸化ニッケルや酸化亜
鉛あるいは炭化珪素等を主成分とし、これに銅、ニッケ
ル、バリウム、ビスマスあるいは鉄等、上記主成分と適
合する添加成分を加えて電圧非直線特性を付与し、蒸
着、溶射、塗布等によって気密容器6の内面に被着形成
したものであり、リード線3,3を介して放電電極2,2と接
続して放電間隙4と並列接続している。
上述したサージ吸収素子の製造方法について説明す
る。
この製造方法にあっては、まず、デュメット線より成
るリード線3,3を接続したニッケルより成る棒状の電極
基体2b,2bの表面に、該電極基体2b,2b表面の一部が露出
するように炭酸バリウムより成るエミッタ材料を付着さ
せる。そして、上記リード線3,3を同一方向に揃えて整
列治具によって保持して、電極基体2b,2bを所定間隔で
対向させ、これを両端が開口されたガラス管より成る外
囲体内に挿入して、上記リード線3,3の端部が外囲体の
一端から外部へ突出するように収容する。更に、外囲体
の一端をガス炎によって加熱して溶融させ、溶融部分を
ピンチャーによって内方向へ圧潰して封着し、リード線
3,3の中途部を外囲体の一端に固定すると共に、上記リ
ード線3,3を外囲体外へ導出する。この場合、上記外囲
体の加熱を空気中で行うことにより、外囲体内に収容さ
れている電極基体2b,2b表面の露出部分が酸化されて酸
化ニッケルが形成される。
次いで、外囲体の他端に排気装置を接続し、外囲体を
高周波コイル内に配置して、高周波加熱すると共に外囲
体内を排気すれば、エミッタ材料の炭酸バリウムが熱分
解して酸化バリウムとなり、電極基体2b,2bの表面に酸
化バリウムより成るエミッタ層2a,2aが生成して放電電
極2,2が形成される。更に加熱温度を上げることにより
電極基体2b,2b表面の露出部分が溶融して、排気に伴う
外囲体内の減圧によって飛散を開始する。排気工程当初
に於いては、外囲体内の残留空気濃度が高いため、放電
電極2,2の電極基体2b,2bを構成するニッケルが飛散中に
酸化されて酸化ニッケルとなり、前工程で電極基体2b,2
bの表面に形成されていた酸化ニッケルと共に外囲体の
内面に被着する。同時にリード線3,3表面の銅も溶融し
て飛散する。
飛散当初は銅も酸化されるが、排気作業の進行に伴っ
て外囲体内の残留空気濃度が低下し、遂には飛散した銅
が酸化されない状態で酸化ニッケルに混入する。その
後、設定した電圧非直線特性が得られた時点でこの操作
を終了すれば、酸化ニッケルを主成分とし、銅を添加成
分とした電圧非直線抵抗体層5が形成される。この場
合、加熱温度や加熱時間あるいは排気速度等の製造条件
を調節して、放電電極2,2の電極基体2b,2bやエミッタ層
2a,2aの表面が飛散するように条件設定すれば、これら
を構成する金属であるニッケルやバリウムによって電圧
非直線抵抗体層5の添加成分が形成される。
最後に、上記排気作業によって、残留空気、炭酸バリ
ウム分解による二酸化炭素並びに外囲体及び外囲体内に
収容された部材から放出される不純ガスを除去して外囲
体内を高真空状態とした後、放電ガスを充填し、更に上
記外囲体の他端を加熱、溶融させて封じ切って気密容器
6を形成すれば、サージ吸収素子1が完成する。
尚、本実施例のサージ吸収素子を製造するに際して
は、加熱温度や加熱時間あるいは排気速度等の製造条件
及び各部材を構成する材料の溶融温度や分解温度あるい
は酸化速度等を適宜選定し、最適条件を設定する必要が
ある。
上記した製造方法の場合、電圧非直線抵抗体層5を形
成するための材料や工程を別途用意する必要がなく、製
造の簡易化が図れるものである。
[発明の効果] 以上詳述の如く、本発明のサージ吸収素子は、放電間
隙と電圧非直線抵抗体層とを並列接続しているので、サ
ージ吸収特性は、ガスアレスタの大電流耐量性とバリス
タの速応性とを併せ持つ優れたものとなる。しかも、従
来のガスアレスタの気密容器内面に電圧非直線抵抗体層
を被着形成するだけの簡単な構造であるため、小型にな
ると共にその製造が容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す断面図、第2図乃至
第4図は、従来例の断面図である。 1……サージ吸収素子、2……放電電極、2a……エミッ
タ層、2b……電極基体、3……リード線、4……放電間
隙、5……電圧非直線抵抗体層、6……気密容器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−287584(JP,A) 実開 昭49−87029(JP,U) 実開 昭62−34790(JP,U) 実開 昭62−70388(JP,U) 特公 平5−7836(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電ガスで満たされた気密容器内に放電電
    極を対向配置して、上記放電電極間に放電間隙を形成
    し、上記放電電極にリード線を接続して、該リード線を
    上記気密容器に固定すると共に該気密容器を貫通させて
    外部へ導出したサージ吸収素子において、上記気密容器
    内面の少なくとも上記リード線間に、電圧非直線抵抗体
    層を被着形成し、上記リード線を介して上記放電間隙と
    電圧非直線抵抗体層とを並列接続したことを特徴とする
    サージ吸収素子。
  2. 【請求項2】電圧非直線抵抗体層の主成分が酸化ニッケ
    ルであることを特徴とする請求項1に記載のサージ吸収
    素子。
  3. 【請求項3】電圧非直線抵抗体層の添加成分が、銅、ニ
    ッケル又はバリウムもしくはこれらの中の二種以上の金
    属であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサー
    ジ吸収素子。
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JPS59157981A (ja) * 1983-02-25 1984-09-07 岡谷電機産業株式会社 電子回路保護素子
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