JP2698370B2 - ポリビニルアルコール系グラフト共重合体からなる繊維および膜 - Google Patents

ポリビニルアルコール系グラフト共重合体からなる繊維および膜

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JP2698370B2 JP63078187A JP7818788A JP2698370B2 JP 2698370 B2 JP2698370 B2 JP 2698370B2 JP 63078187 A JP63078187 A JP 63078187A JP 7818788 A JP7818788 A JP 7818788A JP 2698370 B2 JP2698370 B2 JP 2698370B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は吸湿、吸水及び放湿、放水が温度により変化
するポリビニルアルコール系共重合体を紡糸して得られ
る繊維及び成膜して得られる膜に関する。
〔従来技術〕
近年、ある種のアクリルアミドまたはメタクリルアミ
ド誘導体(以下(メタ)アクリルアミド誘導体と略記す
る)の重合体はその特性である感温性を生かして保水ゲ
ル、吸着剤、調湿剤、防曇剤などの素材へ応用されてい
る。即ち、(メタ)アクリルアミド誘導体の水に不溶化
した重合体は低温で水をよく吸収するが温度の増加にと
もなって水を放出する性質を持っており、この特性を生
かした素材の開発が行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、(メタ)アクリルアミド誘導体の重合
体は堅くて脆い性質を持つことから加工性に乏しく、産
業上の利用分野が制限されるという問題点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らはこれらの課題を解決するために、特定の
(メタ)アクリルアミド誘導体をポリビニルアルコール
系重合体にグラフト共重合することにより熱的に吸湿、
吸水量が大きく変化するポリビニルアルコール系共重合
対を合成し、更にこの共重合体が繊維形成能並びにフィ
ルム形成能に優れていることを見いだし本発明を完成し
た。
即ち本発明は、 (1) 一般式(I)または一般式(II)で表されるN
−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以上
が、ポリビニルアルコール系重合体にグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体を紡糸して得られる、温度によ
り吸水量が変化するポリビニルアルコール系繊維、 (上式でR1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子、
メチル基またはエチル基、R3はエチル基、またはプロピ
ル基を、 Aは-(CH2)n-でnは4〜6を、 または-(CH2)2-O-(CH2)2-を表す。) (2) 一般式(I)または一般式(II)で表されるN
−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以上お
よびそれと共重合しうる他の単量体が、ポリビニルアル
コール系重合体にグラフト共重合してなるグラフト共重
合体を紡糸して得られる、温度により吸水量が変化する
ポリビニルアルコール系繊維、 (3) 一般式(I)または一般式(II)で表されるN
−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以上
が、ポリビニルアルコール系重合体にグラフト共重合し
てなるグラフト共重合体を溶液から製膜して得られる、
温度により吸水量が変化するポリビニルアルコール系
膜、 (4) 一般式(I)または一般式(II)で表されるN
−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以上お
よびそれと共重合しうる他の単量体が、ポリビニルアル
コール系重合体にグラフト共重合してなるグラフト共重
合体を溶液から製膜して得られる、温度により吸水量が
変化するポリビニルアルコール系膜を提供するものであ
る。
本発明で使用するポリビニルアルコール系グラフト共
重合体の製造法は、ポリビニルアルコールを溶解して均
一系でN−アルキルもしくはN−アルキレン置換(メ
タ)アクリルアミドを含む単量体組成物をグラフト共重
合する点で特徴づけられ、得られたポリビニルアルコー
ル系グラフト共重合体はさらに熱処理などの不溶化工程
を含む紡糸、製膜処理を行って感温性を示す繊維、膜を
作ることができる。
上記特定の(メタ)アクリルアミド誘導体の水不溶化
重合体は水溶液中において吸水して、含水ゲルとなる性
質を示す。該含水ゲルは吸水量が温度により変化すると
いう感温性を有しており、その特徴を生かした繊維、及
び膜は従来にない機能を備えたものとして重要である。
本発明で使用される特定の(メタ)アクリルアミド誘
導体とは、一般式(I)または一般式(II)で表される
N−アルキルまたはN−アルキレン置換(メタ)アクリ
ルアミドであり、具体的には、例えばN−エチルアクリ
ルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、N,N−メチルエチルアクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−n−プロピ
ルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミ
ド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−アクリロ
イルピロリジン、N−メタクリロイルピロリジン、N−
アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジ
ン、N−アクリロイルヘキサヒドロアゼピン等をあげる
ことができる。
また、上記した単量体と共重合可能な単量体として
は、親水性単量体、イオン性単量体、親油性単量体など
があげられ、それらの一種以上の単量体が適用できる。
具体的には親水性単量体として、例えばアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリル
アミド、N−アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、各種のメトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン等
をあげることができるし、また、酢酸ビニル、グリシジ
ルメタクリレート等を共重合により導入して、それを加
水分解して親水性を賦与したものもあげられる。
イオン性単量体としては、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸及びそれら
の塩、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩等をあげる
ことができる。また、各種アクリレート、メタクリレー
ト、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニト
リル等を共重合により導入して、それを加水分解してイ
オン基を賦与したものもあげられる。
親油性単量体としては、例えばN,N−ジーn−プロピ
ルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N
−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘキシルメタ
クリルアミド、N−n−オクチルアクリルアミド、N−
n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−オクチルア
クリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−
ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキル(メタ)ア
クリルアミド誘導体、N,N−ジグリシジルアクリルアミ
ド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4−
グリシドキシブチル)アクリルアミド、N−(4−グリ
シドキシブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリシ
ドキシペンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシド
キシヘキシル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシド
キシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体、エチル
アクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート,2
−エチルヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリ
レート等の(メタ)アクリレート誘導体、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオ
レフィン類、スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチル
スチレン、ブタジエン、イソプレン等をあげることがで
きる。
(メタ)アクリルアミド誘導体と上記した他の共重合
しうる単量体との量的比率は、それら単量体の組合せに
より変化し、一概には言えない。しかし、概ね親水性単
量体は単量体総量中80重量%以下、好ましくは60重量%
以下であり、イオン性単量体は、単量体総量中40重量%
以下、好ましくは30重量%以下である。一方、親油性単
量体は単量体総量中40重量%以下、好ましくは20重量%
以下である。
上記した単量体がポリビニルアルコール系共重合体に
対してグラフト重合される範囲は通常5〜350重量%で
あり、好ましくは5〜250重量%である。350重量%を超
えるとポリビニルアルコールのもつ繊維形成能が失われ
るあるいは繊維、膜強度に支障をきたすなどの不都合が
生じ、5重量%未満では(メタ)アクリルアミド誘導体
のもつ感温特性が得難くなるなどの不都合が生じる。
本発明に使用されるポリビニルアルコール系重合体の
重合度は特に限定されるものではないが、通常は500以
上のものが好ましい。また、本発明に使用されるポリビ
ニルアルコール系重合体のけん化度は、使用するポリビ
ニルアルコール系重合体が水溶性を有する程度にまでけ
ん化されていればその範囲は限定されるものではない
が、けん化度が50モル%以上、特に70モル%を越えるも
のが好ましい。さらに、本発明におけるグラフト共重合
反応は後述のように通常不活性ガス雰囲気下で行うた
め、反応溶液に不活性ガスを吹き込む際に発泡などのト
ラブルを起こすことがある。これを防ぐためには通常ポ
リビニルアルコールの消泡、抑泡剤に使用されるシリコ
ーン系あるいは非シリコーン系の消泡剤が用いられる
が、この様なトラブルを避けるためにはポリビニルアル
コール系重合体の重合度は6000以下であることが好まし
い。
次に本発明のグラフト共重合体は、例えば水ないしは
水系溶剤を媒体として不活性ガス雰囲気下にてレドック
ス系開始剤によるグラフト共重合により製造することが
できる。グラフト共重合の反応媒体として水(ここで使
用される水は、蒸留水、イオン交換水、上水道水、工業
用水等がある)以外に水と有機溶剤を混合したいわゆる
水系溶剤も使用することができる。水と混合して使用す
ることができる有機溶剤としては、例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリ
コール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサノール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、その他ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、フェノー
ル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリ
ル等をあげることができる。水系溶剤中の水含有量は60
重量%、とくに70重量%以上であることが好ましい。
ポリビニルアルコール系重合体とグラフト共重合に供
せられる単量体を上記媒体に混合する方法としては、ポ
リビニルアルコール系重合体溶液に単量体を混合する方
法、単量体溶液にポリビニルアルコール系重合体を混合
する方法、ポリビニルアルコール系重合体溶液に単量体
溶液を混合する方法等がある。このなかで単量体溶液に
ポリビニルアルコール系重合体を混合する方法では単量
体の混合量にも依るが、ポリビニルアルコール系重合体
が溶解し難くなることがあり、それ以外の方法をとるこ
とが望ましい。混合効率を高め、混合時間を短くするた
めには必要に応じて撹拌したり加熱したりするのが望ま
しい。
次に本発明のグラフト共重合体を製造する際に使用す
るレドックス開始剤としては、ラジカル重合を開始する
能力を有するもので有れば制限はなく、例えば無機過酸
化物、有機過酸化物、それらの過酸化物と還元剤との組
合せ、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、およびアゾ化
合物等がある。具体的には過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム、過酸化水素、tert−ブチルパーオキシド、ベ
ンゾイルパーオキシド、クメンヒドロキシパーオキシ
ド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、過安息香酸ブチル等があり、それらと組み合わせる
還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、鉄、銅、コバ
ルト等の低次のイオン価の塩アニリン等の有機アミン、
更にはアルドース、ケトース等の還元糖等をあげること
ができる。アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸
塩、2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、
4,4′−アゾビス−4−シアノバレイン酸等を使用する
ことができる。また、上記した重合開始剤の2種以上を
併用することも可能である。この中で特に好ましくは、
硝酸セリウム(IV)アンモニウム、過硫酸カリウム等を
あげることができる。開始剤濃度がポリビニルアルコー
ル系重合体に対して使用される範囲は通常はポリビニル
アルコール単量部に対して0.1〜5.0%であることが好ま
しい。
次にグラフト重合を行うときの反応系内の雰囲気は空
気中より酸素濃度を少なくした状態、具体的にはチッソ
ガスのような不活性ガスで置換した雰囲気下で行うこと
が好ましい。重合温度は特に限定されないが、使用する
開始剤などにより異なり概ね0〜100℃の範囲で行うこ
とができる。重合時間は重合温度、開始剤濃度、単量体
組成などにより変化するので一概には言えないが概ね1
〜30時間の間にある。開始剤としてCe4+イオンを用いる
場合にはCe4+からCe3+への変化に伴う橙色から無色への
色変化により反応終点を知ることができる。
このようにして製造したポリビニルアルコール系グラ
フト共重合体溶液は粘性のある透明な溶液であり、ポリ
ビニルアルコールに対するN−アルキルもしくはN−ア
ルキレン置換(メタ)アクリルアミドの占める比率が大
きいものほど低粘度の溶液である。また、これらの溶液
は温度を室温より50℃付近まで上げると白濁し、再び室
温に戻すと透明になるという感温的な性質を示す。
このようにして得られたポリビニルアルコール系グラ
フト共重合体はそのまま紡糸あるいは製膜に用いること
もできるが、以下に述べるような精製を行って単量体の
ホモポリマー、触媒等を分離することが好ましい。精製
法としては、例えばグラフト共重合体を水と相溶する有
機溶媒中に投じて沈澱させる方法があげられる。使用さ
れる有機溶媒は例えばメタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、エチレングリコール、1,2−プロ
パンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ジエチレ
ングリコール、シクロヘキサノール等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、その他ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ピリジン、
フェノール類等及びこれらの中の2種以上の混合溶液、
及びこれらの溶液で水を含んだものをあげることができ
る。該グラフト共重合体は組成あるいは分子量などによ
り性質を異にするため、沈澱用の溶媒は上記より適宜選
ぶ必要がある。例えば、N−アクリロイルピロリジンを
グラフト共重合したポリビニルアルコール系重合体の中
でN−アクリロイルピロリジンの含量が少ないものにつ
いてはメタノールを沈澱用の溶媒として使用することが
できるが、N−アクリロイルピロリジンの含量が多くな
るとメタノール単独では沈澱せず、アセトンやメチルエ
チルケトン等の溶媒を単独あるいは混合して使用する必
要が生じてくる。
次に、該ポリビニルアルコール系グラフト共重合体の
紡糸には湿式紡糸、乾式紡糸の何れかを用いて製造する
ことができる。しかし、該グラフト共重合体は組成及び
重合度により異なるが多くは揮発性溶媒に溶け難く、一
般には湿式紡糸法が用いられる。紡糸原液濃度は重合度
やグラフト量等により変化するが、一般に5〜30%の範
囲にあるのが好ましい。凝固浴としてはボウ硝、硫酸ア
ンモニウム、リン酸ナトリウム等の塩類や水酸化ナトリ
ウム等のアルカリが使用できる。この他に、水と相溶す
る有機溶媒を使用することも可能である。紡糸工程に於
て凝固されたポリビニルアルコール系繊維は紡糸延伸を
行った後で熱処理を行う。熱処理温度は100〜180℃で行
い、この温度以上であれば変色などの支障をきたし、こ
の温度以下では繊維の機械的強度が低下する問題があ
る。熱処理を終えた繊維は、ビニロン繊維の製造過程で
行われる処理と同様にホルムアルデヒドあるいはベンズ
アルデヒド水溶液で処理することによりアセタール化を
行い耐水性を賦与することができる。
このようにして得られたポリビニルアルコール系繊維
はグラフト共重合により(メタ)アクリルアミド誘導体
の感温的な性質を備えた繊維である。すなわちこのポリ
ビニルアルコール系繊維の膨潤量は温度上昇により減少
し、温度低下により増加し、この変化は可逆的に起こ
る。また、膨潤量は熱処理温度、熱処理時間、及びグラ
フト共重合組成により変化し、一般に熱処理温度が高
い、あるいは熱処理時間が長い条件で製造したものは膨
潤量は小さくなる。この繊維の特徴は基本的には親水的
な繊維であるが、温度変化に応じて膨潤量は可逆的に増
減する点にあり、以下に述べる親水性繊維の欠点を解決
できる性質をもつ。
合成繊維は木綿などの天然繊維に比べて優れた物理
的、化学的性質を有するが、一般に吸湿性が乏しいため
に衣料用として使用する場合、利用範囲が制限されてい
る。合成繊維に吸湿性を与える方法としては、本来疎水
性の高い合成繊維に親水性を賦与するような化学的改質
法が行われている。例えば、特開昭57-82566で示されて
いるような、アクリル繊維を水および非水混和有機溶剤
からなる混合溶媒中で界面活性剤の存在下、アルカリま
たは酸で加水分解する方法により吸湿性アクリル繊維を
製造する方法がある。また、特開昭62-7825で示されて
いるようなポリエステルに金属オキサレート錯体を含有
させた親水性ポリエステル繊維も知られている。また、
これらの改質処理を行わずとも吸湿性に優れた合成繊維
は知られており、例えばビニロンの名称で知られるポリ
ビニルアルコール系繊維は分子中に多数の水酸基を有す
る親水性繊維であり、吸湿分はRH20%で1.3〜1.8%、RH
65%で5%、RH90%で10〜12%である(繊維材料各説、
1979年、46頁)。
しかしながらこれらの合成繊維を衣料用として考える
場合、単に吸湿量が優れているだけでは必ずしも満足す
る性質を与えるわけではない。天然繊維を例として羊毛
の場合を考えてみると、発汗が始まって繊維が吸湿ある
いは吸水すると繊維断面積が約25%増大する(ロビンソ
ン(Robinson),テクスティルプラクシス、インタナシ
ョナル(Textipraxis International)1976年、1180
頁)。従ってこの繊維を使った織物は発汗にともなって
吸湿量が増加すると繊維間の空隙が狭くなり、依って気
体透過性が減少し、水が蒸気として織物の外側へ拡散し
難くなるという欠点が現れてくる。この点から繊維の吸
湿、吸水量が飽和に達すると汗は皮膚の上に残り不快感
を与えることになる。このような親水性繊維の欠点は繊
維の膨潤量が相対湿度のみに依存するためであり、膨潤
量に限界がある以上それを上回る発汗がある場合には水
分の吸湿または吸水量が不十分になり、しかも水分が織
物を気体状に通過する過程も抑制されてくる点にある。
本発明で得られるポリビニルアルコール系繊維は、発
汗時の体温が相対的に高い状態では吸湿量が低いため膨
潤による繊維間の空隙が保たれ良好な透湿性を示す。ま
た、発汗後汗が皮膚上に残って体温が低下するような場
合には吸湿量が増大する。従って、このような感温的な
特性を示す点で従来の親水性繊維に於て問題となってい
た欠点を解決できる繊維であるといえる。
次に該ポリビニルアルコール系共重合体の製膜法につ
いてのべる。5〜20%のポリビニルアルコール系共重合
体水溶液をガラス、金属、あるいはプラスチック製の基
盤上に塗布し、溶媒乾燥を行う。乾燥方法としては、自
然乾燥、温風乾燥、減圧乾燥、赤外線ランプによる乾燥
法などがあり適宜選ぶことができる。溶媒乾燥後は100
〜180℃で熱処理を行い耐水性を賦与する。100℃未満の
温度では耐水性に問題があり、180℃をこえると膜が着
色し脆くなる欠点がある。この膜はアセタール化を行う
ことにより機械的強度を上げることができる。一般にア
クリルアミド誘導体の含量が増加すると膜の強度が低下
する傾向を示すため、ポリビニルアルコールを混合した
複合膜にすることで強度を保つことができる。又、製膜
過程でポリビニルアルコール系共重合体水溶液にジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド等の水と相溶
する高沸点の有機溶媒を添加することにより多孔性構造
を有する膜を作成することができる。
このようにして製造したポリビニルアルコール系グラ
フト共重合体膜は、グラフト共重合に供せられるアクリ
ルアミド誘導体の性質とポリビニルアルコール系重合体
の性質を併せ持っており、その膨潤度は温度に依って大
きく変化する。これらの膜を水に浸漬して膨潤させたと
きの乾燥膜1g当りの膨潤量は10℃において概ね1〜30の
範囲内にあり、60℃以下の温度では膨潤量は加温により
低下し冷却により増加するが、ポリビニルアルコール系
重合体の占める割合が多くなると60℃以上ではその傾向
は逆転し、膨潤量は加温により増加し冷却により減少す
る。これは60℃以下ではアクリルアミド誘導体が、それ
以上の温度ではポリビニルアルコール系重合体が膜の特
性を支配しているためであると考えられる。この膜の用
途としては、分離膜、包装用フィルム、農業用フィル
ム、食品用フィルムなどへの応用が可能である。例え
ば、分離膜としては各種のイオン性物質と非イオン性物
質を対象として使用することができる。イオン性物質と
しては塩化ナトリウムのような水溶性の無機塩、スルホ
ン酸塩または4級アンモニウム塩等の有機の強酸または
強塩基の塩、カルボン酸塩、フェレート、アミン塩など
の有機の弱酸または弱塩基の塩、更にはアミノ酸などの
両性電解質などがあげられる。非イオン性物質としては
アルコール、多価アルコール等の水酸基置換化合物、ガ
ラクトース、ラクトース等の単糖類、多糖類、アセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド化合物そ
の他のケトン、環状エーテル等があげられる。本発明に
よるポリビニルアルコール系グラフト共重合体膜はイオ
ン/非イオン性、親水/疎水性、分子量、分子サイズ等
の物質の性質の差異によりその透過能が異なるため分離
膜への応用が可能となる。透過能はポリビニルアルコー
ル系グラフト共重合体膜の組成、熱処理条件などにより
調整することができる。しかも、このポリビニルアルコ
ール系グラフト共重合体膜は、温度による膨潤量の変化
に応じて物質が膜を透過する速度は温度により変化し、
その変化は物質に依って異なるという特徴も併せ持って
いる。従って、分離の対象となる物質の組合せに応じて
温度を設定することにより分離能を高めることも可能で
ある。具体的に分離する方法として、分離すべき物質の
組合せに応じて膜組成及び温度を設定して分離すべき溶
液を1段で透過させる方法、温度を変えながら多段で透
過させる方法、更には膜透過の前後で温度差を生じるよ
うにして透過させる方法などを採用できる。また、具体
的な分離の対象としては水溶性有機化合物と無機塩との
分離、アミノ酸など有機化合物同士の分離、分子量の子
となる化合物の分離、フェノール、レゾルシン等同族化
合物の分離などがあげられる。
〔発明の効果〕
本発明に依れば感温的な性質を備えたポリビニルアル
コール系グラフト共重合体を得ることができるため、従
来技術では達成されていなかった感温的な性質を持つ繊
維及び膜の製造が実現される。
〔実施例〕
以下に実施例で本発明を説明する。
実施例1 温度計、撹拌棒、吹込み管を備え付けた300mlの4つ
口フラスコにPVA217(クラレ社製、重合度1700〜1800、
けん化度87〜89%)15gを蒸留水200gに溶解して入れ、
これにN−アクリロイルピロリジン(以下N−APRと略
す)9.5gを入れた後30分間窒素置換を行った。撹拌下に
硝酸セリウムアンモニウム0.84gの1−N硝酸水溶液を
加え、20℃にて1時間反応を行った。反応混合物をアセ
トン中に投下すると不溶化した生成グラフト共重合体2
1.3gが得られた。これは次の分析値を示した。実測値: C;56.22%,H;9.40%,N;3.86%, この値は、グラフト点がビニルアルコール単位当り約
0.5%、側鎖長が平均で25の重合度を有するグラフト共
重合体に相当する。また、赤外線吸収スペクトルではN
−アクリロイルピロリジンのアミド基のカルボニル伸縮
振動に基づく1620cm-1のピークが存在した。
(紡糸及び水膨潤度の測定) ポリビニルアルコール系グラフト共重合体5gを水50ml
に溶解し、不溶成分を濾過した後、飽和硫酸ナトリウム
水溶液に注射針(口径0.8mm)より一定速度(1ml/min)
で注入することにより凝固させて繊維状物質を得た。そ
の後、120℃で1時間熱処理を行った。乾燥繊維の直径
は約50μmであった。ついで、各温度における乾燥繊維
1g当りの膨潤量を測定したところ、10℃で9.72、20℃で
8.87、40℃で7.24、60℃で5.88であった。
(製膜及び水膨潤量の測定) ポリビニルアルコール系グラフト共重合体5gを水50ml
に溶解し、不溶成分を濾過した後、ステンレス基盤上に
塗布し、赤外線ランプで加熱乾燥した。その後、120℃
で1時間熱処理を行った。乾燥膜の膜厚は50〜100μm
であった。次いで、各温度における乾燥膜1g当りの膨潤
量を測定したところ、10℃で8.75、20℃で8.12、40℃で
6.15、60℃で5.20であった。
実施例2〜10 表1に示す重合条件以外は実施例1と全く同様にして
各PVAグラフト共重合体を製造した。次いで、実施例1
と同様に各温度における乾燥膜1g当りの膨潤度を測定
し、表2に結果を示した。
実施例11 実施例1でN−APRの代わりにN−n−プロピルアク
リルアミドを使用した以外には実施例1と同様にしてグ
ラフト共重合体22.3gを得た。次いで、実施例1と同様
に120℃、1時間の熱処理を行って得られた膜の乾燥膜1
g当りの膨潤度は、25℃で5.29、50℃で3.91であった。
実施例12 実施例1でN−APRの代わりにN,N−ジメチルアクリル
アミドを使用した以外には実施例1と同様にしてグラフ
ト共重合体19.8gを得た。次いで、実施例1と同様に120
℃、1時間の熱処理を行って得られた膜の乾燥膜1g当り
の膨潤度は、25℃で7.77、50℃で7.08であった。
実施例13 実施例1でN−APRの代わりにN−iso−プロピルアク
リルアミドを使用した以外には実施例1と同様にしてグ
ラフト共重合体21.8gを得た。次いで、実施例1と同様
に120℃、1時間の熱処理を行って得られた膜の乾燥膜1
g当りの膨潤度は、25℃で6.96、50℃で4.05であった。
実施例14 実施例1でN−APRの代わりにN−エチルアクリルア
ミドを使用した以外には実施例1と同様にしてグラフト
共重合体21.8gを得た。次いで、実施例1と同様に120
℃、1時間の熱処理を行って得られた膜の乾燥膜1g当り
の膨潤度は、25℃で7.87、50℃で5.59であった。
実施例15〜25 表3に示す共重合組成で実施例1で同様にグラフト共
重合したものを製膜し、乾燥膜1g当りの25℃と50℃にお
ける膨潤度を測定し、結果を表3に示した。
実施例26 N−APRを78重量%含有するポリビニルアルコール系
グラフト共重合体を実施例1と全く同様の方法で製造
し、このものを180℃、1時間熱処理を行う条件で製膜
を行った。得られた膜について各温度における乾燥膜1g
あたりの膨潤量を測定したところ、30℃で1.75g,40℃で
1.71g、50℃で1.69、60℃で1.16、70℃で1.63、80℃で
1.96であった。
次に、該乾燥膜と隔膜型セルに張装し、一方のセルに
50mmol/lのメチレンブルー水溶液を、他方のセルに脱イ
オン水を注入し、30℃に放置した。1時間おきに脱イオ
ン水の注入されたセルよりサンプリングし、UV−可視検
出器によりその濃度を測定した。次いで下記式(1)で
示すFickの透過式に従って透過計数P(cm2/Hr)を算出
したところ5.9×10-4と得られた。同様にして温度50℃
で3.6×10-4、60℃で2.1×10-4、70℃で3.4×10-4、80
℃で7.1×10-4であった。
P:透過係数〔cm2/Hr〕 t:時間〔Hr〕 V:セル容量〔ml〕 L:膜厚〔cm〕 A:膜面積〔cm2〕 Co:供給側初期濃度〔mol/l〕 Ct:t時間後の透過側濃度〔mol/l〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:54) (56)参考文献 特開 昭60−255811(JP,A) 特開 昭57−51757(JP,A) 特開 昭55−721(JP,A) 特開 昭52−25895(JP,A) 特開 昭63−260906(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)または一般式(II)で表され
    るN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以
    上が、ポリビニルアルコール系重合体にグラフト共重合
    してなるグラフト共重合体を紡糸して得られる、温度に
    より吸水量が変化するポリビニルアルコール系繊維。 (上式でR1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子、
    メチル基またはエチル基、R3はエチル基、またはプロピ
    ル基を、 Aは-(CH2)n-でnは4〜6を、 または-(CH2)2-O-(CH2)2-を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(I)または一般式(II)で表され
    るN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以
    上およびそれと共重合しうる他の単量体が、ポリビニル
    アルコール系重合体にグラフト共重合してなるグラフト
    共重合体を紡糸して得られる、温度により吸水量が変化
    するポリビニルアルコール系繊維。
  3. 【請求項3】一般式(I)または一般式(II)で表され
    るN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以
    上が、ポリビニルアルコール系重合体にグラフト共重合
    してなるグラフト共重合体を溶液から製膜して得られ
    る、温度により吸水量が変化するポリビニルアルコール
    系膜。
  4. 【請求項4】一般式(I)または一般式(II)で表され
    るN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドの一種以
    上およびそれと共重合しうる他の単量体が、ポリビニル
    アルコール系重合体にグラフト共重合してなるグラフト
    共重合体を溶液から製膜して得られる、温度により吸水
    量が変化するポリビニルアルコール系膜。
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