JP2697544B2 - 無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき浴の分析方法 - Google Patents

無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき浴の分析方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅又は銅合金に無電解
錫、鉛又はそれらの合金めっきを行うに際し、めっき操
作に伴うめっき液の汲み出しによるめっき浴中の各成分
の減少量を定量する分析方法に関し、更に詳述すると、
めっき浴中の各成分の汲み出しによる減少分を簡易かつ
的確に定量し得、この定量値に応じて各成分を補給する
ことによって一定の成分組成を確実に保持させることが
可能な無電解錫、鉛又はそれら合金めっき浴の分析方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、電子工業部品、回路等の銅又は銅合金部分にはんだ
付け性を付与するため、電気めっき法により錫、鉛又は
錫・鉛合金めっき皮膜を形成することが行われている
が、電子装置の小型化にともなって部品や回路等も微小
化又は複雑化し、電気めっき法ではめっきできない部分
も生じてきている。
【0003】そこで、これら電気めっき法の適用が困難
な部分にもめっき可能な無電解錫、鉛又は錫・鉛合金め
っき法が検討されている。例えば、特開平1−1842
79号公報には、特定の有機スルホン酸、該有機スルホ
ン酸の錫及び鉛塩、次亜燐酸ナトリウム(還元剤)及び
チオ尿素(錯化剤)を主成分とする無電解錫・鉛合金め
っき浴を用いる方法が提案されている。
【0004】しかし、従来の無電解錫、鉛又は錫・鉛合
金めっき法は、めっき浴の金属補給を行わずに金属濃度
が析出限界以下に低下したらそのまま廃棄する使い捨て
のバッチ方式が多く、このためめっき皮膜を薄く形成す
る場合に採用されているもので、厚いめっき皮膜を得る
目的でめっき浴を連続使用する提案はほとんどなく、従
って連続使用に必要な連続的に一定の析出量を維持でき
るめっき浴の補給管理方法については、実用上有効な提
案が見当らないのが現状である。
【0005】一方、通常の無電解めっき法においては、
消費された金属分に見合う薬剤をめっき浴に補給するこ
とにより、厚付けを可能にしている。具体的には、使用
めっき液を分析して金属濃度を測定し、その測定結果か
ら不足の金属分を算出し、その計算結果に応じた量の薬
剤を補給することにより液管理が行われている。
【0006】しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、無電解錫、鉛又は錫・鉛合金めっき浴の場合、金属
成分の錫、鉛は元来簡易分析が困難な元素であり、しか
も無電解めっき液中ではめっきの進行と共に被めっき物
から溶出した銅がめっき浴中に溶解,蓄積していくた
め、錫及び鉛成分を簡易かつ正確に分析することは困難
であり、上述した通常のめっき浴管理方法は無電解錫、
鉛又は錫・鉛合金めっき浴に対しては適用することが困
難であった。
【0007】そこで、本発明者らは、無電解錫、鉛又は
錫・鉛合金めっき浴の錫、鉛消費量を比較的簡易に分析
し得、無電解錫、鉛又は錫・鉛合金めっき浴の浴管理を
効果的に行う方法を開発すべく、種々のテストを繰り返
した結果、めっきの進行にともなってめっき浴中に溶出
してくる銅の量と消費される金属の量との間に比例関係
があることを見出し、めっき浴中の銅イオン濃度を測定
し、該測定値に応じて金属成分の補給を行う方法を先に
提案した(特開平4−276081号公報)。
【0008】しかしながら、その後の研究により、めっ
き浴中の銅濃度の分析だけでは、適正な濃度組成に維持
できない場合があることが判明した。即ち、めっき操作
に伴うめっき液の汲み出しによってめっき液が希釈され
ることによる金属成分の減少分が補給されず、まためっ
きの進行により銅がめっき浴中に溶出しても、めっき浴
中の銅濃度が溶出した銅が汲み出される分上がらない場
合が生じ、このため的確な金属補給ができない場合があ
る。
【0009】ここで、無電解めっき浴の汲み出し等によ
る各成分の減少を補正するには、各成分を原子吸光分析
法等により各成分の濃度を測定し、該測定結果に応じて
各成分を補給すればよいが、このような濃度測定を連続
めっき中に随時行うことは処理効率上極めて困難であ
り、このためめっき工場現場において、めっき作業を中
断することなく、簡易に汲み出し等による各成分の減少
量を定量することができ、かつ自動分析が可能で、自動
管理装置等と組み合わせることにより随時液補給を行う
ことが可能な無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき浴の
分析方法の開発が望まれる。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、汲み出しによりめっき浴中の成分の減少量を簡易か
つ正確に定量分析することができ、自動分析が可能で、
この定量値に応じて随時各成分を補給することによって
一定の成分組成を確実に保持させることが可能な無電解
錫、鉛又は錫・鉛合金めっき浴の分析方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、水溶性
錫塩及び/又は水溶性鉛塩、これら塩を溶解する酸、及
び錯化剤としてチオアミド類を含有してなる無電解めっ
き浴において、該めっき浴中から分析試料としてめっき
液を分取し、この試料を酸性に調整すると共に、ビスマ
スイオンを添加して発色させ、比色分析することにより
めっき液中に錯化剤として添加されているチオアミド類
の濃度を測定し、このチオアミド類の濃度減少分より他
の各成分の減少量を算出することにより、汲み出しによ
るめっき浴中の各成分の減少量が正確にしかも簡単に定
量できることを見出した。
【0012】即ち、めっき液の汲み出しによる各成分の
濃度の減少量は、各成分の濃度に比例すると予想され、
これは汲み出し実験によって確認することができる。よ
って、めっき液中のどれか一成分を定量分析し、その減
少量から他の成分の減少量をその含有率から比例的に算
出することが可能であると考えられる。しかしながら、
めっき浴中の金属イオンは、汲み出しによる濃度減少と
共に、めっき操作により濃度が変動するので、その解析
が困難である。そこで、本発明者らはめっき液中で金属
成分を錯体化するチオ尿素等のチオアミド類を定量分析
して、該チオアミド類の減少分から他の成分の減少量を
算出するべく、めっき液中のチオアミド類を簡易で自動
分析に適した比色法により定量分析する方法について鋭
意検討を行った。
【0013】その結果、ビスマスイオンをめっき液に添
加して発色させる方法を見出した。即ち、従来よりビス
マスの定量分析にチオ尿素を加えて比色法により測定を
行う方法が知られており、この方法はビスマスイオンと
チオ尿素及びその誘導体とが錯体を形成して黄色に発色
することを利用した分析法であるが、本発明者らはビス
マスイオンをチオアミド類に添加することにより発色さ
せ、チオアミド類を比色分析により定量できるのではな
いかと考えた。しかしながら、錫、鉛又は錫・鉛合金め
っき浴から分取しためっき液に単にビスマスイオンを添
加しても安定な発色は得られず、そこでこの発色を安定
させるべく更に検討を進めた結果、試料に酸を添加して
酸性化し、特にpH2.0以下に調整した後、ビスマス
イオンを添加することにより、安定的な発色が得られ、
比色法により容易かつ正確にチオアミド類の濃度を定量
分析し得ることを見出し、本発明を完成したものであ
る。
【0014】従って、本発明は、水溶性錫塩及び/又は
水溶性鉛塩、これら塩を溶解する酸、及び錯化剤として
チオアミド類を含有してなる無電解めっき浴を用い、被
めっき物に無電解錫、鉛又はそれらの合金めっきを施す
に際し、めっき操作に伴う汲み出しによるめっき浴中の
各成分の減少量を定量するための分析方法であって、上
記めっき浴から少量のめっき液を分取し、これを酸性に
調整した後、ビスマスイオンを添加して発色させ、比色
法によりめっき液中のチオアミド類の濃度を測定してそ
の減少量を求めると共に、このチオアミド類の減少量か
ら他の成分の減少量を求めることを特徴とする無電解
錫、鉛又はそれらの合金めっき浴の分析方法を提供する
ものである。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で用いられるめっき浴は、水溶性錫塩、水溶性鉛
塩又はそれらの混合物からなる金属塩成分と、これらの
金属塩を溶解する酸成分と、錯化剤とを主成分として含
有するものである。
【0016】ここで、水溶性錫塩としては、例えば硫酸
第1錫、アルカンスルホン酸第1錫、、塩化第1錫、ア
ルカノールスルホン酸第1錫、スルホコハク酸第1錫等
が挙げられる。また水溶性鉛塩としては、例えば塩化
鉛、メタンスルホン酸鉛、酢酸鉛、アルカノールスルホ
ン酸鉛、スルホコハク酸鉛等が挙げられ、またこれら金
属塩を溶解する酸成分としては、例えばアルカンスルホ
ン酸、塩酸、アルカノールスルホン酸、過塩素酸、スル
ホコハク酸、ホウフッ酸等が挙げられる。
【0017】なお、上記アルカンスルホン酸、アルカノ
ールスルホン酸としては、例えばメタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、プロパンスルホン酸、2−プロパンス
ルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘ
キサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスルホ
ン酸、イセチオン酸(2−ヒドロキシエタン−1−スル
ホン酸)、2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、
1−ヒドロキシプロパン−2−スルホン酸、3−ヒドロ
キシプロパン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシブタン
−1−スルホン酸、4−ヒドロキシブタン−1−スルホ
ン酸、2−ヒドロキシペンタン−1−スルホン酸、2−
ヒドロキシヘキサン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシ
デカン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシドデカン−1
−スルホン酸などが挙げられる。
【0018】上記錯化剤としては、チオアミド類が用い
られ、具体的にはチオ尿素又はチオフォルムアミド,チ
オアセトアミド等のチオ尿素誘導体を例示することがで
き、これらの中ではチオ尿素が一般的に使用される。更
に、めっき浴には次亜リン酸、次亜リン酸塩等の還元剤
を添加することができる。
【0019】本発明の錫、鉛又はそれらの合金めっき浴
の分析方法は、上記めっき浴中に表面の少なくとも一部
が銅又は銅合金にて形成されている被めっき物を浸漬
し、これにより銅又は銅合金上に錫、鉛又は錫・鉛合金
めっき皮膜を形成するに際し、めっき操作に伴う汲み出
しにより減少しためっき浴中の各成分を補給するべく、
各成分の減少量を定量分析するもので、めっき浴中に錯
化剤として配合されたチオアミド類の濃度を比色法によ
って測定し、その減少分に比例して各成分を求めるもの
である。この場合、本発明においては、めっき浴中から
分析試料としてめっき液を分取し、この試料を酸性に、
好ましくはpH2以下に調整した後、ビスマスイオンを
添加して発色させ、比色法により定量するものである。
【0020】ここで、試料を酸性に調整するための酸と
しては、硫酸、過塩素酸、ピロリン酸等の無機酸、メタ
ンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機スルホン酸が
挙げられ、これら酸の添加濃度は10〜900g/Lと
することができる。また、この定量分析法は、ビスマス
イオンとチオアミド類とで錯体を形成し、この錯体の発
色を利用したものであり、従って分析の際に分析用の錯
化剤を添加することにより、より正確な比色分析を行う
ことができる。この場合、分析用の錯化剤としては、シ
ュウ酸,酒石酸,クエン酸等のカルボン酸、EDTA,
CyDTA,EDTA−OH,NTA,IDA等のアミ
ノカルボン酸、HEDP(ヒドロキシエタンジホスホン
酸),NTPO(ニトリロトリスメチレンスルホン酸)
等の有機ホスホン酸及びこれらの塩などが挙げられ、こ
れらを単独で又は複数種を組み合わせて使用することが
できる。これら分析用錯化剤の添加濃度は、特に制限さ
れないが、通常5〜200g/Lの範囲とされる。
【0021】上記ビスマスイオンは、上記酸の塩、硝酸
塩、塩化塩あるいはそれらの塩基性塩又は酸化物として
試料に添加することができ、添加濃度は、特に限定され
ないが、金属で0.001〜20g/L程度とすること
が適当である。なお、比色分析法としては、波長480
nm付近での吸光度を測定する方法が簡単かつ正確にチ
オアミド類濃度を定量でき、かつ自動分析に適している
点から推奨される。
【0022】このように、めっき浴中のチオアミド類濃
度を測定し、その減少分とその他各成分の含有割合から
比例的に他の成分の減少量を求める。これにより、めっ
き浴中の全成分の汲み出しによる減少量を得ることがで
き、この分析操作をめっき操作中に随時行って、その結
果に応じて不足分を補うように各成分をめっき浴に補充
することにより、汲み出しによるめっき浴の組成変化を
補正して常に設定した成分組成で安定的にめっきを行う
ことが可能となる。なお、このとき各成分の減少量に応
じて各成分をそれぞれ単独で補充してもよいが、適正な
組成に調製した補充液を分析により得られたチオアミド
類の減少量を補充するようにめっき液に加えることによ
り、全成分を一度にかつ正確に補充することができる
上、他の成分の減少量をいちいち算出する必要もなく、
簡便に正確な浴管理を行うことができる。
【0023】本発明の分析方法によれば、めっき浴から
少量のめっき液を分取し、酸及びビスマスイオンを添加
して比色法により定量分析するだけの簡易な操作により
正確に各成分の汲み出しによる減少量を定量することが
できるので、めっき作業中に随時分析を行って厳格な浴
管理を行うことができ、しかも自動分析に適した比色法
を用いており、かつ上述のように所定組成の補充液を補
充することにより容易に浴組成の補正を行うことができ
るので、めっき液の補充装置と組み合わせることによ
り、容易にめっき浴の自動管理を行うことができる。
【0024】ここで、本発明方法で分析できるのは、汲
み出しによる各成分の減少量であり、被めっき物に析出
することによる錫や鉛分の減少量は分析できない。従っ
て、これらの成分については別個に析出による減少量を
分析し、その分を補給することが好ましく、この場合錫
や鉛分の減少量はめっきの進行により被めっき物から溶
出してくる銅濃度を定量することにより容易に分析する
ことができる。
【0025】また、このように銅濃度の上昇に応じて金
属成分の補給を行う際、錯化剤のチオアミド類を銅濃度
の上昇に応じて増量補給することが好ましい。このよう
なチオアミド類の増量補給を行わないと、銅イオンの増
加によりこの銅イオンを錯化するのにめっき液中の錯化
剤が消費され、析出速度で低下する等のめっき性能の劣
化を招来する場合がある。
【0026】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。 [実施例]チオ尿素の配合量を変化させた下記組成の無
電解錫・鉛合金めっき浴を4種類建浴し、これらめっき
浴中のチオ尿素濃度を下記方法により分析した。結果を
表1に示す。
【0027】無電解錫・鉛合金めっき浴組成 メタンスルホン酸 50g/L メタンスルホン酸錫 20g/L メタンスルホン酸鉛 13g/L チオ尿素 表1参照 次亜リン酸ナトリウム 80g/L クエン酸 15g/L 塩化ラウリルピリジウム 5g/L EDTA 3g/L pH 2.0 浴温 80℃ めっき速度 5μm/15min 析出皮膜中のSn(wt%) 75
【0028】分析方法 めっき液1mLをめっき浴から分取し、これに酸化ビス
マスを4g/L、EDTA・4Hを10g/L、及びメ
タンスルホン酸を500g/L含有する溶液40mLを
添加してからイオン交換水で50mLにする(pH1以
下)。これを5分間放置した後、吸光度を波長480n
mで吸光光度計(日立製作所製U−3210)を用いて
測定し、チオ尿素濃度を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果からこの方法により、めっき浴
中のチオ尿素濃度を正確に測定し得ることが確認され
た。
【0031】[応用例]チオ尿素の配合量を100g/
Lとした上記実施例と同様の無電解錫・鉛合金めっき浴
を用いて銅パターンを形成したプリント配線板にめっき
を行い、ランニングテストを行った。このとき、随時め
っき液を分析し、チオ尿素量が2g/L減少する毎に下
記補給液(1),(2),(3)を下記に示す量で補給
すると共に、銅量が0.2g/L増加する毎に下記補給
液(1),(2),(3)を下記に示す量で補給し、め
っき浴中の各成分を補正しながらめっきを行った。な
お、チオ尿素の定量は上記実施例と同様の方法で行い、
銅量の定量は蛍光X線分析装置を用いて行った。
【0032】補給液(1) メタンスルホン酸錫 40g/L チオ尿素 200g/L補給液(2) メタンスルホン酸鉛 50g/L補給液(3) メタンスルホン酸 100g/L 次亜リン酸ナトリウム 215g/L クエン酸 40g/L 塩化ラウリルピリジニウム 13g/L EDTA 50g/L補給量 銅量による補給 チオ尿素による補給 補給液(1) 10ml/L 10ml/L 補給液(2) 2ml/L 5.2ml/L 補給液(3) − 10ml/L
【0033】このように浴管理を行いながら、プリント
配線板に対するめっき処理を連続的に繰返した。このと
き、上記補給液(1),(2),(3)の補給によりめ
っき浴の成分補正を行った直後にめっき浴中のSn及び
Pb濃度を逐次蛍光X線分析装置を用いて測定し、その
振れ幅(ずれ)を観測した。結果を表2に示す。なお、
使用したプリント配線板は、パターン率1.0%、浴負
荷量0.5m2ボード/100Lであり、このプリント
配線板の銅パターン上に膜厚5μmの錫・鉛合金めっき
皮膜を形成した。また、上記チオ尿素の定量及び銅量の
定量は、45ラック毎に行った。
【0034】
【表2】
【0035】表2の結果から明らかなように、本発明の
分析方法によれば、汲み出しによる各成分の減少量を簡
易かつ正確に定量分析することができ、この分析結果に
応じて液補給を行うと共に、銅濃度分析による液補給す
ることにより、めっき浴の組成を長期に亘って良好に管
理することができ、一定のめっき性能を維持しつつ安定
的に連続めっきを行い得ることが確認された。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無電解
錫、鉛又は錫・鉛合金めっき浴の分析方法によれば、汲
み出しによる各成分の減少量を簡単かつ正確に定量分析
することができ、この分析結果に応じて液補給を行うこ
とにより、無電解錫、鉛又は錫・鉛合金めっき浴の浴組
成を容易かつ確実に管理することができる。
フロントページの続き (72)発明者 上玉利 徹 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村 工業株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−276082(JP,A) 特開 平3−207898(JP,A) 特開 平3−64482(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性錫塩及び/又は水溶性鉛塩、これ
    ら塩を溶解する酸、及び錯化剤としてチオアミド類を含
    有してなる無電解めっき浴を用い、被めっき物に無電解
    錫、鉛又はそれらの合金めっきを施すに際し、めっき操
    作に伴う汲み出しによるめっき浴中の各成分の減少量を
    定量するための分析方法であって、上記めっき浴から少
    量のめっき液を分取し、これを酸性に調整した後、ビス
    マスイオンを添加して発色させ、比色法によりめっき液
    中のチオアミド類の濃度を測定してその減少量を求める
    と共に、このチオアミド類の減少量から他の成分の減少
    量を求めることを特徴とする無電解錫、鉛又はそれらの
    合金めっき浴の分析方法。
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