JP2691473B2 - トンネル覆工コンクリートの連続打設工法 - Google Patents

トンネル覆工コンクリートの連続打設工法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械掘削によるトンネル施工において、そ
の掘削と覆工コンクリート打設を、同時併行的に行い得
る覆工コンクリートの連続打設装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、トンネル施工における覆工コンクリートの打設
は、トンネル掘削機などにより掘削完了後に、または掘
削切羽よりかなり後方位置で、ノンテレスコピック型ス
チールフォーム、ニールドビーム型スチールフォーム、
テレスコピック型スチールフォーム、バラセントルなど
の移動式、もしくは分割式型枠を用い、順次1ブロック
ごとにコンクリートを打設する方法が採用されていた。
しかし、これらの覆工方法は、1回の打設長が6〜12
m程度であり、コンクリートの養生および打設サイクル
上の理由により、1日1回の打設が限度であり、到底施
工の迅速化は望めず、また立坑なども多くなることによ
り道路障害等の問題を誘発し、さらに掘削からコンクリ
ート打設まで長時間放置するため、トンネルの支保を確
実に行い地山の安定を図らねばならないなどの問題点を
有していた。
一方、近年施工の迅速化・省力化の要請の下、セグメ
ント工法が多用されているが、本工法は地表沈下を避け
ることが難しく、またセグメント自体が高価なため、そ
の組立費および裏込注入費などを含めると全体工事費の
半分を占める場合もあり、工事費が割高となるため経済
的でないなどの問題点を有する。
近年、上述した問題点を解決すべく、ELC工法(Extru
ded Concrete Lining工法)が注目を浴びている。前記E
LC工法は、我が国では「直打ちコンクリート工法」など
とも呼ばれ、その工法は、シールド機により掘削する後
方で、この掘削と併行して内型枠を組立て、フレッシュ
コンクリートに圧縮力を与えながら打設し、地山に密着
した覆工コンクリートを構築するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記ELC工法は、前述したような掘削
完了後等において順次1ブロックごとにコンクリートを
打設する方法や、セグメント工法に比べ、地表沈下を抑
え、施工速度の向上および工費節減を図り得るものの、
1ストロークの掘削後、最後列のコンクリート打設完了
地点の内型枠を解体し、最前列まで移動して組立て、前
記1ストリーク分のコンクリート打設を行うため、この
解体・移動・組立ての一連の作業を1ストローク掘削毎
に行わねばならず、その作業に手間を要するとともに、
その施工速度にも一定の限界がある。
そこで本発明の主たる目的は、トンネル掘削と同時併
行的に地山に密着した覆工コンクリートを連続的に打設
し得るとともに、その際の型枠作業に要する手間と時間
を簡略化し、施工の迅速化並びに省力化を図った覆工コ
ンクリートの連続打設工法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題は、トンネル掘削機の坑口側に、覆工コンク
リート打設・加圧装置、スライド型枠装置、および反力
受グリップ装置を、この順に有し、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置は、 掘削面の支保のための外周面枠と、この外周面枠の一
部または全部を掘削面に押圧させて自身を掘削面に対し
て固定する固定支持手段と、覆工コンクリート打設時の
側型枠として機能し、打設された覆工コンクリートをそ
の打継端面から加圧するためにトンネル方向に進退自在
に駆動され、かつ掘削断面形状と実質的に同一の外径お
よび打設覆工コンクリート厚に相当する部材幅を有する
環状枠材と、この環状枠材のトンネル坑口側面およびそ
の反対側面に連通するコンクリート打設口とを備え、 前記スライド型枠装置は、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置に連行して、前
記環状枠材の枠材内面に内接し得る外径を有し、覆工コ
ンクリート打設時には前記環状枠材とともに覆工コンク
リート打設用型枠となる内型枠用外周面枠と、この外周
面枠の一部または全部を既設の巻立コンクリート内面に
押圧させて自身を既設の巻立コンクリート内面に固定す
るための固定支持手段とを備え、 前記反力受グリップ装置は、 前記スライド型枠装置に対してスライド用ジャッキに
より連結され、前記スライド型枠装置の外周面枠と実質
的に同一外径の外周面枠を有するとともに、この外周面
枠の一部または全部を既設の巻立コンクリート内面に押
圧させて自身を既設の巻立コンクリート内面に固定する
ための固定支持手段とを備えており、 前記トンネル掘削機と前記覆工コンクリート打設・加
圧装置とを、別体としたトンネル覆工コンクリートの連
続打設装置を用い、 シールド機によるトンネル掘削に続き、前記覆工コン
クリート打設・加圧装置、スライド型枠装置および反力
受グリップ装置の順に連行させ、前記シールド機による
1ストローク掘削毎に、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置を掘削面に対し
固定支持し、その環状枠材をトンネル切羽方向へ移動さ
せるとともに、これに追従して、前記環状枠材に前記ス
ライド型枠装置の内型枠用外周面枠が嵌挿状態となるよ
うに移動し、これにより前記環状枠材と内型枠用外周面
枠とによって閉塞される空間を形成し、この空間に前記
環状枠材の打設口より覆工コンクリートを供給するとと
もに、硬化までの間これを加圧状態に保持しつつ、覆工
コンクリートを連続的に形成するようにすることで解決
できる。
〔作用〕
本発明においては、覆工コンクリート連続打設装置を
構成する各装置は、全て、トンネル掘削面もしくは覆工
コンクリート内壁に内接する外径形状を有する。したが
って、各装置が地山安定に資するとともに、各装置自体
も安定化する。
先ず、覆工コンクリート打設・加圧装置は、外周面枠
の一部または全部を掘削面に押圧させて自身を掘削面に
対して固定する固定支持手段を備えるため、覆工コンク
リートの打設時の安定および加圧時の反力点とすること
ができる。さらに、たとえばジャッキなどによりトンネ
ル出側方向に向けて進退自在に構成され、掘削断面形状
と実質的に同一の外径と打設覆工コンクリート厚に相当
する部材幅を有する環状枠材とを備える。したがって、
覆工コンクリートの打設時には側型枠として機能し、打
設後から硬化までは覆工コンクリートの打継端面より加
圧することができる。なお、前記覆工コンクリート打設
・加圧装置が前進する際には、前記環状枠材を覆工コン
クリートの打継端面に押し当て、進出操作を行うと、反
作用的に前進することができる。
そして、前記環状枠材のトンネル坑口側面およびその
反対側面に連通するコンクリート打設口を備えることに
よって、前記環状枠材と、この環状枠材の内壁に内接し
得る外径を有し、後述の移動操作によってトンネル方向
に移動自在に駆動される内型枠用外周面枠と、前回打設
時の覆工コンクリートの打継端面とにより順次形成され
る空間に、前記コンクリート打設口より覆工コンクリー
トを供給することができる。このため、連続的に覆工コ
ンクリートを打設できる。
前記スライド型枠装置と反力受グリップ装置とは、共
に外周面枠の一部または全部を既設の巻立コンクリート
内面に押圧させて自身を既設の巻立コンクリート内面に
固定するための固定支持手段を備えるとともに、相互に
トンネル方向にスライド用ジャッキにより連結されてい
るため、一方が前進する際には他方は固定され、他方が
前進する際には一方が固定されることによって、相互に
固定・移動を繰り返して覆工コンクリート打設位置まで
漸次移動し得る。このため、型枠作業を簡略化すること
ができる。また、前記両装置は、既設の覆工コンクリー
ト内壁に内接する外周面枠を有するため、コンクリート
硬化までの間、崩壊などがないようにこれを保持する。
なお、前記スライド型枠装置は、内型枠機能を有する
とともに、自身の固定保持機能とを備えるため、これを
内型枠用外周面枠部と自身を掘削面に固定するためのグ
リップ部とに分離し、相互にトンネル方向にスライドジ
ャッキにより連結してもよい。
トンネル覆工コンクリートの構築に際しては、先ず、
トンネル掘削機による掘削に続き、前記覆工コンクリー
ト打設・加圧装置、スライド型枠装置および反力受グリ
ップ装置の順に連行させる。
そして、前記トンネル掘削機による1ストローク掘削
が終了する度に、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置を掘削面に対し
固定支持して、打設コンクリートを加圧する際の反力点
となるようにする。
次に、前記覆工コンクリート打設・加圧装置の環状枠
材をトンネル切羽方向へ移動させるとともに、これに追
従して、前記環状枠材に前記スライド型枠装置の内型枠
用外周面枠が嵌挿状態となるように移動する。これによ
り前記環状枠材と内型枠用外周面枠とによって閉塞され
る空間を形成することができる。そして、この空間に前
記環状枠材の打設口より覆工コンクリートを供給し、硬
化までの間これを加圧状態に保持することによって、地
山に密着した覆工コンクリートを連続的に形成するよう
にすることができる。
また、トンネル掘削機による1ストローク掘削毎の覆
工コンクリートの打設を、環状枠材と内型枠用外周面枠
の移動による閉塞空間の形成と、覆工コンクリートの供
給との繰返しにより行う分割打設とすれば、地山の緩み
を防止する上で好ましい。
本発明においては、前述の如く、トンネル掘削と同時
併行的に覆工コンクリートを連続的に打設でき、また、
型枠の解体・設置作業が実質的に省かれるため、加工速
度が速く作業の効率化および省力化を図ることができ
る。
〔発明の具体的な構成〕
以下、本発明を図面に示す具体例に基づき詳説する。
本発明工法に係る覆工コンクリート連続打設装置は、
第1図に示されるように、覆工コンクリート打設・加圧
装置1(以下、単に打設装置という)と前スライド型枠
2と後スライド型枠3と反力受けグリップ装置4からな
る。前記打設装置1は他の装置と分離され、前記前スラ
イド型枠2と後スライド型枠3とは、第1スライドジャ
ッキ群5、5…で連結され、前記後スライド型枠3と反
力受けグリップ装置4とは第2スライドジャッキ群6、
6…により連結されている。
前記打設装置1は、第2図横断面図に示されるよう
に、鋼板、角型鋼、溝型鋼などよりなる円形リング10に
対しその外周に円形面枠11が周設されており、その内方
に前記円形リング10に固設されたグリップ支持架台16が
設けられ、このグリップ支持架台16上に打設装置1の固
定支持手段たるグリップ装置13が固設されている。前記
グリップ装置13は、両側方向に伸縮するシリンダー軸13
a、13aを有し、その先端に掘削面を押圧するグリッパ1
4、14を備えている。
また、前記円形リング10には、円周方向に適宜の間隔
をおいて、トンネル後方側に向けて進退するプレスジャ
ッキ12、12…が設けられるとともに、そのジャッキ先端
には、コンクリート打設時の型枠側板を構成するととも
に、打設コンクリートをトンネル方向に加圧するため
の、環状枠材たるプレスリング17が設けられている。
前記打設装置1の天端には、コンクリート打設のため
の打設口18を有し、図示されないコンクリートポンプに
より送給されるコンクリートがロータリーバルブなどの
コンクリート分配機を介して適切な圧力をもって、コン
クリート打設が行えるようになっている。なお、前記グ
リップ装置13の周囲に設けられたジャッキ15、15…は掘
削7と連結され、この打設装置1を牽引するためのもの
である。
前記前スライド型枠2は、詳細には第3図横断面図に
示されるように、円形リング20、20…の外周に円形面枠
21が周設され、その内方に矩形フレーム22を有してい
る。前記円形リング21、21…の円周方向の適所をピン結
合とするとともに、上方部分を分離して、前記矩形フレ
ーム22の下方一端を前記円形リング20と固着し、その側
方をターンバックル24、24を介して前記円形リング20と
連結して、一定範囲内において円周方向に拡縮自在とな
っている。前記円形リング20の上方部分はジャーナルジ
ャッキ23、23を介して連結されており、高さ方向の調整
が可能であるとともに、折り畳める構造となっている。
なお、前記前スライド型枠2は、第1図の鎖線で示され
るように、プレスリング17に内接状態に嵌挿され、コン
クリート打設時の内型枠となるため、打設装置1のプレ
スリング17に嵌挿し得る外径形状に調整したならば、施
工中は基本的に固定とされる。
また、前スライド型枠2を、その前部と後部とに分割
し、たとえばこの2体を接続調整ボルトなどで接続し、
曲線部を施工する際には、前記接続調整ボルトで離間を
調整し、曲率を持たせるとともに、その隙間部分をパッ
キンなどで封止して、コンクリートの漏出防止、止水機
能を持たせるようにすれば、容易に曲線施工に対応させ
ることができる。
前記前スライド型枠2と第1スライドジャッキ群5、
5…をもって接続される後スライド型枠3は、第4図横
断面図にも示されるように、円形リング30、30…の外周
に円形面枠31が周設され、その円周方向の適所において
ピン結合とし、円形リングの端々をグリップジャッキ32
を介して連結することにより、前記グリップジャッキ32
の伸縮操作により円周方向に拡縮自在に構成し、後スラ
イド型枠3を既設のトンネル巻立コンクリート面に対し
て固定できるようにして、前記前スライド型枠2の押前
進時および反力受グリップ装置4の引前進時における反
力点となるようにしている。
なお、本具体例においては、前記前スライド型枠2と
後スライド型枠3とを第1スライドジャッキ5、5…に
より連結したが、これを省略し、一体として構成するこ
とも可能である。この場合には、この一体型スライド型
枠の前進時には、反力受グリップ装置4を反力点として
第2スライドジャッキ6、6…により前進し、前記反力
受グリップ装置4の前進時には、この一体型スライド型
枠を反力点とすればよい。
第5図にも示すように、最後列の反力受グリップ装置
4は、前記後スライド型枠3とほぼ同様の構造を成し、
円形リング40、40…の外周に円形面枠41が周設され、そ
の円周方向の適所においてピン結合とし、前記円形リン
グの端々をグリップジャッキ42を介して連結することに
より、前記グリップジャッキ42の伸縮操作により円周方
向に拡縮自在として、反力受グリップ装置4を既設のト
ンネル巻立コンクリート面に対して固定できるようにな
っており、前記前後スライド型枠2、3の押前進時の際
の反力点となる。
かかる連続打設装置を用いて、トンネル覆工コンクリ
ートの打設を行うには、先ず、第6図に示されるよう
に、トンネル切羽位置におけるトンネル掘削機7が、カ
ッターヘッドの回転およびスラストジャッキの押出しに
より地山を掘削する。以下、第7図および第8図を参照
しつつ説明する。
第7図(1) トンネル掘削機7によるスラストジャッキ1ストロー
クに相当する掘削(約1.5m)が完了したならば、打設装
置1のグリップ装置13によりグリッパ14を張出して打設
装置1自体を掘削面に固定する。
第7図(2) そして、打設装置1のプレスジャッキ12によりプレス
リング17を打設コンクリートの打継目より30cm程度引き
離す。これによって、前スライド型枠2の円形面枠21の
外面、プレスリング17のトンネル坑口側面、既設の巻立
コンクリートの打継目により囲まれた空間Sを形成す
る。
第7図(3) 打設口18を介して、前記空間SにコンクリートNを打
設する。前記空間SにコンクリートNが充填され、コン
クリートポンプの送給圧が一定値以上になったならば、
一旦コンクリートの送給を止める。
なお、打設コンクリートNは前記プレスリング17によ
り常時加圧状態に保持される。
第7図(4) 次に、後スライド型枠3のグリップジャッキ32を張出
して、前記後スライド型枠3を巻立コンクリートR面に
固定し、第1スライドジャッキ5で前記前スライド型枠
2を30cm程前進させる。
第7図(5) その後、反力受グリップ4のグリップジャッキ42を張
出し巻立コンクリートR面に固定するとともに、前記後
スライド型枠3の固定を解き、前記後スライド型枠3を
同じく30cm程度前進させる。
ここまでの工程を1サイクル打設とし、再び、前記プ
レスリング17を打設コンクリートNの打継目より30cm程
度引き離し、コンクリートNを打設する工程(第7図
(6)参照)を繰り返す。打設コンクリートN,N…の長
さが、第8図(6)および(7)に示すようにトンネル
掘削機の1ストローク掘削に相当する1.5m分になるま
で、前述のサイクルを繰り返し行って、コンクリートの
打設を完了させる。
第8図(8) 次に、打設装置1のグリップ装置13を緩め、プレスジ
ャッキ12、12…の伸長により、コンクリート打継端面を
プレスリング17により押して、その反作用的に前記打設
装置1を1.5m程前進させ、再度前記グリップ装置13の張
出しにより前記打設装置1を掘削面に固定し、前記プレ
スジャッキ12、12…の操作によりプレスリング17を介し
てコンクリートN,N…を所定圧で加圧し20〜30分程度保
持する。なお、前記加圧値は、地盤を破壊しない範囲
で、水圧に対し充分な止水性を有し、地盤沈下を極力少
なくする観点から適宜決定される。
第8図(9) その間、前記後スライド型枠3を、巻立コンクリート
R面に固定し、第2スライドジャッキ6により反力受グ
リップ4を前方へ1.5m移動させて固定保持し、前記シー
ルド機7により再度掘削を開始する。
なお、前述具体例は、地山の緩みを極力防止する意味
で、トンネル掘削機による1ストローク掘削相当区間
(1.5m)を、30cm×5回に分割してコンクリート打設を
行ったが、施工速度を優先するならば、前記1ストロー
ク掘削相当区間を一回のコンクリート打設で行うことと
してもよい。
以上、詳説の本発明工法によれば、打設される覆工コ
ンクリートは、連続的に加圧状態としながら打設され、
その後も硬化まで圧力状態に保持されるため、地山に密
着する。したがって、地山は緩むことなく安定し、地表
沈下が殆どなく、またその周辺構造物に与える影響がな
い。また、掘削と同時併行的に覆工コンクリートの打設
ができ、施工の迅速化が図れる。特に、ELC工法などの
従来工法に比して、型枠作業に要する時間と手間を大幅
に低減し得る。
なお、本発明法にかかる打設コンクリートとしては、
フライアッシュ、およびこれにスチールファイバーおよ
び流動化材、遅延材などの混和材を配合した特殊コンク
リートなどを使用することができる。
〔発明の効果〕
以上詳説のとおり、本発明によれば、トンネル掘削と
同時併行的に地山に密着した覆工コンクリートの打設が
できるとともに、その際の型枠作業に要する時間と手間
を簡略化し、作業の迅速化および省力化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る覆工コンクリート連続打設装置を
示す図、第2図は第1図のII-II線横断面図、第3図は
第1図のIII-III線横断面図、第4図は第1図のIV-IV線
横断面図、第5図は第1図のV−V線横断面図、第6図
は覆工コンクリートの打設要領を説明するための図、第
7図は覆工コンクリートの打設要領を説明するための
図、第8図は覆工コンクリートの打設要領を説明するた
めの図である。 1……覆工コンクリート打設・加圧装置、2……前スラ
イド型枠、3……後スライド型枠、4……反力受グリッ
プ装置、5……第1スライドジャッキ、6……第2スラ
イドジャッキ、7……トンネル掘削機

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル掘削機の坑口側に、覆工コンクリ
    ート打設・加圧装置、スライド型枠装置、および反力受
    グリップ装置を、この順に有し、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置は、 掘削面の支保のための外周面枠と、この外周面枠の一部
    または全部を掘削面に押圧させて自身を掘削面に対して
    固定する固定支持手段と、覆工コンクリート打設時の側
    型枠として機能し、打設された覆工コンクリートをその
    打継端面から加圧するためにトンネル方向に進退自在に
    駆動され、かつ掘削断面形状と実質的に同一の外径およ
    び打設覆工コンクリート厚に相当する部材幅を有する環
    状枠材と、この環状枠材のトンネル坑口側面およびその
    反対側面に連通するコンクリート打設口とを備え、 前記スライド型枠装置は、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置に連行して、前記
    環状枠材の枠材内面に内接し得る外径を有し、覆工コン
    クリート打設時には前記環状枠材とともに覆工コンクリ
    ート打設用型枠となる内型枠用外周面枠と、この外周面
    枠の一部または全部を既設の巻立コンクリート内面に押
    圧させて自身を既設の巻立コンクリート内面に固定する
    ための固定支持手段とを備え、 前記反力受グリップ装置は、 前記スライド型枠装置に対してスライド用ジャッキによ
    り連結され、前記スライド型枠装置の外周面枠と実質的
    に同一外径の外周面枠を有するとともに、この外周面枠
    の一部または全部を既設の巻立コンクリート内面に押圧
    させて自身を既設の巻立コンクリート内面に固定するた
    めの固定支持手段とを備えており、 前記トンネル掘削機と前記覆工コンクリート打設・加圧
    装置とを、別体としたトンネル覆工コンクリートの連続
    打設装置を用い、 シールド機によるトンネル掘削に続き、前記覆工コンク
    リート打設・加圧装置、スライド型枠装置および反力受
    グリップ装置の順に連行させ、前記シールド機による1
    ストローク掘削毎に、 前記覆工コンクリート打設・加圧装置を掘削面に対し固
    定支持し、その環状枠材をトンネル切羽方向へ移動させ
    るとともに、これに追従して、前記環状枠材に前記スラ
    イド型枠装置の内型枠用外周面枠が嵌挿状態となるよう
    に移動し、これにより前記環状枠材と内型枠用外周面枠
    とによって閉塞される空間を形成し、この空間に前記環
    状枠材の打設口より覆工コンクリートを供給するととも
    に、硬化までの間これを加圧状態に保持しつつ、覆工コ
    ンクリートを連続的に形成するようにすることを特徴と
    するトンネル覆工コンクリートの連続打設工法。
  2. 【請求項2】シールド機による1ストローク掘削毎の覆
    工コンクリートの打設を分割して、環状枠材と内型枠用
    外周面枠の移動による閉塞空間の形成と、覆工コンクリ
    ートの供給との繰返しにより行う請求項1記載のトンネ
    ル覆工コンクリートの連続打設工法。
  3. 【請求項3】スライド型枠装置を、内型枠用外周面枠部
    と、自身を掘削面に固定するためのグリップ部とに分離
    し、互いにトンネル方向にスライド用ジャッキにより連
    結した装置によって行う請求項1および請求項2記載の
    トンネル覆工コンクリートの連続打設工法。
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