JP2691018B2 - プラズマエッチング法 - Google Patents

プラズマエッチング法

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JP2691018B2 JP10400189A JP10400189A JP2691018B2 JP 2691018 B2 JP2691018 B2 JP 2691018B2 JP 10400189 A JP10400189 A JP 10400189A JP 10400189 A JP10400189 A JP 10400189A JP 2691018 B2 JP2691018 B2 JP 2691018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は、大気圧近傍の圧力下のグロー放電により、
絶縁膜、半導体膜、金属薄膜、レジスト等のプラズマエ
ッチングを行う方法に関する。
(b)従来の技術 各種の薄膜素子を作製するプロセスにおいて、エッチ
ングプロセスは極めて重要な加工技術である。なぜなら
リソグラフィーにおけるレジストの除去、素子を構成す
る材料の選択的除去、さらには表面の凹凸化や平坦化等
の工程にエッチングは不可欠なプロセスだからである。
エッチングはその工程の雰囲気により、ウエットエン
チングとドライエッチングに大別される。
ウエットエッチングは試料をエッチング溶液に浸し化
学反応によりエッチングする方法である。これは液体中
での化学反応を利用するので十分な異方性がない。
一方ドライエッチングは主としてプラズマ中に存在す
るラジカル、イオン、活性種の化学反応性とエネルギー
を利用した化学的/物理的エッチングである。この方法
はプラズマエッチングと呼ばれる、異方性に富む方法で
ある。
プラズマエッチングでは適度なエネルギーを有するイ
オンが試料基板に入射する。このイオン衝撃による物理
的エッチングはエッチングの異方性を高めるものであ
る。
また適当な条件の下ではエッチング部の側壁に重合膜
が形成されて保護膜として働くのでさらに優れた異方性
エッチングが可能となる。
近年のSi集積回路(IC)、VLSIの発展はまさにプラズ
マエッチング技術の賜物である。
現在のプラズマエッチング法の装置は多種多様であ
る。
しかし低圧(10-5〜10Torr:主として10-3〜10-1Tor
r)のグロー放電プラズマを利用する点においては基本
的に一致する。
このような低圧を必要とするのは次の理由による。こ
れ以上の高圧力下では放電が局所的なアーク放電に移行
してしまう。このため、大面積、均一なエッチングが不
可能になる、あるいは試料基板の一部に大電流が流れて
異常加熱される、などの弊害をもたらすからである。
低圧下で行わなければならないので、従来のプラズマ
エッチング装置は高価な真空チャンバを必要とし、真空
排気装置が設置されていなければならなかった。
ゆえに従来のプラズマエッチング装置は設備が著しく
高価になる。これは作製素子のコストを押し上げる。
(c)大気圧下のプラズマCVD法 真空設備は高価であるので大気圧近傍で安定なグロー
放電を起こさせ、エッチングを行うことができれば設備
費を大幅に低減させることが出来るはずである。
エッチングではないが、最近になって大気圧下でプラ
ズマCVDを可能とするような発明がなされた。
特開昭63−50478号(S63.3.3公開)である。
これは炭素Cの薄膜を作るものである。例えばCH4、C
F4を原料ガスとするが、これに90%以上のHeガスを加え
る。これが特徴である。
Heガスが大量にあるので、大気圧近傍であってもグロ
ー放電を維持できる、というのである。
大気圧下であるので真空チャンバ、真空排気装置が不
要である。薄膜形成のコストを著しく削減することがで
きる。優れた発明であると思う。
Heガスを使ったら、グロー放電が大気圧下でも起こり
安定に持続する、ということがこの方法の重要なポイン
トである。
何故Heか?ということについて、発明者は次のように
説明している。
(a)Heは放電により励起されやすい。
(b)Heは多くの準安定状態を有し、励起状態の活性粒
子を多く作ることができる。
(c)He中の活性粒子が、炭化水素やハロゲン化水素を
解離する。
(d)He中ではイオンが拡散し易い。このため放電が拡
がり易い。
このようにHeに固有の性質を発見し利用したものであ
る。
明細書の記述によると、Heと原料ガスの比率が92:8に
なると、グロー放電の拡がりが狭くなり、90:10になる
とコロナ放電になり、89.5:10.5になると火花放電にな
るとある。
第2図は特開昭63−50478号に示された装置を示す。
縦長の反応容器11の中に上方から円筒12が垂下されて
いる。
円筒12の下方に電極14がある。RF発振器16から、円筒
12を貫く金属棒を介して電極14にRF電圧が与えられる。
容器の下方には、支持基板(導体)17、絶縁体18、試
料基板19が設けられる。また環状の外部電極20がある。
HeとCH4の混合ガス(HeとCH4とCF4の場合もある)
は、円筒12上端のガス入口21から送給される。このガス
は円筒の中を流下し、電極14の側方を通り過ぎて、試料
基板19に当たり、一部が反応し薄膜となり、残りは側方
のガス出口22から排出される。
電極14と支持基板(試料極)17の間にグロー放電が生
ずる。
またこの明細書によると、この発明は、 「窒化けい素膜、アモルファスシリコン、炭化けい素膜
などその他の薄膜の形勢にも同様に適用することができ
る。」 という応用を述べている。
本出願人はこれを参考にさらに研究を進め、プラズマ
CVD法による薄膜形成法の発明をした。特願昭63−19964
7、63−119648、63−119649、63−225355、63−22712
1、63−233130、63−230555などである。
(d)発明が解決しようとする課題 特開昭63−50478号の発明はクレームによると、 「約200Torrから2気圧の範囲内の圧力下で、約90%以
上の希ガスと膜成分を含む気体との混合ガスをグロー放
電によりプラズマ状となし、基板上に薄膜として形成す
る事を特徴とする薄膜形成法。」 ということである。
CVDは基板の上に、物質を堆積させることであり、エ
ッチングは物質を除くことである。正反対の作用であ
る。しかしプラズマCVDもプラズマエッチングもプラズ
マを発生させ安定に維持して所望の作用をするものであ
る。
そこでこの発明を参考にして、エッチングガスを希ガ
スで90%以上に希釈して、大気圧でグロー放電を起こさ
せれば、プラズマエッチングが可能になるのではないか
と類推される。
本発明者はこの開示により、CF4とH2のエッチングガ
スをHeガスが90%となるように希釈し、Si基板上のSiO2
膜のエッチングを試みた。圧力は大気圧である。電極は
平行平板電極である。この条件で、13.56MHzの高周波を
電極間に印加するとアーク放電が起こり、グロー放電は
起こらなかった。
そこでHeの希釈率を95%に上昇させた。すると電極間
に安定なグロー放電を生じさせる事ができた。
しかし次の難点があった。
大気圧下であるため、ガス置換が有効に行われずエッ
チングガスがプラズマ外周部付近でのみ分解するので、
この部分のみ集中的にエッチングされた。反面、プラズ
マの内部ではエッチングが殆ど行われない。このような
空間的なエッチングの不均一性が著しかった。
またガス置換が十分に行えないために、SiO2のエッチ
ングによって生成されたCO等がプラズマ中に蓄積してく
るので、プラズマ状態が変化し、安定なエッチングがで
きなかった。
エッチングガスとして、CF4とH2の混合ガスの代わり
に、CHF2+O2を用いた場合も同様に、プラズマの空間的
不均一、不安定性という問題があった。さらに本発明者
は、Cl2、CF3ClあるいはCl2、CHF3混合ガスを、Heで95
%希釈したガスを用いた結晶Siのエッチングや、Cl2、C
l2とCCl4の混合ガスをHeで95%に希釈したガスを用いた
Alのエッチングを試みたが、やはり上記と同様の問題が
生じた。
従って、特開昭63−50478号の大気圧下プラズマCVDを
単にエッチングに応用するだけでは,大面積の試料を均
一に制御性良くエッチングする事は不可能であるという
ことが分かる。
(e) 目 的 大気圧近傍の圧力下で、大面積の絶縁膜、半導体膜、
金属薄膜、レジストなどをプラズマエッチングによって
均一に制御性良くエッチングする方法を提供することが
本発明の目的である。
(f)課題を解決するための手段 本発明の方法を述べる。
大気圧下で安定なグロー放電を形成するためにエッチ
ング用の原料ガスを大量の希ガスにより希釈する。
また、エッチング用の原料ガスと希ガスとからなる混
合ガスを、全ガス流量Qを放電空間の体積Sで割った値
Q/Sが10-1〜102sec-1になるように、対向電極間の放電
空間に供給する。つまり放電空間にあるガスが、10-2
10secで置換されるようにするのである。これは内外で
のエッチングの不均一を無くすためである。
さらに安定なグロー放電を形成し、大面積にわたって
均一なエッチングを行うためには、互いに対向した二つ
の電極の対向面の少なくとも一方に設置した試料基板と
それが対向する電極との間の距離、または試料基板とそ
れに対向する別の試料基板との間の距離gは、10mm以
下、0.1mm以上であるのが望ましい。
以上のように本発明のエッチング法には次の2の特徴
がある。
(1)原料ガスを大量の希ガスで希釈する。
(2)放電空間(体積S)に供給されるガス流量Qは 10-1sec-1≦Q/S≦102sec-1 という条件を満足しなければならない。
さらに望ましくは、 (3)試料基板とそれが対向する電極間の距離、または
試料基板とそれが対向する別の試料基板との距離gは 0.1mm≦g≦10mm とするのが良い。
以下、第1図により本発明法を説明する。
第1図は本発明を実施するプラズマエッチング装置の
一例であるが、本発明は第1図によりなんら制約を受け
るものではない。
エッチング室1の中には、互いに対向する電極2、3
が設けられる。一方の電極2は接地されている。これを
接地電極2と呼ぶ。他方は非接地電極3といって区別す
る。
電極3の上に試料基板4を置く。
ここで電極2は、放電空間へのガス供給口を兼ねてお
り、電極2の試料基板4との対向面は多孔板になってい
る。
ここで電極2を多孔板としガス供給口とするのは、プ
ラズマ中央部でのガス置換を有効に行い大きな面積で均
一なエッチングを行うためである。
試料基板4と電極2との距離gは10mm〜0.1mmとする
のが望ましい。
非接地電極3には高周波電源6を接続する。これは例
えば13.56MHzのRF発振器と増幅器とを用いることができ
る。
原料ガスを大量の希ガスで希釈した混合ガスはノズル
5から導入され、電極2を介して放電空間に供給され
る。エッチング作用を行った後ガス排出口8からエッチ
ング室1の外部に排出される。
ガス流量Qは、放電空間の体積Sに対して、Q/Sが、1
0-1sec-1〜102sec-1になるようにする。
ここで放電空間の体積Qは、電極の面積Aに電極と試
料基板の距離gを乗じたものである。
基板4には電源9により適宜バイアス電圧を印加す
る。
第1図の構成は一例に過ぎない。ガスの流れは縦方向
に限らない。横方向でも良い。
第4図は本発明の他の例を示す構成図である。これ
は、エッチング室1の側方にガス導入口5、ガス排出口
8を設けている。ガスは電極2、3の間を面に平行に流
れる。さらに電極2、3には絶縁体10が取り付けてあ
る。
接地電極2の方にヒータ7があり、この上に絶縁体10
を介して試料基板4が載置してある。絶縁体10は対向電
極の両方に入れても、片方でも良い。絶縁体を入れると
アーク放電への移行を有効に防ぐことができる。
特に、電極、試料基板の距離gが大きいとか、希ガス
の濃度が低いときはアーク放電に移行し易い。このよう
な時に絶縁体10を入れることは有効である。
ガスを横方向に流すときでも、Q/Sは10-1sec-1〜102s
ec-1という条件を課さなければならない。
さらに電極がエッチング室の内部になければならない
ということもない。第5図はそのような例を示す。この
例においてエッチング室が絶縁体で出来ており、接地電
極2、非接地電極3がエッチング室の外側にある。試料
基板4は電極2に対応するエッチング室の内部の位置に
載置してある。
これはエッチング室を小さくすることができるという
利点がある。
(g) 作 用 ガス導入口5より原料ガスと希ガス(例えばHeガス)
の混合ガスを導入し電極3に高周波電圧をかける。圧力
は大気圧またはその近傍の圧力である。電極間にグロー
放電が生ずる。希ガスの割合が大きいので、大気圧下で
あってもグロー放電が発生し、安定に維持される。
混合ガスはグロー放電によって励起されて、プラズマ
となる。
試料基板4は、必要に応じて、ヒータ7によって予め
加熱されている。
ここで、試料基板4と電極2の間の距離gは10mm以下
とするのが望ましい。これはグロー放電の起こる範囲を
拡げ、放電の局所化を防ぎ、かつ放電の強さを均一にす
るためである。
未反応のガスや反応生成物などは、希ガスとともに、
ガス排出口8から排除される。
ガスが電極2の多数の穴をを介して、放電空間に供給
される。Q/Sが10-1〜102sec-1であるので、原料ガスは
電極の中央に到達できる。放電が広く均一に生じ、試料
基板が広くても均一なエッチングが可能となる。
もしもガスが不足すると、原料ガスがグロー放電領域
に供給されるや否や分解してしまい、放電領域の外周部
で集中的にエッチングが起こり、均一なエッチングがで
きなくなる。さらにCHF3などの重合膜を発生しやすいガ
スの場合は放電の外周部で重合膜が堆積するので、均一
なエッチングが不可能となる。
それで、ガス流量Qは、放電空間の堆積Sを少なくと
も10秒で置き換わるような量としなければならない。
反対にガス流量Qが応すぎると、ガスが無駄に消費さ
れる。それだけでなく、エッチング速度がかえって低下
する。
このようなわけで、Q/Sを10-1〜102sec-1とするので
ある。
次に原料ガスと希ガスの比率について述べる。
原料ガスを希ガスによって希釈しているので放電維持
電圧が低い。希ガスが100%であれば大気圧下でグロー
放電を維持できる。本発明では希ガスが多く、原料ガス
の比率が小さいので大気圧下でもグロー放電が可能とな
る。
希ガスの作用により、アーク放電に移行するのを防ぐ
ことができる。
さらにもうひとつ利点がある。同じ圧力であっても、
希ガス・プラズマ中では寿命の長い準安定励起種密度が
高い。このためプラズマが拡がりやすい。
もしも、原料ガス/希ガスの比率δがある値を越える
と、グロー放電が維持できない。アーク放電に移行して
しまう。アーク放電に移行するδの値は、本発明者の実
験によれば,原料ガスの分解しやすさにより異なってい
る。
アーク放電への移行を抑制し、安定なグロー放電を得
るためには、δ≦10-1である事が必要である。ただし、
CHF3、BCl3、Cl2、H2、O2などの分解し易いガスの場合
はδ≦10-2であることが好ましい。
反対に、原料ガス/希ガスの比率δが10-4より小さく
なるとエッチング速度が低下するので望ましくない。
試料基板4と接地電極2の間隙gについてのべる。放
電空間において、プラズマを一様に拡げ、放電の局所化
を防ぎ、且つエッチング速度分布を均一にするには、間
隙gを狭くしたほうが良い。
gが狭いほど、グロー放電が電極面内で安定で均一に
起こる。特に試料基板4が導電性の時にはその効果が大
きい。
gの値は、10mm以下であるのが望ましい。gが10mm以
上でも、電極の少なくとも一方に絶縁材料を設置する
か、試料が絶縁性基板である場合には均一なグロー放電
が得られるが、大きいRFパワー、ガス流量が要求され
る。
しかし、近付けすぎると、電極2と試料基板4の距離
の均一な設置が難しくなる。僅かな傾きや凹凸が問題に
なるからである。
実用的には、gの値は0.1mm以上とするのが良い。
圧力Pは大気圧P0またはその近傍であっても良い。
真空に引かなくても良いというのが、本発明の最大の
利点である。
圧力Pを、大気圧P0より僅かに高くすると、外部から
エッチング室1への不純物ガスの混入を防ぐ事ができ
る。
高周波電源の周波数は、100kHz〜100MHzであって良
い。エッチングしようとする膜や、電極間の間隙により
周波数、パワーの最適値を決める事ができる。
ただし、放電の安定性という事からいえば、1kHz以下
では、グロー放電が不安定になる。それ故、1kHz以下に
してはならない。
また、高周波電源のパワーは、10-2W/cm2〜102W/cm2
とする。102W/cm2より大きくなると、電極2がイオンに
よってスパッタされる。このため、不純物が試料基板に
混入する。
10-2W/cm2よりパワーが低いと、実質的なエッチング
速度が得られない。
また、場合によっては、基板にバイアス電圧を印加す
ることによって基板への入射イオン衝撃を増強させ、エ
ッチングの異方性を高める事も有効である。
以上ここでは、エッチング基板が1枚の場合を示した
が、お互いに対向したふたつの電極の両方に成膜基板を
配置することも同様に可能である。そうすれば処理速度
が2倍に増える。
また試料基板と電極の間に絶縁体を介在させることも
有効である。絶縁体はアーク放電に移行するのを抑制す
る上で有効である。特に、電極と試料基板の間隔gが広
い時、希ガス濃度が低い時はアーク放電に移行し易い
が、この場合絶縁体を用いるのが良い。
さらにガスの流れは、試料基板に対して直角とは限ら
ない。第4図、第5図のように試料基板に対して平行流
であっても良い。
原料ガスを希釈するガスは、He、Ar、Ne、Kr、Xeのい
ずれの希ガスでも良い。
(h)実 施 例 (1)Q/S依存性 ガス流量を変化させ、第1図の装置を用いてプラズマ
・エッチングを行った。エッチングガス材料はSiO
2膜、単結晶Si、Al薄膜でエッチングガスはそれぞ
れCF4+H2、Cl2+CHF3、Cl2+CCl4を用いた。
エッチング条件を第1表に示す。
放電空間堆積Sを供給ガス流量Qで割った値Q/Sは10
-2、10-1、1、10、102、103sec-1で変化させた。
この時の各々の試料の中央部におけるエッチング速度
を第2表に示す。
この表から分かるようにQ/Sが10-2sec-1の時はガス置
換が有効に行われていないため、エッチング速度の低下
や、放電外周部での異常現象(集中的エッチングや重合
膜の堆積)が生じる。
一方Q/Sが103sec-1の場合は、流速が速すぎるので、
エッチング速度が大幅に低下している。
上の結果から適度なエッチング速度を得るためにはQ/
Sを10-1〜102sec-1とすることが必要である事がわか
る。
(2)電極・基板間距離gと放電状態 大きな面積で均一なエッチングを行うためには、安定
で均一なプラズマが必要であり、そのためには電極と基
板との距離gが重要である。そこで第3表に示す条件で
gを15mm、10mm、5mmで変化させ、放電状態を調べた。
結果を第3図に示す。
第3図に示すようにg=15mmの場合には、RFパワー10
0Wではグロー放電が起きなかった。そこでさらにRFパワ
ーを増加させると局所的な放電からアーク放電に移行し
てしまった。
これに対し、g≦10mmの場合には全体に均一なプラズ
マが得られており、gを小さくする事により、放電の局
所化を防止し、プラズマの均一化を図れる事が分かる。
従って、試料基板上で均一なエッチングを行うために
は、g≦10mmが必要である。gの下限は設置上の理由か
ら実用的には0.1mg以上が良い。
但し、上部電極に石英などの絶縁材料を設置するか、
試料が絶縁性基板の場合はg=15mmでもグロー放電が得
られたが、150〜200WのRFパワーが必要であった。
(3)エッチングガス/希ガス比と放電状態 エッチングを行う場合に用いるエッチングガスと、希
ガスの比率を変化させてグロー放電の状態を調べた。電
極面積、電極間距離などは、実施例(1)第1表と同じ
条件で、Q/Sは10sec-1とした。結果を第4表に示す。
この表から分かるように、安定なグロー放電が得られ
る希ガス希釈率の範囲は、エッチングガスの種類によっ
て若干異なる。また、用いる希ガスの種類によっても差
異が見られる。
しかし、He、Ne希釈の場合は比率を約10-2以下、Ar希
釈の場合は比率を約10-3以下にすれば、安定なグロー放
電が得られ、均一性、制御性に優れたエッチングを行う
事ができる。
(i)発明の効果 本発明によれば、大気圧近傍の圧力で、グロー放電に
より,絶縁膜、半導体膜、金属薄膜、レジスト等のプラ
ズマ・エッチングを行うことができる。
大気圧近傍であるので、真空チャンバや真空排気装置
を必要としない。従って、各種デバイスの作製工程の設
備費を大幅に低減する事ができる。また、大気圧近傍な
のでリーク等による不純物の影響を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のプラズマ・エッチング法に用いられる
装置の概略断面図の一例。 第2図は特開昭63−50478号で開示された薄膜形成装置
の断面図。 第3図は本発明の方法において、試料基板と電極との距
離の違いによる放電の違いを示す図。 第4図は本発明のプラズマ・エッチング法に用いられる
他の装置例構成図。 第5図は本発明のプラズマ・エッチング法に用いられる
他の装置例構成図。 1……エッチング室 2……接地電極 3……非接地電極 4……試料基板 5……ガス導入口 6……RF電源 7……ヒータ 8……ガス排出口 9……バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木本 恒暢 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 富川 唯司 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 藤田 順彦 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 中釜 詳治 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向したふたつの電極の対向面の少
    なくとも一方に試料基板を設置し、エッチングガスと希
    ガスからなる混合ガスを、ガス流量Qを放電空間の体積
    Sで割った値Q/Sが10-1〜102sec-1になるように、試料
    基板上の放電空間に供給し、大気圧近傍の圧力下で、対
    向電極に与えた高周波電圧により試料基板とその試料基
    板に対向する電極との間、もしくは試料基板とその試料
    基板に対向する別の試料基板との間にグロー放電を起こ
    させ試料基板のエッチングを行う事を特徴とするプラズ
    マエッチング法。
  2. 【請求項2】前記電極の対向面の少なくとも一方に絶縁
    材料を設置する事を特徴とする請求項1に記載のプラズ
    マエッチング法。
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