JP2690577B2 - ねじの締付方法 - Google Patents

ねじの締付方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ねじを着座点から所定角度で締め付けた
後、さらに所定角度または所定トルクで増し締めを行う
ねじの締付方法に関するものである。
〔従来の技術〕
例えばエンジンのコンロッドやベアリングキャップ等
は、通常、複数のボルトを締め付けることで組み立てら
れている。一般に、上記の締め付けは、トルク法により
行われているが、全てのボルトの軸力を均一に管理する
ことが困難なことから、上記の軸力を均一に管理できる
方法が望まれている。
そこで、例えば特開昭60−245133号公報には、角度法
による締付方法が提案されている。この締付方法は、締
め付け途中で着座点を求め、この着座点を始点とした所
定角度で締め付けるようにしたものである。これによ
り、上記の角度法で締め付けられたボルトは、トルク法
により締め付けられたボルトと比較して、軸力が充分に
安定したものになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の締付方法では、締め付け時のト
ルクで軸力の変動を招来する場合があることが明らかに
なった。
即ち、第5図に示すように、例えばキャップ等の上部
締結部材31と下部締結部材32とを締結する場合には、上
記の上部締結部材31および下部締結部材32にボルト孔31
a・32aを形成し、これらのボルト孔31a・32aにボルト33
を螺合して締め付けることで締結が行われることがあ
る。
この際、上記のボルト孔31a・32a間でピッチずれが生
じていた場合には、ボルト33を締め付ける途中でボルト
33とボルト孔31aとにせりが生じ、ボルト33の座部33aが
上部締結部材31に当接する着座点に到達する前に大きな
抵抗トルクが発生することになる。また、この抵抗トル
クは、第6図に示すように、ねじの緩み防止を目的とし
た変形ねじ34を使用した場合にも発生するものである。
そして、この抵抗トルクを生じた状態で、上記の角度法
による締め付けを行った場合には、第7図の実線で示す
ように、軸力が発生する時点の抵抗トルクである初期ト
ルクTsから立ち上がったトルク勾配RT(T2−T1/Δθ)
より着座点θsが求められ、この着座点θsから所定角
度θの締め付けが行われることになる。
一般に、上記の着座点θsは、一点鎖線で示す軸力勾
配RFで求められた着座点θと等しくなるものである。
ところが、上述の抵抗トルクが生じた状態で求められた
トルク勾配RTの着座点θsは、軸力勾配RFの着座点θ
よりも次式で示すだけ着座ずれθαを生じることにな
る。
θα=Ts/RT 従って、着座点θsから所定角度θで締め付けられ
たボルトは、着座点θから所定角度θで締め付けら
れたボルトと比較して、着座点θと着座点θsとの差
である着座ずれθα分の軸力不足が生じることになる。
尚、この軸力不足は、トルク法により着座点θsを求め
て締め付けを行った場合にも当然に発生するものであ
る。
このように、上記の角度法による締付方法は、特に締
め付け時のトルクが個々のボルトと異なっていた場合、
軸力を充分に安定化させることが困難であるという問題
を生じている。
そこで、上記の問題を解決する方法として、着座点θ
sに到達する以前の抵抗トルクで最も大きな抵抗トルク
Ts maxを記憶しておき、着座点θsから所定角度θ
締め付けが行われた後に、上記の抵抗トルクTs max分を
増し締めする方法が考えられる。ところが、この方法で
は、第8図に示すように、記憶された抵抗トルクTs max
が着座点θsでの初期トルクTsよりも大幅に大きくなっ
ていた場合、過剰な増し締めによるボルトの伸び折損を
招来する虞れがある。
従って、本発明においては、軸力が発生する時点の抵
抗トルクである初期トルクTsを求め、この初期トルクTs
または初期トルクTsにより生じた着座ずれθα分を増し
締めすることにより、抵抗トルクの有無、大小、或いは
変化に影響を受けることなく安定した軸力を有するよう
にボルトを締め付けることができるねじの締付方法を提
供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の係るねじの締付方法は、上記課題を解決する
ために、締め付け途中で、少なくとも2点の締付角度と
これら締付角度に対応する締付トルクとを例えば角度入
力手段やトルク入力手段等で検出し、上記締付角度と締
付トルクとで得られるトルク勾配から着座点を求め、こ
の着座点を始点として所定角度の締め付けを行うもので
あり、上記着座点に対応する初期トルクが予め設定され
た判定トルクよりも大きな場合にのみ、上記所定角度の
締め付けに加えて、初期トルクまたは初期トルクに相当
する増締角度で増し締めすることを特徴としている。
〔作 用〕
上記の構成によれば、着座点は、締め付け途中の少な
くとも2点の締付角度と、これらの締付角度に対応する
締付トルクとで得られるトルク勾配から求められる。そ
して、締め付けは、この着座点を始点として所定角度を
回転させることで行われる。
この際、上記の着座点に対応するトルクが初期トルク
として検出され、この初期トルクと判定トルクとが比較
される。この比較結果から初期トルクが判定トルクより
も小さな場合には、上記の着座点から所定角度の締め付
けが行われた時点で終了する。一方、初期トルクが判定
トルクよりも大きな場合には、着座点から所定角度の締
め付けが行われた後、さらに、初期トルクまたは初期ト
ルクに相当する増締角度で増し締めされることになる。
従って、本発明に係るねじの締付方法は、たとえトル
ク勾配から求められる着座点の軸力の発生する時点と大
幅に異なっていた場合でも、初期トルクまたは初期トル
クに相当する増締角度で増し締めすることにより安定し
た軸力を得ることが可能になっている。また、増し締め
は、着座点に対応した初期トルクを基にして行うため、
着座点に到達するまでの抵抗トルクの有無、大小、或い
は変化に影響を受けることがない。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図ないし第4図に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
本実施例に係るねじの締付方法は、第3図に示すよう
に、角度入力手段やトルク入力手段等が接続された演算
処理装置1(CPU)およびこの演算処理装置1で制御さ
れるモータ2等の締付手段からなる締め付け装置で実施
されるようになっている。
上記のモータ2は、サーボアンプ7を介して演算処理
装置1に接続されており、このサーボアンプ7は、演算
処理装置1からのナットランナースタート(N/R STAR
T)信号を受信することでモータ2を回転させるように
なっている。また、このモータ2は、回転自在なねじ締
め付け用のソケット2aを有しており、このソケット2aに
図示しないねじやボルトを嵌合して回転させるようにな
っている。
上記の回転で生じる回転角度は、モータ2と演算処理
装置1との間に設けられた角度入力手段で検出されるよ
うになっている。この角度入力手段は、モータ2の回転
軸に設けられた角度エンコーダ3と、この角度エンコー
ダ3から出力されたパルス信号を計数して演算処理装置
1に入力させる角度ゲート4・5・6とからなってい
る。また、上記のパルス信号は、図示しないが、演算処
理装置1に直接入力されるようにもなっている。
上記の角度ゲート4・5・6は、角度エンコーダ3か
らのパルス信号が入力される入力端子と、入力されたパ
ルス信号の計数値を演算処理装置1に出力する出力端子
とを有している。そして、入力端子は、ゲート端子4a・
5a・6aでパルス信号を入力するか否かのON−OFF状態が
切り換えられるようになっており、これらのゲート端子
4a・5a・6aは、それぞれ演算処理装置1の出力端子に接
続されている。
また、上記の演算処理装置1には、トルク入力手段が
設けられている。このトルク入力手段は、モータ2で生
じた締付トルクを例えば電圧等のアナログ信号に変換す
るトルクトランスデューサ8を有しており、このトルク
トランスデューサ8は、入力された複数のアナログ信号
を比較して比較結果より動作信号を出力するコンパレー
タ回路9・10・11の一方の入力端子に接続されている。
また、上記のトルクトランスデューサ8からのアナログ
信号は、図示しないA/D変換器等を介してデジタル信号
に変換された後、パルス信号単位で演算処理装置1に入
力されて記憶されるようになっている。
上記のコンパレータ回路9・10・11の他方の入力端子
には、所定のアナログ信号を出力する設定信号発生回路
12・13・14が接続されている。これらの設定信号発生回
路12・13・14は、モータ2の締付トルクがそれぞれトル
クTm・T1・T2となったときのトルクトランスデューサ8
からのアナログ信号に等しいアナログ信号を出力するよ
うになっている。これにより、これらのアナログ信号が
入力されるコンパレータ回路9・10・11は、モータ2の
締付トルクがそれぞれトルクTm・T1・T2となったときに
アナログスイッチ15・16・17に動作信号を出力するよう
になっている。
尚、上記のトルクTmは、抵抗トルクが所定以上の大き
さであるか否かを判断する判定トルクとして用いること
が可能な値に設定されており、トルクT1およびトルクT2
は、着座点から締付トルクが増加していく途中の値に設
定されている。
上記のアナログスイッチ15・16・17は、一方の端子が
演算処理装置1に接続されており、図示しない他方の端
子が例えば電源にプルアップ抵抗を介して接続されてい
る。そして、上記の両端子は、コンパレータ回路9・10
・11からの動作信号で開閉状態が切り換えられるように
なっている。これにより、アナログスイッチ15・16・17
は、モータ2が各トルクTm・T1・T2になったことを知ら
せる検出信号を演算処理装置1に出力するようになって
いる。
上記の検出信号および角度エンコーダ3からのパルス
信号が入力される演算処理装置1は、図示しないRAM(R
andom Access Memory)およびROM(Read Only Memo
ry)からなるメモリを有しており、上記のRAMには、少
なくとも各角度ゲート4・5・6から入力されるパルス
信号の計数値や演算値を記憶する演算領域と、トルクト
ランスデューサ8からの締付トルクを締付角度を示すパ
ルス信号単位に記憶するトルク特性領域とが形成されて
いる。一方、ROMには、アナログスイッチ15・16・17か
らの検出信号で角度ゲート4・5・6の開閉状態を切り
換えると共に、カウンタ領域の計数値から着座点や増締
角度等を演算してモータ2を制御するルーチンが例えば
サブルーチンとしてプログラムされている。
上記の構成において、ボルトを締め付ける場合の動作
を第1図に示すフローチャートおよび第2図に示すグラ
フに基づき以下に説明する。
先ず、ステップ(以下Sと称する。)1において、第
3図に示すモータ2のソケット2aにボルトが嵌合され、
演算処理装置1からサーボアンプ7にナットランナース
タート(N/R START)信号が出力される(S1)。上記の
信号を受信したサーボアンプ7は、モータ2を介してソ
ケット2aを回転させ、ボルトの締め付けを開始する(S
2)。
上記の締め付け途中で発生する締付トルクは、トルク
トランスデューサ8でアナログ信号に変換され、このア
ナログ信号は、コンパレータ回路9において設定信号発
生回路12からのアナログ信号と比較される。この際、設
定信号発生回路12からのアナログ信号は、抵抗トルクの
大小を判断するトルクTmを変換したアナログ信号に等し
いものであり、トルクトランスデューサ8からのアナロ
グ信号が設定信号発生回路12からのアナログ信号よりも
小さな場合には、コンパレータ回路9が動作せず、アナ
ログスイッチ15からの検出信号が演算処理装置1に入力
されないことになる。従って、演算処理装置1は、トル
クTmよりも大きな抵抗トルクが発生していないとしてNO
と判断し、S2へ処理を戻してボルトの締め付けを続行す
る。
一方、締め付けが進み、トルクトランスデューサ8か
らのアナログ信号が設定信号発生回路12からのアナログ
信号よりも大きくなった場合には、コンパレータ回路9
が動作信号をアナログスイッチ15に出力し、この動作信
号を受信したアナログスイッチ15が演算処理装置1に検
出信号を出力することになる。
そして、上記の検出信号を受信した演算処理装置1
は、トルクTmよりも大きな抵抗トルクが発生したとして
YESと判断し(S3)、角度ゲート4・5・6のゲート端
子4a・5a・6aに動作信号を出力する。これにより、角度
ゲート4・5・6は、ON状態となり角度エンコーダ3か
ら出力されるパルス信号を計数することになる(S4)。
続いて、ボルトの締め付けが継続されながら(S5)、
トルク特性領域に回転角度を示すパルス信号ごとにトル
クトランスデューサ8から得られた締付トルクが記憶さ
れる。これにより、回転角度と締付トルクとの関係であ
るT=f(θ)が得られることになる。尚、この締付ト
ルクの記憶は、少なくとも後述のS8で角度ゲート6がOF
Fされるまで継続されるものとする(S6)。
さらに、ボルトの締め付けが継続されながら(S7)、
コンパレータ回路10でトルクトランスデューサ8からの
締付トルクがトルクT1に到達したか否かが判定される。
そして、未だトルクT1に到達していない場合には、NOと
してS7に戻りボルトの締め付けが継続される。
一方、トルクT1に到達した場合には、コンパレータ回
路10から動作信号が出力され、この動作信号を受信した
アナログスイッチ16から検出信号が演算処理装置1に出
力される。これにより、演算処理装置1は、トルクT1よ
りも大きな締付トルクが発生したとしてYESと判断する
ことになる(S8)。
YESと判断した演算処理装置1は、ゲート端子6aに出
力していた動作信号を停止し、このゲート端子6aを有し
た角度ゲート6をOFF状態にする。従って、角度ゲート
6は、角度エンコーダ3から出力されるパルス信号の計
数を停止し、トルクT1に到達した時点の締付角度として
第2図に示す計数値aを保持することになる(S9)。
さらに、ボルトの締め付けが継続されながら(S1
0)、コンパレータ回路11でトルクトランスデューサ8
からの締付トルクがトルクT2に到達したか否かが判定さ
れる。そして、未だトルクT2に到達していない場合に
は、NOとしてS10に戻りボルトの締め付けが継続され
る。
一方、トルクT2に到達した場合には、コンパレータ回
路11から動作信号が出力され、この動作信号を受信した
アナログスイッチ17から検出信号が演算処理装置1に出
力される。これにより、演算処理装置1は、トルクT2よ
りも大きなトルクが発生したとしてYESと判断すること
になる(S11)。
YESと判断した演算処理装置1は、ゲート端子5aに動
作信号を出力し、このゲート端子5aを有した角度ゲート
5をOFF状態にする。従って、角度ゲート5は、角度エ
ンコーダ3から出力されるパルス信号の計数を停止し、
トルクT2に到達した時点の締付角度として計数値bを保
持することになる(S12)。
次いで、角度ゲート5・6で計数された計数値a・b
は、演算処理装置1のRAM上の演算領域に取り込まれ、
下記の計算式でトルク勾配RTが算出される。
RT=(T2−T1)/(b−a) 尚、T2およびT1は、上述のトルクT1およびトルクT2の
ことである。また、bは、トルクT1に到達して角度ゲー
ト6をOFFしたときのパルス信号の計数値であり、a
は、トルクT2に到達して角度ゲート5をOFFしたときの
パルス信号の計数値である。
そして、上記のトルク勾配RTから着座点θsが下記の
計算式で算出される。
θs=a−T1/RT さらに、トルク特性領域に記憶されたトルクと回転角
度とが上述のトルク特性領域に記憶されたT=f(θ)
の関係式で成り立つことより、着座点θsにおける初期
トルクTsが求められる。
Ts=f(θs) そして、上記の初期トルクTsとトルク勾配RTとを用い
て、着座点θsから初期トルクTsに至るまでの着座ずれ
θαに等しい増締角度θαが以下の計算式で算出され
る。
θα=Ts/RT また、上記の着座点θsにおける初期トルクTsは、ト
ルクTmと比較される。そして、トルクTmが初期トルクTs
以上の場合には、後述のS18以降の動作が行われ、トル
クTmが初期トルクTs未満の場合には、後述のS14以降の
動作が行われる(S13)。
従って、トルクTmが初期トルクTs未満となった場合に
は、ボルトの締め付けが継続され(S18)、角度ゲート
4から演算処理装置1にパルス信号の計数値が入力され
る。この際、入力された計数値は、着座点θsからの所
定角度θに増締角度θαが加えられた加算角度θ
θαと比較されることになり、締め付けは、加算角度θ
+θαと計数値とが等しくなるまで行われる(S1
9)。そして、加算角度θ+θαと計数値とが等しく
なった場合には、ナットランナーストップ(N/R STO
P)信号がサーボアンプ7に出力され(S20)、ボルトの
締め付けがモータ2の停止により終了(END)する(S2
1)。
一方、第4図に示すように、トルクTmが初期トルクTs
以上である場合には、ボルトの締め付けが継続され(S1
4)、角度ゲート4から演算処理装置1にパルス信号の
計数値が入力される。この際、入力された計数値は、着
座点θsからの所定角度θと比較される(S15)。そ
して、この所定角度θと計数値とが等しくなったとき
に、ナットランナーストップ(N/R STOP)信号がサー
ボアンプ7に出力され(S16)、ボルトの締め付けがモ
ータ2の停止により終了(END)する(S17)。
このように、本実施例のねじの締付方法は、第2図に
示すように、着座点θsにおける初期トルクTsを求め、
この初期トルクTsと予め設定しておいたトルクTmとを比
較することで、抵抗トルクが増し締めを要する程度の大
きさであるか否かを判定するようになっている。そし
て、増し締めを要すると判断した場合には、上記の初期
トルクTsを得るに相当する増締角度θαを所定角度θ
に加えて締め付ける一方、増し締めを要しないと判断し
た場合には、所定角度θで締め付けで終了するように
なっている。従って、この方法で締め付けられたボルト
は、初期トルクTsに至るまでの抵抗トルクの有無、大
小、或いは変化に影響を受けることなく安定した軸力を
得ることが可能になっている。
尚、本実施例においては、所定角度θ以降の増し締
めを増締角度θαにより行っているが、これに限定され
ることはなく、着座点θsにおける初期トルクTsで行っ
ても良い。即ち、所定角度θ以降の増し締めは、所定
角度θの締め付けを行った後、トルクトランスデュー
サ8から得られるトルクを監視し、所定角度θ以降の
トルクが初期トルクTsに等しくなるまで締め付けること
で行われていても良い。
また、本実施例においては、着座点θsを算出するト
ルク勾配RTが2点の締付トルクおよび締付角度で求めら
れているが、これに限定されることはなく、例えば3点
以上の締付トルクおよび締付角度で一層正確なトルク勾
配RTが求められるようになっていても良い。
さらに、上記の締付トルクや締付角度は、設定信号発
生回路12・13・14や角度ゲート4・5・6等のハードウ
エアで得られるようになっているが、演算処理装置1の
メモリを利用してソフトウエアで得られるようになって
いても良い。そして、この場合には、締め付け装置を安
価に構成することが可能になる。
〔発明の効果〕
本発明に係るねじの締付方法は、以上のように、締め
付け途中で、少なくとも2点の締付角度とこれら締付角
度に対応する締付トルクとを検出し、上記締付角度と締
付トルクとで得られるトルク勾配から着座点を求め、こ
の着座点を始点として所定角度の締め付けを行うもので
あり、上記着座点に対応する初期トルクが予め設定され
た判定トルクよりも大きな場合にのみ、上記所定角度の
締め付けに加えて、初期トルクまたは初期トルクに相当
する増締角度で増し締めする構成である。
これにより、初期トルクが予め設定された判定トルク
よりも大きな場合にのみ、初期トルクまたは初期トルク
に相当する増締角度で増し締めすることより、着座点に
到達するまでの抵抗トルクの有無、大小、或いは変化に
影響を受けることなく増し締めを行うことが可能にな
り、たとえトルク勾配から求められる着座点が軸力の発
生する時点と大幅に異なっていた場合でも、初期トルク
または初期トルクに相当する増締角度で増し締めするこ
とにより安定した軸力を得ることが可能になるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、本発明の一実施例を示すもので
ある。 第1図は、ねじの締付方法による動作手順を示すフロー
チャートである。 第2図は、締付角度とトルクとの関係を示すグラフであ
る。 第3図は、締め付け装置のブロック図である。 第4図は、締付角度とトルクとの関係を示すグラフであ
る。 第5図ないし第8図は、従来例を示すものである。 第5図は、ボルトがせった状態を示す説明図である。 第6図は、変形ねじの平面図である。 第7図は、締付角度に対するトルクおよび軸力の関係を
示すグラフである。 第8図は、締付角度とトルクとの関係を示すグラフであ
る。 1は演算処理装置、2はモータ、3は角度エンコーダ、
4・5・6は角度ゲート、7はサーボアンプ、8はトル
クトランスデューサ、9・10・11はコンパレータ回路、
12・13・14は設定信号発生回路、15・16・17はアナログ
スイッチである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】締め付け途中で、少なくとも2点の締付角
    度とこれら締付角度に対応する締付トルクとを検出し、
    上記締付角度と締付トルクとで得られるトルク勾配から
    着座点を求め、この着座点を始点として所定角度の締め
    付けを行うものであり、 上記着座点に対応する初期トルクが予め設定された判定
    トルクよりも大きな場合にのみ、上記所定角度の締め付
    けに加えて、初期トルクまたは初期トルクに相当する増
    締角度で増し締めすることを特徴とするねじの締付方
    法。
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