JP2688710B2 - 歯牙用接着剤組成物 - Google Patents

歯牙用接着剤組成物

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JP2688710B2 JP63270395A JP27039588A JP2688710B2 JP 2688710 B2 JP2688710 B2 JP 2688710B2 JP 63270395 A JP63270395 A JP 63270395A JP 27039588 A JP27039588 A JP 27039588A JP 2688710 B2 JP2688710 B2 JP 2688710B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J4/00Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、歯牙用接着剤組成物に関する。
従来の技術 歯牙に対して接着性を有する接着剤が従来より種々知
られている。例えば、特開昭54−11149号公報には、4
−メタクリロキシエチルトリメリテートにビニル系単量
体及びラジカル重合開始剤又は光増感剤を配合してなる
接着剤組成物が記載されている。
発明の課題 本発明者らは、(メタ)アクリロキシ基を有する芳香
族オキシカルボン酸と共に、これ以外の単量体と重合開
始剤とを含有する接着剤組成物が初期接着力と接着耐久
性、特に、耐水性とのバランスにすぐれ、歯牙用接着剤
組成物として好適に用いることができることを見出し
て、本発明に至つたものである。
課題を解決するための手段 本発明による歯牙用接着剤組成物は、 (A)一般式 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)で表わされる
(メタ)アクリレート系単量体、 (B)分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル
オキシ基を有する上記(I)以外のラジカル重合性単量
体、及び (C)ラジカル重合開始剤 からなる。
前記一般式(I)で表わされる(メタ)アクリレート
系単量体(A)の具体例としては、3−(メタ)アクリ
ロキシサリチル酸、4−(メタ)アクリロキシサリチル
酸、5−(メタ)アクリロキシサリチル酸、3−ヒドロ
キシ−2−(メタ)アクリロキシ安息香酸、3−ヒドロ
キシ−4−(メタ)アクリロキシ安息香酸、3−ヒドロ
キシ−5−(メタ)アクリロキシ安息香酸、3−ヒドロ
キシ−6−(メタ)アクリロキシ安息香酸、4−ヒドロ
キシ−2−(メタ)アクリロキシ安息香酸、4−ヒドロ
キシ−3−(メタ)アクリロキシ安息香酸等を挙げるこ
とができる。これらは単独で又は2種以上の混合物とし
て用いられる。上記したなかでは、3−(メタ)アクリ
ロキシサリチル酸、4−(メタ)アクリロキシサリチル
酸又は5−(メタ)アリロキシサリチル酸が好ましく、
特に、4−(メタ)アクリロキシサリチル酸又は5−
(メタ)アクリロキシサリチル酸が好ましく用いられ
る。
本発明による歯牙用接着剤組成物(以下、単に組成物
ということがある。)において用いる前記(I)以外の
ラジカル重合性単量体(B)は、分子内に少なくとも1
つの(メタ)アクリロキシ基を有する単量体である。単
官能性単量体(B1)としては、例えば、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸の炭化水素エステル、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸のヒドロキシアルキルエステル、エチレングリコール
モノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、エ
チレングリコールモノドデシルエーテル(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチル
エーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等の(ポ
リ)アルキレングリコールモノエーテル(メタ)アクリ
レート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パー
フルオロオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)ア
クリル酸のフルオロアルキルエステル、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラ
ン等の(メタ)アクリロキシアルキル基を有するシラン
化合物、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート
等を挙げることができる。
また、多官能性単量体(B2)として、例えば、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリテート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のアル
カンポリオールポリ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート等の(ポリ)オキシアルカンポリオー
ルポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
更に、多官能性単量体(B2)として、上記以外にも、
例えば、一般式 (式中、Rは水素又はメチル基を示し、nは0又は正の
整数を示し、R1は−(CH2−、−(CH2−、 を示す。) で表わされるエポキシ(メタ)アクリレート、一般式 (式中、Rは水素又はメチル基を示し、R1 を示す。) で表わされる脂肪族又は芳香族系のジ(メタ)アクリレ
ート、一般式 (式中、Rは水素又はメチル基を示し、R1 を示す。) で表わされる脂肪族系ジ(メタ)アクリレート等を挙げ
ることができる。
更には、分子中に少なくとも1つのウレタン結合を有
する多官能(メタ)アクリレート、例えば、ジイソシア
ネート化合物1モルと2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート2モル
との付加物等も例示することができる。
上記ジイソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環
族、芳香族ジイソシアネートのいずれをも用いることが
できる。従つて、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘ
キシルジメチルメタン−p,p′−ジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジ
イソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等を例示
することができる。
従つて、前記分子中に少なくとも1つのウレタン結合
を有する多官能(メタ)アクリレートとして、例えば、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素又はメチル基を示す。) 等を例示することができる。
多官能(メタ)アクリレート系単量体としては、前記
例示したもの以外に、更に、一般式 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、R1は少なく
とも1つの芳香環を有し、且つ、分子内に酸素原子又は
硫黄原子を有していてもよい2価の芳香族残基を示し、
n及びmはそれぞれ正の整数を示す。) で表わされるものを挙げることができる。
かかる多官能(メタ)アクリレート系単量体の具体例
として、例えば、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜20である。) 等を挙げることができる。
また、更に、分子内に少なくとも1つの(メタ)アク
リロキシ基と共に酸性基を有する(メタ)アクリレート
系単量体(B3)としては、分子内に少なくとも1つの
(メタ)アクリロキシ基を有する芳香族ポリカルボン酸
又はその酸無水物(B3-1)や、或いは分子内に少なくと
も1つの(メタ)アクリロキシ基を有するリン酸又はス
ルホン酸の部分エステル(例えば、リン酸のモノエステ
ル、ジエステル又はその混合物、スルホン酸のモノエス
テル等)(B3-2)等を挙げることができる。
分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を
有する芳香族ポリカルボン酸又はその酸無水物(B3-1
としては、例えば、分子内に少なくとも2つのヒドロキ
シル基を有し、且つ、酸素原子を含有していてもよいア
ルカンポリオールのうち、少なくとも1つのヒドロキシ
基が(メタ)アクリル酸のエステルを形成し、且つ、少
なくとも1つのヒドロキシル基が少なくとも3つのカル
ボキシル基を有する芳香族ポリカルボン酸の1つのカル
ボキシル基とエステルを形成している構造を有する(メ
タ)アクリロキシ基含有芳香族ポリカルボン酸又はその
酸無水物を挙げることができる。
上記少なくとも3つのカルボキシル基を有する芳香族
ポリカルボン酸のうちでは、更に、少なくとも3つ以上
のカルボキシル基のうちで少なくとも2つのカルボキシ
ル基が芳香環上の隣接する炭素原子に結合した芳香族ポ
リカルボン酸であることが好ましく、かかる芳香族ポリ
カルボン酸の具体例として、例えば、ヘミメリト酸、ト
リメリト酸、プレニト酸、メトフアン酸、ピロメリト酸
等を挙げることができる。
前記(メタ)アクリロキシ基含有芳香族ポリカルボン
酸又はその酸無水物としては、例えば、4−(メタ)ア
クリロキシメトキシカルボニルフタル酸又はその無水
物、4−(メタ)アクリロキシエトキシカルボニルフタ
ル酸又はその無水物、4−(メタ)アクリロキシブトキ
シカルボニルフタル酸又はその無水物、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは6〜12
の整数を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは2〜50
の整数を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは1〜50
の整数を示す。)、 4−〔2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプ
ロポキシカルボニル〕フタル酸又はその酸無水物、2,3
−ビス(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピ
ル(メタ)アクリレート又はその酸無水物、2−(3,4
−ジカルボキシベンゾイルオキシ)−1,3−ジメタクリ
ロキシプロパン又はその酸無水物等を例示することがで
きる。
また、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキ
シ基を有するリン酸又はスルホン酸の部分エステル(リ
ン酸のモノエステル、ジエステル又はその混合物、スル
ホン酸のモノエステル)(B3-2)としては、具体的に
は、例えば、2−(メタ)アクリロキシエチルフエニル
アシドホスフエート、ビス〔2−(メタ)アクリロキシ
エチル〕アシドホスフエート、ビス〔3−(メタ)アク
リロキシプロピル〕アシドホスフエート、2−(メタ)
アクリロキシエチルフエニルホスフエート、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。) 等を例示することができる。
以上に例示したなかでは、単官能(メタ)アクリレー
ト系単量体(B1)としては、特に、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等の
アルキル(メタ)アクリレートや、或いは2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートが好ましく用いられる。
また、多官能(メタ)アクリレート系単量体(B2)と
しては、アルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)オキシアルカンポリオールのポリ(メタ)
アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、分子内
に少なくとも1つのウレタン結合を有する脂肪族又は脂
環族(メタ)アクリレート、及び芳香環を有する(ポ
リ)オキシアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート等が好ましく、特に、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。)、 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜10である。) (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、m+n=2
〜10である。) 等が好ましい。
また、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキ
シ基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレート系単量
体(B3)のうちでは、分子内に少なくとも1つの(メ
タ)アクリロキシ基を含有する芳香族ポリカルボン酸又
はその酸無水物(B3−1)が好ましく用いられる。
これらは単独にて、又は二種以上の混合物として用い
ることができる。
本発明においては、ラジカル重合開始剤としては、上
記のような単量体を重合させて、硬化させ得るものが用
いられる。このようなラジカル重合開始剤としては、有
機過酸化物、アゾ系化合物、トリアルキルボロン及びそ
の類縁体、有機過酸化物−アミン類混合系等が用いられ
る。
有機過酸化物としては、通常、重合開始剤として用い
られるものであれば、特に限定されることなく、任意の
ものを用いることができる。例えば、ジベンゾイルパー
オキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキシベンゾエート等を挙
げることができる。
アゾ系化合物としても、通常、重合開始剤として用い
られるものであれば、特に限定されることなく、任意の
ものを用いることができる。例えば、2,2′−アゾビス
(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2
−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2−アゾ
ビスイソブチレート、1,1′−アゾビス(1−シクロヘ
キサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イ
ソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル)等を挙げることができる。
トリアルキルボロンとしては、例えば、トリエチルボ
ロン、トリ−n−プロピルボロン、トリイソプロピルボ
ロン、トリ−n−ブチルボロン、トリイソブチルボロ
ン、トリ−n−アミルボロン、トリイソアミルボロン、
トリ−s−アミルボロン等を挙げることができる。ま
た、これらの一部が酸化されたトリアルキルボロン類縁
体も用いることができる。
また、有機過酸化物−アミン混合系としては、前述し
たような有機過酸化物と芳香族アミンとの混合物が好ま
しく用いられる。芳香族アミンとしては、例えば、第1
級、第2級及び第3級アミンのいずれをも用いることが
できるが、特に、第3級アミンが好ましく用いられる。
かかる芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、トル
イジン、キシリジン、フエニレンジアミン、N,N−ジメ
チルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ(β−
ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−ジメチルトルイジ
ン、N,N−ジエチルトリイジン、N,N−ジメチルアニシジ
ン、N,N−ジエチルアニシジン、N,N−ジメチル−t−ブ
チルアニリン、N,N−ジエチル−t−ブチルアニリン、
N,N−ジメチル−p−クロロアニリン、ジフエニルアミ
ン、N,N−(β−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン
等を例示することができる。
これらのなかでは、特に、N,N−ジメチル−p−トル
イジン、N,N−ジメチル−p−t−ブチルアニリン、N,N
−ジメチルアニシジン、N,N−ジメチル−p−クロロア
ニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トル
イジン等のように、ベンゼン環のp−位置に電気供与性
置換基を有する第3級芳香族アミンが好ましい。
本発明による組成物は、光照射によつて硬化させて、
接着機能を発現させることもできる。かかる場合には、
接着剤組成物は、ラジカル重合開始剤として、光重合開
始剤を含有する。光重合開始剤は、α−ケトカルボニル
化合物の単独、又はこれとアミン類若しくは芳香族系窒
素含有縮合環化合物との組合わせからなる。
上記α−ケトカルボニル化合物としては、例えば、α
−ジケトン、α−ケトアルデヒド、α−ケトカルボン
酸、α−ケトカルボン酸エステル等が好ましく用いられ
る。より具体的には、例えば、ジアセチル、2,3−ペン
タジオン、2,3−ヘキサジオン、ベンジル、4,4′−ジメ
トキシベンジル、4,4′−ジエトキシベンジル、4,4′−
オキシベンジル、4,4′−ジクロロベンジル、4−ニト
ロベンジル、α−ナフチル、β−ナフチル、カンフアー
キノン、1,2−シクロヘキサンジオン等のα−ジケト
ン、メチルグリオキザール、フエニルグリオキザール等
のα−ケトアルドヒド、ピルビン酸、ベンゾイルギ酸、
フエニルピルビン酸、ピルビン酸メチル、ベンゾイルギ
酸エチル、フエニルピルビン酸メチル、フエニルピルビ
ン酸ブチル等のα−ケトカルボン酸又はそのエステルが
用いられる。
これらα−ケトカルボニル化合物のなかでは、特に、
安定性等の点から、α−ジケトンが好ましく、例えば、
特に、ジアセチル、ベンジル又はカンフアーキノンが好
ましく用いられる。
また、α−ケトカルボニル化合物と組合わせて用いら
れるアミン類としては、脂肪族アミン又は芳香族アミン
が好ましい。特に好適な芳香族アミンは、一般式 (式中、R1は水素アルキル基又はヒドロキシアルキル基
を示し、R2は水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基
又はアリール基を示し、R3はアシル基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアシル基、置
換基を有していてもよいカルバモイル基、シアノ基、ニ
トロ基又はハロゲン原子を示す。) で表わされる置換芳香族アミンである。
かかる置換芳香族アミンの具体例として、例えば、4
−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジエチルアミ
ノベンズアルデヒド、4−(メチルフエニルアミノ)ベ
ンズアルデヒド、4−(β−ヒドロキシエチルメチルア
ミノ)ベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノ安息香
酸、4−ジエチルアミノ安息香酸、4−(メチルフエニ
ルアミノ)安息香酸、4−(β−ヒドロキシエチルメチ
ルアミノ)安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチ
ル、4−ジエチルアミノ安息香酸メチル、4−(メチル
フエニルアミノ)安息香酸メチル、4−(β−ヒドロキ
シエチルメチルアミノ)安息香酸プロピル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸フエニル、4−ジメチルアミノフタル
酸、4−ジメチルアミノイソフタル酸ジメチル、N,N−
ジメチルシアノアニリン、N,N−ジメチルニトロアニリ
ン、N,N−ジメチルクロロアニリン、N,N−ジメチルブロ
モアニリン、N,N−ジメチル−o−ヨードアニリン、N,N
−ジエチルシアノアニリン、N,N−ジエチル−p−クロ
ロアニリン、N,N−ジプロピル−p−シアノアニリン,N,
N−メチルフエニル−p−シアノアニリン、N,N−β−ヒ
ドロキシエチルメチル−p−クロロアニリン、N,N−ジ
メチル−2,4−ジシアノアニリン、N,N−ジメチル−2,4
−ジニトロアニリン、N,N−ジメチル−2,4−ジクロロア
ニリン等を例示することができる。
これらの置換芳香族アミンのうちでは、4−ジアルキ
ルアミノベンズアルデヒド、4−ジアルキルアミノ安息
香酸、4−ジアルキルアミノ安息香酸エステル、N,N−
ジアルキル−p−シアノアニリン等が好ましく、特に、
4−ジエチルアミノ安息香酸が好ましく用いられる。
また、α−ケトカルボニル化合部と組合わせて用いら
れる芳香族系窒素含有縮合環化合物としては、一般式 (式中、Xは>NR2、酸素原子又は硫黄原子を示し、Y
は水素、−SR3又は1〜3価の金属を示し、R1はアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン原子を示
し、nは0〜4の整数を示し、nが2以上のときはR1
相互に相異なる基であつてもよく、R2は水素原子、アル
キル基、アリール基又はアラルキル基を示し、R3はアル
キル基、アリール基又は一般式 (式中、X、R1及びnは前記と同じである。) で表わされる基である。) で表わされる化合物が好ましく用いられる。
このような芳香族系窒素含有縮合環化合物としては、
例えば、2−メルカプトベンツイミダゾール、2−メル
カプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、2−メルカプトメチルベンツイミダゾール、2
−メルカプトメチルベンゾオキサゾール、2−メルカプ
トメチルベンゾチアゾール、ジベンゾオキサジルジスル
フイド、ジベンゾチアジルジスルフイド、2−(フエニ
ルチオ)ベンゾチアゾールや、これらの金属塩、例え
ば、ナトリウム塩、亜鉛(II)塩、銅(II)塩、ニツケ
ル塩、2−メルカプトジメチルンベンツイミダゾール、
2−メルカプトジメチルベンゾオキサゾール、2−メル
カプトジメチルベンゾチアゾール等を例示することがで
きる。
これらの硫黄化合物のなかでは、2−メルカプトベン
ツイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、
2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトメチ
ルベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフイド、
2−メルカプトベンツイミダゾール亜鉛(II)塩、2−
メルカプトベンゾチアゾール亜鉛(II)塩、2−メルカ
プトメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩が好ましく、
特に、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプ
トメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩、2−メルカプ
トメチルベンゾチアゾール亜鉛(II)塩が好ましく用い
られる。
本発明による組成物は、以上に説明した成分に加え
て、必要に応じて、その他の成分、例えば、他の重合性
単量体、有機溶剤、粉末状無機充填剤、有機重合体、重
合抑制剤等の適宜量を含有することができる。
上記他の重合性単量体としては、例えば、塩化ビニ
ル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル等のビニルエーテル類、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ス
チルベン等のアルケニルベンゼン類等を挙げることがで
きる。
有機溶剤としては、例えば、エタノール、アセトン、
酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
粉末状無機充填剤としては、例えば、カオリン、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム、シリカ、シリカ・アルミ
ナ、酸化チタン、リン酸カルシウム、ガラス粉末、石英
粉末等を挙げることができる。
有機重合体としては、例えば、ワツクス、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル、これらの共重合体等を例示することが
できる。
本発明による組成物は、(A)前記一般式(I)で表
わされる(メタ)アクリレート系単量体、(B)分子内
に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ基を有する前
記一般式(I)で表わされる(メタ)アクリレート系単
量体以外のラジカル重合性単量体及び(C)ラジカル重
合開始剤、及び必要に応じて前記その他の添加剤を混合
することによつて得ることができる。
ここに、上記(A)、(B)及び(C)の各成分は、
その用途に応じて、広範囲に変化させることができる。
しかし、本発明による接着剤組成物は、好ましくは、
(A)前記一般式(I)で表わされる(メタ)アクリレ
ート系単量体0.01〜95重量%、(B)分子内に少なくと
も1つの(メタ)アクリロキシ基を有する前記一般式
(I)で表わされる(メタ)アクリレート系単量体以外
のラジカル重合性単量体99.99〜5重量%、及びこれら
(A)及び(B)成分の合計量100重量部について、
(C)ラジカル重合開始剤0.01〜100重量部を含有す
る。特に、好ましくは、(A)成分0.5〜10重量%、
(B)成分99.5〜90重量%、及びこれら(A)及び
(B)成分の合計量100重量部について、(C)ラジカ
ル重合開始剤0.1〜30重量部を含有する。
更に、本発明による組成物は、その使用に際しての操
作性を高めるために、前記成分の一部を予め溶剤に溶解
しておき、使用時に残余の成分と混合するか、又は別々
に被着面に塗布し、被着面重合硬化させることもでき
る。
尚、ラジカル重合開始剤(C)のうち、前記したトリ
アルカリボロン及びその類縁体は、前記(A)成分及び (B)成分の単量体と混合すると、通常、数秒から数十
分の間に重合を開始させるので、前記(A)成分及び
(B)成分の単量体とは別に保存し、使用直前に混合す
るのが好ましい。また、有機過酸化物−アミン類混合系
については、有機過酸化物とアミン類とを混合すると、
これらの間に酸化還元反応が進行して、重合開始活性を
失なうために、有機過酸化物とアミン類はこれらを別々
に保存しておき、使用直前に混合するのが好ましい。
発明の効果 本発明による接着剤組成物は、歯牙に対して高い接着
力を有し、しかも、被着体に対する初期接着力と接着耐
久性、特に、耐水性とのバランスもすぐれている。
実施例 以下に、(メタ)アクリロキシサリチル酸の合成例を
示す参考例と共に、実施例を挙げて、本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、以下において、略号はそれぞれ下記を意味
する。
MMA:メチルメタクリレート BMA:n−ブチルメタクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート 1G:エチレングリコールジメタクリレート 3G:トリエチレングリコールジメタクリレート PMMA:ポリメチルメタクリレート NPG:ネオペンチルグリコールジメタクリレート BPO:ジベンゾイルパーオキサイド AIBN:2,2′−アゾビスイソブチロニトリル TBB−O:トリ−n−ブチルボロンの部分酸化物 DEPT:N,N−ジエタノール−p−トルイジン DMPT:N,N−ジメチル−p−トルイジン CQ:カンフアーキノン BZ:ベンジル DEABA:N,N−ジエチルアミノ安息香酸 MBT:2−メルカプトベンゾチアゾール HQME:ハイドロキノンモノメチルエーテル 参考例1 (4−メタクリロキシサリチル酸の合成) 300ml容量の滴下ろうと、温度計及び撹拌羽根を取り
付けた1000ml容量の3つ口フラスコに2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸10g(64.9mmol)及び17重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液300gを入れ、上記2,4−ジヒドロキシ安息香
酸を完全に溶解させた後、撹拌しつつ、窒素気流下、氷
水浴上にて5℃まで冷却した。
次いで、これにメタクリル酸クロライド8g(76.5mmo
l)とクロロホルム200mlの混合物を滴下ろうとから約1
時間を要して滴下した。この滴下終了後、そのまま約4
〜5℃の氷冷下に撹拌を4時間続けた。
反応終了後、クロロホルム層と水層とを分離した。ク
ロロホルム層を5%塩酸水溶液で洗浄し、無水硫酸ナト
リウム上で脱水乾燥した後、エバポレーターにてクロロ
ホルムを留去して、粗結晶を得た。
水層は、そのまま撹拌下に35%塩酸水溶液を滴下し
て、pHを1以下とし、析出した結晶を濾取した。赤外線
吸収スペクトルによつて、この結晶が上で得た結晶と同
一であることを確認した後、両者を併せた(粗収量12.4
4g、粗収率86.3%)。粗結晶を水/エタノールから再結
晶して、精製品9.87gを得た(収率68.4%)。
分析データを以下に示す。
融点:143℃ IR(KBr錠剤法、cm-1):1730,1640,1245,1160. NMR[重DMSO中、δ):2.0(s,3H),5.9(t,1H),6.25
(s,1H),6.7(d,1H),6.8(s,1H),7.9(d,1H),11.9
(br,2H). 質量分析:222(M+) 元素分析: 実測値 C,58.97;H,4.60;0,36.25 計算値 C,59.46;H,4.54;0,36.01 参考例2 (5−メタクリロキシサリチル酸の合成) 300ml容量の滴下ろうと、温度計及び撹拌羽根を取り
付けた1000ml容量の3つ口フラスコに2,5−ジヒドロキ
シ安息香酸10g(64.9mmol)及び17重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液300gを入れ、上記2,5−ジヒドロキシ安息香
酸を完全に溶解させた後、撹拌しつつ、窒素気流下、氷
水浴上にて5℃まで冷却した。
次いで、これにメタクリル酸クロライド8g(76.5mmo
l)とクロロホルム200mlの混合物を滴下ろうとから約1
時間を要して滴下した。この滴下終了後、そのまま約4
〜5℃の氷冷下に撹拌を4時間続けた。
反応終了後、クロロホルム層と水層とを分離した。ク
ロロホルム層を5%塩酸水溶液で洗浄し、無水硫酸ナト
リウム上で脱水乾燥した後、エバポレーターにてクロロ
ホルムを留去して、粗結晶を得た。
水層は、そのまま撹拌下に35%塩酸水溶液を滴下し
て、pHを1以下とし、析出した結晶を濾取した。赤外線
吸収スペクトルによつて、この結晶が上で得た結晶と同
一であることを確認した後、両者を併せた(粗収量13.0
1g、粗収率90.2%)。粗結晶を水/エタノールから再結
晶して、精製品9.54gを得た(収率66.2%)。
分析データを以下に示す。
融点:144℃ IR(KBr錠剤法、cm-1):1740,1660,1450,1235,1140. NMR(重DMSO中、δ):2.0(s,3H),5.9(t,1H),6.3
(s,1H),7.0−7.6(m,3H). 質量分析:222(M+) 元素分析: 実測値 C,59.22;H,4.56;0,35.95 計算値 C,59.46;H,4.54;0,36.01 実施例1 屠殺後に直ちに抜去し、歯根部及び歯髄を除去した
後、冷凍保存した牛歯の表面をエメリーペーパー#600
を用いて研磨し、エナメル質の部分を平滑にし、次い
で、65%のリン酸水溶液を用いて、30秒間表面をエツチ
ングした。その表面に接着面積を規定するために、直径
5mmの穴を有する厚さ0.1mmのセロハンテープを貼り付け
た。
MMA(和光純薬工業(株)製)95重量部、4−メタク
リロキシサリチル酸5重量部及びHQME(和光純薬工業
(株)製)0.01重量部を十分に混合して、溶液を得た。
別に、TBB−O(サンメデイカル(株)製スーパーボ
ンドC&B用キヤタリスト)1重量部及びPMMA(サンメ
デイカル(株)製スーパーボンドC&B用ポリマー粉末
クリア)2重量部の混合物を調製した。
上記溶液4重量部とこの混合物2重量部とを混合し
て、接着剤とし、直ちに筆を用いて、前記セロハンテー
プ上に少量を塗布し、これにアクリル製ロツドを接着し
た。
1時間後、この試料を60℃と4℃の水中にそれぞれ1
分間浸漬するヒート・サイクルを300回行なつた。この
後、23℃の温度にて2mm/分の速度にて牛歯とアクリル製
ロツドとの間の接着力を測定した。試験は10個の試料に
ついて行ない、その平均値にて結果を示す。
接着試験後の破断面は、殆どが接着剤の凝集破壊であ
つて、接着力の平均値は152kg/cm2であつた。
比較例1 実施例1において、MMA(和光純薬工業(株)製)100
重量部及びHQME(和光純薬工業(株)製)0.01重量部を
よく混合して得た均一な溶液4重量部と、TBB−O(サ
ンメデイカル(株)製スーパーボンドC&B用ポリマー
粉末クリア)1重量部及びPMMA(サンメデイカル(株)
製スーパーボンドC&B用キヤタリスト)2重量部との
混合物を接着剤とした以外は、実施例1と同様にして、
接着力を測定した結果、12kg/cm2であつた。接着試験後
の破断面は、殆どが界面剥離であつた。
実施例2 屠殺後に直ちに抜去し、歯根部及び歯髄を除去した
後、冷凍保存した牛歯の表面をエメリーペーパー#600
を用いて研磨し、象牙質の部分を平滑にし、次いで、65
%のリン酸水溶液を用いて、30秒間表面をエツチングし
た。その表面に接着面積を規定するために、直径5mmの
穴を有する厚さ0.1mmのセロハンテープを貼り付けた。
MMA(和光純薬工業(株)製)85重量部、HEMA(和光
純薬工業(株)製)10重量部、4−メタクリロキシサリ
チル酸5重量部及びHQME(和光純薬工業(株)製)0.01
重量部を十分に混合して、溶液を得た。
この溶液4重量部とTBB−O(サンメデイカル(株)
製スーパーボンドC&B用キヤタリスト)1重量部及び
PMMA(サンメデイカル(株)製スーパーボンドC&B用
ポリマー粉末クリア)2重量部とを混合して、接着剤と
し、直ちに筆を用いて、前記セロハンテープ上に少量を
塗布し、これにアクリル製ロツドを接着した。
室温にて1時間放置した後、37℃の水中に24時間浸漬
し、続いて、23℃の温度にて2mm/分の速度にて牛歯とア
クリル製ロツドとの間の接着力を測定した。試験は10個
の試料について行ない、その平均値にて結果を示す。
接着試験後の破断面は、接着剤の凝集破壊と界面剥離
が混在し、接着力の平均値は83kg/cm2であつた。
比較例2 実施例1において、MMA(和光純薬工業(株)製)90
重量部、HEMA(和光純薬工業(株)製)10重量部及びHQ
ME(和光純薬工業(株)製)0.01重量部をよく混合して
得た均一な溶液4重量部と、TBB−O(サンメデイカル
(株)製スーパーボンドC&Bキヤタリスト)1重量部
及びPMMA(サンメデイカル(株)製スーパーボンド7C&
Bポリマー粉末クリア)2重量部との混合物を接着剤と
した以外は、実施例1と同様にして、接着力を測定した
結果、41kg/cm2であつた。接着試験後の破断面は、殆ど
が界面剥離であつた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(I) (式中、Rは水素又はメチル基を示す。) で表わされる(メタ)アクリレート系単量体、 (B)分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロキシ
    基を有する上記(I)以外のラジカル重合性単量体、及
    び (C)ラジカル重合開始剤 からなることを特徴とする歯牙用接着剤組成物。
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