JP2683749B2 - バッフル付きガラス溶融炉 - Google Patents

バッフル付きガラス溶融炉

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JP2683749B2
JP2683749B2 JP11849888A JP11849888A JP2683749B2 JP 2683749 B2 JP2683749 B2 JP 2683749B2 JP 11849888 A JP11849888 A JP 11849888A JP 11849888 A JP11849888 A JP 11849888A JP 2683749 B2 JP2683749 B2 JP 2683749B2
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コーニング グラス ワークス
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はガラス溶融炉の改良に関し、特に詳細には内
部に少なくとも1枚のバッフル(じゃま板)を有し、内
部のガラスの流れを制限したり、方向づけたりして温度
調節および精製を向上させる改良されたガラス溶融炉に
関する。
(従来技術) ガラス溶融炉において溶融ガラスのうちの一点がガラ
ス溶融炉内にとどまる時間は滞留時間と呼ばれている。
滞留時間はガラスの品質に重大な影響を与える。実際の
ところ、ガラス溶融炉内の溶融ガラスのすべての部分が
同一の滞留時間をもつわけではない。それ故、ガラスの
一点がガラス溶融炉の流入端から流出口まで流れていく
のにかかる最小の時間を最小滞留時間(以下MRTと称す
ることもある)と呼ぶ。
実際ガラスの品質はMRTの関数である。MRTが短すぎる
とガラスは十分に溶融しなかったり、精製されなかった
りし、MRTが長すぎるとガラス溶融炉の効率が低下す
る。このため、MRTを正確に制御する前に、MRTに影響を
与える要素の特性を明らかにし、その量を定めることが
必要とされる。
MRTに影響を与える要素の1つとしてガラス溶融炉の
流入端から流出口までの最短流路が挙げられる。溶融ガ
ラスは普通ガラス溶融炉内で一律に直線的に流動するわ
けでないので、最短流路は必ずしも流入端から流出口ま
での直線であるとは限らない。
ガラスの密度がガラスの温度の関数であることもよく
知られていることである。ガラス溶融炉に局部的に加熱
するために、溶融ガラス内に温度差が生じ、より高温で
軽くなったガラスはガラス溶融炉の上部に上昇してい
き、より低温で重いガラスは下部の方に沈んでいく。溶
融ガラスのこの動きは一般に対流と呼ばれる。
ガラス溶融炉の流入端から流出口までの最短流路はガ
ラス溶融炉内の上昇したり下降したりする溶融ガラスの
流れのパターンの関数である。加熱する位置および加熱
の大きさ、ガラス組成、ガラス溶融炉の形状寸法がガラ
ス溶融炉内のガラスの対流のパターンおよびMRTに影響
する。加熱の大きさと位置はガラス溶融炉の中のガラス
の流れの大きさと方向に影響を与える。また、ガラスの
対流はそのガラスの赤外線透過に強力に影響され、ガラ
スの赤外線透過はガラス組成に大きく左右されるもので
あるので、ガラス組成はガラスの対流に影響を与える。
ガラス組成のわずかな変化がガラスの赤外線透過に重大
な変化をもたらすため、ガラスの赤外線透過を制御する
ことは困難である。一方、ガラス溶融炉の形状寸法は、
一旦ガラス溶融炉が作られてしまうと最も改めるのが困
難なものなので、このガラス溶融炉の形状寸法がガラス
の対流に影響を与える要素の中で最も重大なものであ
る。
ガラス溶融炉内のガラスの体積が比較的大きくて何も
拘束されないと、ガラスは加熱の影響を受けてガラス溶
融炉内をどこでも自由に流動することができる。このよ
うな加熱によって起こる何も拘束さえないガラスの流動
は自由対流と呼ばれる。ガラスを比較的小さい体積に押
し込めると、例えばパイプやダクトの中に閉じ込める
と、ガラスの流動する方向が規定される。このようなガ
ラスの流動は強制対流と呼ばれる。
ガラスの流動する方向が規定されて、ガラスが強制対
流にのって流動していくようにガラス溶融炉を設計する
MRTをより正確に制御することができる。
ガラス溶融炉が一種類のガラスだけを溶融するように
設計されたものである場合は、その特定の種類のガラス
に最適のMRTを生じるように固定して形成すればよい
が、多くの種類のガラスを溶融するように設計されたも
のである場合、それぞれの種類のガラスにそのガラス成
分に適してMRTを生じられるように、様々な条件の下で
の使用が可能な融通のきく設計としなければならない。
ある種類のガラスは、一定の時間持続して比較的高温
に当てた時、またガラス溶融炉の軸方向に流入端から流
出端まで延びる最短流路を横切る、水平方向に延びる面
に沿った、深さの限定された流路などのような長さを延
長した流路に沿って流れた時、品質が向上することが発
見されている。ガラスを比較的高温に当てることによっ
てガラスのバッチ材料の溶融が促進され、ガラス中に溶
融しない材料の固まりが残るという問題が大幅に減じら
れる。ガラス溶融炉の横方向に延びる、深さが限定され
た水平の流路は、ガラス中の気泡や固まりを凝集し、上
方に移動させ、ガラスの外に出す働きをするのと同時に
ガラス溶融炉内部の流路の長さを長くしてMRTを長くす
る働きをする。
(発明の目的) 本発明の目的は、以下に述べるようなバッフルを用い
ることによってガラス中の気泡や固まりを除去し、MRT
を長くしてガラスの品質を向上させる、バッフル付きガ
ラス溶融炉を提供することである。モリブデンのような
変形やクリープに対する抵抗力が大きい物質で形成され
たバッフルはまた、ガラス溶融炉を個々の領域に仕切
り、その領域それぞれに別々の温度制御を行うことも可
能にするので、色々な種類のガラス組成を溶融するのに
使用できる融通のきくガラス溶融炉となる。本発明の他
の利点は以下に述べられている。
(発明の構成) 本発明によるバッフル付きガラス溶融炉は好ましい実
施例において、溶融ガラスの電解槽を内部に含む容器を
形成する、垂直に延びる側壁および底壁を有する垂直型
ガラス溶融炉からなっている。ガラスを溶融する熱エネ
ルギーをガラス溶融炉に加える溶融手段が設けられてい
る。溶融ガラスは流路に沿ってガラス溶融炉の流入端か
ら流出口まで、このようなガラスの一定の温度に対して
特有な流速で進む。溶融ガラスは、溶融手段が加えた熱
エネルギーが少なくとも一部の原因となって生じた、ガ
ラス溶融炉内のガラスの温度差によって生じる少なくと
も1つの対流のパターンを形成する。溶融ガラス内に位
置しているバッフル手段は溶融ガラスの流路を横切って
ガラス溶融炉の横方向に延びる障壁を形成している。こ
の障壁には溶融ガラスの流路が設けられている。バッフ
ル手段はガラス溶融炉を少なくとも2つの領域に仕切
り、1つの領域からもう1つの領域内に進む強制対流を
起こす。バッフル手段はまた流入端からバッル手段に設
けられた流路を通り流出口に至るまでの溶融ガラスの流
路の長さを長くし、個々の流路の深さや体積を限定する
ことによって自由対流を減じ、溶融ガラスのガラス溶融
炉内に滞留する最小滞留時間(MRT)を増加させる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は、1982年12月28日に特許された米国特許第4,
366,571号に開示された種類の垂直型ガラス溶融炉10を
示す図である。このガラス溶融炉10は、流入端11、底壁
12および垂直に延びる側壁16を有している。底壁12には
流出口14があけられている。ガラス溶融炉10は溶融ガラ
ス20の電解槽を含んでいる。ガラス形成バッチ材料がバ
ッチ表面層22を形成しながら周知のように溶融ガラス20
の上部の流入端に置かれる。ガラス溶融炉10の中心Cの
近くに電極18がバッチ表面層22を突き抜けて配されてお
り、この電極18は図示しない電源に接続されている。電
極18は周知のように電気エネルギーを溶融ガラス20の中
に散逸させる。電気エネルギーは溶融ガラス20の電解槽
の上部付近に集中している。
第1図のガラス溶融炉10において側壁16は、電極18が
発生する熱エネルギーが集中している部分から少し離れ
ているので中心Cより低温である。そのため側壁16付近
の溶融ガラス20は、中心C付近のものより低温で重いも
のとなる。このためにガラス溶融炉10の中で、中心Cか
らバッチ表面層22の下を水平方向に進み、次いで側壁16
に沿って下方に進み、その後底壁12に沿って流出口14に
至る1次自由対流の流れ24が生じる。1次自由対流の流
れ24の一部は電極18およびガラス溶融炉10の中心Cの方
に循環する2次自由対流26として循環する。
ガラス溶融炉10における最小滞留時間(MRT)は、ガ
ラスの一点がバッチ表面層22のすぐ下の側壁16付近の、
ガラス溶融炉10の上方の流入部における一点15から排出
口14まで動くのに要する時間として計算される。ガラス
20のうち幾分かは2次自由対流26にのって循環するが、
ガラス20の中には、電極18付近に集中する高温に全く触
れない部分がある。高温に触れなかったり、十分な滞留
時間をかけなかったりすると材料中の気泡や固まりが溶
解しなかったり、散逸しなかったりし、ガラスの品質に
問題を生じることになる。
第2図から第6図は、ガラスの自由対流を抑制し、最
小滞留時間(MRT)を増加させるバッフル(じゃま板)
を組み入れたガラス溶融炉の種々の実施例を示す図であ
る。第2図においてガラス溶融炉50は流入端11、流出端
を形成する底壁12、および側壁16を有している。底壁12
には流出口14があけられている。ガラス溶融炉50は、溶
融ガラス20の電解槽を含んでおり、バッチ表面層22が流
入端11に隣接した溶融ガラス20の表面に浮いている。ガ
ラス溶融炉50の中心Cの近くに電極18がバッチ表面層22
を突き抜けて配されており、電気エネルギーをガラス20
に供給する。ガラス溶融炉50内に配されたバッフル52は
ブラケット53および脚部55によって支えられていてもよ
い。バッフル52は、流出口14のほぼ軸方向に延びる、ガ
ラス溶融炉50の流入端と流出端の間の最短流路を横切っ
て横方向に延びている。バッフル52によりガラス溶融炉
50は上領域56と下領域58に区分けされ、ガラス溶融炉内
部の溶融ガラス20の体積は上領域56と下領域58それぞれ
の領域に事実上分離される。バッフル52には上領域56と
下領域58とを連通する開口54の形状をとった比較的小さ
い、溶融ガラスの流路があけられている。開口54は、バ
ッフル52をはさんだ圧力差を最小に保ちつつ、隣接する
上領域56と下領域58の溶融ガラス間に自由対流の流れが
起こらないように上限をもつ最大直径Dを有しているこ
とが好ましい。
上領域56では、電極18によって散逸された熱によって
対流の流れ64が生じる。この上領域の自由対流の流れ64
は、バッチ表面層22の底面に沿った溶融部から側壁16に
沿って下方に進み、その後バッフル52の上面60に沿って
進む。図示するようにガラス20のうち幾分かは上領域の
循環する対流の流れ66となって循環し、またいくらかの
ものは開口54を通り下領域58へ流れ込む。下領域の対流
の流れ68はバッフル52の下面62に沿って外側に側壁16に
向かって進み、側壁16に沿って下方に進んだ後、底壁12
に沿って流出口14に至る。下領域の循環する対流の流れ
70によってガラス20のうち幾分かは、図示するように下
領域の対流の流れ68の中に戻される。下領域の対流の流
れ68は、ガラス溶融炉50の上部の熱がバッフル52を通し
て与えられた結果、下領域の、ガラス溶融炉の中心Cの
部分と側壁付近の部分との間に温度差が生じることによ
って起こる。しかし、上領域の対流の流れ64にのってバ
ッフル52の上面60に沿って(流出口の軸方向に延びるガ
ラス溶融炉の最短流路に対して直角に)進む溶融ガラス
は、開口54に向かって進んでいくにつれて電極18に熱せ
られるため、中心Cの部分と側壁16付近の部分とのガラ
スの温度差は第1図に示したガラス溶融炉10におけるも
のよりも小さくなっているので、下領域の対流の流れ68
は第1図に示す1次自由対流の流れ24よりゆっくり動
く。バッフル52の上面60および下面62に沿ったガラス溶
融炉50の横方向の流れにより、ガラス溶融炉50内の流路
の長さが長くなり、下領域のより低速の対流の流れ68と
共に、ガラス溶融炉50内部のガラスの最小滞留時間(MR
T)を増加させる。
第3図は、前述したガラス溶融炉50の変更例であるガ
ラス溶融炉50aを示す図である。第3図においてはガラ
ス溶融炉50a内に複数のバッフル52a,52b,52cが設けられ
ている。バッフル52a,52b,52cはそれぞれ、図示するよ
うに開口54a,54b,54cを有している(以下、総称してあ
るいは個別に開口付きバッフルと呼ぶ)。これらの開口
付きバッフル52a,52b,52cそれぞれの下にさらにバッフ
ル72a,72b,72c(以下、総称してあるいは個別に中間バ
ッフルと呼ぶ)が配されている。開口付きバッフル52お
よび中間バッフル72はブラケット53および脚部55によっ
て支えられていてもよい。脚部55は、第3図右側に示す
ように、その下に位置するそれぞれのバッフルまたはガ
ラス溶融炉50aの底壁12に支持されている。中間バッフ
ル72a,72b,72cは断面がガラス溶融炉と同様の形状をも
つプレートまたは円錐状のディスクの形状をしているこ
とが望ましい。バッフル72はその周縁73とガラス溶融炉
50aの側壁16との間に溶融ガラス20の流路即ち間隙Gを
形成する。開口付きバッフル52a,52b,52cは脚部55の高
さによって決まる間隔Sだけそれぞれ中間バッフル72a,
72b,72cから離れている。脚部55は有孔の円筒部材であ
ってもよい。第3図において、ガラス溶融炉の下領域58
における溶融ガラスの流路を明確に示すために図の左側
部分にある脚部55は省略する。第3図に示す実施例にお
いて間隔Sは均一に示されている。前述したバッフルは
円錐状で、変形やクリープに対する抵抗力が大きいもの
が望ましい。
ガラス溶融炉50aは2つの主要部即ち上領域56と下領
域58とに分離して考えてもよい。上領域56には上領域の
自由対流の流れ64と循環する対流の流れ66が起こる。下
領域58には図示したような流路をたどる強制対流の流れ
78が起こる。この強制対流の流れ78は、バッフル52aに
形成された開口54aから側壁16に向かって進み、中間バ
ッフル72aの周縁73を回ってバッフル52bに形成された開
口54bに向かい、同様にして曲がりくねった流路を進
み、ガラス溶融炉50aに流出口14に至る。このようにし
て、ガラス20はガラス溶融炉50aの上領域56の底部か
ら、深さが限定され長さが長くなったり流路に沿って進
んで流出口14に至る。ガラス溶融炉の溶融部と流出口の
間に延びるガラス溶融炉の最短流路を横断して延びる、
ガラス20が流出口14に至るまでにたどらなくてはならな
い長い流路のためにガラスの最小滞留時間が増加する。
開口付きバッフル52a,52b,52cの表面とそれぞれの中間
バッフル72a,72b,72cとの間の間隔Sは開口付きバッフ
ルと隣接する中間バッフルによって境界を定められたそ
れぞれの流路の空間内を通るガラスの体積あるいは垂直
方向の深さを決定し、この間隔Sによって、ガラス溶融
炉50aの下領域58には殆どあるいは全く自由対流はなく
なる。間隔S、中間バッフルの周縁と側壁の間の間隙G
および開口54a,54b,54cの直径Dはそれぞれ個々のガラ
ス溶融炉の形状によって変化する。
第4図においてガラス溶融炉50bは開口付きバッフル5
2および中間バッフル72xを含んでいる。流れのパターン
は第2図および第3図に図示したものに類似したもので
あり、上領域の循環する対流の流れ66を伴った上領域の
自由対流の流れ64と長さが長くなった対流の流れ78を含
んでいる。ガラスの流路を明確に示すために通常の支持
脚は省略してある。
中間バッフル72xは図示したように断熱性を有してお
り、周縁板84によって囲まれた上下のプレート80,82を
含んでいる。中間バッフル72xの内部には断熱材料86が
含まれている。
断熱性を有する中間バッフル72xは、ガラス溶融炉50b
の上領域56および中間バッフル72xのすぐ上の領域89か
ら中間バッフル72xの下に位置する下部87に流れ込む熱
の流れを減少させる。中間バッフル72xが、中間バッフ
ル72xのすぐ上の領域89から中間バッフル72xの下の下部
87への熱の放射および伝導を効果的に遮ぎるため、ガラ
ス溶融炉50bの底壁12から失われる熱は、電極から直接
失われるわけではなくて、対流の流れ即ち流路78にある
ガラスから失われる。このため熱は下部87にあるガラス
から放出され、流出口14から排出されるガラスの温度が
相当低くなる。このように、ガラス溶融炉50bから排出
されるガラスによってガラス溶融炉から奪われる熱の量
はより少なくなるので、上領域56に供給する電力は少な
くてすみ、ガラス溶融炉50bの効率が向上する。さら
に、流出口14から排出されるガラス20の温度が低くなっ
ているので、ガラス溶融炉の下流にあるガラス冷却装置
のコストが低減される。開口付きバッフル52は前述した
断熱性を有する中間バッフル72xと同じ様に断熱性を有
するものであってもよいことがわかるであろう。さらに
開口付きバッフル52は単独で配しても本明細書中に述べ
る他のバッフルと共に配してもよい。
また、ガラス溶融炉50bの中心Cにバッチ表面層22を
突き抜けて中心電極88を設けてもよい。中心電極88は開
口付きバッフル52に高熱を与え、開口54の付近に非常に
高温の領域90を作る。このため、ガラス溶融炉50の上領
域56で溶融したガラス20はこの非常に高温の領域90で熱
エネルギーが大量に集中した部分に触れる。中心電極88
は本明細書中に述べるいかなるバッフルと共に用いても
よいが、中間バッフル72xに含まれる断熱材料によって
中心電極88が作る非常に高温の領域90の熱が底壁12から
失われることが阻止され領域90の効率が高められるの
で、断熱性を有する中間バッフル72xと共に用いると特
に有用である。
第5図は本発明によるバッフル付きガラス溶融炉のも
う1つの実施例を示す図である。第5図においてガラス
溶融炉50cの下領域58には円筒状の対向するアッパバッ
フル92およびロアバッフル94が設けられている。上領域
56には前述したように上領域の自由対流の流れ64および
上領域の循環する対流の流れ66が起こる。下領域58にお
いては強制対流の流れ74が円筒状のアッパバッフル92と
ロアバッフル94の間の流路を進む。アッパバッフル92は
円板または円形のプレート96およびこのプレート96から
下方に延びた同心の内側および外側の円筒体98a,98bか
らなっている。ロアバッフル94は一対の上方に延びる内
側および外側の円筒体99aおよび99bからなっている。ア
ッパバッフル92はその下縁100がガラス溶融炉50cの底壁
12から間隙G1だけ離れるように図示しない手段を支持さ
れていてもよい。あるいは、アッパバッフル92をその下
縁100が底壁12に接するように配して底壁12に支持され
るようにしてもよい。その場合、第5図に矢印で示す方
向にガラス20が進むようにアッパバッフル92の下縁100
付近に複数の孔(図示せず)をあけるようにする。
ロアバッフル94の上縁101はアッパバッフル92の円形
のプレート96から間隙G2だけ離れていてもよい。あるい
は、プレート96がロアバッフル94の上縁101に接するよ
うに配し、この上縁101上に支持されるようにしてもよ
い。その場合、やはり第5図に矢印で示す方向にガラス
20が進むようにロアバッフル94の上縁101付近に複数の
孔(図示せず)をあけるようにする。間隙G1とG2は大き
さが等しくてもよい。アッパバッフルの円筒体98a,98b
とロアバッフルの円筒体99a,99bは第5図に示すように
互いに半径方向に間隔Sだけ離れて配されている。アッ
パバッフルの外側の円筒体98bはガラス溶融炉50cの側壁
16から間隙G3だけ離れている。第5図に示すようにアッ
パバッフルの円筒体98a,98bは高さHを、ロアバッフル
の円筒体99a,99bは高さHbをそれぞれ有している。これ
までに述べた寸法はすべて設計条件によって変化しても
よい。
強制対流の流れ74は、アッパバッフルの外側の円筒体
98bとガラス溶融炉50cの側壁16との間の間隙G3からこの
円筒体98bの下縁100の下を通り、円筒体98bとこの円筒
体98bの内方に中心を同じくして隣接するロアバッフル
の外側の円筒体99bとの間を通り、その後第5図に矢印
で示すような曲がりくねった流路を進み、流出口14に至
る。ガラス20はこのような曲がりくねった強制対流の流
れ74にのって流出口14に至るので、良質のガラスを製造
するのに十分な時間の間ガラス溶融炉内に滞留する。
第6a図から第6c図までは本発明によりバッフル付きガ
ラス溶融炉の各種の変更例を示す図である。例えば第6a
図においてガラス溶融炉50dには、開口106を有する一対
のバッフル102が配されている。ガラス20は流路108に沿
って開口106を通り抜ける。それぞれの流路108の長さは
バッフル102によってそれほど長くなってはいないが、
ガラス20が開口106を通り抜けた結果幾分かの混合と精
製がなされる一方、自由対流の流れはこのバッフル102
によって減速されるか、消されるかし、ガラス溶融炉の
横方向の流れができるため、最小滞留時間が増加する。
さらに、開口106の大きさはガラス溶融炉50d内に作りた
いガラス20の流れのパターンに基づいて決めてもよい。
例えば、ガラス20が最も流動性のあるものである場合、
開口106の大きさを小さくし、ガラス20がもっと粘性が
高いものである場合は、開口106をより大きくしてガラ
ス溶融炉50d内の流れのバランスを保つようにする。
第6b図には、円周方向に延び、互いに対面し開口106
を有する同心の円筒状のバッフル104が示されている。
このような配置は第5図に示した配置に類似するもので
ある。ガラス20は流路108に沿って開口106を図示したよ
うに通り抜けて流動する。
第6c図は第3図に示した配置の変更例を示す図であ
る。第6c図において、バッフル110は開口112を有してい
る。バッフル110の下に、中間バッフル118がその周縁11
1がガラス溶融炉の側壁16から間隙Gだけ離れるように
配されている。精製用プレート即ちバッフル114a,114b
がバッフル110と中間バッフル118との間に配されてい
る。精製用プレート114a,114bはそれぞれ開口116を有し
ており、プレートの周縁115は側壁16から間隙Gだけれ
離れている。ガラス20はバッフル110と精製用プレート1
14aの間、精製用プレート114aと114bの間、精製用プレ
ート114bと中間バッフル118の間を平行な強制対流の流
れ119にのって流れていく。ガラス20の流路となるバッ
フル110とプレート114aの間、プレート114aと114bの
間、プレート114bと中間バッフル118の間の間隔Sは比
較的狭いものなので、流路の深さは限られたものとな
り、このために自由対流の速度が遅くなる。この間隔S
はそれぞれ、ガラスの精製を増進させるためガラス20が
ガラス溶融炉の最短流路に対して直角に流れるようにバ
ッフルやプレートの水平もしくはほぼ水平な表面に狹ま
れて形成されたものである。
第7a図および第7b図は本発明よるバッル付きガラス溶
融炉のさらに別の実施例を示し、円筒状のバッフル120
が詳細に示されている。それぞれのバッフル120は、分
割された円筒部材120a,120b,120cなどの1組あるいは複
数組からなる。これらの円筒部材は、共通の対となるプ
レート121a,121b,121cによって挾まれていることが好ま
しい。プレート121aはバッフル120の内側寄りの部分即
ち中心C付近に開口122aを有しており、プレート121bは
バッフル120の外側寄りの部分に1個または複数個の孔1
22bを有している。同様にプレート121cはバッフル120の
中心C付近に孔122cを有している。1つ置きの円筒部材
(例えば120aと120c)の、ガラスの流路となるそれぞれ
の空間126aおよび126cは半径方向に一直線上に配されて
いるが、円筒部材120aと120cの間にある円筒部材120bの
空間126bは円筒部材120a,120cの空間126a,126cのある位
置から円周方向にずらせて配されているので、ガラス20
は第7a図に矢印130で示した流路に沿って、矢印に示す
方向あるいはその反対方向に曲がりくねって進む。バッ
フル120を複数の分割された領域I,II,III等に離隔する
ように必要ならば半径上に仕切り壁132を用いてもよ
い。
第7a図の7b-7b線断面図である第7b図においてバッフ
ル120内のガラスの垂直方向の流れが示されている。こ
のガラスの流れは流路130に沿って、順次プレート121c
に設けられた孔122c、プレート121bに設けられた孔122
b、プレート121aに設けられた孔122aを通り抜けて進
む。
第7c図および第7d図には本発明に用いられる円周状の
バッフルの他の例を示す。第7c図および第7d図に示すの
はそれぞれ、ガラス溶融炉の側壁16の内側に配される螺
旋状のバッフル140a,140bである。第7c図に示されるよ
うにバッフル140aは螺旋状の壁体142aおよび142bを有す
る2重の螺旋状バッフル部材を含んでおり、これによっ
て2本の流路144a,144bができる。第7c図に示すよう
に、この2本の流路にそれぞれ入口146aを設け、出口14
6dを1つ設けてもよい。また、この螺旋状のバッフルを
プレート147aの間に積み重ねて開口146a,146bをあけ、
第7a図および第7b図に示したものに類似した配置にして
もよい。螺旋状の壁体を複数用いる場合、入口の孔は対
称的に配される。例えば、2個の螺旋状の壁体を用いる
場合、入口の孔146aは180°離して配される。
第7d図において、バッフル140bは3個の螺旋状の壁体
142c,142d,142eを有する3重の螺旋状バッフル部材を含
んでおり、これによって3本の流路144c,144d,144eがで
きる。プレート147bに、この3本の流路それぞれに1つ
ずつ入口146bがあけられており、3本の流路は1つの出
口146dにつながっている。また、入口146bの孔はやはり
バッフル140bの周囲に円周状に対称的に配されており、
この場合は120°離れて配されている。
以上述べたような異なる種類のバッフルを組み合わせ
て希望するような効果を達成するような設計をしてもよ
く、このような設計も本発明の精神および範囲内にある
ことがわかるであろう。
以下本発明の実施態様を項に分けて記載する。
(1)流入端に隣接してガラスのバッチを溶融する手段
を、流出端に隣接して溶融ガラスを排出する手段を有す
るガラス溶融炉において、 前記ガラス溶融炉の内部に、前記流入端と前記流出端
の間を前記ガラス溶融炉のほぼ軸方向に延びる最短流路
を横切って横方向に延びて配された、前記ガラス溶融炉
内に、前記流入端に隣接する第1の領域と前記流出端に
隣接する第2の領域を含む複数の相互に連通する領域を
形成するバッフル手段を備え、 前記バッフル手段が、隣接する領域間の溶融ガラスの
流れを可能にする少なくとも1つの開口部を含んでお
り、 前記バッフル手段が、前記最短流路に対して直角に延
びるように規定された流路を形成することによって前記
ガラス溶融炉の前記流入端と前記流出端の間の溶融ガラ
スの流路の長さを長くし、ガラス溶融炉における溶融ガ
ラスの最小滞留時間を増加させる表面部材を含んでいる
ことを特徴とするガラス溶融炉。
(2)前記バッフル手段によって形成された前記領域が
それぞれ、ガラス溶融炉の全体積に関して限られた体積
の溶融ガラスを含み、前記バッフル手段がそれぞれの領
域内の溶融ガラスの体積を、隣接する領域との間に限定
された流路を形成する前記開口部を除いて、隣接する領
域内の溶融ガラスの体積と実質的に分け、ガラス溶融炉
内に保持されている溶融ガラスの中で起こる自由対流の
流れを実質的に減じることを特徴とする実施態様1記載
のガラス溶融炉。
(3)前記領域の少なくとも1つが、間隔をあけて配さ
れた複数のバッフル部材を含み、該バッフル部材の間に
流路が形成されており、該間隔をあけて配されたバッフ
ル部材がそれぞれ、反対側に形成された、前記流路と連
通する少なくとも1個の開口部を有し、この連通した流
路がガラス溶融炉の前記流入端と前記流出端の間の溶融
ガラスの流れを前記最短流路に対してほぼ横方向に延び
る長さが長くなった流路に沿うように規定することを特
徴とする実施態様1記載のガラス溶融炉。
(4)隣接するバッフル部材が、曲がりくねった流路を
形成するように反対側に互い違いに形成された、前記流
路と連通する開口部を有していることを特徴とする実施
態様3記載のガラス溶融炉。
(5)隣接するバッフル部材の間の流路内の溶融ガラス
の体積を限定し、溶融ガラス内の自由対流の流れを最小
にする、前記複数のバッフル部材の相互間の間隔をあけ
る手段を含んでいることを特徴とする実施態様3記載の
ガラス溶融炉。
(6)前記間隔をあけて配された複数のバッフル部材
が、垂直型溶融炉の内部に配され、該溶融炉の横方向に
延びる一連の垂直方向に間隔をあけてあ配された円錐状
のバッフル部材を含み、該円錐状のバッフル部材の間に
流路が形成されており、該円錐状のバッフル部材が1つ
置きに、隣接する流路の間を連通する中央の開口部を有
しており、該中央の開口部を有する1つ置きのバッフル
部材の間の円錐状の中間バッフル部材が、隣接する流路
と連通する周部の開口部を有しており、前記相互に連通
する流路が前記溶融炉内に長さが長くなり、曲がりくね
った溶融ガラスの流路を形成して該溶融炉における最小
滞留時間を増加させ、隣接するバッフル部材が、その間
に形成される流路内のガラスの深さを該流路内の溶融ガ
ラスに起こる自由対流の流れを実質的に消す範囲に限定
するのに十分な接近した間隔をあけて配されていること
を特徴とする実施態様3記載のガラス溶融炉。
(7)前記間隔をあけて配されたバッフル部材が、前記
最短流路を中心として半径方向に間隔をあけてぼ同心円
上に配された複数の、軸方向に延びた中心の円筒状の部
材および該円筒状の部材の軸方向の端部を遮蔽する手段
を含んでおり、該円筒状の部材がそれぞれ、反対側に形
成された、流路と連通する1個の開口部を有しており、
前記半径方向に間隔をあけて配された円筒状の部材の間
に形成された前記連通した流路がガラス溶融炉の前記流
入端と前記流出端の間の溶融ガラスの流れを長さが長く
なり曲がりくねった流路に沿うように規定することを特
徴とする実施態様3記載のガラス溶融炉。
(8)前記円筒状の部材が、一方の軸方向の端部は前記
遮蔽手段で遮蔽され、他方の軸方向の端部は前記開口部
によって開放されている複数の円筒を含み、前記遮蔽手
段が前記最短流路に対して直角に延びるプレートを含ん
でいることを特徴とする実施態様7記載のガラス溶融
炉。
(9)前記半径方向に間隔をあけて配された円筒状の部
材が、軸方向の反対側の両端部を前記遮蔽手段で遮蔽さ
れ、円周方向の端部に沿って前記開口部によって開放し
ている複数の分割された円筒部材を含み、該半径方向に
間隔をあけて配された分割された円筒部材が、1つ置き
に円周方向にずらせて配された開放した端部を有してい
ることを特徴とする実施態様7記載のガラス溶融炉。
(10)前記バッフル部材が、ほぼ同心的に配された複数
の螺旋状のバッフル部材を含み、該螺旋状のバッフル部
材の間に螺旋状の流路が形成されており、該螺旋状の流
路のそれぞれが周部の個々の開口および中央の共通の開
口と連通しており、前記周部の個々の開口が前記バッフ
ル部材の周囲に円周状に対称的に配されていることを特
徴とする実施態様3記載のガラス溶融炉。
(11)前記ガラス溶融炉が前記螺旋状の流路の軸方向の
端部を遮蔽する手段を含んでおり、前記周部の開口と前
記中央の開口が該遮蔽手段を貫通して延びていることを
特徴とする実施態様10記載のガラス溶融炉。
(12)上方の流入部および下方の流出部を有するガラス
溶融炉であって、 前記上方の流入部に供給されたバッチ材料を溶融し、
ガラス溶融炉の上部に溶融ガラスを形成する手段、 溶融ガラスを前記下方の流出部から排出する手段、お
よび 前記上方の流入部と前記排出手段の間を前記ガラス溶
融炉を横切って延び、該ガラス溶融炉内に少なくとも2
つの領域を設け、該ガラス溶融炉内に含まれる溶融ガラ
スの中の自由対流の速度を減じるバッフル手段を備え、 該バッフル手段が、前記ガラス溶融炉における溶融ガ
ラスの最小滞留時間を増加させるために上記上方の流入
部と前記排出手段の間に長さの長くなった前記溶融ガラ
スの流路を形成していることを特徴とするガラス溶融
炉。
(13)前記バッフル手段が、それぞれの前記領域内の溶
融ガラスの体積を隣接する領域内の溶融ガラスの体積と
実質的に分け、それぞれの領域における自由対流の流れ
の量を減じる少なくとも1つのほぼ水平な部分および隣
接する領域間に、限定的に溶融ガラスの流れを連通させ
る手段を含むことを特徴とする実施態様12記載のガラス
溶融炉。
(14)前記バッフル手段が、間隔をあけて配された複数
のバッフル部材を含み、該バッフル部材の間に流路が形
成されており、隣接する該バッフル部材が、前記バッフ
ル手段を通り抜けて曲がりくねった流路を形成し、前記
ガラス溶融炉における溶融ガラスの最小滞留時間を増加
させるように、バッフル部材の反対側に互い違いに配さ
れた、前記流路と連通する開口部を有していることを特
徴とする実施態様12記載のガラス溶融炉。
(15)前記バッフル手段が、前記ガラス溶融炉の前記下
方の流出部を通しての前記溶融手段からの熱の損失を阻
止して溶融効率を向上させるために、前記排出手段に隣
接して配される断熱性を有するバッフルを含むことを特
徴とする実施態様12記載のガラス溶融炉。
(16)前記バッフル手段が、半径方向に間隔をあけて配
された複数の同心の円弧状のバッフル部材を含んでお
り、該バッフル部材の間に流路が形成されており、隣接
する該バッフル部材の反対側の端部が、前記ガラス溶融
炉の前記流入部と前記排出手段の間に長さが長くなり曲
がりくねった溶融ガラスの流路を形成するように、該隣
接するバッフル部材の反対側を通る流路に対して開放し
ていることを特徴とする実施態様12記載のガラス溶融
炉。
(17)流入端および流出端を有するガラス溶融炉におけ
る溶融ガラスの最小滞留時間を増加させ、また該溶融ガ
ラスの中の自由対流の速度を減じる方法において、 前記ガラス溶融炉内の溶融ガラスの体積を複数の狭い
流路に分割し、該狭い流路がそれぞれ前記ガラス溶融炉
内に含まれるガラスの全体積に比べて比較的小さい体積
の溶融ガラスをその中に含むようにして、溶融ガラスの
中の自由対流の速度を減じるようにし、 それぞれの流路を前記流入端と前記流出端の間の前記
ガラス溶融炉の一部分を横切って横方向に延びるように
規定して、前記ガラス溶融炉内の流路の長さを長くし、
流路を長くすることによって該ガラス溶融炉における溶
融ガラスの最小滞留時間を増加させることを特徴とする
方法。
(18)溶融ガラスを前記ガラス溶融炉の前記流入端と前
記流出端の間の複数の曲がりくねった流路に沿って流動
させて該ガラス溶融炉における溶融ガラスの最小滞留時
間を増加させる工程を含むことを特徴とする実施態様17
記載のガラス溶融炉における溶融ガラスの最小滞留時間
を増加させる方法。
(19)流入端および流出端を有する垂直型溶融炉内でガ
ラスを溶融し、精製する方法において、 溶融しようとするバッチ材料を前記溶融炉の上方の流
入部に供給し、 前記バッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するエネ
ルギーを供給し、 前記溶融ガラス内に水平なバッフルの表面部分を設
け、前記溶融ガラスを該水平なバッフルの表面部分に沿
った流路内に流動させるようにし、 それぞれの流路内の溶融ガラスの深さを該流路内に自
由対流の流れが形成されるのを阻止するのに十分な範囲
に限定し、 該流路を前記溶融炉の前記流入端と前記流出端の間の
曲がりくねった通路に沿うように規定して、前記溶融炉
内の流路の長さを長くし、該溶融炉における溶融ガラス
の最小滞留時間を増加させることを特徴とする方法。
(20)前記流路を前記溶融炉の流入端と流出端の間に延
びる最短流路に対して直角に延びるように規定する工程
を含むことを特徴とする実施態様19記載のガラスを溶融
し、精製する方法。
(21)前記溶融路の長さ方向に延びるバッフルの表面部
分を設け、前記溶融ガラスを前記溶融炉の前記流出端に
向かって流動させるのと該流出端から離れて流動させる
のを交互に繰り返し、流路を全体的には前記溶融炉の横
方向に延びるように規定する工程を含むことを特徴とす
る実施態様19記載のガラスを溶融し、精製する方法。
(22)前記溶融ガラスを半径方向に延びるように規定さ
れた円周状の複数の流路の中に流動させる工程を含むこ
とを特徴とする実施態様19記載のガラスを溶融し、精製
する方法。
(23)前記溶融ガラスの流動を複数の螺旋状の流路の中
に規定する工程を含むことを特徴とする実施態様19記載
のガラスを溶融し、精製する方法。
【図面の簡単な説明】
第1図は、電気ガラス溶融炉の概略側断面図、 第2図は、1個の開口を有するバッフルを設けた、本発
明によるガラス溶融炉の概略側断面図、 第3図は、長さの長くなった強制対流の流れのパターン
を生む複数のバッフルを有する、本発明によるガラス溶
融炉の他の実施例を示す概略側断面図、 第4図は、1個の開口を有するバッフルと断熱性を有す
るバッフルを使用した、本発明によるガラス溶融炉の概
略側断面図、 第5図は、円筒状のバッフルを使用した、本発明による
ガラス溶融炉のもう1つの実施例を示す概略側断面図、 第6a図乃至第6c図は、前記実施例の変更例を示す概略部
分側断面図、 第7a図乃至第7d図は、円周状のバッフルを設けた、本発
明のさらに別の実施例を示す図である。 10,50,50a,50b,50c,50d…ガラス溶融炉 11…流入端、12…底壁 14…流出口、16…側壁 20…溶融ガラス 52,52a,52b,52c,102,104,110,120,140a,140b…バッフル 54,54a,54b,54c,106,112…開口 56…上領域、58…下領域 64…上領域の自由対流の流れ 68…下領域の対流の流れ 74,78,119…強制対流の流れ 92…アッパバッフル、94…ロアバッフル 108,130…流路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入端に隣接してガラスのバッチを溶融す
    る手段を、流出端に隣接して溶融ガラスを排出する手段
    を有するガラス溶融炉において、 前記ガラス溶融炉の内部に、前記流入端と前記流出端の
    間を前記ガラス溶融炉のほぼ軸方向に延びる最短流路を
    横切って横方向に延びて配された、前記ガラス溶融炉内
    に、前記流入端に隣接する第1の領域と前記流出端に隣
    接する第2の領域を含む複数の相互に連通する領域を形
    成するバッフル手段を備え、 前記バッフル手段が、隣接する領域間の溶融ガラスの流
    れを可能にする少なくとも1つの開口部を含んでおり、 前記バッフル手段が、前記最短流路に対して直角に延び
    るように規定された流路を形成することによって前記ガ
    ラス溶融炉の前記流入端と前記流出端の間の溶融ガラス
    の流路の長さを長くし、ガラス溶融炉における溶融ガラ
    スの最小滞留時間を増加させる表面部材を含んでいるこ
    とを特徴とするガラス溶融炉。
  2. 【請求項2】上方の流入部および下方の流出部を有する
    ガラス溶融炉であって、 前記上方の流入部に供給されたバッチ材料を溶融し、ガ
    ラス溶融炉の上部に溶融ガラスを形成する手段、 溶融ガラスを前記下方の流出部から排出する手段、およ
    び 前記上方の流入部と前記排出手段の間を前記ガラス溶融
    炉を横切って延び、該ガラス溶融炉内に少なくとも2つ
    の領域を設け、該ガラス溶融炉内に含まれる溶融ガラス
    の中の自由対流の速度を減じるバッフル手段を備え、 該バッルル手段が、前記ガラス溶融炉における溶融ガラ
    スの最小滞留時間を増加させるために前記上方の流入部
    と前記排出手段の間に長さの長くなった前記溶融ガラス
    の流路を形成していることを特徴とするガラス溶融炉。
  3. 【請求項3】流入端および流出端を有するガラス溶融炉
    における溶融ガラスの最小滞留時間を増加させ、また該
    溶融ガラスの中の自由対流の速度を減じる方法におい
    て、 前記ガラス溶融炉内の溶融ガラスの体積を複数の狭い流
    路に分割し、該狭い流路がそれぞれ前記ガラス溶融炉内
    に含まれるガラスの全体積に比べて比較的小さい体積の
    溶融ガラスをその中に含むようにして、溶融ガラスの中
    の自由対流の速度を減じるようにし、 それぞれの流路を前記流入端と前記流出端の間の前記ガ
    ラス溶融炉の一部分を横切って横方向に延びるように規
    定して、前記ガラス溶融炉内の流路の長さを長くし、流
    路を長くすることによって該ガラス溶融炉における溶融
    ガラスの最小滞留時間を増加させることを特徴とする方
    法。
  4. 【請求項4】流入端および流出端を有する垂直型溶融炉
    内でガラスを溶融し、精製する方法において、 溶融しようとするバッチ材料を前記溶融炉の上方の流入
    部に供給し、 前記バッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するエネル
    ギーを供給し、 前記溶融ガラス内に水平なバッフルの表面部分を設け、
    前記溶融ガラスを該水平なバッフルの表面部分に沿った
    流路内に流動させるようにし、 それぞれの流路内の溶融ガラスの深さを該流路内に自由
    対流の流れが形成されるのを阻止するのに十分な範囲に
    限定し、 該流路を前記溶融炉の前記流入端と前記流出端の間の曲
    がりくねった通路に沿うように規定して、前記溶融炉内
    の流路の長さを長くし、該溶融炉における溶融ガラスの
    最小滞留時間を増加させることを特徴とする方法。
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