JP2678652B2 - 新規プロプラノロール誘導体及びその塩酸塩 - Google Patents
新規プロプラノロール誘導体及びその塩酸塩Info
- Publication number
- JP2678652B2 JP2678652B2 JP1047450A JP4745089A JP2678652B2 JP 2678652 B2 JP2678652 B2 JP 2678652B2 JP 1047450 A JP1047450 A JP 1047450A JP 4745089 A JP4745089 A JP 4745089A JP 2678652 B2 JP2678652 B2 JP 2678652B2
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- Japan
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- hydrochloride
- propranolol
- compound
- chloride
- nmr
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、β−遮断剤として高血圧や不整脈の治療に
使用される塩酸プロプラノロールの新規誘導体及びその
塩酸塩に関する。
使用される塩酸プロプラノロールの新規誘導体及びその
塩酸塩に関する。
技術的背景 塩酸プロプラノロールは、1−〔(1−メチルエチ
ル)アミノ〕−3−(1−ナフタレニルオキシ)−2−
プロパノールで示される化合物であって、次の一般式を
もつ。
ル)アミノ〕−3−(1−ナフタレニルオキシ)−2−
プロパノールで示される化合物であって、次の一般式を
もつ。
この化合物はβ−遮断剤として高血圧や不整脈の治療
に有用であり、これらの治療薬として経口的に投与され
ている。しかし、この場合、初回通過効果を受けやすい
ため、吸収された化合物の半分以上は体循環に入る前に
代謝されて薬理活性を失ってしまう。
に有用であり、これらの治療薬として経口的に投与され
ている。しかし、この場合、初回通過効果を受けやすい
ため、吸収された化合物の半分以上は体循環に入る前に
代謝されて薬理活性を失ってしまう。
この原因として、その主な代謝物の1っにプロプラノ
ロールの側鎖の水酸基がグルクロン酸で抱合された化合
物見出されていることから、これがプロプラノロールの
バイオアベイラビリティ(生物学的有効性)を低下させ
ると考えられる。
ロールの側鎖の水酸基がグルクロン酸で抱合された化合
物見出されていることから、これがプロプラノロールの
バイオアベイラビリティ(生物学的有効性)を低下させ
ると考えられる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このように経口投与したときに、初回通過
効果を受けることなく、体循環(血中)に達してはじめ
てプロプラノロールに変換され、プロプラノロールのバ
イオアベイラビリティを高める新規化合物を提供するこ
とにある。
効果を受けることなく、体循環(血中)に達してはじめ
てプロプラノロールに変換され、プロプラノロールのバ
イオアベイラビリティを高める新規化合物を提供するこ
とにある。
さらに詳しくは、プロプラノロールのアルキル側鎖の
水酸基を特定の基でエステル化して初回通過効果を受け
にくくし、プロプラノロールのバイオアベイラビリティ
を高める新規エステル体を提供することにある。
水酸基を特定の基でエステル化して初回通過効果を受け
にくくし、プロプラノロールのバイオアベイラビリティ
を高める新規エステル体を提供することにある。
発明の構成 本発明は、次の一般式で示されるプロプラノロール誘
導体又はその塩酸塩に関する。
導体又はその塩酸塩に関する。
〔ただし、式中Rは−CH(CH3)2、−CH2−CH(CH3)
2、−CH2COOCH3、−CH2COOC2H5、−(CH2)2COOCH3、
又は−(CH2)3COOCH3の基を示す〕本発明における化合
物には、イソブタノイルプロプラノロール(Isobutanoy
lpropranolol)、イソバレロイルプロプラノロール(Is
ovaleroylpropranolol)、メチルマロニルプロプラノロ
ール(Methylmaronylpropranolol)、エチルマロニルプ
ロプラノロール(Ethylmaronylpropranolol)、メチル
サクシニルプロプラノロール(Methylsuccinylproprano
lol)、メチルグリタリルプロプラノロール(Methylglu
tarylpropranolol)等あるいはこれらの塩酸塩がある。
2、−CH2COOCH3、−CH2COOC2H5、−(CH2)2COOCH3、
又は−(CH2)3COOCH3の基を示す〕本発明における化合
物には、イソブタノイルプロプラノロール(Isobutanoy
lpropranolol)、イソバレロイルプロプラノロール(Is
ovaleroylpropranolol)、メチルマロニルプロプラノロ
ール(Methylmaronylpropranolol)、エチルマロニルプ
ロプラノロール(Ethylmaronylpropranolol)、メチル
サクシニルプロプラノロール(Methylsuccinylproprano
lol)、メチルグリタリルプロプラノロール(Methylglu
tarylpropranolol)等あるいはこれらの塩酸塩がある。
また、本発明の化合物には不斉炭素が存在するので、
本発明には、これらの化合物のラセミ体やd体、l体等
の光学異性体も包含される。
本発明には、これらの化合物のラセミ体やd体、l体等
の光学異性体も包含される。
本発明の化合物を得るには、塩酸プロプラノロールを
目的化合物に対応する酸クロライドと反応させるとよ
い。
目的化合物に対応する酸クロライドと反応させるとよ
い。
好ましい製造法は、塩酸プロプラノロールを無水クロ
ロホルムに分散させ、酸クロライドを添加し、数時間還
流する。反応生成物からクロロホルムを留去し、低沸点
の未反応の酸クロライドはベンゼンあるいはトルエンを
添加して留去する。また、高沸点の未反応酸クロライド
はエーテル洗浄により除去する。そしてイソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して結晶を得る。
ロホルムに分散させ、酸クロライドを添加し、数時間還
流する。反応生成物からクロロホルムを留去し、低沸点
の未反応の酸クロライドはベンゼンあるいはトルエンを
添加して留去する。また、高沸点の未反応酸クロライド
はエーテル洗浄により除去する。そしてイソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して結晶を得る。
実施例1 イソブタノイルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、イソブチリルクロライド(Isobutyryl chlorid
e)0.7mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液を滴下
し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流した。ク
ロロホルムをエバポレートした後、トルエン30mlを添加
してエバポレートしてイソブチリルクロライドを除去し
た。この操作を3回繰り返して白色固体1.16gを得た。
イソプロパノール−エーテル系で再結晶して白色結晶1.
04gを得た。収率84%。
散させ、イソブチリルクロライド(Isobutyryl chlorid
e)0.7mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液を滴下
し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流した。ク
ロロホルムをエバポレートした後、トルエン30mlを添加
してエバポレートしてイソブチリルクロライドを除去し
た。この操作を3回繰り返して白色固体1.16gを得た。
イソプロパノール−エーテル系で再結晶して白色結晶1.
04gを得た。収率84%。
実施例2 イソバレロイルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、イソバレリルクロライド(Isovaleryl chlorid
e)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液を滴
下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流した。
クロロホルムをエバポレートした後、トルエン30mlを添
加してエバポレートしてイソバレリルクロライドを除去
した。この操作を3回繰り返して白色固体1.36gを得
た。イソプロパノール−エーテル系で再結晶して白色結
晶1.1gを得た。収率85%。
散させ、イソバレリルクロライド(Isovaleryl chlorid
e)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液を滴
下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流した。
クロロホルムをエバポレートした後、トルエン30mlを添
加してエバポレートしてイソバレリルクロライドを除去
した。この操作を3回繰り返して白色固体1.36gを得
た。イソプロパノール−エーテル系で再結晶して白色結
晶1.1gを得た。収率85%。
実施例3 メチルマロニルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、メチルマロニルクロライド(Methyl malonyl c
hloride)0.75mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶
液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流
した。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル30
mlを添加して3回洗浄してメチルマロニルクロライドを
除去して白色固体1.0gを得た。イソプロパノール−エー
テル系で再結晶して白色結晶0.9gを得た。収率67%。
散させ、メチルマロニルクロライド(Methyl malonyl c
hloride)0.75mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶
液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流
した。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル30
mlを添加して3回洗浄してメチルマロニルクロライドを
除去して白色固体1.0gを得た。イソプロパノール−エー
テル系で再結晶して白色結晶0.9gを得た。収率67%。
実施例4 エチルマロニルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、エチルマロニルクロライド(Ethyl malonyl ch
loride)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液
を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流し
た。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル30ml
を添加して3回洗浄を行つてエチルマロニルクロライド
を除去して白色固体0.7gを得た。これをイソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して白色結晶0.5gを得た。
散させ、エチルマロニルクロライド(Ethyl malonyl ch
loride)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した溶液
を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還流し
た。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル30ml
を添加して3回洗浄を行つてエチルマロニルクロライド
を除去して白色固体0.7gを得た。これをイソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して白色結晶0.5gを得た。
収率37%。
実施例5 メチルサクシニルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、メチルサクシニルクロライド(Methyl succiny
l chloride)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した
溶液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還
流した。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル
30mlを添加して3回洗浄を行つてメチルサクシニルクロ
ライドを除去して白色固体1.3gを得た。イソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して白色結晶1.24gを得た。収
率88%。
散させ、メチルサクシニルクロライド(Methyl succiny
l chloride)0.85mlを無水クロロホルム20mlに溶解した
溶液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら3時間還
流した。クロロホルムをエバポレートした後、エーテル
30mlを添加して3回洗浄を行つてメチルサクシニルクロ
ライドを除去して白色固体1.3gを得た。イソプロパノー
ル−エーテル系で再結晶して白色結晶1.24gを得た。収
率88%。
実施例6 メチルグルタリルプロプラノロール塩酸塩の製造 塩酸プロプラノロール1gを無水クロロホルム15mlに分
散させ、これに、メチルグルタリルクロライド(Methyl
glutaryl chloride)1.0mlを無水クロロホルム20mlに
溶解した溶液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら
3時間還流した。クロロホルムをエバポレートした後、
エーテル30mlを添加して3回洗浄してメチルグルタリル
クロライドを除去して白色固体1.4gを得た。イソプロパ
ノール−エーテル系で再結晶して白色結晶1.25gを得
た。収率88%。
散させ、これに、メチルグルタリルクロライド(Methyl
glutaryl chloride)1.0mlを無水クロロホルム20mlに
溶解した溶液を滴下し、窒素ガスをバブリングしながら
3時間還流した。クロロホルムをエバポレートした後、
エーテル30mlを添加して3回洗浄してメチルグルタリル
クロライドを除去して白色固体1.4gを得た。イソプロパ
ノール−エーテル系で再結晶して白色結晶1.25gを得
た。収率88%。
本発明の実施例1〜6によって製造した化合物の元素
分析の実測値を第1表に示す。この実測値と理論値との
違いは0.5%以内であり、良好に一致した。
分析の実測値を第1表に示す。この実測値と理論値との
違いは0.5%以内であり、良好に一致した。
また、第1図は、実施例1のイソブタノイルプロプラ
ノロール塩酸塩のIRを、第2図はそのNMRをそれぞれ示
す。
ノロール塩酸塩のIRを、第2図はそのNMRをそれぞれ示
す。
第3図及び第4図は、実施例2のイソバレロイルプロ
プラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第5図及び第6図
は実施例3のメチルマロニルプロプラノロール塩酸塩の
IR及びNMRを、第7図及び第8図は実施例4のエチルマ
ロニルプロプラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第9図
及び第10図は実施例5のメチルサクシニルプロプラノロ
ール塩酸塩のIR及びNMRを、第11図及び第12図は、実施
例6のメチルグルタリルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRをそれぞれ示す。
プラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第5図及び第6図
は実施例3のメチルマロニルプロプラノロール塩酸塩の
IR及びNMRを、第7図及び第8図は実施例4のエチルマ
ロニルプロプラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第9図
及び第10図は実施例5のメチルサクシニルプロプラノロ
ール塩酸塩のIR及びNMRを、第11図及び第12図は、実施
例6のメチルグルタリルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRをそれぞれ示す。
IRにおいてエステル由来のカルボニルの伸縮振動に基
づく1700〜1750cm-1のピークの出現が観察された。ま
た、NMRチャートからエステル部分のピークが確認され
た。
づく1700〜1750cm-1のピークの出現が観察された。ま
た、NMRチャートからエステル部分のピークが確認され
た。
これらの元素分析、IR及びNMRのデータから本発明の
実施例1〜6で合成された各化合物の構造は各実施例で
示した構造式を有するものであることが確認された。
実施例1〜6で合成された各化合物の構造は各実施例で
示した構造式を有するものであることが確認された。
また、これら化合物の融点等の物性値を第2表に示
す。
す。
発明の効果 本発明の各化合物を緩衝液(pH1.2〜7.4、μ=0.15
4)あるいはヒト血漿に1×10-4Mになるように溶解して
37℃でインキュベートした。各時間における各化合物及
びプロプラノロールの濃度をHPLCにより定量し、各化合
物の減少パターンから加水分解速度定数を算出した。
4)あるいはヒト血漿に1×10-4Mになるように溶解して
37℃でインキュベートした。各時間における各化合物及
びプロプラノロールの濃度をHPLCにより定量し、各化合
物の減少パターンから加水分解速度定数を算出した。
なお、HPLCによる定量条件は下記の通りである。
装置:日立製655型 カラム:LiChrosorb RP−18 Select B 流速:1.0ml/min 移動相:pH4.3リン酸塩緩衝液−アセトニトリル(1:1) 検出波長:290nm pH7.4、37℃における各化合物の残存率を第13図に示
す。
す。
各化合物の全ては、1次速度に従ってプロプラノロー
ルに変換され、他の分解物は認められなかった。
ルに変換され、他の分解物は認められなかった。
また、それぞれのpH及び血漿中における加水分解の1
次速度定数〔K(min-1)〕及び半減期〔t1/2(mi
n)〕を第3表に示す。
次速度定数〔K(min-1)〕及び半減期〔t1/2(mi
n)〕を第3表に示す。
pH7.4においては、実施例化合物1のエステル体でみ
られるようにアルキル側鎖に枝分れがあると加水分解速
度は遅くなった。また、実施例化合物3〜6のダブルエ
ステル体の場合は加水分解速度が速く、特に実施例化合
物3及び4が実施例化合物5〜6よりも加水分解速度が
著しく速いところからみて、カルボニル基間の基の長さ
によって加水分解速度は著しく影響を受けることが明ら
かとなった。これらの結果は水酸基による加水分解はエ
ステル部分の疏水性だけでなく立体的要因が大きく寄与
していることを示している。
られるようにアルキル側鎖に枝分れがあると加水分解速
度は遅くなった。また、実施例化合物3〜6のダブルエ
ステル体の場合は加水分解速度が速く、特に実施例化合
物3及び4が実施例化合物5〜6よりも加水分解速度が
著しく速いところからみて、カルボニル基間の基の長さ
によって加水分解速度は著しく影響を受けることが明ら
かとなった。これらの結果は水酸基による加水分解はエ
ステル部分の疏水性だけでなく立体的要因が大きく寄与
していることを示している。
また、血漿中の加水分解では酵素による加水分解が加
わるため、ダブルエステルの血漿中での半減期はpH7.4
におけるよりも数倍短縮されている。一方分枝エステル
の場合は血漿中における加水分解はpH7.4で観察された
半減期とあまり変化がなかった。したがって、酵素分解
はエステル基の立体的効果に大きく依存しており、分枝
エステルは酵素分解をほとんど受けない。
わるため、ダブルエステルの血漿中での半減期はpH7.4
におけるよりも数倍短縮されている。一方分枝エステル
の場合は血漿中における加水分解はpH7.4で観察された
半減期とあまり変化がなかった。したがって、酵素分解
はエステル基の立体的効果に大きく依存しており、分枝
エステルは酵素分解をほとんど受けない。
そして本発明の全ての化合物はpH1〜4では全く分解
せず、pH6ではわずかに分解が認められた。したがっ
て、これらの化合物を経口投与したとき、胃及び小腸上
部ではほとんど分解せず、吸収された後pH及び酵素作用
によってはじめてプロプラノロールに分解される。この
結果、初回通過効果を回避することができるばかりでな
く、エステルの選択によって速効性のあるものや徐放性
を有するもの等、プロプラノロールのプロドラッグとし
て優れた特長のある化合物を開発することができる。
せず、pH6ではわずかに分解が認められた。したがっ
て、これらの化合物を経口投与したとき、胃及び小腸上
部ではほとんど分解せず、吸収された後pH及び酵素作用
によってはじめてプロプラノロールに分解される。この
結果、初回通過効果を回避することができるばかりでな
く、エステルの選択によって速効性のあるものや徐放性
を有するもの等、プロプラノロールのプロドラッグとし
て優れた特長のある化合物を開発することができる。
第1図は、実施例1のイソブタノイルプロプラノロール
塩酸塩のIRを、第2図はそのNMRをそれぞれ示す。第3
図及び第4図は、実施例2のイソバレロイルプロプラノ
ロール塩酸塩のIR及びNMRを、第5図及び第6図は、実
施例3のメチルマロニルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRを、第7図及び第8図は、実施例4のエチルマロ
ニルプロプラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第9図及
び第10図は、実施例5のメチルサクシニルプロプラノロ
ール塩酸塩のIR及びNMRを、第11図及び第12図は、実施
例6のメチルグルタリルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRをそれぞれ示す。 また、第13図は、本発明化合物のpH7.4(μ=0.154)、
37℃における加水分解の各時間における残存率を示す。 △は実施例1化合物、▼は実施例3化合物、□は実施例
4化合物、■は実施例5化合物、 は実施例6化合物をそれぞれ示す。
塩酸塩のIRを、第2図はそのNMRをそれぞれ示す。第3
図及び第4図は、実施例2のイソバレロイルプロプラノ
ロール塩酸塩のIR及びNMRを、第5図及び第6図は、実
施例3のメチルマロニルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRを、第7図及び第8図は、実施例4のエチルマロ
ニルプロプラノロール塩酸塩のIR及びNMRを、第9図及
び第10図は、実施例5のメチルサクシニルプロプラノロ
ール塩酸塩のIR及びNMRを、第11図及び第12図は、実施
例6のメチルグルタリルプロプラノロール塩酸塩のIR及
びNMRをそれぞれ示す。 また、第13図は、本発明化合物のpH7.4(μ=0.154)、
37℃における加水分解の各時間における残存率を示す。 △は実施例1化合物、▼は実施例3化合物、□は実施例
4化合物、■は実施例5化合物、 は実施例6化合物をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4201866(US,A) International Jou rnal of Pharmacenl ics,1988,42(1−3),51−60 Drug Development and Industrial Pha rmacy,1987,13(9−11),2017 −2031
Claims (1)
- 【請求項1】次に一般式で示されるプロプラノロール誘
導体またはその塩酸塩 (ただし、式中Rは−CH(CH3)2、−CH2−CH(CH3)
2、−CH2COOCH3、−CH2COOC2H5、−(CH2)2COOCH3又
は−(CH2)3COOCH3の基を示す)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1047450A JP2678652B2 (ja) | 1989-02-28 | 1989-02-28 | 新規プロプラノロール誘導体及びその塩酸塩 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1047450A JP2678652B2 (ja) | 1989-02-28 | 1989-02-28 | 新規プロプラノロール誘導体及びその塩酸塩 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02225447A JPH02225447A (ja) | 1990-09-07 |
JP2678652B2 true JP2678652B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=12775492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1047450A Expired - Lifetime JP2678652B2 (ja) | 1989-02-28 | 1989-02-28 | 新規プロプラノロール誘導体及びその塩酸塩 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2678652B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018161039A1 (en) * | 2017-03-03 | 2018-09-07 | Synovo Gmbh | Novel anti-infective and anti-inflammatory compounds |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4201866A (en) | 1977-01-17 | 1980-05-06 | American Home Products Corporation | O-Hemi-succinate of propranolol |
-
1989
- 1989-02-28 JP JP1047450A patent/JP2678652B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4201866A (en) | 1977-01-17 | 1980-05-06 | American Home Products Corporation | O-Hemi-succinate of propranolol |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
Drug Development and Industrial Pharmacy,1987,13(9−11),2017−2031 |
International Journal of Pharmacenlics,1988,42(1−3),51−60 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02225447A (ja) | 1990-09-07 |
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