JP2676072B2 - 作業車両 - Google Patents

作業車両

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JP2676072B2
JP2676072B2 JP32252692A JP32252692A JP2676072B2 JP 2676072 B2 JP2676072 B2 JP 2676072B2 JP 32252692 A JP32252692 A JP 32252692A JP 32252692 A JP32252692 A JP 32252692A JP 2676072 B2 JP2676072 B2 JP 2676072B2
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Soil Working Implements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耕耘ロータリ等の作業
機を連接する本体部に、該作業機を駆動する原動機と、
この原動機により駆動される走行車輪とを設け、走行車
輪により自走する本体部を、これに追従して歩行する作
業者が、本体部から後上方へ長く延出したハンドルを介
して操向することにより、各種作業を行うようにした作
業車両に関する。
【0002】
【従来技術】このような作業車両(整地機)が例えば特
開昭62─146731号公報に記載されているが、こ
の作業車両においては、本体部の後方に、耕耘爪を植設
した耕耘軸を有する作業機(作業装置)が連結され、本
体部に搭載されたエンジンにより上記耕耘軸が駆動され
るようになっている。本体部にはまた左右1対の走行車
輪が設けられており、これらの走行車輪が前記エンジン
から差動歯車装置を介して駆動される。
【0003】しかし直進作業時には、左右の車輪の走行
抵抗差により差動歯車装置が差動すると直進し難いた
め、差動歯車装置の差動を停止する停止機構が設けられ
ている。そして作業機に作業時の接地によって作動する
作動部を設けるとともに、この作動部が接地状態のとき
は前記停止機構を停止側にし、又逆に作動部が地面から
離れたときは該停止機構の停止を解除すべく、この停止
機構と該作動部とを連動させる連動機構を設けてある。
【0004】従ってこの作業車両においては、作業時に
は常に差動歯車装置の差動が停止されており、左右の車
両の走行抵抗に差が生じても直進が維持される。旋回時
には作業機側を上昇させることにより、作動部が地面か
ら離れて差動停止状態が自動的に解除されるので、左右
の車輪を差動させて旋回を容易に行うことができる。
【0005】また、このような作業車両においては、例
えば実開昭60─130138号に示されているよう
に、ハンドル後端のグリップ部の下側にクラッチレバー
を設けるのが通常である。
【0006】
【解決しようとする課題】前記のように差動停止機構を
接地によって作動する作動部に連動させたものは、差動
の停止、停止解除が自動的に行われるので便利な面もあ
るが、反面、停止、停止解除を任意に行えないという不
便があり、例えば曲進しながら作業を行わなければなら
ない場合等には不都合である。そこで本発明は、差動の
停止、停止解除を手動で行うことができ、しかもその操
作が極めて簡便な作業車両を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の作業
車両は、作業機を連接する本体部に、前記作業機を駆動
する原動機と、該原動機により差動装置を介して駆動さ
れる左右1対の走行車輪と、前記原動機から前記作業機
および走行車輪への動力伝達を接続、遮断するクラッチ
装置と、前記差動装置の差動機能を停止させる差動停止
装置とを有し、かつ前記本体部から後上方へ延出するハ
ンドルを備えた作業車両において、前記ハンドルを後端
部に左右方向に延びるハンドルバーを有するループ状に
形成し、前記差動停止装置に連結された差動停止レバー
を前記ハンドル下側に上下に揺動可能にかつ上方揺動位
置において前記ハンドルバーに沿うように設け、前記差
動停止レバーは下方へ向けて付勢されるとともに前記上
方揺動位置において前記差動停止装置を不作動状態にす
ることを特徴とする。
【0008】作業者は、ハンドル後端の左右方向に延び
るハンドルバーに手を掛けこれを上方から握り、該ハン
ドルを介して車両を操向するが、ハンドルバーを上方か
ら握った手の親指はハンドルバーの下側に位置し、かつ
自由に動かすことができる。一方、ハンドルバーの下側
には、差動停止レバーが上下に揺動可能にかつ上方揺動
位置において該ハンドルバーに沿うように設けられてい
るので、前記自由な親指でこの差動停止レバーを任意に
極めて容易に操作することができる。
【0009】しかして、通常の直進作業時には前記親指
を差動停止レバーに掛けず、該レバーを開放状態にして
おく。該レバーは下方へ向けて付勢されているので、下
方揺動位置を占め、これに連結された差動停止装置は作
動状態すなわち差動装置の差動機能を停止させる状態と
なっている。従って左右の走行車輪は差動することなく
一体となって回転し、良好な直進性能が得られる。
【0010】旋回する時には、ハンドルバーを握った手
の親指で差動停止レバーをハンドルバー側へ引付けれ
ば、差動停止装置が不作動状態となり、左右の走行車輪
が差動装置により差動するようになるので、良好な旋回
性能が得られる。この操作は極めて簡単で、直線作業経
路の終端位置において作業機側を上昇させて進行方向を
180°変換させる場合でも、また作業中に進行方向を
変えたい場合でも、親指一本で両車輪を差動可能な状態
にして、スムーズな旋回を確保することができ、また旋
回後は前記親指を差動停止レバーから離すだけで極めて
容易に両車輪を非差動状態に戻して良好な直進性を確保
することができる。
【0011】さらに、前記クラッチ装置に連結されたク
ラッチレバーを前記ハンドルの上側に上下に揺動可能に
かつ下方揺動位置において前記ハンドルバーに沿うよう
に設け、このクラッチレバーを上方へ向けて付勢すると
ともに前記下方揺動位置において前記クラッチ装置が接
続状態になるようにすれば、下方揺動位置へ押下げてハ
ンドルバーに沿わせたクラッチレバーとハンドルバーと
をいっしょに上方から握り、クラッチ装置の接続状態を
維持しながらハンドルを介して車両を操向できる。しか
してこの場合にも、クラッチレバーとハンドルバーを上
方から握った手の親指はハンドルバーの下側に位置して
自由に動かすことができるので、前記と同様に、差動停
止レバーを任意に極めて容易に操作することができる。
【0012】前記ハンドルのハンドルバーの左右両端部
にそれぞれ後方へ突出するU字状部分を設ければ、一方
の手でハンドルバーを握り、他方の手で前記U字状部分
を握って便利に本体部の操縦を行うことができる。さら
に比較的硬い土壌での耕耘においては、接地抵抗の変化
により走行速度が不意に増加する所謂ダッシングを生ず
ることが希にあるが、このような場合にはハンドルバー
を握っている方の手を離してクラッチレバーを釈放して
操行車輪の駆動を遮断するとともに、U字状部分を握っ
ている方の手で作業車両の惰性による進行を止めること
により、効果的にダッシングに対処することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図示の一実施例について説明す
る。図1は本発明による作業車両1の全体側面図、図2
はその平面図である。この作業車両1は本体部2の後部
に耕耘用の作業機3を連結してなり、本体部2からハン
ドル4とチエンジレバー5が後上方へ延出している。
【0014】本体部2は左右1対の走行車輪6を備え、
その上方にエンジン7が燃料タンク8とともに搭載され
ている。エンジン7のクランク軸9は上下方向に配され
ている。エンジン7の下部にクラッチケース10を介して
ミッションケース11が連接されており、エンジン動力
が、後述するように、クラッチケース10内のクラッチ装
置を経て、ミッションケース11内の変速伝動機構に伝達
される。そして該変速伝動機構を介して前記左右の走行
車輪6が駆動される。
【0015】ミッシッンケース11は左右の走行車輪6の
間を後方に延び、その後端部に作業機3の耕耘ロータリ
爪12が軸支されている。この耕耘ロータリ爪12も前記変
速伝動機構を介してエンジン7の動力で駆動される。
耕耘ロータリ爪12の上方はカバー13で覆われ、後方は該
カバー13に上下に揺動自在に枢支され下端に均平板14を
備 えたリヤカバー15で覆われている。16は作業機の上
下位置を調節するための尾輪である。
【0016】ハンドル4は前端をボルト17によりミッシ
ョンケース11の上面に枢支されるとともに、そのやや後
方において、ミッションケース11の上面に突設されたブ
ラケット18の上端に、固定機構19により角度を調節可能
に固定されている。このハンドル4は、図2に示すよう
に、左右のハンドル部片4a、4bが相互の間隔の狭い
前部から左右に拡開しながら後方へ延出し、後端どうし
が左右方向に延びるハンドルバー20を介して連結された
ループ状に形成され、かつハンドルバー20の左右両端部
分にはそれぞれ後方へ突出するU字状部分21が設けられ
ている。作業者は、通常、一方の手をハンドルバー20
に、他方の手をいずれかのU字状部分21に掛けて、走行
車輪6により自走する本体部2に追従して歩行しなが
ら、ハンドル4により本体部2を操向操縦する。
【0017】チエンジレバー5はチエンジガイド22のガ
イド溝22aを貫通してミッションケース11内に延び、該
チエンジレバー5を操作することにより前記変速伝動機
構の変速段が適宜選択される。
【0018】図3は前記クラッチケース10内に納められ
たクラッチ装置23の縦断面図、図4はその上面図であ
る。このクラッチ装置23には遊星歯車装置から成る減速
機構が一体に組み込まれている。すなわちクラックケー
ス10に上方から貫入したクランク軸9の下端に太陽歯車
24が刻設されている。該太陽歯車24の周囲にそれぞれこ
れと噛み合う3個の遊星歯車25が等間隔に配設されてい
る。各遊星歯車25はクラッチ出力軸26に固定されドライ
ブプレート27上にそれぞれ軸28を介して回転自在に枢支
され、かつ外側において共通のリングギヤ29と噛み合っ
ている。
【0019】上記リングギヤ29は円筒状のクラックアウ
タ30の下端に半径方向、内方へ突出させて設けられたフ
ランジ部30aの内周面に形成されている。クラッチアウ
タ30はクラチケース10にクランク軸9の軸線まわり回転
自在に支承されている。クラッチアウタ30の内側にこれ
と 同心に有底円筒状のクラッチインナ31が設けられて
いる。クラッチインナ31の底部31aは前記3個の軸28と
係合しており、従ってクラッチインナ31は遊星歯車25お
よびドライブプレート27と一体的にクランク軸9の軸線
まわりに回転する。
【0020】クラッチアウタ30の円筒壁とクラッチイン
ナ31の円筒壁との間に形成された環状の空間内に、1対
の円弧状のクラッチシュー32が対向する一端をクラッチ
ケース10に植設されたピン33に枢支されて配設され、1
対のクラッチスプリング34により相互に接近する方向に
付勢されている。これらのクラッチシュー32の互いに対
向する他端間にはクラッチケース10に支持された従動軸
35の下端に形成した平板状のカム36が配設されており、
従動軸35が回転してカム36がクラッチシュー32、32の端
面を押し開くと、クラッチシュー32、32はピン33を中心
として相互に拡開し、外周に設けられた摩擦片37aを介
してクラッチアウタ30の内周面に摩擦係合し、クラック
アウタ30をクラッチケース10に対して固定する。クラッ
クアウタ30が固定されると遊星歯車25は軸28のまわりに
自転しながらクランク軸9の軸線まわりに公転し、この
公転がドライブプレート27を介してクラッチ出力軸26に
取出される。すなわちクラッチ装置23が接続状態とな
る。なおクラッチ出力軸26にはクランク軸9の回転が遊
星歯車装置により減速されて伝達される。
【0021】カム36がクラッチシュー32、32の端面間
で遊離状態になると、クラッチシュー32、32はクラッチ
スプリング34によりピン33を中心として相互に縮閉し、
内周に設けられた摩擦片37bを介してクラッチインナ31
の外周面に摩擦係合し、クラッチインナ31をクラッチケ
ース10に対して固定する。従ってクラッチインナ31に軸
28、ドライブプレート27を介して結合されたクラッチ出
力軸26もクラッチケース10に対して固定状態となり、ク
ランク軸9の回転は自転する遊星歯車25を介してクラッ
チアウタ30に伝えられるだけで、クラッチ出力軸26には
伝えられない。すなわちクラッチ装置23は遮断状態とな
る。
【0022】前記従動軸35はこれに隣接してクラッチケ
ース10に支持された駆動軸38に1対の歯車39を介して連
結され、駆動軸38の上端に設けたアーム40により駆動軸
38を回動させることにより、カム36が回動してクラッチ
装置23を接続または遮断する。
【0023】図5はミッションケース11内に収納された
変速伝動機構41を示す断面図である。ミッションケース
11の前部には、左右方向に平行に延びるメインシヤフト
42、カウンタシヤフト43および左右の車軸44、45が、前
から後に順次配設されている。前記クラッチ出力軸26に
スプライン結合されたミッション入力軸46に設けられた
駆動傘歯車47がメインシヤフト42に固着された被駆動傘
歯車48に噛合っている。
【0024】メインシヤフト42には歯車G1 が固着され
ている。一方、カウンタシヤフト43上に回転自在に嵌合
さたスリーブ49に歯車G2 が摺動自在にスプライン結合
されており、かつスリーブ49に固着されたスプロケット
50と前記耕耘ロータリ12のロータリ軸51(図1)に設け
られたスプロケット(図示せず)との間にチエン52が掛
け渡されている。歯車G2 を前記チエンジレバー5に連
動するフォーク53により摺動させて歯車G1 に係合させ
ると、動力がメインシヤフト42から歯車G1 、歯車
2 、スリーブ49、スプロケット50およびチエン52を経
て耕耘ロータリ爪12に伝達される。
【0025】メインシヤフト42にはまた、歯車G3 がチ
エンジレバー5に連動するフォーク54により摺動自在に
スプライン結合されており、カウンタシヤフト43には、
歯車G4 、歯車G5 が固着されるとともに、歯車G6
回転自在に装着され、歯車G6 には、歯車G7 が一体に
設けられている。さらに車軸45に歯車G8 が回転自在に
装着され、該歯車G8 に歯車G9 が一体に形成されてい
る。そして歯車G8 は歯車G5 に歯車G9 は歯車G6
そそれぞれ噛合っている。歯車G7 は、後述する差動装
置55の差動歯車箱56に固着された歯車G10と噛合ってい
る。
【0026】従って、歯車G3 を摺動させて歯車G4
係合させると、動力がメインシヤフト42から順次歯車G
3 、歯車G4 、歯車G5 、歯車G8 、歯車G9 、歯車G
6 、歯車G7 、および歯車G10を経て差動歯車箱56に伝
達され、歯車G3 を歯車G6に係合させると、動力がメ
インシヤフト42から歯車G3 、歯車G6 、歯車G7 、歯
車G10を経て差動歯車箱56に伝達され、かくして前進1
速変速段および前進2速変速段が確立される。
【0027】さらに、メインシヤフト42の右端に後進用
のスプロケット57が遊嵌され、歯車G3 が右方へ摺動し
た時にこれとスプライン結合して、該歯車G3 を介して
メインシヤフト42と一体化する。このスプロケット57と
カウンタシヤフト43に固着されたスプロケット58との間
にチエン59が掛け渡され、歯車G3 をフォーク54により
スプロケット57に係合させると、メインシヤフト42の回
転がチエン59を介してメインシヤフト43に伝達され、次
いで歯車G5 、歯車G8 、歯車G9 、歯車G6、歯車G
7 、歯車G10を経て差動歯車箱56に伝達されて、差動歯
車箱56が後進方向に回転する。
【0028】差動装置55は通常の差動歯車装置で、ミッ
ションケース11に軸受60を介して枢支された前記差動歯
車箱56に、差動小歯車軸61を介して差動小歯車62が枢着
され、対向する左右の差動大歯車63が差動小歯車62と噛
合っている。そしてこれら左右の差動大歯車63がそれぞ
れ左右の車軸44、45の内端に固定されており、上記のよ
うにして 差動歯車箱56に伝達された回転力が左右の車
軸44、45に均等に分配され、作業車両1の旋回時には車
軸44、45にそれぞれ取付けられた左右の走行車輪6が差
動して良好な旋回性能が得られる。
【0029】しかし、直進作業時に左右の走行車輪6が
走行抵抗の差により差動すると直進し難くなり、またい
ずれか一方の走行車輪6の走行抵抗が減少するとこれに
より全伝達トルクが減少して走行性能が低下する等の不
都合が生ずるので、走行状況に応じて差動装置55の差動
機能を停止させる差動停止装置64が設けられている。こ
の作動停止装置64は、左車軸44に摺動自在にスプライン
係合し、差動歯車箱56の左端面に噛合い可能なシフタ65
から成っており、該シフタ65が差動歯車箱56と噛合い、
左車軸44がシフタ65を介して差動歯車箱56に結合される
と、左車軸44、差動歯車箱56および右車軸45が一体とな
って回転する。
【0030】シフタ65はスプリング66により差動歯車箱
56との噛合い位置に付勢されているので、差動装置55の
差動機能は通常は停止されており、この状態で作業が行
われる。シフタ65の前方にミッションケース11の壁部を
前後方向に貫通する回動軸67が設けられており、該当回
動軸67の後端に固定されたアーム68の先端に設けられた
突子69が、シフタ65の周溝65aに係合している(図
6)。従って回動軸67を回動させて、シフタ65をスプリ
ング66に抗して後退させ、差動歯車箱56との噛合いを外
すことにより、差動装置55を差動可能状態とすることが
できる。
【0031】ミッションケース11から外部に突出した回
動軸67の前端にレバー部材70の一端が固定されており、
該レバー部材70の他端に連結されたワイヤ71によりレバ
ー部材70を揺動させて回動軸67の回動操作を行うように
なっている。レバー部材70をさらにスプリング72により
付勢して前記スプリング66の付勢力を助けるようにして
もよい。ワイヤ71は、ミッションケース11および前記ハ
ンドル4に適宜固定された外管73内に通されて、ハンド
ル4に沿いその後端部まで延設されている。
【0032】図7、8に示すように、ハンドル4後端の
前記ハンドルバー20には、その下側にブラケット74を介
して差動停止レバー75が上下に揺動可能に設けられてお
り、上記ワイヤ71の他端はこの差動停止レバー75に連結
されている。差動停止レバー75はハンドルバー20を含む
垂直面内で上下に揺動し、上方揺動位置においては図8
に示すようにハンドルバー20に沿う。ワイヤ71には前記
スプリング66、72による付勢力が作用しているので、差
動停止レバー75はこのワイヤ71により下方へ向けて付勢
されており、通常は図7に示すように下方位置を占めて
いる。しかしロックレバー76を揺動操作して該ロックレ
バー76により差動停止レバー75を上方揺動位置にロック
することもできる。
【0033】ハンドル4の後部上側にはスロットルレバ
ー77およびクラッチレバー78が揺動可能に設けられてい
る。クラッチレバー78は図2に示すようにU字状をな
し、両端をそれぞれ左右のハンドル部片4a、4bに揺
動自在に枢着され、後上部はハンドルレバー20に平行に
左右方向に延びる棒状部分78aとなっている。このクラ
ッチレバー78は前述したクラッチ装置23のアーム40にワ
イヤ71と同様な図示してないワイヤを介して連結され、
クラッチスプリング34により付勢されて、通常は図1に
示すような上方揺動位置を占めている。クラッチ装置23
に関する前述の説明から分かるように、クラッチレバー
78がこの上方揺動位置にある時には、クラッチ装置23は
遮断状態にある。
【0034】クラッチレバー78を下方へ揺動させると前
記アーム40がこれに連動し、駆動軸38、従動軸35、カム
36を介してクラッチシュー32が拡開してクラッチアウタ
30を固定し、クラッチ装置23が接続状態となるので、本
体部2は走行を開始する。クラッチレバー78の下方揺動
位置においては、図2および図7に示すように棒状部分
78aがハンドルバー20に沿うので、作業者は一方の手79
で棒状部分78aをハンドルバー20といっしょに上方から
握り、クラッチ装置23の接続状態を維持しながら、ハン
ドル4を介して本体部2を操向操縦することができる。
ハンドルバー20の両側にはU字状部分21が後方へ向って
突出しているので、一方の手で上記のようにクラッチレ
バー78とハンドルバー20を握り、他方の手でU字状部分
21を握ることにより、本体部2を極めて便利にかつ容易
に操縦することができる。
【0035】比較的硬い土壌での耕耘においては、上記
のようにして作業中、接地抵抗の変化により走行速度が
不意に増加する所謂ダッシングを生ずることが希にある
が、このような場合にはハンドルバー20を握っている方
の手を離してクラッチレバー78を釈放し、走行車輪6の
駆動を遮断するとともに、U字状部分21を握っている方
の手で本体部2の惰性による進行を止めることにより、
効果的にダッシングに対処することができる。
【0036】図7の状態においては、差動停止レバー75
は釈放され、図示のように下方揺動位置を占め、これに
ワイヤ71を介して連結された前記差動停止装置64は、シ
フタ65が差動歯車箱56の端面と噛合った差動停止状態に
ある。従って左右の走行車輪6は差動することなく一体
となって回転し、良好な直進性能が得られる。
【0037】しかし、手79の親指79aはハンドルバー20
の下側に沿わされているだけで、ハンドルバー20および
クラッチレバー78を握ったまま自由に動かすことができ
るので、この親指79aで差動停止レバー75を簡単に操作
することができる。図8に示すように親指79aで作動停
止レバー75を引付けて、ハンドルバー20に沿わせると、
差動停止装置64が不作動状態、すなわちシフタ65が差動
歯車箱56から離脱して左右の車軸44、45が自由に差動で
きる状態になるので、親指1本で左右の車輪を差動可能
な状態にしてスムーズな旋回が得られるようにすること
ができ、また旋回後は親指を作動停止レバー75から離す
だけで極めて容易に両車輪を非差動状態に戻して良好な
直進性を確保することができる。
【0038】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、作業車両
の運転中に手動で任意に、左右の走行車輪を差動可能状
態にしたり差動不能状態にして、作業状況に応じて良好
な旋回性能または直進性能を確保することができ、しか
もその操作は極めて簡便である。また、ハンドルから手
が離れた時、本体部が停止し、かつ差動装置も差動機能
を停止されるので、本体部が自重や惰力等で旋回してハ
ンドルが振られることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による作業車両の全体側面図である。
【図2】同作業車両の平面図である。
【図3】クラッチ装置の縦断面図である。
【図4】図3の1V−1V線に沿う断面図である。
【図5】図1のV−V線にほぼ沿う断面図である。
【図6】差動停止装置の前面図である。
【図7】下方揺動位置に在る差動停止レバーを示す後面
図である。
【図8】上方揺動位置に在る差動停止レバーを示す後面
図である。
【符号の説明】
G…歯車、1…作業車両、2…本体部、3…作業機、4
…ハンドル、5…チェンジレバー、6…走行車輪、7…
エンジン、8…燃料タンク、9…クランク軸、10…クラ
ッチケース、11…ミッションケース、12…耕耘ロータリ
爪、13…カバー、14…均平板、15…リヤカバー、16…尾
輪、17…ボルト、18…ブラケット、19…固定機構、20…
ハンドルバー、21…U字状部分、22…チェンジカイド、
23…クラッチ装置、24…太陽歯車、25…遊星歯車、26…
クラッチ出力軸、27…ドライブプレート、28…軸、29…
リングギヤ、30…クラッチアウタ、31…クラッチイン
ナ、32…クラッチシュー、33…ピン、34…クラッチスプ
リング、35…従動軸、36…カム、37…摩擦片、38…駆動
軸、39…歯車、40…アーム、41…変速伝動機構、42…メ
インシャフト、43…カウンタシャフト、44,45…車軸、
46…ミッション入力軸、47…駆動傘歯車、48…被駆動傘
歯車、49…スリーブ、50…スプロケット、51…ロータリ
軸、52…チェン、53,54…フォーク、55…差動装置、56
…差動歯車箱、57,58…スプロケット、59…チェン、60
…軸受、61…差動小歯車軸、62…差動小歯車、63…差動
大歯車、64…差動停止装置、65…シフタ、66…スプリン
グ、67…回動軸、68…アーム、69…突子、70…レバー部
材、71…ワイヤ、72…スプリング、73…外管、74…ブラ
ケット、75…差動停止レバー、76…ロックレバー、77…
スロットルレバー、78…クラッチレバー、79…手。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作業機を連接する本体部に、前記作業機を
    駆動する原動機と、該原動機により差動装置を介して駆
    動される左右1対の走行車輪と、前記原動機から前記作
    業機および走行車輪への動力伝達を接続、遮断するクラ
    ッチ装置と、前記差動装置の差動機能を停止させる差動
    停止装置とを有し、かつ前記本体部から後上方へ延出す
    るハンドルを備えた作業車両において、前記ハンドルを
    後端部に左右方向に延びるハンドルバーを有するループ
    状に形成し、前記差動停止装置に連結された差動停止レ
    バーを前記ハンドルの下側に上下に揺動可動にかつ上方
    揺動位置において前記ハンドルバーに沿うように設け、
    前記作動停止レバーは下方へ向けて付勢されるとともに
    前記上方揺動位置において前記差動停止装置を不作動状
    態にすることを特徴とする作業車両。
  2. 【請求項2】前記ハンドルクラッチ装置に連結されたク
    ラッチレバーを前記ハンドルの上側に上下に揺動可能に
    かつ下方揺動位置において前記ハンドルバーに沿うよう
    に設け、前記クラッチレバーは上方へ向けて付勢される
    とともに前記下方揺動位置において前記クラッチ装置を
    接続状態にする請求項1の作業車両。
  3. 【請求項3】前記ハンドルのハンドルバーの左右両端部
    分にそれぞれ後方へ突出するU字状部分を設けた請求項
    2の作業車両。
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