JP2675001B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP2675001B2
JP2675001B2 JP13344187A JP13344187A JP2675001B2 JP 2675001 B2 JP2675001 B2 JP 2675001B2 JP 13344187 A JP13344187 A JP 13344187A JP 13344187 A JP13344187 A JP 13344187A JP 2675001 B2 JP2675001 B2 JP 2675001B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はインクジェット記録方法に関し、詳しくは、
ノズルからのインクの噴射に先立って記録媒体上にその
インクを良好に定着させるための無色又は淡色の液体を
付着させるようにしたインクジェット記録方法に関す
る。 〔従来技術〕 インクジェット記録方法は(イ)高速記録が可能であ
る、(ロ)記録媒体に非接触であるため記録媒体には普
通紙をはじめ種々のものが使用可能である、(ハ)カラ
ー記録が可能である、等の利点を有していることから近
時大いに活用されている。 その一方で、このインクジェット記録方法はノズルの
目詰りという問題が残されている。これを解決するに
は、ノズル先端部の形状、構造に工夫を加えることの外
に、染料として溶媒に対し溶解性の高いものがインクに
使用されることが必要とされている。だが、一般に溶解
性の高い染料をインクに使用すると得られた画像の耐久
性(溶媒が水の場合は耐水性)が悪くなる傾向がある。 こうした欠陥を解消する手段として(1)記録紙に染
料を定着するための材料をあらかじめ塗工しておく(特
開昭56−86789号、特開昭55−144172号、特開昭56−849
92号などの公報に記載)、(2)印字した画像に染料と
レーキを形成する耐水化剤を付与する(特開昭55−1503
96号公報に記載)等が提案されている。しかし、前記
(1)の方法では記録媒体として特定の記録紙を用いる
必要がある。前記(2)の方法では耐水性の問題は解決
されるものの、印字後の画像の乾燥性、画像の解像性、
画像濃度などに対してはまったく又は僅かしか効果がな
いため、記録媒体として適用されるものは可成り制限さ
れてしまう。 また、これまでのインクジェット記録方法で使用され
ているインクによって一般のオフィスで使用されている
記録用紙(記録媒体)に印字すると乾燥時間が遅く、記
録用紙供給系でのオフセットによる地汚れや、スミアが
発生したり、特にカラー記録の場合には記録用紙(記録
媒体)の単位面積当りに付与させるインク量が多い(多
色の重ねになることによる)ため、インクが不要の部分
に流れ出して画像がにじんでしまう欠点がある。 かかる乾燥性の問題を解決するための手段として
(3)サイズ剤を添加しないか又はその添加量を少なく
した紙を記録媒体として使用する(特開昭52−74340号
公報に記載)、(4)表面に白色顔料又は水溶性高分子
材料を主成分としたコート層を設けた紙を記録媒体とし
て使用する(特開昭52−53012号、特開昭56−89594号な
どの公報に記載)、(5)インク中に界面活性剤等イン
クの浸透性を高めるための化合物を添加してインクの表
面表力を低下せしめる(特開昭55−65269号公報に記
載)、(6)本来的に表面張力の低いアルコール、ケト
ン等の有機溶媒を主体とするインクを用いる、(7)揮
発性の溶媒を主体としたインクを用いる(特開昭55−66
976号公報に記載)、等が提案されている。しかし、前
記(3)(4)の方法では、前記(1)と同様、特定の
記録媒体を用いる必要がある。前記(5)(6)の方法
では乾燥性は確かに高まるものの、インクの媒体(キャ
リア)とともにインク中の染料も同様に相当浸み込んで
しまうため、染料が記録用紙の奥深くまで浸透しやす
く、画像濃度が低下したり、画像の鮮明性が低下しやす
いなどの不都合がみられる。また、記録表面に対する濡
れ性が向上するためフェザリングが発生したり、解像力
が低下する(表面方向にインクが拡がりドット径が大き
くなる)などの不都合もみられる。前記(7)の方法で
は記録用紙へのインクの浸透が速まりそれと同時に記録
用紙表面からの溶媒の蒸発も生じやすく速乾性は充足さ
れるが、前記(6)と同様な不都合が認められるのに加
えて、ノズル部での溶媒の蒸発による目詰りが生じやす
い。 更に、印字画像のシャープネスを向上する手段として
(8)記録媒体上にあらかじめカルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリ
マーの溶液を噴射してから印字する方法が提案されてい
る(特開昭56−89595号公報に記載)。この(8)の方
法によればシャープネスの向上効果は得られるが、ポリ
マー溶液が高粘度であるためその溶液自体の乾燥性が悪
く、加えて印字したインクの乾燥性も通常の紙に印字し
た場合に比較して改善効果があまり認められないという
欠点がある。 こうした実情を反映して、上記のごとき欠陥の生じな
いインクジェット記録方法の改善が望まれている。 〔目的〕 本発明はかかる要望にそったもので、印字後の画像の
乾燥性、耐水性、耐光性、解像度、鮮明性、シャープネ
スなどを向上させ、更にその印字後の画像濃度を高める
とともにノズルの目詰りを防止し、プリンターの信頼性
を高めるようにしたインクジェット記録方法を提供する
ものである。 〔構成〕 本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体上に多
価金属塩を含有する無色又は淡色の液体を付着した後、
その液体が記録媒体に浸透し、該媒体中に存在し、か
つ、媒体表面からなくなった直後に、液体の付着した部
分に、酸性基を有する染料を含有するインクを付着させ
て画像を形成せしめることを特徴としている。 ちなみに、本発明者らは、記録媒体へのインクの付着
に先立って、多価金属塩を含有する無色又は淡色の液体
(以降「多価金属塩含有溶液」と称することがある)多
価金属塩含有溶液を記録媒体に付着させ、続いて、その
多価金属塩含有溶液の付着されたところに、酸性基を有
する染料を含有したインクを画像状に供給するようにす
れば、前記多価金属塩における陽イオンと前記染料中の
酸性基とが結合して溶媒に不溶又は離溶の塩から形成さ
れる画像が得られること、更に解像度に優れた高濃度の
画像が得られることを確めた。本発明はそれに基づいて
なされたものである。 以下に本発明方法をさらに詳細に説明する。 前述のとおり、本発明のインクジェット記録方法にお
いては、まず記録媒体上に多価金属塩を含有する無色又
は淡色の液体が付着される。 この多価金属塩における陽イオンの例としてはアルミ
ニウムAl(III),カルシウムCa(II),マグネシウムM
g(II),銅Cu(II),鉄Fe(II)及びFe(III),亜鉛
Zn(II),スズSn(II)及びSn(IV),ストロンチウム
Sr(II),ニッケルNi(II),コバルトCo(II),バリ
ウムBa(II),鉛Pb(II),ジルコニウムZr(IV),チ
タンTi(IV),アンチモンSb(III),ビスマスBi(II
I),タンタルTa(V),砒素As(III),セリウムCe
(III),ランタンLa(III),イットリウムY(II
I),水銀Hg(II),ベリリウムBe(II)などがあげら
れ、中でも色調(無色に近いもの)、コスト、安全性な
どを考慮するとAl(III),Ca(II),Mg(II),Zn(I
I),Fe(II),Fe(III),Sn(II),Sn(IV)が特に好ま
しい。 これらの多価金属イオンの他、アルカリ金属、アンモ
ニウム、水素などの一価の陽イオンを含む複塩を使用す
ることもできる。 陰イオンの例としてはフッ素F,塩素Cl,臭素Br,沃素I
などのハロゲン元素の陰イオン;硝酸イオンNO3 -、硫酸
イオンSO4 2-;蟻酸、酢酸、乳酸、マロン酸、蓚酸、マレ
イン酸、安息香酸など有機カルボン酸の陰イオン;ベン
ゼンスルフォン酸、ナフトールスルフォン酸、アルキル
ベンゼンスルフォン酸などの有機スルフォン酸の陰イオ
ン;チオシアンイオンSCN-、チオ硫酸イオンS2O3 2-、リ
ン酸イオンPO4 3-、亜硝酸イオンNO2 -等が挙げられる。 多価金属塩含有溶液をインクジェット法により記録媒
体に付着せしめるには、ノズルの目詰り、保存性などを
配慮して、多価金属の塩を水及び/又は有機溶媒(メタ
ノール、エタノール等のアルコール類;アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類など)によく溶解したもの
を用いるのが有利である。 各溶液に対する溶解性は陰イオンの効果が大きく、Br
-,I-,NO3 -および有機酸のイオンが上記の陰イオンの中
で特に溶解性に優れ好ましい例である。 多価金属塩含有溶液中の多価金属塩の含有量は特に制
限されるものではないが、後から付与されるインクの染
料の酸性基に対して1/10〜100当量倍好ましくは1/2〜5
当量倍の多価金属が記録媒体に付与されるようになされ
ていることが適当である。 多価金属塩含有溶液は、これが記録媒体に付与された
後には速かに乾燥することが特に高速で印字をする場合
に要求される。また、印字されたインクも速かに浸透す
ることが要求される。この要求を満足させるために透明
な液体(多価金属塩含有溶液)自体および/又はインク
の記録媒体への浸透性を高めるための化合物を多価金属
塩含有溶液に添加することが望ましい。 この浸透性を高めるための化合物(浸透剤)の例とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシ
エチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンアル
キルソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン
脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル類、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤;アルキル硫酸塩類、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル酢酸液、アルキルベンゼンスル
フォン酸塩類、N−アシルアミノ酸塩類、アルキルスル
ホコハク酸塩類、アルキルリン酸塩類等の陰イオン系界
面活性剤;ベンザルコニウム塩類などの4級アミン類等
の陽イオン系界面活性剤;パーフルオロアルキルリン酸
エステル類、パーフルオロアルキルカルボン酸塩類、パ
ーフルオロアルキルベタイン類等のフッ素系界面活性剤
などがあげられる。 これらの中でより具体的で好ましい浸透剤は、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、フッ素系界面活性剤であり、これらは
浸透性を高める効果が大きい。 多価金属塩含有溶液中へのこれら浸透剤の添加量は、
使用される浸透剤の種類により幾分異なるが30重量%以
下、好ましくは0.001〜30重量%、より好ましくは0.1〜
15重量%くらいが適当である。 この他に、多価金属塩含有溶液に添加しうるものとし
ては、通常のインクジェット記録方法に用いられるイン
クに従来より添加されるものが同様に使用できる。例え
ば、粘度調整剤、防腐剤(防腐防黴剤を含む)、pH調整
剤、紫外線吸収剤などがある。 粘度調整剤としては、多価アルコールの使用がノズル
部の目詰り防止効果をもち併せていることから特に望ま
しい。多価アルコールの例としてエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙
げられる。これらの多価アルコールの添加量は0〜70重
量%が適当であり特に好ましくは5〜35重量%である。
多価アルコール以外の粘度調整剤としては、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類、
多価アルコールのエステル類、N−メチル−2−ピロリ
ドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の複素環水溶
性化合物等があげられる。これら粘度調整剤は前記多価
金属塩を良く溶解することのできるものが望ましいこと
から特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、
グリセリンの使用が有利である。 防腐剤としてはデヒドロ酢酸塩、ソルビン酸塩、安息
香酸塩、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリ
ジンチオール−1−オキサイドナトリウム、2,4−ジメ
チル−6−アセトキシ−m−ジオキサン、1,2−ベンズ
チアゾリン−3−オン等の化合物をあげることができ
る。 pH調整剤には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
水酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等の炭酸アルカリ類、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等が用いられる。更にpHの緩衝性を得るため
にリン酸ナトリウム、ショウ酸ナトリウムのような塩類
を添加することができる。多価金属塩含有溶液のpH値
は、用いた多価金属塩が沈澱を生じないこと、多価金属
塩含有溶液がそれに接する部材を浸さないこと等を考慮
して決められるべきであり、システムを構成する部材、
用いる多価金属塩により適当なpH値を選択しなければな
らない。従って、多価金属塩含有溶液のpH値は3〜13好
ましくは7〜11くらいが適当である。 次に、酸性基を有する染料を含有するインクについて
述べると、ここでの染料は多価金属の陽イオンと結合し
て溶媒に不溶又は難溶の塩を形成するものであって、特
に分子中に−SO3 -,−COO-,−O-の酸性基を有する染料が
用いられる。カラーインデックの分類に従えば、酸性染
料、反応性染料、直接染料がこれらの酸性基を有するも
のである。 具体的な染料の例としては、次のものを挙げることが
出来る。 酸性染料としてはC.I.アシッド・イエロー17,C.I.ア
シッド・イエロー23,C.I.アシッド・イエロー42,C.I.ア
シッド・イエロー44,C.I.アシッド・イエロー79,C.I.ア
シッド・イエロー142,C.I.アシッド・レッド35,C.I.ア
シッド・レッド42,C.I.アシッド・レッド52,C.I.アシッ
ド・レッド82,C.I.アシッド・レッド87,C.I.アシッド・
レッド92,C.I.アシッド・レッド134,C.I.アシッド・レ
ッド249,C.I.アシッド・レッド254,C.I.アシッド・レッ
ド289,C.I.アシッド・ブルー1,C.I.アシッド・ブルー9,
C.I.アシッド・ブルー15,C.I.アシッド・ブルー59,C.I.
アシッド・ブルー93,C.I.アシッド・ブルー249,C.I.ア
シッド・ブラック2,C.I.フード・ブラック2などが例示
できる。 直接染料としてはC.I.ダイレクト・イエロー33,C.I.
ダイレクト・イエロー44,C.I.ダイレクト・イエロー50,
C.I.ダイレクト・イエロー86,C.I.ダイレクト・イエロ
ー144,C.I.ダイレクト・オレンジ26,C.I.ダイレクト・
オレンジ102,C.I.ダイレクト・レッド4,C.I.ダイレクト
・レッド95,C.I.ダイレクト・レッド242,C.I.ダイレク
ト・レッド9,C.I.ダイレクト・レッド17,C.I.ダイレク
ト・レッド28,C.I.ダイレクト・レッド81,C.I.ダイレク
ト・レッド83,C.I.ダイレクト・レッド89,C.I.ダイレク
ト・レッド225,C.I.ダイレクト・レッド227,C.I.ダイレ
クト・ブルー15,C.I.ダイレクト・ブルー76,C.I.ダイレ
クト・ブルー86,C.I.ダイレクト・ブルー200,C.I.ダイ
レクト・ブルー201,C.I.ダイレクト・ブルー202,C.I.ダ
イレクト・ブラック19,C.I.ダイレクト・ブラック22,C.
I.ダイレクト・ブラック32,C.I.ダイレクト・ブラック5
1,C.I.ダイレクト・ブラック154などが例示できる。 反応性染料としてはC.I.リアクティブ・イエロー17,
C.I.リアクティブ・レッド6,C.I.リアクティブ・ブルー
2などが例示できる。 一般のインクジェット記録方法では得られた画像の耐
水性を得るために使用できる染料が限定されてしまう。
すなわち、耐水性の点からは一般には直接染料を用いる
ことになるが、本発明方法においては、耐水性は多価金
属により高められかつ耐光性も向上するので、酸性染料
のように溶解性が高く目詰りを生じにくい染料、より色
調の優れた染料を用いることができる。また、本発明方
法においては、一般のインクジェット記録方法とは逆
に、染料1分子当りの酸性基の数が多いほど耐水性が向
上するため、酸性基数の増加により高い溶解性を染料に
与えることができる。従って、本発明方法に使用できる
染料は上記のカラー・インデックスに記載されたものに
限定されるものではない。 これら染料のインク中の含有量は0.2〜20重量%好ま
しくは0.5〜7重量%である。 インクはこれら染料を水、有機溶媒(メタノール、エ
タノールのごときアルコール類;アセトン、メチルエチ
ルケトンのごときケトン類など)等の溶媒に溶解させて
調製される。これら溶媒のうち染料の溶解性、安定性を
配慮すると水の使用が最も好ましい。 先に触れたように、多価金属塩含有溶液に浸透剤を添
加させておくようにすればインクの乾燥性は向上する
が、このインクの乾燥性を一層向上せしめるためにはイ
ンク中にも浸透剤を加えて、インクの表面張力を50dyne
/cm以下にすることが特に好ましい。浸透剤としては多
価金属塩含有溶液に必要により添加されるものと同様な
ものを用いることができる。インクへの浸透剤の添加量
は、表面張力が低下し過ぎて印字が不能になったり、画
像のにじみが生じたり、ドット径の広がりが大きくなり
過ぎない範囲で選択すべきであり、従って、表面張力と
しては30〜50dyne/cmの範囲となる量で浸透剤が添加さ
れるのが望ましい。 その他、通常のインクジェット記録方法でのインクに
加えられているものと同様な添加物が本発明方法でのイ
ンクにも添加されてよく、これには前記の多価金属塩含
有溶液の説明で記載した多価アルコール等の湿潤剤、粒
度調整剤、防腐防黴剤、pH調整剤などがあげられる。 記録媒体は特に限定されるものではなく、従来から使
用されているサイズ加工のないかあるいは弱サイズの
紙、一般に上質紙として市販されているサイズ加工され
た紙、中質紙、和紙、木綿、アセテート、ナイロン等の
繊維およびそれらの繊維でつくられた織物、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース
等の親水性の高分子化合物を表面に塗布したポリエステ
ル、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムが記録
媒体の例として挙げられる。乾燥性の点から特に本発明
方法で好ましいのは、サイズ加工された紙および織物に
対して印字を行なう場合である。 本発明のインクジェット記録方法は、これら多価金属
塩含有溶液(多価金属の塩を含有する無色又は淡色の液
体)、インク(酸性基を有する染料を含有するインク)
および記録媒体を用い、先ず、多価金属塩含有溶液をイ
ンクによって印字を行なうのに先立って印字を行なう直
前に記録媒体に付着せしめ、特に記録媒体を加熱したり
強制的な乾燥を行なうことなく、多価金属塩含有溶液を
付着せしめた部分に前記のインクを付着せしめるとによ
って、染料中の酸性基と多価金属塩中の陽イオンとが結
合して溶媒に不溶又は難溶の塩が形成され、これが画像
として表われるというものである。 多価金属塩含有溶液を記録媒体に付着せしめる方法と
しては、スプレー、ローラーにより記録媒体の全面に多
価金属塩含有溶液を付着せしめる方法、記録媒体を多価
金属塩含有溶液に浸漬した後スクイズローラー等により
余剰の多価金属塩含有溶液を絞り取る方法などが考えら
れるが、多価金属塩含有溶液を後にインクが付着される
部分にのみ選択的に付着させかつその溶液を均一に塗布
しうるインクジェット方式により行なわれるのが最も好
ましい。 ただし、多価金属塩含有溶液をインクジェット方式に
より付着せしめる場合にも、多価金属塩含有溶液の1滴
が記録媒体上で形成するドット径と、インクの1滴がつ
くるドット径とがほぼ等しければ、多価金属塩含有溶液
を選択的に付着せしめる時に、多価金属塩含有溶液の付
着させる位置とインクが付着する位置とが完全に一致し
なくてはならないので、両液の噴射位置の調整が困難で
ある。従って(a)多価金属塩含有溶液を噴出するノズ
ルの径をインクの噴出するノズルの径よりも大きくす
る、(b)多価金属塩含有溶液の粘度をインクの粘度よ
りも低くしてインクと同条件で吐出せしめた時にインク
滴よりも多価金属塩含有溶液の滴の径が大きくなるよう
にする、等の方法により多価金属塩含有溶液の記録媒体
上での多価金属塩含有溶液のドット径をインクのドット
径に比較して大きくしておく方が好ましい。あるいは
(c)多価金属塩含有溶液とインクとのドット径に差を
つけることが困難な場合にはインクの印字信号を処理す
ることにより、インクが印字される部分よりも例えば1
ドット分画像の周辺に余分に多価金属塩含有溶液を付着
する方法が好ましい。 多価金属塩含有溶液が無色又は淡色でなければならな
い一つの理由は、前記のとおり、多価金属塩含有溶液が
インクの付着により形成される画像の周辺にも付着せし
めるためである。多価金属塩含有溶液が無色又は淡色で
なければならないもう一つの理由は、印字された(形成
された)画像がインクだけで印字したものとほぼ同一に
するためである。そうしたことから、これらが問題とな
らない範囲で多価金属塩含有溶液は実質的に無色又は淡
色であればよく、換言すれば、画像周辺への多価金属塩
含有溶液の付着が認識できない程度、特にカラー画像を
形成した場合に色再現が不良とならない程度に無色又は
淡色であれば良い。 多価金属塩含有溶液を記録媒体に付着せしめ、続いて
インクを付着させるまでの時間は印字品質(画像品質)
に影響を与える重要な要因である。この時間は多価金属
塩含有溶液およびインク滴の量、液滴の飛行速度、多価
金属塩含有溶液の記録媒体中への浸透速度、インクの表
面張力等の要因により適当な範囲が与えられる。最も好
ましいのは多価金属塩含有溶液が記録媒体に浸透し、記
録媒体表面に見かけ上多価金属塩含有溶液がなくなった
直後からその数秒後の間にインク滴が付着されることで
ある。インク滴を付着する時に多価金属塩含有溶液が記
録媒体表面に残っていると、インクの飛散による画像周
辺の汚れが発生したり、インクが多価金属塩含有溶液側
に移行して画像にじみが生じたりし易い。逆に、多価金
属塩含有溶液の付着から時間が経過し過ぎると、多価金
属塩含有溶液中の多価金属とインク中の染料の反応が遅
くなったり、多価金属塩含有溶液中の浸透剤の効果が小
さくなりインクの乾燥が遅くなったりしてしまう。 インクが付着する時の多価金属塩含有溶液の付着状態
を制御するためには、プリンターにおける多価金属塩含
有溶液を吐出せしめるヘッドとインクを吐出せしめるヘ
ッドとの相対位置の調整、多価金属塩含有溶液への浸透
剤の付加量の調整を行なえば良い。 多価金属塩含有溶液およびインクを記録媒体に付着せ
しめるには、種々提案されているインクジェット方式を
用いることができる。これらの方式については例えば前
田淳次氏の提案に係るテレビジョン学会誌37(7)540
(1983)にも記載されている。代表的な方式は荷電量制
御形の連続噴射方式;カイザー式、グールド式、バブル
ジェット式、ステンメ式などのオンディマンド方式であ
る。 実施例 (ここでの%は重量基準である。) まず下記の処方によって6種の多価金属塩含有溶液、
19種のインク(5種のイエローインク、7種のマゼンタ
インク、5種のシアンインク、2種の黒色インク)を調
製した。 (多価金属塩含有溶液P−1) Al(NO3・9H2O 4.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 11.0% ジエチレングリコール 20.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12.0% 精製水 43.0% (多価金属塩含有溶液P−2) 乳酸カルシウム 5.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 15.0% ジエチレングリコール 23.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5.0% 精製水 42.0% (多価金属塩含有溶液P−3) 前記P−1のAl(NO3・9H2OにかえてMg(CH3CO
O)・4H2Oを用いたもの。 (多価金属塩含有溶液P−4) 前記P−2の乳酸カルシウムにかえてZnBr2を用いた
もの。 (多価金属塩含有溶液P−5) Mg(CH3COO)・4H2O 4.0% グリセリン 5.0% ジエチレングリコール 17.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0% 精製水 66.0% (多価金属塩含有溶液P−6) SnBr4 4.0% グリセリン 5.0% ジエチレングリコール 25.0% フッ素系界面活性剤 (住友3M社製FC−430) 1.0% 精製水 65.0% (イエローインクY−1) C.I.アシッド・イエロー23 3.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 15.0% ジエチレングリコール 24.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4.0% デヒドロ酢酸ソーダ 0.3% 精製水 残 部 (イエローインクY−2) C.I.アシッド・イエロー17 3.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 15.0% ジエチレングリコール 26.0% プロピレングリコールモノブチルエーテル 2.0% デヒドロ酢酸ソーダ 0.3% 精製水 残 部 (イエローインクY−3) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.ダイレクト・イエロー142を用いたもの。 (イエローインクY−4) C.I.アシッド・イエロー17 3.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 15.0% ジエチレングリコール 28.0% デヒドロ酢酸ソーダ 0.3% 精製水 残 部 (イエローインクY−5) C.I.ダイレクト・イエロー142 3.0% グリセリン 5.0% ジエチレングリコール 22.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3.0% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム 0.2
% 精製水 残 部 (マゼンタインクM−1) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.アシッド・レッド92を用いたもの。 (マゼンタインクM−2) 前記インクY−2のC.I.アシッド・イエロー17にかえ
てC.I.アシッド・レッド254を用いたもの。 (マゼンタインクM−3) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.アシッド・レッド35を用いたもの。 (マゼンタインクM−4) 前記インクY−2のC.I.アシッド・イエロー17にかえ
て下記構造式(A)の染料を用いたもの。 (マゼンタインクM−5) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
て下記構造式(B)の染料を用いたもの。 (マゼンタインクM−6) 前記インクY−4のC.I.アシッド・イエロー17にかえ
てC.I.アシッド・レッド254を用いたもの。 (マゼンタインクM−7) 前記インクY−5のC.I.ダイレクト・イエロー142に
かえて上記構造式(A)の染料を用いたもの。 (シアンインクC−1) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.ダイレクト・ブルー86を用いたもの。 (シアンインクC−2) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.ダイレクト・ブルー9を用いたもの。 (シアンインクC−3) 前記インクY−2のC.I.アシッド・イエロー17にかえ
てC.I.ダイレクト・ブルー86を用いたもの。 (シアンインクC−4) 前記インクY−4のC.I.アシッド・イエロー17にかえ
てC.I.ダイレクト・ブルー86を用いたもの。 (シアンインクC−5) 前記インクY−5のC.I.ダイレクト・イエロー23にか
えてダイレクト・ブルー86を用いたもの。 (黒色インクBl−1) 前記インクY−1のC.I.アシッド・イエロー23にかえ
てC.I.フード・ブラック2を用いたもの。 (黒色インクBl−2) 前記インクY−5のC.I.ダイレクト・イエロー142に
かえてC.I.ダイレクト・ブラック154を用いたもの。 また、これらとは別に3種の多価金属塩含有溶液(Q
−1)と(Q−2)及び(Q−3)と、4種のインク
(イエローインクY′、マゼンタインクM′、シアンイ
ンクC′及び黒色インクBl′)を調製した。 (多価金属塩含有溶液Q−1) Al(NO3・9H2O 4.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 11.0% ジエチレングリコール 32.0% 精製水 43.0% (多価金属塩含有溶液Q−2) 前記P−1のAl(NO3・9H2Oの代りにAl2(SO4
を用いたもの。 (多価金属塩含有溶液Q−3) 前記P−1のAl(NO)・9H2Oの代りにAlCl3を用い
たもの。 (イエローインクY′) C.I.アシッド・イエロー23 3.0% グリセリン 10.0% エチレングリコール 15.0% ジエチレングリコール 14.0% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 14.0% デヒドロ酢酸ソーダ 0.3% 精製水 残 部 (このインクY′は前記インクY−1中のジエチレング
リコールモノブチルエーテルを増量したものである。) (マゼンタインクM′) 前記インクY′のC.I.アシッド・イエロー23にかえて
C.I.アシッド・レッド92を用いたもの。 (シアンインクC′) 前記インクY′のC.I.アシッド・イエロー23にかえて
C.I.ダイレクト・ブルー86を用いたもの。 (黒色インクBl′) 前記インクY′のC.I.アシッド・イエロー23にかえて
C.I.フード・ブラック2を用いたもの。 これら多価金属塩含有溶液及びインクを用い、カイザ
ー型オンディマンドインクジェットプリンター或いは荷
電制御型インクジェットプリンターによって表−1に示
したごとき印字を市販の上質紙に行なった。 注1)印字方式で、Oとあるのはオンディマンド方式、
Cとあるのは荷電制御方式を表わしている。ここで、こ
れらプリンターの概略は次のとおりである。 (1)カイザー型オンディマンドインクジェットプリン
ター 直径60μmのノズルおよびインク室、励振子を9個有
するヘッドを5個準備し、それぞれ多価金属塩含有溶
液、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、
ブラックインクの噴射を行なうのに使用した。第1図は
プリンターキャリッジ部の平面図、第2図はキャリジ部
の側面図、第3図はヘッド(1個)の正面図である。キ
ャリッジ1はシャトル2上を走査(第1図に示した矢印
方向に走査)され、キャリッジ1上に設けられた多価金
属塩含有溶液用カートリッジ3Pから多価金属塩含有溶液
がそのヘッド部31Pに供給され、また、インク用カート
リッジ3Y,3M,3C及び3Blよりインクがそれぞれのヘッド
部31Y,31M,31C,31Blに供給され、画像信号に応じてヘッ
ドに取り付けられた電歪素子(図示せず)に電圧が印加
されて記録紙(記録媒体)4上に画像が形成される。図
中、5はプラテンである。 多価金属塩含有溶液を噴射するためのヘッド31Pはキ
ャリッジ1のインク用のヘッド31Y,31M,31C及び31Blの
下部に取り付けられており、記録媒体4が上方に走査さ
れるため、相対的に多価金属含有塩溶液がインクよりも
先に記録媒体4に付着されるように設計されている。ま
た、多価金属塩含有溶液はイエローマゼンタ、シアン、
ブラックのいずれかの画像が印字される部分の画像に対
応し、その画像の周辺に1ドット分だけ余分に吐出され
るように信号が処理される。第4図は多価金属塩含有溶
液の付着部分(P)にインクが付着され画像(I)が形
成された状態を示している。 (2)荷電制御型インクジェットプリンター第5図のよ
うな2値荷電制御型インクジェット・ユニットを5個用
意し、第6図に示すプリンターで印字を行なった。キャ
リッジ1内の各インク用のプリントヘッドの配置は第7
図のようにした。ノズルは直径25μmのものを用い、粒
子化周波数は132KHzとした。 注2) No.11,No.13,No.15及びNo.16は参考例である。
No.9,No.10,No.12及びNo.14は比較例である。なお、No.
14は多価金属塩含有溶液用ヘッドにM−6又はC−4の
インクを入れておき、Q−1液をイエローインク用ヘッ
ドに入れて印字したもの(インクによる印字後、耐水化
剤の入った液を付着させるもの)である。印字結果は表
−2のとおりであった。 注1)Yはイエロー画像、Mはマゼンタ画像、Cはシア
ン画像、Blは黒色画像を表わしている。 注2)画像濃度はベタ部をマクベス濃度計で測定した。 注3)画像の耐水性は画像サンプルを30℃の水に1分間
浸漬し、浸漬前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定
し、下式により退色率を求めた。 注4)画像の耐光性は画像サンプルにフェード・メータ
ーで3時間光照射(カーボン・アーク灯を使用)して照
射前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、下式によ
り退色率を求めた。 注5)乾燥時間は印字後濾紙にインクが転写しなくなる
までの時間を測定した。 注6)画像にじみはフェザリングの有無を目視にて判定
した。×は顕著なフェザリングが観察されたもの、△は
中程度のフェザリングが観察されたもの、○はほとんど
フェザリングが観察されなかったものを意味している。 注7)色調は目視で判定し、ここで多価金属塩含有溶液
の付着が認められるかほとんど認められないこと及びな
しと色調に大差ないもの○、またこれらに明らかな差が
あるものを×とした。 注8)画像の鮮明性は2色重ねのベタ画像部で画像周辺
のインクの流れ出しの有無を目視で判定し、流れのある
ものを×、流れのないものを○とした。 注9)ノズルの目詰りテストは印字した後、印字操作を
休止したままで20℃、65%RHの環境で2か月放置し、放
置後再び正常な印字が可能が否かを調べた。○は目詰り
なし、×は目詰りありを表わしている。 注10)保存性はインクおよび多価金属塩含有溶液をポリ
エチレン製の容器に入れ−20℃、4℃、20℃、50℃、70
℃のそれぞれの条件下で3か月間保存し、保存前後の粘
度、表面張力、電気伝導度の変化、および沈澱物析出の
有無を調べた。○は保存性良好、×は保存性不良を表わ
している。 〔効果〕 本発明のインクジェット記録方法によれば下記のよう
な効果がもたらされる。 (イ)インク中の染料と多価金属塩含有溶液中の多価金
属陽イオンとが結合し、多価金属を媒介として染料が結
合し、水不溶の集合体を形成するため、画像の耐水性が
著しく向上する。 (ロ)染料が集合体となるため、染料が紙の内部まで浸
漬せずに紙の表面近傍にとどまるため、画像の鮮明性、
濃度が向上する。また紙の表面方向にも溶媒が浸透する
のみで染料が拡がらないためシャープネスがよく、解像
度の高い画像が得られる。 (ハ)染料が集合体となるため上記のように紙の表面方
向への色材の浸透が迎えられるため、表面張力が低く乾
燥し易いインクを用いても画像にじみを生じない。従っ
て乾燥性を向上できる。 (ニ)多価金属塩含有溶液中の浸透剤により表面張力の
高いインクを用いても乾燥性は高まる。 (ホ)染料と多価金属との集合体の耐光性は染料が集合
体を形成しない場合に比較して向上する(但し、理由は
明らかになっていない)。 (ヘ)耐水性を考慮せずにインクに使用する染料が選択
できるため耐ノズル目詰り性、色調の改良が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図はカイザー型オンディマンドインクジェットプリ
ンターのキャリッジ部の平面図、第2図はその側面図、
第3図はインクヘッドの正面図である。 第4図は記録媒体上に画像形成(印字)がなされた様子
を表わした図である。 第5図は2値荷電制御型インクユニットの概略を示した
図、第6図はこのユニットを採用したプリンターで印字
を行なう様子を表わした図である。 第7図はプリントヘッドの配置を示した図である。 1……キャリッジ 2……シャトル(キャリッジガイド) 21……キャリッジ送りネジ 3P……多価金属塩含有溶液用カートリッジ 3Y……イエローインク用カートリッジ 3M……マゼンターインク用カートリッジ 3C……シアンインク用カートリッジ 3Bl……黒色インク用カートリッジ 31……ヘッド 31P……多価金属塩含有溶液用ヘッド 31Y……イエローインク用ヘッド 31M……マゼンタインク用ヘッド 31C……シアンタインク用ヘッド 31Bl……黒色インク用ヘッド 4……記録媒体 5……プラテン(ドラム) 6……インクポンプユニット 71……荷電電極、72……偏向電極 8……ガーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/04 103Z (72)発明者 永井 希世文 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 上村 浩之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭55−53591(JP,A) 特開 昭59−96988(JP,A) 特開 昭61−132687(JP,A) 特開 昭61−231285(JP,A) 特開 昭61−249755(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.記録媒体上に多価金属塩を含有する無色又は淡色の
    液体を付着した後、その液体が記録媒体に浸透し、該媒
    体中に存在し、かつ、媒体表面からなくなった直後に、
    液体の付着した部分に、酸性基を有する染料を含有する
    インクを付着させて画像を形成せしめることを特徴とす
    るインクジェット記録方法。 2.多価金属塩を含有する無色又は淡色の液体が浸透剤
    を含んでいる特許請求の範囲第1項記載の記録方法。 3.浸透剤がジエチレングリコールモノブチルエーテ
    ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
    レングリコールモノフェニルエーテル及びフッ素系界面
    活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1種である特
    許請求の範囲第2項記載の記録方法。 4.多価金属塩を含有する無色又は淡色の液体が多価ア
    ルコールを含んでいる特許請求の範囲第1項記載の記録
    方法。 5.インクの表面張力が50dyne/cm以下である特許請求
    の範囲第1項記載の記録方法。 6.多価金属塩がアルミニウム、カルシウム、マグネシ
    ウム、亜鉛、鉄、スズの少なくとも1種と臭素酸、沃素
    酸、有機酸、硝酸の少なくとも1種とで造塩された化合
    物である特許請求の範囲第1項記載の記録方法。
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