JP2674389B2 - 水分測定方法 - Google Patents
水分測定方法Info
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- JP2674389B2 JP2674389B2 JP3302068A JP30206891A JP2674389B2 JP 2674389 B2 JP2674389 B2 JP 2674389B2 JP 3302068 A JP3302068 A JP 3302068A JP 30206891 A JP30206891 A JP 30206891A JP 2674389 B2 JP2674389 B2 JP 2674389B2
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- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は水分測定方法に関し、さ
らに詳しくは有機溶媒等に含まれる比較的微量の水分を
簡便かつ高精度に定量するのに好適な水分測定方法に関
する。
らに詳しくは有機溶媒等に含まれる比較的微量の水分を
簡便かつ高精度に定量するのに好適な水分測定方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来、微量水分の測定には、もっぱらカ
ールフィッシャ法が用いられている。この方法はカール
フィッシャ試薬を用いる電量滴定法であり、数分内に微
量水分量を絶対定量することができるため、バッチ式の
卓上分析計として広く普及している。しかし、カールフ
ィッシャ法は、高価な試薬を使用するため、分析費用が
割高となり、また装置が複雑化して装置のコスト高と装
置の保守費の増大を招く等の理由により、オンライン測
定にはあまり使用されていない。
ールフィッシャ法が用いられている。この方法はカール
フィッシャ試薬を用いる電量滴定法であり、数分内に微
量水分量を絶対定量することができるため、バッチ式の
卓上分析計として広く普及している。しかし、カールフ
ィッシャ法は、高価な試薬を使用するため、分析費用が
割高となり、また装置が複雑化して装置のコスト高と装
置の保守費の増大を招く等の理由により、オンライン測
定にはあまり使用されていない。
【０００３】オンライン型の水分測定法としては赤外線
吸収法や核磁気共鳴法などが知られている。しかし、前
者では感度が低く、濃色試料の測定には適用しにくいと
いう問題、また後者では装置が非常に高価であるという
問題から、両者とも一般の工業用計器としては限られた
領域でのみ使用されているというのが現状である。近
年、試料の導電率を測定することにより、また水の大き
な誘電率を利用した静電容量の測定をすることにより含
水率を推定する方法が提案されている。しかし、これら
の方法は、測定精度が低く、また測定範囲が比較的狭い
という問題があり、普及するには至っていない。
吸収法や核磁気共鳴法などが知られている。しかし、前
者では感度が低く、濃色試料の測定には適用しにくいと
いう問題、また後者では装置が非常に高価であるという
問題から、両者とも一般の工業用計器としては限られた
領域でのみ使用されているというのが現状である。近
年、試料の導電率を測定することにより、また水の大き
な誘電率を利用した静電容量の測定をすることにより含
水率を推定する方法が提案されている。しかし、これら
の方法は、測定精度が低く、また測定範囲が比較的狭い
という問題があり、普及するには至っていない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決し、有機溶媒等の流動性を有す
る試料に含まれる水分量を微量濃度から比較的高濃度に
わたって簡便、かつ高精度に計測することができ、かつ
オンライン測定にも適した水分測定方法を提供すること
にある。
従来技術の問題点を解決し、有機溶媒等の流動性を有す
る試料に含まれる水分量を微量濃度から比較的高濃度に
わたって簡便、かつ高精度に計測することができ、かつ
オンライン測定にも適した水分測定方法を提供すること
にある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、被測定成分で
ある水分を含む流動性の有機溶媒（以下、単に「試料」
ということがある）を水溶性電解質に接触させた後、陰
極と陽極の間隔が１mm以下である電極を用いて定電位法
により電解し、その電流値から予め作成された検量線に
基づいて該有機溶剤中の水分量を求めることを特徴とす
る水分測定方法に関する。本発明に用いられる水溶性電
解質は、水に対してある程度の溶解度を有していればよ
い。本発明は導電度の測定ではないので、水に対して十
分な溶解度を有していなくてもよく、また、他の試料成
分にはほとんど溶解しないことは必要条件ではない。こ
のような水溶性電解質としては、例えば硫酸ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム等のいわゆる無関係塩が好ま
しいが、水以外の試料成分に溶解性がない場合は塩化ナ
トリウム、ヨウ化カリウム、アスコルビン酸など、試料
の導電性を助けるとともに自ら電極反応をする物質を用
いることもできる。
ある水分を含む流動性の有機溶媒（以下、単に「試料」
ということがある）を水溶性電解質に接触させた後、陰
極と陽極の間隔が１mm以下である電極を用いて定電位法
により電解し、その電流値から予め作成された検量線に
基づいて該有機溶剤中の水分量を求めることを特徴とす
る水分測定方法に関する。本発明に用いられる水溶性電
解質は、水に対してある程度の溶解度を有していればよ
い。本発明は導電度の測定ではないので、水に対して十
分な溶解度を有していなくてもよく、また、他の試料成
分にはほとんど溶解しないことは必要条件ではない。こ
のような水溶性電解質としては、例えば硫酸ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム等のいわゆる無関係塩が好ま
しいが、水以外の試料成分に溶解性がない場合は塩化ナ
トリウム、ヨウ化カリウム、アスコルビン酸など、試料
の導電性を助けるとともに自ら電極反応をする物質を用
いることもできる。
【０００６】試料を水溶性電解質に接触させる方法とし
ては、例えば試料に水溶性電解質を添加し、攪拌して接
触させる方法、または水溶性電解質を充填した電解質カ
ラムに試料を通過させて接触させる方法などが挙げられ
る。本発明における電解には、感度と精度の向上の点か
ら、陰極と陽極の間隔が１mm以下、好ましくは０．１mm
以下の電極が用いられる。電極の材質は水を安定に電解
できるものがよく、貴金属系の材料の他、カーボンや鉛
系合金などが特に好ましく用いられる。電解は電極に
２．５Ｖ以上の直流電圧を印加して行われる。電解によ
り水分量に応じた電流値（定電位電解）が測定され、計
測部において予め入力した検量線に基づき水分量が算出
される。算出にあたっては測定精度の向上のために温度
補正等を行うのが好ましい。
ては、例えば試料に水溶性電解質を添加し、攪拌して接
触させる方法、または水溶性電解質を充填した電解質カ
ラムに試料を通過させて接触させる方法などが挙げられ
る。本発明における電解には、感度と精度の向上の点か
ら、陰極と陽極の間隔が１mm以下、好ましくは０．１mm
以下の電極が用いられる。電極の材質は水を安定に電解
できるものがよく、貴金属系の材料の他、カーボンや鉛
系合金などが特に好ましく用いられる。電解は電極に
２．５Ｖ以上の直流電圧を印加して行われる。電解によ
り水分量に応じた電流値（定電位電解）が測定され、計
測部において予め入力した検量線に基づき水分量が算出
される。算出にあたっては測定精度の向上のために温度
補正等を行うのが好ましい。
【０００７】図１は、本発明の一実施例を示す水分測定
装置の説明図である。この装置は、試料を貯溜する試料
びん１と、該試料を水溶性電解質である硫酸ナトリウム
に接触させる電解質カラム２と、該カラム２を通過した
試料を電解して電解電流値を測定するセンサー３と、該
センサー３に定電圧を印加する定電圧電源４と、センサ
ー３で検知した電流値を記録するレコーダ５とからな
る。
装置の説明図である。この装置は、試料を貯溜する試料
びん１と、該試料を水溶性電解質である硫酸ナトリウム
に接触させる電解質カラム２と、該カラム２を通過した
試料を電解して電解電流値を測定するセンサー３と、該
センサー３に定電圧を印加する定電圧電源４と、センサ
ー３で検知した電流値を記録するレコーダ５とからな
る。
【０００８】このような構成の装置において、まず試料
びん１に貯溜した試料を電解質カラム２に導入し、試料
と硫酸ナトリウムを接触させ、試料中の水分に硫酸ナト
リウムを溶解させる。次いで硫酸ナトリウムを溶解した
水分を含む試料をセンサー３に接触させ、該センサー３
に定電圧電源４により直流電圧２．５Ｖを印加して試料
中の水分を電解し、発生した電流値をレコーダー５に記
録する。電流値からの水分量の算出は予め作成した検量
線に基づいて行う。
びん１に貯溜した試料を電解質カラム２に導入し、試料
と硫酸ナトリウムを接触させ、試料中の水分に硫酸ナト
リウムを溶解させる。次いで硫酸ナトリウムを溶解した
水分を含む試料をセンサー３に接触させ、該センサー３
に定電圧電源４により直流電圧２．５Ｖを印加して試料
中の水分を電解し、発生した電流値をレコーダー５に記
録する。電流値からの水分量の算出は予め作成した検量
線に基づいて行う。
【０００９】図２（ａ）は、図１で用いたセンサーの構
造断面図、（ｂ）はセンサーの底面図である。図２
（ａ）において、センサー３は、厚さ０．５mmのＰｔ板
５枚に、電源および計側部と接続したリード線１０を連
結し、交互に陽極７および陰極８とし、かつ該陽極７と
陰極８の間隔を０．５mmとなるように配列し、これらの
電極の先端Ａの面のみを残してエポキシ樹脂９を充填し
て得られる。
造断面図、（ｂ）はセンサーの底面図である。図２
（ａ）において、センサー３は、厚さ０．５mmのＰｔ板
５枚に、電源および計側部と接続したリード線１０を連
結し、交互に陽極７および陰極８とし、かつ該陽極７と
陰極８の間隔を０．５mmとなるように配列し、これらの
電極の先端Ａの面のみを残してエポキシ樹脂９を充填し
て得られる。
【００１０】以下、本発明を実施例により説明する。
【００１１】
実施例１ 図１の装置を用いてエタノール中の水分を測定し、その
定量性を調べた。エタノール中の水分量の調製は、試料
びん１に貯溜したエタノールに水分を順次添加する方法
により行った。その結果を図３に示し、この結果を基に
して作製した検量線を図４に示した。これらの図から、
本発明の方法により水分濃度に比例した電解電流が得ら
れることがわかった。なお、検量線の直線範囲は、水分
量３０重量％までであった。
定量性を調べた。エタノール中の水分量の調製は、試料
びん１に貯溜したエタノールに水分を順次添加する方法
により行った。その結果を図３に示し、この結果を基に
して作製した検量線を図４に示した。これらの図から、
本発明の方法により水分濃度に比例した電解電流が得ら
れることがわかった。なお、検量線の直線範囲は、水分
量３０重量％までであった。
【００１２】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高価で取扱にく
い試薬を用いることなく、有機溶媒等に含まれる水分量
を微量濃度から比較的高濃度にわたって簡便かつ高精度
に測定することができる。本発明の方法による微量水分
測定のオンライン用計器は、簡便性と経済性とともに測
定精度にも優れるため、有機溶媒等を扱う化学工業、食
品工業、金属工業等の分野において特に有用である。
い試薬を用いることなく、有機溶媒等に含まれる水分量
を微量濃度から比較的高濃度にわたって簡便かつ高精度
に測定することができる。本発明の方法による微量水分
測定のオンライン用計器は、簡便性と経済性とともに測
定精度にも優れるため、有機溶媒等を扱う化学工業、食
品工業、金属工業等の分野において特に有用である。
【図１】図１は、本発明の一実施例を示す水分測定装置
の説明図である。
の説明図である。
【図２】図２（ａ）は、図１で用いたセンサーの構造断
面図、（ｂ）は該センサーの底面図である。
面図、（ｂ）は該センサーの底面図である。
【図３】図３は、実施例１で得られた電流−時間曲線図
である。
である。
【図４】図４は、実施例１で得られた検量線図である。
１…試料びん、２…電解質カラム、３…センサー、４…
定電圧電源、５…レコーダ、７…陽極、８…陰極、９…
エポキシ樹脂、１０…リード線。
定電圧電源、５…レコーダ、７…陽極、８…陰極、９…
エポキシ樹脂、１０…リード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 健 茨城県つくば市梅園１丁目１番４ 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 浜本 修 千葉県市原市八幡海岸通１番地 三井造 船株式会社 千葉事業所内 審査官 野村 伸雄 (56)参考文献 特開 平３−180747（ＪＰ，Ａ) 武内次夫、吉森孝良「電量滴定分析 法」（昭40−４−20）南江堂 Ｐ134− 135、Ｐ180−181
Claims (1)
- 【請求項１】 被測定成分である水分を含む流動性の有
機溶媒を水溶性電解質に接触させた後、陰極と陽極の間
隔が１mm以下である電極を用いて定電位法により電解
し、その電流値から予め作成された検量線に基づいて該
有機溶剤中の水分量を求めることを特徴とする水分測定
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3302068A JP2674389B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 水分測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3302068A JP2674389B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 水分測定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05346418A JPH05346418A (ja) | 1993-12-27 |
| JP2674389B2 true JP2674389B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=17904530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3302068A Expired - Lifetime JP2674389B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 水分測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2674389B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7091817B2 (ja) * | 2017-12-25 | 2022-06-28 | 住友金属鉱山株式会社 | 含水量分析方法 |
| KR102331950B1 (ko) * | 2019-09-16 | 2021-11-29 | 충북대학교 산학협력단 | 유기용매 내 물방울 검출 장치 및 방법 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0769300B2 (ja) * | 1989-12-11 | 1995-07-26 | 三井造船株式会社 | 水分測定器および水分測定法 |
-
1991
- 1991-11-18 JP JP3302068A patent/JP2674389B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 武内次夫、吉森孝良「電量滴定分析法」（昭４０−４−２０）南江堂 Ｐ１３４−１３５、Ｐ１８０−１８１ |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05346418A (ja) | 1993-12-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970603 |
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