JP2673848B2 - アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 - Google Patents

アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

Info

Publication number
JP2673848B2
JP2673848B2 JP7942392A JP7942392A JP2673848B2 JP 2673848 B2 JP2673848 B2 JP 2673848B2 JP 7942392 A JP7942392 A JP 7942392A JP 7942392 A JP7942392 A JP 7942392A JP 2673848 B2 JP2673848 B2 JP 2673848B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
group
alkylaminopyrimidine
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7942392A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05230036A (ja
Inventor
登紀夫 小畑
勝利 藤井
清志 堤内
泰 中本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP7942392A priority Critical patent/JP2673848B2/ja
Publication of JPH05230036A publication Critical patent/JPH05230036A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2673848B2 publication Critical patent/JP2673848B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺虫剤,殺ダニ剤,殺
菌剤などとして有用である新規なアルキルアミノピリミ
ジン誘導体に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】本発明のアルキルアミノピリミジン
誘導体は、新規化合物であることから、その有害生物防
除活性を有することについても知られていない。
【0003】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規なアル
キルアミノピリミジン誘導体、その製法及びそれを有効
成分とする殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤などとして有用で
ある有害生物防除剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、新規なアルキルアミ
ノピリミジン誘導体が殺虫剤,殺ダニ剤,殺菌剤などと
して有用な有害生物防除剤として顕著な防除活性を有す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本
発明は次の通りである。第1の発明は、次式(I):
【0005】
【化11】
【0006】(式中、Rは、ハロゲン原子、水酸基、
低級アシルオキシ基、低級アルコキシ基又は低級アルキ
ルチオ基を表し;Rは水素原子、低級アルキル基又は
低級シクロアルキル基を表し;Rは水素原子又は炭素
原子数1〜20のアルキル基を表す。)で示されるアル
キルアミノピリミジン誘導体に関するものである。第2
の発明は、次式(II):
【0007】
【化12】
【0008】(式中、Rは前記の記載と同義であり;
Xはハロゲン原子を表す。)で示されるピリミジン誘導
体と次式(III):
【0009】
【化13】
【0010】(式中、R及びRは前記の記載と同義
である。)で示されるアルキルアミン類とを反応させる
ことを特徴とする前記記載の式(I)で示されるアルキ
ルアミノピリミジン誘導体の製法に関するものである。
第3の発明は、次式(I−1):
【0011】
【化14】
【0012】(式中、R及びRは前記の記載と同義
である。Rはハロゲン原子を表す。)で示されるピリ
ミジン誘導体と次式(IV):
【0013】
【化15】
【0014】(式中、Rは低級アシルオキシ基を表
す。)で示される低級脂肪族カルボン酸類とを反応させ
ることを特徴とする前記記載の式(I)においてR
低級アシルオキシ基で示されるアルキルアミノピリミジ
ン誘導体の製法に関するものである。第4の発明は、次
式(I−2):
【0015】
【化16】
【0016】(式中、R、R及びRは前記の記載
と同義である。)で示されるアルキルアミノピリミジン
誘導体と次式(V):
【0017】
【化17】
【0018】(式中、Mはアルカリ金属を表す。)で示
される無機塩基類とを反応させることを特徴とする前記
記載の式(I)においてR1 が水酸基で示されるアルキ
ルアミノピリミジン誘導体の製法に関するものである。
第5の発明は、次式(I−3):
【0019】
【化18】
【0020】(式中、R及びRは前記の記載と同義
である。)で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体
とフッ素化剤とを反応させることを特徴とする前記記載
の式(I)においてRがフッ素原子で示されるアルキ
ルアミノピリミジン誘導体の製法に関するものである。
第6の発明は、前記記載の式(I−1)で示されるアル
キルアミノピリミジン誘導体と次式(VI):
【0021】
【化19】
【0022】(式中、Mは前記の記載と同義である。)
で示されるフッ素化合物とを反応させることを特徴とす
る前記記載の式(I)においてRがフッ素原子で示さ
れるアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関するも
のである。第7の発明は、前記記載の式(I−1)で示
されるアルキルアミノピリミジン誘導体と次式(VI
I):
【0023】
【化20】
【0024】(式中、R6 は低級アルキル基を表し;Y
は酸素原子又は硫黄原子を表す。)で示される化合物
を反応させることを特徴とする前記記載の式(I)にお
いてR1 が低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基で
示されるアルキルアミノピリミジン誘導体の製法に関す
るものである。第8の発明は、前記記載の式(I)で示
されるアルキルアミノピリミジン誘導体を有効成分とす
る有害生物防除剤に関するものである。
【0025】以下、本発明について詳細に説明する。前
記の目的化合物である新規なアルキルアミノピリミジン
誘導体(I)〔化合物(I−1),(I−2),(1−
3),(I−4)及び(1−5)を含む〕、その製造原
料である化合物(II)〜(VIII)におけるR
,R,R,R,R,X,Y及びMは次の通
りである。
【0026】Rとしては、ハロゲン原子,水酸基,低
級アシルオキシ基,低級アルコキシ基,低級アルキルチ
オ基などを挙げることができる。
【0027】そして、このRにおいて、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素原
子など)としては、好ましくは塩素原子,フッ素原子が
よく;低級アシルオキシ基としては、炭素原子数1〜4
の直鎖状又は分岐状のもの(例えば、アセチルオキシ
基,n−プロピオニルオキシ基,i−プロピオニルオキ
シ基,n−ブチロイルオキシ基,i−ブチロイルオキシ
基,t−ブチロイルオキシ基など)、好ましくはアセチ
ルオキシ基がよく;低級アルコキシ基としては、炭素原
子数1〜4の直鎖状又は分岐状のもの(例えば、メトキ
シ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,i−プロポキシ
基,n−ブトキシ基,i−ブトキシ基,t−ブトキシ基
など)、好ましくはメトキシ基がよく;低級アルキルチ
オ基としては、炭素原子数1〜4の直鎖状又は分岐状の
もの(例えば、メチルチオ基,エチルチオ基,n−プロ
ピルチオ基,i−プロピルチオ基,n−ブチルチオ基,
i−ブチルチオ基,t−ブチルチオ基など)、好ましく
はメチルチオ基,エチルチオ基がよい。
【0028】Rとしては、水素原子,低級アルキル
基,低級シクロアルキル基などを挙げることができる。
【0029】そして、このRにおける低級アルキル基
としては、炭素原子数1〜4の直鎖状又は分岐状のもの
(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,i−
プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,t−ブチル
基など)、好ましくはメチル基,エチル基がよく;低級
シクロアルキル基としては、好ましくは炭素原子数3〜
6のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基,2
−又は3−メチルシクロプロピル基,シクロペンチル
基,シクロヘキシル基など)がよいが、さらに好ましく
はシクロプロピル基がよい。
【0030】Rとしては、水素原子,炭素原子数1〜
20のアルキル基などを挙げることができるが;好まし
くは炭素原子数1〜18の直鎖状又は分岐状のもの(例
えば、Rとして前記に記載した低級アルキル基の他
に、ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル
基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,
トリデシル基,テトラデシル基,ペンタデシル基,ヘキ
サデシル基,ヘプタデシル基,オクタデシル基など)が
よく、さらに好ましくは炭素原子数1〜11の直鎖状又
は分岐状のものがよい。
【0031】R及びXは、ハロゲン原子(例えば、R
として前記に記載したものなど)を表す。
【0032】Mはアルカリ金属を表す。
【0033】Rは、Rに対応した低級アシルオキシ
ル基(低級脂肪族カルボン酸残基)を表す。
【0034】R−Yにおいて、RはRに対応した
低級アルキル基を表し;YはR
【0035】対応した酸素原子,硫黄原子を表す。即
ち、R−Yは、Rに対応した低級アルコキシ基,低
級アルキルチオ基を表す。本発明の化合物(I)の合成
は、次に示す合成法1〜6によって行うことができる。 (合成法1)本発明の化合物(I)の合成は、次に示す
ように、通常、原料の化合物(II)と化合物(II
I)とを溶媒中又は無溶媒で反応させることによって行
うことができるが、反応を促進させるために、塩基の存
在下で反応させることが好ましい。
【0036】
【化21】
【0037】(式中、R,R,R及びXは前記の
記載と同義である。)溶媒としては、本反応に直接関与
しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,メチルナフタリン,石油エー
テル,リグロイン,ヘキサン,クロルベンゼン,ジクロ
ルベンゼン,塩化メチレン,クロロホルム,ジクロロメ
タン,ジクロルエタン,トリクロルエチレン,シクロヘ
キサンのような塩素化された又はされていない芳香族,
脂肪族,脂環式の炭化水素類;ジエチルエーテル,テト
ラヒドロフラン,ジオキサンなどのようなエーテル類;
アセトン,メチルエチルケトンなどのようなケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのようなアミド類;アセトニトリル,プロ
ピオニトリルなどのようなニトリル類;トリエチルアミ
ン,ピリジン,N,N−ジメチルアニリンなどのような
有機塩基;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;
ジメチルスルホキシド;前記溶媒の混合物などを挙げる
ことができる。
【0038】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
I)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(II)
の濃度が10〜70重量%になるようにして使用するの
がよい。
【0039】塩基としては、特に限定されず、例えば、
有機塩基(例えば、トリエチルアミン,ピリジン,N,
N−ジメチルアニリン,DBUなど)、アルカリ金属ア
ルコキシド(例えば、ナトリウムメトキシド,ナトリウ
ムエトキシドなど)、無機塩基(例えば、水素化ナトリ
ウム,ナトリウムアミド,水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸カ
リウムなど)などを挙げることができるが;有機塩基が
好ましい。
【0040】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
I)に対して0.001〜5倍モルで使用することがで
きるが、好ましくは0.8〜5倍モルであるのがよい。
反応温度は、特に限定されないが、室温から使用する溶
媒の沸点以下の温度範囲内であり、80〜110℃が好
ましい。
【0041】反応時間は、前記の濃度,温度によって変
化するが、通常0.3〜2時間で行うことができる。原
料化合物の使用量は、化合物(II)に対して化合物
(III)が0.5〜2倍モルであるが、好ましくは
0.8〜1.5倍モルであるのがよい。
【0042】本発明で用いる化合物(II)は、次に示
すように、通常、原料の化合物(VII)と化合物(V
III)とを、溶媒中で反応させることによって行うこ
とができる。
【0043】
【化22】
【0044】(式中、R及びXは前記の記載と同義で
ある。)溶媒としては、前記記載のものを挙げることが
でき;その使用量は、化合物(VII)の濃度が5〜8
0重量%の濃度範囲になるようにして使用することがで
きる。反応温度は、特に限定されないが、室温から使用
する溶媒の沸点以下の温度範囲内で行うことができる。
反応時間は、前記の濃度,温度によって変化するが、通
常2〜10時間で行うことができる。
【0045】原料化合物の使用量は、化合物(VII)
に対して化合物(VIII)が0.5〜3倍モルである
が、好ましくは0.5〜1.7倍モルであるのがよい。
化合物(VII)は、例えば、ジャーナル・オブ・ケミ
カル・ソサィエティ(J.C.S)3478〜3481
(1955年)に記載の方法に準じて、次式に示すよう
に行うことによって、容易に製造することができる。
【0046】
【化23】
【0047】(式中、Xは前記の記載と同義であり;R
は水素原子,水酸基又はハロゲン原子を表す。)以上の
ようにして製造された目的の化合物(II)は、反応終
了後、抽出,濃縮,濾過などの通常の後処理を行い、必
要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知
の手段で適宜精製することができる。
【0048】化合物(II)としては、例えば、表1中
に示した原料化合物 (II−1),(II−2),
(II−3)などを挙げることができる。
【0049】本発明で用いる化合物(III)は、例え
ば、J.Am.Chem.Soc.,66巻,1516
頁(1744年)などに記載の方法に準じて、次式に示
すように行うことによって、製造することができる。
【0050】
【化24】
【0051】(式中、R及びRは前記の記載と同義
である。)化合物(III)としては、例えば、表2〜
10中に示した化合物1〜68に対応した各置換基の種
類からなる各化合物(III)〔化合物(III)
(III)68と称する。例えば、この化合物(II
I)とは化合物(III)で示される式におけるR
が水素原子、Rがエチル基であることを意味する。〕
を挙げることができる。
【0052】化合物(I)としては、例えば、表2〜1
0中に示した化合物1〜68〔化合物1とは化合物
(I)で示される式におけるRが塩素原子,Rが水
素原子,Rがエチル基であることを意味する。〕を挙
げることができる。
【0053】(合成法2)化合物(I−2)〔化合物
(I)におけるRが低級アシルオキシル基である化合
物〕の合成は、通常、化合物(I−1)と化合物(I
V)とを溶媒中又は無溶媒で反応させることによって行
うことができるが、反応を促進させるために塩基の存在
下で反応させることが好ましい。
【0054】
【化25】
【0055】(式中、R,R,R及びRは前記
の記載と同義である。)溶媒としては、合成法1に記載
の溶媒の他に、酢酸,プロロピオン酸などのような脂肪
族カルボン酸,それらの混合物などを挙げることがきる
が;N,N−ジメチルホルムアミド及び導入するアシル
オキシル基と同一の脂肪族カルボン酸がよい。
【0056】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
−1)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるように
して使用することができるが、好ましくは化合物(I−
1)の濃度が10〜70重量%になるようにして使用す
るのがよい。塩基としては、合成法1に記載の塩基を挙
げることができるが;無機塩基が好ましい。
【0057】そして、その塩基の使用量は、化合物(I
−1)に対して1〜5倍モルで使用することができる
が、好ましくは1.2〜2倍モルであるのがよい。反応
温度は、特に限定されないが、室温から使用する溶媒の
沸点以下の温度範囲内であり、80〜120℃が好まし
い。
【0058】反応時間は、前記の濃度,温度によって変
化するが、通常1〜50時間で行うことができる。化合
物(IV)は、市販品を使用することができる。
【0059】以上のようにして製造された目的の化合物
(I−2)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通
常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマト
グラフィーなどの公知の手段で適宜精製することができ
る。
【0060】化合物(I−2)としては、例えば、表2
〜10中に示した化合物2,6,18,51,53,5
5,57,59,61,63,65などに対応した各置
換基の種類からなる各化合物(I−2)〔化合物(I−
2),(I−2),(I−2)18,(I−2)
51,(I−2)53,(I−2)55,(I−2)
57,(I−2)59,(I−2)61,(I−2)
63,(I−2)65などと称する。例えば、この化合
物(I−2)とは化合物(I)で示される式における
がアセチルオキシ基,Rが水素原子,Rがエチ
ル基であることを意味する。〕を挙げることができる。
【0061】(合成法3)化合物(I−3)〔化合物
(I)におけるRが水酸基である化合物〕の合成は、
通常、塩基の存在下、化合物(I−2)と化合物(V)
とを溶媒中で反応させることによって行うことができ
る。
【0062】
【化26】
【0063】(式中、R,R,R及びMは前記の
記載と同義である。)溶媒としては、合成法1に記載の
エーテル類,ケトン類,アミド類の他に、アルコール類
(例えば、メタノール,エタノール,プロパノール,ブ
タノールなど)、水、及び前記溶媒の混合物を挙げるこ
とがきるが;好ましくは、アルコール類と水との混合物
がよい。そして、その溶媒の使用量は、化合物(I−
2)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(I−
2)の濃度が10〜70重量%になるようにして使用す
るのがよい。
【0064】塩基としては、合成法1に記載の無機塩基
を挙げることができるが;水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウムが好ましい。そして、その塩基の使用量は、化合
物(I−2)に対して1〜5倍モルで使用することがで
きるが、好ましくは2〜5倍モルであるのがよい。
【0065】反応温度は、特に限定されないが、室温か
ら使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜
50℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温度によ
って変化するが、通常0.5〜1時間で行うことができ
る。
【0066】化合物(V)は、市販品を使用することが
できる。
【0067】以上のようにして製造された目的の化合物
(I−3)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通
常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマト
グラフィーなどの公知の手段で適宜精製することができ
る。
【0068】化合物(I−3)としては、例えば、表2
〜10中に示した化合物3,7,19,52,54,5
6,58,60,62,64,66などに対応した各置
換基の種類からなる各化合物(I−3)〔化合物(I−
3),(I−3),(I−3)19,(I−3)
52,(I−3)54,(I−3)56,(I−3)
58,(I−3)60,(I−3)62,(I−3)
64,(I−3)66などと称する。例えば、この化合
物(I−3)とは化合物(I)で示される式における
が水酸基,Rが水素原子,Rがエチル基である
ことを意味する。〕を挙げることができる。
【0069】(合成法4)化合物(I−4)〔化合物
(I)におけるRがフッ素原子である化合物〕の合成
は、通常、化合物(I−3)とフッ素化剤とを溶媒中又
は無溶媒中で反応させることによって行うことができ
る。
【0070】
【化27】
【0071】(式中、R及びRは前記の記載と同義
である。)溶媒としては、合成法1に記載した塩素化さ
れた又はされていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水
素類、エーテル類、及び前記溶媒の混合物を挙げること
ができる。
【0072】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
−3)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるように
して使用することができるが、好ましくは化合物(I−
3)の濃度が10〜70重量%になるようにして使用す
るのがよい。フッ素化剤としては、次式;
【0073】
【化28】
【0074】で示されるジエチルアミノサルファートリ
フルオライド(DAST)などを使用することができ
る。そして、その使用量は、化合物(I−3)に対して
1〜5倍モルで使用することがきるが、好ましくは1〜
2倍モルであるのがよい。
【0075】反応温度は、特に限定されないが、氷冷温
度から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、氷
冷〜室温が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温度に
よって変化するが、通常0.3〜2時間で行うことがで
きる。
【0076】(合成法5)化合物(I−4)の合成は、
合成法4の他にも、化合物(I−1)とフッ素化合物と
を溶媒中又は無溶媒中で反応させることによっても行う
ことができる。
【0077】
【化29】
【0078】(式中、R,R,R及びMは前記の
記載と同義である。)溶媒としては、N,N−ジメチル
ホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドのような
アミド類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリン;ジメ
チルスルホキシド;スルホラン;前記溶媒の混合物など
を挙げることができる。
【0079】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I
−1)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるように
して使用することができるが、好ましくは化合物(I−
1)の濃度が10〜70重量%になるようにして使用す
るのがよい。フッ素化合物としては、次式;
【0080】
【化30】
【0081】(式中、Mは前記の記載と同義である。)
で示されるアルカリ土類金属フッ素化合物が挙げられる
が;好ましくはセシウムフルオライド,ポタシウムフル
オライドなどがよい。
【0082】そして、その使用量は、化合物(I−1)
に対して1〜5倍モルで使用することがきるが、好まし
くは化合物(I−1)に対して1.2〜3倍モルである
のがよい。
【0083】反応温度は、特に限定されないが、室温か
ら使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、100
〜140℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温度
によって変化するが、通常1〜8時間で行うことができ
る。
【0084】合成法4及び5によって製造された目的の
化合物(I−4)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過な
どの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種ク
ロマトグラフィーなどの公知の手段で適宜精製すること
ができる。
【0085】化合物(I−4)としては、例えば、表2
〜8中に示した化合物4,8,10,12,14,1
6,20,22,24,26,28,30,32,3
4,36,38,40,42,44,46,68などに
対応した各置換基の種類からなる各化合物(I−4)
〔化合物(I−4),(I−4),(I−
4)10,(I−4)12,(I−4)14,(I−
4)16,(I−4)20,(I−4)22,(I−
4)24,(I−4)26,(I−4)28,(I−
4)30,(I−4)32,(I−4)34,(I−
4)36,(I−4)38,(I−4)40,(I−
4)42,(I−4)44,(I−4)46,(I−
4)68などと称する。例えば、この化合物(I−4)
とは化合物(I)で示される式におけるRがフッ素
原子,Rが水素原子,Rがエチル基であることを意
味する。〕を挙げることができる。
【0086】(合成法6)化合物(I−5)〔化合物
(I)におけるRが低級アルコキシ基又は低級アルキ
ルチオ基である化合物〕の合成は、通常、化合物(I−
1)と化合物(VII)とを溶媒中又は無溶媒中で反応
させることによって行うことができるが、反応を促進さ
せるために塩基の存在下で反応させることが好ましい。
【0087】
【化31】
【0088】(式中、R,R,R,R及びYは
前記の記載と同義である。)溶媒としては、合成法1に
記載の溶媒を挙げることがきる。そして、その溶媒の使
用量は、化合物(I−1)の濃度が5〜80重量%の濃
度範囲になるようにして使用することができるが、好ま
しくは化合物(I−1)の濃度が10〜70重量%にな
るようにして使用するのがよい。
【0089】塩基としては、合成法1に記載した塩基を
挙げることができるが、好ましくは無機塩基がよい。そ
して、その塩基の使用量は、化合物(I−1)に対して
1〜5倍モルで使用することができるが、好ましくは1
〜3倍モルであるのがよい。
【0090】反応温度は、特に限定されないが、室温か
ら使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜
60℃が好ましい。反応時間は、前記の濃度,温度によ
って変化するが、通常0.3〜2時間で行うことができ
る。
【0091】化合物(VII)の使用量は、化合物(I
−1)に対して化合物(VII)が1〜5倍モルである
が、好ましくは1〜2倍モルであるのがよい。化物(V
II)は、市販品を使用することができる。
【0092】以上のようにして製造された目的の化合物
(I−5)は、反応終了後、抽出,濃縮,濾過などの通
常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマト
グラフィーなどの公知の手段で適宜精製することができ
る。
【0093】化合物(I−5)としては、例えば、表7
及び8中に示した化合物47〜50などに対応した各置
換基の種類からなる各化合物(I−5)〔化合物(I−
5)47,(I−5)48,(I−5)49,(I−
5)50などと称する。例えば、この化合物(I−5)
47とは化合物(I)で示される式におけるRがメト
キシ基,Rが水素原子,Rがエチル基であることを
意味する。〕を挙げることができる。
【0094】本発明の化合物(I)で防除効果が認めら
れる有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目
(ウンカ類,ヨコバイ類,アブラムシ類,コナジラミ類
など)、鱗翅目(ヨトウムシ類,コナガ,ハマキムシ
類,メイガ類,シンクイムシ類,モンシロチョウな
ど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類,ゾウムシ類,ハムシ
類,コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハ
ダニ,ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニな
ど)〕、衛生害虫(例えば、ハエ,カ,ゴキブリな
ど)、貯穀害虫(コクストモドキ類,マメゾウムシ類な
ど)、土壌中のネコブセンチュウ、マツノザイセンチュ
ウ、ネダニなどを挙げることができ、また、農園芸病原
菌(例えば、コムギ赤さび病,大麦うどんこ病,キュウ
リベと病、イネいもち病、トマト疫病など)を挙げるこ
とができる。
【0095】本発明の有害生物防除剤は、顕著な殺虫・
殺ダニ・殺菌効果を有しており、化合物(I)の1種以
上を有効成分として含有するものである。化合物(I)
は、単独で使用することもできるが、通常は常法によっ
て、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを配合(例
えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和剤,油性の懸濁
液,エアゾールなどの組成物として調製する)して使用
することが好ましい。
【0096】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0097】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0098】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。
【0099】これらの製剤を適当な濃度に希釈して、そ
れぞれの目的に応じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に
散布するか、又は直接施用することによって各種の用途
に供することができる。
【0100】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例によって具
体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明の範
囲を限定するものではない。 参考例1〔原料化合物(II)の合成〕 (1)6−(1−クロロエチル)−4,5−ジクロロピ
リミジン(原料化合物II−1)の合成 4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン(270g)
をジクロロメタン(750ml)に溶解し、30〜35
℃に加温、攪拌下に塩素ガスを2時間吹き込んだ。反応
液に窒素ガスを吹き込み、溶存する過剰の塩素ガスを除
いた。次いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣を
減圧蒸留することによって淡黄色の液体である目的物を
240g得た。
【0101】(2)表1中のその他の原料化合物(I
I)の合成 前記(1)と同様の方法で原料化合物(II)を合成し
た。
【0102】
【表1】
【0103】実施例1〔化合物(I)の合成〕 参考例1で得た原料化合物(II)を用いて、目的化合
物(I)を合成した。 (1)6−(1−クロロエチル)−5−クロロ−4−
(n−デシルアミノ)ピリミジン(化合物17)の合成 n−デシルアミン(8.2g)とトリエチルアミン(1
5.1g)とをトルエン(50ml)に溶解し、6−
(1−クロロエチル)−4,5−ジクロロピリミジン
(10.4g)を加え、室温で8時間攪拌した。反応終
了後、減圧下で溶媒を留去し、酢酸エチルで目的化合物
を抽出し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
溶媒を減圧下で留去した。得られた油状物をカラムクロ
マトグラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン溶
出)で精製することによって、淡黄色油状液である目的
化合物を10.5g得た。
【0104】(2)6−(1−アセトキシエチル)−5
−クロロ−4−(n−デシルアミノ)ピリミジン(化合
物18)の合成 5−クロロ−6−(1−クロロエチル)−4−(n−デ
シルアミノ)ピリミジン(10.1g)を酢酸(100
ml)に溶解し、次いで、酢酸カリウム(19.7g)
と炭酸カリウム(4.1g)とを加え、30時間加熱還
流した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、水を加
え、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽出液を
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧
下で留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=
10:1溶出)で精製することによって、淡黄色油状液
である目的化合物を5.6g得た。
【0105】(3)5−クロロ−6−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−(n−デシルアミノ)ピリミジン(化合
物19)の合成 6−エトキシ−(1−アセトキシエチル)−5−クロロ
−4−(n−デシルアミノ)ピリミジン(5.1g)を
エタノール溶液(エタノールと10%水酸化ナトリウム
水溶液の1:1混合液。100ml)に溶解し、室温で
1時間攪拌した。反応終了後、減圧下でエタノールを留
去し、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽出液
を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減
圧下で留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル
=5:1溶出)で精製することによって、無色プリズム
状晶である目的化合物を3.8g得た。
【0106】(4)5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−(n−デシルアミノ)ピリミジン(化合物
20)の合成 5−クロロ−6−(1−ヒドロキシエチル)−4−(n
−デシルアミノ)ピリミジン(2.5g)をジクロロメ
タン(30ml)に溶解し、氷冷下にジエチルアミノサ
ルファートリフルオライド(2.2g)を滴下し、室温
で1時間攪拌した。反応終了後、氷水(30ml)を加
え、クロロホルムで目的化合物を抽出した。この抽出液
を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減
圧下で留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル
=20:1溶出)で精製することによって、無色油状液
である目的化合物を1.9g得た。
【0107】(5)5−クロロ−6−(1−フルオロエ
チル)−4−(n−ヘキシルアミノ)ピリミジン(化合
物10)の合成 5−クロロ−6−(1−クロロエチル)−4−(n−ヘ
キシルアミノ)ピリミジン(2.7g)をN,N−ジメ
チルホルムアミド(25ml)に溶解し、セシウムフル
オライド(1.8g)を加え、120〜140℃に加熱
して12時間攪拌した。
【0108】反応終了後、水(50ml)を加え、トル
エンで目的化合物を抽出した。この抽出液を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去し
た。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル=1:9溶
出)で精製することによって、淡黄色油状液である目的
化合物を1.4g得た。
【0109】(6)5−クロロ−6−(1−メトキシエ
チル)−4−(n−ヘプチルアミノ)ピリミジン(化合
物48)の合成 5−クロロ−6−(1−クロロエチル)−4−(n−ヘ
プチルアミノ)ピリミジン(2.90g)をメタノール
(10ml)とN,N−ジメチルホルムアミド(10m
l)との混合液に溶解し、次いで、ナトリウムメトキシ
ド28%メタノール溶液(1.0g)を加え、60℃で
6時間攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、
水を加え、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽
出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒
を減圧下で留去した。得られた油状物をカラムクロマト
グラフィー(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エ
チル=8:2溶出)で精製することによって、無色結晶
である目的化合物を1.80g得た。
【0110】(7)5−クロロ−6−(1−メチルチオ
エチル)−4−(n−ペンチルアミノ)ピリミジン(化
合物49)の合成 5−クロロ−6−(1−クロロエチル)−4−(n−ペ
ンチルアミノ)ピリミジン(2.90g)をメタノール
(30ml)に溶解し、次いで、メタンチオールナトリ
ウム塩15%水溶液(5.0g)を加え、室温で3時間
攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、水を加
え、酢酸エチルで目的化合物を抽出した。この抽出液を
水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧
下で留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲルC−200,トルエン溶出)で精製す
ることによって、無色油状液である目的化合物を1.8
g得た。
【0111】(8)その他の目的化合物(I)の合成 前記(1)〜(7)に記載の方法に準じて、その他の目
的化合物(I)を合成した。以上のようにして合成した
化合物を表2〜10に示す。
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】
【表6】
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
【表9】
【0120】
【表10】
【0121】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物2を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0122】(2)水和剤の調製 化合物2を10重量部,カオリン70重量部,ホワイト
カーボン18重量部,ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0123】(3)乳剤の調製 化合物2を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0124】(4)粉剤の調製 化合物2を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0125】実施例3〔効力試験〕 (1)コナガに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表1〜10に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中にキャベツ
葉片(5×5cm)を30秒間浸漬し、各プラスチック
カップに一枚づつ入れて風乾した。次に、これらのカッ
プ内に各々10頭のコナガ(3齢幼虫)を放って蓋を
し、25℃の定温室に放置し、2日後に各カップの生死
虫数を数えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価は、死虫
率の範囲によって、4段階(A:100%,B:99〜
80%,C:79〜60%,D:59%以下)で示し
た。これらの結果を表11に示す。
【0126】
【表11】
【0127】(2)トビイロウンカに対する効力試験 実施例2に準じて調製した表2〜10に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中にイネ稚苗
を30秒間浸漬し、風乾後、それぞれのガラス円筒に挿
入した。次に、これらのガラス円筒に各々10頭のトビ
イロウンカ4齢幼虫を放ち、多孔質の蓋をし、25℃の
定温室に放置し、4日後に各ガラス円筒の生死虫数を数
えて死虫率を求めた。殺虫効果の評価の結果を、前記の
(1)に記載した4段階の評価方法で表12に示す。
【0128】
【表12】
【0129】(3)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 実施例2に準じて調製した表2〜10に示す化合物
(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)を含む水
で300ppmに希釈し、これらの各薬液中に10頭の
ナミハダニ雌成虫を寄生させた各インゲン葉片(直径2
0mm)を15秒間づつ浸漬した。次に、これらの各葉
片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における
生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。殺ダニ効果の評価
の結果は、殺ダニ率の範囲によって、4段階(A:10
0%,B:99〜80%,C:79〜60%,D:59
%以下)で示した。これらの結果を表13に示す。
【0130】
【表13】
【0131】(4)オオムギうどんこ病に対する防除効
力試験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つオオムギ(品種;黒ムギ)を育成し、1.5葉期の幼
植物体に、実施例2に準じて調製した表2〜10で示し
た化合物(I)の各水和剤を界面活性剤(0.01%)
を含む水で各々500ppmに希釈して、これらの各薬
液を1鉢あたり20mlづつ散布した。これらを2日間
ガラス温室で栽培し、次いで、オオムギうどんこ病菌分
成胞子を罹病葉から集め、これを各植物体の上からまん
べんなく振りかけて接種した。次に、これらを1週間ガ
ラス温室内で育成し、各第一葉に現れたオオムギうどん
こ病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価は、無処理
区の病斑の程度と比較して、6段階(0:全体が罹病、
1:病斑面積が60%程度、2:病斑面積が40%程
度、3:病斑面積が20%程度、4:病斑面積が10%
以下、5:病斑無し)で示した。これらの結果を表14
に示す。
【0132】
【表14】
【0133】(5)コムギ赤さび病に対する防除効力試
験(予防効果) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期
の幼植物体に、実施例2に準じて調製した表2〜10で
示した化合物(I)の水和剤を、界面活性剤(0.01
%)を含む水で500ppmに希釈して、1鉢あたり2
0mlで散布した。散布後、2日間ガラス温室で栽培
し、次いで、コムギ赤さび病菌の胞子懸濁液(7×10
胞子/ml)を植物体に均一に噴霧接種した。接種
後、1週間ガラス温室内で育成し、第一葉に現れたコム
ギ赤さび病病斑の程度を調査した。その結果を、前記の
(4)に記載した6段階の評価方法で、表15に示す。
【0134】
【表15】
【0135】
【発明の効果】本発明の新規なアルキルアミノピリミジ
ン誘導体は、殺虫・殺ダニ・殺菌などに対して優れた有
害生物防除効果を有するものである。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: 【化1】 (式中、Rは、ハロゲン原子、水酸基、低級アシルオ
    キシ基、低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基を表
    し;Rは水素原子、低級アルキル基又は低級シクロア
    ルキル基を表し;Rは水素原子又は炭素原子数1〜2
    0のアルキル基を表す。)で示されるアルキルアミノピ
    リミジン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 (式中、Rは請求項1の記載と同義であり;Xはハロ
    ゲン原子を表す。)で示されるピリミジン誘導体と次
    式: 【化3】 (式中、R及びRは請求項1の記載と同義であ
    る。)で示されるアルキルアミン類とを反応させること
    を特徴とする請求項1記載の式(I)で示されるアルキ
    ルアミノピリミジン誘導体の製法。
  3. 【請求項3】 次式: 【化4】 (式中、R及びRは請求項1の記載と同義であり;
    はハロゲン原子を表す。)で示されるアルキルアミ
    ノピリミジン誘導体と次式: 【化5】 (式中、Rは低級アシルオキシ基を表す。)で示され
    る低級脂肪族カルボン酸類とを反応させることを特徴と
    する請求項1記載の式(I)においてRが低級アシル
    オキシ基で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体の
    製法。
  4. 【請求項4】次式: 【化6】 (式中、R2 及びR3 は請求項1の記載と同義であり;
    5 は低級アシルオキシ基を表す。)で示されるアルキ
    ルアミノピリミジン誘導体と次式: 【化7】 (式中、Mはアルカリ金属を表す。)で示される無機塩
    基類とを反応させることを特徴とする請求項1記載の式
    (I)においてR1 が水酸基で示されるアルキルアミノ
    ピリミジン誘導体の製法。
  5. 【請求項5】 次式: 【化8】 (式中、R及びRは請求項1の記載と同義であ
    る。)で示されるアルキルアミノピリミジン誘導体とフ
    ッ素化剤とを反応させることを特徴とする請求項1記載
    の式(I)においてRがフッ素原子で示されるアルキ
    ルアミノピリミジン誘導体の製法。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の式(I−1)で示される
    アルキルアミノピリミジン誘導体と次式: 【化9】 (式中、Mは請求項4の記載と同義である。)で示され
    るフッ素化合物とを反応させることを特徴とする請求項
    1記載の式(I)においてRがフッ素原子で示される
    アルキルアミノピリミジン誘導体の製法。
  7. 【請求項7】請求項3記載の式(I−1)で示されるア
    ルキルアミノピリミジン誘導体と次式: 【化10】 (式中、R6 は低級アルキル基を表し;Yは酸素原子又
    は硫黄原子を表す。)で示される化合物とを反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載の式(I)においてR1
    が低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基で示される
    アルキルアミノピリミジン誘導体の製法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の式(I)で示されるアル
    キルアミノピリミジン誘導体を有効成分とする有害生物
    防除剤。
JP7942392A 1992-02-18 1992-02-18 アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤 Expired - Fee Related JP2673848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7942392A JP2673848B2 (ja) 1992-02-18 1992-02-18 アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7942392A JP2673848B2 (ja) 1992-02-18 1992-02-18 アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05230036A JPH05230036A (ja) 1993-09-07
JP2673848B2 true JP2673848B2 (ja) 1997-11-05

Family

ID=13689458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7942392A Expired - Fee Related JP2673848B2 (ja) 1992-02-18 1992-02-18 アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2673848B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6340757B1 (en) 1998-03-06 2002-01-22 Ube Industries, Ltd. 6-(1-fluoroalkyl)-4-pyrimidones and processes for producing the same
NZ597198A (en) 2009-07-16 2013-05-31 Sds Biotech Corp 4-(3-butynyl)aminopyrimidine derivatives as pest control agents for agricultural and horticultural use

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05230036A (ja) 1993-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0737450B2 (ja) フェノキシアルキルアミン誘導体並びに殺虫剤・殺ダニ剤及び殺菌剤
JP2817863B2 (ja) 含フッ素ピラゾール化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP2995726B2 (ja) 4−フェネチルアミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JPH06157469A (ja) ピラゾールカルボニルウレア誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP2673848B2 (ja) アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP3074664B2 (ja) アラルキルオキシピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP3511729B2 (ja) 4−〔2−(トリフルオロアルコキシ置換フェニル)エチルアミノ〕ピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP3211518B2 (ja) フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2666100B2 (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP3080282B2 (ja) アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP3074658B2 (ja) アラルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP3211636B2 (ja) 4−シクロヘキシルアミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2649125B2 (ja) アルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JPH11116555A (ja) 4−アニリノピリミジン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用の殺虫・殺ダニ・殺菌剤
JP3074657B2 (ja) アラルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP2649119B2 (ja) アルキルアミノピリミジン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP3543411B2 (ja) 4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2803076B2 (ja) フェノキシアルキルアミン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP3083032B2 (ja) 4−アミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JP2649129B2 (ja) ナフチルアルキルアミノピリミジン誘導体、その製法及び有害生物防除剤
JPH07112972A (ja) ピラゾールカルボキサミド誘導体、その製法及び農園芸用の有害生物防除剤
JP2666099B2 (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JPH0665239A (ja) 2−アシルアミノ−2−チアゾリン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JP2803075B2 (ja) フェノキシアルキルアミン化合物、その製法及び有害生物防除剤
JPH0625197A (ja) ポリフッ化チアゾリン誘導体、その製法及び有害生物防除剤

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070718

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees