JP2670512B2 - 伝熱要素板の積層体 - Google Patents

伝熱要素板の積層体

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JP2670512B2
JP2670512B2 JP63100404A JP10040488A JP2670512B2 JP 2670512 B2 JP2670512 B2 JP 2670512B2 JP 63100404 A JP63100404 A JP 63100404A JP 10040488 A JP10040488 A JP 10040488A JP 2670512 B2 JP2670512 B2 JP 2670512B2
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文九 吉川
翠久 松村
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    • F28D19/00Regenerative heat-exchange apparatus in which the intermediate heat-transfer medium or body is moved successively into contact with each heat-exchange medium
    • F28D19/04Regenerative heat-exchange apparatus in which the intermediate heat-transfer medium or body is moved successively into contact with each heat-exchange medium using rigid bodies, e.g. mounted on a movable carrier
    • F28D19/041Regenerative heat-exchange apparatus in which the intermediate heat-transfer medium or body is moved successively into contact with each heat-exchange medium using rigid bodies, e.g. mounted on a movable carrier with axial flow through the intermediate heat-transfer medium
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    • F28D19/044Rotors; Assemblies of heat absorbing masses shaped in sector form, e.g. with baskets

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、再生式熱交換器の拡大伝熱面を有する伝熱
要素板の複数枚を積層して構成された積層体の改良に関
する。
[従来の技術] 流体の流路を構成する伝熱要素板の積層体の単位体積
当りの熱伝達率をできるだけ高くし、且つ単位体積の流
路を通過する流体の圧力損失をできるだけ低くした各種
の積層体が提案されてきた。
これら提案の中に見られる一般的傾向として、熱伝達
率を大きくすればする程、単位体積内に占める伝熱要素
板が稠密化されて圧力損失は増し、狭溢化した流路断面
を流体に含有されたダストが閉塞する可能性を増大して
いる。
このような技術的傾向の中にあって、熱伝達率、圧力
損失、流体流れの均等分布性、流路の耐閉塞性、製造の
容易性等の各種性能を最も釣合よく有する代表的な伝熱
要素板の積層体として、CU型およびDU型の積層体が既に
存在しており、以下にその構造、機能等を述べる。
第2図(a)はCU型の伝熱要素板の1対の積層体の断
面図であり、第2図(b)はその上面図である。
この積層体は、大波型1(Corrugated groove型)の
高さH1の2倍以下のピッチP1の波を有する拡大伝熱面を
形成してある伝熱要素板2と、小波型3(Undulated gr
oove型)の高さH2の6倍以下のピッチP2の波を有する拡
大伝熱面を形成してある伝熱要素板4とを交互に積層
し、積層された伝熱要素板2,4間に構成される流体の流
路断面16の水力直径が7mm以下である伝熱要素板の積層
体(CU型と称す)である。
流体の流路は複数対の積層体が積層されて構成され
る。
伝熱要素板2の大波型1の山5の方向は積層体へ流入
する流体の流入方向6と同一方向に通っており、伝熱要
素板4の小波型3の山5の方向は流入方向6と角度A
(35゜以下)の傾斜を成して通っている。
CU型の積層体の熱伝達機構は、CU型の伝熱要素板の1
対の積層体の1ピッチ分の波の断面図を示す第3図を利
用して以下の如く説明することができる。
大波型1の伝熱表面に接して流れる薄層の流体7は、
該表面と熱伝達により効率良く熱交換を行う。流体7に
接して流れる流体8は、流体7と混合して、初期に有し
ていた自己の熱伝達率を効率良く高める。小波型3の伝
熱表面に接して流れる薄層の流体9は、該表面と熱伝導
により効率良く熱交換を行うと共に、流体の流れに斜交
した小波型3の山5によって、流体9に接して流れる流
体10と激しく混合して流体10を混乱流とし、流体10の熱
伝達率を効率良く高める。更に流体7,8,9および流体10
は流体7および流体9に接することなく流れる流体11と
混合して流体11を混乱流とし流体11の熱伝達率を改善す
る。
伝熱要素板2,4間に構成されている流路断面における
前述の各部分流体がそれぞれ有する伝熱機構を総合して
考察すると、該流路断面を流れる流体は全体として激し
い混乱流となっていて高い熱伝達率を有している。
しかし、激しい混乱流のために、相当に大きな圧力損
失を生ずることを免れ得ない。
更に、流路断面の水力直径が7mm以下であって流路の
断面が狭溢であることにより、流体に含有されるダスト
によって流路が閉塞され易い。
第4図(a)はDU型の伝熱要素板の1対の積層体の断
面図であり、第4図(b)はその上面図である。
この積層体は、大波型1(Notched groove型)の高さ
H1の5倍以下のピッチP1の波を有し、更に波のピッチP1
の中間部に小波型12(Undulated groove型)の高さH3
6倍以下のピッチP3の波を有する拡大伝熱面を形成して
ある伝熱要素板13と、小波型3(Undulated groove型)
の高さH2の6倍以下のピッチP2の波を有する拡大伝熱面
を形成してある伝熱要素板14とを交互に積層し、積層さ
れた伝熱要素板13,14間に構成される流体の流路断面16
の水力直径が8.5mm以上である伝熱要素板の積層体(DU
型と称す)である。
流体の流路は複数対の積層体が積層されて構成され
る。
伝熱要素板13の大波型1の山5の方向は積層体へ流入
する流体の流入方向6と同一方向に通っており、小波型
12の山5の方向は流入方向6と角度B(35゜以下)の傾
斜を成して通っており、伝熱要素板14の小波型3の山5
の方向も同様に角度A(35゜以下)の傾斜を成し通って
いる DU型の積層体の熱伝達機構は、DU型の伝熱要素板の1
対の積層体の1ピッチ分の波の断面図を示す第5図を利
用して以下の如く説明することができる。
大波型1の伝熱表面に接して流れる薄層の流体7は、
該表面と熱伝達により効率良く熱交換を行う。流体7に
接して流れる流体8は、流体7と混合して、初期に有し
ていた自己の熱伝達率を効率良く高める。小波型12の伝
熱表面に接して流れる薄層の流体7′は、該表面と熱伝
達により効率良く熱交換を行うと共に、流体の流れに斜
交した小波型12の谷15によって、流体7′に接して流れ
る流体8と激しく混合して流体8を混乱流とし、流体8
の初期に有していた自己の熱伝達率を効率良く高める。
更に流体7,7′および流体8は、流体7,7′および流体9
に接することなく流れる流体11と混合して流体11を混乱
流とし流体11の熱伝達率をも改善する。小波型3の伝熱
表面に接して流れる薄層の流体9は、該表面と熱伝達に
より効率良く熱交換を行うと共に、流体の流れに斜交し
た小波型3の山5によって、流体9に接して流れる流体
10と激しく混合して流体10を混乱流とし、流体10の初期
に有していた自己の熱伝達率を高める。更に流体9およ
び流体10は、流体7,7′および流体8と同様に、流体7,
7′および流体9に接することなく流れる流体11と混合
して流体11を混乱流とし、流体11の熱伝達率をも改善す
る。しかし、流体11の熱伝達率は、この積層体の流路断
面の水力直径がCU型のそれより大きいため、第3図にお
ける流体11が激しく混合されて、その熱伝達率を改善さ
れる程度には改善されない。
伝熱要素板13,14間に構成されている流路断面におけ
る前述の各部分流体がそれぞれ有する伝熱機構を総合し
て考察すると、該流路断面を流れる流体は、全体として
CU型の積層体における程度に激しい混乱流とはなってい
ないので、CU型よりも低い熱伝達率を有しており、又全
体としてCU型よりも低い圧力損失を有している。
更に、流路断面の水力直径が8.5mm以上であって流路
の断面がCU型よりも広い断面を有していることにより、
流体に含有されるダストによって流路が閉塞され難い。
第2図(a)のCU型の積層体において、伝熱要素板2,
4間に構成された流路断面16を流れる流束の大部分は、
第2図(b)に示す流体の流入方向6と同一の方向に通
っている大波型1内を直進し、流束の小部分が流体の流
入方向6と角度Aの傾斜を成して通っている小波型3の
山5に案内されて直進方向から左側にそらされるため、
流路断面16を流れる流束とそれの両隣りの流路断面1
6′,16″を流れる流束とは、ある程度は混合するものゝ
その混合は不充分である。
第4図(a)のDU型の積層体において、伝熱要素板1
3,14間に構成された流路断面16を流れる流束の大部分
は、第4図(b)に示す流体の流入方向6と同一の方向
に通っている大波型1に案内されて流路断面16内を直進
し、流束の小部分が流体の流入方向6と角度Bの傾斜を
成して通っている小波型12の谷15および小波型3の山5
に案内されて直進方向から左側にそらされるため、流路
断面16を流れる流束とその両隣りの流路断面16′,16″
を流れる流束とは、ある程度は混合するものゝその混合
は不充分である。
[発明が解決しようとする課題] 再生式熱交換器に採用される伝熱要素板の積層体にお
いて、単位体積当りに有する熱伝達率および圧力損失、
流体流れの均等分布性、積層体の耐閉塞性、製造性等に
対する要求は年々厳しさを増すものがあり、従来型の伝
熱要素板の積層体の性能を以ってはそれ等を満足させる
ことができなくなってきた。
積層体の熱伝達率を高くすれば、一般的に拡大伝熱面
の形状が複雑となって圧力損失を増すと共に、流体中の
ダストによる流路の閉塞性を増し、更に伝熱要素板の製
造性を低める結果をもたらす。
又積層体の流路を流れる流体の不均等流れによる偏流
は、積層体中に局部的低温部を生じさせて、酸露点によ
る酸凝縮を生じさせ、排ガスに含有されるダストと酸の
発生の基となるSOxとを充分に混合させて、ダストによ
るSOxの吸着による浮遊SOxを低減することができず、結
果的に伝熱要素板の腐蝕をもたらす。
本発明の目的とする所は、従来型の伝熱要素板の積層
体よりも高い熱伝達率と流体流れの均等分布性を有する
にもかかわらず、相対的に圧力損失が低く、その上拡大
伝熱面の構造に簡素化による製造性の改善された伝熱要
素板の積層体を提供することにある。
[課題を解決するための手段と作用] 伝熱要素板の積層体は、波型の高さの7.5倍以下のピ
ッチを有する波であって、更に波型の高さのほぼ中央部
に位置し、且つ波のピッチの中間部に位置し波型の山を
結ぶ線にほぼ平行であって波型の巾より広い巾を持った
平板部を有する波である拡大伝熱面を形成した伝熱要素
板と、該伝熱要素板と鏡面対称の形状を有する他の伝熱
要素板とを交互に積層して構成され、積層後の伝熱要素
板間に構成される流体の流路断面の水力直径が7.5mm以
上である伝熱要素板の積層体である。
伝熱要素板間の流路を流れる流体の均等な混合を促進
するため、伝達要素板の波型の山の方向は積層体へ流入
する流体の方向と15゜〜35゜の傾斜を成して通ってい
る。
波型のウエブは、伝熱要素板の製造時および積層時に
加えられる押圧力に対して充分な剛性を伝熱要素板に付
与するため、波のピッチの中間部に位置する平板部に垂
直な面に対し角度C(35゜以下)の傾斜を成している。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説
明する。
第1図(a)はFNC型の伝熱要素板の1対の積層体の
断面図であり、第1図(b)はその上面図である。
この積層体は、大波型1(Notched groove型)の高さ
H1の7.5倍以下のピッチP1の波を有する断面であって、
更に平板部17(Flat plate)の上面と大波型1の山5,5
を連ねた線との距離と、平板部17の下面と大波型1の谷
15,15を連ねた線との距離とを等しくすることによっ
て、伝熱要素板18,19間に構成されている流路断面16の
面積を大波型1の谷15,15を連ねた線で2等分するため
に、大波型1の高さH1の中央部に谷15,15を連ねた線に
平行に配置し、且つ波のピッチP1の中間部に配置し、流
路断面16の水力直径を小さい値に押えるために、大型波
1の巾Wより広い巾F(図は省略図であってWより狭い
巾となっている)を持った平板部17を有する断面である
拡大伝熱面を形成している伝熱要素板18と、該伝熱要素
板18を前後を反転することによって鏡面対称の形状とし
た伝熱要素板19とを交互に積層し、積層された伝熱要素
板18,19間に構成される流体の流路断面16の水力直径が
7.5mm以上である伝熱要素板の積層体(FNC型と称する)
である。流体の流路は複数対の積層体が積層されて構成
される。
伝熱要素板18又は19の大波型1の山5の方向は、積層
された伝熱要素板18,19間に構成される流体の流路断面1
6と該断面16に隣接する流路断面16′,16″とを流れるそ
れぞれの流体を相互に均等に混合することを促進するた
めに、積層体へ流入する流体の流入方向6と角度D(15
゜〜35゜)の傾斜を成して通っている。
大波型1のウエブ20は、伝熱要素板18又は19の製造お
よび積層時に加えられる押圧力に対して伝熱要素板18又
は19に強い剛性を付与するため、平板部17に対する垂直
面21と角度C(35゜以下)の傾斜を有している。
FNC型の積層体の熱伝達機構は、FNC型の伝熱要素板の
1対の積層体の1ピッチ分の波の断面図を示す第6図を
利用して、以下の如く説明することができる。
伝熱要素板18および19の伝熱表面に接して流れる薄層
の流体7は、該表面と熱伝達により効率良く熱交換を行
う。流体7に接して流れる流体8は、流体7と混合して
初期に有していた自己の熱伝達率を効率よく改善する。
流体7に接することなく流れる流体11は流体7および
流体8と混合して混乱流となる。流体11の熱伝達率は、
この積層体の流路断面の水力直径がCU型のそれより大き
いため、第3図における流体11が激しく混合されて、そ
の熱伝達率を改善される程度には改善されないが、この
積層体の流路断面の水力直径がDU型のそれより小さいに
もかゝわらず、第5図における流体11が混合されると同
じ又はやゝ少ない程度に混合され、即ち第7図を利用し
て以下に説明する伝熱機構の要因によって混合されるた
め、第5図における流体11が混合されて、その熱伝達率
を改善される程度より大きく改善される。
第7図はFNC型の伝熱要素板の1対の積層体の斜視図
を示す。
積層体に対して流入方向6の方向に流入する流体の内
で、上半分の流路22を通過した流体の大部分は、流体の
流入方向6と15゜〜35゜の傾斜を以って右側に向って斜
交する上側の伝熱要素板23の大波型1に案内されて矢印
24の方向に流れ、一方、下半分の流路25を通過した流体
の大部分は流体の流入方向6と15゜〜35゜の傾斜を以っ
て左側に向って斜交する下側の伝熱要素板26の大波型1
に案内されて矢印27の方向に流れる。
流路22と流路25との断面の面積は等しく、その上両平
板部17,17は平行であって、各対応部分が断面の中央を
表示する点線28からそれぞれ等距離にあるため、矢印24
の如く流れる流体と、矢印27の如く流れる流体との流量
と流速とは、流路の全断面に亙って略等しいと考えて差
支えない。
流入方向6の流体の分流である矢印24の流体と流入方
向6″の流体の分流である矢印27″の流体とは上下の位
置関係の流れとなって斜交する。流入方向6の流体と流
入方向6′の流体とのそれぞれの分流である矢印27の流
体と矢印24′の流体とも同様に斜交する。
従って、上半分の流路22の流れと下半分の流路25の流
れとは、両流れの接触面において常に剪断力が作用する
ことになり、両流体は剪断時に相互に混合して混乱流と
なって流れる。
上側を流れる流体の有する運動量と下側を流れる流体
の有する運動量とは、それぞれの流体の流量と流速とが
略等しいことにより等しくなる。そのため、両流体の混
合状態が過不足のない必要にして充分な混合状態となる
ことによって、発生する圧力損失に対して熱伝達率が極
大値を取る現象を生じさせることができる。この必要に
して充分な混合状態を生じさせる原因となるものは上下
両流体の運動量が等しいことのみではなく、本発明の伝
熱要素板の積層体の断面の形態の条件と隣接して積層さ
れた伝熱要素板の斜交の角度15゜〜35゜の範囲を有して
いることゝが大前提となっているのは勿論のことであ
る。
流路22と流路25を流れる流体とを略等分に分離させる
ことに着目したのは、上半分の流体と下半分の流体とが
有するそれぞれの運動量が不均等である場合には、運動
量の少ない側の流体が運動量の多い側の流体によって過
剰な渦流動を持った混乱流とされて熱伝達率を改善され
る効果以上に圧力損失を増し、一方、運動量の多い側の
流体が運動量の少い側の流体によって不充分な渦流動を
持った混乱流とされて、熱伝達率を改善されない割には
圧力損失を不必要に増し、これら両流体の流れの挙動を
総合した結果は、圧力損失を増した割には熱伝達率が改
善されず、熱伝達率を極大値に達せしめることができな
いという現象の発生を回避するためである。
同一の流路長さを有するCU型、DU型およびFNC型の各
積層体の単位体積当りの伝熱特性の比較を示すと次の通
りである。
CU型 DU型 FNC型 熱伝達率の比 110 100 106 圧力損失の比 138 100 98 重量の比 132 100 105 FNC型が圧力損失の割には高い熱伝達率を有してお
り、DU型よりやゝ重い重量を有していることを示してい
る。
従来型のCU型およびDU型の積層体の伝熱機構と、本発
明の実施例のFNC型の積層体の伝熱要素板18,19間に構成
されている流路断面16における前述の各部分流体がそれ
ぞれ有する伝熱機構とを比較して総合的に考察すると、
全体として、FNC型での流体の渦流の程度は、CU型での
流体の渦流の程度より低いが、DU型での流体渦流の程度
と同程度でありながらDU型での渦流よりも流れ全体に均
一に分布した渦流であるため、FNC型の熱伝達率はCU型
とDU型との中間的な値を示し、圧力損失はCU型より低
く、DU型と同程度又はより低い値を示している。
第8図は、伝熱要素板の積層体29をバスケット30内に
充填して、該積層体29の流路に空気を流入方向6の方向
に供給し、該流路の出口で空気圧をピトー管31を矢印32
の方向に移動しながら計測する装置を示す。
積層体29として、CU型を充填した場合の空気の圧力分
布は第9図の如くであり、DU型を充填した場合は第10図
の如くであり、FNC型を充填した場合は第11図の如くで
ある。
CU型およびDU型の圧力分布においては、バスケット30
の右端壁に接近するにつれて圧力が低下して行くことを
示しており、積層体29の左右方向に並んだ流路間での流
体の相互の混合が均等に行なわれていないことを示して
いる。これに引き替えFNC型の圧力分布においては、そ
のような圧力の低下は見られず一定になっており、流体
の相互の混合が均等に行なわれていることを示してい
る。
第1図(a)において、FNC型の伝熱要素板18および1
9は、波のピッチP1の中間部に存在する平板部17には第
4図(a)のDU型の伝熱要素板13に存在するような小波
型12を有していないため、剛性が小さくなる傾向にあ
る。この傾向を改善するため、FNC型の伝熱要素板18お
よび19の大波形1のウエブ20の平板部17の垂直面21から
傾斜が35゜以下の範囲となるようにして、剛性の強化を
計っている。この強化手段によって、FNC型の伝熱要素
板18および19を裁断機で所望の寸法に切断する時に加え
られる押圧力、又伝熱要素板18および19を積層する時に
作用する伝熱要素板18,19間の圧縮力に対し充分に対抗
することができる 以上詳述してきた如く、FNC型の伝熱要素板の積層体
は、接触熱伝達機構の理論を採用しながら、幾多の形状
の伝熱要素板の積層体について実験を繰返し、従来型の
伝熱要素板の積層体によっては得ることのできなかった
圧力損失の低い割には熱伝達率が高く、流体の混合性が
良くて圧力分布が均等であり、簡素な形状の拡大伝熱面
でありながら剛性の高い伝熱要素板の最善の形状を見付
け出すことができたものである。
[発明の効果] 本発明の伝熱要素板の積層体は、熱交換器の熱交換流
体の流路長さを一定とすれば、各種形状の伝熱要素板の
積層体の中で圧力損失の大きさに比べて最高の熱伝達率
を示し、一方、熱交換器の積層体の熱伝達率を一定とす
れば、最低の圧力損失を示す。
伝熱要素板の積層体の流体の混合性が均等であって熱
交換器の流路に偏流を生じることがないため、熱交換器
の積層体の低温端における局部的低温を発生することが
なく、水腐蝕を生じないことは勿論のことSOxを含有す
る排ガスが流通する場合にも酸凝縮を生じることはな
く、又排ガスがSOx以外に多量のダストを含有する場合
にはSOxとダストとが均等に混合されてダストへのSOxの
吸着が促進され浮遊SOxによる酸の発生が抑制されるこ
とゝなる。そのため、積層体の腐蝕を低減することがで
きると共に、排ガスの脱硝装置内にNH3が投入される場
合には、該装置から該装置の後流の排ガス中に漏洩する
微量のNH3と浮遊SOxとの化合によって伝熱面に析出する
ことになる酸性硫安の発生を抑制し、積層体の流路の閉
塞を防止することができる。
伝熱要素板の拡大伝熱面の形状が簡素化されているた
め、伝熱要素板の加工度は単純化され、一方、形状が簡
素化されていることに起因する伝熱要素板の剛性の低下
を大波型のウエブの傾斜角を特定化することによって防
止し、伝熱要素板の積層体の製造費を低減することがで
きると共に熱交換器の軽量化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はFNC型の積層体の断面図と上面図であり、第2
図はCU型の積層体の断面図と上面図であり、第3図はCU
型の積層体の1ピッチ分の断面図であり、第4図はDU型
の積層体の断面図と上面図であり、第5図はDU型の積層
体の1ピッチ分の断面図であり、第6図はFNC型の積層
体の1ピッチ分の断面図であり、第7図はFNC型の積層
体の斜視図であり、第8図は積層体の流路の圧力分布計
測装置であり、第9図はCU型の積層体の圧力分布であ
り、第10図はDU型の積層体の圧力分布であり、第11図は
FNC型の積層体の圧力分布である。 1……大波型、2……伝熱要素板、3……小波型、4…
…伝熱要素板、5……山、6,6′6″……流入方向、7,
7′,8,9,10,11……流体、12……小波型、13,14……伝熱
要素板、15……谷、16,16′,16″……流路断面、17……
平板部、18,19……伝熱要素板、20……ウエブ、21……
垂直面、22……流路、23……伝熱要素板、24,24′,24″
……矢印、25……流路、26……伝熱要素板、27,27′2
7″……矢印、28……点線、29……積層体、30……バス
ケット、31……ピトー管、32……矢印。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波型の高さの7.5倍以下のピッチの波を有
    し、波型の高さの中央部にあって、しかも波のピッチの
    中間部にあり、波の山を結ぶ線に平行であって、しかも
    波型の巾より広い巾である平板部を有し、積層体へ流入
    する流体の方向と15゜〜35゜の傾斜をなす方向の波型の
    山を有し、該平板部に対する垂直面と35゜以下の傾斜を
    なす波型のウエブを有する伝熱要素板と、該伝熱要素板
    と鏡面対称の形状を有する伝熱要素板とを交互に積層
    し、積層された伝熱要素板間に構成される流路断面の水
    力直径が7.5mm以上であることを特徴とする伝熱要素板
    の積層体。
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