JP2667944B2 - 疑似3次元画像合成装置及び画像合成方法 - Google Patents

疑似3次元画像合成装置及び画像合成方法

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JP2667944B2
JP2667944B2 JP4283942A JP28394292A JP2667944B2 JP 2667944 B2 JP2667944 B2 JP 2667944B2 JP 4283942 A JP4283942 A JP 4283942A JP 28394292 A JP28394292 A JP 28394292A JP 2667944 B2 JP2667944 B2 JP 2667944B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は疑似3次元画像合成装置
に関する。 【0002】 【背景の技術】従来より、3次元画像を2次元的に画像
表示する疑似3次元画像合成装置が周知であり、例えば
3次元画像用のビデオゲーム,飛行機および各種乗り物
のシュミレータ,コンピュータグラフィックス,CAD
装置のディスプレイおよびその他の用途に幅広く用いら
れている。 【0003】本発明者は、このよな疑似3次元画像合成
装置として、任意の形状の3次元物体を、後述するよ
う、複数のポリゴンの組み合わせ画像として合成表示す
る装置の開発研究を進めている。このような画像合成を
行うためには、複数ポリゴンを所定計上を形作るよう隙
間なく並べることが必要となり、このためには、隣接配
置される各ポリゴンの輪郭線が同一線上に来るように配
置しなければならない。 【0004】しかし、同一の輪郭線であっても、その輪
郭線が水平走査線と交差するX座標の値は、輪郭線のY
座標を増加する方向へ順次変化させながら求めていく場
合と、減少させる方向へ変化させながら求めていく場合
とでは、演算誤差が生じてしまうという問題があった。 【0005】この結果、本来隙間なく配置されるべき隣
接ポリゴン間に、演算誤差に起因する隙間が生じてしま
い、良好な画像合成ができないおそれがあるという問題
があった。 【0006】本発明は、このような課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、隣接ポリゴンの間に演算誤差
に起因する隙間を生ずることなく、3次元物体を複数ポ
リゴンの組み合わせ画像として良好に合成出力すること
ができる疑似3次元合成装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、複数のポリゴ
ンの集合で表される3次元表示物を所定の投影面上に透
視投影変換し、投影されたポリゴンの頂点のX、Y座標
を含む頂点情報を出力する画像情報供給手段と、該頂点
情報に基づいて、水平走査線と前記ポリゴンを構成する
輪郭線とが交差する点である輪郭点のX、Y座標を含む
輪郭点情報を、前記水平走査線に直交する方向に設定さ
れたY座標を変化させながら演算する輪郭点演算手段
と、該輪郭点演算手段からの演算結果に基づいて複数の
ポリゴンにより構成される視界画像を合成する画像合成
手段とを含み、前記画像情報供給手段が、前記頂点情報
を各ポリゴンの表裏に応じた順序で順次出力すると共
に、 前記輪郭点演算手段が、3次元表示物を構成する第
1のポリゴンの輪郭辺であって第2のポリゴンとの隣接
部分にある第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求める場合と、
第2のポリゴンの輪郭辺であって第1のポリゴンとの隣
接部分にある第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める場合と
で、Y座標の変化方向を、前記画像情報供給手段からの
前記頂点情報の入力順序に依存せずに同一にすることを
特徴とする。また本発明は、前記輪郭点演算手段が、第
1〜第Nの頂点を有する第1のポリゴンの第1〜第Nの
頂点情報が順次入力される場合において、第1、第2の
頂点情報に含まれる第1、第2のY座標を比較すること
で第1、第2の頂点のいずれか一方を選択し、選択され
た頂点を始点として増加或いは減少のいずれか一方の方
向にY座標を変化させながら第1、第2の頂点を結ぶ第
1の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第2、第3の頂点情報
に含まれる第2、第3のY座標を比較することで第2、
第3の頂点のいずれか一方を選択し、選択された頂点を
始点として前記いずれか一方の方向にY座標を変化させ
ながら第2、第3の頂点を結ぶ第2の輪郭辺の輪郭点情
報を求め、・・・・・・・・・・第K(1≦K≦N)、
第(K+1)の頂点情報に含まれる第K、第(K+1)
のY座標を比較することで第K、第(K+1)の頂点の
いずれか一方を選択し、選択された頂点を始点として前
記いずれか一方の方向にY座標を変化さ せながら第K、
第(K+1)の頂点を結ぶ第Kの輪郭辺の輪郭点情報を
求め、・・・・・・・・・・・第(N−1)、第Nの頂
点情報に含まれる第(N−1)、第NのY座標を比較す
ることで第(N−1)、第Nの頂点のいずれか一方を選
択し、選択された頂点を始点として前記いずれか一方の
方向にY座標を変化させながら第(N−1)、第Nの頂
点を結ぶ第(N−1)の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第
N、第1の頂点情報に含まれる第N、第1のY座標を比
較することで第N、第1の頂点のいずれか一方を選択
し、選択された頂点を始点として前記いずれか一方の方
向にY座標を変化させながら第N、第1の頂点を結ぶ第
Nの輪郭辺の輪郭点情報を求めると共に、 第2のポリゴ
ンの第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める際に、Y座標の
変化方向を、第1のポリゴンの第Kの輪郭辺の輪郭点情
報を求める際の前記いずれか一方の方向と同一にするこ
とを特徴とする。また本発明は、複数のポリゴンの集合
で表される3次元表示物を所定の投影面上に透視投影変
換し、投影されたポリゴンの頂点のX、Y座標を含む頂
点情報を出力する画像情報供給ステップと、該頂点情報
に基づいて、水平走査線と前記ポリゴンを構成する輪郭
線とが交差する点である輪郭点のX、Y座標を含む輪郭
点情報を、前記水平走査線に直交する方向に設定された
Y座標を変化させながら演算する輪郭点演算ステップ
と、該輪郭点演算ステップでの演算結果に基づいて複数
のポリゴンにより構成される視界画像を合成する画像合
成ステップとを含み、前記画像情報供給ステップにおい
て、前記頂点情報を各ポリゴンの表裏に応じた順序で順
次出力すると共に、 前記輪郭点演算ステップにおいて、
3次元表示物を構成する第1のポリゴンの輪郭辺であっ
て第2のポリゴンとの隣接部分にある第Kの輪郭辺の輪
郭点情報を求める場合と、第2のポリゴンの輪郭辺であ
って第1のポリゴンとの隣接部分にある第Lの輪郭辺の
輪郭点情報を求める場合とで、Y座標の変化方向を、前
記画像情報供給ステップからの前記頂点情報の入力順序
に依存せずに同一にすることを特徴とする。また本発明
は、前記輪郭点演算ステップにおいて、 第1〜第Nの頂
点を有する第1のポリゴンの第1〜第Nの頂点情報が順
次入力される場合において、第1、第2の頂点情報に含
まれる第1、第2のY座標を比較することで第1、第2
の頂点のいずれか一方を選択し、選択された頂点を始点
として増加或いは減少のいずれか一方の方向にY座標を
変化させながら第1、第2の頂点を結ぶ第1の輪郭辺の
輪郭点情報を求め、第2、第3の頂点情報に含まれる第
2、第3のY座標を比較することで第2、第3の頂点の
いずれか一方を選択し、選択された頂点を始点として前
記いずれか一方の方向にY座標を変化させながら第2、
第3の頂点を結ぶ第2の輪郭辺の輪郭点情報を求め、・
・・・・・・・・・第K(1≦K≦N)、第(K+1)
の頂点情報に含まれる第K、第(K+1)のY座標を比
較することで第K、第(K+1)の頂点のいずれか一方
を選択し、選択された頂点を始点として前記いずれか一
方の方向にY座標を変化させながら第K、第(K+1)
の頂点を結ぶ第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求め、・・・
・・・・・・・・第(N−1)、第Nの頂点情報に含ま
れる第(N−1)、第NのY座標を比較することで第
(N−1)、第Nの頂点のいずれか一方を選択し、選択
された頂点を始点として前記いずれか一方の方向にY座
標を変化させながら第(N−1)、第Nの頂点を結ぶ第
(N−1)の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第N、第1の
頂点情報に含まれる第N、第1のY座標を比較すること
で第N、第1の頂点のいずれか一方を選択し、選択され
た頂点を始点として前記いずれか一方の方向にY座標を
変化させながら第N、第1の頂点を結ぶ第Nの輪郭辺の
輪郭点情報を求めると共に、 第2のポリゴンの第Lの輪
郭辺の輪郭点情報を求める際に、Y座標の変化方向を、
第1のポリゴンの第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求める際
の前記いずれか一方の方向と同一にすることを特徴とす
る。 【0008】 【作用】本発明によれば、輪郭点演算手段は、画像情報
供給手段からの頂点情報に基づいて、Y座標を変化させ
ながら輪郭点情報を求める。この時、頂点情報はポリゴ
ンの表裏に応じた順序で順次入力される。即ち表のポリ
ゴンは例えば反時計周り(逆も可)に、裏のポリゴンは
例えば時計回り(逆も可)に頂点情報が入力される。輪
郭点演算手段は、この入力順序に基づいて表ポリゴンな
のか裏ポリゴンなのかを判断し、裏ポリゴンについては
例えばその後の演算処理が省略される。そしてこのよう
にポリゴンの表裏に応じた順序で頂点情報が入力される
場合に、通常の手法で輪郭点情報を求めると、ポリゴン
の隣接部分にある輪郭辺間でY座標の変化方向が異なる
ものとなってしまう。しかしながら本発明によれば、隣
接部分にある第K、第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める
場合に、Y座標の変化方向が、頂点情報の入力順序に依
存せずに同一になる。これにより、ポリゴンの隣接部分
にある輪郭辺の輪郭点演算が同方向で行われることが保
証される。この結果、ポリゴンの表裏判定を効率的に行
えると共に、これらの輪郭辺間に隙間等が生じるのが防
止され、得られる画像の品質を格段に高めることができ
る。 【0009】また本発明によれば、例えば第1、第2の
頂点情報が入力された時点ですぐに第1、第2の輪郭点
を結ぶ第1の輪郭辺の輪郭点情報を求める処理を行うこ
とができ、次に第3の頂点情報が入力されたらすぐに第
2、第3の輪郭点を結ぶ第2の輪郭辺の輪郭点情報を求
める処理を行うことできる。これにより処理の高速化、
処理のパイプライン化を図ることができ、処理のリアル
タイム性を担保できる。そして本発明によれば、このよ
うに処理の高速化等を図りながら、ポリゴンの隣接部分
にある輪郭辺間の隙間の発生を防止できる。 【0010】 【実施例】 [実施例の目次] A.発明の概要説明 B:実施例 B1:画像情報供給源 *着眼点 *構成 *作用 *付随デ―タ *コミュニケ―ションメモリ B2:フィ―ルドプロセッサ回路 *多角形認識番号 B3:画像合成装置 (a)記憶回路 a−1.フィ―ルドメモリ *デ―タ書込順序 *ワ―ド構成 a−2.付随デ―タメモリ (b)インデックスメモリ (c)ラインプロセッサ回路 (d)本実施例と従来装置との比較 C:具体例 C1:第1の具体例 (a)仕様 (b)デュアルポ―トRAM (c)画像情報供給源 (d)フィ―ルドプロセッサ回路 *構成 *動作 (e)フィ―ルドメモリ (f)インデックスメモリ (g)ラインプロセッサ回路 インデックスメモリ マップメモリ サブマップメモリ 第1のラインプロセッサ 第2のラインプロセッサ C2:第2の具体例 C3:第3の具体例 *完全不連続型 *半不連続型 D.本発明と従来実施例との比較 *比較条件 *フィ―ルドプロセッサ回路の処理時間 *本発明の処理時間 *従来のビットマップディスプレイの処理時間 *比較 次に本発明の好適な実施例を図面に基づき説明する。 【0011】A:概要説明 本発明は、外部から供給される各種の図形情報に基づ
き、CRT表示用の画像信号をリアルタイムで合成出力
可能な装置に関するものである。 【0012】第2図には、本発明を用いた疑似3次元画
像合成装置の好適な1例が示されており、実施例の装置
は、画像情報供給源10、フィ―ルドプロセッサ回路1
2及び画像合成装置14からなる。 【0013】前記画像情報供給源10は、3次元の立体
情報を扱い、これに回転、平行移動、透視投影等の各種
変換を施して、表示すべき3次元情報を2次元の図形の
組合せ情報に変換し、これを疑似3次元情報として出力
している。 【0014】この疑似3次元情報には、図形の形状、位
置、優先度等の他、例えばカラ―コ―ド、及びその他の
付随デ―タが含まれている。 【0015】前記フィ―ルドプロセッサ回路12は、こ
のようにして出力される疑似3次元情報に基づき、CR
T上に表示される各図形の輪郭を演算する。そして、各
多角形の輪郭点を、対応する付随デ―タとともに輪郭点
情報として順次出力している。 【0016】そして、画像合成装置14は、このように
して出力される輪郭点情報に基づき、CRT表示用の疑
似3次元画像信号をリアルタイムで演算出力する。 【0017】B:実施例 第1図には、前記疑似3次元画像合成装置を用いて形成
された飛行機用操縦シュミレ―タ装置の好適な1例が示
されている。 【0018】B1:画像情報供給源 本実施例において、画像情報供給源10は、飛行中にお
ける各種フライト条件のシュミレ―ション画像を演算
し、このシュミレ―ション画像を複数多角形の組合せ情
報として、コミュニケ―ションメモリ28を介してフィ
―ルドプロセッサ回路12へ向け出力している。 *着眼点 ところで、画像情報供給源10から出力される画像のリ
アリティを高めるためには、扱う情報量が多い程有利と
なる。 【0019】この反面、画像情報供給源10の高速化を
図るためには、扱う情報量が少い程有利となる。 【0020】従って、画像情報供給源10から出力され
る信号のリアリティを高め、しかもその高速化を可能と
するためには、少い情報量でよりリアリティのある画像
を得る信号処理を工夫する必要がある。 【0021】このためには、画像情報供給源10の出力
する疑似3次元情報から、有用性の低い情報を必要に応
じて順次削除すれば良い。本出願人は、このような観点
に立って、次の4つのポイントについての検討を行っ
た。ポイント1 3次元物体に関する情報の内、最も有用性の低い情報
は、物体の内部に関するものである。 【0022】これは、物体が半透明でない限り、その内
部は目に見えず無視することができるからである。 【0023】従って、3次元画像情報として扱うもの
は、物体表面に関する情報に限れば充分であることが理
解される。ポイント2 また、物体の表面細部における情報が損なわれることを
我慢すれば、物体の表面形状は、これを「平面図形」の
組合せから成る集合体と見なして簡略化することができ
る。 【0024】従って、物体表面の情報を、図形形状及び
色情報等から成る「平面図形」のみに限定すれば、扱う
情報量を更に少ないものとすることが可能となる。ポイント3 前記ポイント2で絞られた図形形状に関する情報を、更
に限定して、円、楕円、多角系等、なんらかの規則に従
って単純化された図形形状に限定することにより、扱う
情報を更に少ないものとすることが可能となる。ポイント4 前記ポイント3で単純化された図形形状としては、円、
楕円、多角形等が考えられる。しかし、このような複数
の図形形状を適宜選択使用すると、回路全体が複雑化す
るばかりでなく、「図形の種類の選択」という新な情報
が必要となる。 【0025】従って、このような組合せ表示に用いられ
る図形の種類は、円,楕円又は多角形のいずれか1種類
に限定することが好ましい。 【0026】このため、任意の図形の組合わせ表示とい
う観点にたって、これら各図形をそれぞれ検討してみる
と、フレキシビリティの点で多角形がもっとも有利であ
る。 【0027】実施例の画像情報供給源10は、このよう
な観点に基づいて形成されており、各3次元物体を複数
の多角形の組合せ情報として順次演算出力している。 【0028】このようにすることにより、実施例の画像
情報供給源10は、よりリアリティのある画像信号を合
成するために必要な情報を、高速で演算出力することが
可能となる。 *構成 以下、本実施例の画像情報供給源10の具体的な構成を
詳細に説明する。 【0029】実施例において、この画像情報供給源10
は、操作部20,メインCPU回路22,3次元情報メ
モリ24,透視投影手段として機能する3次元演算回路
26を含む。 【0030】そして、前記操作部20は、実際の飛行機
の操縦席と全く同じに形成され、その操作内容は、スイ
ッチや可変抵抗器を介して電気信号に変換され、メイン
CPU回路22に向け出力されている。 【0031】メインCPU回路22は、シュミレ―タと
しての動作の中枢部をなすものであり、操作部20から
出力される信号に基づき、飛行機の飛行位置を表すデ―
タを演算し3次元演算回路26へ向け出力する。 【0032】また、このメインCPU回路22は、3次
元演算回路26から出力される各種の状況信号、例えば
「飛行機が他の物体に衝突した」、「飛行機が乱気流に
入った」、「飛行機が目的地に到達した」等の情報を受
け取り、これに応じた状況デ―タを演算し、3次元演算
回路26へ向け出力している。 【0033】また、前記3次元情報メモリ24には、あ
らゆる物体が多面体として表現され、この多面体の各頂
点を表す3次元座標デ―タと、多面体の各表面を各頂点
の繋がりとして表す多角形デ―タとが書込み記憶されて
いる。ここにおいて、前記各多面体デ―タは、固定座標
系を用いて表されている。 【0034】また、前記3次元演算回路26は、メイン
CPU回路22の演算する飛行機の現在位置に基づき、
3次元情報メモリ24に格納された各種多面体デ―タを
参照しながら、飛行機から見える光景を演算する。そし
て、その光景を図形情報の組合せとしてコミュニケ―シ
ョンメモリ28に向け出力している。 *作用 実施例において、このような多角形情報の演算は、次の
ような手順に従って行われる。 【0035】第3図に示すごとく、実施例の3次元演算
回路26は、飛行機を原点とした移動座標系を想定し、
図中右方向をX座標,下方向をY座標,前方向をz座標
に設定している。 【0036】そして、メインCPU回路22から、飛行
機の現在位置を表す移動座標が出力されると、この3次
元演算回路26は3次元情報メモリ24から所定の多面
体デ―タの読み出しを行う。 【0037】実施例において、3次元情報メモリ24に
書込まれた情報は、固定座標系を用いて表されているた
め、3次元演算回路26は、メモリ24から読出した情
報を移動座標系の座標デ―タに変換する必要がある。 【0038】この変換には、座標の回転と平行移動とい
う2つの演算要素の組合わせで実現することができ、こ
の変換の過程において、パイロットの視野に入らないこ
とが判明した情報(z<0等)が除去される。変換によ
り求められた状況デ―タは、メインCPU回路22へ向
け出力される。 【0039】そして、座標変換された各多面体情報は、
次に表示画面がz=0の平面上にあるとして、z<0の
視点に向って透視投影変換される。 【0040】このような透視投影変換により、前記各多
面体デ―タは、多面体の各頂点座標をX,Yの2次元に
変換した点情報の集まりとして表される。 【0041】また、このような透視投影変換を行うにあ
たり、視点と多面体の各頂点座標との距離を求めてお
く。 【0042】そして、前記透視投影変換により求められ
た2次元の点情報(多面体の頂点座標)を、多面体表面
を表す各多角形毎に分類し、分類した多角形がパイロッ
トの視野すなわち画面の視野に入るか否かをチェックす
る。 【0043】本実施例において、フィ―ルドプロセッサ
回路12及び画像合成装置14は、その受付け座標範囲
が、前記視野よりも幾分広く設定されている。 【0044】このため、3次元演算回路26は、得られ
る情報を多角形ごとにチェックし、視野に全く入らない
多角形は除去し、一部は視野に入るが残りは受付け座標
範囲を越えているような多角形は受付け座標範囲に入る
ように適当な変形を施している。 【0045】その後、この3次元演算回路26は、受付
け座標範囲に入る多角形に対し、視点からの距離の代表
値を決定する。 【0046】そして、前記代表値の小さい多角形から順
に、優先度の高い多角形情報としてコミュニケ―ション
メモリ28に向け出力する。 *付随デ―タ このとき、コミュニケ―ションメモリ28に向け出力さ
れる各多角形情報には、多角形の各頂点の2次元座標デ
―タ(X,Y)のみならず、付随デ―タが含まれる。 【0047】前記付随デ―タとしては、例えば多角形の
カラ―コ―ド、輝度情報や、他の画像との合成等に有用
なz軸座標値、等が考えられる。また、これ以外にも、
例えばこの多角形の傾きを付随デ―タとして与えておけ
ば、面の傾きと光の方向との関係で当該多角形の明るさ
をその後の演算処理により決定することも可能である。
なお、本実施例においては、説明を簡単にするため
に、付随デ―タとしてカラ―コ―ドが出力されるものと
して以後の説明を行う。 【0048】以上説明したように、実施例の画像情報供
給源10は、パイロットの視野に入る情景を複数の多角
形情報の組合せに変換し、優先度の高い多角形情報から
順次コミュニケ―ションメモリ28へ向け出力すること
になる。 *コミュニケ―ションメモリ そして、前記コミュニケ―ションメモリ28は、画像情
報供給源10とフィ―ルドプロセッサ回路12とのイン
タ―フェ―スとして機能し、画像情報供給源10から出
力される多角形情報を、その優先度の高い順にフィ―ル
ドプロセッサ回路12へ向け出力している。 【0049】B2:フィ―ルドプロセッサ回路 フィ―ルドプロセッサ回路12は、輪郭点演算手段とし
て機能し、入力される多角形情報に基づき、CRT上に
表示される多角形の輪郭を演算出力する。 【0050】実施例において、前記画像情報供給源10
から優先度の高い順に出力される多角形情報は、CRT
のフィ―ルド走査(奇数フィ―ルドまたは偶数フィ―ル
ドヘの走査)に同期して更新される。 【0051】このため、実施例のフィ―ルドプロセッサ
回路12は、フィ―ルド走査時間を1周期として動作
し、この間に入力される多角形情報を優先度の高い順に
内部レジスタに格納する。 【0052】従って、画像情報供給源10から、例えば
第4図(A)に示すように、多角形A,B,Cを表す多
角形情報が順次出力される場合を想定すると、フィ―ル
ドプロセッサ回路12は、まず優先度の最も高い図形A
の各頂点a1,a2,a3,a4,を表すX,Y座標デ―タと、
当該図形の付随デ―タ(カラ―コ―ド)と、を図形Aの
多角形情報として読出し、これをその内部レジスタに格
納する。 【0053】そして、このようにして読出した多角形情
報に含まれる頂点座標デ―タに基づき、多角形Aの輪郭
線がCRTの各水平走査線と交差する輪郭点位置の演算
を行う。 【0054】ところで、ある1本の走査線上に所定の図
形が存在する場合を想定すると、この走査線上には、図
形の輪郭点が必ず少くとも2個存在する(多角形の頂点
は除く)。この2つの輪郭点をその位置によって「左輪
郭点」と「右輪郭点」と定義し、両者合せて「輪郭点ペ
ア」と定義することにする。 【0055】通常、このような輪郭点ペアは、1個の図
形を考えてみると左右1組存在するのみであるが、特殊
な凹多角形等に関しては、複数組存在する場合もある。 【0056】実施例のフィ―ルドプロセッサ回路12
は、演算により求めた各輪郭点位置を、各走査線毎に輪
郭点ペアとしてまとめる。 【0057】そして、このようにして求めた各輪郭点ペ
アと、図形の付随デ―タとを含む輪郭点情報を画像合成
装置14へ向け出力する。 【0058】その後、フィ―ルドプロセッサ回路12
は、多角形B,Cに対しても同様にしてその輪郭点情報
を順次演算し、求めた輪郭点情報を画像合成装置14へ
向け出力する。 【0059】このようにして、本実施例のフィ―ルドプ
ロセッサ回路12からは、各多角形A,B,Cの各輪郭
点ペア及び付随デ―タから成る輪郭点情報がその優先度
の高い順に順次演算出力されることとなる。 【0060】ところで、本実施例において、各多角形の
優先度は、フィ―ルドプロセッサ回路12から出力され
る輪郭点情報の出力順序を用いて表されており、例えば
多角形A,B,Cを例にとれば、その優先度の高い多角
形A,B,Cの順にその輪郭点情報が出力されている。 【0061】しかし、これとは逆に、フィ―ルドプロセ
ッサ回路12から優先度の低い順に輪郭点情報を出力す
ることにより、各多角形A,B,Cの優先度を表すこと
も可能である。 【0062】更に、これ以外にも、例えば各多角形A,
B,Cの輪郭点情報中にその優先度を表す専用のデ―タ
を含ませることも可能である。この場合には、フィ―ル
ドプロセッサ回路12から、各多角形A,B,Cの輪郭
点情報をその優先度に関係なくランダムに出力すること
が可能となる。 *多角形認識番号 また、本実施例のフィ―ルドプロセッサ回路12は、後
述する記憶回路32内に付随デ―タメモリ44が設けら
れている場合には、各多角形A,B,Cに対応する多角
形認識番号を発生し、この認識番号を前記輪郭点ペア及
び付随デ―タとともに記憶回路32へ向け出力する必要
がある。 【0063】B3:画像合成装置 本発明の画像合成装置14は、このようにして優先度の
高い順に入力される各多角形A,B,Cの輪郭点情報に
基づき、CRT表示用の画像信号を合成出力している。 【0064】実施例において、この画像合成装置14
は、記憶回路32と、ラインプロセッサ回路34と、イ
ンデックスメモリ36とから構成されている。 (a)記憶回路a−1.フィ―ルドメモリ 本実施例において、この記憶回路32は、輪郭点情報記
憶手段として機能し、通常、フィ―ルドメモリ42を用
いて形成されている。そして、CRTの1画面上に表示
される全ての多角形の輪郭点情報を記憶する。 【0065】第4図(B)には、このフィ―ルドメモリ
42の概念図が示されており、そのメモリ空間は、走査
線と1対1に対応するよう、1画面を構成する走査線の
本数と等しい数の水平走査記憶エリアに分割され、各記
憶エリアにはY座標に対応したアドレスが与えられてい
る。 【0066】従ってフィ―ルドプロセッサ回路12から
出力される各多角形A,B,Cの輪郭点情報は、そのY
座標に対応した水平走査記憶エリア内の空き領域に、順
次書込み記憶されることとなる。 *デ―タ書込順序 本実施例の装置は、この水平走査記憶エリアに対する輪
郭点情報の書込順序を用いて、各多角形A,B,Cの優
先度を表している。 【0067】すなわち、実施例のフィ―ルドプロセッサ
回路12は、優先度の高い多角形A,B,Cの順に輪郭
点情報を出力する。従って、実施例のフィ―ルドメモリ
42内の各水平走査記憶エリア内には、まず優先度の最
も高い多角形Aの輪郭点情報が書込まれ、これに続いて
多角形B,Cの順に輪郭点情報が順次書込まれることと
なる。 【0068】従って、例えばY=20で指定される水平
走査記憶エリアを例にとると、この記憶エリア内には、
アドレスの小さい順に多角形A,B,Cの各輪郭点情報
が書込まれることになる。 【0069】なお、これとは逆にフィ―ルドプロセッサ
回路12から、優先度の低い多角形C,B,Aの順に輪
郭点情報が出力される場合には、前記輪郭点情報を優先
度の低い順に水平走査記憶エリア内に書込み記憶すれば
良い。 【0070】このようにして、フィ―ルドプロセッサ回
路12から出力される各輪郭点情報中に専用の優先度デ
―タが含まれない場合には、フィ―ルドメモリ42内の
各水平走査記憶エリア内に書込む輪郭点情報の順序を用
いて、各多角形の優先度を表すことができる。 【0071】なお、フィ―ルドプロセッサ回路12から
出力される各輪郭点情報中に専用の優先度デ―タが含ま
れている場合には、これら各輪郭点情報をその優先度と
は無関係に水平走査記憶エリア内に書込み記憶可能であ
ることは言うまでもない。 *ワ―ド構成 ところで、このようにして書込まれる各多角形の輪郭点
情報(専用の優先度デ―タを含むものは除く)に着目し
てみると、これら各輪郭点情報は、左輪郭点のX座標X
L ,右輪郭点のX座標XR 及び多角形の付随デ―タの3
者からなる。 【0072】このような多角形情報の書込みは、各水平
走査記憶エリアのワ―ド構成をどのようにしても行える
が、実際的なワ―ド構成としては、次に述べる3つのも
のが考えられる。 【0073】1つの輪郭点情報の格納に1つのワ―ド
を用い、1つのワ―ド内に輪郭点情報を構成する左輪郭
点、右輪郭点及び付随デ―タの全てを格納する。 【0074】1つの輪郭点情報の格納に2つのワ―ド
を用いる。そして、左輪郭点及び右輪郭点をそれぞれ各
ワ―ドに割当て、付随デ―タもこれを2等分してそれぞ
れのワ―ドに割り当てる。 【0075】1つの輪郭点情報の格納に3つのワ―ド
を用いる。そして、左輪郭点、右輪郭点及び付随デ―タ
をそれぞれのワ―ドに格納する。 【0076】本実施例においては、前記いずれのワ―ド
構成を採用することも可能であるが、使用するワ―ド数
が少い程デ―タのアクセスが速くなることは言うまでも
ない。 また、前記〜のいずれのワ―ド構成を採用
するかによって、フィ―ルドプロセッサ回路12による
輪郭点情報の書込み方法が異なるものとなる。 【0077】まず、のワ―ド構成を採用した場合に
は、3つの書込み方法が考えられる。 【0078】まず第1の方法としては、1つの多角形の
輪郭点を演算する過程で、輪郭点ペアが求まった輪郭点
情報から順次書込んでいく方法がある。 【0079】この場合には、片方の輪郭点を一時記憶す
るためのメモリが必要である。そして、最初に求まった
輪郭点を一旦このメモリに記憶しておき、これと対をな
す他方の輪郭点が求まった時点で双方の輪郭点を輪郭点
ペアとして書込み記憶する。 【0080】第2の方法としては、リ―ド・モディファ
イ・ライト(読出し,修正,書戻し)を用いたものがあ
る。 【0081】この方法によれば、多角形の輪郭点演算過
程において、輪郭点ペアの一方の輪郭点が求まると、直
ちに付随デ―タとともにその書込みが行なわれる。そし
て、その後輪郭点ペアの他方の輪郭点が求まった時点
で、先に書込んだ輪郭点を読み出し、新に求めた輪郭点
とともにその書込みを再度行う。 【0082】なお、付随デ―タはこの時同時に書き込ん
でも良いし、他の時点で書き込んでもかまわない。 【0083】第3の方法は、1つの多角形の輪郭点を求
める手順そのものが先の2つの方法と異なる。最大点ま
たは最小点を起点として左右輪郭点を同時進行で求め、
付随デ―タとともに書き込みを行う方法である。この方
法では輪郭点を演算する回路がやや複雑になる。 【0084】なお、前記のワ―ド構成を採用した場
合には、フィ―ルドプロセッサ回路12は、1つの多角
形の輪郭点演算過程において輪郭点が求まるごとに直ち
にその書込みを行うこととなる。特に、のワ―ド構成
を採用した場合には、輪郭点とは別に付随デ―タのみを
該当するワ―ドに書込む必要がある。a−2.付随デ―タメモリ ところで、前記付随デ―タに着目してみると、この付随
デ―タは、前述したように、原則的にフィ―ルドメモリ
42内へ輪郭点ペアと1纏めにして書込み記憶される。 【0085】しかし、フィ―ルドメモリ42内における
付随デ―タの記憶構造は冗長であるため、付随デ―タの
ビット数が大きな場合には、専用の付随デ―タメモリ4
4を別途に設けることが好ましい。 【0086】この場合、フィ―ルドプロセッサ回路12
は、輪郭点情報として、輪郭点ペア及び付随デ―タの他
に、多角形認識番号を出力する。 【0087】そして、付随デ―タメモリ44内には、前
記多角形認識番号をアドレスとして付随デ―タが書込ま
れることになる。 【0088】一方、フィ―ルドメモリ42内には、付随
デ―タの代わりに多角形認識番号が書込まれることにな
る。 【0089】通常、付随デ―タは、例えば色情報、輝度
情報等のビット数が少ない簡単なものが多く、このよう
な場合には、前記付随デ―タメモリ44が必要とされる
ことは少い。 【0090】しかし、このような付随デ―タに、前記色
情報等に加えて、例えば多角形どうしを合成するために
用いるz軸座標値、及びその他の特殊機能に関連する情
報が含まれているような場合には、付随デ―タを構成す
るビット数が極めて多くなり、専用の付随デ―タメモリ
44が必要となるのである。 (b)インデックスメモリ インデックスメモリ36は、フィ―ルドメモリ36の水
平走査記憶エリアに書込まれた複数の輪郭点情報に含ま
れる付随デ―タを、その優先度に従って各アドレスに書
込み記憶するよう形成されている。 【0091】第5図には、実施例のインデックスメモリ
36のフォ―マットが示されている。 【0092】実施例のインデックスメモリ36は、後述
するラインプロセッサ回路34が、水平走査信号に同期
してその垂直走査位置に対応する水平走査記憶エリアか
ら各輪郭点情報を読み出すと、各輪郭点情報に含まれる
付随デ―タを、その優先度と対応をもって設定された各
アドレスに順次書込み記憶するよう形成されている。 【0093】実施例においては、優先度の高い順に
「0」「1」「2」…のアドレスが与えられる。 【0094】従って、例えば多角形A,B,Cの付随デ
―タがそれぞれ赤、青、黄色のカラ―コ―ドをそれぞれ
表すものである場合には、このインデックスメモリ36
のアドレス0,1,2にはそれぞれ赤、青、黄色のカラ
―コ―ドが書込まれることになる。 (c)ラインプロセッサ回路 ラインプロセッサ回路34は、CRTの水平走査に同期
して、この垂直走査位置と対応する水平走査記憶エリア
から各多角形の輪郭点情報の読出しを行う。 *読出順序 このとき、前記輪郭点情報の読出しをどのような順序で
行うかが問題となる。 【0095】たとえば、各多角形A,B,Cの優先度が
水平走査記憶エリアに対する輪郭点情報の書込み順序を
用いて表されている場合には、書込んだ順又はその逆の
順に読み出せば、前記輪郭点情報は各多角形の優先度順
(高い順若しくは低い順)に読み出されるので、その順
序に基づき各輪郭点情報の優先度を自動的に判別するこ
とができる。 【0096】また、これ以外に、例えば輪郭点情報中に
専用の優先度デ―タが含まれている場合には、水平走査
記憶エリアから各輪郭点情報をランダムに読出し可能で
あることが言うまでもない。この場合には、各輪郭点情
報の優先度を、その後優先度デ―タに基づいて判別すれ
ば良い。 【0097】ところで、本実施例において、前記フィ―
ルドメモリ42内の各水平走査記憶エリア内には、各多
角形の輪郭点情報がその優先度の高い順に書込まれてい
る。 【0098】実施例のラインプロセッサ回路34は、各
水平走査記憶エリアからの輪郭点情報の読出しを、書込
みと同様にその優先度の高い順に行なっている。 【0099】例えば第4図に示すY=20のラインを水
平走査する場合を想定すると、ラインプロセッサ回路3
4は、フィ―ルドメモリ42内におけるY=20の水平
走査記憶エリアから、まず多角形Aの輪郭点情報を読出
し、次に多角形B,多角形Cの順に輪郭点情報を順次読
出す。 *付随デ―タの書込み そして、このラインプロセッサ回路34は、読出した各
輪郭点情報に含まれる付随デ―タを、その優先度に従
い、第5図に示すインデックスメモリ36内の各アドレ
スに順次書込み記憶する。 【0100】従って、例えば多角形A,B,Cの各輪郭
点情報中に、赤,青、黄のカラ―コ―ドが付随デ―タと
してそれぞれ含まれている場合を想定すると、インデッ
クスメモリ36には、第5図に示すように、その優先度
に基づいた各アドレスに赤、青、黄のカラ―コ―ドが書
込まれることになる。 *読出しアドレスの発生 これと並行して、実施例のラインプロセッサ回路34は
CRTの水平走査に同期して、付随デ―タの読出しアド
レスを前記インデックスメモリ36へ向け出力してい
る。 【0101】すなわち、実施例のラインプロセッサ回路
34は、前述したように、水平走査信号に同期して、そ
の垂直走査位置と対応する水平走査記憶エリアから各輪
郭点情報をその優先度順に順次読出している。 【0102】そして、読出された各輪郭点情報に含まれ
る輪郭点ペア指定領域内で水平走査が行われている場合
に、対応する付随デ―タ読出しアドレスをその優先度に
基づきインデックスメモリ36へ出力している。 【0103】従って、例えば多角形A,B,Cの各輪郭
点情報中に、赤、青、黄のカラ―コ―ドが付随デ―タと
してそれぞれ含まれている場合を想定すると、水平走査
が各多角形A,B,Cの左輪郭点位置及び右輪郭点位置
で囲まれている領域で行われている場合に、該当するカ
ラ―コ―ド読出しアドレスをインデックスメモリ36へ
向け出力することになる。 【0104】このとき、第4図に示すY=20のライン
のように、多角形A,B,Cに互いに重複する領域があ
る場合、ラインプロセッサ回路34は、優先度の高い多
角形のカラ―コ―ドが優先して読出されるよう付随デ―
タ読出しアドレスを出力する。 【0105】このようにして、本実施例の画像合成装置
14は、各多角形A,B,Cの輪郭点ペア指定領域内で
水平走査が行われている場合に、該当する付随デ―タ
(カラ―コ―ド)がリアルタイムで出力されるよう、1
水平走査分の画像信号が合成出力されることとなる。 【0106】そして、このようにして出力される1水平
走査分の画像信号は、カラ―パレットメモリ38内にお
いてカラ―信号に変換され、CRT40へ向け出力され
る。 【0107】実施例において、ラインプロセッサ回路3
4及びインデックスメモリ36は、このような画像信号
の合成をCRTの水平走査に同期して繰り返して行う。
このため、CRT40上には、画像情報供給源10から
出力されるシュミレ―ション画像が多角形の組合せ情報
として良好に表示されることになる。 【0108】なお、記憶回路32内に、前記フィ―ルド
メモリ42以外に付随デ―タメモリ44が設けられてい
る場合には、ラインプロセッサ回路34は、まず、フィ
―ルドメモリ42から前述した場合と同様に輪郭点情報
を読出し、この輪郭点情報中に含まれる多角形認識番号
をアドレスとして、付随デ―タメモリ44から該当する
付随デ―タを読出せばよい。 【0109】なお、本実施例においては、フィ―ルドプ
ロセッサ回路12から出力される多角形の輪郭点情報に
基づき、画像信号を合成出力する場合を例にとり説明し
た。 【0110】しかし、本発明はこれに限らず、例えばフ
ィ―ルドプロセッサ回路12から多角形以外の図形、例
えば、円、楕円等の輪郭点情報が出力されるような場合
でも、同様に画像信号を合成出力可能であることは言う
までもない。 (d)本実施例と従来装置との比較 本実施例の装置では、いわゆる付随デ―タの塗り潰し
処理という作業が不要となる。 【0111】すなわち、従来のビットマップ・ディスプ
レイの方式を用いた画像合成装置では、ビットマップメ
モリ内に画像の輪郭線を設定し、その後この輪郭線内を
所望の付随デ―タで塗り潰していくといういわゆる「塗
り潰し作業」が必要となるため、画像合成を短時間で行
うことができない。 【0112】特に、図形表示を優先度の高い図形から順
に行った場合、いわゆるリ―ド・モディファイ・ライト
が必要となるため、塗り潰し作業に要する時間は更に増
大し、前記塗り潰し作業が画像の変化に対し追従できな
い場合が多く、動きの速い動画等のリアルタイム表示を
得ることができないという問題があった。 【0113】また、このような塗り潰し作業は、使用す
るバスラインを大容量のものとすることにより、高速で
行うことも可能である。しかし、このようにすると、扱
う情報量に比し、バスライン及びその他の部材の容量が
大きくなり過ぎ、装置全体が大型でかつ高価なものとな
ってしまうという問題が発生する。 【0114】これに対し、実施例の画像合成装置は、輪
郭点ペアと切離して、付随デ―タのみをインデックスメ
モリ36内に書込み、このようにして書込まれた付随デ
―タをラインプロセッサ回路34から出力される読出し
アドレスに基づいて順次出力するよう形成されている。
このため、従来装置のように、付随デ―タの塗り潰し処
理を全く行う必要がなく、画像合成を高速で行うことが
可能となる。 【0115】従って、バスラインの容量を大きくするこ
となく、画像信号の合成をリアルタイムで行うことが可
能となる。 【0116】本実施例の装置では、使用するメモリの
容量を少なくすることができる。 【0117】すなわち、本実施例の装置では、従来装置
のビット・マップ・ディスプレイの方式のように、一画
面全部のピクセルに対応したメモリ容量を必要とせず、
使用するメモリの総容量を小さなものとすることが可能
となる。 【0118】本実施例の装置は、優先度の高い画像の
脱落を伴うことなく、画像信号を良好に合成出力すると
とができる。 【0119】すなわち、本実施例の装置では、フィ―ル
ドメモリ42内の各水平走査記憶エリア内に多角形A,
B,Cの輪郭点情報をその優先度の高い順に順次書込み
記憶し、このようにして書込まれた各輪郭点情報を、ラ
インプロセッサ回路34を用いて優先度の高い順に順次
呼出すよう構成することにより、なんらかの原因でデ―
タの書込み読出し時間が不足した場合でも、最も優先度
の高い図形の脱落を伴なうことなく、画像信号を良好に
合成出力することができる。 本実施例の装置は、リアリティの高い疑似3次元画像
をリアルタイムで合成出力することができる。 【0120】すなわち、本実施例の装置は、疑似3次元
画像を表示するために、3次元物体の表面形状を、複数
の多角形の集合体として取扱っている。 【0121】従って、本実施例によれば、前述したよう
に、少い情報、メモリ容量でよりリアリティの高い疑似
3次元画像をリアルタイムで合成出力することが可能と
なる 。 C:具体例 次に、本発明の装置の具体的な実施例を詳細に説明す
る。 【0122】C1:第1の具体例 第6図には、本発明にかかる装置の第1の具体例が示さ
れており、実施例の装置は、次のような仕様に基づき水
平走査線1本辺り64個の多角形を表示できるように形
成されている。 (a)仕様 (イ)CRT(インタ―レ―ス) ピクセル数 576 ×448 個 (576 ×224 個/ フ
ィ―ルド) 走査線数 525 本 (262.5 本/ フィ―ルド) 垂直同期周波数 60.015Hz (垂直周期16.663ms) 水平同期周波数 15.754KHz (水平周期63.477μs) ドットクロック周波数 12.288MHz (ロ)多角形表示個数(1画面) 1.024 個 (ハ)多角形表示個数(水平) 64個 (ニ)入力情報の座標範囲 0 ≦X≦ 4095 ,0 ≦Y≦ 2047 (ホ)表示座標範囲 2048 ≦X≦2623, 1024 ≦Y≦ 1471 (回路上 0 ≦X≦575 ,0 ≦Y≦447 とみなしている。) (b)デュアルポ―トRAM また、本実施例の装置の各メモリ、例えばコミュニケ―
ションメモリ28,フィ―ルドメモリ42,インデック
スメモリ36,マップメモリ62,サブマップメモリ6
4には、前段のプロセッサによるデ―タの書込みと、後
段のプロセッサによるデ―タの読出しとが独立で行われ
る、いわゆるデュアルポ―トRAMを用いることが好ま
しい。 【0123】本実施例において用いられているこれらデ
ュアルポ―トRAMは、それぞれ書込み及び読出し作業
に必要とする容量の2倍の記憶容量を有し、そのメモリ
空間が2つの記憶エリアに2等分されている。 【0124】そして、このように2等分された各記憶エ
リアは、前段のプロセッサ及び後段のプロセッサにより
一定周期で交互にアクセスされるように形成されてい
る。 【0125】従って、このデュアルポ―トRAMは、そ
の一方の記憶エリアにデ―タの書込みが行われている場
合には、他方の記憶エリアからは書込まれたデ―タの読
出しが行われており、また一方の記憶エリアからデ―タ
の読出しが行われている場合は、他方の記憶エリアに新
なデ―タの書込みが行われることとなる。 【0126】第1表には、記憶エリアの切換周期が、各
メモリ毎に示されている。 【表1】 (c)画像情報供給源 本実施例において、画像情報供給源10はCRTのフィ
―ルド走査に同期して、優先度の高い順に多角形情報を
順次出力している。 【0127】例えば第4図(A)に示す画像をCRT上
に表示する場合、多角形情報は、その優先度に従って図
形A,B,Cの順に順次出力される。 【0128】このようにして出力される各多角形情報に
は、その付随デ―タと、多角形の各頂点座標デ―タ
(X,Y)が含まれている。 【0129】実施例において、前記付随デ―タは、多角
形の表示色を表すカラ―コ―ドから成るものとする。こ
のカラ―コ―ドは、前記カラ―パレットメモリ38のカ
ラ―信号読出しアドレスとして機能するものである。 【0130】また、前記各多角形の頂点座標デ―タは、
第7図(A)に示すよう、多角形の輪郭に沿ってa1 ,
a2 ,a3 ,a4 の順に、反時計回りに出力する必要が
ある。 【0131】これは、後述するように、フィ―ルドプロ
セッサ回路12に裏返し多角形を除去する機能を発揮さ
せるためである。 【0132】このようにして、コミュニケ―ションメモ
リ28内には、第7図(B)に示すように、多角形A,
B,Cの多角形情報がその優先順位に従って書込まれる
ことになる。 (d)フィ―ルドプロセッサ回路 第8図には、本実施例のフィ―ルドプロセッサ回路12
の具体的な構成が示されている。構成 実施例のフィ―ルドプロセッサ回路12は、前処理回路
46,除算回路48,線分回路50,輪郭点バッファ5
2,輪郭点カウンタ54を含む。 【0133】前記前処理回路46は、コミュニケ―ショ
ンメモリ28内に例えば第7図(C)に示すように書込
まれた多角形情報を、その優先度に従って多角形A,
B,Cの順に順次読出す。 【0134】そして、読出された多角形情報を、多角形
を構成する各辺の情報に整理して線分回路50へ向け出
力する。この時、除算回路48は、多角形の各辺の傾き
を演算するために用いられる。 【0135】また、線分回路50は、前処理回路46か
ら入力されるデ―タに基づき、最初に優先度の一番高い
多角形Aの輪郭点ペア群を演算し、次に多角形B,Cの
順に輪郭点ペア群をそれぞれ演算する。 【0136】そして、演算した輪郭点ペアをカラ―コ―
ドとともに輪郭点情報としてフィ―ルドメモリ42へ順
次書込んでいく。 【0137】ここにおいて、前記輪郭点バッファ52
は、輪郭点ペアを得るために、先に求まった輪郭点を一
時的に記憶しておくために用いられる。 【0138】また、前記輪郭点カウンタ54は、各水平
走査線毎の輪郭点の数をカウントするレジスタ―群とし
て用いられる。 【0139】従って、この輪郭点カウンタ54は、この
カウント値を2で割ると、1水平走査線上に表示される
輪郭点ペアのカウンタとみなすことができる。これは、
フィ―ルドメモリ42の個々の水平走査記憶エリアに対
する書込みポインタ―に他ならない。 【0140】また、そのカウント値の最下位ビットは、
左輪郭点及び右輪郭点からなる輪郭点ペアが完成した
か、それとも輪郭点ペアの片割れしかできていないのか
を示すフラグとして使うことができる。動作 第9図〜第13図には、前記フィ―ルドプロセッサ回路
12のフロ―チャ―トが示されている。 【0141】このフロ―チャ―ト中には、次のような各
種の変数が用いられており、大文字の変数の多くは実在
するレジスタを表し、小文字の変数はバスライン上に現
れる数値を表している。 X,Y:多角形情報に含まれる各頂点のX,Y座標値。 X0 ,Y0 :多角形の最初の頂点座標値。 X1,1 :辺の始点(有向線分としての)座標値 X2,2 :辺の終点(有向線分としての)座標値 Q(Quotient):除算結果,商。すなわち辺の勾配 X,Y:輪郭点の座標値 YE(Y End):辺のプロット終了点のY座標値 XV(X Visible) :表示画面上における輪郭点のX
座標値 BR(Buffer):走査線番号Rに対応する輪郭点バッフ
ァ。 CR(Counter):走査線番号Rに対応する輪郭点カウン
タ。 【0142】まず第9図には、フィ―ルドプロセッサ回
路12の全動作を表すフロ―チャ―トが示されており、
このフィ―ルドプロセッサ回路12は、新たなフィ―ル
ド走査が行われる度に所定のフィ―ルド処理動作をくり
かえして行う。 【0143】第10図には、第9図に示すフィ―ルド処
理動作が示されている。 【0144】実施例の装置は、まず新なフィ―ルド走査
が開始されると同時に、224本の各水平走査線に対応
して設定されたカウンタ54のカウント値C0,C1,C2,
…C223 を0にクリアする。 【0145】そして、コミュニケ―ションメモリ28か
ら優先順位の高い順に多角形情報を1つずつ読み出し、
所定の多角形の処理動作を行う。 【0146】すなわち、実施例の装置は、読出しは多角
形情報に基づき、当該多角形の全輪郭点ペアを演算す
る。そして、各輪郭点ペアをカラ―コ―ドと組合せ、輪
郭点情報としてフィ―ルドメモリ42内へ書き込み記憶
する。 【0147】例えば、コミュニケ―ションメモリ28内
に、第7図(C)に示すような多角形情報が格納されて
いる場合を想定すると、まず多角形Aに対して前述した
処理を行い、この処理が完了した時点で、次に多角形
B,多角形Cに対し順次同様の処理を行う。 【0148】そして、全多角形についての処理が終了し
た時点で、第4図(B)において斜線で示すように、フ
ィ―ルドメモリ42内の各水平走査記憶エリアに終了コ
―ドを書込む。具体的には、P=0,1,2,…223
及びカウンタ54のカウントC0,C1,C2,C223 の組合
せをアドレスとして、前記終了コ―ドの書込みを行う。 【0149】第11図には、第10図に示す1つの多角
形の処理動作についてのフロ―チャ―トが示されてい
る。 【0150】実施例において、例えば多角形Aについて
の処理動作が開始されると、この多角形Aの最初の頂点
a1 のX,Y座標を読出し、次に頂点a2 のX,Y座標
を読出す。 【0151】ここにおいて、X0,Y0,X1,Y1,X2,Y2
はそれぞれ実際のレジスタを用いて設定され、X2 又は
Y2 に値をセットすると、自動的にその元の値がそれぞ
れX1 とY1 にセットされるように形成されている。な
お、この時X1,Y1 の元の値は自動的に消滅することと
なる。 【0152】このようにして、頂点座標a1 とa2 のX
Y座標が読出されると、この読出し情報に基づき1つの
辺a1,a2 の処理動作が行われる。 【0153】このような動作を多角形の各辺a1 a2,a
2 a3,a3 a4,a4 a1 について順次行う。 【0154】なお、第11図には示していないが付随デ
ータ(カラーコード)もX,Y座標と同様に読出され、
専用のレジスタにセットされる。 【0155】第12図には、第11図に示す1つの辺の
処理動作が示されている。 【0156】まず、実施例の装置は、対象となる辺の両
端Y座標が一致しているか否かの判断を行う(ステップ
120)。そして、両端のY座標が一致している場合に
は、この辺をプロットする必要がないものと判断しこの
辺に対する処理動作を中止する。 【0157】つぎに、実施例の装置は、対象となる辺の
Y座標が、全ての点で画面外であるか否かの判断を行う
(ステップ121,122)。 【0158】そして、対象となる辺が、受付座標範囲内
であっても、その辺を構成する全ての点でそのY座標が
画面の外であるならば、この辺をプロットする必要がな
いものと判断し、この辺に対する処理動作を終了する
(クリッピングの第1段階)。 【0159】次に、実施例の装置は、対象とする辺の傾
きQを演算する(ステップ123)。 【0160】この時、辺の傾きは、実際には整数部と余
りの2つに分けて求められるが、第12図においては、
アルゴリズムの説明を簡単にするため、傾きQを実数と
みなしている。 【0161】このようにすることにより、対象とする辺
を表す式が次のようにして設定される。 【数1】次に、対象とする辺のどの端から輪郭点の演算を開始す
るかを決定する(ステップ124)。このため、まず辺
の両端のY座標,Y1,Y2 のどちらかが大きいかを判断
し、輪郭点の演算がかならずY座標の増加方向に行われ
るよう、輪郭点の演算開始点を初期設定する。 【0162】このように、本実施例においては、輪郭点
の演算において、ポリゴンの辺を描く際に、必ずY座標
の増加する方向に向かって描いている。このようにしな
いと、多面体を構成するとき、ポリゴン同士の接する部
分で演算誤差により隙間が生じてしまうからである。こ
の様子が図31(a)(b)に示される。 【0163】ここで図31(a)は、本実施例により画
像合成する複数のポリゴンにより表現される3次元上の
多面体であり、図31(b)は、この3次元上の多面体
をポリゴンX、Y、Zに分割して(表示されない裏の部
分は省略している)、2次元のスクリーン上に透視投影
変換し描画処理を行っている様子を示すものである。 【0164】この場合、図31(b)において、ポリゴ
ンXにおける辺B1C1における輪郭点の演算と、ポリ
ゴンYにおける辺D2A2の輪郭点の演算は、同じ条件
で行わなければならない。その理由は、仮に、この演算
を辺B1C1についてはB1からC1に向かう方向に演
算し、辺D2A2についてはD2からA2に向かう方向
に演算してしまうと、この演算処理を行う際の演算の切
捨て等を原因とする演算誤差により、輪郭点の座標が違
った演算結果として出力されてしまうからである。即
ち、本来なら辺B1C1と辺D2A2は、ポリゴンXと
ポリゴンYの共通する辺であるから、同じ輪郭点座標と
して出力されなければならないのに、このような演算処
理をしてしまうと、これが異なった輪郭点座標として出
力され、この結果、表示画面上で、辺B1C1と辺D2
A2の間に隙間が生じてしまうという事態が生じてしま
う。特に、この演算処理の誤差は、DDAと呼ばれる手
法により処理する場合に顕著となるが、DDA以外の演
算手法を用いても、この演算誤差を避けることはできな
い。 【0165】そこで、本実施例では、輪郭点の演算処理
が、必ず、Y座標の増加方向に行われるように、輪郭点
の演算開始点を初期設定している。即ち、図31(b)
におて、辺B1C1についてはC1からB1の方向に向
かって演算処理が行われ、辺D2A2については、D2
からA2の方向に向かって演算処理が行われる。この様
ににすれば、この辺B1C1と、辺D2A2は、全く同
様の演算条件で演算処理されることとなり、各辺の間に
上記したような隙間が生じることがない。 【0166】なお、本実施例では、輪郭点の演算をY座
標が増加する方向に行っているが、本発明はこれに限ら
れるものではなく、これをY座標が減少する方向に行っ
ても構わない。 【0167】本実施例では、このような規則に従って、
対象とする辺が各水平走査線と交差する点、すなわち輪
郭点のX座標の演算を、その演算開始端から演算終了端
に向けて順次行う。 【0168】例えば第4図(A)に示す辺a1,a2 を例
にとると、まずこの辺a1,a2 とY=6の水平走査線と
交差するX座標が求められる(ステップ125)。次
に、Y=8,Y=10の水平走査線と交差する輪郭点が
順次求められる。 【0169】そして、水平走査線のY座標が、測定終了
端として設定されたY座標YEとなった時点で、この辺
a1 a2 に対する輪郭点演算動作を終了する(ステップ
126)。 【0170】なお、対象となる辺a1 a2 と交差するY
座標が、画面の外側にある場合には輪郭点を求める必要
がないため、その位置における輪郭点の演算動作が行わ
れない(クリッピングの第2段階)(ステップ127,
128)。 【0171】また、本実施例では、偶数フィ―ルドと奇
数フィ―ルドの走査が交互に行われている。 【0172】従って、実施例の装置では、今行われてい
る走査が偶数フィ―ルドか奇数フィ―ルドかを判断し、
偶数フィ―ルドの場合には、偶数の水平走査線(Y=
0,2,4,…)と交差する輪郭点のみを演算し、奇数
フィ―ルドの場合には奇数の水平走査線(Y=1,3,
5,…)と交差する輪郭点のみを演算するように動作す
る(ステップ129)。 【0173】第13図には、第12図に示す輪郭点の処
理動作(ステップ125)が示されている。 【0174】実施例の装置は、まずCRT画面の左側上
隅を原点とした新なXV座標を求める(ステップ13
0)。この新なXV座標は本来のX座標から2048を
差し引いた値である。 【0175】また、本来のX座標が画面の外にあるなら
ば、これを画面の両端に表示するようにXV=0,XV
=575にそれぞれ設定してやる(クリッピングの第3
段階)。 【0176】このようにして求めた新なXV座標自体
が、実施例のフィ―ルドプロセッサ回路12が演算する
輪郭点のX座標となる。 【0177】そして、このようにして輪郭点が求まる
と、次にこの輪郭点を書込むアドレスR を演算する(ス
テップ131)。ここにおいて、関数int(X)は、
Xを越えない最大の整数を表し、また、(y−102
4)は、画面の左上隅を原点とする新なY座標を表して
いる。 【0178】カウンタ54のカウント値CR が偶数であ
る場合には、輪郭点ペアの片方のみが求められている状
態である。このため、求めた輪郭点を次に他方の輪郭点
が求まるまでBR としてバッファ52内へ一時記憶して
おき、カウンタ54のカウント値CR をインクリメント
する(ステップ134)。 【0179】CR が奇数の場合は、両輪郭点が出揃った
状態である。この場合、前記アドレスRで指定されるに
従いフィールドメモリ42内の水平走査記憶エリアに前
記輪郭点XVを格納する。この時、すでに求まっている
輪郭点BRおよび専用レジスタに記憶された付随データ
も、同時に水平走査記憶エリアに格納される。そして、
当該エリアに対応して設けられたカウンタ54のカウン
ト値CR をインクリメントする(ステップ132,13
3)。 【0180】また、本実施例の装置は、3次元の立体画
像を2次元上に疑似3次元画像として表示するものであ
る。 【0181】ところで、画像情報供給源10から出力さ
れる、立体表面側の多角形情報は、反時計回りにその頂
点座標が与えられている。しかし、これとは逆に、立体
の裏面側に位置する多角形は、時計回りに頂点座標が与
えられた裏がえしの多角形情報として出力される。 【0182】このため、実施例の装置は、Y座標の増減
と、輪郭点の大小とを組合せて比較し、裏返しの多角形
情報の除去を行っている(ステップ135)。 【0183】なお、本実施例において、前処理回路46
及び除算回路48が、第9図〜第11図に示す全ての動
作及び第12図のステップ129,127,125を除
く全ての部分の動作を扱い、線分回路50,輪郭点バッ
ファ52及び輪郭点カウンタ54が、第12図のステッ
プ129,127,125の動作及び第13図に示す全
ての動作を扱っている。 【0184】また、前記フロ―チャ―トにおいては、説
明を簡単にするために直列処理を行う場合を例にとり説
明しているが、必要に応じて並列処理、パイプライン処
理を導入して高速化を図ることも可能である。 (e)フィ―ルドメモリ 本実施例において、記憶回路32は、フィ―ルドメモリ
42のみからなり、付随デ―タメモリ44は設けられて
いない。これは、とりあつかわれる付随デ―タが、前述
したようにカラ―コ―ドという比較的ビット数の少ない
デ―タだからである。 【0185】このフィ―ルドメモリ42は、1フィ―ル
ド内に表される全多角形の輪郭点情報を記憶するもので
あり、実施例においては、28ビット×215(32K)
ワ―ドのRAMで構成されている。 【0186】なお、このフィ―ルドメモリ42は、前述
したように、デュアルポ―トRAMとして実際の作業エ
リアの倍の容量を有するよう形成されている。このた
め、1つの作業エリアには、全容量の半分、すなわち2
8ビット×214(16k)ワ―ドの容量がある。 【0187】また、本実施例においてCRTは飛越し走
査によって偶数フィ―ルドと奇数フィ―ルドとを交互に
表示している。このため、このフィ―ルドメモリ42の
メモリ空間は、第4図(B)に示すように、偶数フィ―
ルドの各走査線(Y=0,2,4,…)又は奇数フィ―ルドの
各走査線(Y=1,3,5,…)にそれぞれ1対1に対応した
ブロックに分割されている。 【0188】ここにおいて、前記仕様のところで説明し
たとおり、1フレ―ム画面を構成するY座標は回路構成
上448本であるため、奇数フィ―ルド又は偶数フィ―
ルド中の走査線数は224本である。また、1本の水平
走査線上に表示される多角形の最大個数は64個であ
る。 【0189】従って、1ワ―ド中に1個の輪郭点情報
(輪郭点ペアとカラ―コ―ドからなる。)を格納する場
合を想定すると、実施例のフィ―ルドメモリ42におい
て実際に使用されている作業エリアは、28ビット×1433
6 (=64×224 )ワ―ドとなる。 【0190】第14図(A)には、このフィ―ルドメモ
リ42内に書込まれる輪郭点情報のフォ―マットが示さ
れている。各輪郭点情報は、8 ビットのカラ―コ―ド
と、10ビットの左輪郭点X座標XL と、10ビットの右輪
郭点X座標XR と、を含む合計28ビットのデ―タからな
る。 【0191】そして、フィ―ルドプロセッサ回路12か
ら順次出力される各輪郭点情報は、この輪郭点情報に含
まれるY座標によって指定される水平走査記憶エリア
に、その優先度に従って、アドレスの若い方から順に書
込まれ、この記憶エリアの末尾には終了コ―ドが書込ま
れる。 【0192】但し、水平走査記憶エリア内が64個の輪
郭点情報で埋め尽された場合には、終了コ―ドの書込は
行われない。 【0193】また、実施例のフィ―ルドメモリ42は、
第14図(B)に示すごとく、3MHzのクロックに従い
デ―タは書込み及び読出しが制御されている。そして、
フィ―ルドプロセッサ回路12から出力されるデ―タの
クロックがHレベルのときに書込まれ、書込まれたデ―
タの読出しはクロックがLレベルの時に行われている。 【0194】なお、フィ―ルドメモリはビデオ画面全体
でなく、画面半分あるいは一部のみを記憶するようにし
ても良い。 (f)インデックスメモリ また、実施例のインデックスメモリ36は、フィ―ルド
メモリ42から読出される走査線1本分の輪郭点情報に
含まれるカラ―コ―ドを、前記優先度番号をアドレスと
して第5図に示すように記憶する。 【0195】ここにおいて、優先度番号とは、一本の走
査線上に表示する多角形を、優先度の高い順に「0」
「1」「2」…として表す番号である。 【0196】実施例において、水平走査線1本当りに最
大64個の多角形が表示され、また、これら各多角形の
カラ―コ―ドは、それぞれ8ビットデ―タからなる。 【0197】従って、実施例のインデックスメモリ36
は、8ビット×64ワ―ドのメモリ容量をもつRAMを
用いて形成されている。 (g)ラインプロセッサ回路 ラインプロセッサ回路34は、CRTの水平走査に同期
して、フィ―ルドメモリ42内の水平走査記憶エリアか
ら多角形の輪郭点情報を読出し、水平走査用の画像信号
を合成出力するものである。 【0198】実施例において、このラインプロセッサ回
路34は、第1のラインプロセッサ56、第2のライン
プロセッサ58、輪郭点マップメモリ60を含む。 【0199】第17図(A)には、このラインプロセッ
サ回路34の切替え動作を示すタイミングチャ―トが表
されている。 【0200】前記第1のラインプロセッサ56は、CR
Tの水平走査に同期して、フィ―ルドメモリ42内の所
定の水平走査記憶エリアから多角形の輪郭点情報をその
優先度に従って順次読出す。 【0201】この時、各輪郭点情報が読出される毎に、
第1のラインプロセッサ56は優先度番号を発生する。 【0202】従って、例えば第4図に示すy=20の水
平走査記憶エリアから輪郭点情報を読出す場合を想定す
ると、第1のラインプロセッサ56はその優先順位に従
い、まず多角形Aの輪郭点情報を読出し、次に多角形
B,多角形Cの輪郭点情報を順次読出す。 【0203】これと同時に、多角形Aの輪郭点情報を表
す優先度番号「0」を発生し、同様に多角形B,Cの輪
郭点情報を表す優先度番号「1」「2」を順次発生す
る。 【0204】そして、この第1のラインプロセッサ56
は、読出し各多角形の輪郭点情報に含まれる付随デ―タ
を、前記優先度番号をアドレスとしてインデックスメモ
リ36にそれぞれ書込み記憶する。 【0205】従って、前述したように、多角形A,B,
Cのカラ―コ―ドが、赤、青、黄色をそれぞれ表すもの
である場合には、インデックスメモリ36内のアドレス
0,1,2にはそれぞれ赤、青、黄色のカラ―コ―ドが
書込まれることとなる。 【0206】ところで、この第1のラインプロセッサ5
6による輪郭点情報の読出しは、単にその優先度に基づ
いて行われるのみであり、そのX座標値とは無関係に行
われる。 【0207】従って、実施例の装置では、読出された輪
郭点情報に含まれる輪郭点ペアを、そのX座標上にマッ
ピングしてやることが必要となる。 【0208】実施例の第1のラインプロセッサ56は、
このような輪郭点ペアのマッピングを、輪郭点マップメ
モリ60を用い行っている。 【0209】すなわち、読出された各図形の輪郭点情報
に含まれる左輪郭点位置及び右輪郭点位置をアドレスと
して、輪郭点マップメモリ60内に対応する優先度番号
を書込み記憶する。これと同時に、各輪郭点情報に含ま
れる輪郭点位置を輪郭点マップメモリ60内に書込み記
憶する。 【0210】このような輪郭点位置及び優先度番号のマ
ッピング処理は、後述するマップメモリ62のみでも十
分に行うことができる。 【0211】しかし、本実施例においては、前記マッピ
ング処理を更に高速で行うために、輪郭点マップメモリ
60を、マップメモリ62と、サブマップメモリ64と
を用いて形成している。マップメモリ また、第15図には、前記マップメモリ62のフォ―マ
ットが示されている。このマップメモリ62は、1本の
走査線を構成する各ピクセル数に対応して0〜575の
アドレスを有し、各アドレスには優先度番号記憶用に6
ビットの記憶エリアが割当てられている。そして、フィ
―ルドメモリ42から輪郭点情報が読出されるたびに発
生する優先度番号は、その輪郭点のX座標値をアドレス
として記憶される。 【0212】従って、このマップメモリ62は、1本の
水平走査線に対する輪郭点のビットマップメモリとして
機能することとなる。 【0213】ここにおいて、実施例のマップメモリ62
は、左輪郭点と右輪郭点との重複を許すために、左輪郭
点専用のマップメモリ62Lと、右輪郭点専用のマップ
メモリ62Rとから形成されている。従って、例えばy
=20のアドレスで指定されるフィ―ルドメモリ42内
の水平走査記憶エリアから、多角形A,B,Cの輪郭点
情報が読出される場合を想定すると、左輪郭点用マップ
メモリ62L内には、アドレスXLB,XLC,XLAの各位
置に、それぞれ優先度番号1,2,0が記憶されること
になる。 【0214】同様にして、右輪郭点用マップメモリ62
R内には、アドレスXRC,XRB,XRAの各位置に優先度
番号2,1,0がそれぞれ書込まれる。 【0215】なお、実施例のマップメモリ62は、1本
の水平走査線を構成する576個のピクセルに対応し
て、それぞれ6ビットの記憶エリアを割当てている。こ
のため、少くとも6ビット×576ワ―ド以上のメモリ
容量を有するRAMを用いる必要がある。サブマップメモリ また、第16図には、前記サブマップメモリ64のフォ
―マットが示されている。このサブマップメモリ64
は、1本の水平走査線を構成する576個の各ピクセル
に対応して輪郭点の有無を表すフラグとして1ビットの
記憶エリアが割当てられている。 【0216】ここにおいて、このサブマップメモリ64
は、前記マップメモリ62と同様に、相異なる多角形の
左輪郭点と右輪郭点との重複を許すために、左輪郭点専
用のサブマップメモリ64Lと、右輪郭点専用のサブマ
ップメモリ64Rとを用いて形成されている。 【0217】また、本実施例において、これらサブマッ
プメモリ64は、第16図に示すように、8ビットを1
ワ―ドとしている。 【0218】そして、10ビット表示のX座標値の上位
7ビットをアドレスとして用い、下位3ビットは各ワ―
ド内のビット選択用に用いられる。 【0219】なお、このサブマップメモリ64は、それ
ぞれ576個の各ピクセルに1ビットの記憶エリアを割
当てる必要があるため、少くとも576ビット以上の記
憶容量を要するRAMを用いる必要がある。 【0220】なお、前述したマップメモリ62を、デ―
タの高速書込み及び読出しが可能で、かつ各輪郭点情報
に含まれる輪郭点位置の情報を有するよう形成すれば、
このサブマップメモリ64は省略することも可能であ
る。ラインプロセッサ 第18図には、本実施例のラインプロセッサ回路34の
詳細な構成が示されている。第1のラインプロセッサ 実施例において、第1のラインプロセッサ56は、CR
Tの水平走査に同期して該当する走査ラインの選択信号
を出力するラインカウンタ70と、0番から順に優先度
番号を発生する優先度番号カウンタ72と、を含み、こ
れら各カウンタの出力を読出しアドレスとしてフィ―ル
ドメモリ42へ向け出力する。 【0221】この結果、フィ―ルドメモリ42からは、
選択信号(Y座標デ―タ)により指定された水平走査記
憶エリアから、優先度番号により指定された輪郭点情報
が読出されることになる。 【0222】この時、この読出された輪郭点情報中に含
まれるカラ―コ―ドは、ラッチ回路76にラッチされ、
また、左輪郭点の座標XL 及び右輪郭点の座標XR の上
位7ビットは、それぞれ対応するプリセッタブルカウン
タ78L,78Rに、又下位3ビットはラッチ回路80
L,80Rにそれぞれ入力される。 【0223】そして、この第1のラインプロセッサ56
は、ラッチ回路76に入力されたカラ―コ―ドを、その
優先度番号をアドレスとしてインデックスメモリ36内
へ書込み記憶する。 【0224】さらに、アップカウンタ78L,ラッチ回
路80Lに入力された左輪郭点の座標XL と、ダウンカ
ウンタ78L,ラッチ回路80Lに入力された右輪郭点
の座標XR とをそれぞれアドレスとして、左輪郭点用の
マップメモリ62L及び右輪郭点用のマップメモリ62
R内に、ラッチ回路74にラッチされている優先度番号
を書込み記憶する。 【0225】さらに、実施例の装置は、前述した左輪郭
点の座標XL と右輪郭点の座標XRとをそれぞれアドレ
スとし、左輪郭点用のサブマップメモリ64L及び右輪
郭点用のサブマップメモリ64Rの輪郭点書込みフラグ
を「1」にセットする。 【0226】従って、たとえば第4図に示すy=20の
水平走査記憶エリアから輪郭点情報を読出した場合を想
定すると、前記インデックスメモリ60、マップメモリ
62及びサブマップメモリ64内には、第5図,第15
図及び第16図に示すように多角形A,B,Cの各デ―
タが書込まれることになる。 【0227】ところで、このようなデ―タの書込みに際
し、考慮しなければならない問題が1つある。これは、
複数の多角形の輪郭点情報を連続して読出した場合に、
右輪郭点同志又は左輪郭点同志が同一のアドレスとなる
複数の多角形が存在する場合である。 【0228】このような場合には、優先度の高い多角形
の表示を妨げることがないよう、優先度の低い多角形の
輪郭点を、例えば左輪郭点ならば右方向に、また右輪郭
点ならば左方向にずらし込む必要がある。 【0229】本実施例のラインカウンタ56は、このよ
うなずらし込み処理を行うため、左輪郭点ずらし込み回
路82L,右輪郭点ずらし込み回路82R,比較回路8
4を設けている。 【0230】そして、たとえば左輪郭点のX座標として
「0101101010」の10ビットデ―タが読出さ
れた場合を想定すると、第19図に示すように、この1
0ビットデ―タの上位7ビット「0101101(=4
5)」はカウンタ78Lを介してサブマップメモリ64
Lに入力され、そのk番目のワ―ドのアドレスを指定す
る(k=0101101=45)。 【0231】なお、前記10ビットデ―タの下位3ビッ
ト(010=2)はビット選択信号としてラッチ回路8
0Lに入力され、k番目のワ―ド内における3番目のビ
ットを指定する。 【0232】そして、サブマップメモリ64Lからは、
第19図に示すように、指定されたk番目のワ―ドが左
輪郭点ずらし込み回路82Lに向け読出される。そし
て、左輪郭点ずらし込み回路82Lは、ラッチ回路80
Lによって指定される「010」の位置(第19図の矢
印であらわすビット)にすでに輪郭点情報が書込まれ
ているか否かの判断を行う。 【0233】実施例において、この矢印で示すビット
には、すでに輪郭点情報が書込まれていることを示して
いるため、左輪郭点情報ずらし込み回路82Lはワ―ド
内で値が0であるビットのうち、ビット選択信号がよ
り大きく、しかものビット選択信号「010」に最も
近いビットの検出を行う。 【0234】このような条件を満足するビット選択信号
としては、より3つ右に「101」のビット選択信号
で指定されるビットが存在する。 【0235】従って、左輪郭点ずらし込み回路82L
は、新な下位3ビットデ―タとして「101」を出力す
る。 【0236】この結果、実施例の装置では、「0101
101101」の10ビットデ―タが、ずらし込み処理
された新たな左輪郭点のX座標として出力されることに
なる。 【0237】また、右輪郭点のずらし込み処理も、右輪
郭点ずらし込み回路82Rを用いて同様にして行われ
る。この場合に右輪郭点のずらし込みは、左輪郭点の逆
にX座標値の小さい方へ向けて行われる。 【0238】そして、このような左輪郭点のずらし込み
と、右輪郭点のずらし込みは、フィ―ルドメモリから輪
郭点ペアが読出されると同時に開始され、しかも並列処
理によって独立して行われる。 【0239】そして、左輪郭点及び右輪郭点のずらし込
み処理が完了した時点で、ずらし込み処理した新な左輪
郭点及び右輪郭点を用い、マップメモリ62及びサブマ
ップメモリ64に対するデ―タの書込みが行われる。 【0240】なお、サブマップメモリ64L,64Rか
ら出力されるワ―ドK内に、検出すべきビットが存在し
ない場合には、各ずらし込み回路82L,82Rはそれ
ぞれLFIND,RFIND出力を0に設定する。そし
て、対応するカウンタ78L, 78Rをそれぞれイン
クリメントまたはディクリメントし、サブマップメモリ
64L,64Rの新なワ―ドからデ―タの読出しを行
う。 【0241】そして、左輪郭点座標をずらし込み回路8
2Lは、3ビット入力を「000」と見なし、また右輪
郭点ずらし込み回路82Rは3ビット入力を「111」
として最適なアドレスの検出を同様にして行う。 【0242】なお、このようなずらし込み処理の途中
で、左輪郭点のX座標が右輪郭点のX座標と等しいかま
たはより大きな値となる場合があり、実施例の比較回路
84は、このような場合にキャンセル信号「1」を出力
し、現在取扱っている輪郭点ペアを無効とし各メモリへ
の書込みは行わないようにしている。 【0243】そして、実施例のラインプロセッサ56
は、フィ―ルドメモリ42から終了コ―ドが読出された
時点で、あるいは64個の輪郭点情報が読出された時点
で、新な水平走査が開始されるまで、休止状態となる。 【0244】そして、新な水平走査が開始されると、そ
の垂直走査位置に対応した水平走査記憶エリアを選択す
る信号がラインカウンタ70から出力され、前述の場合
と同様にして輪郭点情報の読出しが開始される。第2のラインプロセッサ また、このようにしてメモリ60,62,64にそれぞ
れ水平走査1本分のデ―タの書込みが行われると、次に
第2のラインプロセッサ58を用いて、水平走査1本分
の画像信号が合成出力される。 【0245】第17図(B)には、第2のラインプロセ
ッサ58のタイミングチャ―トが示されている。 【0246】第18図に示すように、実施例の第2のラ
インプロセッサ58は、CRTの水平走査位置を表すX
座標値を10ビットデ―タとして出力するカウンタ90
を有する。 【0247】そして、このカウンタ90から出力される
X座標値の上位7ビットを、サブマップメモリ64L,
64Rに向け「読出しアドレス」として出力している。 【0248】また、これと同時にカウンタ90から出力
されるX座標値を、そのまま「読出しアドレス」として
マップメモリ62L,62Rに向け出力している。 【0249】そして、各サブマップメモリ64L,64
Rからは、読出しアドレスにより指定されたワ―ドに書
込まれている8個分の輪郭点書込フラグが並列デ―タと
して読出される。そして、シフトレジスタ92L,92
Rは、読出された各フラグを、マップメモリ62L,6
2Rからのデ―タの読出しタイミングと整合をとりなが
ら並列直列変換し、デコ―ダ98L,98Rに向け順次
出力する。 【0250】そして、このような読出し動作と連動し
て、ゼロ発生回路94L,94Rが動作し、サブマップ
メモリの今読出したワ―ドをクリアする。 【0251】また、前記各マップメモリ62L,62R
は、ラッチ回路96を介して入力されるX座標値をアド
レスとして、当該アドレスに書込まれている左輪郭点及
び右輪郭点の優先度番号を対応するデコ―ダ98L,9
8Rに向け出力する。 【0252】そして、左輪郭点用のデコ―ダ98Lは、
レジスタ92Lから輪郭点情報の書込みを表す「1」の
フラグが出力される場合にのみ、マップメモリ62Lか
ら出力される左輪郭点の優先度番号を有効なものと判定
し、この優先度番号により指定されるフリップフロップ
100を「1」にセットする。 【0253】また、右輪郭点用のデコ―ダ98Rは、同
様にシフトレジスタ92Rから右輪郭点が書込まれてい
ることを表す「1」のフラグが出力されている場合にの
み、マップメモリ62Rから出力される右輪郭点の優先
度番号を有効なものと判定し、この優先度番号により指
定されるフリップフロップ100を「0」にリセットす
る。 【0254】本実施例において、前記フリップフロップ
100は、1本の水平走査線上に表示可能な多角形の数
に対応して64個設けられ、優先順位の高い順に100
−1,100−2,100−3,…100−64と配列
されている。 【0255】従って、第4図(A)のy=20のライン
を水平走査する場合を想定すると、第1のフリップフロ
ップ100−1は、水平走査が優先順位の最も高い多角
形Aの輪郭点XLAとXRAとの間で行われている場合にの
みセット状態となる。 【0256】また、第2のフリップフロップ100−2
は、水平走査が次に優先順位の高い多角形Bの輪郭点の
間で行われている場合にのみセット状態となる。 【0257】同様に、第3のフリップフロップ100−
3は、水平走査が多角形Cの輪郭点の間で行われている
場合にのみセット状態となる。 【0258】そして、プライオリティ―エンコ―ダ10
2は、それぞれのフリップフロップ100−1,100
−2,…100−64の出力に基づき、現在セット状態
となっているフリップフロップ100のうち最も優先順
位の高いものはどれかを判定する。そして、最も優先順
位の高いフリップフロップと対応した優先度番号を、
「付随デ―タ読出しアドレス」として、遅延時間を整え
るためのラッチ回路104を介しインデックスメモリ6
0に向け出力する。 【0259】従って、第4図に示すy=20のラインを
走査する場合を想定すると、プライオリティ―エンコ―
ダ102は、CRTの水平走査がXLBとXRBの範囲で行
われている場合には、優先度番号「1」を出力し、XLA
とXRAの範囲内で行われている場合には、優先度番号
「0」を出力することになる。 【0260】そして、インデックスメモリ60は、この
ようにして出力される優先度番号を「読出アドレス」と
して、対応するカラ―コ―ドをカラ―パレットメモリ3
8に向け出力することになる。 【0261】例えば、インデックスメモリ60内に、第
5図に示すように赤,青,黄のカラ―コ―ドが書込まれ
ている場合を想定すると、プライオリティ―エンコ―ダ
102が優先度番号「1」を出力している間(XLB≦X
<XRB) には青のカラ―コ―ドが出力され、また、優先
度番号「0」が出力されている間は(XLA≦X<XRA)
赤のカラ―コ―ドが出力されることになる。 【0262】従って、このようにカウンタ90の出力す
るX座標値(表示ピクセル位置)に対応して出力される
カラ―コ―ドをカラ―パレットメモリ38に入力するこ
とにより、多角形A,Bを指定されたカラ―で表示する
映像信号がCRT40へ向け出力されることとなる。 【0263】そして、このような動作を、水平走査に同
期して繰り返せば、画像情報供給源10から出力される
多角形情報に基づき、CRT40上に所望の画像を表示
することが可能となる。 【0264】C2:第2の具体例 −ラインプロセッサ回路34の他の実施例− 次に、第1図に示すラインプロセッサ回路34の第2の
具体例を第20図〜第23図に基づき説明する。 【0265】本実施例のラインプロセッサ回路34の特
徴的事項は、マップメモリ62及びサブマップメモリ6
4を用いることなく付随デ―タの読出しアドレスを発生
し、画像信号を合成出力することにある。 【0266】第20図には、本実施例に係るラインプロ
セッサ回路の具体的な回路構成が示されている。なお、
第18図に示す第1の具体例と対応する部分には同一符
号を付してその説明は省略する。 【0267】また、第21図には、実施例のラインプロ
セッサ回路34の切替動作を現すタイミングチャ―トが
示されている。同図からも明らかなように、実施例の装
置は、CRTの水平表示期間信号に対し約81.4ns先行し
てラインプロセッサ回路34の切替動作を行っている。
ここにおいて、フィ―ルドメモリ42からの輪郭点情報
の読出しは、前記第1の具体例と同様にラインカウンタ
70から出力される選択信号及びカウンタ72から出力
される優先度番号に基づいて行われる。そして、読み出
された輪郭点情報を記憶するために、実施例の装置には
インデックスメモリ36と、複数のユニット回路110
とが設けられている。前記インデックスメモリ36は、
輪郭点情報中に含まれるカラ―コ―ドを、カウンタ72
の出力する優先度番号をアドレスとして順次記憶するも
のである。また、前記ユニット回路110は、輪郭点情
報中に含まれる左右X座標が書き込まれるものであり、
1本の水平走査線上に表示可能な多角形個数と対応して
64個設けられている。そして、各ユニット回路110
のアドレス指定を行うために、実施例の装置にはデコ―
ダ98が設けられている。このデコ―ダ98は、カウン
タ72の出力する優先度番号をアドレスとして、第1の
ユニット回路110−1,第2のユニット回路110−
2,…に向け順次書き込みパルスを出力している。 【0268】従って、例えばフィ―ルドメモリ42か
ら、第4図(A)に示す各多角形A,B,Cの輪郭点情
報が順次読み出される場合に、第1のユニット回路11
0−1には、優先度の最も高い多角形の輪郭点ペアが書
き込まれ、第2のユニット回路110−2,第3のユニ
ット回路110−3には優先度が2番目,3番目の多角
形B,Cの輪郭点ペアがそれぞれ書き込まれることとな
る。 【0269】また、本実施例において、前記カウンタ7
2は、メモリへの書込動作を行う場合には、優先度番号
を発生する優先度番号発生カウンタとして機能するが、
書き込まれたデ―タに基づいて表示動作を行う場合に
は、「現在の水平走査位置」を現す10ビットデ―タを
出力するX座標リアルタイム表示用のカウンタとして機
能する。 【0270】このようなカウンタ動作の切り替えは図示
しない制御装置を用いて行われている。 【0271】第22図には、各メモリに書き込まれたデ
―タに基づき、実施例の装置が表示動作を行う場合のタ
イミングチャ―トが示されている。 【0272】本実施例において、各ユニット回路110
−1,110−2,…には、カウンタ72から現在の水
平走査位置を表すX座標値が入力されている。そして、
各ユニット回路110−1,110−2,…は、現在の
水平走査位置が書き込まれた輪郭点ペアの範囲内にある
場合にのみHレベルの信号をプライオリティ―エンコ―
ダ102に向け出力している。例えば、ユニット回路1
10−1.110−2,110−3にそれぞれ多角形
A,B,Cの各輪郭点ペア(XLA,XRA) ,(XLB,X
RB),(XLC,XRC)がそれぞれ書き込まれた場合を想
定すると、それらユニット回路110−1,110−
2,110−3からは、Hレベルの信号がカウンタ72
の出力するX座標値に対応して第22図に示すタイミン
グで出力される。 【0273】プライオリティ―エンコ―ダ102は、各
ユニット回路110−1,110−2,…110−64
に優先度番号を0,1,2,…の順に予め割り当ててお
く。そして、Hレベルの信号が出力されているユニット
回路110のうち、最も優先度番号の小さいものを選択
し、その優先度番号をインデックスメモリ60の「読出
アドレス」として出力する。 【0274】従って、前述したように、ユニット回路1
10−1,110−2及び110−3に多角形A,B,
Cの輪郭点ペアが囲まれている場合には、この輪郭点ペ
ア102からは第22図に示すごとく各ユニット回路1
10の出力に連動して「1」「0」「2」の順で優先度
番号が出力されることになる。 【0275】なお、本実施例においては、インデックス
メモリ60のアドレス入力にマルチプレクサ112が設
けられ、メモリへの書き込み動作時にはカウンタ72の
出力を選択し、またメモリからの読出し動作時にはプラ
イオリティ―エンコ―ダ102の出力を選択するよう形
成されている。 【0276】そして、このようにプライオリティ―エン
コ―ダ102から優先度番号が出力されると、インデッ
クスメモリ60は優先度番号で指定されるカラ―コ―ド
をラッチ回路114を介してカラ―パレットメモリに続
け出力する。 【0277】従って、例えばインデックスメモリ60内
に、第14図に示すように赤、青、黄色のカラ―コ―ド
が書き込まれている場合を想定すると、プライオリティ
―エンコ―ダ102が優先度番号「1」「0」「2」を
出力している期間内は、これに対応して青,赤,黄色の
カラ―コ―ドをラッチ回路114を介して出力すること
となる。 【0278】このようにして、本実施例のラインプロセ
ッサ回路34は、CRTの水平走査に同期して、各水平
走査毎に画像信号を良好に合成出力することができる。 【0279】第23図(A)には、前記ユニット回路1
10の具体的な構成が示されており、実施例のユニット
回路110は、左輪郭点及び右輪郭点用の一対のレジス
タ116L,116Rと、一対の一致検出回路118
L,118Rと、フリップフロップ120とからなる。
そして、フィ―ルドメモリ42から読み出されれる左輪
郭点のX座標及び右輪郭点のX座標はそれぞれ左輪郭点
用のレジスタ116Lと右輪郭点用のレジスタ116R
とに書き込まれる。そして、この書き込みデ―タに基づ
き表示動作が開始されると、左輪郭点用の一致検出回路
118Lは、レジスタ116Lに書き込まれた左輪郭点
X座標とカウンタ72の出力するX座標値と比較し、両
者が一致した場合にフリップフロップ120を「1」に
セットする。また、右輪郭点用の一致検出回路118R
は、レジスタ116Rに書き込まれた右輪郭点のX座標
値とカウンタ72の出力するX座標値とを比較し、両者
が一致した場合にフリップフロップ120を「0」にリ
セットする。 【0280】従って、フリップフロップ120は、カウ
ンタ72の出力するX座標が左輪郭点と右輪郭点の範囲
内にある場合のみ、Hレベルの信号をプライオリティエ
ンコ―ダ102へ向けが出力することになる。 【0281】また、第23(B)図には、前記ユニット
回路110の他の具体例が示されている。実施例のユニ
ット回路110は、左輪郭点用および右輪郭点用の一対
のダウンカウンタ122L,122Rと、これら各カウ
ンタに対応して設けられた一対のゼロ検出回路124
L,124Rと、フリップフロップ120とを含む。そ
して、フィ―ルドメモリ42から輪郭点情報が読み出さ
れると、この輪郭点情報に含まれる左輪郭点及び右輪郭
点の各X座標値は対応する各ダウンカウンタ122L,
122Rにそれぞれ書き込まれる。 【0282】これらカウンタ122L,122Rは、ラ
インプロセッサ回路34の表示動作開始とともにそのダ
ウンカウントを開始する。そして、一方のゼロ検出回路
124Lは、左輪郭点用のダウンカウンタ122Lの出
力が0となると同時にフリップフロップ120をセット
し、また他方の0検出回路124は右輪郭転用のダウン
カウンタ122Lの出力が0となると同時にフリップロ
ップ120をリセットする。 【0283】なお、本実施例においては、各カウンタ1
22のカウンタ動作をそのカウント値が0となると同時
に停止させ、しかもプライオリティ―エンコ―ダ102
側に停止カウンタの識別機能を設けることにより、フリ
ップフロップ120を省略することも可能である。 【0284】なお、本実施例においては、フィ―ルドメ
モリ42の水平走査記憶エリアから各多角形の輪郭点情
報を優先度の高い順に読出す場合を例にとり説明した。
しかし、仮にフィ―ルドメモリ42内に、前述した場合
とは逆に優先度の低い順に輪郭点情報の書込みが行われ
ている場合には、その輪郭点情報を優先度の低い順に読
出し、対応する優先度番号を発生するよう形成すること
も可能である。 【0285】例えば第4図に示すY=20の水平走査記
憶エリアに、優先度の低い方から多角形C,B,Aの順
に輪郭点情報が書込まれている場合を想定すると、これ
ら各輪郭点情報は多角形C,B,Aの順に読出され、こ
れと同時に、各多角形の優先度番号が「2」「1」
「0」の順に発生することになる。 【0286】またここで、輪郭点情報の読出しを、書込
みと逆の順序で行えば、優先度番号は「0」「1」
「2」の順に発生してもよい。 【0287】また、これ以外に、フィ―ルドメモリ42
内の各水平走査記憶エリア内に、各多角形の輪郭点情報
が専用の優先度デ―タとともに書込まれている場合があ
る。このような場合、実施例のラインプロセッサ回路3
4は、各輪郭点情報を順次読出し、これら各輪郭点情報
に含まれる優先度デ―タに基づいて優先度番号を発生す
るよう形成すれば良い。 【0288】C3:第3の具体例 −フィ―ルドメモリ42の他の実施例− 本発明において、フィ―ルドメモリ42には、各水平走
査線に対応した複数の水平走査記憶エリアが設けられて
いる。 【0289】このような水平走査記憶エリアは、第4図
(B)に示すように、フィ―ルドメモリ42内のメモリ
空間を、単純に全走査線数に対応した数の単位ブロック
に等分割して設定することも可能である。しかし、この
ようにすると、各ブロックのメモリ容量が固定され、1
本の水平走査線上に表示し得る多角形の個数は、各ブロ
ックのメモリ容量により制限されてしまう。このため、
1つのブロックがオ―バ―フロ―しているのにもかかわ
らず、他のブロック内に空き領域がたくさん存在すると
いうような状況が頻繁に発生し、メモリの利用効率が悪
いという問題がある。 【0290】このような問題を解決するために、各水平
走査記憶エリアを完全不連続型又は半不連続型とし、そ
のメモリ容量をフレキシブルに設定可能に形成すること
が好ましい。完全不連続型 第24図には、このようにして形成された完全不連続型
フィ―ルドメモリ42の好適な1例がされている。図に
おいて、このフィ―ルドメモリ42のメモリイメ―ジ
は、1画面当りのメモリ容量が16384(=214)ワ
―ド、ブランキングを除く走査線数が224本/フィ―
ルドとして描かれている。 【0291】そして、このフィ―ルドメモリ42の各ワ
―ド中には、「次のアドレス」を表す項目が含まれてお
り、後段のラインプロセッサ回路34が、1ライン分の
輪郭点情報を連続的に読み出すことを可能にしている。 【0292】ところで、実施例のフィ―ルドメモリ42
は、1画面辺り16384(=214)個のワ―ドがある
ため、次の読出アドレス指定を行うには14ビットのア
ドレスが必要となる。 【0293】従って、付随デ―タ、左輪郭点、右輪郭
点、次のアドレスのそれぞれに対し8ビット,10ビッ
ト、10ビット、14ビットのメモリ空間を割り当てる
と、1ワ―ド辺り42ビットのメモリ空間が必要とな
る。 【0294】また、このようなフィ―ルドメモリ42に
対し、デ―タの書き込みを行うためには、フィ―ルドプ
ロセッサ回路12内に、各CRTの水平走査線と1対1
に対応した224個のスレ―ブポインタと、1個のマス
タ―ポインタ―とを設ける必要がある。 【0295】ここにおいて、各スレ―ブポインタ―は、
同一水平走査記憶エリア内での、次に輪郭点情報を書込
むべきアドレスを指定するために用いられる。 【0296】また、マスタ―ポインタ―は、スレ―ブポ
インタ―によって指定されるワ―ドの、「次のアドレ
ス」の欄に書き込まれるべきアドレスを設定するために
用いられる。 【0297】このため、マスタ―ポインタの出力するア
ドレスは、前記各スレ―ブボインタ―が指定しておら
ず、しかも未だデ―タが書き込まれていない領域内の最
も若いアドレスとなるように制御される。 【0298】次にこのスレ―ブポインタとマスタ―ポイ
ンタとを用いて行われる輪郭点情報の書き込み動作を説
明する。 【0299】まず、デ―タの書き込みに先立って、スレ
―ブポインタ―及びマスタ―ポインタが初期化される。
これにより、スレ―ブポインタは、対応する水平走査記
憶エリアの先頭アドレス0,1,2,…223をそれぞ
れ指定する。また、マスタ―ポインタ―は、アドレス2
24を指定する。 【0300】これに続いて、フィ―ルドプロセッサ回路
12による、輪郭点情報の演算出力が開始されると、演
算された輪郭点情報はそのy座標により指定される水平
走査記憶エリアに次のような手順に従って書き込まれ
る。 【0301】まず、フィ―ルドプロセッサ回路12が、
ライン上における最初の輪郭点情報を演算すると、この
輪郭点情報のy座標に対応するスレ―ブポインタ―によ
って、フィ―ルドメモリ42の書き込みアドレスが指定
される。 【0302】そして、演算された輪郭点情報は、指定さ
れたアドレスの「付随デ―タ」、「左輪郭点」、及び
「右輪郭点」の欄にそれぞれ書き込まれ、また、指定さ
れたワ―ドの「次のアドレス」の欄には、現在マスタ―
ポインタ―が示しているアドレス「224」が書き込ま
れる。 【0303】次に、前記スレ―ブポインタ―は、「次の
アドレス」の欄に書き込まれたマスタ―ポインタ―のア
ドレスと同じアドレス「224」を示すように切替わ
り、これに連動してマスタ―ポインタ―の出力するアド
レスも増加して「225」となる。 【0304】この結果、このスレ―ブポインタ―は、次
に同一のラインの輪郭点情報が演算された場合には、ア
ドレス224で指定されるワ―ドの「付随デ―タ」「左
輪郭点」「右輪郭点」の各欄に輪郭点情報を書き込み、
また、「次のアドレス」の欄にそのとき表示されている
マスタ―ポインタ―のアドレスの書き込みを行う。 【0305】そして、この書き込み終了後、当該スレ―
ブポインタ―は「次のアドレス」の欄に書き込まれたマ
スタ―ポインタ―のアドレスを新たに指定するようにな
り、これに連動してマスタ―ポインタ―の出力するアド
レスは、1つ増加することになる。 【0306】実施例のフィ―ルドメモリ42では、この
ようにして、全多角形の輪郭点情報の書き込みが終了す
ると、各スレ―ブポインタ―の示すアドレスに終了コ―
ドの書き込みを行う。 【0307】以上の構成とすることにより、各水平走査
記憶エリアは、各ワ―ドの「次のアドレス」の欄に書き
込まれるアドレスにより結びつけられた1連の記憶エリ
アとして取り扱われることとなる。 【0308】従って、例えば、ラインプロセッサ回路3
4が走査線mに対応する水平走査記憶エリアから輪郭点
情報を読み出す場合を想定すると、この水平走査記憶エ
リアに書き込まれた輪郭点情報は、フィ―ルドメモリの
アドレスmを起点として「次のアドレス」を参照しなが
ら、終了コ―ドが検出されるまでに、芋蔓式に読み出さ
れることとなる。 【0309】第25図及び第26図には、このようにし
て構成されたフィ―ルドメモリ42に対して用いられる
ラインプロセッサ回路34の一例が示されている。 【0310】ここにおいて、前記第25図は、第1の具
体例として記載されたラインプロセッサ回路34の第1
のラインプロセッサ56の一部を変更したものであり、
第26図は、第2の具体例として記載されたラインプロ
セッサ回路34の一部を変更したものである。各図にお
いて、前記第1及び第2の具体例と対応する部材には同
一符号を付してその説明は省略する。 【0311】実施例において、これら各ラインプロセッ
サ回路34は、CRTの水平走査に同期して該当する走
査ラインの選択信号(Y座標デ―タ)を出力するライン
カウンタ70と、当該走査ラインの0番地指定用の6ビ
ット情報を出力する0番地指定回路71aと、を含む。
そして、この両者の出力を、水平走査記憶エリア内の先
頭ワ―ド読出しアドレスとしてマルチプレクサ71b,
ラッチ回路71cを介してフィ―ルドメモリ42へ向け
出力する。 【0312】この結果、選択信号(Y座標デ―タ)によ
り指定された水平走査記憶エリア内の先頭ワ―ドから、
輪郭点情報の読出が開始されることになる。 【0313】この時、実施例の装置は、この読出しワ―
ドの「次のアドレス」の欄に書込まれている14ビット
の次のアドレスを同時に出力し、これをマルチプレクサ
71bに入力する。 【0314】そして、マルチプレクサ71bは、自動的
にフィ―ルドメモリ42から読出される次のアドレスを
選択し、ラッチ回路71cへ出力する。 【0315】従って、第24図及び第25図に示す各ラ
インプロセッサ回路34のラインカウンタ70から、例
えば走査線mの選択信号が出力された場合を想定する
と、この水平走査記憶エリアmからは、フィ―ルドメモ
リ42のアドレスmを起点として、「次のアドレス」の
欄を参照しながら終了コ―ドが検出されるまで輪郭点情
報が芋蔓式に順次読出されることとなる。半不連続型 ところで、第24図に示すように、水平走査記憶エリア
のメモリ容量を完全にフレキシブルに設定可能にする
と、「次のアドレス」の欄に14ビット割り振らなけれ
ばならないため、1ワ―ドの構成単位が28ビットから
42ビットに増え、フィ―ルドメモリ42の総容量が約
1.5 倍に増えてしまうという問題がある。このような問
題を解決するためには、水平走査記憶エリアの記憶容量
を、半不連続方式とすることが好ましい。 【0316】第27図には、このようなフィ―ルドメモ
リ42の一例が示されている。本実施例において、フィ
―ルドメモリ42のメモリ空間は、複数ワ―ドから構成
されたセクタブロック毎に等分割される。この分割個数
は、少なくとも全走査線の本数以上に設定する必要があ
り、本実施例においては、1024個のセクタ―ブロックに
分割されている。 【0317】そして、各セクタブロックは、その最終ワ
―ドが、「次のセクタ―アドレス」に割当てられてい
る。 【0318】また、図において、セクタ―アドレスは、
各セクタ―ブロックを指定するアドレスであり、各セク
タ―ブロックの先頭アドレスを、セクタ―ブロック内の
ワ―ド数で割った値として表される。 【0319】本実施例においては、フィ―ルドメモリの
1画面分の容量を16384(=214)ワ―ドとし、1
セクタ―ブロック当りのワ―ド数を16(=24 )に設
定する。この結果、1画面分のセクタ―ブロックは、1
024(=210)となり、セクタ―アドレスは0〜10
23の範囲で表される。 【0320】次に、このようして形成されたフィ―ルド
メモリ42に対する輪郭点情報の書込み動作を説明す
る。 【0321】このような書込み動作を行うためには、フ
ィ―ルドプロセッサ回路12内に、走査線の本数に対応
した224個のスレ―ブポインタと、1個のマスタポイ
ンタとを用意する必要がある。 【0322】ところで、本実施例においては、各セクタ
―ブロック内に複数のワ―ドが存在する。このため、各
走査線に対応して設けられたスレ―ブポインタは、各ワ
―ド毎に割付けられたアドレスを示しているのに対し、
マスタ―ポインタ―は、各セクタ―ブロック毎に割付け
られたセクタ―アドレスを示している点に注意する必要
がある。 【0323】そして、フィ―ルドプロセッサ回路12
が、輪郭点情報の演算を開始すると、スレ―ブポイン
タ,マスタ―ポインタの初期化が行われる。 【0324】この結果、各スレ―ブポインタは、セクタ
―ブロック0,1,2,…223の先頭アドレス0,1
6,32,…,3568を示し、また、マスタ―ポイン
タ―は、セクタ―アドレス224を示すこととなる。 【0325】これに続いて、輪郭点情報の出力が開始さ
れると、各輪郭点情報は、そのY座標に対応するスレ―
ブポインタにより指定された空ワ―ドに順次書き込まれ
る。そして、スレ―ブポインタは、輪郭点情報の書込み
が終了する度にそのアドレスをインクリメントし次の空
ワ―ドを指定する。 【0326】このようにして、各セクタブロックに対す
る輪郭点情報の書き込みは、第4図(B)と同様にして
進められる。 【0327】ところで、スレ―ブポインタが、あるセク
タ―ブロックの最終ワ―ドを指定している場合に、ここ
に書込むべき輪郭点情報が出力されると、次のような処
理が行われる。 【0328】まず、スレ―ブポインタの示すアドレス
に、マスタ―ポインタ―の出力する値、例えば224が
「次のセクタ―アドレス」として書込まれる。 【0329】そして、マスタ―ポインタ―により指定さ
れるセクタ―ブロックの先頭番地が、スレ―ブポインタ
―にセットされ、これと同時にマスタ―ポインタ―の出
力するセクタ―アドレスは1つ増加する。 【0330】その後、スレ―ブポインタが新に指定する
アドレスに、前述した輪郭点情報が順次書き込まれ、そ
の度スレ―ブポインタのアドレスが1つインクリメント
される。 【0331】以上の構成とすることにより、実施例のフ
ィ―ルドメモリ42によれば、前記第24図に示すフィ
―ルドメモリ42に比し、1ワ―ド辺りのビット数を大
幅に少くすることが可能となる。 【0332】第28図及び第29図には、このような半
不連続型フィ―ルドメモリ42に対して輪郭点情報を読
出すために用いられるラインプロセッサ回路34の構成
が示されており、第28図は、前記第1の具体例に示さ
れるラインプロセッサ回路34の第1のラインプロセッ
サ56の一部を変更したものであり、第29図は前記第
2の具体例として表されるラインプロセッサ回路34の
一部を変更したものである。 【0333】これら各ラインプロセッサ回路34は、い
ずれもラインカウンタ70、0番地指定回路71a,マ
ルチプレクサ71b、ラッチ回路71c及びセクタ内選
択用カウンタ71dを含む。 【0334】前記半不連続形フィ―ルドメモリ42は、
0から1023のセクタアドレスを有しており、これら
各セクタアドレスはラッチ回路71の出力する読出しア
ドレスの上位10ビットで指定される。 【0335】実施例においては、CRTの水平走査に同
期し、該走査ラインの水平走査記憶エリアの先頭セクタ
アドレスがラインカウンタ70および0番地指定回路7
1aから出力される。 【0336】そして、指定された各セクタ内の読出しワ
―ド指定信号は、セクタ内選択用カウンタ71dから順
次出力される。実施例において、1つのセクタが16ワ
―ドから構成されている。このため、セクタ内選択用カ
ウンタ71dは、0から15までの各ワ―ドに対する合
計16個のワ―ド指定アドレスをくりかえして出力す
る。このセクタ内選択用カウンタ71dは、水平走査開
始時に「0」になる。また、ラッチ71cは、セクタア
ドレスを出力するものであり、セクタ内選択用カウンタ
71dが「0」になる瞬間にのみ、その記憶内容を更新
する。また、マルチプレクサ71bは、水平走査開始時
にのみラインカウンタ70の出力および0番地指定の2
ビットの「0」を選択する。また、ラインカウンタ70
は、フィ―ルド走査の開始時に「0」になる。 【0337】実施例における水平走査記憶エリアの読出
しは次のように行われる。 【0338】まず、水平走査開始時に、ラインカウンタ
70が走査線mに対応する水平走査記憶エリアの選択信
号mを出力しているものとする。このラインカウンタ7
0の出力mに2ビットの「0」を付加したものが、マル
チプレクサ71bを経て、ラッチ71cに読込まれ、セ
クタアドレスとして出力される。これと同時に、セクタ
内選択用カウンタ71dが「0」にクリアされる。その
結果、フィ―ルドメモリ42のアドレス入力には14ビ
ットのアドレス16mが入力される。これは、走査線m
に対応する水平走査記憶エリアの先頭アドレスであり、
フィ―ルドメモリ42からは最初の輪郭点情報が読み出
される。 【0339】以後、輪郭点情報の処理が終るごとに、ラ
ッチ71cの出力するセクタアドレスは保持されたま
ま、セクタ内選択用カウンタ71dが1,2,…14と
カウントアップし、2番目,3番目,…15番目の輪郭
点情報が読出される。 【0340】そして、セクタ内選択用カウンタ71dの
出力する値が15になった時、フィ―ルドメモリ42か
らは輪郭点情報にかわって「次のセクタアドレス」が読
出され、マルチプレクサ71bを経てラッチ71cに入
力する。 【0341】更に引き続いて、セクタ内選択用カウンタ
71dがカウントすると、その出力する値は再び「0」
となり、同時にラッチ71cは次のセクタアドレスを出
力するようになる。 【0342】このように、輪郭点情報の読み出しは、セ
クタ内では連続的に行われるが、ひとつのセクタの読出
しが終了する時点では、「次のセクタアドレス」を参照
しながら芋蔓式に行われる。 【0343】なお、この読出し動作は終了コ―ドが検出
されるまで継続する。 【0344】D:本発明と従来装置の比較 次に、同一の画像表示を行う場合のデ―タ処理時間を本
発明の画像合成装置と、従来のビットマップディスプレ
イとを対比して説明する。比較条件 本発明の画像合成装置と、従来のビットマッブディスプ
レイ装置とをそれぞれ用い、第30図に示す長方形を表
示させるものとする。この時の処理条件は、デ―タ比較
を簡単に行うことができるよう、次のように設定するも
のとする。フィ―ルドプロセッサ回路の処理時間τf 前記第30図に示す長方形の輪郭を描かせるために、本
発明の装置も従来のビットマップディスプレイも同一の
フィ―ルドプロセッサ回路を用いるものとする。また、
条件を簡単にするため、フィ―ルドプロセッサ回路内部
では、パイプライン処理や並列処理は行っていないもの
とする。そのようにすると、このフィ―ルドプロセッサ
回路の処理時間は、 a:頂点座標の読出し b:割算 c:描線 の3つの処理時間の合計となる。以下に、各処理時間を
それぞれ検討する。 【0345】なお、辺DC及びDAはX軸に平行である
ため、割算と描線は行わないものとする。 a:頂点座標の読出し 前述した実施例にならえば、コミュニケ―ションメモリ
28内において、1つの頂点の座標は2ワ―ドに格納さ
れている。第30図の長方形の場合、表示画像の頂点は
4個であるから、8ワ―ドの読出しが必要となる。 【0346】1つのワ―ドの読出しには、3MHzクロッ
ク(正確には3.072 MHz) が1サイクル必要になるた
め、その読出し処理に要する時間τf1は次式で与えられ
る。 τf1 =325.5 ×8 =2604[ns] =2.6[μs] b:除算 また、前記各実施例にならえば、X座標は12ビット、
Y座標は11ビットとして表されている。ここにおい
て、除算回路は、この演算結果を「商の整数部」と「余
り」の形式で出力するものとする。前記「商の整数部」
は被除算にならって12ビットで構成されるため、前記
割算を行うためには12クロック時間が必要となる。ま
た、除算回路の初期化のために、1クロック追加する
と、1回の割算を行うためには13クロック時間が必要
となる。 【0347】ここにおいて、前記クロックに6MHz(正
確には6.144 MHz) のクロックを用いるものとする。こ
の結果、前記長方形の表示には、辺BC及びDAを除い
た、2回の除算が行われることとなり、その処理時間τ
f2は次式で与えれる。 【数2】 (c)描線 次に、辺AB及びCDを描くために要する時間について
検討する。 【0348】実施例において、Y座標1つあたりの描線
に、6MHzクロックを1サイクル必要であるとすれば、
描線に要する処理時間は次式で与えられる。 【数3】 以上のa〜bの項で述べた処理時間を合計すれば、フィ
―ルドプロセッサ回路の処理時間は、次式で与えられ
る。 【0349】τf =τf1+τf2+τf3=79.7 [μs]本発明の処理時間τh 本発明にかかる画像合成装置の処理時間τh は、基本的
にフィ―ルドプロセッサ回路の処理時間τf とフィ―ル
ドメモリ42への書込み時間τh'を加えたものとして与
えられる。前記長方形を表示するためには、224/2
=112個の輪郭点ペア(インタ―レスのため)がフィ
―ルドメモリ42に書込まれることとなる。前記実施例
によれば、フィ―ルドメモリ42は、3MHzクロックで
サイクルスチ―ルされているから、その書込み時間τh'
は3MHzクロックの112サイクル時間に相当する。こ
の結果、フィ―ルドメモリ42への書込み時間τh'は次
式で表されることとなる。 【数4】従って、本発明の処理時間τh は次式にて表されること
となる。 【0350】τh =τf +τh'=116.2[μs]従来のビットマップディスプレイの処理時間 その実施例において、8ビットのカラ―コ―ドを用いて
るため、従来のビットマップディスプレイもこれに準じ
てその演算を行うものとする。従って、従来のビットマ
ップメモリも1ピクセルあたり8ビット割当てられるこ
とになる。また、前実施例のフィ―ルドメモリ42は、
原則として1ワ―ドあたり28ビットで構成されいる。
従って、従来のビットマップメモリも、その1ワ―ドあ
たりのビット数がこれに等しいかそれ以上でならなけれ
ば比較にならない。 【0351】そこで、従来のビットマップメモリは、1
ワ―ドあたり8×4=32ビットとし、1回の動作で4
ピクセル分のデ―タが書込めるものとする。 【0352】また、従来の装置に用いられるフィ―ルド
プロセッサ回路は、ビットマップメモリとの関係から、
1つの輪郭点ペアの情報を出力すると、一時的に動作を
停止し、ビットマップメモリの両輪郭点に挟まれた区間
が所定のカラ―コ―ドで埋め尽くされるまで待たせる。 【0353】そして、このような動作を112回繰返し
て描画が完成する。 【0354】ここにおいて、従来のビットマップメモリ
も、本実施例に用いられたフィ―ルドメモリと同様に、
3MHzクロックでサイクルスチ―ルしているものと仮定
する。 また、第30図に示す長方形は、1つの輪郭点
ペアあたり228ピクセルある。また、前述したよう
に、従来装置は1回の書込み動作で、4ピクセル分のデ
―タの書込みが行われる。 【0355】従って、従来装置では、1つの輪郭点ペア
に対し、288/4=72回の書込みが行われることと
なる。 【0356】この結果、第30図に示す長方形をビット
マップメモリへの書込むために要する時間τb´は、次
式で表されることとなる。 【数5】 従って、従来のビットマップディスプレイの処理時間は
次式で表されることとなる。 【0357】τp =τf +τp'=2704.5[μs]比較 従って、本発明の処理時間τh と従来の処理時間τp と
を比較すると、その比較結果は次式で表されることとな
る。 【数6】 この演算結果によれば、本発明は従来のビットマップデ
ィスプレイに比し、約4.3%の時間で信号処理を行うこと
ができる。従って、本発明によれば、画像信号の合成出
力を、従来のビットマッブディスプレスに比し極めて高
速で行うことが可能となり、複雑な画像を、ほぼリアル
タイムで合成出力可能であることが理解される。 【0358】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
隣接ポリゴンの間に演算誤差に起因する隙間を生ずるこ
となく、3次元物体を複数ポリゴンの組み合わせ画像と
して良好に画像合成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は本発明の画像合成装置を用いて形成され
たシュミレ―ション装置の全体説明図である。 【図2】図2は本発明を用いて形成される画像表示装置
の全体ブロック図である。 【図3】第3図は画像情報供給源において用いられる移
動座標系の1例を示す説明図である。 【図4】図4は輪郭点情報とフィ―ルドメモリとの関係
を示す説明図である。 【図5】図5は、本発明において用いられるインデック
スメモリの概略説明図である。 【図6】図6は本発明にかかる画像合成装置の好適な1
例を示すブロック図である。 【図7】図7はコミュニケ―ションメモリの構造を示す
説明図である。 【図8】図8はフィ―ルドプロセッサ回路の具体的な構
成を示す説明図である。 【図9】第9図は第8図に示すフィ―ルドプロセッサ回
路の動作を示すフロ―チャ―ト図である。 【図10】第10図は第8図に示すフィ―ルドプロセッ
サ回路の動作を示すフロ―チャ―ト図である。 【図11】第11図は第8図に示すフィ―ルドプロセッ
サ回路の動作を示すフロ―チャ―ト図である。 【図12】第12図は第8図に示すフィ―ルドプロセッ
サ回路の動作を示すフロ―チャ―ト図である。 【図13】第13図は第8図に示すフィ―ルドプロセッ
サ回路の動作を示すフロ―チャ―ト図である。 【図14】図14(A)は実施例において用いられる輪
郭点情報の説明図である。図14(B)はフィ―ルドメ
モリに対する読出/書込みタイミングを示す説明図であ
る。 【図15】図15は実施例において用いられるマップメ
モリ及びサブマップメモリの概略説明図である。 【図16】図16は実施例において用いられるマップメ
モリ及びサブマップメモリの概略説明図である。 【図17】図17(A),(B)は第5図に示すライン
プロセッサ回路の動作を示すタイミングチャ―ト図、 【図18】第18図は第5図に示すラインプロセッサ回
路の第1の具体例を示すブロック図である。 【図19】図19は第18図に示すラインプロセッサ回
路のずらし込み処理動作の説明図である。 【図20】図20は第1図に示すラインプロセッサ回路
の第2の具体例を示す説明図である。 【図21】図21は第1図に示すラインプロセッサ回路
の第2の具体例を示す説明図である。 【図22】図22は第1図に示すラインプロセッサ回路
の第2の具体例を示す説明図である。 【図23】図23は第1図に示すラインプロセッサ回路
の第2の具体例を示す説明図である。 【図24】図24は第1図に示すフィ―ルドメモリの他
の具体例を示す説明図である。 【図25】図25は第24図に示すフィ―ルドメモリに
対して使用されるラインプロセッサ回路の説明図であ
る。 【図26】図26は第24図に示すフィ―ルドメモリに
対して使用されるラインプロセッサ回路の説明図であ
る。 【図27】図27は第1図に示すフィ―ルドメモリの他
の具体例を示す説明図である。 【図28】図28は第27図に示すフィ―ルドメモリに
対して使用されるラインプロセッサ回路の説明図であ
る。 【図29】図29は第27図に示すフィ―ルドメモリに
対して使用されるラインプロセッサ回路の説明図であ
る。 【図30】図30は本発明と従来装置とのデ―タ比較に
用いられる表示画像の説明図である。 【図31】図31は輪郭点の演算処理を行う際に、各辺
の間に隙間が生じない演算手法を説明するための概略説
明図である。 【符号の説明】 10 画像情報供給源 12 フィ―ルドプロセッサ回路 14 画像合成装置

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.複数のポリゴンの集合で表される3次元表示物を所
    定の投影面上に透視投影変換し、投影されたポリゴンの
    頂点のX、Y座標を含む頂点情報を出力する画像情報供
    給手段と、 該頂点情報に基づいて、水平走査線と前記ポリゴンを構
    成する輪郭線とが交差する点である輪郭点のX、Y座標
    を含む輪郭点情報を、前記水平走査線に直交する方向に
    設定されたY座標を変化させながら演算する輪郭点演算
    手段と、 該輪郭点演算手段からの演算結果に基づいて複数のポリ
    ゴンにより構成される視界画像を合成する画像合成手段
    とを含み、前記画像情報供給手段が、前記頂点情報を各ポリゴンの
    表裏に応じた順序で順次出力すると共に、 前記輪郭点演算手段が、3次元表示物を構成する第1の
    ポリゴンの輪郭辺であって第2のポリゴンとの隣接部分
    にある第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求める場合と、第2
    のポリゴンの輪郭辺であって第1のポリゴンとの隣接部
    分にある第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める場合とで、
    Y座標の変化方向を、前記画像情報供給手段からの前記
    頂点情報の入力順序に依存せずに同一にすることを特徴
    とする疑似3次元画像合成装置。 2.請求項1において、前記輪郭点演算手段が、 第1〜第Nの頂点を有する第1のポリゴンの第1〜第N
    の頂点情報が順次入力される場合において、第1、第2
    の頂点情報に含まれる第1、第2のY座標を比較するこ
    とで第1、第2の頂点のいずれか一方を選択し、選択さ
    れた頂点を始点として増加或いは減少のいずれか一方の
    方向にY座標を変化させながら第1、第2の頂点を結ぶ
    第1の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第2、第3の頂点情
    報に含まれる第2、第3のY座標を比較することで第
    2、第3の頂点のいずれか一方を選択し、選択された頂
    点を始点として前記いずれか一方の方向にY座標を変化
    させながら第2、第3の頂点を結ぶ第2の輪郭辺の輪郭
    点情報を求め、・・・・・・・・・・第K(1≦K≦
    N)、第(K+1)の頂点情報に含まれる第K、第(K
    +1)のY座標を比較することで第K、第(K+1)の
    頂点のいずれか一方を 選択し、選択された頂点を始点と
    して前記いずれか一方の方向にY座標を変化させながら
    第K、第(K+1)の頂点を結ぶ第Kの輪郭辺の輪郭点
    情報を求め、・・・・・・・・・・・第(N−1)、第
    Nの頂点情報に含まれる第(N−1)、第NのY座標を
    比較することで第(N−1)、第Nの頂点のいずれか一
    方を選択 し、選択された頂点を始点として前記いずれか
    一方の方向にY座標を変化させながら第(N−1)、第
    Nの頂点を結ぶ第(N−1)の輪郭辺の輪郭点情報を求
    め、第N、第1の頂点情報に含まれる第N、第1のY座
    標を比較することで第N、第1の頂点のいずれか一方を
    選択し、選択された頂点を始点として前記いずれか一方
    の方向にY座標を変化させながら第N、第1の頂点を結
    ぶ第Nの輪郭辺の輪郭点情報を求めると共に、 第2のポリゴンの第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める際
    に、Y座標の変化方向を、第1のポリゴンの第Kの輪郭
    辺の輪郭点情報を求める際の前記いずれか一方の方向と
    同一にすることを特徴とする疑似3次元画像合成装置。 3.複数のポリゴンの集合で表される3次元表示物を所
    定の投影面上に透視投影変換し、投影されたポリゴンの
    頂点のX、Y座標を含む頂点情報を出力する画像情報供
    給ステップと、 該頂点情報に基づいて、水平走査線と前記ポリゴンを構
    成する輪郭線とが交差する点である輪郭点のX、Y座標
    を含む輪郭点情報を、前記水平走査線に直交する方向に
    設定されたY座標を変化させながら演算する輪郭点演算
    ステップと、 該輪郭点演算ステップでの演算結果に基づいて複数のポ
    リゴンにより構成される視界画像を合成する画像合成ス
    テップとを含み、前記画像情報供給ステップにおいて、前記頂点情報を各
    ポリゴンの表裏に応じた順序で順次出力すると共に、 前記輪郭点演算ステップにおいて、3次元表示物を構成
    する第1のポリゴンの輪郭辺であって第2のポリゴンと
    の隣接部分にある第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求める場
    合と、第2のポリゴンの輪郭辺であって第1のポリゴン
    との隣接部分にある第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める
    場合とで、Y座標の変化方向を、前記画像情報供給ステ
    ップからの前記頂点情報の入力順序に依存せずに同一に
    することを特徴とする画像合成方法。 4.請求項3において、前記輪郭点演算ステップにおいて、 第1〜第Nの頂点を有する第1のポリゴンの第1〜第N
    の頂点情報が順次入力される場合において、第1、第2
    の頂点情報に含まれる第1、第2のY座標を比較するこ
    とで第1、第2の頂点のいずれか一方を選択し、選択さ
    れた頂点を始点として増加或いは減少のいずれか一方の
    方向にY座標を変化させながら第1、第2の頂点を結ぶ
    第1の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第2、第3の頂点情
    報に含まれる第2、第3のY座標を比較することで第
    2、第3の頂点のいずれか一方を選択し、選択された頂
    点を始点として前記いずれか一方の方向にY座標を変化
    させながら第2、第3の頂点を結ぶ第2の輪郭辺の輪郭
    点情報を求め、・・・・・・・第K(1≦K≦N)、第
    (K+1)の頂点情報に含まれる第K、第(K+1)の
    Y座標を比較することで第K、第(K+1)の頂点のい
    ずれか一方を選択し、選択された頂点を始点として前記
    いずれか一方の方向にY座標を変化させながら第K、第
    (K+1)の頂点を結ぶ第Kの輪郭辺の輪郭点情報を求
    め、・・・・・・・・・・・第(N−1)、第Nの頂点
    情報に含まれる第(N−1)、第NのY座標を比較する
    ことで第(N−1)、第Nの頂点のいずれか一方を選択
    し、選択された頂点を始点として前記いずれか一方の方
    向にY座標を変化させながら第(N−1)、第Nの頂点
    を結ぶ第(N−1)の輪郭辺の輪郭点情報を求め、第
    N、第1の頂点情報に含まれる第N、第1のY座標を比
    較することで第N、第1の頂点のいずれか一方を選択
    し、選択された頂点を始点として前記いずれか一方の方
    向にY座標を変化させながら第N、第1の頂点を結ぶ第
    Nの輪郭辺の輪郭点情報を求めると共に、 第2のポリゴンの第Lの輪郭辺の輪郭点情報を求める際
    に、Y座標の変化方向を、第1のポリゴンの第Kの輪郭
    辺の輪郭点情報を求める際の前記いずれか一方の方向と
    同一にすることを特徴とする画像合成方法。
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