JP2666007B2 - ニック付切削工具 - Google Patents
ニック付切削工具Info
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- Japan
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- cutting tool
- land
- sintered body
- nick
- cutting
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- B23C5/00—Milling-cutters
- B23C5/02—Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
- B23C5/10—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
- B23C5/1081—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft with permanently fixed cutting inserts
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C2210/00—Details of milling cutters
- B23C2210/08—Side or top views of the cutting edge
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C2222/00—Materials of tools or workpieces composed of metals, alloys or metal matrices
- B23C2222/61—Metal matrices with metallic or non-metallic particles or fibres
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- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
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- B23C2226/125—Boron nitride cubic [CBN]
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- B23C—MILLING
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- B23C—MILLING
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- Y10T407/00—Cutters, for shaping
- Y10T407/19—Rotary cutting tool
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- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Milling Processes (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はニック付切削工具、特
に、複合材等の新素材の切削加工において高速送りをす
ることができるニック付切削工具に関するものである。
に、複合材等の新素材の切削加工において高速送りをす
ることができるニック付切削工具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、新素材として強化複合材の研究開
発が進み、繊維強化プラスティック（ＦＲＰ）、金属マ
トリックス複合材料（ＭＭＣ）、ウイスカ強化金属（Ｗ
ＲＭ）、ウイスカ強化プラスティック（ＷＲＰ）、ウイ
スカ強化セラミックス（ＷＲＣ）等の複合材がその機械
的、物理的特性が従来の素材に比べて優れていることか
ら航空機産業や宇宙産業において特に多く使用されるよ
うになった。
発が進み、繊維強化プラスティック（ＦＲＰ）、金属マ
トリックス複合材料（ＭＭＣ）、ウイスカ強化金属（Ｗ
ＲＭ）、ウイスカ強化プラスティック（ＷＲＰ）、ウイ
スカ強化セラミックス（ＷＲＣ）等の複合材がその機械
的、物理的特性が従来の素材に比べて優れていることか
ら航空機産業や宇宙産業において特に多く使用されるよ
うになった。
【０００３】そして、このような強化複合材と従来から
使用されている鉄、アルミニウム、チタン或いはアルミ
合金、チタン合金等を接着剤により張り合わせて成るサ
ンドウィッチ材やノーメックスハニカム材も多く使用さ
れてきている。上記した強化複合材のうち繊維質のもの
を切削加工する場合、切削工具には従来の素材を切削す
る場合とは異なった切削性能が要求される。
使用されている鉄、アルミニウム、チタン或いはアルミ
合金、チタン合金等を接着剤により張り合わせて成るサ
ンドウィッチ材やノーメックスハニカム材も多く使用さ
れてきている。上記した強化複合材のうち繊維質のもの
を切削加工する場合、切削工具には従来の素材を切削す
る場合とは異なった切削性能が要求される。
【０００４】例えば、主なものとして加工後の繊維質
部分に「ケバ立ち」「剥離」「バリ」等が生じないこ
と、切削油をかけることができないので切削によって
生じる熱が切削工具の方に効率良く伝達させ放熱できる
こと、被加工材の温度が上昇して繊維質部分や接着剤
が溶けたりしないように低温で切削できる等である。そ
して、近年では、上記のような繊維強化複合剤の切削加
工を行う場合においても、上記性能要求に加えて、高速
切削加工をしても寿命の長く、比較的製造が容易である
と共に安価に製造できるニック付切削工具の開発が要求
されている。
部分に「ケバ立ち」「剥離」「バリ」等が生じないこ
と、切削油をかけることができないので切削によって
生じる熱が切削工具の方に効率良く伝達させ放熱できる
こと、被加工材の温度が上昇して繊維質部分や接着剤
が溶けたりしないように低温で切削できる等である。そ
して、近年では、上記のような繊維強化複合剤の切削加
工を行う場合においても、上記性能要求に加えて、高速
切削加工をしても寿命の長く、比較的製造が容易である
と共に安価に製造できるニック付切削工具の開発が要求
されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、繊維強化複合材を切削加工する場合において、繊
維質部分に「ケバ立ち」「剥離」「バリ」等の発生がほ
とんどなく、切削油をかけなくとも繊維質部分や接着
剤が溶けることなく、高速切削加工をしても長寿命が
確保でき、比較的製造が容易であると共に安価に製造
できるニック付切削工具を提供することを課題とする。
は、繊維強化複合材を切削加工する場合において、繊
維質部分に「ケバ立ち」「剥離」「バリ」等の発生がほ
とんどなく、切削油をかけなくとも繊維質部分や接着
剤が溶けることなく、高速切削加工をしても長寿命が
確保でき、比較的製造が容易であると共に安価に製造
できるニック付切削工具を提供することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明は、超硬合金製
の円柱状母材焼結体の外周面に形成された偶数個のねじ
れ凹溝に、超硬合金よりも硬度が高く且つ耐磨耗性に優
れた高硬度・高耐磨耗性焼結体を埋設・焼成固着して成
るブランク材を使用して構成されたニック付切削工具で
あって、高硬度・高耐磨耗性焼結体に倣ってねじれ溝を
形成することにより偶数個のランドを形成すると共にラ
ンドの前記焼結体側一端縁に倣って切刃を形成してあ
り、ランドの外周面には、ランドの一端縁から他端縁に
通じる複数のニックを形成すると共にニック相互間に外
端縁を形成してあり、前記外端縁の傾斜方向は周方向に
隣接するランド相互で逆方向になっていると共に、周方
向に隣接する二つのランドのうち、一方のランドに形成
された外端縁が工具の一端側に傾斜し、他方のランドに
形成された外端縁が工具の他端側に傾斜している。
の円柱状母材焼結体の外周面に形成された偶数個のねじ
れ凹溝に、超硬合金よりも硬度が高く且つ耐磨耗性に優
れた高硬度・高耐磨耗性焼結体を埋設・焼成固着して成
るブランク材を使用して構成されたニック付切削工具で
あって、高硬度・高耐磨耗性焼結体に倣ってねじれ溝を
形成することにより偶数個のランドを形成すると共にラ
ンドの前記焼結体側一端縁に倣って切刃を形成してあ
り、ランドの外周面には、ランドの一端縁から他端縁に
通じる複数のニックを形成すると共にニック相互間に外
端縁を形成してあり、前記外端縁の傾斜方向は周方向に
隣接するランド相互で逆方向になっていると共に、周方
向に隣接する二つのランドのうち、一方のランドに形成
された外端縁が工具の一端側に傾斜し、他方のランドに
形成された外端縁が工具の他端側に傾斜している。
【０００７】又、上記構成において、高硬度・高耐磨耗
性焼結体を多結晶ダイヤモンド焼結体又は多結晶立方窒
化硼素焼結体により構成することもできる。
性焼結体を多結晶ダイヤモンド焼結体又は多結晶立方窒
化硼素焼結体により構成することもできる。
【０００８】更に、ランドにおけるニック相互間部分が
二番取り加工されている。
二番取り加工されている。
【０００９】
【作用】この出願の発明は次の作用を有する。．工具
の回転時には被切削材にニックの傾斜度が反対のランド
が交互に接触するので、被切削材の繊維が各ねじれ刃に
よって確実に切断され、切り屑も円滑に排出せしめるこ
とができる。
の回転時には被切削材にニックの傾斜度が反対のランド
が交互に接触するので、被切削材の繊維が各ねじれ刃に
よって確実に切断され、切り屑も円滑に排出せしめるこ
とができる。
【００１０】尚、ニックによって区分されたランドの各
部分の端縁が、刃部の周方向に隣接する二つのランド間
で互いに反対方向に向いているものとすると、被切削材
の繊維が上記端縁と交互に接触することとなるので、更
に、良好な仕上げ面を得ることがきる。．繊維屑の切
断と同時に切削時に生じる熱も交互のニックの作用によ
って放散させられるので被切削材の温度が上昇する恐れ
がないものとなり、その結果、繊維質部分や接着剤が溶
けたりするようなことがなくなる。．本体におけるラ
ンドの切刃及びその近傍部分が、超硬合金焼結体よりも
硬度が高く且つ耐磨耗性に優れた高硬度・高耐磨耗性の
焼結体により構成されていると共に本体におけるランド
の切刃及びその近傍部分以外の母材部分が超硬合金焼結
体により構成されているから、耐磨耗性が非常に優れて
いると共に切刃が母材から外れることもなく、その結
果、高速切削が可能となると共に切削工具としての寿命
が長いものとなる。
部分の端縁が、刃部の周方向に隣接する二つのランド間
で互いに反対方向に向いているものとすると、被切削材
の繊維が上記端縁と交互に接触することとなるので、更
に、良好な仕上げ面を得ることがきる。．繊維屑の切
断と同時に切削時に生じる熱も交互のニックの作用によ
って放散させられるので被切削材の温度が上昇する恐れ
がないものとなり、その結果、繊維質部分や接着剤が溶
けたりするようなことがなくなる。．本体におけるラ
ンドの切刃及びその近傍部分が、超硬合金焼結体よりも
硬度が高く且つ耐磨耗性に優れた高硬度・高耐磨耗性の
焼結体により構成されていると共に本体におけるランド
の切刃及びその近傍部分以外の母材部分が超硬合金焼結
体により構成されているから、耐磨耗性が非常に優れて
いると共に切刃が母材から外れることもなく、その結
果、高速切削が可能となると共に切削工具としての寿命
が長いものとなる。
【００１１】尚、ランドにおけるニック相互間部分が二
番取り加工されている場合、切削抵抗が減少し更に高速
切削が可能となる。．高硬度・高耐磨耗性焼結体（多結晶ダイヤモンド焼
結体又は多結晶立方窒化硼素焼結体）部分は超硬合金製
の円柱状母材焼結体の外周面に螺旋状に形成されてお
り、ねじれ溝及び切刃は前記螺旋状の高硬度・高耐磨耗
性焼結体部に倣って形成されている。このため加工のし
ずらい高硬度・高耐磨耗性焼結体の加工量が非常に少な
くなる。したがって、製造そのものが容易になると共に
原料が高価である高硬度・高耐磨耗性焼結体が加工され
て無駄となる量が少なくなり、安価に製造できる。
番取り加工されている場合、切削抵抗が減少し更に高速
切削が可能となる。．高硬度・高耐磨耗性焼結体（多結晶ダイヤモンド焼
結体又は多結晶立方窒化硼素焼結体）部分は超硬合金製
の円柱状母材焼結体の外周面に螺旋状に形成されてお
り、ねじれ溝及び切刃は前記螺旋状の高硬度・高耐磨耗
性焼結体部に倣って形成されている。このため加工のし
ずらい高硬度・高耐磨耗性焼結体の加工量が非常に少な
くなる。したがって、製造そのものが容易になると共に
原料が高価である高硬度・高耐磨耗性焼結体が加工され
て無駄となる量が少なくなり、安価に製造できる。
【００１２】
【実施例】以下、この発明の構成を実施例として示した
図面に従って説明する。図１〜図４は、この発明に係る
ニック付切削工具の第１実施例を示したもので、この実
施例はエンドミルとして構成してある。エンドミル１は
ストレートな刃部２とシャンク部３とから成り、刃部２
には周方向に等間隔に配置された四つのねじれ溝４とこ
れらのねじれ溝４によって形成された四つのねじれたラ
ンド５が設けてある。各ランド５の切削側の端縁（刃部
２の先端面側から見て左側の端縁）には、高硬度焼結体
（多結晶ダイヤモンド焼結体、多結晶立方晶窒化硼素焼
結体）より形成されたねじれ切刃６が設けてある。
図面に従って説明する。図１〜図４は、この発明に係る
ニック付切削工具の第１実施例を示したもので、この実
施例はエンドミルとして構成してある。エンドミル１は
ストレートな刃部２とシャンク部３とから成り、刃部２
には周方向に等間隔に配置された四つのねじれ溝４とこ
れらのねじれ溝４によって形成された四つのねじれたラ
ンド５が設けてある。各ランド５の切削側の端縁（刃部
２の先端面側から見て左側の端縁）には、高硬度焼結体
（多結晶ダイヤモンド焼結体、多結晶立方晶窒化硼素焼
結体）より形成されたねじれ切刃６が設けてある。
【００１３】従って、各ねじれ切刃６は滑らかに連続し
た一つの切刃ではなくニック７によって分断された多数
の小さな切刃から構成されている。各ランド５に設けた
ニック７は、図６に示すような、断面が略直角三角形で
前後非対称の「のこ歯」状とされ、各ランド５に一定ピ
ッチで配列されている。この実施例では各ニック７のピ
ッチは、ニック７の幅に等しく設定してあり、従って各
ランド５の外面には滑らからな曲面部分は存在せず、多
数の鋭利な外端縁５ａが一定ピッチで並んでいるだけで
ある。このため、各ねじれ切刃６はのこ歯形の小さな切
刃が連続したものになっている。
た一つの切刃ではなくニック７によって分断された多数
の小さな切刃から構成されている。各ランド５に設けた
ニック７は、図６に示すような、断面が略直角三角形で
前後非対称の「のこ歯」状とされ、各ランド５に一定ピ
ッチで配列されている。この実施例では各ニック７のピ
ッチは、ニック７の幅に等しく設定してあり、従って各
ランド５の外面には滑らからな曲面部分は存在せず、多
数の鋭利な外端縁５ａが一定ピッチで並んでいるだけで
ある。このため、各ねじれ切刃６はのこ歯形の小さな切
刃が連続したものになっている。
【００１４】また、この実施例では、ニック７はエンド
ミル１の中心軸に対して角度αをなすねじれ線に沿って
設けており、すべてエンドミル１の中心軸に対して角度
αだけ傾斜しているが傾斜の方向は全てが同じではな
い。エンドミル１の中心軸に対して互いに反対側（裏
側）にある二つのランド５に設けたニック７は同じ方向
に傾斜しているが、周方向に隣り合う二つのランド５の
ニック７は反対方向に傾斜しているのである。
ミル１の中心軸に対して角度αをなすねじれ線に沿って
設けており、すべてエンドミル１の中心軸に対して角度
αだけ傾斜しているが傾斜の方向は全てが同じではな
い。エンドミル１の中心軸に対して互いに反対側（裏
側）にある二つのランド５に設けたニック７は同じ方向
に傾斜しているが、周方向に隣り合う二つのランド５の
ニック７は反対方向に傾斜しているのである。
【００１５】この関係を模式的に表すと、図８のように
なる。同図において直線８，９は周方向に隣合う二つの
ランド５に設けたニック７に沿って引いた直線（接線）
で一方の直線８はエンドミル１の中央軸線１０に対して
角度（＋α）をなし、他方の直線９は、当該中心軸線１
０に対して角度（−α）をなしているのである。この関
係は他の隣合う二つのランド５のニック７間の関係につ
いても当てはまる。
なる。同図において直線８，９は周方向に隣合う二つの
ランド５に設けたニック７に沿って引いた直線（接線）
で一方の直線８はエンドミル１の中央軸線１０に対して
角度（＋α）をなし、他方の直線９は、当該中心軸線１
０に対して角度（−α）をなしているのである。この関
係は他の隣合う二つのランド５のニック７間の関係につ
いても当てはまる。
【００１６】また、前記のように各ニック７の断面形状
はいずれも「のこ歯」形であるが、複数のニック７によ
って区分けされた各ランド５は区分けされた各部分の鋭
利な外端縁５ａがすべて同一方向を向いてはいない。こ
の鋭利な外端縁５ａの向いている方向についても傾斜角
度と同様の関係がある。すなわちエンドミル１の中心軸
に対して互いに反対側（裏側）にある二つのランド５で
は、外端縁５ａが同じ方向に向いているが、周方向に隣
合う二つのランド５では反対方向に向いているのであ
る。この関係は図３に最も明瞭に示している。
はいずれも「のこ歯」形であるが、複数のニック７によ
って区分けされた各ランド５は区分けされた各部分の鋭
利な外端縁５ａがすべて同一方向を向いてはいない。こ
の鋭利な外端縁５ａの向いている方向についても傾斜角
度と同様の関係がある。すなわちエンドミル１の中心軸
に対して互いに反対側（裏側）にある二つのランド５で
は、外端縁５ａが同じ方向に向いているが、周方向に隣
合う二つのランド５では反対方向に向いているのであ
る。この関係は図３に最も明瞭に示している。
【００１７】図３では、右上にあるランド５と左下にあ
るランド５では鋭利な外端縁５ａが後方（シャンク部３
側）に向いているのに対して、正面にあるランド５では
前方（刃部２の先端側）に向いている。図では明らかで
はないが、背面側にあるランド５の外端縁５ａも正面に
あるランド５のそれと同じ方向を向いているので、エン
ドミル１の中心軸に対して互いに反対側にある二つのラ
ンド５ではニック７を外端縁５ａが同じ方向に向くよう
に形成され周方向に隣合う二つのランド５では、反対方
向に向くように形成されていることになる。尚、この実
施例ではニック７の断面形状と直角三角形状の非対称の
「のこ歯」形としたが図７のような正三角形の対称な山
形としてもよい。その他、必要な性能に応じて種々の形
状にすることが出来ることは勿論である。
るランド５では鋭利な外端縁５ａが後方（シャンク部３
側）に向いているのに対して、正面にあるランド５では
前方（刃部２の先端側）に向いている。図では明らかで
はないが、背面側にあるランド５の外端縁５ａも正面に
あるランド５のそれと同じ方向を向いているので、エン
ドミル１の中心軸に対して互いに反対側にある二つのラ
ンド５ではニック７を外端縁５ａが同じ方向に向くよう
に形成され周方向に隣合う二つのランド５では、反対方
向に向くように形成されていることになる。尚、この実
施例ではニック７の断面形状と直角三角形状の非対称の
「のこ歯」形としたが図７のような正三角形の対称な山
形としてもよい。その他、必要な性能に応じて種々の形
状にすることが出来ることは勿論である。
【００１８】又、ランド５にニック７を形成するときに
二番取り加工を実施している。実施することにより切削
抵抗を減少させると同時に切削によって生じる熱を分散
させる効果をもっている。他方、図９の如くニック７は
中心軸に対して傾斜しているのではなくねじれ溝４のね
じれ線の接線に対して対称となるように形成することも
出来る。工具の中心軸線７９に対してねじれ角（Ｑ）だ
け傾斜している。直線８１，８２はそれぞれ二つのラン
ド５のニック７に沿って引いた直線（接線）である図９
より明らかなように、一方のランド５のニック７に沿っ
て引いた直線８１はねじれ線の接線８０に対して角度
（＋β）をなし、他方のランド５のニック７に沿って引
いた直線８２は角度（−β）をなしているのである。従
って、各ニック７はねじれ線の接線８０に対して対称に
配置されていることになる。
二番取り加工を実施している。実施することにより切削
抵抗を減少させると同時に切削によって生じる熱を分散
させる効果をもっている。他方、図９の如くニック７は
中心軸に対して傾斜しているのではなくねじれ溝４のね
じれ線の接線に対して対称となるように形成することも
出来る。工具の中心軸線７９に対してねじれ角（Ｑ）だ
け傾斜している。直線８１，８２はそれぞれ二つのラン
ド５のニック７に沿って引いた直線（接線）である図９
より明らかなように、一方のランド５のニック７に沿っ
て引いた直線８１はねじれ線の接線８０に対して角度
（＋β）をなし、他方のランド５のニック７に沿って引
いた直線８２は角度（−β）をなしているのである。従
って、各ニック７はねじれ線の接線８０に対して対称に
配置されていることになる。
【００１９】ねじれ線の接線８０は中心軸線７９に対し
て直角（Ｑ）だけ傾斜しているので中心線７９に対して
は一方の直線８１は角度（Ｑ−β）他方の直線８２は角
度（Ｑ＋β）をもってそれぞれ傾斜していることにな
る。このように、ニック７の傾斜は工具の中心軸に対し
て対称となるようにすることも出来るし、ねじれ溝のね
じれ線に対して対称となるようにすることもできる。
て直角（Ｑ）だけ傾斜しているので中心線７９に対して
は一方の直線８１は角度（Ｑ−β）他方の直線８２は角
度（Ｑ＋β）をもってそれぞれ傾斜していることにな
る。このように、ニック７の傾斜は工具の中心軸に対し
て対称となるようにすることも出来るし、ねじれ溝のね
じれ線に対して対称となるようにすることもできる。
【００２０】次に、図５は工具に用いる素材の図で、超
硬合金製刃部の母材焼結体２０の外周のねじれ凹溝に高
硬度高耐磨耗性焼結体６を埋設固着（一体焼結）して成
りシャンク用部材２３（超硬合金製）に接合１８した焼
結体より成っている。この素材の母材焼結体２０は超硬
合金からなるので、ねじれ溝４やランド５の加工は、先
ず、最初に通常の超硬合金からなるところは研削加工を
行い、次に、高硬度・高耐磨耗性焼結体６’に対しては
放電加工、電解研磨加工等によって精密且つ高精度に仕
上加工を行って図１、図２のエンドミルを製作する。
硬合金製刃部の母材焼結体２０の外周のねじれ凹溝に高
硬度高耐磨耗性焼結体６を埋設固着（一体焼結）して成
りシャンク用部材２３（超硬合金製）に接合１８した焼
結体より成っている。この素材の母材焼結体２０は超硬
合金からなるので、ねじれ溝４やランド５の加工は、先
ず、最初に通常の超硬合金からなるところは研削加工を
行い、次に、高硬度・高耐磨耗性焼結体６’に対しては
放電加工、電解研磨加工等によって精密且つ高精度に仕
上加工を行って図１、図２のエンドミルを製作する。
【００２１】尚、この発明は上記のようなエンドミルの
他、ドリル等の切削工具にも採用できる。
他、ドリル等の切削工具にも採用できる。
【００２２】
【発明の効果】この出願の発明は、上述の如くの構成を
有するものであるから、次の効果を有する。作用の欄に
記載した〜から、繊維強化複合材を切削加工する場
合において、繊維質部分に「ケバ立ち」「剥離」「バ
リ」等の発生がほとんどなく、切削油をかけなくとも
繊維質部分や接着剤が溶けることなく、高速切削加工
をしても長寿命が確保でき、比較的製造が容易である
と共に安価に製造できるニック付切削工具を提供でき
た。
有するものであるから、次の効果を有する。作用の欄に
記載した〜から、繊維強化複合材を切削加工する場
合において、繊維質部分に「ケバ立ち」「剥離」「バ
リ」等の発生がほとんどなく、切削油をかけなくとも
繊維質部分や接着剤が溶けることなく、高速切削加工
をしても長寿命が確保でき、比較的製造が容易である
と共に安価に製造できるニック付切削工具を提供でき
た。
【図１】この発明に係るニック付切削工具の第１実施例
であるエンドミルの一部を省略した平面図。
であるエンドミルの一部を省略した平面図。
【図２】前記エンドミルの一部を省略した正面図。
【図３】前記エンドミルの先端部の部分拡大斜視図。
【図４】前記エンドミルの刃部の断面図。
【図５】ねじれ凹溝に高硬度・高耐磨耗性焼結体を充填
した母材焼結体をシャンク用部材に接合した焼成品の斜
視図。
した母材焼結体をシャンク用部材に接合した焼成品の斜
視図。
【図６】ニックの断面形状を「のこ歯」状とした場合の
図。
図。
【図７】ニックの断面形状を「山形歯」状とした場合の
図。
図。
【図８】互いに隣接するランドに設けたニック間の傾斜
方向及び角度の関係を示す説明図。
方向及び角度の関係を示す説明図。
【図９】互いに隣接するランドに設けたニック間の傾斜
方向及び角度の関係を示す説明図。
方向及び角度の関係を示す説明図。
１ エンドミル ２ 刃部 ３ シャンク部 ４ ねじれ溝 ５ ランド ５ａ 外端縁 ６ ねじれ切刃 ７ ニック １８ 接合部 ２０ 刃部の母材焼結体 ２３ シャンク用部材
Claims (7)
- 【請求項１】 超硬合金製の円柱状母材焼結体の外周面
に形成された偶数個のねじれ凹溝に、超硬合金よりも硬
度が高く且つ耐磨耗性に優れた高硬度・高耐磨耗性焼結
体を埋設・焼成固着して成るブランク材を使用して構成
されたニック付切削工具であって、高硬度・高耐磨耗性
焼結体に倣ってねじれ溝を形成することにより偶数個の
ランドを形成すると共にランドの前記焼結体側一端縁に
倣って切刃を形成してあり、ランドの外周面には、ラン
ドの一端縁から他端縁に通じる複数のニックを形成する
と共にニック相互間に外端縁を形成してあり、前記外端
縁の傾斜方向は周方向に隣接するランド相互で逆方向に
なっていると共に、周方向に隣接する二つのランドのう
ち、一方のランドに形成された外端縁が工具の一端側に
傾斜し、他方のランドに形成された外端縁が工具の他端
側に傾斜していることを特徴とするニック付切削工具。 - 【請求項２】 ランドにおけるニック相互間部分が二番
取り加工されていることを特徴とする請求項１記載のニ
ック付切削工具。 - 【請求項３】 高硬度・高耐磨耗性焼結体が多結晶ダイ
ヤモンド焼結体により構成されていることを特徴とする
請求項１又は２記載のニック付切削工具。 - 【請求項４】 高硬度・高耐磨耗性焼結体が多結晶立方
窒化硼素焼結体により構成されていることを特徴とする
請求項１又は２記載のニック付切削工具。 - 【請求項５】 ニックが、工具の中心軸に対してほぼ等
しい角度で傾斜していることを特徴とする請求項１乃至
４のいずれかに記載の切削工具。 - 【請求項６】 ニックが、前記ねじれ溝のねじれ線に対
してほぼ等しい角度で傾斜していることを特徴とする請
求項１乃至５のいずれかに記載の切削工具。 - 【請求項７】 前記ニックのピッチがニックの幅に等し
いことを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の
切削工具。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3148569A JP2666007B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ニック付切削工具 |
| US07/816,955 US5193944A (en) | 1991-06-20 | 1992-01-03 | Nicked cutting tool |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3148569A JP2666007B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ニック付切削工具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04372306A JPH04372306A (ja) | 1992-12-25 |
| JP2666007B2 true JP2666007B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=15455681
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3148569A Expired - Lifetime JP2666007B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | ニック付切削工具 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5193944A (ja) |
| JP (1) | JP2666007B2 (ja) |
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-
1991
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-
1992
- 1992-01-03 US US07/816,955 patent/US5193944A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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