JP2658123B2 - 感光性平版印刷版原版 - Google Patents

感光性平版印刷版原版

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JP2658123B2
JP2658123B2 JP63027331A JP2733188A JP2658123B2 JP 2658123 B2 JP2658123 B2 JP 2658123B2 JP 63027331 A JP63027331 A JP 63027331A JP 2733188 A JP2733188 A JP 2733188A JP 2658123 B2 JP2658123 B2 JP 2658123B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/028Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with photosensitivity-increasing substances, e.g. photoinitiators
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は感光性平版印刷版原版に関するものであり、
特に紫外ないし可視域において極めて高い感光性を有し
かつ酸素による硬化阻害を被ることの少ない感光性平版
印刷版原版に関するものである。
[従来の技術] 光の照射により溶解性の変化を起す感光性樹脂は、特
に感光性印刷版やフオトレジストとして、印刷、および
電子材料の分野に広く用いられている。これらの分野に
おいて、近時レーザビームの走査による露光技術が著し
い発展をとげており、それに伴って上記露光方式に適し
た感光特性、すなわち可視光に対し高感度を有する感光
材料が求められている。従来知られている感光性樹脂は
感光波長域が主として紫外域にあり、かつ感度も不十分
であってレーザー露光に対する適性を備えていない。
可視光に対し高感度を有する感光性樹脂については種
々研究されている。感光性樹脂には、光二量化型、光重
合型、光分解型など種々の種類があるが、高感度を達成
するには連鎖反応メカニズムにもとづく光重合型が有利
であり、従って従来の高感度感光性樹脂の研究は光重合
型、特に光ラジカル重合型に関するものが多い。光重合
型については、高効率の光重合開始剤系が種々見出さ
れ、理想的な露光条件においてはかなり満足すべき感光
特性が得られるようになっている。しかしながら、光ラ
ジカル重合系組成は一般に、酸素(空気)が存在すると
著しく硬化が阻害され、十分な感度が得られないという
重大な弱点を有しており、この点が光重合型感光樹脂を
著しく使いにくいものとしている。この問題を回避する
ために、露光を真空中または不活性気体中で行なうか、
あるいは感光性樹脂表面に酸素遮断性でありかつ透明な
被覆を設ける等の手段がとられているが、これらの場合
操作が煩雑となること、表面に被覆を設ければ解像度が
悪化することなど種々の問題がある。酸素の影響を軽減
するような添加剤についても種々提案されているが、い
ずれも若干の効果はあるとしても不十分なものであり、
満足すべき効果を有するものは未だ見出されていない。
酸素の影響を被ることの少ない光硬化組成として、不
飽和基とチオール基の付加反応にもとづくいわゆるエン
・チオール組成が知られている。この組成も光重合型と
類似の連鎖反応にもとづくもので、高感度化の可能性を
有しているが、光重合系に比べ研究は少ない。この組成
においては光開始剤として、ベンゾフェノンなどの芳香
族ケトンが知られているが、この場合酸素の影響は少な
いとしても元来の感度が不十分であり、かつ可視域に殆
んど感光性を有していないためにレーザー用感光材料と
しては不適当である。
[発明が解決しようとする課題] 以上のように、酸素存在下においても可視光に対し高
い感光性を有する感光性樹脂組成、特に感光性平版印刷
版原版は未だに見出されておらず、開発が切望されてい
る。
本発明者は、酸素存在下における硬化性において有利
な点を有しながら研究の少ないエン・チオール系組成に
着目し、高感度化、感光域拡大につき検討を重ねた結
果、ある特定の化合物を光開始剤として使用した場合に
極めて好結果が得られることを見出し、本発明に到達し
たものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、下記成分を感光層の必須成分として含有す
ることを特徴とする感光性平版印刷版原版である。
(a)エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
合物、 (b)下記一般式(I)で表されるポリチオール化合
物、 R(SH) (I) (式中、Rはn価の有機残基であり、nは2〜6の整数
である。) (c)下記一般式(II)で表される鉄錯塩、 〔Cp−Fe+−Ar〕X- (II) (式中、Cpは未置換もしくは置換シクロペンタジエニル
基を表わし、Arは未置換もしくは置換芳香族炭化水素を
表わし、Xは酸残基を表わす。) 以下本発明について詳細に説明する。
本発明の感光性平版印刷版原版において、第一の必須
成分である(a)成分のエチレン性不飽和結合を少なく
とも2個有する化合物としては、本組成物中の他の成分
と相溶性を有するものであれば構造に特に制限はない
が、ビニル基あるいはアリル基をエーテル、エステル、
あるいはウレタン結合の形で含むもの、および(メタ)
アクリル酸誘導体の形のものが一般的である。(メタ)
アクリル酸誘導体は、エン・チオール系感光組成の成分
として従来殆んど使用されていないが、本発明の組成物
においては好適に使用することができる。分子量につい
ても特に制限はなく、モノマ状のものの他、オリゴマ、
プレポリマの形のものも用いることができる。本組成物
を皮膜状として用いる用途においては、不飽和基を側鎖
あるいは主鎖に有するポリマをバインダーとしての役割
を兼ねて含有させるのが特に好ましい。
かかる不飽和化合物の具体例としては、多価アルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル、例えばペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエンスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート等、エポキシ基を複数個有する化合物と(メ
タ)アクリル酸の付加反応物、多塩基酸のアリルエステ
ル例えばフタル酸ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル
等、(メタ)アクリル酸アリル(共)重合体、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸等の(共)重合体に(メタ)ア
クリル酸グリシジル、あるいはアリルグリシジルエーテ
ルを付加反応せしめたもの、水酸基を有する不飽和化合
物例えばアリルアルコール、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル等とジイソシアネートとの重付加により
得られる不飽和(ポリ)ウレタン、マレイン酸とジオー
ル類の重縮合反応により得られる不飽和ポリエステル等
が挙げられる。これらの物質は1種類を単独で使用して
もよいしまた2種以上を混合使用することもできる。
次に、第2の必須成分である(b)成分は、一般式
(I)で表わされるポリチオール化合物である。
R(SH) (I) ここでnは2〜6の整数であり、Rはn価の有機残基
を表わす。Rの構造については特に制限はなく、炭素−
炭素結合のほか、エステル結合、エーテル結合等を含ん
でいてもよいし、水酸基、ハロゲン等の置換基を有して
いてもよい。分子量等についても特に制限はないが、一
般には炭素原子数が2〜30の範囲のものが用いられ、ま
た本発明の光硬化性組成物を常温(0℃〜40℃までの範
囲)で実質的に非流動性の組成物として用いる場合に
は、大気圧下における沸点が約150℃以上であるものが
好ましい。
かかる化合物の例としては、ジ(2−メルカプトエチ
ル)エーテル、1,6−ヘキサンジチオール、エチレング
リコールジチオグリコレート、エチレングリコールジチ
オプロピオネート、1,4−ブタンジオールジチオプロピ
オネート、トリメチロールプロパントリス(チオグリコ
レート)、トリメチロールプロパントリス(β−チオプ
ロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チ
オグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス
(β−チオプロピオネート)等がある。これらの中で、
チオプロピオネート構造を有するものが特に好ましい。
第3の必須成分である(c)成分は、光開始剤として
作用する成分であり、本発明において著しい特徴をなす
成分である。(c)成分は、一般式(II)で表わされる
2価の鉄を含有する錯塩である。
式中、Cpはシクロペンタジェニル基を表わし、置換基
として炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜
8のアルケニル基を有していてもよい。Arは鉄原子に配
位結合した芳香族炭化水素を表わし、これは縮合環式の
ものであってもよく、また炭素原子数1〜12のアルキル
基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜
8のアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン、フェノキシ
基、フェニル基、炭素原子数2〜6のモノカルボン酸エ
ステル基、炭素原子数2〜5ののアルカノイル基、もし
くはベンゾイル基を有していてもよい。Arの例として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、クロルベ
ンゼン、アニソール、ビフェニル、ナフタレン、メチル
ナフタレン、ピレン等が挙げられる。Xは酸残基を表わ
し、好ましい例としてはハロゲン、ClO4、BF4、PF6、As
F6、SbF6が挙げられる。
かかる錯塩は元来エポキシ樹脂等の光カチオン重合開
始剤として提案された物質であり(J.Rad.Curing,Oct.1
986,p.26)、 X=PF6の構造のものが、チバガイギー社より“IRGACUR
E"261なる商品名で販売されている。本発明の目的には
この物質が好ましく用いられる。
上記化合物は、前述の通り光カチオン重合開始剤とし
て開発されたものであるが、本発明者はこの物質が光ラ
ジカル開始剤としても有効であり、ラジカル連鎖機構に
もとづくエン・チオール系の硬化反応を極めて効率よく
開始させることを見出した。本化合物は紫外域から波長
500nmの可視域に及ぶ広範囲の感光波長域を有してお
り、種々の光源に対して良好な感光性を示す。また本開
始剤の顕著な特徴は、他の光増感剤により高効率の増感
が可能なことである。従って、適当な光増感剤の併用は
極めて効果的である。(c)の化合物単独で使用しても
良好な感光特性を得ることができるが、増感剤を併用す
れば更に感度を大幅に向上させることができ、また増感
剤の選択により感光波長域を紫外域から波長約700nmま
での可視域全域にわたって任意に設定することができ
る。
増感剤として好ましいものは、芳香族カルボニル化合
物、あるいはキサンテン系、チオキサンテン系、チアジ
ン系、アクリジン系、オキサジン系、シアニン系、メロ
シアニン系などの染料類であり、例えばミヒラーケト
ン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
ベンズアンスロン、チオキサントン、エオシンY、エリ
スロシン、ローダミンB、ローダミン6G、メチレンブル
ー、ナイルブルー、アクリジンエロー、アクリジンオレ
ンジなどが挙げられる。ローダミン、エオシンなどの赤
色染料を使用した場合は波長500nm付近の青〜緑色光に
対し良好な感光性が付与されるので、例えばアルゴンレ
ーザー(発振波長488および514.5nm)による画像形成が
可能となり、またナイルブルー等の青色染料を使用した
場合は波長600〜700nmの赤色光に対し良好な感光性が付
与され、例えばヘリウム・ネオンレーザー(発振波長63
3nm)による画像形成が可能となる。
本発明の感光性平版印刷版原版は成分(a)の不飽和
基と成分(b)のチオール基の付加反応に基づくいわゆ
るエン−チオール組成であるため、成分(a)と成分
(b)の比率は、一般には不飽和基とチオール基が当量
となるような割合の近傍が用いられるが、これは厳格な
ものではなく、両者のモル比4:1ないし1:4の範囲ならば
特に支障はない。(a)成分として例えば(メタ)アク
リロイル基のような単独でラジカル重合しやすい不飽和
基を有するものを使用する場合は、チオールとの付加反
応と並行して不飽和基のみによる重合硬化反応も起るの
で、この場合は(a):(b)=100:1程度まで(a)
成分を過剰に使用することもできる。
光開始剤成分(c)の量は、特に限定されないが、本
発明の効果を特に顕著に発揮させるためには、好ましく
は組成物全体に対し0.05%〜20重量%、更に好ましくは
0.1〜10重量%の範囲で配合するのがよい。(c)成分
の量が前記の範囲より少ない場合は、活性光に照射され
た場合に硬化反応を開始させるラジカルの生成量が僅少
となるために組成物の光硬化性は著しく低下し、また前
記範囲を越える過大量を使用した場合も有効光の遮蔽等
の影響により感光性は低下する。
以上の成分の他に更に光増感剤を併用する場合、光増
感剤の好ましい添加量は、光増感剤の種類により種々異
なるが、一般に組成物全体に対し0.05〜5重量%の範囲
である。
本発明の感光性平版印刷版原版は、以上の成分の他に
保存安定剤を添加することが好ましい。本発明の組成物
は一般に保存安定性が不十分であり、安定剤を添加しな
い場合は暗所においても不溶化、あるいは感度変化が起
り易い。安定剤としては酸類、ならびにラジカル禁止剤
類が有効であるが、特に好ましいものは酸類であり、そ
の例としては例えば燐酸、酢酸、蟻酸、プロピオン酸、
グリコール酸、乳酸、安息香酸、蓚酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などが
挙げられる。これらの中で好ましいものはカルボン酸、
特に多塩基カルボン酸であり、中でもマロン酸が好まし
い。安定剤としての酸の好ましい添加量は、酸の種類、
および成分(a)、(b)の種類によって異なるが、一
般に組成物全体に対し0.1〜50重量%、より好ましくは
0.5〜20重量%の範囲である。添加量が前記範囲より少
ない場合は安定化効果が不十分となり、また前記範囲を
越える過大量を使用した場合も逆に硬化反応を促進し、
安定性をむしろ悪化させる場合がある。
本発明の感光性平版印刷版原版は、上述の各成分の他
に、皮膜形成能を付与するために、前述の各成分と相溶
性があり、かつ皮膜形成能を有する有機高分子物質をバ
インダーとして含有させることができる。PS版、フオト
レジスト等多くの用途には、かかるバインダー物質を併
用し光硬化性組成物に皮膜形成能を付与するのが好まし
い。
かかる高分子物質としては、溶剤に可溶であり、かつ
組成物各成分と相溶性を有するものであればどのような
ものでもよいが、特に好ましいものは水、あるいはアル
カリ、酸等の水溶液に可溶であり、従って水性現像液で
の現像を可能とするような高分子物質である。かかる重
合体の例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等
の不飽和カルボン酸を一成分とする共重合体、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、共重合ナイロ
ン、アルカリ可溶性ノボラック樹脂などがある。特に高
い感光性を得るためには、側鎖あるいは主鎖に不飽和基
を有する重合体を使用するのが好ましい。その場合、こ
の重合体を(a)成分とみなすことができる。このよう
な重合体の例については、既に(a)成分の説明の項で
述べた通りであるが、特に(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸等の共重合体に、カルボキシル基に対し当量以下の
量の(メタ)アクリル酸グリシジルを付加させたものは
感光性、水現像性ともに優れ、好ましいものである。
本発明の感光性平版印刷版原版には、その他必要に応
じて熱重合防止剤、接着改善剤、可塑剤、充填材等種々
の添加剤を加えることができる。
本発明の光硬化性組成物は印刷版、フォトレジスト、
塗料、印刷インキ、接着剤等極めて広汎な用途を有して
いるが、特に有用な用途は平版印刷用の刷版材料、フォ
トレジスト等の感光性画像形成材料である。これらの用
途においては、本発明の光硬化性組成物は溶剤に溶解し
て溶液となし、それを支持体上に公知の方法により塗
布、乾燥して被膜状として用いるのが一般的である。
ここに用いられる支持体としては、一般に著しい寸法
変化を起さない平面状の材料が用いられ、その例として
はアルミニウム、銅、亜鉛、鉄等の金属、ポリエステ
ル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン
等の高分子物質、ガラス、硅素、酸化硅素、セラミック
等を挙げることができる。これらの材料の薄膜を2種以
上積層し、あるいはある材料の表面に蒸着等の手段によ
り他種材料の薄膜を形成した材料等も用いることができ
る。また、上述のごとき支持体の表面に砂目立、電解エ
ッチング、化学エッチング、電解酸化、コロナ放電等の
処理を施して使用することもできるし、接着剤層、ハレ
ーション防止層等の被覆を設けることもできる。
また、インキ反撥性のシリコーンゴム層を被覆した支
持体を用い(あるいは本発明の感光性組成物の塗膜上に
シリコーンゴム層を被覆し)ネガ型(あるいはポジ型)
の水なし平版印刷版を作製することも可能である。
本発明の感光性平版印刷版原版は酸素存在下において
も良好な硬化性を示すことが大きな特徴であり、そのま
まで実用上十分な高感度を示すが、酸素を遮断すれば更
に著しい高感度が得られる。酸素を遮断する方法として
は、露光を真空中、あるいは窒素、炭酸ガス等の不活性
ガス雰囲気中で行なう方法、ポリビニルアルコール等の
酸素遮断性かつ可溶性の重合体の溶液を感光性組成物被
膜上に塗布、乾燥する方法、およびポリエステル、ポリ
ビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン等の透明かつ酸
素遮断性のプラスチックフィルムを感光性被膜表面に密
着させる方法がある。なおドライフィルムレジストとし
て用いる場合は、支持体フィルムが酸素遮断層として作
用するため、比較的厚い感光樹脂膜厚が用いられるにも
かかわらず、著しく高い感度が得られる。
本発明の感光性平版印刷版原版による画像形成材料は
通常の写真的方法、すなわちネガフィルムを密着して露
光するか、あるいは投影露光等の方法、あるいはレーザ
ー光線による走査露光等の方法で画像状に露光後、感光
層を溶解する溶媒で未露光部を溶解除去することにより
画像を形成させることができる。得られる画像は良好な
インキ着肉性や耐酸性等を有しているため印刷版やレジ
ストとして好適に使用することができる。
以下実施例および比較例に基づいて本発明を説明す
る。なお、ここで「部」とあるのはいずれも重量部であ
る。また、実施例および比較例における操作は、すべて
暗室において赤色光の下で行なった。
(バインダー用重合体の合成) (A)スチレン30部、アクリル酸エチル30部、メタクリ
ル酸40部、エチルアルコール50部、メチルエチルケトン
50部を混合し、アゾビスイソブチロニトリル1部を加
え、撹拌下に80℃で8時間反応させた。得られた重合体
溶液はそのまま(重合体を分離することなく)組成物調
製に使用した。
(B)(A)と全く同様にして重合反応を行なった後、
得られた重合体溶液をエチルアルコール、メチルエチル
ケトン各100部で希釈し、これにメタクリル酸グリシジ
ル40部およびピリジン1部を加え、強く撹拌しながら75
℃で8時間反応させた。得られた溶液はそのまま(重合
体を分離することなく)組成物調製に使用した。
(C)メタクリル酸アリル20部、メタクリル酸メチル20
部、メタクリル酸50部、エチルアルコール100部、メチ
ルエチルケトン100部を混合し、アソビスイソブチロニ
トリル1部を加え、強く撹拌しながら80℃で4時間反応
させた。得られた重合体溶液はそのままで組成物調製に
使用した。
実施例1〜8、比較例1〜2 バインダー用重合体(B)100部(固形分として)お
よびチオール、光開始剤、光増感剤、安定剤の各成分を
エチルアルコール/メチルエチルケトン混合液(1/1)
に溶解して固形分濃度約15%の溶液を調製し、これを砂
目立後、メタ硅酸ナトリウム水溶液で表面処理したアル
ミニウム板にワイヤーバーコーターを用いて乾燥後の塗
膜厚さが約5μmとなるように塗布し、電熱通風乾燥機
中80℃で2分間乾燥してPS版を作製した。
得られたPS版の上に、21段ステップタブレット(Stou
ffer社製)およびテストチャートネガフィルムをのせ、
次の条件で露光し感光特性を調べた。一部の試料につい
ては、50℃電熱乾燥器中に2週間保存した後の感光特性
も試験した。
(1) 3Kw超高圧水銀灯(オーク製作所(株)製“ジ
ェットライト"3300)で、1mの距離から1秒、あるいは
5秒間露光する。
(2) 60Wのタングステンランプで、25cmの距離から
5秒間露光する。
(3) 波長488nmおよび514.5nmの可視光を主として放
出するアルゴンレーザー光ビーム(スポット径50μm)
で、版面における光量10mW、走査速度150m/秒、走査線
密度90本/mmの条件で走査露光する。
以上のように露光を行なった後、1%炭酸ナトリウム
水溶液により現像した。感度は表1に示した通りであ
る。本発明の組成にもとづくものはいずれも良好な感度
を示し、かつ画像再現性も良好であった。特に光増感剤
を併用した場合は更に著しい高感度を示している。また
増感剤として染料を使用した場合(実施例4〜8)は、
可視光に対して優れた感光性が得られている。保存安定
性は、安定剤を添加しない場合は不十分であるが、安定
剤として酸を添加した場合は極めて良好である。
なお光開始剤として従来知られている芳香族カルボニ
ル化合物のみを用いた場合(比較例1、2)は、本発明
の組成に比べ感光性は著しく劣っている。
実施例9 バインダー用重合体(A)50部(固形分として)、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学
(株)製“A−TMM−3")25部、TMTP25部、“イルガキ
ュア"261 2部、ローダミン6G 1部、マロン酸 2部
をエチルアルコールに溶解して固形分濃度約15%の溶液
を調製し、実施例1〜8の場合と同様にしてPS版を作製
した。
得られたPS版を、実施例1〜8における(2)の露光
条件で露光し、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。
ステップタブレット硬化段数は6であった。
実施例10 バインダー用重合体(C)100部(固形分として)、B
DTP20部、“イルガキュア"261)2部、ローダミン6G
1部をエチルアルコールに溶解し固形分濃度約15%の溶
液を調製した。実施例1〜8と同様にしてPS版を作製
し、露光条件(2)で露光し、1%炭酸ナトリウム水溶
液で現像した。ステップタブレット硬化段数は5であっ
た。
比較例3 実施例9に於いて、チオール成分(TMPT)を使用せず
その代わりにペンタエリスリトールトリアクリレートを
50部に増量し、マロン酸を除いた組成で同様にしてPS版
を作製した。
このPS版を、実施例1〜8に於ける(2)の露光条件
で露光し、現像したところ全く感光しておらず、画像は
得られなかった。なお、このPS版の感光層表面に厚さ9
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ
(株)製“ルミラー”)を密着させ、フィルムの上から
同一条件で露光し、フィルム剥離、現像を行ったとこ
ろ、感光しておりステップタブレットの硬化段数は4で
あった。
すなわち、反応成分にチオール成分を含有せずエチレ
ン性不飽和化合物のみからなる光重合性感光層組成で
は、酸素遮断下にはかなりの感度を示すものの、酸素存
在下に於いては極めて感度が劣ることが分かる。
[発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の感光性平版印刷版原版
は酸素の存在下においても紫外ないし可視光に対し極め
て高い感光性を示し、特にレーザー走査露光用などの長
波長光に高感度を要求される印刷版やフォトレジスト等
の用途に対し極めて有用である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分を感光層の必須成分として含有す
    ることを特徴とする感光性平版印刷版原版。 (a)エチレン性不飽和結合を少なくとも2個有する化
    合物、 (b)下記一般式(I)で表されるポリチオール化合
    物、 R(SH) (I) (式中、Rはn価の有機残基であり、nは2〜6の整数
    である。) (c)下記一般式(II)で表される鉄錯塩、 〔Cp−Fe+−Ar〕X- (II) (式中、Cpは未置換もしくは置換シクロペンタジエニル
    基を表わし、Arは未置換もしくは置換芳香族炭化水素を
    表わし、Xは酸残基を表わす。)
  2. 【請求項2】さらに増感剤を含有してなる請求項1記載
    の感光性平版印刷版原版。
  3. 【請求項3】さらに安定剤を含有してなる請求項1また
    は2記載の感光性平版印刷版原版。
  4. 【請求項4】増感剤が、芳香族カルボニル化合物、ある
    いはキサンテン系、チオキサンテン系、アクリジン系、
    オキサジン系、チアジン系、シアニン系、およびメロシ
    アニン系から選ばれる1種以上の染料である請求項2記
    載の感光性平版印刷版原版。
  5. 【請求項5】安定剤が酸であることを特徴とする請求項
    3記載の感光性平版印刷版原版。
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