JP2657256B2 - 機能性ポリペプチド - Google Patents

機能性ポリペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規ポリペプチドに関し、更に詳しくはヒ
トフィブロネクチンのC末端側フィブリン結合ドメイン
ペプチドとフィブロネクチンの細胞接着ドメインペプチ
ドの両方を含有する新規な機能性ポリペプチド、並びに
それらをコードする核酸、及びそのDNAを用いた遺伝子
工学的な製造方法に関する。
〔従来の技術〕
フィブロネクチン(以下、FNと表示する)は血漿や細
胞外マトリックスに存在する糖タンパク質で、多彩な機
能を持つことが知られている〔アニュアル レビュー
オブ バイオケミストリー(Annual Review of Biochem
istry)、第57巻、第375〜413頁(1988)〕。天然のFN
を創傷治癒、点眼薬等の医薬品や化粧品に利用する試み
がなさているが、血液から採取するために供給に制限が
あること、コスト高であること、また、病原性の細菌や
ウイルス等による汚染の可能性があるなどの理由によ
り、実用化されていない。また、天然のFNの機能ドメイ
ンを取出して利用することも同様の理由から実用化され
ていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
FNにはフィブリンに接合する領域(フィブリン結合ド
メイン)が2か所存在し、一方の領域はアミノ(N)末
端にあり、もう一方の領域はカルボキシ(C)末端にあ
る。フィブリン結合ドメインペプチドは、血小板とフィ
ブリンの結合を阻止することによる血液凝固阻止剤とし
ての用途が考えられる。逆に、細胞接着活性とフィブリ
ン結合活性の両方の機能を持つペプチドは、血小板とフ
ィブリンの結合を促進し、創傷治癒効果を高めることが
期待できる。更に、最近の知見から、FNのC末端側フィ
ブリン結合ドメインがインシュリン結合活性を有するこ
とが明らかにされ(第46回日本癌学会総会記事、第181
頁)、細胞接着活性とインシュリン結合活性の両方の機
能を有するポリペプチドは、ドラッグデリバリーシステ
ムとしての用途も考えられる。
本発明者らは、FNの細胞接着活性とフィブリン結合活
性とを合せ持つ機能性ポリペプチドを創製し、その遺伝
子工学的製造方法を開発して特許出願した(特開平1-26
1398号)。しかしながら、そこでの宿主大腸菌菌体内で
の目的ポリペプチドの発現量は少なく、生産方法として
は不充分であった。
本発明の目的は、FNの細胞接着活性とフィブリン結合
活性の両機能を合せ持つ新規な機能性ポリペプチド、及
びその有利な製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は機能性ポ
リペプチドであって細胞接着活性とフィブリン結合活性
とを合せ持つ新規なポリペプチドに関する。
本発明の第2の発明は、第1の発明の機能性ポリペプ
チドをコードする核酸に関する。
また本発明の第3の発明は、上記第1の発明の機能性
ポリペプチドをコードするDNAを含有せしめた組換え体
プラスミドに関する。
本発明の第4の発明は、第3の発明の組換え体プラス
ミドを導入せしめた形質転換体に関する。
更に、本発明の第5の発明は、第4の発明の形質転換
体を培養し、該培養物より第1の発明のポリペプチドを
採取することを特徴とするこれら機能性をポリペプチド
の製造方法に関する。
本発明者らは、ヒトFNの細胞接着活性とフィブリン結
合活性を兼ね備えた新規なポリペプチドの構築及びその
製造方法について研究し、FNの細胞接着ドメイン(Ala
1235-Gln1516,282アミノ酸残基、又はIle1410-Gln1516,
107アミノ酸残基)とC末端側フィブリン結合ドメイン
(Asn2133-Glu2324,192アミノ酸残基)とが直接結合し
た形の、細胞接着活性及びフィブリン結合活性を合せ持
つ機能性ポリペプチドの遺伝子工学的製造法を開発し
て、既に特許出願した(特開平1-261398号)。しかしな
がら、そこでの発現量は必ずしも多くはなかった。な
お、本明細書において、アミノ酸に付された肩数字は、
EMBLデータバンク(EMBL DATA BANK)中のFNのcDNA配列
を翻訳して得られるアミノ酸配列に付されたN末からの
アミノ酸残基数を示す。
本発明者らは更に研究を進め、フィブリン結合活性は
C末端側フィブリン結合ドメインに存在するI型類似配
列部分(Cys2144-Gly2275、132アミノ酸残基)が有れば
十分であり、しかも連続して3個存在しているこの類似
配列の内の2個(Cys2189-Gly2275、87アミノ酸残
基)、あるいは1個(Cys2144-Trp2188、45アミノ酸残
基)だけでもほぼ等しいフィブリン結合活性を有するこ
とを明らかにした。更にその過程で、C末端側のアミノ
酸配列(Gly2276-Glu2324、49アミノ酸残基)を欠失さ
せることにより、大腸菌菌体内での発現量が著しく増大
することを見出した。本発明は以上の知見に基づいて達
成された。
以下、本発明を具体的に説明する。
ヒトFNのタンパク質の一次構造については、ジ エン
ボ ジャーナル(The EMBO Journal)、第4巻、第1755
〜1759頁(1985)に記載されている。また、その細胞接
着ドメイン及びC末端側フィブリン結合ドメインをコー
ドするcDNAクローン(pLF2、pLF3、pLF4及びpLF5)につ
いてはバイオケミストリー(Biochemistry)、第25巻、
第4936〜4941頁(1986)に記載されている。本発明者ら
は、pLF5から、細胞接着ドメインに対するcDNA断片を取
出し、これを発現ベクターに接続して大腸菌に導入する
ことにより、細胞接着活性ポリペプチド及びその製造方
法を開発し特許出願した(特願昭63-31820号)。本発明
で必要とされる細胞接着ドメインのcDNAは、特願昭63-3
1820号明細書に記載されている組換え体プラスミドpTF7
021を用いることができる。pTF7021はFNのPro1239-Met
1517(297アミノ酸残基)を発現するプラスミドであ
る。pTF7021の翻訳領域のC末端の終止コドンの直前に
クローニングサイト、たとえばNcoIサイトを導入するこ
とにより、細胞接着ドメインのcDNAと他のドメインのcD
NAを連結させることができる。
本発明による新規な機能性ポリペプチドは、下記一般
式I: C277-(W)k-(X)l-(Y)m-(Z)n…〔I〕 〔式中C277は、ヒトフィブロネクチンの細胞接着ドメイ
ンのPro1239-Ser1515に相当する277アミノ酸ペプチド残
基を示し、下記式II: で表される配列を有し、Wはメチオニル・アラニン残基
(Met-Ala)を示し、Xはヒトフィブロネクチンのペプ
チド残基で、Asn2133-Ser2143に相当する11アミノ酸ペ
プチド残基を示し、 下記式III: で表される配列を有し、YはヒトフィブロネクチンのC
末端側フィブリン結合ドメインのCys2144-Trp2188に相
当する45アミノ酸ペプチド残基を表し、下記式IV: で表される配列を有し、ZはヒトフィブロネクチンのC
末端側フィブリン結合ドメインのCys2189-Gly2275に相
当する87アミノ酸ペプチド残基を表し、下記式V: で表される配列を有し、k、l、m、及びnはそれぞれ
1又は零の数を示すが、ただしm及びnの少なくとも一
方は1である〕で表されることを特徴とする機能性ポリ
ペプチドである。
C末端側フィブリン結合ドメインについてはトリプシ
ン、サーモライシン、プラスミン等によって分解されて
得られて断片が報告されており〔フィブロネクチン、D.
F.モシャー(D.F.Mosher)編、アカデミック プレス
インク社刊、第73頁(1988)〕、その大きさは20kDから
34kDに及んでいる。このドメインの詳しい特定はなされ
ていないが、一般的には約44アミノ酸からなるI型類似
配列を3個と、その前後にそれらとは相同性の無い隣接
配列とを含む断片が知られている。本発明の前記式Iに
記載されているXはI型類似配列の上流の隣接配列の一
部に相当し、YはI型類似配列の1番目の配列に相当
し、また、ZはI型類似配列の2及び3番目の配列に相
当する。C末端側フィブリン結合ドメインをコードする
cDNAは、pLF2435から取出すことができる。pLF2435は、
pLF2、pLF3、pLF4及びpLF5から再構築されたプラスミド
で〔バイオケミストリー、第25巻、第4936〜4941頁(19
86)〕、FNのフィブリン結合ドメインをコードするcDNA
を含んでいる。pLF2435から必要なcDNA断片を制限酵素
で切出し、5′側に開始コドンを含む合成DNAをDNAリガ
ーゼで連結した後、適当な発現ベクターに接続すること
により、I型類似配列を1個又は2個又は3個含む配列
を有するペプチドをコードするプラスミドを得ることが
できる(第1図〜第4図参照)。
すなわち第1図は、前記式IのW−X−Y−Zをコー
ドするプラスミドpFD705を、第2図はW−Yをコードす
るプラスミドpFD805を、第3図はW−Zをコードするプ
ラスミドpFD1105をそれぞれ構築するための工程図であ
り、第4図は、前記式IのW−Y−Zをコードするプラ
スミドpFD905、及びW−X−Yをコードするプラスミド
pFD1005をそれぞれ構築するための工程図である。
発現ベクターとしては、既存のものはすべて利用する
ことができるが、たとえばpUC118N/pUC119N〔フェブス
レターズ(FEBS Letters)、第223巻、第174〜180頁
(1987)〕、及びその誘導体を用いることにより好結果
を得ることができる。これらのプラスミドを大腸菌に導
入し、適当な条件下に培養することにより、C末端側フ
ィブリン結合ドメインポリペプチドを発現させ、その性
質を調べることができる。次いで、これらのプラスミド
からcDNA断片を取出し、前記pTF7021から誘導されたプ
ラスミド(pTF7520)の翻訳領域の3′末端NcoIサイト
に接続することにより、FNの細胞培養ドメインはC末端
側フィブリン結合ドメインとが連結したポリペプチドを
発現する組換え体プラスミドが得られる(第5図〜第7
図参照)。すなわち第5図は、C277‐W−Yをコードす
るpCF106、及びC277‐W−Y−ZをコードするpCF206を
それぞれ構築するための工程図である。また、第6図は
C277‐W−X−YをコードするpCF306、及びC277‐W−
X−Y−ZをコードするpCF406を、第7図はC277‐W−
ZをコードするpCF506をそれぞれ構築するための工程図
である。
前記プラスミドにおける連結部には、NcoIサイトに由
来するメチオニル・アラニン残基(前記I式においてW
と表記)がリンカーとして含まれる。リンカーの有無
は、本発明の効果を左右するものではないが、必要とあ
れば部位特異的変異の手法により、容易に除去すること
ができる。
得られたプラスミドを大腸菌に導入し、適当な条件下
に培養することにより、目的プラスミドが大腸菌に蓄積
される。発現の確認にはイムノブロッティングが用いら
れる。組換え大腸菌の全菌体タンパク質をSDS−ポリア
クリルアミド電気泳動で分離した後、泳動パターンをニ
トロセルロース膜に移し取る。FNの細胞接着ドメインを
認識するモノクローナル抗体(FN12-8、宝酒造)及び/
又はFNのC末端側フィブリン結合ドメインを認識するモ
ノクローナル抗体(HFN-11F6、セロテック社)で検出さ
れるバンドが目的のポリペプチドである。
目的ポリペプチドは、大腸菌菌体内で不溶化し、いわ
ゆる封入体を形成する。このため、目的ポリペプチドの
精製は、例えば次のように行う。
組換え大腸菌をL−ブロスなどの培地に培養し、集菌
した後、超音波処理により菌体破砕液を得、これを遠心
分離して目的ポリペプチドを含む封入体の沈殿を得る。
この沈殿を種々の界面活性剤〔例えばトリトン(Trito
n)X-100等〕を含む緩衝液に懸濁、遠心分離を繰返こと
により、沈殿を洗浄する。この沈殿を尿素及びジチオス
レイトールを含む緩衝液に溶解する。次いでこの可溶化
液を透析法等による方法でリホールディングし、DEAEイ
オン交換体のカラムクロマトグラフィーを行う。以上の
操作により、目的のポリペプチドを精製することができ
る。
得られたポリペプチドは、BHKやNRK細胞に対する細胞
接着活性の測定、フィブリン結合活性の測定及びインシ
ュリン結合活性の測定に用いられる。細胞接着活性の測
定は、例えばルオスラティ(Ruoslahti)等の方法〔メ
ソッズイン エンザイモロジー(Methods in Enzymolog
y)、第82巻、第803〜831頁(1981)〕に準じて行う。
すなわち、試料をコードした後、BSAでブロッキングし
たマイクロタイタープレートに、BHK又はNRK細胞の懸濁
液を添加し、37℃で約1時間インキュベートした後、未
吸着の細胞を洗浄した後、ホルマリン固定し、伸展した
細胞の割合を顕微鏡下に測定することにより、細胞接着
の強さを測定することができる。一方、フィブリン結合
活性については、ヒトフィブリンをAF−トレシルトヨパ
ール650(東ソー)などのアフィニティークロマトグラ
フィー用活性化担体に結合させることにより調製した、
フィブリン固定化カラムに、一定量の試料を吸着させ、
アルギニン溶液にて溶出し、本カラムを素通りした試料
量、及び本カラムから溶出された試料量を比較すること
によりフィブリンへの結合能力を示すことができる。イ
ンシュリン結合活性は、イムノブロッティングの手法に
準拠して行うことができる。すなわち、試料をSDS-PAGE
で分離した後、ニトロセルロースフィルターに移し取
り、酵素標識したインシュリンを作用させる。フィルタ
ー洗浄後、結合したインシュリンを酵素活性により判定
することができる。
以上の測定により、得られたポリペプチドが、BHKやN
RK細胞に対して強い細胞接着活性を示すことや、フィブ
リンやインシュリンに対しても強い親和性を示すことが
証明される。
〔実施例〕
以下、本発明を参考例及び実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
参考例1 FNのC末端側フィブリン結合ドメインAsn2133-Gly
2275(143アミノ酸残基、以下F-143と略称する)をコー
ドするcDNA断片のクローニング(第1図参照) (1−1)合成DNAアダプターの調製 C末端側フィブリン結合ドメインに存在するI型繰返
し配列及びその上流に隣接する11アミノ酸配列をベクタ
ーに接続するための3′側のアダプター(鎖長29及び3
7、第1図参照)をアプライドバイオシステムズ社のDNA
合成機を用いて合成した。300pmolの鎖長29のものの
5′末端をリン酸化した後、アニーリング操作により、
2重鎖とした。
(1−2)NcoI〜HindIII断片の調製 FNのF-143をコードするcDNA断片を含む5.9kbのプラス
ミドpLF2435〔バイオケミストリー第25巻、第4936〜494
1頁(1986)〕100μgをSau3AIで分解し、アガロースゲ
ル電気泳動にかけ、0.96kbの断片を回収した。この断片
を更にHincIIとHaeIIで切断し、アガロースゲル電気泳
動にかけることにより、405bの断片を回収した。この断
片2μgと150pmolのNcoIリンカー〔宝酒造(株)、d
(pA−G−C−C−A−T−G−G−C−T)〕及び
(1−1)で得た3′側アダプター150pmolをT4 DNAリ
ガーゼ用バッファアー、0.5mMATP、10mMDTT、300ユニッ
トのT4 DNAリガーゼを含む125μlの反応液中、15℃、
一夜インキュベートした。反応液を70℃、10分インキュ
ベートした後、T4ポリヌクレオチドキナーゼを添加し37
℃、30分インキュベートして3′側アダプターの鎖長37
のものの5′末端をリン酸化した。この反応液をフェノ
ール・クロロホルム抽出した後、エタノール沈殿してDN
Aを回収し、次いでこのDNAをNcoI及びHindIIIで分解
し、アガロースゲル電気泳動にかけ、0.44kbのNcoI〜Hi
ndIII断片約1μgを回収した。
(1−3)pUC119NTの構築 分泌型発現ベクターpINIII-ompA1〔ジ エンボ ジャ
ーナル、第3巻、第2437〜2442頁(1984)〕2μgをHi
ndIII及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動にか
け、1ppターミネーター配列を含む0.95kbのHindIII-Sal
I断片を回収した。この断片0.75μgを予めHindIII及び
SalIで分解して脱リン酸したプラスミドpUC119N0.5μg
と共にT4 DNAリガーゼ用バッファー、0.5mMATP、10mMDT
T及び2.8ユニットのT4 DNAリガーゼを含む20μlの反応
液中、16℃、一夜インキュベートした。反応液2μlを
用いて大腸菌JM109を形質転換し、1ppターミネータ配列
を持つプラスミドを得、pUC119NTと命名した。
なお、pUC119Nは、市販のpUC119ベクター〔宝酒造
(株)販売〕の翻訳開始コドン部位にNcoIサイトを導入
し、更にリボソーム結合部位と開始コドンの距離を8塩
基にしたものである。
(1−4)NcoI〜HindIII断片のpUC119NTへのクローニ
ング (1−3)で得たプラスミドpUC119NT1μgをNcoI及
びHindIIIで分解後、脱リン酸した。このプラスミド0.5
μgを(1−2)で得たNcoI〜HindIII断片0.2μgと共
にT4 DNAリガーゼ用バッファー、0.5mMATP、10mMDTT及
び5ユニットのT4 DNAリガーゼを含む50μlの反応液
中、16℃、5時間インキュベートした。この反応液2μ
lを大腸菌JM109の形質転換に使用した。
(1−5)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (1−4)で得た反応後2μlを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体中6クローンに
ついてプラスミドの分析を行った。すなわち、ラピッド
法で調製したプラスミドをNcoI及びHindIIIで分解し、
アガロースゲル電気泳動にかけ、予想されるNcoI〜Hind
III断片(0.44kb)のバンドの生成を調べた。その結
果、1クローンに目的のバンドの生成が認められた。ま
た、ダイデオキシ法により、組込まれたcDNA断片領域の
塩基配列を決定し、目的の配列を含むことを確認した。
この組換え体プラスミドをpFD705と命名し、また、この
プラスミドを保持する大腸菌JM109をEscherichia coli
JM109/pFD705と表示した。
(1−6)組換え体からのペプチドの精製 (1−5)で得たEscherichia coli JM109/pFD705を5
0μg/mlのアンピシリンを添加した5mlのL−ブロスを含
む試験管で37℃、一夜振とう培養した。これを500mlの
同培地を含む2lの三角フラスコ2本に接種し、100rpmで
培養を続けた。660nmの吸光度が0.3の時点でIPTG(イソ
プロピル−β−D−チオガラクトシド)を2mMになるよ
うに添加し、16時間後に集菌した。菌体の一部を用いて
イムノブロッティングを行った。すなわち、全菌体タン
パク質をSDS-PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)
で分離し、泳動パターンをニトロセルロースメンブラン
に転写した後、FNのフィブリン結合ドメインを特異的に
認識するモノクローナル抗体〔HFN-11F6、セロテック
(Serotec)社販売〕を作用させ、次いでパーオキシダ
ーゼ標識第2抗体を作用させた。結合した第2抗体のパ
ーオキシダーゼ活性を4−クロロ−1−ナフトールと過
酸化水素の存在下で発色させ、16.5kD付近に目的のペプ
チドが生産されていることを確認した。次に、全菌体ペ
レット(湿重量4.4g)を緩衝液〔50mMトリス(Tris)‐
HCl,pH8.0、25%ショ糖、1mMEDTA〕21mlに懸濁し、2mg/
mlリゾチーム溶液を1ml添加した。0℃、30分放置後、
超音波処理することにより菌体を破砕した。この菌体破
砕液に、1MMgCl2を66μl、1MMnCl2を22μl及び60,000
ユニット/mlデオキシリボヌクレアーゼI(DNase I)を
55μlそれぞれ添加し、37℃、30分インキュベートし
た。次いで、0.2M NaCl、1%デオキシコール酸、1%
ノニデットP-40を含む20mMトリス−HCl,pH7.5緩衝液4.4
mlを添加し、12,000rpmで10分間遠心分離し、上澄みを
捨てた。沈殿を緩衝液(50mMトリス−HCl,pH8.0、10-mM
EDTA、100mM NaCl、0.5%トリトンX-100)22mlに懸濁
し、14,000rpmで10分間遠心分離し上澄みを捨てた。こ
の沈殿を次いで20%エチレングリコール水溶液22mlに懸
濁し、14,000rpmで10分間遠心分離した。得られた沈殿
を更に2%ノニデットP-40水溶液22mlに懸濁し、14,000
rpmで10分間遠心分離し上澄みを捨てることにより精製
された封入体0.5g(湿重量)のペレットを得た。この封
入体を20mMトリス−HCl,pH8.3、50mMDTT、7M尿素液10ml
に溶解した。不溶物を遠心分離により除去した後、可溶
化液を1mMEDTA、5M尿素、5mMDTTを含む20mMトリス−HC
l,pH8.3緩衝液で平衝化したセファクリル(Sephacryl)
S-100HR(ファルマシア社製)750mlを含むカラムを用い
てゲルろ過クロマトグラフィーを行った。同一緩衝液で
溶出、分画し、各分画液の一部をSDS-PAGEにかけ、目的
画分を90ml集めた。この画分を1mM酸化型グルタチオン
を含む20mMトリス−HCl,pH9.0緩衝液中で4℃、二昼夜
透析することにより、タンパクのリホールディングを行
った。この透析内液を引続き蒸留水中で透析することに
より脱塩し、凍結乾燥して、電気泳動的に単一なペプチ
ドを21.5mg得た。アプライドバイオシステムズ社のペプ
チドシーケンサー477A/120Aを用いて、本ペプチドのN
末端からのアミノ酸配列を調べたところ、Ala-Asn-Glu-
Gly-Leu-Asnの配列が認められ、F-143のN末端にAlaが
付加したN末配列と一致した。
参考例2 FNのC末端側フィブリン結合ドメイン Cys2144-Trp2188(45アミノ酸残基、以下F-45と略称す
る)をコードするcDNA断片のクローニング(第2図参
照) (2−1)合成DNAアダプターの調製 C末端側フィブリン結合ドメインに存在するI型繰返
し配列をベクターに接続するための5′側のアダプター
(鎖長11mer#1及び#2、第2図参照)及び3′側の
アダプター(鎖長13mer#1及び#2、第2図参照)を
アプライドバイオシステムズ社のDNA合成機を用いて合
成した。300pmolの11mer#2の5′末端及び300pmolの1
3mer#1の5′末端をリン酸化した後、それぞれ対応す
るもう一方の合成DNA等量を加えてアニーリング操作に
より、2重鎖とした。
(2−2)NcoI〜HindIII断片の調製 (1−2)で得たpLF2435のSau3AI断片(0.96kb断
片)を更にFokIとXbaIで断片し、アガロースゲル電気泳
動にかけることにより、120bpの断片を回収した。この
断片2μgと150pmolの5′側アダプター及び150pmolの
3′側アダプターとを300ユニットのT4 DNAリガーゼを
含む125μlの反応液中、15℃、一夜インキュベートし
た。反応液を70℃で10分インキュベートした後、(1−
2)と同様の方法でアダプターのもう一方の側の5′末
端をリン酸化し、次いで、NcoI及びHindIIIで分解し、
アガロースゲル電気泳動にかけ、0.13kbのNcoI〜HindII
I断片約0.5μgを回収した。
(2−3)NcoI〜HindIII断片のpUC119NTへのクローニ
ング (1−3)で得たプラスミドpUC119NT1μgにNcoI及
びHindIIIで分解後、脱リン酸した。このプラスミド0.8
μgと(2−2)で得たNcoI〜HindIII断片0.2μgに対
してライゲーションキット〔宝酒造(株)販売〕A液60
μl及びB液7.5μlを加えて16℃、30分インキュベー
トした。この反応液4μlを大腸菌JM109の形質転換に
使用した。
(2−4)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (2−3)で得た反応液4μlを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体中3クローンに
ついてプラスミドの分析を(1−5)と同様の方法で行
い、NcoI〜HindIII断片(0.15kb)のバンドの生成を調
べた。その結果、1クローンに目的のバンドの生成が認
められた。また、ダイデオキシ法により、組込まれたcD
NA断片領域の塩基配列を決定し、目的の配列を含むこと
を確認した。この組換え体プラスミドをpFD805と命名し
た。
参考例3 FNのC末端側フィブリン結合ドメイン Cys2189-Gly2275(87アミノ酸残基、以下F-87と略称す
る)をコードするcDNA断片のクローニング(第3図参
照) (3−1)合成アダプターの調製 C末端側フィブリン結合ドメインに存在するI型繰返
し配列をベクターに接続するための5′側のアダプター
(鎖長69mer及び65mer、第3図参照)及び3′側のアダ
プター(鎖長29mer及び37mer、第1図参照)をアプライ
ドバイオシステムズ社のDNA合成機を用いて合成した。3
00pmolの65merの5′末端及び300pmolの29merの5′末
端をそれぞれリン酸化した後、それぞれ対応するもう一
方の合成DNA等量を加えてアニーリング操作により、2
重鎖とした。
(3−2)NcoI〜HindIII断片の調製 (1−2)で得たpLF2435のSau3AI断片(0.96kb断
片)を更にBalIとHaeIIで切断し、アガロースゲル電気
泳動にかけることにより、200bpの断片を回収した。こ
の断片1μgと150pmolの5′側アダプター及び150pmol
の3′側アダプターとを300ユニットのT4 DNAリガーゼ
を含む125μlの反応液中、15℃、一夜インキュベート
した。反応液を70℃で10分インキュベートした後、(1
−2)と同様の方法でアダプターのもう一方の側の5′
末端をリン酸化し、次いで、NcoI及びHindIIIで分解
し、アガロースゲル電気泳動にかけ、0.3kbのNcoI〜Hin
dIII断片約1μgを回収した。
(3−3)NcoI〜HindIII断片のpUC119NTへのクローニ
ング (1−3)で得たプラスミドpUC119NT1μgをNcoI〜H
indIIIで分解後、脱リン酸した。このプラスミド0.8μ
gと(3−2)で得たNcoI及びHindIII断片0.2μgに対
してライゲーションキット〔宝酒造(株)販売〕A液60
μl及びB液7.5μlを加えて16℃、30分インキュベー
トした。この反応液4μlを大腸菌JM109の形質転換に
使用した。
(3−4)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (2−3)で得た反応液4μlを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体中6クローンに
ついてプラスミドの分析を(1−5)と同様の方法で行
い、NcoI〜HindIII断片(0.3kb)のバンドの生成を調べ
た。その結果、3クローンに目的のバンドの生成が認め
られた。また、ダイデオキシ法により、組込まれたcDNA
断片領域の塩基配列を決定し、目的の配列を含むことを
確認した。この組換え体プラスミドをpFD1105と命名し
た。
参考例4 FNのC末端側フィブリン結合ドメイン Cys2144-Gly2275(132アミノ酸残基、以下F-132と略称
する)をコードするcDNA断片のクローニング(第4図参
照) (4−1)pFD705のNcoI〜XbaI断片の調製 (1−5)で得たpFD705 DNA10μgをNcoI分解した
後、5ユニットのXbaIで37℃、30分インキュベートする
ことにより部分分解し、これをアガロースゲル電気泳動
にかけ、約4.33kbのNcoI〜XbaI断片約1μgを回収し
た。
(4−2)pFD805のNcoI〜XbaI断片の調製 (2−4)で得たpFD805 DNA50μgをNcoI及びXbaIで
分解後、1.8%アガロースゲル電気泳動にかけ、約130bp
のNcoI〜XbaI断片約1μgを回収した。
(4−3)NcoI〜XbaI断片の連結 (4−1)で得たpFD705由来NcoI〜XbaI断片の5′末
端を脱リン酸したもの1μgと、(4−2)で得たpFD8
05由来NcoI〜XbaI断片0.5μgとを混ぜ、これにライゲ
ーションキット〔宝酒造(株)販売〕A液60μl及びB
液7.5μlを加えて16℃、30分インキュベートした。こ
の反応液4μlを大腸菌JM109の形質転換に使用した。
(4−4)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (4−3)で得た反応液4μlを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体中6クローンに
ついてプラスミドの分析を(1−5)と同様の方法で行
い、NcoI〜HindIII断片(0.41kb)のバンドの生成を調
べた。その結果、3クローンに目的のバンドの生成が認
められた。また、ダイデオキシ法により、組込まれたcD
NA断片領域の塩基配列を決定し、目的の配列を含むこと
を確認した。この組換え体プラスミドをpFD905と命名し
た。
参考例5 FNのC末端側フィブリン結合ドメイン Asn2133-Trp2188(56アミノ酸残基、以下F-56と略称す
る)をコードするcDNA断片のクローニング(第4図参
照) (5−1)pFD805のNcoI〜XbaI断片の調製 (2−4)で得たpFD805 DNA10μgをNcoI分解した
後、5ユニットのXbaIで37℃、30分インキュベートする
ことにより部分分解し、これをアガロースゲル電気泳動
にかけ、約4.09kbのNcoI〜XbaI断片約1μgを回収し
た。
(5−2)pFD705のNcoI〜XbaI断片の調製 (1−5)で得たpFD705 DNA50μgをNcoI及びXbaIで
分解し、1.8%アガロースゲル電気泳動にかけ、約170bp
のNcoI〜XbaI断片約1μgを回収した。
(5−3)NcoI〜XbaI断片の連結 (5−1)で得たpFD805由来のNcoI〜XbaI断片の5′
末端を脱リン酸したもの1μgと、(5−2)で得たpF
D705由来NcoI〜XbaI断片0.5μgとを混ぜ、これにライ
ゲーションキット〔宝酒造(株)販売〕A液60μl及び
B液7.5μlを加えて16℃、30分インキュベートした。
この反応液4μlを大腸菌JM109の形質転換に使用し
た。
(5−4)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (5−3)で得た反応液4μlを用いて、大腸菌JM10
9を形質転換した。得られた形質転換体中6クローンに
ついてプラスミドの分析を(1−5)と同様の方法で行
い、NcoI〜HindIII断片(0.18kb)のバンドの生成を調
べた。その結果、4クローンに目的のバンドの生成が認
められた。また、ダイデオキシ法により、組込まれたcD
NA断片領域の塩基配列を決定し、目的の配列を含むこと
を確認した。この組換え体プラスミドをpFD1005と命名
した。
実施例1 FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸
残基)とF-45との融合タンパク質をコードするcDNA断片
のクローニング(第5図参照) (6−1)細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミ
ノ酸残基)をコードするプラスミドの構築 特開平1-206998号公報に記載されている組換え体プラ
スミドpTF7021の翻訳領域の終止コドンの直前に部位特
異的変異の手法により、NcoIサイトを導入したプラスミ
ドを構築した。pTF7021へのNcoIサイトを導入は、オリ
ゴヌクレチドd〔pCTATTACACCATGGATGGTTTG〕を合成
し、サイト−ダイレクティド ミュータジェネシス シ
ステム ミュータン−K(Site-directed mutagenesis
system Mutan-K)〔宝酒造(株)販売〕を用いて行っ
た。このNcoIサイトの導入に伴い細胞接着ドメインのC
末端のGln1516-Met1517はMet1516-Val1517に置き換わっ
ている(第5図参照)。得られたプラスミドをpTF7520
と命名した。
(6−2)pFD805のNcoI〜SalI断片の調製 (2−4)で得た組換え体プラスミドpFD805 DNA12μ
gをNcoI及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動に
かけ、約1.10kbのNcoI〜SalI断片約2μgを回収した。
(6−3)pFD805のNcoI〜SalI断片のpTF7520へのクロ
ーニング (6−1)で得たプラスミドpTF7520をNcoI及びSalI
で分解後、脱リン酸した。このプラスミド0.4μgと
(6−2)で得たpFD805のNcoI〜SalI断片0.6μgに対
してライゲーションキット〔宝酒造(株)販売〕A液60
μl及びB液7.5μlを加えて16℃、30分インキュベー
トした。この反応液4μlを用いて大腸菌JM109を形質
転換し、FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277ア
ミノ酸残基)とF-45がMet-Alaを介して結合した融合タ
ンパク質(前記式IにおけるC277‐W−Y)を発現する
プラスミドを得、pCF106と命名した。また、このプラス
ミドを保持する大腸菌JM109をEscherichia coli JM109/
pCF106と表示した。
(6−1)組換え体からのペプチドの精製 (6−3)で得たEscherichia coli JM109/pCF106を
(1−6)と同様の方法で培養し、1の培養菌体から
精製封入体のペレット0.5g(湿重量)を得た。この封入
体を50mMDTT、7M尿素、1mMEDTA、1μg/mlアンチパイン
及び4μMパラアミジノフェニルメタンスルホニルフル
オライド(p-APMSF)を含む20mMトリス−HCl,pH8.3緩衝
液10mlに溶解し、不溶物を遠心分離により除去した後、
1mM酸化型グルタチオンを含む20mMトリス−HCl,pH9.0緩
衝液中で4℃、二昼夜透析することにより、タンパクの
リホールディングを行った。これを更に緩衝液(1mMEDT
A、10mMトリス−HCl,pH7.5)中で透析した後、同上緩衝
液で平衝化したDEAE−トヨパール650Mのカラム(50ml)
に通した。同上緩衝液で非吸着画分を除いた後、上記緩
衝液中、0M NaClから0.5M NaClの直線濃度勾配による溶
出を行い、分画した。溶出液のSDS-PAGEを行い、目的画
分を集めた。次にこの画分を脱塩、凍結乾燥して、電気
泳動的に単一なペプチド約30mgを得た。本ペプチドのN
末端配列は目的ペプチドの配列と一致した(以下、本ペ
プチドをCF-45と略称する)。
実施例2 FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸
残基)とF-123との融合タンパク質をコードするcDNA断
片のクローニング(第5図参照) (7−1)pFD905のNcoI〜SalI断片の調製 (4−4)で得た組換え体プラスミドpFD905 DNA14μ
gをNcoI及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動に
かけ、約1.36kbのNcoI〜SalI断片約3μgを回収した。
(7−2)pFD905のNcoI〜SalI断片のpFD7520へのクロ
ーニング (7−1)で得たpFD905のNcoI〜SalI断片を(6−
3)と同様の方法でpTF7520に連結し、大腸菌JM109を形
質転換した。これにより、FNの細胞接着ドメインPro
1239-Ser1515(277アミノ酸残基)とF-132がMet-Alaを
介して結合した融合タンパク質(前記式IにおけるC277
‐W−Y−Z)を発現するプラスミドを得、pCF206と命
名した。また、このプラスミドを保持する大腸菌JM109
をEscherichia coli JM109/pCF206と表示した。
(7−3)組換え体からのペプチドの精製 (7−2)で得たEscherichia coli JM109/pCF206を
(1−6)と同様の方法で培養し、1の培養菌体から
精製封入体のペレット1.4g(湿重量)を得た。この封入
体から、(6−4)と同様の方法で目的タンパクの精製
を行い、電気泳動的に単一なペプチド約50mgを得た。本
ペプチドのN末端配列は目的ペプチドの配列と一致した
(以下、本ペプチドをCF-132と略称する)。
実施例3 FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸
残基)とF-56との融合タンパク質をコードするcDNA断片
のクローニング(第6図参照) (8−1)pFD1005のNcoI〜SalI断片の調製 (5−4)で得た組換え体プラスミドpFD1005 DNA4μ
gをNcoI及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動に
かけ、約1.13kbのNcoI〜SalI断片約1μgを回収した。
(8−2)pFD1005のNcoI〜SalI断片のpTF7520へのクロ
ーニング (8−1)で得たpFD1005をNcoI〜SalI断片を(6−
3)と同様の方法でpTF7520に連結し、大腸菌JM109を形
質転換した。これにより、FNの細胞接着ドメインPro
1239-Ser1515(277アミノ酸残基)とF-56がMet-Alaを介
して結合した融合タンパク質(前記式IにおけるC277
W−Y−Y)を発現するプラスミドを得、pCF306と命名
した。
また、このプラスミドを保持する大腸菌JM109をEsche
richia coli JM109/pCF306と表示し、工業技術院微生物
工業技術研究所に寄託した〔微工研菌寄第10836号(FER
M P-10836)〕。
(8−3)組換え体からのペプチドの精製 (8−2)で得たEscherichia coli JM109/pCF306を
(1−6)と同様の方法で培養し、1の培養菌体から
精製封入体のペレット0.6g(湿重量)を得た。この封入
体から、(6−4)と同様の方法で目的タンパクの精製
を行い、電気泳動的に単一なペプチド約35mgを得た。本
ペプチドのN末端配列は目的ペプチドの配列と一致した
(以下、本ペプチドをCF-56と略称する)。
実施例4 FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸
残基)とF-143との融合タンパク質をコードするcDNA断
片のクローニング(第6図参照) (9−1)pFD705のNcoI〜SalI断片の調製 (1−5)で得た組換え体プラスミドpFD705 DNA5μ
gをNcoI及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動に
かけ、約1.39kbのNcoI〜SalI断片約1μgを回収した。
(9−2)pFD705のNcoI〜SalI断片のpTF7520へのクロ
ーニング (9−1)で得たpFD705のNcoI〜SalI断片を(6−
3)と同様の方法でpTF7520に連結し、大腸菌JM109を形
質転換した。これにより、FNの細胞接ドメインPro1239-
Ser1515(277アミノ酸残基)とF-143がMet-Alaを介して
結合した融合タンパク質(前記式IにおけるC277‐W−
X−Y−Z)を発現するプラスミドを得、pCF406と命名
した。
また、このプラスミドを保持する大腸菌JM109をEsche
richia coli JM109/pCF406と表示し、工業技術院微生物
工業技術研究所に寄託した〔微工研菌寄第10837号(FER
M P-10837)〕。
(9−3)pCF406からの介在配列(ATGGCT)の除去 (9−2)で得たプラスミドpCF406によって発現され
る融合タンパク質(C277‐Met-Ala-F143)の細胞接着ド
メインPro1239-Ser1515(277アミノ酸残基)とF-143の
間にはMet-Alaが付加されている。このMet-Alaに対応す
る配列(ATG GCT)を部位特異的変異の手法により除去
した。pCF406からの介在配列の除去は、オリゴヌクレオ
チドd〔AGCCTTCGTTGGATGGTTTG〕を合成し、サイト−ダ
イレクティド ミュータジェネシスシステム ミュータ
ン−K〔宝酒造(株)販売〕を用いて行った。その結
果、細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸残
基)とF-143が直接結合した融合タンパク質を発現する
プラスミドを得、pCF407と命名した。
(9−4)組換え体からのペプチドの精製 (9−2)で得たEscherichia coli JM109/pCF406を
(1−6)と同様の方法で培養し、1の培養菌体から
精製封入体のペレット1.1g(湿重量)を得た。この封入
体から、(6−4)と同様の方法で目的タンパクの精製
を行い、電気泳動的に単一なペプチド約60mgを得た。本
ペプチドのN末端配列は目的ペプチドの配列と一致した
(以下、本ペプチドをCF-143と略称する)。
実施例5 FNの細胞接着ドメインPro1239-Ser1515(277アミノ酸
残基)とF-87との融合タンパク質をコードするcDNA断片
のクローニング(第7図参照) (10-1)pFD1105のNcoI〜SalI断片の調製 (3−4)で得た組換え体プラスミドpFD1105 DNA5μ
gをNcoI及びSalIで分解し、アガロースゲル電気泳動に
かけ、約1.22kbのNcoI〜SalI断片約1μgを回収した。
(10-2)pFD1105のNcoI〜SalI断片のpTF7520へのクロー
ニング (10-1)で得たpFD1105のNcoI〜SalI断片を(6−
3)と同様の方法でpTF7520に連結し、大腸菌JM109を形
質転換した。これにより、FNの細胞接ドメインPro1239-
Ser1515(277アミノ酸残基)とF-87がMet-Alaを介して
結合した融合タンパク質(前記式IにおけるC277‐W−
Z)を発現するプラスミドを得、pCF506と命名した。
(10-3)組換え体からのペプチドの精製 (10-2)で得たEscherichia coli JM109/pCF506を
(1−6)と同様の方法で培養し、1の培養菌体から
精製封入体のペレット1.0g(湿重量)を得た。この封入
体から、(6−4)と同様の方法で目的タンパクの精製
を行い、電気泳動的に単一なペプチド約40mgを得た。本
ペプチドのN末端配列は目的ペプチドの配列と一致した
(以下、本ペプチドをCF-87と略称する)。
参考例6 生物活性の測定 前記実施例1〜5で得られた各ポリペプチドを用いて
細胞接着活性及びフィブリン結合活性及びインシュリン
結合活性を測定した。
(11-1)細胞接着活性 細胞接着活性は、ルオスラティ等の方法〔メソッズ
イン エンザイモロジー、第82巻、第803〜831頁(198
1)〕に準じて測定した。試料を蒸留水、PBS(リン酸緩
衝化生理食塩水)等に溶かし、96穴マイクロプレート上
で段階的に希釈した。4℃、2時間インキュベートし
て、試料をプレート上に吸着させた(50μl/ウエル)。
3%BSA(牛血清アルブミン)を含むPBS溶液を100μl/
ウエル加え、37℃、1時間インキュベートしてプレート
をブロックした。PBSでプレートを洗浄後、あらかじめ
ダルベッコ(Dulbecco's)イーグル(Eagle)最小栄養
培地(DMEM)5×105細胞/mlとなるように懸濁させたベ
ビーハムスター腎細胞(BHK-21)を100μl/ウエル分注
し、37℃、1時間インキュベートした。なお、使用した
BHK-21細胞は、凍結保存した株を継代培養後、トリプシ
ン処理(37℃、5分)したものを用いた。PBSでプレー
トを洗浄後、3%ホルマリン溶液で細胞をプレート上に
固定した。顕微鏡下でBHK-21細胞の伸展を観察し、伸展
細胞数が、n-FNの高濃度における伸展細胞数の50%とな
る試料の濃度(ED50)を求め、細胞接着活性の指標とし
た。結果を他の活性と共に、後記第1表に示す。
なお、第1表中には、併せて形質転換体による発現量
を、本発明者らが先に構築したAla1235-Gln1516/Asn
2133-Glu2324(282CBP/192 FBP)(特願昭63-89112号)
を発現する形質転換体による発現量を+とした場合の相
対比で示す。
(11-2)フィブリン結合活性 関口らの方法〔ジャーナル オブ バイオ ロジカル
ケミストリー(Journal of Biological Chemistry)
第256巻、第6452〜6462頁(1981)に従い、フィブリン
固定化カラムへの吸着によりフィブリン結合活性を調べ
た。なお、フィブリン固定化カラムの調製法はヘーン
(D.L.Heene)らの方法〔トロムボシス リサーチ(Thr
ombosis Research)第2巻、第137〜154頁(1973)〕に
より作製した。ただし、担体樹脂としてAF−トレシルト
ヨパール650(東ソー)を用いた。フィブリン−AFトヨ
パールカラム(1ml)に各種試料ポリペプチド過剰量(2
70pmol)を通した。5mlの洗浄バッファー(10mMトリス
−リン酸,pH7.5、50mM NaCl、1mMEDTA)で洗浄した後、
5mlの溶出バッファー1(0.5M アルギニンPBS溶液)で
吸着画分を溶出させた。次いで、5mlの溶出バッファー
2(6M尿素、25mMトリスリン酸)で溶出させた。各画分
を0.5mlずつ分画し、試料ポリペプチドの溶出位置をFN
の細胞接着ドメインを認識するモノクローナル抗体〔FN
12-8、宝酒造(株)〕及び/又はFNのC末端側フィブリ
ン結合ドメインを認識するモノクロナール抗体(HFN-11
F6、セロテック社)を用いたELISA法により調べた。そ
の結果、CF-45、−56、−87、−132、及び−143の各機
能性ポリペプチドはいずれも本カラムの素通り画分及び
溶出バッファー1で溶出される吸着画分に認められ、フ
ィブリン結合活性を有することが認められた。また、素
通りした試料量と吸着した試料量との比から、各試料の
フィブリンへの結合能力を比較した結果、いずれの試料
も大差はなかった。なお、C末端側フィブリン結合ドメ
インポリペプチド、例えば(1−6)で得られたAla・F
-143もほぼ同様のフィブリン結合活性を有することが認
められた。(第1表参照) (11-3)インシュリン結合活性 FNのフィブリン結合ドメインにはインシュリンの結合
活性があることが知られている(第46回日本癌学会総会
記事、第181頁)。そこで各機能性ポリペプチドのイン
シュリン結合活性を調べた。CF-45、−56、−87、−13
2、−143、及びAla・F-143を20μgより順次1/2希釈し
たものをバイオラッド社製BIO-DOTを用いてニトロセル
ロース膜に吸着させた。このニトロセルロース膜を3%
BSAを含むPBSバッファーでブロッキング操作を行った
後、50μg/mlのパーオキシダーゼ標識したインシュリン
(シグマ社)を含むPBSバッファー中室温、2時間放置
した。次にこのニトロセルロース膜をPBSで5分間、2
回洗浄した後、結合したパーオキシターゼ−インシュリ
ンを4−クロロ−1−ナフトール及び過酸化水素を基質
として検出した。その結果、いずれも濃度に対応した発
色がみられ、インシュリン結合活性があることが確認さ
れた(第1表参照)。
〔発明の効果〕 以上述べてきたごとく、本発明により、少なくとも細
胞接着活性とフィブリン結合活性の両活性を合せ持つ機
能性ポリペプチド、並びにそれらをコードする核酸、及
びそのDNAを用いた、該機能性ポリペプチドの遺伝子工
学的な製造方法が提供される。
上記ポリペプチドは、創傷治癒、ドラッグデリバリー
システムとしてなど各種の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は前記式IにおけるW−X−Y−Zをコードする
プラスミドpFD705を構築するための工程図、第2図は前
記式IにおけるW−YをコードするプラスミドpFD805を
構築するための工程図、第3図は前記式IにおけるW−
ZをコードするプラスミドpFD1105を構築するための工
程図、第4図は前記式IにおけるW−Y−Zをコードす
るプラスミドpFD905及び前記式IにおけるW−X−Yを
コードするプラスミドpFD1005を構築するための工程
図、第5図は前記式IにおけるC277‐W−Yをコードす
るプラスミドpCF106及び前記式IにおけるC277‐W−Y
−ZをコードするプラスミドpCF206を構築するための工
程図、第6図は前記式IにおけるC277‐W−X−Yをコ
ードするプラスミドpCF306及び前記式IにおけるC277
W−X−Y−ZをコードするプラスミドpCF406を構築す
るための工程図、及び第7図は前記式IにおけるC277
W−ZをコードするプラスミドpCF506を構築するための
工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 君塚 房夫 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式I: C277-(W)k-(X)l-(Y)m-(Z)n…〔I〕 〔式中C277はヒトフィブロネクチンの細胞接着ドメイン
    のPro1239-Ser1515に相当する277アミノ酸ペプチド残基
    を示し、 下記式II: で表される配列を有し、Wはメチオニル・アラニン残基
    (Met-Ala)を示し、Xはヒトフィブロネクチンのペプ
    チド残基で、Asn2133-Ser2143に相当する11アミノ酸ペ
    プチド残基を示し、 下記式III: で表される配列を有し、YはヒトフィブロネクチンのC
    末端側フィブリン結合ドメインのCys2144-Trp2188に相
    当する45アミノ酸ペプチド残基を表し、下記式IV: で表される配列を有し、ZはヒトフィブロネクチンのC
    末端側フィブリン結合ドメインのCys2189-Gly2275に相
    当する87アミノ酸ペプチド残基を表し、下記式V: で表される配列を有し、k、l、m、及びnはそれぞれ
    1又は零の数を示すが、ただしm及びnの少なくとも一
    方は1である〕で表されることを特徴とする機能性ポリ
    ペプチド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の機能性ポリペプチドをコー
    ドする核酸。
  3. 【請求項3】請求項1記載の機能性ポリペプチドをコー
    ドするDNAを含有せしめた組換え体プラスミド。
  4. 【請求項4】請求項3記載の組換え体プラスミドを導入
    せしめた形質転換体。
  5. 【請求項5】請求項4記載の形質転換体を培養し、該培
    養物より請求項1記載の機能性ポリペプチドを採取する
    ことを特徴とする機能性ポリペプチドの製造方法。
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