JP2655838B2 - 画像フアイリングシステムの画像登録検索方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、画像ファイリングシステムの画像登録検索
方法に係り、特に、多階調画像を容易な方法で迅速かつ
正確に検索することができるようにした画像ファイリン
グシステムの画像登録検索方法に関する。

（従来技術） 近年、大容量の磁気ディスク装置あるいは光ディスク
装置を使用して各種画像をファイリングする画像ファイ
リングシステムが種々が開発されている。このような画
像ファイリングシステムでは、第11図に示すように、画
像入力装置１から入力された多階調の画像データが、制
御用CPU2によってメモリ３に転送され、所定の画像処理
がなされた後、ファイリング装置４に登録されるように
なっている。一方、このファイリング装置４に登録され
た画像は、コンソール５からの指令に基づいて、その中
から所定の画像を検索した上で表示装置６に適宜表示す
ることができるようになっている。

しかし、一般の画像ファイリングシステムにおいて画
像の検索を行なう場合、画像ファイル名と内容の記述だ
けからは１つの画像に絞りこんで表示することが困難で
あることから、複数の候補画像を１つ１つ表示した上で
それぞれの画像を目で確認しながら選択していく必要が
ある。この場合、特に大容量の多階調画像データをファ
イルしているものでは、各画像データを逐一ファイリン
グ装置４から読出し、それらを表示装置６に表示してい
くには、高速D/Aコンバータ等のインターフェイス回路
を設けねばならない上に、画像データの転送に時間を要
し、検索が面倒であるという問題がある。

画像データを各種方式に基づいて圧縮ファイリングし
ておき、これによって転送時間を短縮する方法も考えら
れるが、この場合には、画像データの圧縮および伸長を
行なう複雑なハードウェア等を設置しなければならない
という問題がある。

（目的） そこで本発明は、簡易な手順で高速検索を行なうこと
ができるようにした画像ファイリングシステムの画像登
録検索方法を提供することを目的とする。

（構成） 上記目的を達成するため、本発明は、多階調画像デー
タを登録するにあたって該多階調画像データから疑似中
間調表現法により２値化して得られた検索用画像データ
を形成して別途登録しておき、検索時には、上記検索用
画像データを参照し、登録すべき多階調画像データがカ
ラー画像の場合には、３色分解された各色の多階調画像
データをそれぞれ疑似中間調表現法により２値化して各
色画像ごとに検索用画像データをそれぞれ別途形成して
登録しておき、検索時には、これら３つの検索用画像デ
ータのうち少なくとも１つを参照するようにしたこと
（特許請求の範囲第１項）、また、登録すべき多階調画
像データがカラー画像の場合には、３色分解された各色
多階調画像データから一旦、白黒画像データを作成した
上で、この白黒画像データを疑似中間調表現法により２
値化して白黒の検索用画像データを別途形成して登録し
ておき、検索時には、上記白黒の検索用画像データを参
照するようにしたこと（特許請求の範囲第２項）、を特
徴としている。

このような構成からなる画像ファイリングシステムの
画像登録検索方法においては、登録すべき多階調画像デ
ータがカラー画像の場合には、画像検索時において、デ
ータ量の少ない検索用画像データがファイリング装置か
ら迅速に転送されていく。この検索用画像は、元の画像
に対応した所定の疑似階調性を有しているため、正確に
目視されて選択される。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

まず画像の登録は、第２図に示すように、画像読取り
装置11、２値化回路12、メモリ13およびファイリング装
置14がCPU15によってそれぞれ制御されながら行なわれ
る。

すなわち、第１図に示すように、画像読取り装置11に
よって登録すべき対象となる多階調の画像データが入力
されると、２値化回路12において、上記多階調入力画像
データに例えばディザ法等の疑似中間調処理が施されて
２値化され、検索用画像データが作成される。

ディザ法は、第３図に示すように、多階調入力画像デ
ータ16の各画素に対応するディザマトリックス17を閾値
として設置しておき、多階調入力画像データ16の各画素
レベルが閾値を越える場合は１（白）を、多階調入力画
像データ16の各画素レベルが閾値以下の場合は０（黒）
をそれそれ出力することにより単階調出力画像データ18
が形成されるようにしたものである。１画素単位では中
間調が表現されることはないが、全体としておおよその
中間調を表現できるようになっている。

第１図に戻って、上述のような検索用画像データが作
成されると、これに対応して検索用ディレクトリが作成
され、各検索用画像データに、物理アドレス、検索用キ
ーワードあるいは対象画像ファイル名等が付けられる。
そして、これら各検索用画像データおよび検索用ディレ
クトリがそれぞれファイリング装置14に登録される。つ
いで、対象にされている多階調画像データの物理アドレ
スを定める対象画像用ディレクトリが作成され、対象と
されている多階調画像データおよびその対象画像用ディ
レクトリが登録されて終了する。

したがって、第４図に示すように、上記ファイリング
装置14内は、検索用ディレクトリ14a、検索用画像デー
タ14b、対象画像用ディレクトリ14cおよび対象画像デー
タ14dから構成されることとなる。

一方、画像データの検索は、第６図に示すように、CP
U15によってファイリング装置14、メモリ13、表示装置
（CRT）20および画像処理装置21がそれぞれ制御されな
がら行なわれる。

すなわち、第５図に示すように、コンソールのキーボ
ードから検索キーワード等の検索情報が入力されると、
その検索情報に基づいて検索用ディレクトリがサーチさ
れ、候補画像が選定される。この候補画像は、通常複数
存在し、各候補画像に対応する検索用画像データの読出
しが行なわれる。そして、この読出された検索用画像デ
ータが表示装置20に次々に表示されていく。この場合、
各検索用画像データは、疑似中間調表現法に基づく２値
化処理が行なわれて得られたものであるため、画像のデ
ータ量が少なく、転送時間が短縮されて迅速な表示が行
なわれる。しかも、上記検索用画像データは、疑似中間
調表現法によるある程度の階調が与えられているため、
画像確認は確実に行なわれる。なお、検索用画像データ
の表示は、データ量が少ないことから、キャラクタディ
スプレー等にも十分表示することが可能である。

所定の画像が検索され確認されたら、それに基づいて
対象画像データが読出される。さらに、その画像データ
に対してプリントアウトや編集等の各種処理が行なわれ
て終了する。

第８図は、登録された画像データがカラー画像の場合
のシステム構成例である。画像読取り装置31に対して各
色画像用の２値化回路32a,32b,32cが設置されるととも
に、各色検索用画像データおよび各色多階調画像データ
を記憶およびファイルするメモリ33およびファイリング
装置34が設置されている。

このシステムにおける画像登録の手順は、第７図に示
すように、レッド、グリーン、ブルーの３色分解多階調
画像からなる対象画像データが入力されると、前述した
ディザ法等の疑似中間調表現法に基づいて、レッド画像
の検索用疑似中間調画像、グリーン画像の検索用疑似中
間調画像およびブルー画像の各検索用疑似中間調画像デ
ータが、CPUの制御下でそれぞれ作成される。ついで、
これらに対して、検索用ディレクトリすなわち検索用画
像の物理アドレス、検索用キーワードおよび対象画像フ
ァイル名等が作成され、各検索用画像データの登録が行
なわれる。さらに、対象画像用ディレクトリが作成さ
れ、対象画像データが登録されて終了する。したがっ
て、ファイリング装置34には、検索用の単階調レッド画
像データ、グリーン画像データ、ブルー画像データおよ
び多階調レッド画像データ、グリーン画像データ、ブル
ー画像データが登録されることとなる。

検索時には、各色ごとの検索用画像データを順次表示
していくようにしても良いし、パラレル処理により同時
に３色画像出力させても良い。また、そのうち１つのみ
を表示させたり、２色画像を表示させることも可能であ
る。

第10図は、登録された画像がカラー画像の場合の他の
システム構成例である。画像読取り装置41に対して、例
えば各色用画像データを合成せしめて白黒画像を得る白
黒画像処理回路40が設置されるとともに、白黒画像を疑
似中間調処理せしめる２値化回路42が設置されている。
メモリ43およびファイリング装置44には、各色ごとの多
階調画像データをファイルする領域と、２値化して得ら
れた検索用白黒画像を記憶する領域とが備えられてい
る。

このようなシステムにおける画像登録の手順は、第９
図に示すように、レッド、グリーン、ブルーの３色分解
多階調画像からなる対象画像データが入力されると、各
色画像データが合成されて白黒画像データが作成され
る。ついで、この白黒画像データにCPUの制御下で前述
したディザ法等の疑似中間調処理が施され、これによっ
て検索用の疑似中間調画像データが形成される。この検
索用画像データに対して、検索用ディレクトリすなわち
検索用画像データの物理アドレス、検索用キーワードお
よび対象画像ファイル名等が作成された上で検索用画像
データの登録が行なわれる。さらに、対象画像用ディレ
クトリが作成され、対象画像データが登録されて終了す
る。したがって、ファイリング装置44には、検索用の単
階調白黒画像データおよび多階調ブルー画像データ、グ
リーン画像データ、レッド画像データがそれぞれ登録さ
れることとなる。そして、検索時には、検索用白黒画像
データが順次表示されていき、目視で確認の上、所定の
画像が選択される。

（効果） 以上述べたように、本発明では、カラー画像を登録・
検索する方法において、３色分解した後、それぞれの
色の２値化画像データを作成して、少なくともそのうち
の１つを検索用画像データに使用し（特許請求の範囲第
１項記載の発明）、カラー画像を登録・検索する方法
において、カラー画像より３色分解された各色の多階調
データから多階調白黒画像データを作成し、この多階調
白黒画像データを２値化して検索用画像データに使用す
る（特許請求の範囲第２項記載の発明）、のでカラー画
像についてこれを検索するに際し、画像データの転送量
を大幅に削減できることから、転送時間が短縮され検索
時の表示速度を大きく上げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例における画像登
録手順を表わしたフロー図およびブロック線図、第３図
は疑似中間調処理としての２値化処理の一例を表わした
原理説明図、第４図はファイル構造を表わした構成説明
図、第５図および第６図は本発明の一実施例における画
像検索手順を表わしたフロー図およびブロック線図、第
７図および第８図は本発明の他の実施例における画像登
録手順を表わしたフロー図およびブロック線図、第９図
および第10図は本発明のさらに他の実施例における画像
登録手順を表わしたフロー図およびブロック線図、第11
図は一般の画像ファイリングシステムを表わした構成説
明図である。 11,31,41……画像読取り装置、12,32a,32b,32c,42……
２値化回路、13,33,43……メモリ、14,34,44……ファイ
リング装置。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コンソールからの指令に基づいてファイル
   装置に登録された多階調画像データを検索して所定の画
   像を表示装置に表示するために、 上記多階調画像データを登録するにあたり、該多階調画
   像データから擬似中間調表現法により２値化して検索用
   画像データを形成してこれを別途登録しておき、 検索時には、この検索用画像データを参照することする
   画像ファイリングシステムの画像登録検索方法におい
   て、 登録すべき多階調画像データがカラー画像の場合には、
   ３色分解された各色の多階調画像データをそれぞれ疑似
   中間調表現法により２値化して各色画像ごとに検索用画
   像データをそれぞれ別途形成して登録しておき、検索時
   には、これら３つの検索用画像データのうち少なくとも
   １つを参照するようにしたことを特徴とする画像ファイ
   リングシステムの画像登録方法。
2. 【請求項２】コンソールからの指令に基づいてファイル
   装置に登録された多階調画像データを検索して所定の画
   像を表示装置に表示するために、 上記多階調画像データを登録するにあたり、該多階調画
   像データから擬似中間調表現法により２値化して検索用
   画像データを形成してこれを別途登録しておき、 検索時には、この検索用画像データを参照することとす
   る画像ファイリングシステムの画像登録検索方法におい
   て、 登録すべき多階調画像データがカラー画像の場合には、
   ３色分解された各色多階調画像データから一旦、白黒画
   像データを作成した上で、この白黒画像データを疑似中
   間調表現法により２値化して白黒の検索用画像データを
   別途形成して登録しておき、検索時には、上記白黒の検
   索用画像データを参照するようにしたことを特徴とする
   画像ファイリングシステムの画像登録方法。