JP2655095B2 - 航空機に搭載するフライトプラン評価生成装置 - Google Patents

航空機に搭載するフライトプラン評価生成装置

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JP2655095B2
JP2655095B2 JP6222700A JP22270094A JP2655095B2 JP 2655095 B2 JP2655095 B2 JP 2655095B2 JP 6222700 A JP6222700 A JP 6222700A JP 22270094 A JP22270094 A JP 22270094A JP 2655095 B2 JP2655095 B2 JP 2655095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機のフライトが予
め生成されたフライトプラン通りに行われているか否か
の評価と、この評価結果により、自機の飛行状況に適応
する新たなフライトプランの生成を、飛行中にリアルタ
イムで自動的に行なう航空機に搭載するフライトプラン
評価生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機の最適な飛行経路のプラン
ニングを簡略化するために、コンピュータを使用した地
上管理式のフライトプランニングシステムが開発されて
いる(例えば、特開昭61−273700号参照)。
【0003】このフライトプランニングシステムは、航
空機の性能データ、航路点(ウェイポイント)、気象概
況、空港の位置及び最適なフライトプランを生成させる
ための知識データ等を記憶したデータベースを備え、こ
のようなデータベースを地上に設置したホストコンピュ
ータで処理して各航空機毎のフライトプランを生成する
ようになっている。
【0004】すなわち、オペレータ若しくはパイロット
は、システムを立ち上げて気象情報及び航法データに基
づくフライトプランを生成する。
【0005】生成したフライトプランは、その内容をプ
リントアウトし、これを参照しながらパイロット自身が
手作業で改めて航空機の制御/表示器(CDU)を介し
て入力するか、あるいはその内容をフロッピーディスク
等の情報記録媒体に磁気的に固定しておき、この情報記
録媒体を航空機に持ち込み、その磁気情報を航空機に搭
載されているDTUに読み込ませて、航空機のデータ管
理装置又は航法用計算機に記憶させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のフライ
トプランニングシステムは地上管理式であり、飛行中の
フライトプランのモニタリングは全てパイロットに一任
されている。このため、パイロットの錯覚や注意力の散
漫によって、実際のフライトがフライトプランから逸脱
していることに気付かない等、人為的な誤りを冒す危険
性がある。
【0007】また、飛行中の気象の変化や機体の故障と
いったフライト条件の変化あるいは予定していた着陸空
港の使用ができなくなる等、当初のフライトプランの実
現を妨げる原因が発生した場合、パイロットは当該フラ
イトプランを変更する必要が生ずる。
【0008】しかしながら、航空機にはこのような変更
が可能なフライトプランニングシステムを搭載していな
いため、飛行中にパイロット自身が手作業で再プランニ
ングを行なうか、あるいは地上のホストコンピュータに
対して再プランニングを要求し、その結果を受信するし
かない。
【0009】すなわち、再プランニングを手作業で行な
う場合には、その作業に長時間を要するために緊急時で
の対応が困難であるとともに、人為的ミスを引き起こす
おそれがある。また、地上のホストコンピュータに対し
て再プランニングを要求する場合には、手作業による再
プランニングに要する時間よりも少ない時間で行なうこ
とができるが、通信系統に異常がある場合には、使用で
きないという欠点がある。
【0010】本発明は、航空機のフライトの評価と、新
たなフライトプランの生成とを、同機を取り巻く気象状
況と飛行状況とに基づき、リアルタイムでしかも自動的
に行えるようにして人為的な要因に基づくミスを防止
し、これにより、信頼性の高いフライトの評価と刻々と
変化する飛行状況に対応した新たなフライトプランの生
成を行うことができる、航空機に搭載するフライトプラ
ン評価生成装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
の構成は、次の通りである。気象レーダと、現在位置を
含む自機の飛行状況を検知する複数のセンサと、これら
のセンサからの検知信号によって飛行諸元データを算出
する航法用計算機と、フライトのプランニング対象とな
る地域についての地図情報を飛行に従い動的に生成する
地図情報生成手段と、前記気象レーダからのレーダ画像
データに基づき気象状況データを生成する気象情報生成
手段と、その生成された気象状況データ及び前記算出し
た飛行諸元データ、並びにフライトプランの評価に関す
る蓄積されている知識に基づいて、予め生成した当初の
フライトプラン通りに実際のフライトが進行しているか
否かを複数の評価項目について評価するフライトプラン
評価手段と、その評価結果が否であるときには、飛行諸
元データ及び前記地図情報、並びにフライトプランの生
成に関する蓄積されている知識に基づいて、自機の飛行
状況に適応する新たなフライトプランを、飛行航路点,
フライトパス,着陸空港,緊急着陸手順等の異なるプラ
ンニングフェーズごとに自動的に生成するフライトプラ
ン生成手段と、フライトプラン評価手段による評価結果
及び新たなフライトプランを表示する表示手段とを有し
ている。
【0012】この請求項1の構成を基準とした請求項2
以降の発明は次の通りである。請求項2記載の発明は、
フライトプラン評価手段が、フライトプランの評価に関
する知識をデータベースとして項目別に格納した知識ベ
ースと、その知識によって、自機の実際のフライトの評
価を推論する推論処理部とにより構成されている。
【0013】請求項3記載の発明は、フライトプラン生
成手段が、フライトプランの生成に関する知識をデータ
ベースとして格納した知識ベースと、その知識によっ
て、自機の飛行状況に応じた新たなフライトプランを推
論する推論処理部とにより構成されている。
【0014】請求項4記載の発明は、地図情報が、新た
なフライトプランの地理的制約の判断基準となる3次元
のベクトル化された高度データからなる地形データを含
むものであり、フライトプラン生成手段は、その地形デ
ータを参酌した自機の飛行状況に適応する新たなフライ
トプランを生成するものである。
【0015】
【作用】請求項1に記載した本発明の作用は、次の通り
である。飛行0の航空機においては、現在位置を含む自
機の飛行状況等が複数のセンサにより検知され、それら
からの検知信号に基づいて飛行諸元データが算出される
とともに、気象レーダからのレーダ画像データに基づき
気象状況データが生成される。また、プランニング対象
となっている地域についての地図情報も、飛行に従って
動的に生成される。
【0016】フライトプラン評価手段は、上記飛行諸元
データ及び気象状況データと、フライトプランの評価に
関する蓄積されている知識に基づいて、予め生成した当
初のフライトプラン通りに実際のフライトが進行してい
るか否かを複数の評価項目について自動的に評価する。
【0017】実際のフライトが、予め生成した当初のフ
ライトプラン通りのものでないと評価されたときには、
フライトプラン生成手段は、飛行諸元データ及び前記地
図情報、並びにフライトプランの生成に関する蓄積され
ている知識に基づいて、自機の飛行状況に適応する新た
なフライトプランを、飛行航路点,フライトパス,着陸
空港,緊急着陸手順等の異なるプランニングフェーズご
とに自動的に生成する。
【0018】生成された新たなフライトプランは、フラ
イトプラン評価手段による評価結果とともに表示手段に
表示される。
【0019】請求項2に記載した発明の作用は次の通り
である。フライトプラン評価手段は、知識ベースに、デ
ータベースとして項目別に格納されているフライトプラ
ンの評価に関する知識によって、予め生成した当初のフ
ライトプラン通りに実際のフライトが進行しているか否
かを自動的に推論して評価する。
【0020】請求項3に記載した発明の作用は次の通り
である。フライトプラン生成手段は、知識ベースに、デ
ータベースとして格納されているフライトプラン生成に
関する知識によって、自機の飛行状況に応じた新たなフ
ライトプランを推論して生成する。
【0021】請求項4に記載した発明の作用は次の通り
である。地図情報が、3次元のベクトル化した高度デー
タからなる地形データを含んでいるので、新たなフライ
トプランの生成において高度に関する地形的な制約を参
酌させることができる。
【0022】
【実施例】本発明について図面を参照して説明する。図
1は本発明装置の全体構成を示すブロック図である。
【0023】この装置は、航法用計算機Aと、データ管
理装置Bと、気象情報生成部Cと、フライトプラン評価
部Dと、地図情報生成部Gと、フライトプラン生成部E
と、統合表示装置Fとを主な手段として構成され、これ
らは航空機に搭載されている。
【0024】航法用計算機Aは、航空機の各所に設けた
各種センサから周期的に入力される検知信号によって飛
行諸元データ等を算出するものである。そのI/Oポー
トには、気圧高度計1、対気速度計2、エンジンの回転
数を検出する回転検出器3、燃料の重量計4、燃料の流
量計5、自己の座標位置を検知するGPS(Global Posi
tioning System) 6等の各種センサとともに、データ管
理装置B等が接続されている。
【0025】前記飛行諸元データは、飛行状況,横方向
誘導情報,一定時間後の当該航空機の予測座標位置等の
航法情報と、その航法情報及び燃料の重量の解析結果か
ら、最適速度,高度,上昇率を計算し、フライトプラン
に則した最適な飛行速度,飛行経路で実現する誘導及び
制御情報等とを含んでいる。
【0026】データ管理装置Bは、当該航空機の航法関
連情報を管理及び格納するものであり、そのI/Oポー
トには、前記各種センサ1〜6及び後述する気象レーダ
7、航法計算機A、DTU8、このDTU8から読み出
したフライトプラン等を記録しておく磁気ディスク装置
9、VHF送受信機10等が接続されている。
【0027】ここでいう航法関連情報は、各種センサ1
〜6及び気象レーダ7からの入力信号、航法計算機Aか
ら出力された飛行諸元データを含む出力情報及びDTU
8から読み出した情報やVHF送受信機10から受信さ
れた情報等を含む全ての情報である。
【0028】上記フライトプランは、航空機登録番号、
走行燃料重量、出発空港、行き先空港、ルート基準、最
大許容燃料、直接運行コスト等からなる。当初のフライ
トプランは、フライト前に地上に設置したフライトプラ
ン生成装置(図示しない)で予め生成しておいたもので
ある。
【0029】VHF送受信機10は、地上に設置されて
いる通信センタ11との交信を行なうもので、その通信
センタ11からの受信情報には、空港情報、空港周辺の
気象、空港使用可能状態等が含まれている。
【0030】DTU8は、フロッピーディスク12の記
録データを読み出すディスクドライブユニットやドライ
ブ電子回路(いずれも図示しない)等によって構成さ
れ、フロッピーディスク12に記録されている当初のフ
ライトプラン等の情報を出力するものである。
【0031】すなわち、飛行前に計画した当初のフライ
トプランをフロッピーディスク12に記録しておき、こ
れをパイロットが機上に持ち込んで、DTU8に読み込
ませる。この読み込まれた当初のフライトプランは、デ
ータ管理装置Aに転送されて磁気ディスク装置9に記録
されるとともに、航法用計算機A及びフライトプラン評
価手段としてのフライトプラン評価部Dに転送される。
【0032】気象情報生成手段としての気象情報生成部
Cは、雨雲や雷雲からのレーダ反射信号を得る気象レー
ダ7と、気象状況解析部13とからなり、気象レーダ7
のレーダ覆域中の気象情報を生成する。
【0033】気象状況解析部13は、図2に示すよう
に、レーダ信号を画像処理して気象エコー画像に変換す
る画像処理部14、気象状況データを生成するデータ解
析部15及び気象状況判断部16からなる。
【0034】データ解析部15は、画像処理部14で生
成した気象エコー画像から対象領域の雨及び雲の強さ
や、雲の大きさ,形状を解析し、さらに、気象レーダ7
の反射波のドップラー偏位が検出できる場合には、悪気
流領域の検出も行なうようにしている。
【0035】気象状況判断部16には、データ解析部1
5からの解析結果の他に、前記データ管理装置Bからの
気圧、風力、風向、外気温度等の情報、VHF送受信機
10で受信された通信センタ11からの気象情報の更新
データ等、航法計算機Aからの飛行諸元データ等が入力
される。
【0036】そして、気象状況判断部16は、これら入
力された各種のデータをもとに、フライトへの影響度並
びに気圧配置、着氷レベル、気象予測等の気象状況を解
析し、この解析結果をデータバスを介してフライトプラ
ン評価部Dと、表示手段としての統合表示装置Fに出力
する。
【0037】フライトプラン評価部Dは、飛行諸元デー
タを含む航法関連情報及び気象状況データに基づき、実
際のフライトが予め生成した当初のフライトプラン通り
に進行しているか否かを評価するもので、図3に示すよ
うに、知識ベース17と、推論処理部18、ワーキング
メモリ19、航法用計算機A等の外部回路との入出力イ
ンターフェース20からなる。
【0038】知識ベース17は、フライトプランの評価
に関する知識を記録したデータベースである。ここに格
納されている知識は、パイロットが飛行中にフライトプ
ランをモニターする際の評価基準や影響度の判断基準、
該フライトプランの成立可能性を評価するための評価項
目とその条件、その条件が満たされない場合の飛行への
影響度の測定方法及び回避策立案等を記号化したもので
ある。
【0039】例えば、巡航状態を確立するというフライ
トプランには、右側エンジンという評価項目に対してエ
ンジンの出力が70%以上出ていなくてはならないとい
う条件や、油圧動力ポンプという評価項目に対して正常
に機能しなければならないという条件が存在する。
【0040】また、右側エンジンの出力が得られない場
合には、左側エンジンのみの片発飛行を行なわなければ
ならないため、飛行への影響度は非常に大きなものとな
る。
【0041】上記フライトプランの成立条件は、燃料消
費量、エンジン出力、動力システムの油圧等のシステム
条件、着氷条件、雷雲等の気象条件等の各評価項目毎に
設定されている。また、知識ベース17を評価項目ごと
に階層化して管理することにより、パイロットやオペレ
ータによる知識ベース17の作成及び更新を容易として
いる。
【0042】例えば、右翼にあるエルロンやフラップ、
スポイラー等は右翼飛行制御装置としてまとめられ、右
翼/左翼の飛行制御装置は主翼飛行制御装置としてまと
められる。これにより、右翼/左翼の飛行制御装置に共
通の項目、例えば右翼の油圧動力システムの油圧の条件
といった情報は主翼飛行制御装置の条件として管理され
る。
【0043】推論処理部18は、知識ベース17に格納
されている評価基準や影響度の判断基準等の知識に基づ
いて推論し、実際の評価処理を行なうものである。
【0044】この推論処理部18の処理動作について、
図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0045】ステップ1(図中S1と略記する。以下同
様。):まず、当初のフライトプランから、それが成立
するまでの評価条件を抽出し、ステップ2に進む。
【0046】ステップ2:その評価条件に基づき、当初
のフライトプラン通りのフライトが行なわれているかど
うかを評価し、ステップ3に進む。具体的には、フライ
トプランが成り立つかどうかを、設定された各評価項目
の評価方法、すなわちモニタリング方法に基づいて、各
パラメータごとに入力される飛行諸元データや気象状況
データを実際にモニターすることによって実行する。
【0047】ステップ3:条件を満たさない評価項目が
抽出された場合には、パイロットにその旨を通知(ステ
ップ3’)するとともにステップ4に進み、抽出されな
い場合にはステップ2に戻って、当初のフライトプラン
通りのフライトが行なわれているかどうかを評価する。
【0048】ステップ4:影響度を求めるとともに、パ
イロットにその影響度を通知(ステップ3’)してステ
ップ5に進む。影響度は、緊急事態、異常事態、通常の
障害、助言といったカタゴリーに分類している。
【0049】ステップ5:この影響度とその時の状況に
関する知識に基づき、対処策の立案を行なうとともに、
パイロットにその旨を通知(ステップ3’)してステッ
プ6に進む。対処策には、例えば雷雲回避やエンジン片
発飛行等の対処の項目情報と到達時間等の関連情報、燃
料等の制約条件等の付加情報が含まれる。
【0050】ステップ6:影響度や対処策等の諸情報に
基づいて、フライトプラン生成部Eに対して悪状況を回
避するための新たなフライトプランの生成を要求すると
ともに、これらの情報をパイロットに提示する。
【0051】次に図1に示した地図情報生成手段として
の地図情報生成部Gは、地図情報生成装置21と、これ
に接続された地形データベース22とからなる。
【0052】地形データベース22は、地形データを含
む地図情報を圧縮して格納しており、詳細を後述するフ
ライトプラン生成部Eから要求された座標位置近傍の地
形データを復元する。上記地形データは、3次元のベク
トル化された高度データである。
【0053】地図情報生成装置21は、航空機の現座標
位置あるいは任意座標位置を中心とする所定領域の地図
情報を生成し、統合表示装置Fへ送信するものである。
すなわち、地図情報生成装置21は、地形データベース
22の復元した地形データに基づいて地図情報を描画処
理して、内部のフレームバッファ(図示しない)に展開
し、これを統合表示装置Fへ送信する。
【0054】具体的には、フライトプラン生成部Eから
の要求により、航空機の現在の座標位置及び今後飛行す
る地域、すなわちプランニングの対象となる地域に関し
て、動的に地形データベース21にある地形データを復
元するようにしている。なお、復元する地図情報は、パ
イロットが直接指示することもできる。
【0055】統合表示装置Fは、上記地図情報生成装置
21で生成した地図情報のうちの少なくとも地形データ
と、フライトプラン生成部Eで生成した新たなフライト
プランのうちの少なくともルート基準を重畳させるとと
もに、フライトプラン評価部Dにおける当初のフライト
プランの評価結果等を表示するものであり、その映像は
マルチファンクションディスプレイfに表示されるよう
になっている。
【0056】フライトプラン生成手段としてのフライト
プラン生成部Eは、フライトプラン評価部Dでの評価結
果が否であるとき、飛行諸元データ及び前記地形デー
タ、並びにフライトプランの生成方法に関する知識に基
づき新たなフライトプランを生成するものである。
【0057】具体的には、フライトプラン評価部Dから
の新たなフライトプラン生成の要求に応じて、飛行航路
点(ウェイポイント)、着陸空港、ルート基準、高度等
のフライトプランを生成するもので、図5に示すよう
に、知識ベース23、推論処理部24、ワーキングメモ
リ25、入出力インターフェース26とから構成されて
いる。
【0058】知識ベース23は、地上のオペレータやパ
イロット等の持つフライトプラン生成のための知識や非
常操作手順等のドキュメントの内容を記号化し、データ
ベースとして格納したものである。
【0059】推論処理部24は、航法用計算機Aから出
力される飛行諸元データと知識ベース23に格納された
前記諸知識に基づいて、新たなフライトプランを推論し
て生成するとともに、新たなフライトプランの生成にあ
たって地理的制約があるどうかを判断するものである。
【0060】推論処理部24の動作について、図6を参
照して説明する。 ステップ1(図中S1と略記する。以下同様。):フラ
イトプラン評価部Dからの再プランニングの要求信号が
入力されることによって新たなフライトプランの生成が
開始され、ステップ2に進む。
【0061】ステップ2:フライトプラン評価部Dから
の要求が確認されると、プランニングのフェーズを割り
当て、ステップ3に進む。プランニングフェーズとは、
飛行航路点、フライトパス、着陸空港、高度、緊急着陸
手順等それぞれ異なったフライトプランの対象のことで
ある。また、フライトパスとは、飛行航路点間の航空機
の実際の3次元的なルート基準を表す。
【0062】ステップ3:フェーズの割り当てが行なわ
れると、次にそれぞれのフェーズに対応した次の
(A),(B),(C)の計画処理を行なう。各計画処
理は、これまで開発された地上用のフライトプランニン
グ、ルートプランニングシステム等の知識ベースシステ
ムと同様であり、それぞれの計画処理に対応した知識が
知識ベース23に格納されている。 (A) 飛行航路点計画部では、出発空港と行先空港と
の間の航路点を選択する。選択に際しては、制約条件、
優先度、ルート選択基準、燃料、風予報等の情報に基づ
き、航路点の組み合わせの候補を作成する。
【0063】(B) フライトパス計画部では、より具
体的な3次元的なルートを計画する。ここでは、航路点
の計画と同様に制約条件や燃料、気象状況等の情報の他
に、低空飛行や危険領域の回避を行なうため、必要によ
り地図情報生成装置21を介して地形データベース22
に格納されている地形データを使用する。
【0064】地形的制約条件が存在する場合、計画対象
の座標位置、たとえば緯度/経度と覆域のデータととも
に地図情報生成装置21に地形データを含む地図情報の
送信を要求する。地図情報生成装置21では、この座標
データを元に地形データベース22に格納した地形デー
タをフレームバッファ(図示しない)内で復元し、これ
をフライトプラン生成部Eに送出する。
【0065】これらの地図情報とともに、知識ベース2
3に格納されたパイロットやルートプランナーの知識、
経験に基づいて、現在の飛行地点から制約状況を回避で
きる地点までの最適な飛行ルートを限られた範囲の空域
から探索する。探索処理は、例えばヒューリスティック
探索方法等によってルートの候補を作成する。
【0066】(C) 非常着陸手順計画部では、知識ベ
ース23に格納されている、非常操作手順や限界事項等
のドキュメントの内容やパイロットの緊急時の操作手順
等を記号化した知識に基づいて、緊急時の操作手順を計
画する。そして、それぞれのフェーズにおける計画処理
が完了すると、ステップ4に進む。
【0067】ステップ4:フライトプラン生成部Eは、
それぞれのフェーズの計画処理候補を統合表示装置F又
はCDU27を介してパイロットに提示する。特に、飛
行経路やフライトパスは、統合表示装置Fで地図情報生
成装置21で生成された地形データに重畳され、マルチ
ファンクションディスプレイfに表示される。
【0068】これによって、パイロットが視覚的に判断
し易い形で新たなフライトプランが表示され、パイロッ
トはクリティカルな状況下でも瞬時にその新たなフライ
トプランを把握することができる。
【0069】ステップ5:パイロットは提示された候補
を採用するか、もしくは拒否するかをCDU27のコマ
ンド入力釦又はマルチファンクションディスプレイfの
ベゼルスイッチ(いずれも図示しない)を介して入力す
る。
【0070】計画案が拒否された場合には、ステップ3
に戻って次の新たなフライトプラン候補をパイロットに
提示する。また、提示されたフライトプラン候補を採用
する場合には、ステップ6に進む。
【0071】ステップ6:採用した新たなフライトプラ
ンをデータ管理装置B等に転送する。
【0072】なお、本発明は前述した実施例に限るもの
ではなく、その要旨の範囲内で様々に変形実施が可能で
ある。前記実施例では、当初のフライトプランの後に、
新たなフライトプランを一度だけ生成する場合を例とし
て説明しているが、状況に応じてさらに新たなフライト
プランを再生成できることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、実際のフ
ライトがフライトプラン通りに進行しているか否かの評
価を、自機に搭載した気象レーダ及び複数のセンサによ
り得たデータに基づいて行っているので、飛行中におけ
るフライトの評価から人為的な要因を排除することがで
きるとともに、実際にフライトしている航空機を取り巻
く気象状況や飛行状況により評価を行うので、その信頼
性を向上させることができる。
【0074】また、評価結果に基づく新たなフライトプ
ランの生成を、飛行状況データと地図情報に基づき、フ
ライトプラン生成手段により自動的に行なうようにして
いるので、新たなフライトプランの生成から人為的な要
因を排除することができるとともに、刻々と変化する飛
行状況を反映させた的確なフライトプランをリアルタイ
ムで生成することができる。これにより、パイロットの
負担を軽減させ、かつ、臨機応変の適切な航法を選択で
きる。
【0075】請求項2記載の発明によれば、知識ベース
に項目別に格納したフライトプランの評価に関する知識
によって、実際のフライトの評価を推論しているので、
上記効果とともに常に確度の高い評価を行なうことがで
きる。
【0076】請求項3記載の発明によれば、知識ベース
に格納したフライトプランの生成に関する知識によっ
て、新たなフライトプランを推論して生成しているの
で、上記効果とともに、確実なフライトプランを生成す
ることができる。
【0077】請求項4記載の発明によれば、地図情報に
3次元のベクトル化した高度データからなる地形データ
を含んでいるので、新たなフライトプランを生成すると
きに地形データを参酌することができ、低高度飛行等の
地形的な制約がある場合等、その状況に応じた的確なフ
ライトプランの生成を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図2】気象状況解析部の詳細な構成を示すブロック図
である。
【図3】フライトプラン評価部の詳細な構成を示すブロ
ック部である。
【図4】それの推論処理部における処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【図5】フライトプラン生成部の詳細な構成を示すブロ
ック部である。
【図6】それの推論処理部における処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
A 航法用計算機 B データ管理装置 C 気象情報生成部(気象情報生成手段) D フライトプラン評価部(フライトプラン評
価手段) E フライトプラン生成部(フライトプラン生
成手段) F 統合表示装置(表示手段) G 地図情報生成部(地図情報生成手段) 17,23 知識ベース 18,24 推論処理部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気象レーダと、現在位置を含む自機の飛
    行状況を検知する複数のセンサと、これらのセンサから
    の検知信号によって飛行諸元データを算出する航法用計
    算機と、フライトのプランニング対象となる地域につい
    ての地図情報を飛行に従い動的に生成する地図情報生成
    手段と、前記気象レーダからのレーダ画像データに基づ
    き気象状況データを生成する気象情報生成手段と、その
    生成された気象状況データ及び前記算出した飛行諸元デ
    ータ、並びにフライトプランの評価に関する蓄積されて
    いる知識に基づいて、予め生成した当初のフライトプラ
    ン通りに実際のフライトが進行しているか否かを複数の
    評価項目について評価するフライトプラン評価手段と、
    その評価結果が否であるときには、飛行諸元データ及び
    前記地図情報、並びにフライトプランの生成に関する蓄
    積されている知識に基づいて、自機の飛行状況に適応す
    る新たなフライトプランを、飛行航路点,フライトパ
    ス,着陸空港,緊急着陸手順等の異なるプランニングフ
    ェーズごとに自動的に生成するフライトプラン生成手段
    と、フライトプラン評価手段による評価結果及び新たな
    フライトプランを表示する表示手段とを有し、これらが
    航空機に搭載されていることを特徴とする航空機に搭載
    するフライトプラン評価生成装置。
  2. 【請求項2】 フライトプラン評価手段は、フライトプ
    ランの評価に関する知識をデータベースとして項目別に
    格納した知識ベースと、その知識によって、自機の実際
    のフライトの評価を推論する推論処理部とを有している
    請求項1記載の航空機に搭載するフライトプラン評価生
    成装置。
  3. 【請求項3】 フライトプラン生成手段は、フライトプ
    ランの生成に関する知識をデータベースとして格納した
    知識ベースと、その知識によって、自機の飛行状況に適
    応する新たなフライトプランを推論する推論処理部とを
    有している請求項1又は2記載の航空機に搭載するフラ
    イトプラン評価生成装置。
  4. 【請求項4】 地図情報は、新たなフライトプランの地
    理的制約の判断基準となる3次元のベクトル化された高
    度データからなる地形データを含み、フライトプラン生
    成手段は、その地形データを参酌した自機の飛行状況に
    適応する新たなフライトプランを生成する請求項1,2
    又は3記載の航空機に搭載するフライトプラン評価生成
    装置。
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