JP2654184B2 - 半導体湿度センサ - Google Patents
半導体湿度センサInfo
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- JP2654184B2 JP2654184B2 JP15738389A JP15738389A JP2654184B2 JP 2654184 B2 JP2654184 B2 JP 2654184B2 JP 15738389 A JP15738389 A JP 15738389A JP 15738389 A JP15738389 A JP 15738389A JP 2654184 B2 JP2654184 B2 JP 2654184B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、感湿体の湿度による体積変化を利用した湿
度センサに関する。
度センサに関する。
(ロ)従来の技術 従来、湿度センサとしては、高分子(以下ポリマーと
いう)やセラミック等の雰囲気湿度により抵抗,容量等
の電気的性質が変わることを利用したものが知られてい
る。しかし、これらの湿度センサは検出部を常に測定雰
囲気中にさらして使用するため、汚染等により電気的性
質の変化が避けがたく、長期安定性に欠ける。これに対
し、特開昭56−42126号公報に開示された毛髪やナイロ
ンのような感湿体を用いた湿度計は、感湿体の伸縮とい
う機械的な性質を利用するため、上記電気的性質を利用
するものに比べて長期の安定性がある。しかし、これま
でこの感湿体の伸縮を容易に電気信号に変換し難く、湿
度センサ化されていなかった。
いう)やセラミック等の雰囲気湿度により抵抗,容量等
の電気的性質が変わることを利用したものが知られてい
る。しかし、これらの湿度センサは検出部を常に測定雰
囲気中にさらして使用するため、汚染等により電気的性
質の変化が避けがたく、長期安定性に欠ける。これに対
し、特開昭56−42126号公報に開示された毛髪やナイロ
ンのような感湿体を用いた湿度計は、感湿体の伸縮とい
う機械的な性質を利用するため、上記電気的性質を利用
するものに比べて長期の安定性がある。しかし、これま
でこの感湿体の伸縮を容易に電気信号に変換し難く、湿
度センサ化されていなかった。
一方、本発明者らは実願昭60−120665,特開昭61−245
889で示したごとく感湿材の伸縮を半導体のピエゾ抵抗
効果を用いて検出する湿度センサを提案している。
889で示したごとく感湿材の伸縮を半導体のピエゾ抵抗
効果を用いて検出する湿度センサを提案している。
(ハ)発明が解決しようとする課題 前記感湿材の伸縮を利用する湿度センサは、感湿材が
薄膜化されており湿度による伸縮が面内方向のみである
ため該感湿膜が被着されているシリコンダイアフラムを
大きく変形させることはできず、ピエゾ抵抗の抵抗変化
が小さく検出される出力電圧が小さいという課題があっ
た。
薄膜化されており湿度による伸縮が面内方向のみである
ため該感湿膜が被着されているシリコンダイアフラムを
大きく変形させることはできず、ピエゾ抵抗の抵抗変化
が小さく検出される出力電圧が小さいという課題があっ
た。
(ニ)課題を解決するための手段 シリコンペレットをエッチング加工してダイアフラム
構造とし、このダイアフラム部と側壁間に感湿体を被着
し湿度による体積変化でダイアフラムを変形させ、この
変形をダイアフラム上に形成されたピエゾ抵抗体の抵抗
変化として検出する。
構造とし、このダイアフラム部と側壁間に感湿体を被着
し湿度による体積変化でダイアフラムを変形させ、この
変形をダイアフラム上に形成されたピエゾ抵抗体の抵抗
変化として検出する。
(ホ)作 用 本発明によれば、雰囲気湿度が変化すると感湿体は膨
張,収縮の体積変化を生じる。この時、感湿体はダイア
フラム側壁にも十分被着されており、ダイアフラムの受
感部はこの側壁を基準に感湿体に引っ張られたり押され
たりするので、ダイアフラム面に垂直な応力を大きく受
けることになり大きな変形を生じる。このダイアフラム
の変形によりピエゾ抵抗領域の抵抗変化も大きくなり大
きな変化を得ることができる。
張,収縮の体積変化を生じる。この時、感湿体はダイア
フラム側壁にも十分被着されており、ダイアフラムの受
感部はこの側壁を基準に感湿体に引っ張られたり押され
たりするので、ダイアフラム面に垂直な応力を大きく受
けることになり大きな変形を生じる。このダイアフラム
の変形によりピエゾ抵抗領域の抵抗変化も大きくなり大
きな変化を得ることができる。
(ヘ)実 施 例 第1図は本発明の一実施例の平面図で、第2図は第1
図のa−b部分の断面図である。(1)はシリコン単結
晶からなる半導体ペレット,(2)は半導体ペレット
(1)をエッチング加工して設けたダイアフラム,
(3),(4),(5),(6)はダイアフラム部
(2)表面に形成されたピエゾ抵抗体である。(7)は
液状高分子で本実施例では紫外線硬化樹脂(以下,UVレ
ジンという)を用いた。このUVレジンをディスペンサー
等により一定量ダイアフラム裏面に滴下すると、表面張
力により第2図のように広がる。UVレジン(7)の硬化
は乾燥状態で行われるが、この硬化の際に(本実施例で
用いたものは約10%)体積収縮があり、UVレジン(7)
はダイアフラムの側壁(8)にも被着してることから、
その形状は第3図のようになる。また、雰囲気湿度が高
くなると、UVレジン(7)は吸湿しその体積が膨張する
ので、ダイアフラム(2)は第4図のような形状に変わ
る。この様に雰囲気湿度によりUVレジン(7)の体積が
変わることに対応してダイアフラム(2)の変形状態が
変わり、これに伴う応力変化でピエゾ抵抗(3)(4)
(5)(6)の抵抗値も変化する。
図のa−b部分の断面図である。(1)はシリコン単結
晶からなる半導体ペレット,(2)は半導体ペレット
(1)をエッチング加工して設けたダイアフラム,
(3),(4),(5),(6)はダイアフラム部
(2)表面に形成されたピエゾ抵抗体である。(7)は
液状高分子で本実施例では紫外線硬化樹脂(以下,UVレ
ジンという)を用いた。このUVレジンをディスペンサー
等により一定量ダイアフラム裏面に滴下すると、表面張
力により第2図のように広がる。UVレジン(7)の硬化
は乾燥状態で行われるが、この硬化の際に(本実施例で
用いたものは約10%)体積収縮があり、UVレジン(7)
はダイアフラムの側壁(8)にも被着してることから、
その形状は第3図のようになる。また、雰囲気湿度が高
くなると、UVレジン(7)は吸湿しその体積が膨張する
ので、ダイアフラム(2)は第4図のような形状に変わ
る。この様に雰囲気湿度によりUVレジン(7)の体積が
変わることに対応してダイアフラム(2)の変形状態が
変わり、これに伴う応力変化でピエゾ抵抗(3)(4)
(5)(6)の抵抗値も変化する。
第5図は、本発明者らが実願昭56−42126等で示した
感湿材の薄膜を用いた構造の湿度センサの断面図であ
る。温度変化に応じて感湿膜(7)は伸縮するが、薄膜
であるため面内の2次元的な応力が主となる。この感湿
膜(7)はダイアフラム(2)に被着されているため、
感湿膜(7)の2次元的な応力で結果的にダイアフラム
は3次元的に変形するが、その変形量は小さい。これに
対し本発明では、固定された側壁をベースにダイアフラ
ム受感部に垂直な応力を加えるので、大きなダイアフラ
ムの変形を得ることができる。その応力がダイアフラム
(2)に加えられるが、この時の応力は2次元的に加わ
るだけで、第3図,第4図に示した様なダイアフラム変
形は伴わない。これに対し本発明では上記のごとくダイ
アフラムの垂直方向(3次元的)な応力が働くのでダイ
アフラムの大きな変形が生じる。
感湿材の薄膜を用いた構造の湿度センサの断面図であ
る。温度変化に応じて感湿膜(7)は伸縮するが、薄膜
であるため面内の2次元的な応力が主となる。この感湿
膜(7)はダイアフラム(2)に被着されているため、
感湿膜(7)の2次元的な応力で結果的にダイアフラム
は3次元的に変形するが、その変形量は小さい。これに
対し本発明では、固定された側壁をベースにダイアフラ
ム受感部に垂直な応力を加えるので、大きなダイアフラ
ムの変形を得ることができる。その応力がダイアフラム
(2)に加えられるが、この時の応力は2次元的に加わ
るだけで、第3図,第4図に示した様なダイアフラム変
形は伴わない。これに対し本発明では上記のごとくダイ
アフラムの垂直方向(3次元的)な応力が働くのでダイ
アフラムの大きな変形が生じる。
第6図は、ピエゾ抵抗領域(3),(4),(5),
(6)の抵抗変化を電圧変化として検出するためのホィ
ートストンブリッジで、定電流源(9)を用いて1mAの
定電流をブリッジに流し、出力電圧Vout(10)を検出す
るものである。この電圧Vout(10)は次式で計算され
る。
(6)の抵抗変化を電圧変化として検出するためのホィ
ートストンブリッジで、定電流源(9)を用いて1mAの
定電流をブリッジに流し、出力電圧Vout(10)を検出す
るものである。この電圧Vout(10)は次式で計算され
る。
感湿体を被着しない状態においては、4個の抵抗値は
ほぼ等しいのでVout≒0となる。表1に本実施例に基づ
いて試作したセンサの各ピエゾ抵抗(3),(4),
(5),(6)の低湿30〜40%RH,高湿90〜100%RH雰囲
気中での抵抗値と式(1)より計算されるVoutの値を示
した。
ほぼ等しいのでVout≒0となる。表1に本実施例に基づ
いて試作したセンサの各ピエゾ抵抗(3),(4),
(5),(6)の低湿30〜40%RH,高湿90〜100%RH雰囲
気中での抵抗値と式(1)より計算されるVoutの値を示
した。
このVout(10)の値は実際に第5図のようにブリッジ
接続して検出される電圧値ともほぼ等しいことを確認し
ている。また、ペレット(1)に感湿体(7)を被着し
ない状態でダイアフラム部に圧力を印加して第3図及び
第4図の様なダイアフラムの変形状態をつくり、その時
の各ピエゾ抵抗値の変化を測定するとで、感湿体(7)
の膨張,収縮による体積変化で第3図、第4図のように
ダイアフラムが変形していることを確認している。
接続して検出される電圧値ともほぼ等しいことを確認し
ている。また、ペレット(1)に感湿体(7)を被着し
ない状態でダイアフラム部に圧力を印加して第3図及び
第4図の様なダイアフラムの変形状態をつくり、その時
の各ピエゾ抵抗値の変化を測定するとで、感湿体(7)
の膨張,収縮による体積変化で第3図、第4図のように
ダイアフラムが変形していることを確認している。
分流式湿度発生装置を用いて本実施例で試作したセン
サの感湿特性を第7図に示す。
サの感湿特性を第7図に示す。
(ト)発明の効果 本発明によれば、感湿体の膨張,収縮による体積変化
という機械的性質を利用するので、電気的性質などに比
べて測定雰囲気からの汚染等による経時変化が少なく、
長期安定な湿度センサが可能である。
という機械的性質を利用するので、電気的性質などに比
べて測定雰囲気からの汚染等による経時変化が少なく、
長期安定な湿度センサが可能である。
また、ダイアフラム側壁を受感部に感湿体を被着しそ
の体積変化を利用するのでダイアフラムを大きく変形す
ることができ、出力電圧も大きくとれS/N比等も改善さ
せる。
の体積変化を利用するのでダイアフラムを大きく変形す
ることができ、出力電圧も大きくとれS/N比等も改善さ
せる。
さらに、前述の従来タイプのものに比べて感湿体をシ
リコンペレットに被着する方法が容易であるという製作
上の利点もある。
リコンペレットに被着する方法が容易であるという製作
上の利点もある。
第1図は本発明の実施例を示すシリコンペレットの平面
図、第2図は第1図におけるa−b断面図、第3図は感
湿体が収縮したときの断面図、第4図は感湿体が膨潤し
た時の断面図、第5図は従来タイプの湿度センサーの断
面図、第6図はホィートストンブリッジ回路、第7図は
本発明による試作センサの感湿特性図である。 (1)……半導体ペレット、(2)……ダイアフラム、
(3)(4)(5)(6)……ピエゾ抵抗体、(7)…
…感湿体
図、第2図は第1図におけるa−b断面図、第3図は感
湿体が収縮したときの断面図、第4図は感湿体が膨潤し
た時の断面図、第5図は従来タイプの湿度センサーの断
面図、第6図はホィートストンブリッジ回路、第7図は
本発明による試作センサの感湿特性図である。 (1)……半導体ペレット、(2)……ダイアフラム、
(3)(4)(5)(6)……ピエゾ抵抗体、(7)…
…感湿体
Claims (1)
- 【請求項1】シリコンダイアフラムの裏面と側壁の間に
被着したポリマ等感湿体の湿度による体積変化で、該ダ
イアフラムに垂直な方向の応力を加えることでダイアフ
ラムを変形させ、該ダイアフラム表面に設けられている
ピエゾ抵抗領域の抵抗変化を検出することで、雰囲気湿
度を検出する湿度センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15738389A JP2654184B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 半導体湿度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15738389A JP2654184B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 半導体湿度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0321849A JPH0321849A (ja) | 1991-01-30 |
JP2654184B2 true JP2654184B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=15648448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15738389A Expired - Fee Related JP2654184B2 (ja) | 1989-06-20 | 1989-06-20 | 半導体湿度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2654184B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994028372A1 (en) * | 1993-05-25 | 1994-12-08 | Rosemount Inc. | Organic chemical sensor |
EP2323766A2 (en) | 2008-07-25 | 2011-05-25 | Smith & Nephew, PLC | Controller for an acoustic standing wave generation device in order to prevent clogging of a filter |
US9882133B2 (en) | 2014-08-20 | 2018-01-30 | Boe Technology Group Co., Ltd. | Electronic package device for testing a package effect of the device, fabrication method thereof and method for testing electronic package device |
CN104332562B (zh) * | 2014-08-20 | 2017-03-08 | 京东方科技集团股份有限公司 | 一种电子封装器件及其制备方法、封装效果检测方法 |
CN105928989B (zh) * | 2016-07-18 | 2018-11-23 | 南京信息工程大学 | 基于π型巨压阻结构的湿度传感器及其温漂修正方法 |
-
1989
- 1989-06-20 JP JP15738389A patent/JP2654184B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0321849A (ja) | 1991-01-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |