JP2653692B2 - トランスポリイソプレン樹脂組成物 - Google Patents

トランスポリイソプレン樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は柔軟化された新規なトランスポリイソプレン
樹脂組成物に関する。更に詳しくは結晶性ポリイソプレ
ンであるトランスポリイソプレンに相溶性の良好な可塑
剤であるスクワランを混合することにより得られる柔軟
で、成形加工温度を低下できかつ溶融成形加工性がより
改良されたトランスポリイソプレン樹脂組成物に関す
る。
〔従来の技術〕 トランス−1,4−ポリイソプレンは常温ではすぐれた
強度と弾性を有し、融点が67℃付近と比較的低温で成形
できることから、ゴルフボール表皮、ギブス、かつら製
作の際の形取りなどに用いられている。
さらにトランス−1,4−ポリイソプレンは加熱により
布や皮革などとよく溶融接着することから、糊を必要と
せず、加硫しなくても十分の強度を有するので布靴など
のかかと部の月形や爪先ゴムあるいは先芯として有用で
ある。
また、トランス−1,4−ポリイソプレンの特徴である
結晶性と、二十結合を有することによるイオウやパーオ
キサイドで加硫できることを利用した形状記憶樹脂とし
ても、またおもちゃ、工業用品、医療用、スポーツ分野
等においても、近年注目されつつあるが、用途が拡大さ
れるにつれトランス−1,4−ポリイソプレンの低融点化
(例えば40〜50℃)、柔軟化ならびに溶融成形加工性の
向上等が求められるようになってきた。
トランス−1,4−ポリイソプレンの軟化点を下げる方
法としては、トランス−1,4−ポリイソプレンの重合
時トランス結合を低下させる方法、ロール・バンバリ
ー等のゴム用機械での素練りによりムーニー粘度を低下
させる方法、通常使用されるフタル酸エステル類、グ
リコール誘導体、グリセリン誘導体や、植物油、鉱物油
系軟化剤、あるいは液状ゴムやファクチスのような軟化
を促進させるような加工助剤を添加する方法、等が考え
られる。しかしトランス−1,4−ポリイソプレンの重合
条件の変更については、1,4結合量の低下等により急激
に結晶性が失なわれ、かつ製造時、所定量の1,4結合に
コントロールするのが困難である。また、ロール・バン
バリー等での素練りによる可塑性ではムーニー粘度の低
下はおこるものの、軟化点を下げることはできない。さ
らに軟化剤、可塑剤等の添加についてはいずれもトラン
ス−1,4−ポリイソプレンに対し混入しないか、もしく
は混入してもブリードが激しく、軟化剤としての顕著な
効果は期待できない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の常温ですぐれた強度と弾性を有し、低温での
加工が可能なトランスポリイソプレン樹脂組成物を得る
ことを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは常温ですぐれた物性を示しかつ低温で加
工が可能でかつ溶融成性加工性が良好なトランスポリイ
ソプレン樹脂組成物を開発するために鋭意研究を重ねた
結果トランス−1,4−ポリイソプレンにスクワランを混
合することによってその目的を達成しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明はトランス−1,4−結合量が90%以上
であり、100℃でのムーニー粘度ML1+4(100℃)が10以
上のポリイソプレン100重量部、およびスクワラン5〜1
00重量部からなるトランスポリイソプレン樹脂組成物に
関する。
本発明においてトランス−1,4−ポリイソプレンのト
ランス−1,4−結合の含有量が小さいとその結晶性が低
下し、強度が低下するので本発明に使用するトランス−
1,4ポリイソプレンとしては、トランス−1,4結合を90%
以上、とりわけ95%以上含有するのが好ましい。また、
トランス−1,4−ポリイソプロピレンのムーニー粘度が1
0以下だと、引張物性が低下し実用面では好ましくな
い。本発明において用いられるスクワランは常温で液状
である下記の構造をもつ化合物である。
また、本発明に用いられるスクワランを添加量はトラ
ンス−1,4−ポリイソプレン100重量部に対して5〜100
重量部、さらに好ましくは10〜80重量部である。スクワ
ランの添加量が5重量部より少ないと、十分な軟化点の
低下がおこらず低温での加工性、溶融成形加工性共に不
十分であり、またその量が100重量部を超えると、組成
物の弾性、強度などの物性低下や結晶性が不足するなど
の実用面で好ましくない。本発明はトランス−1,4−ポ
リイソプレンとスクワランとのブレンド物を主成分とす
るものであり、それらの混合はゴム工業において通常用
いるオープンロールバンバリーミキサーまたはニーダー
によって行ってもよいし、また、トランス−1,4−ポリ
イソプレンとスクワランの共通溶媒に同時に溶解混合す
るか、各々を別々に溶解し、それらの溶液を混合した後
に溶媒を取り除く方法を採用してもよい。この様にして
得られるブレンド物は、極低温下での破砕、溶液よりの
フリーズドライ法等により粉体化した状態、あるいは溶
融又は溶液から紡糸して得られる繊維状物あるいは射出
成形、溶液注型法等により得られる各種成形体と各種形
態での使用が可能である。
このようにして作成されるブレンド物は、通常ゴム工
業において使用される老化防止剤、酸化防止剤、オゾン
劣化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、粘着付与剤を
必要に応じて添加してもよい。また物性の改良を目的と
して必要に応じ無機あるいは有機系の粉末状、繊維状あ
るいは板状フイラーを添加してもよい。さらに必要なら
ば架橋を導入するために加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤
あるいは活性剤等の加硫配合薬品または他の架橋剤を添
加することもできる。
本発明のトランスポリイソプレン樹脂組成物はトラン
ス−1,4−ポリイソプレンに対しスクワランが容易に相
溶し、ブリードすることもなく溶融成形加工性が良好で
かつ40〜50℃の低い温度で成形加工出来、常温では十分
の強度の弾性を有することから、溶融接着性を利用した
布靴などのかかと部の月形や爪先ゴム先芯などの他、ギ
ブス、歯型印象材等の医療分野、かつらの型取り材、ゴ
ルフボール表皮などのスポーツ分野、パック等の衛生分
野、さらにはパイプライニング等の工業用品やおもち
ゃ、形状記憶樹脂原料等に有用である。
〔実施例〕
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実
施例中における「部」は時に断わらない限り「重量部」
を意味する。なお各列における特性は以下により測定し
た。
(1)融点 D.S.Cにて測定 (2)引張強伸度及び硬度 JIS K−6301に準拠 (3)ブリード性 40℃雰囲気中に7日間放置後目視観察 (4)MFR(Melt Flow Rate) 溶融成形加工性の指標としてMFRを測定した。測定条
件は190℃、荷重2060gで、単位はg/10min。
実施例1 トランス−1,4−ポリイソプレン{(株)クラレ製、
クラレトランスポリイソプレンTP−301}100部とスクワ
ラン{(株)クラレ製}6部とを表面温度75±5℃のオ
ープンロールを用いて混合して樹脂組成物を作成し、約
3mmの厚さにシート出しした。得られた樹脂組成物を約1
00℃に調節した空気浴中に約10分間放置した後に、熱プ
レスにて約5分間プレスし、ついで冷却プレスで約10分
間プレスしたシートの物性を測定した。結果を表−1に
示す。
実施例2 実施例1で使用したスクワランの添加量を40部とした
以外は実施例1と同様に実施した。得られた結果を表1
に示す。
実施例3 実施例1で使用したスクワランの添加量を95部とし、
プレス成形時の予熱及びプレス温度を80℃とした以外は
実施例1と同様に実施した。得られた結果を表1に示
す。
比較例1 実施例1で使用したスクワランの添加量を4部とした
以外は実施例1と同様に実施した。得られた結果を表1
に示す。
比較例2〜4 実施例1で使用したトランス−1,4−ポリイソプレン1
00部に対して、可塑剤としてナフテン系プロセスオイル
(サイセン250、サンオイル社製)、パラフィン系プロ
セスオイル(サンパ−120、サンオイル社製)、ジオク
チルフタレート(DOP)をそれぞれ40部ずつ添加し、混
練、プレス条件等については実施例1と同様な方法でお
こない比較例2,3,4とした。得られた結果を表−1に示
す。
比較例5 実施例1で使用したスクワランの添加量を105部と
し、混練、プレス条件は実施例3と同様に実施した。得
られた結果を表−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明によって常温ですぐれた強度と弾性を有し、低
温での加工が可能なトランスポリイソプレン樹脂組成物
が提供される。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランス−1,4−結合量が90%以上であ
    り、100℃でのムーニー粘度ML1+4(100℃)が10以上の
    ポリイソプレン100重量部、およびスクワラン5〜100重
    量部からなるトランスポリイソプレン樹脂組成物。
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