JP2652198B2 - 炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

炭酸カルシウムの製造方法

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    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/18Carbonates
    • C01F11/182Preparation of calcium carbonate by carbonation of aqueous solutions and characterised by an additive other than CaCO3-seeds

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭酸カルシウムを製造する方法に関する。
さらに詳しくは、本発明は製紙用または樹脂用充填剤な
どに好適な、優れた分散性を有する炭酸カルシウムの製
造方法に関する。
[発明の背景] 微小粒子の炭酸カルシウムは、粒子間の擬集作用が強
いため、製紙用または樹脂用充填剤など炭酸カルシウム
の粒子を均一に分散させた状態にて使用することが要求
される用途においては不利になることがある。このよう
な用途では、分散性の向上を考慮して、平均一次粒子径
がある程度以上の大きさ、例えば1μm以上で、かつ粒
子径が均一である粒子を用いることが望ましい。
平均粒子径が1μm以上である炭酸カルシウムは、天
然石灰石を微粉砕することにより得ることができる。し
かし、このようにして得られる炭酸カルシウム粉末は、
その粒子径が極度に広い範囲に分布しており、分級操作
などを行なっても粒子径の揃った粉末は得られにくい。
一方、軽質炭酸カルシウムは、従来から石灰乳に炭酸
ガスを吹き込むこと(炭酸ガス化合法)により合成する
ことが一般的であり、種々の形状および粒子径を有する
炭酸カルシウムの製造方法が提案されている。
炭酸ガス化合法により平均粒子径が1μm以上の炭酸
カルシウムを合成する技術として、例えば、特公昭54−
36920号公報に開示された方法を挙げることができる。
同公報に開示された方法は、石灰乳中に二酸化炭素含有
ガスを吹き込んで一部炭酸化された石灰乳を製造する第
一工程、および第一工程で得られた石灰乳を炭酸ガスを
吸収した水中に滴下するとともに、該水中にさらに二酸
化炭素含有ガスを吹き込みながら21〜80℃の温度範囲お
よびpH7〜11の範囲にて攪拌し炭酸化する第二工程から
なり、平均長3μm以上で立方体形の炭酸カルシウムが
得られるとされている。しかしながら、本発明者の検討
によれば上述の炭酸カルシウムの製法では粒子径を制御
しにくく、所望の粒子径および粒度分布を有する炭酸カ
ルシウムが得られにくい。
また、特開昭59−26927号公報には、水酸化カルシウ
ムの水性スラリー(石灰乳)中に二酸化炭素含有ガスを
吹き込んで可及的速やかに反応させることにより、長径
1.5〜2.0μm、短径0.3〜0.4μmの大きさの炭酸カルシ
ウムを製造する方法が開示されている。同公報にはさら
に、炭酸ガス化合法によれば一般に長径3〜5μm、短
径0.5〜1.0μmの大きさの炭酸カルシウムが得られるこ
とが記載されている。上述の方法によって製造される炭
酸カルシウムはその長径が1μm以上の結晶であるが、
いずれも形状が針状もしくは紡錘状でありアスペクト比
が大きいために、粒子同士が絡みあって擬集しやすくな
る傾向がある。
すなわち、分散性の良い炭酸カルシウムとして、平均
一次粒子径が1μm以上で、粒度分布が狭く、かつ、ア
スペクト比が小さいものが望まれる。
本発明者らは、炭酸化の際に石灰乳の導電率あるいは
pH値の推移と石灰乳の炭酸化率の間に相関関係があるこ
とを見いだし、この知見に基づいて石灰乳の導電率ある
いはpHの推移に従って炭酸化反応を適切に制御すること
により種々の形状の炭酸カルシウムの製造法の発明を完
成し、これらの発明に関しては既に出願がなされている
(特願昭60−61289号、同61−174400号、同61−174401
号)。これらの発明のうち特願昭60−61289号は少なく
とも炭酸化率が5%になるまで、pH値が二酸化炭素を導
入する以前の値よりも0.2以上降下しない条件下にて石
灰乳に二酸化炭素を導入し、次いで炭酸化率が60〜75%
になるまで炭酸化を行なうことにより塩基性板状炭酸カ
ルシウムを得るものである。また特願昭61−174400号は
少なくとも炭酸化率が5%になるまで、pH値が二酸化炭
素を導入する以前の値よりも0.2以上降下しない条件下
にて石灰乳に二酸化炭素を導入し、次いで炭酸化率が10
〜75%の間で種結晶を添加して立方体状炭酸カルシウム
を得るもの、特願昭61−174401号は少なくとも炭酸化率
が5%になるまで、pH値が二酸化炭素を導入する以前の
値よりも0.2以上降下しない条件下にて石灰乳に二酸化
炭素を導入し、次いで炭酸化率が50%に至る以前に該石
灰乳の強制加温を開始し、さらに炭酸化率が実質的に10
0%に至るまで炭酸化反応を行なうことによりアラゴナ
イト系針状炭酸カルシウムを得るものである。
[発明の目的] 本発明は、平均粒子径が1μm以上で、粒度分布が狭
く、かつ、アスペクト比が3以下である炭酸カルシウム
の製造方法を提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、少なくとも炭酸化率が5%になるまで、pH
値が二酸化炭素を導入する以前の値よりも0.2以上降下
しない条件下にて石灰乳に二酸化炭素を導入し、次いで
炭酸化率が60〜75%の間で、該石灰乳に縮合リン酸ある
いはそのアルカリ金属塩よりなる群から選ばれる少なく
とも一種以上の添加剤を添加したのち、実質的に炭酸化
率が100%に至るまで炭酸化を行なうことを特徴とする
平均粒子径が1μm以上でアスペクト比が3以下の炭酸
カルシウムの製造方法にある。
本発明の炭酸カルシウムの製造方法の好ましい実施の
態様を次に記す。
(1)上記添加剤の量が、石灰乳中に含有される水酸化
カルシウム1モル当たり1×10-4モル以上であることを
特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
(2)上記添加剤がヘキサメタリン酸ナトリウムである
ことを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
(3)反応開始時の石灰乳の温度を25℃以下に調整して
行なうことを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
(4)炭酸化率60〜75%以後の反応温度が10℃以上であ
ることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
(5)石灰乳が水100mlに対して3〜25gの水酸化カルシ
ウムを含むものであることを特徴とする炭酸カルシウム
の製造方法。
[発明の詳細な記述] 本発明者らは、炭酸化の際に石灰乳の導電率あるいは
pH値の推移と石灰乳の炭酸化率の間に相関関係があるこ
とを見いだし、この知見に基づいて石灰乳の導電率ある
いはpHの推移に従って炭酸化反応を適切に制御すること
により種々の形状の炭酸カルシウムの製造法の発明を完
成した。
本発明において炭酸化率とは、 の値(%)である。
本発明の炭酸カルシウムの製造方法は、少なくとも炭
酸化率が5%になるまで、pH値が二酸化炭素を導入する
以前の値よりも0.2以上降下しない条件下にて石灰乳に
二酸化炭素を導入し、次いで炭酸化率が60〜75%に至り
塩基性炭酸カルシウムが生成した時点にて、該石灰乳に
縮合リン酸またはそのアルカリ金属塩よりなる群から選
ばれる少なくとも一種以上の添加剤を添加することを特
徴とするものである。
本発明の炭酸カルシウムの製造に際して、まず石灰乳
(水酸化カルシウム水懸濁液)を調製する。石灰乳の調
製に用いる水酸化カルシウム源として、通常の生石灰あ
るいは消石灰を用いることができる。生石灰および消石
灰の例としては、生石灰粉、塊状生石灰、塩焼き生石灰
および通常の消石灰を挙げることができる。
上記のような生石灰および消石灰を水中に投入して石
灰乳を調製する。石灰乳中に含有される水酸化カルシウ
ムの濃度は、通常3〜25g/100ml好ましくは7〜16g/100
mlの範囲である。石灰乳中に含有される水酸化カルシウ
ムの濃度が3g/100ml未満では濃度が低すぎて経済的でな
く、他方25g/100mlを越えると石灰乳の粘度が高くな
り、作業性が低下する。
次に、炭酸化反応を開始する時点の石灰乳の温度は25
℃以下、好ましくは、10〜17℃の範囲に調整される。
炭酸化反応の開始後、石灰乳中の水酸化カルシウムの
少なくとも5重量%が炭酸化される迄、該石灰乳のpH値
が二酸化炭素導入前のpH値よりも実質的に0.2以上降下
しないよう、二酸化炭素の導入速度を調整する。この操
作は、二酸化炭素を石灰乳中に含有される水酸化カルシ
ウム1g当り1〜10ml/分で石灰乳中に導入しつつ、pHメ
ーターの電極を石灰乳に挿入し継続的にpH値を測定する
ことにより、容易に行なうことができる。
炭酸化反応中は温度を45℃以下、好ましくは、35℃以
下に保つ。石灰乳の温度の制御は、炭酸化反応が発熱反
応であるため例えば反応容器に冷却装置を付設して行な
うことができる。
上記の条件下に炭酸化反応を進行させたのち、さらに
炭酸化反応を継続して、該石灰乳中に含有される水酸化
カルシウムの60〜75重量%が炭酸化され、塩基性炭酸カ
ルシウムが生成した時点で、該石灰乳に添加剤を投入す
る。水酸化カルシウムの炭酸化率は、pHメーターの電極
を石灰乳に挿入し継続的にpH値を測定し、pH値の急激な
降下(炭酸化反応開始時のpH値から0.8程度降下)を検
出することにより判定することができる。
該添加剤は、縮合リン酸あるいはそのアルカリ金属塩
よりなる群から選ばれるものの少なくとも一種以上であ
り、縮合リン酸としてはピロリン酸、トリポリリン酸、
テトラポリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン
酸、およびヘキサメタリン酸などを、またそのアルカリ
金属塩としては、上記の化合物のナトリウムおよびカリ
ウムなどの塩を挙げることができるが、ヘキサメタリン
酸ナトリウムが好ましい。添加剤の量は、石灰乳中に含
有される水酸化カルシウム1モル当り1×10-4モル以上
である。
炭酸化率60〜75%以後の反応温度は、10℃以上である
ことが好ましい。炭酸化率60〜75%以後の炭酸化反応に
おいて、二酸化炭素の導入速度は特に限定されない。
上述の各工程において、石灰乳に導入する二酸化炭素
については、二酸化炭素単独であってもあるいは水酸化
カルシウムと実質的に反応性を有していない気体(例:
空気、窒素ガス)との混合ガスであってもよい。また、
石灰石の焼成の際に排出される二酸化炭素含有気体を用
いることもできる。混合ガスを用いる場合には、混合ガ
ス中の二酸化炭素の濃度が、通常10容量%以上、好まし
くは20容量%以上のものを使用する。
なお、上記の炭酸化反応は、攪拌下に行なうことが望
ましい。
[発明の効果] 本発明の製造方法により、平均粒子径が1μm以上、
通常は1〜15μmの範囲であり、全体の90%重量以上の
粒子の粒子径が平均粒子径プラスマイナス2μmの範囲
にある、粒度分布の極めて狭い炭酸カルシウムを工業的
に有利に製造することができる。
さらに本発明の製造方法によって得られる炭酸カルシ
ウムは、アスペクト比が3以下で、立方体、一部が欠損
した立方体、もしくは球状に近い形状を有している。
上述の炭酸カルシウムは、分散性に優れているので、
感光紙、磁気記録媒体など均質な物性が求められる材料
の充填剤に有利に使用することができる。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1] 冷却装置を備えた容量3の反応容器に工業用生石灰
粉および水を投入して、水酸化カルシウム濃度9.5g/100
mlの石灰乳を2調製した。
石灰乳を冷却して反応開始温度を17℃に調整し、純度
99.5%以上の二酸化炭素を石灰乳中に含有される水酸化
カルシウム1gに対して4.6ml/分の速度となるように、該
石灰乳中に攪拌しながら導入して炭酸化反応を行なっ
た。該石灰乳中にpHメーターの電極を挿入して継続的に
石灰乳のpH値を測定し、炭酸化反応開始前のpH値より0.
13降下した時点で石灰乳を採取して、常法に従い炭酸化
率を測定したところ水酸化カルシウムの炭酸化率は15.5
%であった。
次に、該石灰乳に反応開始温度20℃にてさらに上記の
二酸化炭素を上記と同じ速度で導入して、炭酸化率65%
になるまで炭酸化反応を行なった。
この一部炭酸化された石灰乳にヘキサメタリン酸ナト
リウムを石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1モル
当り6.5×10-4モル添加し、反応開始温度20℃で上記の
二酸化炭素を上記と同じ速度で該石灰乳中に攪拌しなが
ら導入して、炭酸化率100%になるまで炭酸化反応を行
なった。
石灰乳に二酸化炭素を導入してから炭酸化が終了する
まで、すなわち炭酸化反応に要した時間は68分であっ
た。水性懸濁液から固形物を分離し乾燥することにより
250gの炭酸カルシウムを得た。
得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、その一部が欠損した立方体の形状を有していた。全
体の90重量%以上の粒子の粒子径は7〜11μmの範囲に
あり、平均一次粒子径は9μmであった。また、アスペ
クト比は約1.2であった。添付した図面の第1図に本例
で得られた炭酸カルシウムの2000倍の電子顕微鏡写真の
複製図を示す。
[実施例2] 実施例1で使用した反応容器に工業用生石灰粉および
水を投入して、水酸化カルシウム濃度8g/100mlの石灰乳
を2調製した。
石灰乳を冷却して反応開始温度を17℃に調整し、純度
99.5%以上の二酸化炭素石灰乳中に含有される水酸化カ
ルシウム1gに対して4ml/分の速度となるように、該石灰
乳中に攪拌しながら導入して炭酸化反応を行なった。該
石灰乳中にpHメーターの電極を挿入して継続的に石灰乳
のpH値を測定し、炭酸化反応開始前のpH値より0.15降下
した時点で石灰乳を採取して、常法に従い炭酸化率を測
定したところ水酸化カルシウムの炭酸化率は10%であっ
た。
次に、該石灰乳に反応開始温度19℃にてさらに上記の
二酸化炭素を上記と同じ速度で導入して、炭酸化率65%
になるまで炭酸化反応を行なった。
この一部炭酸化された石灰乳にヘキサメタリン酸ナト
リウムを石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1モル
当り3.2×10-4モル添加し、反応開始温度40℃で上記の
二酸化炭素を上記と同じ速度で該石灰乳中に攪拌しなが
ら導入して、炭酸化率100%になるまで炭酸化反応を行
なった。
石灰乳に二酸化炭素を導入してから炭酸化が終了する
まで、すなわち炭酸化反応に要した時間は78分であっ
た。水性懸濁液から固形物を分離し乾燥することにより
210gの炭酸カルシウムを得た。
得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、その一部が欠損した立方体の形状を有していた。全
体の90重量%以上の粒子の粒子径は1〜2μmの範囲に
あり、平均一次粒子径は1.5μmであった。また、アス
ペクト比は約1.5であった。添付した図面の第2図に本
例で得られた炭酸カルシウムの10000倍の電子顕微鏡写
真の複製図を示す。
[実施例3] 実施例1で使用した反応容器に塊状生石灰(5〜35m
m)および水を投入して、水酸化カルシウム濃度7.9g/10
0mlの石灰乳を2調製した。
石灰乳を冷却して反応開始温度を15℃に調整し、窒素
と二酸化炭素との混合ガス(二酸化炭素30容量%含有)
を石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1gに対して2.
2ml/分の速度となるように、該石灰乳中に攪拌しながら
導入して炭酸化反応を行なった。該石灰乳中にpHメータ
ーの電極を挿入して継続的に石灰乳のpH値を測定し、炭
酸化反応開始前のpH値より0.09降下した時点で石灰乳を
採取して、常法に従い炭酸化率を測定したところ水酸化
カルシウムの炭酸化率は11.6%であった。
次に、該石灰乳に反応開始温度16℃にてさらに上記の
混合ガスを石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1gに
対して5.0ml/分の速度となるようにして導入して、炭酸
化率65%になるまで炭酸化反応を行なった。
この一部炭酸化された石灰乳にヘキサメタリン酸ナト
リウムを石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1モル
当り6.5×10-4モル添加し、反応開始温度10℃で上記の
混合ガスを石灰乳中に含有される水酸化カルシウム1gに
対して2.2ml/分の速度となるように該石灰乳中に攪拌し
ながら導入して、炭酸化率100%になるまで炭酸化反応
を行なった。
石灰乳に二酸化炭素を導入してから炭酸化が終了する
まで、すなわち炭酸化反応に要した時間は100分であっ
た。水性懸濁液から固形物を分離し乾燥することにより
210gの炭酸カルシウムを得た。
得られた炭酸カルシウムを電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、その一部が欠損した立方体の形状を有していた。全
体の90重量%以上の粒子の粒子径は5〜7μmの範囲に
あり、平均一次粒子径は6μmであった。また、アスペ
クト比は約1.2であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた炭酸カルシウムの2000倍
の電子顕微鏡写真の複製図である。 第2図は、実施例2で得られた炭酸カルシウムの10000
倍の電子顕微鏡写真の複製図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 直彦 千葉県市原市五井南海岸8番の1 日本 石灰工業株式会社内 (72)発明者 沓野 尚 千葉県市原市五井南海岸8番の1 日本 石灰工業株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも炭酸化率が5%になるまで、pH
    値が二酸化炭素を導入する以前の値よりも0.2以上降下
    しない条件下にて石灰乳に二酸化炭素を導入し、次いで
    炭酸化率が60〜75%の間で、該石灰乳に縮合リン酸ある
    いはそのアルカリ金属塩よりなる群から選ばれる少なく
    とも一種以上の添加剤を添加したのち、実質的に炭酸化
    率が100%に至るまで炭酸化を行なうことを特徴とする
    平均粒子径が1μm以上でアスペクト比が3以下の炭酸
    カルシウムの製造方法。
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