JP2650664B2 - 混合媒体蒸発器 - Google Patents

混合媒体蒸発器

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JP2650664B2
JP2650664B2 JP4028745A JP2874592A JP2650664B2 JP 2650664 B2 JP2650664 B2 JP 2650664B2 JP 4028745 A JP4028745 A JP 4028745A JP 2874592 A JP2874592 A JP 2874592A JP 2650664 B2 JP2650664 B2 JP 2650664B2
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一郎 前田
博之 住友
章 堀口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、二成分系の混合媒体
を作動流体として用いる、バイナリーサイクルやヒート
ポンプ等の熱サイクル用の蒸発器に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は最も簡単な二成分の液体−蒸気系
の温度−組成の関係を横軸に低沸成分のモル分率をとっ
て示したものである。GとLは単一相で、それぞれ気相
と液相、L+Gの領域は液体と蒸気が共存する二相領域
である。もし低沸成分の60モル%(モル分率=0.60)の
液体混合物の温度を、定圧下で上昇させたとすると、こ
の系の変化は直線ab'cd"e に沿って考えることができ
る。低温では液相のみが存在するが、b'点で蒸気相が現
われる。この蒸気相の組成はb"点で与えられ、2つの共
役相は図上の平衡連結線b"b'で結ばれている。さらに温
度を上げると、もっと多くの蒸気が生成するが、その場
合、蒸気中の低沸成分の濃度が高いので、液相ではこの
成分が相対的に減少し、液体の組成はb'c'd'に沿って変
化し、一方、蒸気の組成はb"c"d"に沿って変化する。温
度t℃では、二相領域にある系の全組成はc点で表され
るが、蒸気組成、液体組成はそれぞれc点を通る平衡連
結線の両端、c"点とc'点で与えられる。二相の相対的な
量は、物理学のてこの原理から求められる。すなわち、
蒸気と液体のモル数の比はcc'と c"c の長さの比で表さ
れる。さらに温度を上げるとますます蒸気が生成し、
d”点になると液相はほとんどなくなり、これ以上温度
が高くなると、液相が消えて蒸気相(d"点)のみが残
る。これ以上は温度を(d"e に沿って)上げてもなにも
起らない。
【0003】二成分系の混合媒体を作動流体として用い
る熱サイクルの一例として図4に示されるバイナリー発
電システムについて述べると、蒸発器2、タービン4、
凝縮器6およびポンプ8が直列に接続されて閉ループ10
を構成している。そして、その閉ループ10内を循環する
作動流体は、まず蒸発器2で熱源流体から熱を奪って蒸
発し、発生した蒸気はタービン4に供給される。この蒸
気はタービン4内で膨張して発電機12を駆動する仕事を
する。タービン4から排出された蒸気は凝縮器6で冷却
水に熱を奪われて凝縮する。凝縮液はポンプ8で再び蒸
発器2に送られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、上
述のような二成分系の混合媒体を作動流体として用いる
熱サイクルの熱効率を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】 この発明は、蒸発器、
膨張機関、凝縮器および循環ポンプを直列に接続して形
成した閉ループ内を沸点の異なる流体からなる二成分系
の非共沸混合媒体を作動流体として循環させることによ
って構成される熱サイクル用の混合媒体蒸発器におい
て、蒸発器と膨張機関の間にミストセパレータを設置
し、ミストセパレータに溜まった高沸点成分濃度の高い
蒸発残液を吸収器に送るための液配管と、蒸発残液を蒸
発器に戻すための還流配管とを設け、かつ、前記液配管
及び還流配管にバルブを取り付け、これらのバルブの開
度を調節することにより、蒸発器内の作動流体の液面位
置を制御して蒸発器出口蒸気の湿り度を変化させ、蒸発
器出口における作動流体蒸気の低沸点成分濃度を任意に
変化させるようにしたものである。なお、以下で単に作
動流体濃度というときは、二成分系非共沸混合物からな
る作動流体を構成している高沸点成分と低沸点成分の組
成を意味し、具体的には作動流体全体に対する低沸点成
分の割合をいうものとする。
【0006】
【作用】蒸発器内の作動流体の液面位置すなわち液位を
調節することによって蒸発器出口における作動流体蒸気
の湿り度が変化する。たとえば、液位を下げると出口に
達するまでにすべての作動流体が蒸発し、飽和蒸気(湿
り度0%)あるいは過熱蒸気になる。徐々に液面を上げ
てゆくと、やがてミストを同伴するようになり、最後に
は大量の液を伴った蒸気が出るようになり、湿り度が増
加することになる。
【0007】蒸発器入口での作動流体濃度が一定の場
合、湿り度が増せば蒸発器出口での作動流体濃度が高く
なる。気液平衡線図で説明すると、図3(A)のよう
に、湿り度0%では、入ってきた液の濃度と出てゆく蒸
気の濃度は同じであるから、どちらもの濃度となる。
湿り度が増加すると図3(B)のように出口でとの
濃度の液と蒸気が存在することになる。ここで、湿り度
はx=b/(a+b)で表せる。図3(A)の場合はb
=0であり、したがってx=0となる。湿り度が増せば
−の位置が下がり、濃度が高くなる。
【0008】上述のようにして液位が変化すると蒸発温
度変化量が変わる。すなわち、図3(C)に示すように
蒸発器における蒸発温度変化は発泡点から蒸発器出口温
度までであり、液位を調節することによってこれを変化
させることが可能である。
【0009】蒸発器出口温度が同じ場合、言い換えれば
加熱源入口温度と同じ温度差で出る場合、濃度が高い方
が圧力が高くなり、熱効率が良くなる。図3(D)に示
すように、液位を変えることで蒸発器出口温度が一定の
場合は発泡温度が変化し(←→)、蒸発温度変化量
が変わる。同時に蒸気出口濃度が変化し(←→)、
濃度が高い方が平衡線が上方に位置し、高圧であること
を示している。熱サイクルでは凝縮圧が一定の場合蒸発
圧力が高い方が熱効率が良くなる。これを図3(E)の
P−i線図で説明すると、動力の取出しの大きさは等エ
ントロピ変化をしたときのエンタルピの変化量の大きさ
(G1、G2)で求められる。一般に圧力が高いほど等エ
ントロピ線の傾きが緩やかになってくるので、圧力落差
に対する動力の割合は大きくなる。一方、熱効率は与え
られた熱量に対する取り出した動力の割合(G1/Q1
はG2/Q2)で求められるから、熱量Q1、Q2の変化割
合が圧力比割合と同じとすれば(実際には小さい場合が
多い)、圧力が高い方が熱高率が良くなる。
【0010】なお、実際には液面の制御で起こる現象は
ここで説明した蒸発器出口温度が同じというような状態
に近いと推測される。
【0011】
【実施例】図4に示した上述のバイナリー発電システム
に適用した場合を例にとって説明すると、図1に示すよ
うに、蒸発器2、タービン4、凝縮器6およびポンプ8
を閉ループに接続して主循環系10を構成させる。
【0012】凝縮器6とポンプ8との間に未凝縮ガスを
分離するためのドレンポット14を設置し、凝縮器6の作
動流体出口をこのドレンポット14に接続する。ドレンポ
ット14の下部の液相は循環ポンプ8に接続する。作動流
体通路16aと冷却水通路16bを具備した一種の熱交換器
である吸収器16を設け、ドレンポット14の上部の気相を
吸収器16の作動流体通路16aに接続する。
【0013】蒸発器2の作動流体入口側と吸収器16の作
動流体通路16aの入口側とを接続する液配管18を設け
る。蒸発器2の作動流体出口側にミストセパレータ20を
設置し、そのダウンカマー22を液配管18に接続する。液
配管18の途中には冷却器24を設置する。なお、冷却器24
の冷却水通路に供給する冷却熱源としては、冷水、大
気、低温媒体液などが考えられるが、図は低温媒体液を
利用する場合を例示している。この実施例の場合、冷却
器24の冷却熱源として、ポンプ8から蒸発器2へ送られ
る作動流体液を利用している。
【0014】 蒸発器2で熱水との熱交換により発生し
た作動流体の蒸気は、ミストセパレータ20で、蒸発し
きれなかった作動流体つまり蒸発残液と分離される。蒸
気はタービン4に供給されて仕事をし、その後、凝縮器
6で冷却水に熱を奪われて凝縮し、凝縮した作動流体の
液はドレンポット14に溜り、ポンプ8で冷却器24を
経て蒸発器2に戻される。一方、ミストセパレータ20
で蒸気から分離された蒸発残液は、ダウンカマー22か
ら液配管18に進み冷却器24を経て吸収器16に送ら
れるものと、還流配管を経て蒸発器2の入口側に戻され
るものとに別れる。還流配管にはバルブV1液配管18
にはバルブV2を取り付けてある。なお、蒸発器2では
低沸点成分が先に蒸発しやすいため蒸発残液は高沸点成
分濃度が高くなっている。
【0015】主循環系10における低沸成分濃度は図2の
ようになる。図中のイ〜ヌはそれぞれ次の事項を示して
いる。イ…蒸発器入口液、ロ…蒸発器出口液、ハ…蒸発
器出口蒸気、ニ…凝縮器入口蒸気、ホ…凝縮器出口液、
ヘ…凝縮器出口蒸気、ト…吸収器入口液、チ…吸収器出
口液、リ…吸収器出口蒸気、ヌ…ドレンポット液。凝縮
器出口蒸気ヘは吸収器入口液トに吸収され、吸収器出口
液チと吸収器出口蒸気リになる。その際、圧力一定であ
るから温度は低下する。凝縮器出口液ホと吸収器出口液
チが混合されてドレンポット液ヌとなる。図2から理解
されるとおり、蒸発器出口液ロは系内で最も低い低沸成
分濃度を示す。一方、凝縮器6の出口ではヘで示される
状態の低沸成分ガスの濃度が非常に高い。したがって、
吸収器16の作動流体通路16aにおいて、蒸発残液に低沸
成分ガスが吸収される。なお、凝縮器6内にはニ〜ヘの
種々状態のガスが存在するが、低沸成分濃度が最も高い
ヘの状態のガスが選択的に吸収されることとなる。
【0016】このように、低沸成分濃度が系内で最も低
い蒸発器2の作動流体出口の蒸発残液を凝縮器6の作動
流体出口側に送り込むことによって、この蒸発残液に低
沸成分ガスが吸収され、その結果、未凝縮低沸成分ガス
濃度が下がり、凝縮器伝熱性能が向上する。さらに、吸
収の場合、ガスが液化する際に凝縮潜熱を発生し、発生
した熱によって液温が上昇し、飽和温度に対する圧力は
高くなるものであるが、この温度上昇による圧力の上昇
を防ぐために、冷却器24が吸収液(希濃度液)の温度を
下げる働きをする。これにより吸収作用が促進される。
【0017】図6に示されるように、ローレンツサイク
ルの出力は面積’で表される。蒸発器にお
ける条件(、’、)が一定であるとき、ローレン
ツサイクル出力が最大になるのは、凝縮器6で作動流体
が奪われる熱量(面積)が最小になるときで
ある。ここで、凝縮器6の取り得る最小の温度差(ピン
チポイント)を決めれば、dT1=dT2=最小温度差の
とき面積は最小になる。よって、ローレンツサイクルの
最大出力となるのは凝縮器6で作動流体の温度勾配と冷
水の温度勾配が等しく(平行)なるときであることが分
かる。そこで、作動流体の温度勾配(温度差)と冷水の
温度勾配(温度差)とを等しくする方法について次に述
べる。
【0018】既述のように、蒸発器2の作動流体出口の
蒸発残液に凝縮器6の作動流体出口付近側の未凝縮低沸
成分ガスを吸収させると凝縮器6における作動流体濃度
が変化し、これに伴い作動流体の凝縮温度が変化するこ
とから、作動流体の濃度を調節してその温度を変化さ
せ、作動流体の温度勾配が冷却水の温度勾配と等しくな
るように濃度調節をすることができる。さらに、バルブ
3とバルブV4の開度を調節して凝縮器6および吸収器
16への冷却水流量比を変えることにより、凝縮器6にお
ける作動流体の温度変化量を調節することができる。た
とえば、冷水が豊富に確保できて冷水の温度差が小さい
ときは、それに見合うように作動流体の温度変化量も小
さくとどめ、逆に、多量の冷水を確保することが困難で
冷水の温度差が大きいときは、作動流体の温度差も大き
くとる。
【0019】一方、蒸発器側に関しては、蒸発器2の蒸
発液位を調節することによって蒸発温度を変更すること
ができる。ミストセパレータ20に取り付けた液位制御装
置26はそのためのものである。すなわち、蒸発器への媒
体供給量を加減して蒸発液位つまり蒸発器2内における
作動流体の液レベルを調節することにより、蒸発器出口
の媒体湿り度が変化する。たとえば、液面を下げると出
口に達するまでにすべての媒体が蒸発し、飽和蒸気(湿
り度0%)あるいは過熱蒸気になる。徐々に液面を上げ
てゆくとやがてミストを同伴するようになり、最後には
大量の液を伴った蒸気が出るようになり、湿り度が増加
する。入口濃度が一定の場合、湿り度が増せば出口濃度
が高くなる。気液平衡線図で説明すると、図3(A)の
ように湿り度0%では、入ってきた液の濃度と出てゆく
蒸気の濃度は同じであるからどちらもの濃度になる。
湿り度が増加すると図3(B)のように出口で、の
濃度の液と蒸気が存在することになる。ここで、湿り度
はx=b/(a+b)と表せる。(図3(A)の場合は
b=0であり、従ってx=0となる。)湿り度が増せば
−の位置が下がり、濃度が高くなる。
【0020】また、液位の変化で蒸発温度変化量が変わ
る。図3(C)に示すように、蒸発器における蒸発温度
変化は発泡点から蒸発器出口までである。液位調節によ
ってこの変化が可能である。
【0021】蒸発器出口温度が同じ場合(加熱源入口温
度と同じ温度差で出る場合)、濃度が高い方が圧力が高
くなり、熱効率が良くなる。
【0022】図3(D)に示すように、液位を変えるこ
とで、蒸発器出口温度が一定の場合、発泡温度が変化し
(→)、蒸発温度変化量が変わる。同時に、蒸気出
口濃度が変化し(→)、濃度が高い方が平衡線が上
方に位置し高圧であることを示している。
【0023】熱サイクルでは、凝縮圧が一定の場合、蒸
発圧力が高い方が熱効率が良くなる。これを図3(E)
のpi線図で説明すると、動力の取出しの大きさは等エ
ントロピ変化をしたときのエンタルピの変化量の大きさ
(G1とG2)で求められる。一般に圧力が高いほど等エ
ントロピ線の傾きが緩やかになってくるので、圧力落差
に対する動力の割合は大きくなる。一方、熱効率は与え
られた熱量に対する取り出した動力の割合(G1/Q1
はG2/Q2)で求められるから、Q1、Q2の変化割合が
圧力比割合と同じとすれば(実際には小さい場合が多
い)、圧力が高い方が熱効率が良くなる。
【0024】なお、実際には液面の制御で起こる現象
は、ここで説明した蒸発器出口温度が同じというような
状態に近いと推測される。
【0025】 還流配管に取り付けたバルブV1を開け
ると、高沸点成分濃度の高い蒸発残液が流入するため、
蒸発器入口における作動流体の低沸点成分濃度が低下す
る。蒸発器出口の温度、圧力一定で蒸発温度差(蒸発器
2の入口側と出口側とにおける作動流体の温度差)を変
えたいときは、バルブの開度調節によって蒸発器2の入
口における作動流体の濃度(組成)を変える(図3
(F))。
【0026】また、もう一つのメリットとしては所内動
力の調整ができることにある。ここで調整できる所内動
力は媒体ポンプ8(図1)である。ポンプ動力は揚程×
流量で表現できる。揚程が同じとすれば流量によって動
力が変化することを意味する。媒体ポンプ8の送流量W
1 は主循環量W2 と液配管18中の流量W5 の和になる
(W1=W2+W5)。
【0027】 バルブV1が全閉のとき、バルブV1よ
り下流側の流量W4=0であるから、液配管内の流量W
5=W3、従ってW1=W2+W3となる。
【0028】V1開のとき、W5=W3−W4、従って、W
1’=W2+W3−W4
【0029】ゆえに、W1>W1’となり、V1開のとき
の所内動力がV1閉のときのそれより小さくなる。
【0030】実際の場合、V1 を開けると入口濃度が低
下するので、同一出口温度での濃度も低下し、蒸発圧力
が低下する。図3(D)に関連して述べたとおり発電出
力も低下してしまう。その低下割合と所内動力の低下割
合の最適値を見つけてバルブ開度を調節すれば最大の送
電端出力を取り出すことができる。
【0031】 以上のように、この発明は、蒸発器、膨
張機関、凝縮器および循環ポンプを直列に接続して形成
した閉ループ内を沸点の異なる流体からなる二成分系の
非共沸混合媒体を作動流体として循環させることによっ
て構成される熱サイクル用の混合媒体蒸発器において、
蒸発器と膨張機関の間にミストセパレータを設置し、ミ
ストセパレータに溜まった高沸点成分濃度の高い蒸発残
液を吸収器に送るための液配管と、蒸発残液を蒸発器に
戻すための還流配管とを設け、かつ、前記液配管及び還
流配管にバルブを取り付け、これらのバルブの開度を調
節することにより、蒸発器内の作動流体の液面位置を制
御して蒸発器出口蒸気の湿り度を変化させ、蒸発器出口
における作動流体蒸気の低沸点成分濃度を任意に変化さ
せるようにしたものであるから、二成分系非共沸混合媒
体を作動流体として用いる熱サイクルの熱効率を向上さ
せるという所期の技術的課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すフローシートである。
【図2】図1の蒸発器および凝縮器における作動流体の
気液平衡線図である。
【図3】蒸発器における作動流体の気液平衡線図(A〜
D、F)およびpi線図(E)である。
【図4】バイナリー発電システムのフローシートであ
る。
【図5】ランキンサイクルのTS線図である。
【図6】ローレンツサイクルのTS線図である。
【図7】非共沸混合物の気液平衡線図である。
【符号の説明】
2 蒸発器 4 タービン 6 凝縮器 8 ポンプ 10 主循環系 12 発電機 14 ドレンポット 16 吸収器 18 液配管 20 冷却器 22 ミストセパレータ 24 ダウンカマー 26 液位制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住友 博之 大阪府大阪市中央区平野町3丁目4番6 号 株式会社日阪製作所内 (72)発明者 堀口 章 大阪府大阪市中央区平野町3丁目4番6 号 株式会社日阪製作所内 (72)発明者 山崎 起男 大阪府大阪市中央区平野町3丁目4番6 号 株式会社日阪製作所内 (56)参考文献 特公 昭57−23765(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発器、膨張機関、凝縮器および循環ポ
    ンプを直列に接続して形成した閉ループ内を沸点の異な
    る流体からなる二成分系の非共沸混合媒体を作動流体と
    して循環させることによって構成される熱サイクル用の
    混合媒体蒸発器において、蒸発器と膨張機関の間にミス
    トセパレータを設置し、ミストセパレータに溜まった高
    沸点成分濃度の高い蒸発残液を吸収器に送るための液配
    管と、蒸発残液を蒸発器に戻すための還流配管とを設
    け、かつ、前記液配管及び還流配管にバルブを取り付
    け、これらのバルブの開度を調節することにより、蒸発
    器内の作動流体の液面位置を制御して蒸発器出口蒸気の
    湿り度を変化させ、蒸発器出口における作動流体蒸気の
    低沸点成分濃度を任意に変化させることを特徴とする混
    合媒体蒸発器。
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