JP2650490B2 - 撥水性、深色性繊維構造物の製造法 - Google Patents

撥水性、深色性繊維構造物の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐久性にすぐれた高い撥水性と深色性に優
れた繊維構造物の製造法に関するものである。
[従来技術] 近年、スポーツ衣料分野、ユニホーム衣料分野を中心
に撥水性に対する要求が強まっており、これに伴い、撥
水性のドライクリーニング、洗濯に対する耐久性のレベ
ルアップが強く望まれている。
現在、布帛の撥水加工は、シリコーンあるいはフッ素
系撥水剤などで布帛を処理することによって行なわれて
いる。
しかし、シリコーン系撥水剤は、ドライクリーニング
用溶媒であるトリクレン、パークレンなどで容易に膨
潤、溶解し、ドライクリーニングに対する耐久性がほと
んどない。またシリコーン単独では撥水性のレベルが低
く、近年の高撥水要求に対応できないのが現状である。
一方、フッ素系撥水剤は初期の撥水性レベルは高い
が、樹脂被膜が硬く、もろいため、洗濯あるいは、着用
時のもみ作用などにより樹脂被膜に亀裂が入り、撥水性
が低下するという欠点を有しており、いずれも最近の高
度な要求に対して満足なものは得られていない。
また従来のシリコーンあるいはフッ素系樹脂による撥
水加工品は、洗濯、あるいはドライクリーニングなどの
工程を経ると、撥水性に寄与するメチル基、あるいは−
CF3基などが樹脂膜内にもぐり込み、撥水性能が大巾に
低下するという重大な欠点を有していた。
またスポーツ衣料、ブラックフォーマル分野に関して
は、撥水性とともにファッション性の観点から、深色性
及び鮮明性の要求が強く、種々の検討がなされている。
一般に撥水加工剤として使用するシリコーン系および
フッ素系撥水剤は、深色化を同時にもたらすが、先述し
たように、該樹脂の耐久性そのものに問題があるため、
撥水性の低下と深色性の低下が同時に起こるのである。
一方深色化に関しては、特にポリエステルで数多くの
検討がなされており、コロイダルシリカなどをポリマー
中に添加し、アルカリ減量により微細な凹凸をつくるも
の、またプラズマエッチングにより繊維表面に凹凸を形
成するものなどが提案されているが、これに耐久性のあ
る撥水加工を施すことは、親水化された繊維表面に、疎
水性の撥水性樹脂を付着させることになるため、樹脂の
接着性は十分でなく、耐久性ある撥水性と深色性を兼備
えたものではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、高い撥水性、深色性を有し、かつ、
洗濯あるいはドライクリーニングに対する耐久性の優れ
た布帛を製造する方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、かかる目的を達成するため次のような構成
を有する。すなわち、本発明の撥水性、深色性繊維構造
物の製造法は、繊維構造物を紫外線照射したのち、フッ
素系撥水加工剤および/またはシリコーン系撥水加工剤
で処理することを特徴とするものである。
[作用] 本発明は、紫外線照射処理した繊維構造物に、その後
撥水加工剤で加工すると、該加工剤の有する性能を100
%行かすことができ、しかも該加工剤被膜の耐久性も改
善することができることを究明したものである。、 本発明でいうシリコーン系撥水加工剤とは、一般に撥
水剤あるいは柔軟剤として使用されているシリコーン系
化合物を使用することができるが、たとえばジメチルポ
リシロキサンや、ジメチルポリシロキサン分子末端や側
鎖に水酸基、アミノ基、水素、エポキシ基、ポリエーテ
ル基などを導入することによって変性したポリシロキサ
ン化合物などのオイルあるいはエマルジョンなどを使用
することができる。
また、フッ素系撥水加工剤としては、通常ポリアクリ
ル酸とフッ素系アルコールから成るポリアクリル酸エス
テルなどのフッ素系化合物などを使用することができ
る。
かかる化合物としては、たとえば、ポリペンタデカフ
ルオロオクチルアクリレート、ポリトリフルオロエチル
アクリレート、ポリトリフルオロエチルアクリレートな
ど、あるいはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合物などのフッ素系化合物などを使用す
ることができる。
本発明の紫外線照射処理とは、たとえば、高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ、クセノンランプ、低圧水
銀ランプなどの光源による紫外線を照射する処理であ
る。
かかる紫外線としては、波長が好ましくは300nm以下
ののものがよく、なかでも184.9nmと253.7nmにピークを
もつ低圧水銀ランプが好ましく使用される。かかる紫外
線の照射強度は、253.7nmの波長において、3mw/cm2
上、好ましくは、10mw/cm2以上が良い。照射時間は、秒
単位〜分単位程度の時間で充分であるが、照射強度およ
び照射時間は、目的に応じ設定すればよい。たとえば、
紫外線照射処理としては、253.7nmの波長の場合、45mW/
cm2で、5〜60秒程度の範囲で照射するのが撥水性、深
色性、耐久性に優れていてよい。
本発明では、かかる紫外線照射を繊維構造物に施した
後、さらに160〜200℃の熱処理をしても良い。
本発明の紫外線を照射したのち、撥水加工剤を付与す
ると、撥水加工剤の繊維表面への均一付着性とその接着
性が向上するという効果が達成される。
フッ素系撥水加工剤およびシリコーン系撥水加工剤の
均一薄膜効果により、高い深色性が得られ、しかも、当
然のことながら撥水性も兼ねそなえたものを耐久性よく
製造することができる。
本発明の撥水加工剤は、本発明の効果を阻害しない範
囲で架橋剤、制電剤、柔軟剤、硬仕上剤などの添加剤を
含有していてもよい。
本発明の繊維構造物とは、天然繊維、再生繊維合成繊
維あるいはこれらの繊維が混合された糸綿からなる編織
物、不織布、糸、ヒモなど、繊維から形成される高造物
を意味するものである。
[実施例] なお、実施例、比較例に示す性能値は次の方法で測定
した。
撥水性:JIS−L1079に規定される試験法(スプレー法)
で測定して評価したものである。
また、耐久性は、下記洗濯またはドライクリーニング
試験を20回繰り返し行なった後に、上記の撥水試験を行
なって判定したものである。
外観状態と評価配点との関係は次の通りである。
100点:表面に付着湿潤のないもの 90点:表面にわずかに付着湿潤を示すもの 80点:表面の水の落下点が湿潤を示すもの 70点:表面全体にわたって部分的湿潤を示すもの 50点:表面全体に湿潤を示すもの 0点:表面が完全に湿潤を示すもの 洗濯は、自動反転うず巻き電気洗濯機(東芝VH1150
型)に40℃±2℃の0.2%弱アルカリ性合成洗剤(JIS
K337に規定される)液を入れ、浴比1:50になるように追
加布を入れ強条件で10分間洗濯し、次いで排水し水洗5
分をする工程を1回としてこれを20回繰り返した後、風
乾した。
ドライクリーニングは、ドライクリーニングシリンダ
ー(直径約22cm、長さ約33cmの円筒でシリンダの軸から
50゜傾いた軸のまわりを45〜50rpmで回転するもの)に
常温のパークロルエチレン3.8を入れ、これに230gの
試験片を入れ10分間回転する工程を1回として、これを
50回繰り返した後、風乾した。
発色性:デジタル測色色差計算機(スガ試験機(株)
製)で布帛のL値を測定した。L値は色の視感濃度の指
標であり、値の小さいもの程、濃色であることを示す。
洗濯およびドライクリーニングの変色は、撥水性試験
を同様の方法で洗濯した後、L値を測定したものであ
る。
実施例1〜6、比較例1〜4 タテ糸75デニール48フィラメントのポリエステル加工
糸(東レ(株)製)、ヨコ糸100デニール24フィラメン
トのポリエステル加工糸(東レ(株)製)からなるカシ
ミヤドスキン織物を常法により精練した後、180℃の温
度でヒートセットした後、ダイアニックスブラックBG−
FS(Diamix Black BG−FS)14%owf、浴比1対30で130
℃60分の染色をおこなった。引き続き還元洗浄、乾燥
し、160℃で仕上セットし、幅150cm、タテ糸密度154本
/インチ、ヨコ糸密度110本/インチの黒色織物を得
た。
この染色織物を下記条件で紫外線処理した。
(紫外線照射) 低圧水銀ランプ 500W 照度45mw/cm2(253.7nm) 処理時間 30、120sec かかる紫外線照射処理した織物は以下の混合処理液に
よりそれぞれ処理した。
使用した撥水加工剤の種類と濃度は次の通りである。
(A)トーレシリコーンSH8240(非イオン性) (シリコーン樹脂・トーレシリコーン(株)製)15g/ (B)NKガードFG270(カチオン性) (フッ素系樹脂 日華化学(株)製)15g/ (C)アサヒガードAG710(非イオン性) (フッ素系樹脂 明成化学製)20g/ 該撥水加工剤に混合する樹脂および架橋剤と濃度は次
の通りである。
スミテックスレジンM−3 (メラミン樹脂 住友化学製)3g/ スミテックスレジンACX (架橋触媒 住友化学製)0.3g/ ナイスポールFE22 (制電剤 日華化学製)10g/ かかる混合処理液に上述織物を浸漬した後、マングル
で絞り、織物の重量に対し80%の処理液を付着させ、13
0℃で3分の乾燥をおこなった。
次いで180℃で1分の熱処理をした。
得られた織物の撥水性、深色性とその耐久性を評価し
て、その結果を表1に示した。
実施例1〜6のものは、比較例1〜4のものに比し
て、高い深色性と撥水性を有しかつ耐久性にも優れてい
るものであった。
実施例7、比較例5〜6 ウールを20%混紡したポリエステル/ウール混の黒色
先染糸からなるサージを実施例−1の紫外線照射を30se
cおこない、次いでNKガードFG−300(フッ素系樹脂)20
g/水溶液に浸漬し、織物重量に対し80%の重量になる
ようマングルで絞り、130℃で4分の乾燥をし次いで170
℃で2分の熱処理をおこなった(実施例7)。
比較例6として、実施例7において紫外線を照射しな
いものを同様に処理したものを用意した。
深色性、発色性、耐久性を評価した結果を表2に示
す。なお、紫外線および樹脂加工をしないものを比較例
5として示した。
表2から、実施例7のものは比較例5、6のもに比し
てすぐれた発色性、撥水性ならびに耐久性を有するもの
であった。
[発明の結果] 本発明は、耐久性のよい優れた撥水性と深色性を同時
に有する繊維構造物を提供することができるので、産業
素材ならびに衣料素材として好適な繊維構造物を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:00 D06M 10/00 K (56)参考文献 特開 平1−40664(JP,A) 特開 昭56−123479(JP,A) 特開 平1−260055(JP,A) 特開 平4−146264(JP,A) 特開 平2−114137(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維構造物を紫外線照射したのち、フッ素
    および/またはシリコーン系撥水加工剤で処理すること
    を特徴とする撥水性、深色性繊維構造物の製造法。
  2. 【請求項2】紫外線が300nm以下の波長成分を含む請求
    項(1)記載の製造法。
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