JP2650295B2 - 高周波乾燥装置 - Google Patents

高周波乾燥装置

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JP2650295B2 JP63014914A JP1491488A JP2650295B2 JP 2650295 B2 JP2650295 B2 JP 2650295B2 JP 63014914 A JP63014914 A JP 63014914A JP 1491488 A JP1491488 A JP 1491488A JP 2650295 B2 JP2650295 B2 JP 2650295B2
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歩 切通
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気を加熱乾燥の熱源とした衣類乾燥機に
おいて、乾燥時間を短縮するために、マグネトロンが発
生するマイクロ波である高周波電波を熱源に利用した家
庭用衣類乾燥機である高周波乾燥装置に関するものであ
る。
従来の技術 従来の家庭用衣類乾燥機は、乾燥室を形成する回転ド
ラムの中に、PTCヒータ、シーズヒータ等の電気ヒータ
を熱源とした熱風を送り込み、この熱風を乾燥室内で循
環させることにより衣類を乾燥させている。
発明が解決しようとする課題 電気ヒータを熱源とした熱風を利用した家庭用の衣類
乾燥機は、電気ヒータが高温に立上るまでの時間を必要
とする。又温められた熱風が乾燥室内及び被乾燥物であ
る衣類を一定の高温まで加熱していくことにも時間を必
要とする。このためこの電気ヒータを熱源とした衣類乾
燥機は、衣類が乾燥するまでに長時間を要すると云う欠
点があった。
この乾燥時間を短縮する手段として、マグネトロンが
発生するマイクロ波である高周波電波を利用する手段が
考えられる。マイクロ波である高周波電波を熱源として
被乾燥物である衣類に供給すると、高周波電波は衣類を
直接加熱する。即ち高周波電波のエネルギーが衣類及び
その含んでいる水分の熱エネルギーとして変換される。
このため衣類の乾燥時間は大きく短縮される。
マイクロ波である高周波電波は交番電界のもつエネル
ギーを伝達するものである。交番電界内に金属物があれ
ば、金属に電界が誘導され、金属間で放電を起したり、
金属物の端末で更に強い電界を誘起するなどの現象を発
生する。衣類、水分等の誘電体であれば、誘電体損失で
これに吸収され熱エネルギーに変換される。衣類乾燥物
には金属物が使用されている場合がある。マイクロ波で
ある高周波電波を利用した衣類乾燥機の場合、衣類乾燥
物に金属が使用されていると、この金属物によって放電
したり、金属物の端面で衣類が焦げるなどの不具合な面
があると云う欠点がある。
課題を解決するための手段 本発明は、家庭用衣類乾燥機の乾燥時間を短縮するた
めに、マグネトロンを用い、マグネトロンから発生する
マイクロ波である高周波電波を加熱の熱源とし、その高
周波電界によって被乾燥物の衣類を直接加熱乾燥させる
ものである。衣類乾燥物に含まれる金属物は、高周波電
波の乾燥時には不具合である。これを防止するために、
超音波マイクロホンを用い、この超音波によって金属物
を検出し、乾燥室への高周波電波の給電を遮断する。マ
イクロ波である高周波電波を衣類乾燥機に利用すること
を可能なものにする。
作用 乾燥室に高周波電波を給電すると、そこにある衣類乾
燥物は水分も含めて誘電体であるので誘電体損失によっ
て自己発熱する。加熱によって生じた水蒸気を乾燥室外
へ排出すれば、衣類は短時間で乾燥される。
超音波マイクロホンは、超音波を送信もし受信もする
素子である。超音波は物質によって伝播の状況が変る。
密度の低い衣類や水分と密度の高い金属では伝播の状態
が変化し、金属の境面にきた超音波のエネルギーは一部
吸収され、他は反射されてしまう。この超音波の伝播の
変化によって金属物を検知すれば、乾燥室に金属物があ
る場合、高周波電波の給電を遮断することができる。マ
イクロ波である高周波電波を利用した衣類乾燥機である
高周波乾燥装置が得られる。
実施例 以下図面に従い本発明の一実施例を説明する。
第1図において、1は衣類を入れ高周波乾燥を行う乾
燥室、2は乾燥室1を構成する乾燥室外体で、乾燥室1
に給電されたマイクロ波である高周波電波を乾燥室1外
へ漏洩させない役割を果し、金属の薄板で構成される。
3は乾燥室1へ高周波電波を給電する高周波発振源であ
るマグネトロン、4はマグネトロン3から発振された高
周波電波を乾燥室1へ伝送給電する導波管、5は乾燥室
1へ衣類を出し入れする扉である。扉5と乾燥室外体2
との間の構成は、高周波電波を乾燥室1に給電しての乾
燥中高周波電波がそこから漏洩しないようなものとして
ある。6は乾燥室外体2の外壁に回転軸をもつ乾燥室1
内に設けられた回転ドラムで、乾燥の効率を上げるため
被乾燥物である衣類を回転させる。回転ドラム6は高周
波電波の電界内にあるので、ポリプロピレンなど高周波
損失の少ない樹脂材料で構成される。7は回転ドラム6
を回転駆動するための駆動モータである。
このようなもので基本部分を構成した本発明の高周波
乾燥装置であれば、乾燥室1内にある水分を含んだ衣類
にマグネトロン3から発振されたマイクロ波の高周波電
波が給電される。誘電体である衣類、水分が高周波電波
の交番電界内にあれば、誘電体損失で高周波電波のエネ
ルギーがこれに吸収され熱エネルギーに変換される。従
来の熱風式と異り、被乾燥物である衣類と水分に直接即
時熱が加えられることになり、乾燥時間が大きく短縮さ
れる。回転ドラム6内の衣類は乾燥中駆動モータ7で回
転させられる。これは衣類が均一に高周波電波の電界中
に置かれることになり乾燥むらを防ぐ役割を果すととも
に、衣類から発生した水蒸気を広い表面から排出させる
効果もあり結果的に乾燥時間を短縮させることになる。
8と9が送信用超音波セラミックマイクロホンと受信
用超音波セラミックマイクロホンで、乾燥室1外で乾燥
室1内に超音波を伝播できる位置に設けられている。超
音波セラミックマイクロホンは、振動子として圧電磁器
を用いた空中超音波の送信、受信を行う超音波トランス
デューサーである。10は送信用超音波セラミックマイク
ロホン8が乾燥室1内へ超音波を送信するための送信回
路と、乾燥室1内の超音波信号を検知する受信用超音波
セラミックマイクロホン9からの情報を得て処理する受
信回路、信号処理回路を含む信号処理部である。11は信
号処理部10から送られてきた制御信号を受け、マグネト
ロン3の発振と停止、その他の動作を制御する制御回路
である。超音波の送信回路と受信回路の例を第2図と第
3図に示す。第2図が送信回路で、発振回路をもって送
信用超音波セラミックマイクロホン8から超音波を送信
する。第3図は受信回路で、超音波信号を受信用超音波
セラミックマイクロホン9で受信し、情報として処理し
制御信号にして伝送する。この送信回路、受信回路が信
号処理部10に含まれ、乾燥室1へ超音波を送信するため
の発振信号を送るとともに、受信された超音波信号の情
報を処理し、制御信号として制御回路11へ伝送する。制
御回路11は制御信号に従い、マグネトロン3に発振と停
止、その他の動作を行わせる。
このようなもので構成される本発明実施例の高周波乾
燥装置であれば、マグネトロン3より発生した高周波電
波で乾燥室1の衣類は効率よく加熱される。送信用超音
波セラミックマイクロホン8から超音波を送信し、乾燥
室1内の衣類などの媒質中を伝播させる。超音波は一部
は吸収されるが他の部分は乾燥室外体2で反射され、受
信用超音波セラミックマイクロホン9へ伝播されてく
る。この超音波信号が乾燥室1内の状況を知らせる情報
となる。超音波は音波の伝播速度が媒質の性質に左右さ
れ、密度の高い媒質中では、密度の低い媒質中よりも音
波はゆっくりと伝播し、また弾性の大きい媒質中では、
弾性の小さい媒質中よりも速く伝播する。このほか、超
音波が伝播する過程で、2つの相異なる媒質、たとえば
空気と水、あるいは空気と金属などの境界にきた場合、
音のエネルギーの一部分は、強さは衰えているが同じ超
音波の形のまゝ他の媒質中には入り、他の部分は反射さ
れてしまう。超音波は、固体から固体へ、液体から液体
へ、また気体から気体へと、最もよく通過する。液体か
ら固体、したがって固体から液体へは通過はかなり悪く
なり、気体から液体へ、あるいは固体へ、またその逆に
いたっては、まったく悪くなる。
このような超音波の性質から、送信用超音波セラミッ
クマイクロホン8より送信された超音波は、乾燥室1内
の衣類など乾燥物の媒質としての違いにより、受信用セ
ラミックマイクロホン9に受信されるまでに様々の変化
を受ける。被乾燥物が水分を含んだ衣類丈の場合と、内
部に金属物をもった場合とでは反射に差があり、受信さ
れる超音波信号に差が生ずる。これを情報源として処理
すれば、金属物を検知することができ、乾燥室1への高
周波電波の給電を遮断することができる。衣類乾燥物に
含まれる金属物は、高周波電波による乾燥時には不具合
であるが、これを防止することができる。
発明の効果 このような本発明の構成であれば、家庭用の衣類乾燥
機の熱源としてマイクロ波である高周波電波が利用で
き、衣類を熱風によってではなく衣類の自己発熱によっ
て直接加熱乾燥されるので、効率的に短縮された時間で
乾燥される高周波乾燥装置が得られる。衣類乾燥物の中
に含まれる金属類は、超音波マイクロホンで検出され乾
燥室への高周波電波給電を遮断するので、高周波電波電
界中での不具合な面が防止され、安全なものが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す高周波乾燥機の縦断面
図、第2図、第3図は同機に用いる超音波セラミックマ
イクロホンの送信回路と受信回路の回路図である。 1……乾燥室、2……乾燥室外体、3……マグネトロ
ン、8……送信用超音波セラミックマイクロホン、9…
…受信用超音波セラミックマイクロホン。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥室に高周波電波を給電するマグネトロ
    ンと、乾燥室にある被乾燥物を検知する超音波マイクロ
    ホンとを備え、前記マグネトロンへ供給される電源を前
    記超音波マイクロホンの検知信号で開閉動作させる高周
    波乾燥装置。
JP63014914A 1988-01-26 1988-01-26 高周波乾燥装置 Expired - Lifetime JP2650295B2 (ja)

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JPH01190398A JPH01190398A (ja) 1989-07-31
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