JP2644898B2 - レリーフ形成用感光性樹脂組成物 - Google Patents
レリーフ形成用感光性樹脂組成物Info
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Description
らに詳しくは、レリーフ形成時に好ましくないトンネリ
現象が実質上発生することのないレリーフ形成用液状感
光性樹脂組成物に関するものである。
おいて、例えば平版、凸版、グラビア版などの製版用画
像レジスト、プリント配線、集積回路、シャドーマスク
などのエッチング加工用レジスト、型材やレリーフ像型
品用レジストなどのホトレジストとして、あるいは塗
料、接着剤、印刷インキなどの感光性ビヒクルとして広
く使用されている。
は、印刷のスピードアップ、より美麗な紙面作り、経済
性の向上、作業環境の改善をもたらすなど優れた特徴を
有することから、従来の紙型鉛版、金属版、ゴム版など
に代り、例えば新聞印刷をはじめ、ビジネスフォーム印
刷、ページ物印刷(雑誌、書籍類)、シール・ラベル印
刷、カタログ・ポスターなどの商業印刷、段ボールなど
へのフレキソ印刷分野や***分野などにおいて広く用い
られている。このような感光性樹脂版としては、例えば
凸版材、PS凸版材、PS平版材、フレキソ版材など各種の
ものが知られている。
られた感光性樹脂層に、ネガフイルムなどの画像担体を
介して画像形成露光を行ったのち、未露光部を有機溶
剤、アルカリ水溶液、界面活性剤含有水溶液、水などを
用いて洗い出し、次いで乾燥、後露光処理を施すことに
より製造されている。
どを製造する場合には、画像形成露光を行った際、未硬
化部が多量に残るため、感光性樹脂としては、通常、シ
ート状タイプの固体感光性樹脂ではなく、液状の感光性
樹脂が多用されている。
種々のものが知られているが、中でもレリーフ深度が2m
m以上の深彫りには、機械的物性間のバランスがとりや
すく、かつ耐光性に優れていることなどから、両末端に
エチレン型付加重合性不飽和基を有するポリエステル−
ポリエーテルブロックポリウレタンプレポリマー(例え
ば特公昭52−7761号公報、特公昭52−36444号公報、特
公昭54−9921号公報、特公昭52−7363号公報、特開昭55
−127551号公報、特開昭55−153936号公報参照)がよく
用いられている。
で凸版や型材を製造する方法の1例について説明する
と、第1図は液状感光性樹脂を用いて製版する場合の1
例の説明図であって、まず、下ガラス板5の上に、ネガ
フイルムなどの画像担体10を配置したのち、カバーフイ
ルム4により密着させる。次に、スペーサ3を下ガラス
板5の長手方向2辺に配置したのち、このスペーサー内
に液状感光性樹脂を流し、さらにその上に支持体7をラ
ミネートし、次いで上ガラス板6及び上部光源9を収納
した上部箱を下し、該液状感光性樹脂層の厚みを、上ガ
ラス板6と下ガラス板5とスペーサー3とにより調整す
る。このようにして厚み調整された液状感光性樹脂層に
上部光源9よりバック露光を行い、レリーフ深度を調整
したのち、下部光源8より画像形成露光を行う。なお、
1及び2はそれぞれ感光樹脂層における硬化部分及び未
硬化部分である。次いで現像処理、後露光処理及び乾燥
処理を行うことにより、所望の凸版や型材が得られる。
いて、液状感光性樹脂として、前記のポリエステル−ポ
リエーテルブロックポリウレタンプレポリマーをベース
とする感光性樹脂組成物を用いる場合、時として、比較
的細かい線状レリーフ、例えば細線による画像や細字画
像のレリーフが正常に形成せず、レリーフの中間ないし
ベース層(ベース層を形成しない場合は支持体)近辺に
空洞が発生する異常現象、すなわちトンネル現象を生じ
ることがある。
レリーフを有するレリーフ版の1例の断面図であって、
支持体7上に正常なレリーフ11及びトンネル現象により
生じた貫通孔13を有する異常なレリーフ12が設けられた
構造を示している。なお、14はベース層である。このよ
うなトンネル現象の生じたレリーフ体をそのまま、例え
ば凸版印刷に供する場合、印圧がこの空洞部を有するレ
リーフには十分にかからないため、インキの着肉性が不
十分になったり、あるいは印刷中にこのレリーフ部が欠
落したりするなど、好ましくない事態を招来するおそれ
がある。
合、例えば液状物や粉末状物を型の中に流し込み成形す
る際に、それらが該空洞部に入り込んで型離れしないな
どの欠陥が生じるし、また例えばシートモールディング
のように、シート材料を用いプレスする場合は、該空洞
部で圧が逃げるため、正常なレリーフが得られないなど
の問題が生じる。
は、レリーフ露光(画像形成露光)時間を長くすればよ
いことが知られているが、この方法では、該時間を完全
に解決することができない上、スクリーン暗部(シャド
ー部)、白抜き画像、複雑な文字などがオーバー露光と
なり、必ずしも有効な対策であるとはいえない。
おり、この方法はある程度効果を奏しているが、広い画
像を得る場合には、使用する光源が高価になるのを免れ
ず、実用的でない。もちろん、後からトンネル現象が生
じたレリーフ体の空洞部に未硬化樹脂を埋め込み、露光
して修復することも考えられるが、この方法はよほど熟
練した作業者でないと実施できない上、余分な時間と手
間がかかり、一般的な解決方法とはいえない。
特殊なモノマーと増感剤とを組み合わせて、該トンネル
現象を解消することが試みられているが(特開昭60−24
542号公報)、この方法は、硬化収縮が原因となって生
じるトンネル現象には有効であるものの、硬化収縮以外
の原因、例えば流動などの原因で発生するトンネル現象
に対しては効果が発揮されないという欠点を有してい
る。
有する欠点を克服し、レリーフ形成時に実質上トンネル
現象が発生することのないレリーフ形成用液状感光性樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
レリーフ形成を行うことができる液状感光性樹脂組成物
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の液状感光性
成分に、特定の不飽和アミン化合物を所定の割合で配合
することによりその目的を達成しうることを見いだし、
この知見に基づいて本発明をなすに至った。
たオリオキシアルキレンジオールセグメント及び飽和ポ
リエステルジオールセグメントをそれぞれ少なくとも1
個含有し、かつ両端末にエチレン型付加重合性不飽和基
をもつポリウレタンプレポリマーにその2倍重量を超え
ない量のアミノ基又はモノ若しくはジアルキル置換アミ
ノ基をもたないエチレン型付加重合性モノマーを加えた
混合物から成るレジン基剤、光重合開始剤及び熱重合禁
止剤を含有する液状感光性成分に対し、前記レジン基剤
100重量部当り0.1〜5重量部の割合で、一般式 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2及びR3はアルキ
ル基、Aは直鎖状又は枝分れ状のアルキレン基である) で表わされる不飽和アミン化合物の少なくとも1種を配
合したことを特徴とするレリーフ形成用感光性樹脂組成
物を提供するものである。
は、ウレタン結合を介して連結されたポリオキシアルキ
レンジオールセグメント及び飽和ポリエステルジオール
セグメントをそれぞれ少なくとも1個含有し、かつ両末
端にエチレン型付加重合性不飽和基をもつポリウレタン
単独又はこのプレポリマーとアミノ基はモノ若しくはジ
アキル置換アミノ基をもたないエチレン型付加重合性モ
ノマーとの混合物である。このプレポリマーの数平均分
子量Mnは2,000〜30,000の範囲にあることが好ましい。
この数平均分子量Mnが2,000未満では得られる組成物の
粘度が低く、レリーフを厚くする場合に支障をきたすお
それがあるし、30,000を超えると逆に粘度が高くなりす
ぎて成形操作が困難となったり、二重結合間距離が長く
なるすぎて得られるレリーフの機構的強度が低下するな
どの傾向がみられ、好ましくない。なお、本発明におけ
る数平均分子量は、ゲルパーミエーションカラムクロマ
トグラフィー法(GPC法)によって測定したポリスチレ
ン換算分子量を意味する。
るポリオキシアルキレンジオールの分子量については特
に制限はないが、ウレタン反応の制御の容易さや、得ら
れるプレポリマーの粘度と機械的物性とのバランスのと
りやすさの点から、通常数平均分子量500〜5,000の範囲
のものが用いられる。このようなポリオキシアルキレン
ジオールとしては、例えばポリオキシエチレングリコー
ル(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)、
ポリオキシエチレン−プロピレングリコールランダム又
はブロック共重合体、ポリオキシテトラエチレングリコ
ール(PTMG)、ポリオキシエチレン−テトラエチレング
リコールランダム又はブロック共重合体、ポリオキシプ
ロピレン−テトラエチレングリコールランダム又はブロ
ック共重合体などが挙げられる。
炭素数については特に制限はないが、形成されるレリー
フ体に耐水性を付与するためには、該アルキレン基の炭
素数が4以上のものを用いるのが有利である。
メントである飽和ポリエステルジオールの分子量につい
ても特に制限はないが、通常数平均分子量500〜5,000の
範囲のものが用いられる。このような飽和ポリエステル
ジオールとしては、飽和ジカリボン酸とアルキレングリ
コール又はオキシアルキレングリコールとを縮合したポ
リエステルジオール、例えばポリエチレンアジペートジ
オール、ポリジエチレングリコールアジペートジオー
ル、ポリブチレンアジペートジオール、ポリ−1,6−ヘ
キサングリコールアジペートジオール、ポリネオペンチ
ルグリコールアジペートジオール、ポリプロピレンアジ
ペートジオールなどが挙げられる。また、例えばβ−プ
ロピオラクトン及びその置換体、δ−バレロラクトン及
びその置換体、ε−カプロラクトン及びその置換体など
の五員環、六員環、七員環あるいはそれ以上のラクトン
を開環重合したラクトン系ポリエステルジオールも用い
ることができるが、このラクトン系ポリエステルジオー
ルの中では、入手しやすさの点からε−カプロラクトン
から得られたカプロラクトンポリエステルジオールが好
適である。
キレンジオールセグメント及び飽和ポリエステルジオー
ルセグメントが、それぞれウレタン結合を介して連結さ
れた構造を有しているが、このウレタン結合を介して連
結させるために用いられるジイソシアナートとしては、
例えばトリレンジイソシアナート(2,4−TDI、2,6−TD
I、2,4−TDI/2,6−TDI混合品)、メチレンビスジイソシ
アナート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアナート
(NDI)、トリジンジイソシアナート(TODI)及びこれ
らの水素添加タイプ、ヘキサメチレンジイソシアナート
(HMDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、p−
フェニレンジイソシアナート、トランスシクロヘキサン
ジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアナート(TMDI)などが
挙げられる。これらのジイソシアナートの中で、入手の
容易さやコストの点から、通常TDI、MDI、HMDI及びIPDI
が好ましく用いられる。また、形成されるレリーフ体の
黄変を嫌う場合には、例えばHMDI、IPDI、水素化TDI、
水素化MDIなどを用いることが好ましい。
加重合性不飽和基を有しているが、この不飽和基の導入
方法については特に制限はなく、従来公知の方法の中か
ら任意の方法を選択して用いることができる。例えば飽
和ポリエステリジオールとポリオキシアルキレンジオー
ルとをジイソシアナートで連結する際、得られたプレポ
リマー前駆体の両末端をイソシアナート基にしておき、
これにヒドロキシル基などの活性水素をもつ官能基を含
有し、かつエチレン型付加重合性不飽和基を有する化合
物を反応させることにより、プレポリマーの両末端にエ
チレン型付加重合性不飽和基を容易に導入することがで
きるし、あるいは該プレポリマー前駆体の両末端をヒド
ロキシル基にしておき、これに、ヒドロキシル基と反応
しうる官能基、例えばカルボキシル基、イソシアナート
基、エポキシ基などを含有し、かつエチレン型付加重合
性不飽和基を有する化合物を反応させることによって
も、プレポリマーの両末端にエチレン型付加重合性不飽
和基を導入することができる。
素をもつ官能基を含有し、かつエチレン型付加重合性不
飽和基を有する化合物としては、例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート(▲▼300〜1,000)、
ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト(▲▼300〜1,000)、グリコール酸とグリシジル
(メタ)アクリレートとの1:1付加反応生成物、グリセ
リン酸とグリシジル(メタ)アクリレートとの1:1付加
反応生成物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、アリ
ルアルコール、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。
また、ヒドロキシル基2個を含有する不飽和化合物をビ
ニル化剤として用いる場合には、ビニル基導入後、さら
に二塩基酸以上の酸無水物を用い、残存するヒドロキシ
ル基をエステル化することにより、プレポリマーにカル
ボキシル基を導入することができる。このようなプレポ
リマーは、未硬化樹脂回収後、水系現像する場合に有利
である。
リエステルジオールセグメントとポリオキシアルキレン
ジオールセグメントとの割合は、レリーフ体の機械的物
性の点から、通常モル比1:4ないし4:1の範囲で選ばれ
る。
タンポリマーとエチレン型付加重合性モノマーとの混合
物を用いることが必要である。該エチレン型付加重合性
モノマーとしては、種々の公知のモノマーを用いること
ができ、アクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボ
ン酸又はそのエステル、例えばアルキル−、シクロアル
キル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル
−、ヒドロキシアルキル−、テトラヒドロフルフリル
−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ
−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコ
ール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジア
クリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリト
リットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、ア
リル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシア
ネート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート
など、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はその
エステル、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、アル
コキシアルキルのモノ又はジマレエート及びフマレート
など、その他の不飽和化合物、例えばスチレン、ビニル
トルエン、ジビニルベンゼン、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルピロリドンなどが用いられる。
エチレン型付加重合性モノマーとして、例えばイソボル
ニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルア
クリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシ
エチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペン
テノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートな
ど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエー
テルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、
ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコール
ジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル
又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシ
ンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメー
ト、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジ
フマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オ
キシエチル)−スピロ〔5,5〕ウンデカン、3,9−ビス
(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、3,9−ビス(2
−オキシエチル)−スピロ〔5,5〕ウンデカン、3,9−ビ
ス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5,5〕ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又
はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピ
ログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシ
ド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、
ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレート又
はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ
〔2,2,2〕−3−オクテニルアクリレート又はメタクリ
レート、ビシクロ〔2,2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカ
ルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジ
エニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペン
タジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレー
ト、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又は
メタクリレートなどを用いることができるが、これらの
モノマーの中で、特に効果及び原料入手の容易さの面か
ら次の一般式 (式中のR4は水素原子又はメチル基、R5は−CH−CH2−
nは1〜5の整数である) R4 又は (式中のR4とR5は前記と同じ意味をもち、R6は−CH2−
又は X′は水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ基又は nは1〜5の整数である) で表わされる化合物が好適である。
基をもたないエチレン型付加重合性モノマーは一種用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、そ
の使用量は、該ポリウレタンプレポリマーに対し、2倍
重量以下、好ましくは0.2〜1.2倍重量の範囲で選ばれ
る。
公重合開始剤としては、従来公知の化合物の中から任意
のものを選択して用いることができる。このような光重
合開始剤としては、例えばベンゾインやベンゾインエチ
レエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベン
ゾイン−イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル
−エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィ
ド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−
エチル−9,10−アントラキノンなどが挙げられる。
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有
量は、通常前記レジン基剤100重量部当り、0.1〜10重量
部の範囲で選ばれる。
られる熱重合禁止剤としては、特に制限はなく、従来液
状感光性樹脂組成物で常用されているものの中から任意
に選択して用いることができる。このようなものとして
は、例えばヒドロキノン、モノ第三ブチルヒドロキノ
ン、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノ
ン、ピクリン酸、ジ−p−フルオロフェニルアミン、ジ
−p−メトキシフェノール、2,6−ジ第三ブチル−p−
クレゾールなどを挙げることができる。これらの熱重合
禁止剤は、熱重合反応(暗反応)を防止するためのもの
であり、したがって、該熱重合禁止剤の含有量は、通常
レジン基剤100重量部当り、0.01〜5重量部の範囲で選
ばれる。
開始剤及び熱重合禁止剤を含有する液状感光性成分に対
し、前記一般式(I)で表わされる不飽和アミン化合物
を配合することが必要である。この一般式(I)中のR2
及びR3は、たがいに同一又は異なったものであり、それ
ぞれ炭素数1〜10のアルキル基、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、オクチル基、デシル基、イソデシ
ル基などが好ましい。
でもよいが、この炭素数は1〜10の範囲が好ましい。こ
の不飽和アミン化合物の好適な例としては、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノプロピル
アクリレート、ジプロピルアミノブチルアクリレート及
び対応するメタクリレートを挙げることができる。
2種以上組み合わせてもよい。
〜5重量部の範囲内で選ぶ必要がある。この配合量が0.
1重量部未満では本発明の効果が十分に発揮されない
し、5重量部を超えると得られる組成物のアミン臭がひ
どくなり、作業環境の悪化をもたらし、さらに極端な場
合には形成されるレリーフ体にまでアミン臭が残り、特
にこのレリーフ体を像形品として用いる場合、おかれた
部屋にアミン臭が散逸するなど好ましくない事態を招来
する上、感光素度に影響を与え、解像力の低下や露光ラ
モチュードの低下をもたらる傾向がみられる。
クリレートの代りに、エチレン型付加重合性二重結合を
有しない第三級アミンを用いる場合、感光速度は上昇す
るものの、本発明の目的であるトンネル現象の解消につ
いては十分でない上、該第三級アミンは共重合モノマー
として作用しないため、少量用いても形成されるレリー
フ体にそのまま残り、アミン臭を発生するという欠点を
伴う。
キルアミノアルキル置換アクリルアミド又はメタアクリ
ルアミドを配合して、レリーフの物性を改善することは
知られていたが、(特開昭63−305346号公報)、この場
合増感効果は認められるものの、トンネル現象の抑制に
は、全く効果を示さなかった。
モノマーとして、アミノ基又はモノ若しくはジアルキル
置換アミノ基をもつモノマーを用いると、併用する前記
一般式(I)の不飽和アミン化合物の使用量をレジン基
剤100重量部当たり0.1〜5重量部の範囲内に制限しても
アミン臭の発生を免れないことになる。
前記したプレポリマーやモノマーに加えて、さらに他の
プレポリマーやバインダーポリマーを配合することでき
る。この所望に応じ加えるプレポリマーとしては、例え
ば不飽和ポリエステル、オリゴエステルアクリレート、
オリゴエステルメタクリレート、不飽和ポリアミド、不
飽和ポリイミド、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアク
リレート、不飽和ポリメタクリレート及びこれらの各種
変性体、炭素−炭素二重結合を有する各種ゴム化合物な
どを挙げることができる。これらのプレポリマーは、通
常その平均分子量が実質的に500以上のものが用いられ
る。
でエチレン性不飽和基を有しないものを用いることがで
きるし、また水溶性やアルコール可溶性ポリアミド、セ
ルロース、アシル化セルロース、エーテル化セルロー
ス、石油樹脂なども用いることができる。
の紫外線吸収剤、染料、顔料、無機充填剤、滑剤、界面
活性剤などを添加することができる。例えば脂肪酸、脂
肪酸アミド、ジアルキルチオジプロピオネートなどを、
濡れ性能や粘着性などの表面特性及び力学的物性などを
調整する目的で添加してもよい。
工程の好適な1例について説明すると下部光源よりの活
性光線を透過するガラス板上にネガフイルムを置き、薄
い保護フイルムでカバーしたのち、その上に本発明の液
状感光性樹脂組成物を流し、これに一定の版厚でスキー
ジしながら支持体を貼り合わせて成形工程、上部光源に
よって短時間の露光を行い、版の支持体全面に均一な薄
い樹脂層を析出させるバック露光工程、下部光源よりネ
ガフイルムの透明部を通して画像形成露光を行うレリー
フ露光工程、未硬化樹脂を除去洗浄する現像工程、水中
に版全体を浸せきし、活性光線を照射してバック層部を
完全硬化したのち乾燥する水中後露光及び乾燥工程を順
次行うことにより凸版印刷用版を製版することができ
る。
露光工程の前に、あらかじめレリーフの基礎となる土台
(シェルフ部)を形成するマスキング露光工程を施すこ
とが望ましい。
としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線けい光
灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げら
れ、また、レリーフ像を形成するために用いられる透明
画像担体としては、銀塩像による写真製版用のネガ又は
ポジフイルム、あるいは活性光線に対して実質的に透明
であるプラスチックフイルム及びシート、ガラスシー
ト、セロファン紙、紙などの表面を活性光線の透過を防
ぎうる物質でマスクして画像を形成させたものなどを挙
げることができる。
ルコール、アセトン、ベンゼン、トルエン、クロロエタ
ン、クロロエチレンなどや、アルカリ水溶液、例えば水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、
トリポリリン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、ケイ酸
ナトリウムなどの水溶液、界面活性剤水溶液などが挙げ
られる。
ステル−ポリエーテルブロックポリウレタンプレポリマ
ー及び所望に応じて用いられるエチレン型付加重合性モ
ノマーから成るレジン成分に、光重合開始剤、N,N−ジ
アルキルアミノアルキルアクリレートやメタクリレート
及び熱重合禁止剤を、それぞれ所定の割合で配合したも
のであって、機械的性質に優れたレリーフを形成しうる
とともに、従来の液状感光性樹脂において、レリーフ形
成特にしばしばみられるトンネル現象の発生を実質上防
止しうるなどの優れた特徴を有し、例えば各種印刷版、
型材、像形品などの製造に好適に用いられる。
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
0)0.5モルと、混合TDI(2,4−TDI/2,6−TDIモル比4/
1)1モルとを混合し、約70℃で反応させることにより
末端NCO基付加体を得た。なお、末端にNCO基を有するこ
とは、NCO基の消費量より確認された(以下、同様であ
る)。次いで、これに、ポリオキシエチレン−プロピレ
ングリコール(EO/POモル比1/4、▲▼2,500)0.25
モルと触媒してのジブチルスズジラウレート(BTL)0.1
gとを添加し、約70℃で反応させることにより、両末端
にNCO基を有するプレポリマー前駆体を得た。
1モルを添加し、約80℃にて乾燥窒素ガスを反応系内に
流しながら、赤外吸収スペクトルのチャートにおいて、
NCO基特性吸収が完全に消失するまで、反応させること
により、数平均分子量約7500のプレポリマーA1を得た。
1,000)1モルとHMDI2モルとを製造例1と同様に反応さ
せ、末端NCO基付加体を得たのち、これにポリオキシプ
ロピレングリコール(▲▼3,000)0.5モル及びBTL
0.1gを添加し、製造例1と同様に反応させて、末端NCO
基含有プレポリマー前駆体を得、次いでこれにポリオキ
シプロピレングリコール(▲▼400)モノメタクリ
レート1モルを添加し、製造例1と同様に反応させて数
平均分子量約6,500のプレポリマーA2を得た。
モル比1/4、▲▼2,500)1モルとポリプロピレンア
ジペートジオール(▲▼2,500)1モルとBTL0.4gと
を均一に混合したのち、これに製造例1で用いたTDI混
合物2.32モルを添加し、かきまぜぜながら約80℃で反応
させて、両末端NCO基含有プレポリマー前駆体を得、次
いで、これにポリオキシプロピレングリコール(▲
▼400)モノメタクリレート2モルを添加し、かきまぜ
ながら、約80℃で反応させ、赤外吸収スペクトルのチャ
ートにおいて、NCO基特性吸収が消失したところで反応
を止め、プレポリマーA3を得た。
であった。また、このプレポリマーを化学分解し、NMR
及いGPCで解析したところ、ポリエステルジオール残基
とポリエーテルジオール残基のそれぞれ少なくとも1個
は、該プレポリマー中に連結されていることが確認され
た。
示す感光性樹脂組成物を調製した。なお、いずれの組成
物においても、熱重合禁止剤として、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールを(A)成分に対し、0.1重量%
添加した。
ートを(A)成分に対して10重量%を添加したものであ
り、未硬化レジンはもとより、硬化物もアミン臭がひど
かった。
び下部光源が平行に配置された露光装置を用いて製版を
行った(第1図参照)。
ラスから成り、かつ真空排気溝がガラス板周辺部に施さ
れており、さらに上部ガラス板の支持体と接触する面及
び下部ガラス板のネガフイルムと接触する面とは、それ
ぞれ必要な程度マット化されている。また、上部光源
は、λmaxが約370nmのケミカルランプから成り、上ガラ
ス板越しの光源照度は平均値で3.5mW/cm2である〔オー
ク製作所製UV−M01(センサーUV−35)を使用した測定
値〕。さらに、下部光源は、λmaxが約370nmのケミカル
ランプから成り、下ガラス板越しの光源照度は、平均値
で6.0mW/cm2である(前記UV−M01による測定値)。
細線図柄を含む段ボール印刷図柄のネガフイルムを配置
し、その上から厚さ30μmのポリプロピレンカバーフイ
ルムにより真空密着させたのち、厚さ7mmのスペーサー
を下ガラス板の長手方向二辺に配置した。次いで、実施
例4で得られた感光性樹脂組成物を夜30℃に加温してお
き、ボトムオープン式バケット中に注加し、該バケット
を駆動するキャリッジ並びに該バケットに付属したドク
ター部により前記スペーサー内に感光性樹脂組成物(以
下、単にレジンという)を流したのち、片面に接着剤を
コーティングした100μm厚のPET製支持体をその上にラ
ミネートした。
し、レジンを、上、下ガラス板とスペーサーとによって
厚み規制を行い、さらに上部光源によるバック露光量に
より、レリーフ深度を調製した。次いで、下部光源によ
りレリーフ露光(像形成露光)を行った。
現われず、かつ白抜き部や他の凸部がオーバー露光にな
らないように、それぞれ露光量を求める方法で行った。
ンをヘラでかきとったのち、界面活性剤1重量%を含む
40℃に加温された現像液をスプレーにより、約6分間版
レリーフ側に吹き付け、未硬化レジンを完全に洗浄し
た。次いで、水中に版を浸せきし、レリーフ表面に対
し、λmax370nmのケミカルランプ(平均光源照度3.0mW/
cm2)により後露光を10分間行ったのち、60℃の熱風で1
5分間乾燥させた。
じることなく、段ボール印刷に好適な版が得たれた(版
厚7mm)。
地汚れは一切発生せず、良好な印刷物が得られた。ま
た、レリーフ深度が従来の版より深いので、刷版も軽量
化されており、版の稼働作業の負担も少ない。
組成物を用いた以外は、参考例1と同様にして製版した
ところ、細線図柄部にトンネル現象が発生しないレリー
フ深度は1.5mmであった。
ール印刷を行ったところ、レリーフとレリーフとが離れ
ている非画像部にインキが付着し、一部段ボールシート
に転写し、地汚れを引き起こし不良品となった。
ンキ:水性インキ、熱度13″(Zahn Cup#4)、段ボー
ルシート:A段C−6である。
組成物を用い、スペースの厚みを10mm、ネガフイルムの
図柄をマンホールの蓋のデザインにした以外は、参考例
1と同様にして製版して、マンホールの蓋の鋳型を作製
した。なお、この製版ではバック露光を行わなかった。
なく、深さ9.9mmのレリーフを有する全厚10mmの型が得
られた。
組成物を用いた以外は参考例3と同様にして製版したと
ころ、得られたマンホールの蓋の鋳型は、細線のところ
どころにトンネル現象が発生しており、このまま鋳型と
して用いることができなかった。また、レリーフ露光量
をさらに増したところ、トンネル現象の発生程度が若干
軽減されたものの、完全には解消しなかった。さらに、
オーバー露光したところ、本来たがいに独立して支持体
上に形成すべきレリーフ同士が支持体付近で接続され、
細字はかなり「カブリ」現象が生じ、とても実用に供せ
られるものではなかったし、問題となるトンネル現象も
完全には解消されなかった。
りに、比較例2で得られた組成物を用いた以外は、参考
例1と全く同様にして製版を行った。使用した組成物は
感光速度が極めて速いので、バック露光量、レリーフ露
光量ともに減量して製版し、細線のレリーフが形成する
露光量ギリギリに抑えたが、得られた版を用い印刷した
ところ、白抜き細線文字がつぶれていた。
製された版もアミン臭を強く有していた。
の1例を示す説明図、第2図はレリーフ版の1例の断面
図であって、図中符号1は未硬化樹脂部分、2は光硬化
樹脂部分、3はスペーサー、4はカバーフィルム、5は
下ガラス板、6は上ガラス板、7は支持体、8は下部光
源、9は上部光源、10は画像担体、11は正常なレリー
フ、12は異常なレリーフ、13はトンネル現象により生じ
た貫通孔、14はベース層である。
Claims (3)
- 【請求項1】ウレタン結合を介して連結されたポリオキ
シアルキレンジオールセグメント及び飽和ポリエステル
ジオールセグメントをそれぞれ少なくとも1個含有し、
かつ両末端にエチレン型付加重合性不飽和基をもつポリ
ウレタンプレポリマーにその2倍重量を超えない量のア
ミノ基又はモノ若しくはジアルキル置換アミノ基をもた
ないエチレン型付加重合性モノマーを加えた混合物から
成るレジン基剤、光重合開始剤及び熱重合禁止剤を含有
する液状感光性成分に対し、前記レジン基剤100重量部
当り0.1〜5重量部の割合で、一般式 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2及びR3はアルキ
ル基、Aは直鎖状又は枝分れ状のアルキレン基である) で表わされる不飽和アミン化合物の少なくとも1種を配
合したことを特徴とするレリーフ形成用感光性樹脂組成
物。 - 【請求項2】液状感光性成分中の光重合開始剤の含有量
がレジン基剤100重量部当り0.1〜10重量部である請求項
1記載の感光性樹脂組成物。 - 【請求項3】液状感光性成分中の熱重合禁止剤の含有量
がレジン基剤100重量部当り0.01〜5重量部である請求
項1記載の感光性樹脂組成物。
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