JP2643538B2 - 自己処理写真フイルムユニット - Google Patents

自己処理写真フイルムユニット

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JP2643538B2
JP2643538B2 JP2142065A JP14206590A JP2643538B2 JP 2643538 B2 JP2643538 B2 JP 2643538B2 JP 2142065 A JP2142065 A JP 2142065A JP 14206590 A JP14206590 A JP 14206590A JP 2643538 B2 JP2643538 B2 JP 2643538B2
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    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/42Structural details
    • G03C8/44Integral units, i.e. the image-forming section not being separated from the image-receiving section
    • G03C8/46Integral units, i.e. the image-forming section not being separated from the image-receiving section characterised by the trapping means or gas releasing means

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インスタントカメラに用いられる自己処理
写真フイルムユニットに関し、更に詳しくは余剰の現像
処理液を捕捉するためのトラップ部材を改良した自己処
理写真フイルムユニットに関するものである。
インスタントフイルムと普通に呼ばれている自己処理
写真フイルムユニット(以下、単にフイルムユニットと
いう)は、第8図に示されているように、感光層及び受
像層を有する感光シート(フイルムユニット)1と、透
明なカバーシート2と、マスクシート3とを備えてい
る。このマスクシート3には露光開口3Aが形成されてお
り、これを裏側から塞ぐように感光シート1が接合され
ている。また、マスクシート3とカバーシート2とは、
スペーサレール4を介して接合され、それにより感光シ
ート1とカバーシート2の間には一定の間隔が形成され
る。マスクシート3の先端部は、現像処理液(以下、単
に処理液という)を貯留した処理液コンテナー5を包み
込んだ状態で内側に折り返され、そして先端部の端縁が
カバーシート2の上に接合されている。マスクシート3
の後端部は、余剰処理液を捕捉するためのトラップ部材
6を包み込んだ状態で折り返され、そして後端部の端縁
がカバーシート2に接合される。これにより、トラップ
部材6を収容し、余剰処理液を捕捉するためのトラップ
部7が構成される。このフイルムユニットの詳細な構造
は、例えば特開昭62−91940号公報に記載されている。
フイルムユニットは、周知のようにインスタントカメ
ラ内に装填され、シャッタが作動したときに、露光開口
3Aを通った光で感光シート1が露光される。この露光後
に、フイルムユニットは、その先端8Aから1対の処理液
展開ローラの間を通されてから、インスタントカメラの
外部に排出される。この処理液展開ローラは、処理液コ
ンテナー5を加圧して、そこに貯留されていた処理液を
押し出し、これを感光シート1とカバーシート2とによ
って形成されたスペースに均一の厚みで展開する。この
展開された処理液により、感光シート1が現像処理さ
れ、その背面側にポジカラー像が現出する。
前記処理液の展開時に、余分な処理液はトラップ部7
に入り込み、この中に収納されたトラップ部材6に捕捉
される。この余剰処理液の捕捉の際に、前記スペース内
に存在していた空気も余剰処理液とともにトラップ部7
に向けて押し流され、マスクシート3に形成した複数の
小さな排気孔9から外部に排出される。
トラップ部は、例えば米国特許第2,627,460号、同3,5
89,904号、同3,615,540号、同3,619,193号等に開示され
ている。これらの特許公報に記載されたトラップ部は、
そのいずれも空気の排出を良好にする改良を施したもの
であるが、カメラの使用条件あるいは撮影後のフイルム
ユニットの保存状態によって生じる余剰処理液の液漏れ
防止を完全に保証しているものではない。したがって、
温度40℃、湿度90%RHのような夏期環境条件下で現像処
理を行うと、余剰処理液が排気孔から外部に漏れ出るこ
とがある。
また、特開昭52−11027号に開示されているフイルム
ユニットでは、現像処理後に温度60℃、湿度80%RHの環
境下で保存すると、余剰処理液に流動性が生じ、その一
部がトラップ部から漏れ出て露光開口内に入ることがあ
る。この漏れ出た余剰処理液により、感光層中に含まれ
ている画像色素前駆体が分解・拡散され、露光開口の縁
によって形成された画面枠の部分に変色が発生する。こ
のような画面枠部分の変色の問題は、特願昭63−211442
号で提案されているように、吸水層と、これに結合され
た中和層と、これらに結合されたプラスチックネットと
から構成したトラップ部材においても発生する。
また、特開昭60−140336号に、トラップ部材として水
溶性マトリックスを使用することにより、トラップ部の
厚みを増すことなく、余剰処理液の有効捕捉量を増大さ
せ、余剰処理液が空気孔から漏れ出るのを防止したフイ
ルムユニットが記載されている。このフイルムユニット
は、展開時の液漏れを防止することができるが、展開後
に強い圧力がトラップ部に加えられた場合には、排気孔
からの液漏れが発生することがある。
〔発明の目的〕
本発明は、現像済みのフイルムユニットが高温多湿の
環境下で保存された場合や現像直後にトラップ部が強く
押された場合でも、余剰処理液の液漏れと画面枠部分の
変色とを防止することができるようにしたフイルムユニ
ットを提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
上記目的を達成するために、特許請求の範囲第1項に
記載した発明は、−COOHで表されるカルボキシル基を含
むポリマーを用いたアルカリ中和剤と、このポリマーを
硬化させるために、その架橋基に対して1〜30mol%の
範囲内の硬化剤と、これらのアルカリ中和剤と硬化剤と
を付着した不織布とによってトラップ部材を構成したも
のである。硬化剤の使用量が1mol%未満の場合には、処
理液がトラップ部材中に侵入したとき、未硬化のポリマ
ーが溶出し、このポリマーで処理液が凝集されるから、
余剰処理液のトラップ部材への浸透が妨げられることが
ある。また、30mol%を越える硬化剤を使用すると、中
和反応に寄与する酸基であるカルボキシル基が大量に反
応して酸機能を失い、その結果中和機能が著しく損なわ
れることになる。また、余剰処理液を迅速に吸収し、そ
してしっかりと保持するには、不織布の密度が0.07〜0.
40g/cm3の範囲内にあることが望ましい。
撮影後に処理液コンテナーが裂開されると、このコン
テナーに封入されていた処理液がカバーシートと感光シ
ートとの間に均一な厚みで展開され、感光シートの現像
処理が行われる。余分な処理液はトラップ部内に入り、
この中に配置された不織布に捕捉される。捕捉された余
剰処理液は、不織布に付着されているカルボキシル基を
含有するポリマーで中和される。このカルボキシル基
は、1〜30mol%の範囲で用いられた硬化剤で架橋され
ているから、余剰処理液に溶け出すことがない。したが
って、余剰処理液のトラップ部材への浸透が妨げられる
ことがないので、余剰処理液の迂回による液漏れの発生
を防止することができる。また、捕獲された処理液は中
和剤で中和されるから、たとえ余剰処理液が露光開口付
近に戻っても、この部分の画像変色が発生することはな
い。
特許請求の範囲第3項に記載した発明は、親水性架橋
重合体からなる外層と、アクリロニトリル系重合体及び
/又は他の重合体からなる内層とで構成され、かつカル
ボキシル基を含むポリマーを0.5〜5.0mmol/g含有した繊
維を用い、これを50〜200g/m2混ぜた不織布をトラップ
部材として用いたものである。この発明では、トラップ
部材に捕捉された余剰処理液は、カルボキシル基を含有
する重合体で中和されるとともに、親水性架橋重合体に
吸収される。不織布の繊維は余剰処理液との接触面積が
大きく、この繊維にカルボキシル基を含有する重合体や
親水性架橋重合体が含まれているので、中和反応及び吸
水反応が迅速に行われ、液漏れや画面枠付近での画像の
変色を防止することができる。なお、前記カルボシキル
基を含むポリマーは、余剰処理液との接触を良好にする
ために、外層に含有させるのが望ましい。
特許請求の範囲第4項に記載した発明は、トラップ部
材として密度が異なる2層以上の不織布を用い、余剰処
理液の流入側に配置される層が、反対側(上部)の層に
よりも相対的に低密度となるようにしたものである。流
入側の不織布層は、その密度の範囲が0.02〜0.15g/c
m3、上部の不織布層の密度の範囲が0.12〜0.65g/cm3
そしてトラップ部材全体の平均密度の範囲が0.07〜0.4g
/cm3とするのが望ましい。この発明では、低密度の不織
布層によって余剰処理液が迅速に捕捉され、次に毛細管
現象によって高密度の不織布層に吸い上げられる。この
高密度の不織布層は、繊維によって形成される個々の空
間が小さいから、各空間内に入った余剰処理液は移動す
ることなく、この層内に確実に貯溜される。この結果、
余剰処理液がトラップ部材を通過したり、トラップ部材
を迂回して液漏れを起こしたり、あるいは逆流による画
面枠付近での画像の変色を起こすことがない。
特許請求の範囲第6項に記載した発明は、密度が連続
的に変化した不織布をトラップ部材として用いたもので
ある。この連続的な密度変化を与えるには、例えば一対
のヒートローラを用いて不織布を製造するサーマルボン
ド法では、一方のヒートローラの温度を他方よりも高く
すればよい。密度変化の程度は、前述した段階的な密度
変化と同様に、最大密度が0.12g〜0.65g/cm3の範囲内と
し、最低密度が0.12〜0.65g/cm3の範囲内とすればよ
い。
特許請求の範囲第7項に記載した発明は、不織布の繊
維間に形成される個々の空間の平均的な大きさを、トラ
ップ部材の流入側(下部)の方が上部よりも大きくなる
ようにしたものである。この個別的空間の平均的な大き
さの変化は、連続的であっても段階的であってもよい。
例えば、段階的な変化を与えるには、繊維の太さが異な
った複数の不織布を用い、細い繊維の不織布が上側とな
るように結合すればよい。あるいは1枚の不織布を複数
の層に分け、各層毎に繊維の太さを変えてもよい。この
後者の不織布は、太い繊維を散布してからその上に細い
繊維を散布し、この綿状の不織布材料をヒートローラで
加熱・加圧することで製造することができる。太い繊維
は8〜15デニール、細い繊維は2〜6デニールのものを
用いるのがよい。
この発明では、不織布に密度変化を与えたものと同様
な作用効果がある。すなわち、流入側は個別的空間の平
均値が大きいので、余剰処理液が迅速に捕捉され、そし
てトラップ部材の上側は個別的空間の平均値が小さいか
ら、吸い上げた余剰処理液を確実に貯溜することができ
る。なお、同じ繊維を用いれば、密度が大きくなると、
個別的空間の平均的な大きさが小さくなるが、繊維の太
さが変わると、密度が同じでも個別的空間の平均値が違
ったものになる。
次に、前述した各発明について、図面を参照して更に
詳細に説明する。
本発明のフイルムユニットは、トラップ部材の構成を
除けば、第8図に示すような従来のフイルムユニットと
同じ構造をしている。すなわち、感光層及び受像層とが
層設された感光シート1,透明なカバーシート2,マスクシ
ート3,処理液コンテナー5を備えている。
第1図に示すように、トラップ部7は、感光シート1
及びカバーシート2からはみ出ているマスクシート3の
後端部をユニット中央側に折り返して形成した空間20
と、この中に収納した帯状のトラップ部材21とから構成
されている。空間20は、マスクシート3の両側縁(第8
図における左右端縁)をカバーシート2に接合し、それ
とともにマスクシート3の後端縁をカバーシート2に接
合することによって形成されている。なお、符号22は、
マスクシート3の折り返し部3Bのシール部分を示してい
る。また、空間20内の空気を排出するために、折り返し
部3Bに小さな排気孔9が形成されている。
前記トラップ部材21は、その一部が接着剤23でカバー
シート2に固定され、そしてカバーシート2の端部に多
数並べて形成された開口2A上に配されている。したがっ
て、処理液が感光シート1とカバーシート2との間に展
開されるときに、余剰の処理液は開口2Aを通って空間20
内に流れ込む。
排気孔9からの液漏れと、画面枠部分の変色とを防止
するには、トラップ部材21に対して化学的な処理を施す
方法と、物理的な性質を改良する方法とがあり、そのい
ずれも良好な効果が得られる。特に、この2つの方法を
併用すると、液漏れ及び変色防止がより確実となる。
まず、トラップ部材21に化学的な処理を施すようにし
た発明について説明する。画面枠部分の変色を防止する
には、トラップ部材21に中和剤を含有させ、余剰処理液
を中和して現像処理能力を喪失させればよい。こうする
と、トラップ部材21に捕捉された余剰処理液の一部が、
たとえ露光開口3A内に戻っても、画像色素前駆体を分解
・拡散することがないので、画面枠部分に変色が生じな
い。中和剤としては、カルボキシル基を含有するポリマ
ーが用いられ、トラップ部材21として用いられる不織布
に付着される。
このカルボキシル基を含有するポリマーは、余剰処理
液がトラップ部材21に侵入した際に溶出し、処理液を凝
集させて不織布中への余剰処理液の浸透を妨げてしま
う。そこで、カルボキシル基を含有するポリマーを硬化
させるために、前記ポリマーの架橋基に対して1〜30mo
l%の範囲内の硬化剤が用いられる。また、この硬化剤
は、ポリマーを架橋して、分子レベルで網目を形成する
から、この網目の中に余剰処理液が入り込み、それによ
り余剰処理液をしっかりと保持することができるという
効果もある。このように、余剰処理液をしっかりと保持
するから、処理済みフイルムユニットを温度60℃、湿度
80%RHのような高温多湿環境に放置したり、画像の褪色
試験をした場合でも、画面枠部分の変色をもたらすこと
がない。
前記カルボキシル基を含有するポリマーとは、米国特
許第3,362,819号に開示されているような、アクリル
酸,メタアクリル酸,もしくはマレイン酸の重合体とそ
の部分エステルまたは酸無水物,仏国特許第2,290,699
号に開示されているようなアクリル酸とアクリル酸エス
テルの共重合体、米国特許第2,983,606号に記載されて
いるオレイン酸のような高級脂肪酸、Disclosure No.1
6102(1977年)に開示されているようなラテックス型の
酸性ポリマー等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
また、硬化剤としては、カルボキシル基と反応性をも
つものであれば、いずれも使用可能であり、例えば、
「機能性アクリル系樹脂」((株)テクノシステム発
行,大森英三著)の311頁〜320頁に記載のものを用いる
ことができる。これらのうち、エポキシ系硬化剤を使用
すると、特に良好な効果が得られる。これらの硬化剤
は、使用するポリマーの架橋基に対して、1〜30mol%
の範囲、好ましくは3〜10mol%の範囲内がよい。
また、不織布に使用される繊維としては、ポリエステ
ル,ナイロン,アクリル,ポリプロピレン,レーヨン等
の熱融着繊維がある。繊維(糸)の太さは、2デニール
から15デニール程度のものが好ましいが、特にこの範囲
に限定されるものではない。
不織布は、現像処理後に折り返し部3Bが指等で押され
ても、捕捉した余剰処理液が流動しないように、硬い構
造をしている方がよい。このためには、不織布の繊維同
士がしっかりとくっついた結合点をなるべく多く与える
ことがよい。不織布の製造にはいろいろな方法がある
が、多数の結合点を得るには、接着剤で繊維同士を結合
させる樹脂加工法、あるいは不織布材料の全部又は一部
に結合材として、低軟化点(100〜200℃)の熱融着繊維
を用い、この熱融着繊維の一部を溶かして繊維同士を結
合させるサーマルボンド法を用いるのがよい。
また、第2図に示すトラップ部7では、マスクシート
3の折り返し部3Bの先端とカバーシート2とを接合して
いるシール部分22に、少なくとも1個の排気孔25が形成
されている。この排気孔25は、シール部分22に未シール
部を設けることで形成することができる。なお、第1図
に示す部材と同じものには同じ符号を付してある。
不織布に化学的処理を施す本発明について、いくつか
の実施例を挙げて説明する。なお、本実施例の効果を確
認するために、従来のフイルムユニットを比較例として
挙げてある。
〔比較例1−1〕 第1図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。このトラップ部の仕様は次の通りであ
る。
(1)トラップ部の中空内部容積・・・0.35cc (2)ナイロン織布(繊維の太さが210デニール,メッ
シュが12×8.5)に、リン酸を560mmol/m2付着させた。
この上に厚さ25μmのポリエチレンを不透過層として貼
り合わせた。これをトラップ部材として用い、ナイロン
織布が開口2Aに対面するようにトラップ部内に配置し
た。
〔比較例1−2〕 第2図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。トラップ部の仕様は、比較例1−1と
同じである。
〔比較例1−3〕 第1図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。このトラップ部の仕様は次の通りであ
る。
(1)トラップ部の中空内部容積・・・0.35cc (2)比較例1−1のトラップ部材に、更にテトロン織
布(繊維の太さが50デニール,メッシュが19×16)をポ
リエチレンの上に貼り合わせた。ナイロン織布が開口2A
に対面するように、トラップ部材をトラップ部内に配置
した。
〔比較例1−4〕 第2図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。このトラップ部の仕様は比較例1−3
と同じである。
〔比較例1−5〕 第1図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。このトラップ部の仕様は次の通りであ
る。
不織布として、マリックス21608WTV(商品名,ユニチ
カ(株)製)を用いた。このマリックス21608WTVは、ポ
リエステル系100%の繊維をポリビニルアルコール樹脂
により結合した樹脂加工型の不織布であり、その密度が
0.28g/cm3、厚みが580μmである。ポリアクリル酸(日
本純薬(株)製造,商品名がジュリマーAC10L)を、ポ
リアクリル酸濃度が15%となるようにメタノールで希釈
した。この溶液を不織布に含浸して、固形分を50g/m2
着させた。次に、不織布を100℃で10分間乾燥してか
ら、これをトラップ部材として用いた。このトラップ部
材は、本発明の実施例1−1のトラップ部材から、エポ
キシ硬化剤及びNaOHを除いたものと同じである。
〔比較例1−6〕 第2図に示すフイルムユニットを作成した。トラップ
部の仕様は、比較例1−5と同じものである。
〔実施例1−1〕 第1図に示す構造のトラップ部を持ったフイルムユニ
ットを作成した。このトラップ部の仕様は次の通りであ
る。
不織布として、比較例1−5と同じように、マリック
ス21608WTVを用いた。ポリアクリル酸(日本純薬(株)
製造,商品名がジュリマーAC10L)に、このポリアクリ
ル酸に対して5mol%のエポキシ硬化剤(チバガイギー
製,商品名がアラルダイトDY 0−22)と、ポリアクリ
ル酸に対して5mol%のNaOHとを添加し、これをメタノー
ルで希釈してポリアクリル酸の濃度が15%の溶液を作成
した。この溶液を不織布に含浸させて、固形分を50g/m2
付着させた。次に、不織布を100℃で10分間乾燥してか
ら、これをトラップ部材として用いた。
〔実施例1−2〕 第2図に示す構造のフイルムユニットを作成した。ト
ラップ部の仕様は、実施例1−1と同じである。
〔実施例1−3〕 第1図に示す構造のフイルムユニットを作成した。ト
ラップ部の仕様は次の通りである。
実施例1−1と同じ不織布に、ナイロン織布(厚み0.
2mm,繊維の太さが150デニール,メッシュ12×8.5)を貼
り合わせたものをトラップ部材として用い、ナイロン織
布が開口2Aに対面するようにトラップ部内に配置した。
〔実施例1−4〕 第2図に示す構造のフイルムユニットを作成した。ト
ラップ部の仕様は、実施例1−3と同じである。
上記各試料に対して、余剰処理液の液漏れと画面枠部
分の変色について試験を行った。液漏れの試験は次のよ
うにして行った。余剰処理液が20℃において0.240ccと
なるように液量をそれぞれ定めた試料を、25℃,65%R
H、40℃,80%RHの環境下で2時間放置した後、20℃,65
%RHの環境下で現像処理を行い、直ちに各トラップ部の
上側面に1000gの加重をかけ、排気孔9,25からの余剰処
理液の液漏れの有無について目視測定した。この試験を
20枚の試料に対して行い、液漏れが認められた試料の枚
数を調べた。
また、画面枠変色試験は次のようにして行った。余剰
処理液が20℃において0.240ccとなるように処理液の液
量をそれぞれ設定した試料を、25℃,65%RHの温湿度環
境下で展開した後、60℃,80%RHの環境下に7日間放置
した後、画面枠部分の変色を目視判定した。変色(例え
ば、シアンのにじみ)の発生している試料は×、僅かに
変色しているものは△、全く変色していないものは○と
した。なお、60℃,80%RHの環境条件は、一般に高温多
湿といわれる環境条件の強制試験であることを、各種条
件比較で確認した。これらの試験結果を次表に示す。
この表1から明らかなように、本発明のフイルムユニ
ットは、40℃,80%RHの強制条件下でも液漏れが全くな
く、比較例のようなトラップ部材と比べて顕著な改良効
果が得られた。また、画面枠部分の変色の発生も認めら
れなかった。なお、比較例1−5,1−6は、硬化してい
ないポリアクリル酸の使用例であるが、硬化タイプの各
実施例と比べて液漏れしていることが判る。更に、安価
な不織布に、中和剤と硬化剤とを付着させたものをトラ
ップ部材として用いているから、製造コストが安いとい
う利点がある。
不織布の繊維材料を改良することによって、液漏れと
画面枠部分の変色とを防止することができる。次に、こ
の発明について説明する。第3図に示すように、不織布
に用いられる繊維30は、親水性架橋重合体からなる外層
31と、アクリロニトリル系重合体からなる内層32とで構
成されている。この繊維30は、繊維1g重量当り酸型カル
ボキシル基を、0.5〜5.0mmol含んでいる。このような繊
維は、特公昭58−10509号に開示される方法により製造
される。この製造方法では、−COOX(X:アルカリ金属又
はNH4)で示される塩型カルボキシル基が用いられてい
るが、これを例えばHClのような酸によって簡単に−COO
Hのような酸型カルボキシル基に置き換えることができ
る。このような繊維としては、例えば、日本エクスラン
工業(株)製の市販品であるランシールFAタイプや、弱
酸型イオン交換繊維N−20を用いることができる。な
お、これらの繊維は、種類により繊維1g重量当りの酸型
カルボキシル基の含有量が異なり、一般的には太い繊維
ほど含有量が大きい。
前述した2重構造の繊維に、一般的に入手できる低融
点(100〜200℃)の熱融着繊維を混ぜ、これを一対のヒ
ートローラで加熱・加圧して、サーマルボンド法によっ
て不織布を作成する。前記熱融着繊維としては、ポリオ
レフィン系、ポリエステル系のものを用いることができ
る。熱融着繊維の比率が多すぎると酸型カルボキシル基
を含有するアクリル繊維の比率が低下し、アルカリ性処
理液の中和に必要な酸型カルボキシル基の量を確保する
ことができなくなる。また、熱融着繊維の比率が少なす
ぎると繊維間の結着が不充分になり、トラップ部材を加
工する際に、糸屑の発生等の問題を引き起こす。したが
って、この熱融着繊維の比率は、全体の10%〜80%にす
ることが好ましい。なお、サーマルボント法の代わり
に、樹脂加工法により不織布を製造してもよい。
展開時に余剰処理液がトラップ部材を貫通しないよう
にするには、密度(目付け)を高くして不織布の平均細
孔径を小さくする必要がある。ここで、平均細孔径は、
複数の繊維で形成される個々の空間を孔とみなしたとき
の平均的な直径を表している。他方、密度を著しく高く
すると、平均細孔径が小さくなりすぎ、展開処理時の吸
液性能が低下して、余剰処理液がトラップ部材の周囲を
回り込み、結果として排気孔からの液漏れを引き起こす
ことになる。
他方、密度が低すぎると、平均細孔径が大きくなり、
不織布中での余剰処理液の貫通が起こり、排気孔から液
漏れを起こす。また、アルカリ性処理液の中和に必要な
酸型カルボキシル基の量を確保しきれなくなり、吸収し
た処理液が中和されずに残ることになる。これにより、
シール部22の剥がれが発生し、液漏れを起こしたり、画
面枠部分の変色を発生する。これらを考慮して、カルボ
キシル基を0.5〜5.0mmol/gを含む繊維を、50〜200g/m2
の範囲内で含有した不織布により、トラップ部材を構成
している。
次に、2重構造の繊維を用いた本発明について、実施
例を挙げて説明する。
〔実施例2−1〕 トラップ部は第1図に示す構造をしている。日本エク
スラン工業(株)製の弱酸型イオン交換繊維N−20(繊
度が8デニール)を150g/m2に、三菱レイヨン(株)製
のソルスターM53(繊度4デニール)を25g/m2混ぜてか
ら、総厚みが0.6mmとなるように熱ローラでプレスし
た。このサーマルボンド法で作製した不織布をトラップ
部材として用いた。
〔実施例2−2〕 トラップ部は、第2図に示す構造をしている。トラッ
プ部材21は、実施例2−1と同じものを用いた。
上記各実施例による試料と、前述した各比較例の試料
について、前述した液漏れ試験及び画面枠部分の変色試
験とを行った。さらに、シール部分22のシール力の試験
を行った。このシール部分22は、高pHに一定時間さらさ
れると、シール不良を起こして液漏れの原因となる。シ
ール部分22が高pHにさらされる時間は、余剰処理液の中
和速度と関係し、中和速度が遅いと高pHにさらされる時
間が長くなり、シール力が低下する。このシール力の試
験は、処理液の展開後に、各試料を25℃,65%RHの環境
下に1日放置した後、シール部分22のシール力をテンシ
ロンで測定した。このシール力は、グラム(g)で表示
した。なお、シール部分22の幅は1mmである。
これらの試験結果を次表に示す。
表2から明らかなように、本発明のフイルムユニット
は、40℃,80%RHの強制環境条件下でも液漏れ及び画面
枠部分の変色が全くなく、比較例のトラップ部材と比べ
て顕著な効果が得られた。また、シール力も比較例に比
べて明らかに向上している。これは、不織布を構成する
繊維自体に中和機能が付与されているため、不織布中に
吸収された余剰処理液の中和が速く、これによりシール
部22への影響が少ないためである。この実施例では、不
織布を構成する繊維自体に吸水機能と中和機能とを持た
せたから、従来のように不織布に新たに酸成分等を付着
させる必要がなく、トラップ部材の製造工程を簡略化で
き、製造コストを低減することができる。しかも、繊維
自体に上記両機能を持たせてから不織布を製造するの
で、これら機能が不織布内で均一に与えられる。また、
余剰処理液との接触表面積が大きくなり、中和及び吸水
の反応が迅速になる。これにより、シール部分のシール
力が低下することがなくなり、また吸収した処理液が中
和されずに残ることがないので、画面枠部分の変色の発
生もなくなる。
前述した実施例は、不織布又はその繊維材料を化学処
理することで、液漏れ及び画面枠部分の変色を防止して
いる。この他に、不織布の物理的構造を改良すること
で、同じ作用効果を得ることができる。前述したよう
に、不織布の密度が低い場合には、余剰処理液の吸収を
迅速に行うことができるという利点があるが、余剰処理
液が不織布を貫通して排気孔からの液漏れを発生すると
いう問題がある。また、余剰処理液をしっかりと保持す
ることができないため、不織布が押された場合にトラッ
プ部材から余剰処理液が流れ出て液漏れや画面枠部分の
変色を招くことになる。更に、現像済みフイルムユニッ
トを高温多湿(例えば40℃,80%RH)の環境下で3週間
程度放置すると、余剰処理液が画面枠部分へ流動し、こ
の部分を変色させたりする。他方、不織布の密度が高い
場合には、吸収した余剰処理液をしっかりと保持するこ
とができるが、余剰処理液の吸収が遅いのでトラップ部
に入った余剰処理液の一部はトラップ部材を迂回して排
気孔に達し、それにより液漏れが発生することになる。
更に、この高密度の不織布では、余剰処理液がゆっくり
と吸収されるが、それまでの間は画面枠部分に処理液が
溜まっているから、やはり画面枠部分に変色が発生す
る。
このような問題は、不織布内の密度が段階的又は連続
的に異なるようにすることで解決することができる。す
なわち、開口2Aに面した流入側に位置する不織布の部分
の密度を小さくし、流入側と反対側の部分の密度を高く
することで、液漏れや画面枠部分の変色を防止すること
ができる。なお、余剰処理液の吸収と保持とは、空隙率
に関係しているため、これを用いるのが正しいのである
が、本明細書では不織布の業界において一般的に使用さ
れている密度を用いている。この密度ρから空隙率εを
求めるには、繊維の比重ρ1を含んだ次式から簡単に求
まる。
ε=1−(ρ/ρ1) 次に、第4図を参照して不織布の密度を段階的に変化
させた実施例について説明する。この実施例では、トラ
ップ部材35を、密度の異なる2層の不織布により構成し
ている。下側に配置される第1層36の不織布は、その密
度が0.02〜0.15g/cm3の範囲内であり、また厚みは約0.3
mmである。上側に配置される第2層37の不織布は、その
密度が0.12〜0.65g/cm3の範囲内であり、厚みは約0.4mm
である。この第1層36と第2層37は、通気性を保った状
態で、接着剤によって接合され、そして全体の密度は0.
07〜0.40g/cm3となっている。また、パックにフイルム
ユニットを10枚収納する都合上、トラップ部材35の厚み
が制約され、最大でも0.7mm以下にすることが好まし
い。
各層36,37の不織布に使用される繊維としては、ポリ
エステル(ρ1=1.4),ナイロン(ρ1=1.14),ア
クリル(ρ1=1.16),ポリプロピレン(ρ1=0.9
1),レーヨン(ρ1=1.5)等がある。これらの繊維は
樹脂加工法,サーマルボンド法等により相互に結合され
る。繊維の太さは、2デニールから15デニール程度のも
のが好ましいが、特にこの範囲に限定されるものではな
い。
この実施例に対して前述した化学的処理を施すこと
で、より確実に液漏れと画面枠分の変色を防止すること
ができる。すなわち、各層36,37の不織布に、カルボキ
シル基を含有するポリマーの中和剤と、このポリマーの
架橋基に対して1〜30mol%以内の硬化剤とを含ませる
がよい。また、この実施例は、第2図に示すような排気
孔を持ったフイルムユニットに対しても利用することが
できる。
この2層構造の不織布を用いた本発明について、実施
例を挙げて説明する。また、本発明の作用効果を確認す
るために、比較例を挙げてある。
〔比較例3−1〕 密度が一様な1層構造のトラップ部材を用い、第8図
に示すフイルムユニットを作製した。このトラップ部材
としては、アクスターB010−11ABKO(商品名,東レ
(株)製造)を用いた。この不織布は、5デニールのポ
リエステル繊維をサーマルボンド法で結合したものであ
り、密度が0.19g/cm3である。
〔比較例3−2〕 密度が一様な1層構造のトラップ部材として、キノク
ロスK60(商品名,本州キノクロス(株)製造)を用い
た。この不織布は、パルプをスプレー法で接着したもの
であり、その密度0.10g/cm3である。
〔比較例3−3〕 1層構造のトラップ部材として、F−50M(商品名,
三木特殊製紙(株)製)を用いた。この不織布は、パル
プ抄紙したものであり、密度0.58g/cm3である。
〔実施例3−1〕 2枚の不織布を一体的に重ね、2層構造のトラップ部
材を用いたフイルムユニットを作製した。この第1層の
密度が0.05g/cm3,第2層の密度が0.20g/cm3で、いずれ
も2デニールのポリエステル繊維を用いた。
〔実施例3−2〕 第1層の密度が0.10g/cm3,第2層の密度が0.20g/cm3
のトラップ部材を用いた。これらの各層の不織布は、い
ずれも2デニールのポリエステル繊維で作られている。
〔実施例3−3〕 第1層の密度が0.10g/cm3,第2層の密度が0.35g/cm3
のトラップ部材を用いた。これらの各層の不織布は、い
ずれも2デニールのポリエステル繊維で作られている。
〔実施例3−4〕 第1層の密度が0.15g/cm3,第2層の密度が0.35g/cm3
のトラップ部材を用いた。これらの各層の不織布は、い
ずれも2デニールのポリエステル繊維で作られている。
各試料について、前述した液漏れ及び画面枠部分の変
色の試験を行った。ここで、余剰処理液の液漏れは、ト
ラップ部材を観察して、これを通過した液漏れによるも
のか、迂回した液漏れによるものかを判定した。また、
画面枠変色試験は次のようにして行った。余剰処理液が
20℃において0.240ccとなるように処理液の液量をそれ
ぞれ設定した試料を、25℃,65%RHの環境下で展開した
後、60℃,80%RHの環境下に7日間放置した後、画面枠
部分の変色をミクロフォトメーターで測定した。このミ
クロフォトメーターの測定では、赤色フイルタを用い
た。これらの試験結果を次表に示す。
表3から明らかなように、この実施例のフイルムユニ
ットは、40℃,80%RHの強制条件下で液漏れが全くな
く、比較例のようなトラップ部材と比べて顕著な効果が
得られた。また、画面枠部分の変色についても、比較例
よりも変色が小さいという結果が得られた。
このように、トラップ部材を密度の異なる2層の不織
布から構成することで、低密度の第1層で余剰処理液の
展開時の初期捕捉を確実に行い、次に高密度の第2層で
第1層内にある余剰処理液を毛細管現象により連続的に
吸い上げ、これを流動しないように確実に保持すること
ができる。これにより、処理液展開時の余剰処理液の貫
通及び迂回をなくして、液漏れの発生を抑えることがで
きる。
また、第1層で捕捉した余剰処理液は高密度の第2層
に毛細管現象により第1層から吸い取られ、この第2層
側に主に保持されるので、第1層側に保持される余剰処
理液は少なくなる。しかも、高密度の第2層に保持され
る余剰処理液はその毛細管現象によりその移動が規制さ
れる。したがって、高温多湿環境下でも余剰処理液が流
動することがなく、且つ画面枠部分に接する余剰処理液
が少なくなるため、感光層の画像色素前駆体の分解・拡
散が減り画面枠変色の発生を少なくすることができる。
更に、トラップ部材を、例えば3層,4層のように多層
構造にし、かつ上の層ほど高密度にすれば、余剰処理液
の不織布中の通過がより効果的に防ぐことができる。特
に、第1図に示すように排気孔をトラップカバーの上面
に形成したユニットにおいては、排気作用を損なうこと
なく、液漏れを完全に抑制することが可能になる。この
ように複数の不織布を重ねて多層化する代わりに、高密
度(0.12〜0.65g/cm3)から低密度(0.02〜0.15g/cm3
に連続的に密度が変化した1枚のトラップ部材を用いて
もよい。
第5図は、サーマルボンド法を利用して密度が連続的
に変化した不織布を作製する装置を示すものである。不
織布材料40は綿状をしており、これは短い繊維を一定の
厚みに散布することで形成される。繊維として、低軟化
点(100〜200℃)の熱融着性繊維,例えばポリエステ
ル,ナイロン,アクリル,ポリプロピレン,レーヨン等
が用いられる。綿状をした不織布材料40は、一対のヒー
トローラ41,42によって、加熱・加圧されて、シート状
の不織布43となる。ここで、ヒートローラ41は、ヒート
ローラ42よりも温度を高くしてあるから、不織布材料40
の上部ほど高い温度が与えられ、繊維の融着の割合が多
くなる。その結果、不織布43は、その上部の密度が最も
高く、下部の密度が最も低くなり、これらの間で密度が
連続的に変化する。なお、サーマルボンド法で作製した
密度が一定のシート状不織布を、温度差があるヒートロ
ーラ41,42の間を通すことで、密度を連続的に変えても
よい。
次に、密度が連続的に変化した不織布をトラップ部材
として用いた発明について、実施例を挙げて説明する。
〔実施例4−1〕 ポリエステル系繊維(軟化点が110℃゜)で、太さが
4デニールと12デニールのものを7:3の割合で混合し、
綿状の不織布材料を作製した。この不織布材料を第5図
に示すヒートローラ41と42の間を通し、厚みが0.66mmの
シート状の不織布を作製した。ここで、ヒートローラ41
は150℃に、ヒートローラ42は110℃に保った。
不織布の密度分布状態を調べるために、その断面を走
査電子顕微鏡で観察した。不織布の密度は連続的である
ため、便宜上断面を厚み0.22mmずつに、3つのエリア
(第1エリア〜第3エリア)に分けた。第1エリアは、
ヒートローラ41側であって、不織布43の上面から0.22mm
までの深さの範囲である。第3エリアは、ヒートローラ
42側であって、不織布43の下面から0.22mmまでの深さの
範囲である。第2エリアは、残りのエリアであり、厚み
が0.22mmである。各エリア内の平均密度を、繊維の空間
的な占有率から算出した。更に、繊維の間に形成される
個々の空間の平均的な大きさの分布も調べた。この個別
的空間の平均的大きさは、各エリア内での繊維間の平均
的な距離で代用した。これらの測定結果を表4に示す。
この密度が連続的に変化した不織布をトラップ部材と
して用い、第1図に示す構造のフイルムユニットを作製
した。不織布は、第3エリアが開口2Aに対面するよう
に、トラップ部内に収納した。
〔実施例4−2〕 実施例4−1の不織布に、実施例1−1と同様に中和
剤と硬化剤とを含有させた。この不織布を用いて、第1
図に示すフイルムユニットを作製した。
〔実施例4−3〕 実施例4−2の不織布を第2図に示すトラップ部に収
納したフイルムユニットを作製した。
〔実施例4−4〕 実施例4−2の不織布の下面(第3エリア側)に、ナ
イロン織布を取り付けた。このナイロン織布は、厚み0.
2mm,太さ150デニール,メッシュ12×8.5である。この構
造の不織布をトラップ部材として用いて、第1図に示す
フイルムユニットを作製した。
〔実施例4−5〕 実施例4−4と同じ不織布を用いて、第2図に示すフ
イルムユニットを作製した。
これらのフイルムユニットに対して、前述した液漏れ
試験と、画面枠部分の変色試験を行った。いずれも、液
漏れ防止と画面枠部分の変色防止に優れた効果があるこ
とが確認できた。なお、前記実施例では、太さが違う2
種類の繊維を混ぜているが、これは8デニールの繊維と
ほぼ同じ効果を得るためである。したがって、1種類の
繊維を用いても前述した効果が得られ、また3種類以上
の繊維を混ぜてもよい。
前記実施例は、不織布の密度に着目しているが、余剰
処理液の吸収速度と保持能力は、繊維間に形成される個
別的な空間の大きさに関係している。すなわち、個別的
空間が大きい場合には、密度が小さい場合と同じ作用効
果があり、個別的空間が小さい場合には、密度が大きい
場合と同じ作用効果がある。ここで、同じ繊維を使用し
た場合には、密度と個別的空間の大きさは相関関係があ
る。すなわち、密度が大きい場合には個別的空間が小さ
くなり、そして密度が小さい場合には個別的空間が大き
くなる。しかし、繊維の種類、具体的には繊維の太さを
変えることで、たとえ密度が同じであっても、個別的空
間の大きさを変えることができる。なお、不織布は繊維
が複雑に絡まっており、この個別的空間の大きさは一定
していないので、実際的にはその平均値となる。この個
別的空間の平均値は直接に測定することができないの
で、前述したように、繊維間の平均距離、又は空間を孔
と見做したときの平均的な直径(平均細孔径)で表すこ
とができる。繊維間の平均的距離は、前述した密度と同
様に段階的又は連続的に変化していてもよい。一般的に
は、トラップ部材の流入側が0.5mm程度で、その反対側
が0.01mm程度であればよい。
第6図は、個別的空間の大きさを2段階に変えたトラ
ップ部材の実施例を示すものである。流入側に面してい
る第1層46は、8〜15デニールの太い繊維で作った不織
布が用いられ、第2層47は2〜6デニールの細い繊維の
不織布が用いられる。この2つの層46,47は、接着剤等
によって一体的に接合されて、トラップ部材45が構成さ
れる。
第7図(A)は、第1層46の個別的空間を模式的に示
すものである。ハッチングで示す繊維46aの間には、比
較的に大きな個別的空間48が形成されており、それによ
り余剰処理液を迅速に吸収することができる。他方、第
7図(B)に示すように、第2層47には小さな個別的空
間49が形成されており、それにより余剰処理液が流動し
ないようにしっかりと保持することができる。なお、実
際の不織布は、多数の糸が複雑に絡み合っているので、
個別的空間は第7図(A),(B)のような単純な形を
していない。
個別的空間の大きさは、3段階以上であってもよく、
この場合には第1層の繊維の太さは12〜15デニール,第
2層の繊維の太さは6〜10デニール,第3層の繊維の太
さは2〜4デニールである。また、太さが違う繊維を順
番に積層し、これをサーマルボンド法で結合すること
で、個別的空間の大きさを連続的に変えることができ
る。
太さが15デニールのポリエステル繊維を用い、サーマ
ルボンド法で作製した不織布を第1層とした。太さが4
デニールのポリエステル繊維を用いサーマルボンド法で
作製した不織布を第2層とした。この第1層と第2層の
密度は、いずれも0.3g/cm3である。また、全体の厚みを
0.66mmとした。この不織布をトラップ部材として使用し
たところ、液漏れと画面枠分の変色防止に効果があるこ
とが分かった。なお、この実施例の不織布に、前述した
中和剤と硬化剤を加えると、効果がより顕著となる。
上記各実施例は、撮影後に剥離操作を必要としないモ
ノシートタイプのフイルムユニットであるが、特願昭62
−231374〜5号等で提案しているピーラブルなモノシー
トタイプのフイルムユニットに対しても、前記各発明を
適用することができる。このピーラブルモノシートタイ
プのフイルムユニットは、支持体上に受像層,剥離層,
感光層を順次層設した感光シートを用い、現像処理後に
剥離層を介して受像層及び支持体が剥離される。そし
て、この剥離された面にポジ画像が形成される。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明では、カルボキシ
ル基を含むポリマーと、このポリマーの架橋基に対して
1〜30mol%の硬化剤とを不織布に付着させ、カルボキ
シル基で余剰処理液を中和するとともに、架橋によって
形成された分子的な網の目で処理液を保持するから、現
像済みフイルムユニットを高温多湿の環境で保存した場
合でも、液漏れや画面枠部分の変色を発生することがな
く、また安価に製造することができる。
また、別の発明では、親水性架橋重合体の外層とアク
リロニトリル系重合体および/又は他の重合体の内層か
らなり、かつカルボキシル基を0.5〜5.0mmol/gを含有し
た繊維を用い、この2重構造の繊維を50〜200g/m2含有
する不織布をトラップ部材として用いたから、フイルム
ユニットに液漏れや画面枠部分の変色が発生するのを防
止することができる。
更に別の発明では、密度が連続的又は段階的に変化し
た不織布を用い、低密度の部分が流入口側になるように
配置して、低密度の部分で余剰処理液を迅速に捕獲し、
これを高密度の部分に吸い上げてこの中にしっかりと保
持するようにしたから、液漏れや画面枠部分の変色の防
止に優れた効果がある。
また、不織布の繊維によって形成される個別的空間の
平均値が段階的または連続的に変化した不織布をトラッ
プ部材として用いたから、密度を変化させた発明と同様
に、フイルムユニットに液漏れや画面枠部分の変色が発
生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のフイルムユニットのトラップ部を破
断して示した斜視図である。 第2図は、カバーシートとマスクシートとの間に排気孔
を設けたトラップ部の一部断面斜視図である。 第3図は、2重構造の繊維を示す斜視図である。 第4図は、密度が異なった複数の不織布を組み合わせた
トラップ部材を示す第1図と同様な図である。 第5図は、サーマルボンド法を利用して、密度が連続的
に変化した不織布を作製する装置を示す説明図である。 第6図は、個別的空間の大きさが上下方向において異な
ったトラップ部材を示す断面図である。 第7図は繊維の太さと個別的空間との関係を模式的に示
すものであり、(A)は第1層の説明図,(B)は第2
層の説明図である。 第8図は、一部を切り欠いて示した従来のフイルムユニ
ットの平面図である。 2A……開口 3A……露光開口 7……トラップ部 9,25……排気孔 30……繊維 35……トラップ部材 36……第1層 37……第2層 40……不織布材料 41,42……ヒートローラ 45……トラップ部材 46……第1層 47……第2層 48,49……個別的空間。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 −COOHで表されるアルカリ中和能を有するカルボキシル
    基を含むポリマーと、このポリマーの架橋基に対して1
    〜30mol%の範囲内の硬化剤とを付着させた不織布をト
    ラップ部材として用いたことを特徴とする自己処理写真
    フイルムユニット。
  2. 【請求項2】前記不織布は、その密度が0.07〜0.40g/cm
    3の範囲内であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の自己処理写真フイルムユニット。
  3. 【請求項3】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 親水性架橋重合体の外層と、アクリロニトリル系重合体
    及び/又は他の重合体の内層とから構成され、かつ−CO
    OHで表されるアルカリ中和能を有するカルボキシル基を
    0.5〜5.0mmol/g含有した2重構造の繊維を用い、この2
    重構造の繊維を50〜200g/m2の範囲内で含有した不織布
    をトラップ部材として用いたことを特徴とする自己処理
    写真フイルムユニット。
  4. 【請求項4】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 前記トラップ部材として密度の異なる2層以上の不織布
    を用い、余剰現像処理液の流入側に配置される層が、反
    対側の層よりも相対的に低密度となるようにしたことを
    特徴とする自己処理写真フイルムユニット。
  5. 【請求項5】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 前記トラップ部材として密度の異なる2層以上の不織布
    を用い、余剰現像処理液の流入側に配置された層の密度
    が0.02〜0.15g/cm3の範囲内とし、トラップ部材全体の
    平均密度が0.07〜0.4g/cm3の範囲内としたことを特徴と
    する自己処理写真フイルムユニット。
  6. 【請求項6】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 前記トラップ部材として密度が連続的に変化した不織布
    を用いたことを特徴とする自己処理写真フイルムユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 前記トラップ部材として、前記余剰処理液の流入側の部
    分は個別的空間の平均値が大きく、前記流入側と反対側
    の部分は個別的空間の平均値が小さい不織布を用いたこ
    とを特徴とする自己処理写真フイルムユニット。
  8. 【請求項8】余剰の現像処理液を捕捉するトラップ部材
    を備えた自己処理写真フイルムユニットにおいて、 前記トラップ部材として、繊維の太さが異なった層が2
    個以上形成された不織布を用い、現像処理液の流入側ほ
    ど太い繊維の層となるようにしたことを特徴とする自己
    処理写真フイルムユニット。
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