JP2643296B2 - カラー液晶表示素子 - Google Patents

カラー液晶表示素子

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JP2643296B2 JP63124886A JP12488688A JP2643296B2 JP 2643296 B2 JP2643296 B2 JP 2643296B2 JP 63124886 A JP63124886 A JP 63124886A JP 12488688 A JP12488688 A JP 12488688A JP 2643296 B2 JP2643296 B2 JP 2643296B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カラーで高密度表示に適したカラー液晶表
示素子に関するものである。
[従来の技術] 従来、カラーフィルターを液晶セル内面に有し、カラ
ー表示を行なう液晶表示素子が種々提案され、カラー液
晶テレビ等に応用されて実用化されている。
これには、2つの構造があり、1つは基板上に電極を
形成し、その上にカラーフィルターを形成する構造であ
り、もう1つは基板上にカラーフィルターを形成し、そ
の上に電極を形成する構造である。
前者は、一般に単純マトリックス液晶表示素子に多く
適用されており、行列状の細かいストライプ状の電極を
用いている。この構造では、電極はカラーフィルターの
下の基板上に形成されているため、カラーフィルターと
電極との熱膨張率に差を生じても、電極の損傷を生じる
ことはほとんどない。
後者は、一般にアクティブマトリックス液晶表示素子
に多く適用されており、カラーフィルターをコモン電極
側に設ければ、コモン電極は細線化されていないので、
電極の断線等の不良を発生する可能性が低い。
前者は、後者に比して、製造方法が比較的に容易であ
り、低コストでカラー液晶表示素子が実現できる利点が
あるが、印加電圧が低誘電率のカラーフィルターに一部
分配されるため、有効に液晶層に印加される電圧成分が
低下し、電圧対透過率特性が鈍くなり、走査線数を増や
した場合に充分なコントラスト比を得られにくいという
欠点を有していた。
また、カラーフィルター上に電極を形成する場合、カ
ラーフィルターが耐久性が低いため、低温で電極を形成
しなくてはならなく、細い透明電極を安定かつ信頼良く
形成する方法がなかった。
これは、通常樹脂を硬化させたカラーフィルターの熱
膨張率が10-5/degのオーダーであるのに対し、ガラス基
板及び透明電極の熱膨張率が10-6/degまたは10-7/degの
オーダーであり、この熱膨張差によって、細い透明電極
に亀裂が入り、断線に至るという問題点を有していた。
また、カラーフィルターが柔らかいため、その上に形成
された透明電極の機械的強度が低く、電極が傷つきやす
いという問題点も有していた。
[発明の解決しようとする課題] 本発明の目的は、カラーフィルター上に電極を設け
て、走査線数を増やした場合にも充分なコントラスト比
が得られるカラー液晶表示素子を得ることであり、カラ
ーフィルター上に電極を設けているにもかかわらず電極
の安定性及び信頼性を向上させることである。
特に、温度変化による熱膨張差に起因する電極の亀裂
を生じにくくするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の課題を解決すべくなされたものであ
り、ガラス基板上にカラーフィルターを形成し、その上
に透明なオーバーコート層を形成し、さらにその上に電
極を形成した第1の基板と、電極を形成した第2の基板
とを電極面が相対向するように配置して、その周辺部を
シール材でシールし、内部に液晶を封入してなるカラー
液晶表示素子において、透明なオーバーコート層が2層
の構造を有しており、カラーフィルター上にカラーフィ
ルターよりも熱膨張率の小さい第1のオーバーコート層
を積層し、その上に第1のオーバーコート層よりも熱膨
張率の小さい第2のオーバーコート層を形成し、その上
に電極を形成したものであり、第1のオーバーコート層
及び第2のオーバーコート層の厚みがともに0.5〜4μ
mであり、かつ両者の合計の厚みが1〜5μmであるこ
とを特徴とするカラー液晶表示素子を提供するものであ
る。また、ガラス基板上にカラーフィルターを形成し、
その上に透明なオーバーコート層を形成し、さらにその
上に電極を形成した第1の基板と、電極を形成した第2
の基板とを電極面が相対向するように配置して、その周
辺部をシール材でシールし、内部に液晶を封入してなる
液晶セルを用いたカラー液晶表示素子において、透明な
オーバーコート層が2層の構造を有しており、カラーフ
ィルター上にカラーフィルターよりも熱膨張率の小さい
第1のオーバーコート層を積層し、その上に第1のオー
バーコート層よりも熱膨張率の小さい第2のオーバーコ
ート層を形成し、その上に電極を形成したものであり、
液晶分子のねじれ角が160〜300゜とされたSTN液晶セル
に複屈折補償手段を積層したことを特徴とするカラー液
晶表示素子を提供するものである。
本発明では、液晶表示素子の基板内面にカラーフィル
ターが設けられ、このカラーフィルターの上に透明な2
層のオーバーコート層を形成し、さらにその上に電極が
設けられた構造の基板を使用する。
本発明に使用される基板としては、通常の液晶表示素
子に使用されるガラス基板が使用できる。
この第1の基板としては、基板上にカラーフィルター
を形成し、その上に透明な2層のオーバーコート層を形
成し、さらにその上にITO(In2O3−SnO2)、SnO2等の透
明電極を形成したものが使用される。
このカラーフィルターとしては、染色法、印刷法、光
硬化性着色樹脂をパターニングする方法等の公知のカラ
ーフィルターの形成方法が使用でき、必要に応じてそれ
らの間に遮光膜を配置する、カラーフィルターと基板間
に接着性向上等の効果を有する膜を形成する、カラーフ
ィルター上にカラーフィルターの凹凸を補正したり電極
の接着性を向上させる等の膜を形成する等の構成を付加
してもよい。
このカラーフィルターは通常、樹脂を硬化させたもの
であり、熱膨張率が10-5/degのオーダーである。これに
対し、前述のガラス基板及び透明電極の熱膨張率は10-6
/degまたは10-7/degのオーダーである。
このカラーフィルターの上に通常カラーフィルターの
凹凸を平坦化したり、硬い層を形成するために透明なオ
ーバーコート層を形成する。
本発明では、このオーバーコート層を2層にして、カ
ラーフィルター側に第1のオーバーコート層、次いで第
2のオーバーコート層を配置し、この第2のオーバーコ
ート層に隣接して電極を形成する。
この第1のオーバーコート層の熱膨張率は、カラーフ
ィルターよりも熱膨張率が小さくされる。第2のオーバ
ーコート層は、第1のオーバーコート層よりも熱膨張率
が小さく、電極及び基板よりも熱膨張率が大きくされ
る。
この2層のオーバーコート層は、通常カラーフィルタ
ーの表面の平坦化及び表面の硬さの増加の効果を持ち合
せている材料を使用することが好ましい。具体的には、
エポキシ系、アクリル系、シリコン系等の材料が使用で
きる。これらの内、アクリル系はフォトリソグラフィー
により選択的塗布が可能である。また、エポキシ系、シ
リコン系は、塗布したくない部分をマスクした後、マス
クを除去することにより選択的塗布が可能である。
これら2層のオーバーコート層の熱膨張率の設定は、
使用される樹脂によっても異なるが、通常は添加される
無機物の微粒子の種類と添加量によって制御される。
通常は、第1のオーバーコート層は、熱膨張率は10-5
〜10-6/degのオーダーで、カラーフィルターよりも熱膨
張率が低くされる。材質としては、前述したエポキシ
系、アクリル系、シリコン系の材料がいずれも好適であ
る。
この熱膨張率の設定は、使用される樹脂の構造、また
は、添加される無機物の微粒子の種類と添加量によって
制御される。
第2のオーバーコート層は、熱膨張率は10-6〜10-7/d
egのオーダーで、第1のオーバーコート層よりも熱膨張
率が低く、かつガラス基板及び電極よりも熱膨張率が高
くされる。この材質としては、前述したシリコン系の材
料が好適である。
この熱膨張率の設定は、使用される樹脂の分子構造の
側鎖に有機鎖をまたは有機鎖を多く含むシリコン化合物
もしくは他の樹脂を適当量添加する、または、添加され
る無機物の微粒子の種類と添加量によって制御される。
これらの2層のオーバーコート層は、熱膨張率によっ
ては、必要に応じて3層以上の構造としてもよい。
このオーバーコート層の厚みは、合計で1〜5μm程
度とされれば良く、夫々の層の厚みは通常は0.5〜4μ
m程度とされるが、適宜定めれば良い。
この第1のオーバーコート層は、カラーフィルターの
上をほぼ完全に覆うようにされる。このため、カラーフ
ィルターのパターンの周辺まで少しはみ出す程度のパタ
ーンとされることが好ましい。もっとも、カラーフィル
ターの上の部分であっても電極が設けられない部分は、
この第1のオーバーコート層は設けられていなくてもよ
い。
第2のオーバーコート層は、第1のオーバーコート層
よりも広い範囲を覆うようにされることが好ましい。こ
れは電極が端子に取り出されるために引き出されている
部分で、第1のオーバーコート層上に直接電極が形成さ
れないようにするためである。
また、このオーバーコート層は、透明とされるが、こ
こでいう透明とは若干色が付いていてもカラーフィルタ
ーの特性を悪化させない範囲内であれば完全に無色透明
でなくてもよい。
本発明では、この2層のオーバーコート層の上に電極
を形成する。この電極としては通常は前述したようなIT
O(In2O3−SnO2)、SnO2等の透明電極が使用され、蒸着
法、スパッタ法等公知の低温プロセスで透明電極を形成
できる方法により形成されればよい。
また、この透明電極に金属の細線等の低抵抗の非透明
電極を併設してもよい。
この上に、必要に応じて絶縁層や配向層を設ける。
一方、通常の基板上に電極を形成し、必要に応じて絶
縁層や配向膜を設けた対向電極基板を作成し、これに前
述のようなカラーフィルターを設けた基板を電極面が相
対向するように配置して、周辺をシール材でシールし、
内部に液晶を封入して液晶セルを形成する。
本発明は液晶表示素子としてツイストネマチック(T
N)液晶表示素子をはじめ、近年注目を集めているスー
パーツイストネマチック(STN)液晶表示素子、スメク
チック液晶を用いた強誘電性液晶表示素子等にも使用で
きる。
特に、液晶分子のねじれ角を160〜300゜とした表示用
のSTN液晶セルに、電極を設けない逆ねじれの液晶素子
や複屈折板等の複屈折補償手段を積層した白黒スーパー
ツイスト液晶表示素子に適用して、これにカラーフィル
ターを設けることによりカラー液晶表示素子として用い
る場合に好適である。このような、表示用液晶セルに複
屈折補償手段を積層した白黒スーパーツイスト液晶表示
素子では、複屈折補償手段により表示用液晶セルを通過
してきただ円偏光を補償し、カラーフィルターを設けな
い状態では、ほぼ白黒の表示が得られるため、これにカ
ラーフィルターを設けることにより、高コントラスト
比、広視野角のカラー液晶表示素子が容易に得られる。
このような白黒スーパーツイスト液晶表示素子は、基
板間隙の制御が極めて厳密に要求されるため、本発明の
ように電極の下にカラーフィルターを正確に設けた構成
を採ることが必要となり、本発明の2層のオーバーコー
ト層の構造を採るメリットが極めて大きい。
また、以上の例では、一方の基板にカラーフィルター
を設けた例を説明したが、両方の基板に分割してカラー
フィルターを形成することもできる。
本発明では、液晶表示素子の他の構成要件、即ち、配
向膜、絶縁膜、液晶材料、シール材、偏光板、反射板、
照明手段、駆動回路等は公知の液晶表示素子用の構成が
使用できる。
例えば、液晶分子を特定の方向に配向させるための処
理は、公知のラビング法、斜め蒸着法等が使用でき、必
要に応じて、電極上にSiO2、TiO2、Al2O3等の無機材料
の膜及び/又はポリイミド、ポリアミド等の有機材料の
膜を形成した後、配向処理されればよい。
本発明は、この外、本発明の効果を損しない範囲内
で、通常の液晶表示素子で使用されている種々の技術が
適用可能である。
本発明のカラー液晶表示素子は、パーソナルコンピュ
ーター、ワードプロセッサー、ワークステーション等の
カラー表示素子として好適であるが、この外、カラー液
晶テレビ、カラー表示魚群探知器、カラー自動車用表示
素子、カラー表示レーダー、カラー表示オシロスコー
プ、カラー表示の各種ドットマトリックス表示装置等の
種々の用途に使用可能である。
[作用] 本発明では、熱膨張率の大きいカラーフィルターと熱
膨張率の小さい電極または基板との間に、それらの中間
の熱膨張率を有し、夫々熱膨張率の異なる2層のオーバ
ーコート層を積層することにより、カラーフィルターの
熱膨張による電極の断線の危険性が低下する。
即ち、液晶セルを製造するプロセスではITOの形成、
配向膜の形成、シール硬化等の工程である程度基板の加
熱が行われるため、その加熱に伴う温度変化が生じる。
また、製品化された後にも、その製品の実使用における
環境の温度変化がある。このような温度変化に対し、カ
ラーフィルターが熱膨張し、熱膨張率の異なる電極を断
線させる危険性があるが、本発明では前述の如くの2層
のオーバーコート層を積層することにより、熱膨張によ
る電極のストレスが低下し、電極の断線を生じにくくな
り、耐久性の高い素子を得ることができる。
また、この2層にオーバーコート層を形成することに
より、カラーフィルターの表面の凹凸が平坦化され、液
晶セル面内にスペーサーを散布して基板間隙を制御する
際に、その均一性が向上する。
特に、このオーバーコート層にハードコート性を有す
る材料を使用することにより、電極の下地が硬くなるた
め、電極の機械的強度も向上し、取り扱い中の傷が付き
にくくなるという利点も有する。
また、第2のオーバーコート層を第1のオーバーコー
ト層よりも広い範囲を覆うように形成することにより、
電極がカラーフィルター上の部分から端子部分まで熱膨
張率の低い第2のオーバーコート層か基板上に形成され
ていることとなるため、電極の信頼性が向上することと
なる。
[実施例] 実施例1 ガラス基板上に染色法によるRGB3色の厚さ2.0μmの
厚膜カラーフィルターを960本のストライプ状の列電極
群に対応するように形成し、そのカラーフィルター間に
染色法により黒色の遮光部を形成した。この上に前記カ
ラーフィルターよりも熱膨張率が小さいアクリル系のハ
ードコート剤をスピナーで全面塗布し、フォトリソ法に
よりカラーフィルターとその周辺部に厚さ約1μmの第
1のオーバーコート層を形成した。次いで、前記アクリ
ル系のハードコート剤よりも熱膨張率が小さく、低温ス
パッター法によるITOよりも熱膨張率が大きいシリコン
系のハードコート剤をスピナーで全面塗布して、厚さ約
1μmの第2のオーバーコート層を形成した。
この上にITOを低温スパッター法(基板温度180℃)で
形成し、ピッチが200μmの960本のストライプ状の列電
極群を形成した。
さらに、この上にSiO2−TiO2の絶縁膜を蒸着法で100n
m厚に形成し、ポリイミドを厚さ70nm程度積層し、これ
をラビングして配向膜を形成して、列電極基板を製造し
た。
一方、ガラス基板上にITOを高温で蒸着して、これを
パターニングして前記列電極群と直交するように200本
のストライプ状の行電極群を形成し、SiO2−TiO2の絶縁
膜を300nm厚に形成し、ポリイミドを厚さ70nm程度積層
し、これをラビングして配向膜を形成して、行電極基板
とした。
この列電極基板と行電極基板とを液晶分子のねじれ角
が90゜となるように配置して、周辺をシール材でシール
してセルを形成し、ネマチック液晶を注入してドットマ
トリックス液晶セルを製造した。
このドットマトリックス液晶セルは、従来の列電極基
板のITOがカラーフィルターの上にあり1層のオーバー
コート層を設けた液晶セル(比較例1)とほぼ同等のコ
ントラスト比と視角特性を示した。また、列電極基板の
ITOがカラーフィルターの下にある液晶セル(比較例
2)に比しては、高いコントラスト比と広い視角特性を
示した。
さらに、この液晶セルを−30℃〜+90℃10サイクルの
ヒートサイクル試験、80℃、90%、200時間の高温耐湿
試験によっても、電極の断線不良は発生しなかった。
また、この液晶セルのカラーフィルター側の電極上を
100g/cm2の加重をかけながら、フェルト布に水をつけて
擦傷試験をした結果、その電気抵抗が2倍になる回数と
して、100回以上の擦傷性を示した。
一方、比較例1の液晶セルでは、ヒートサイクル試験
で約20%、高温耐湿試験で約10%の電極の断線不良が発
生した。
また、比較例1の液晶セルでは、擦傷試験における耐
久性は約60回程度であった。
実施例2 実施例1の第2のオーバーコート層を、第1のオーバ
ーコート層とその周辺部に付着するように周辺部をマス
クして、シリコン系のハードコート剤をスピナーで塗布
して、第1のオーバーコート層とその周辺部に形成した
外は実施例1と同様にして液晶セルを形成した。
この液晶セルは、実施例1と同様の信頼性を示した。
実施例3、4 実施例1及び実施例2の液晶セルを液晶のねじれ角を
変更してSTN液晶セルにして、このSTN液晶セルに複屈折
補償手段を積層してカラー液晶表示素子を製造した。
[発明の効果] 本発明においては、熱膨張率の大きいカラーフィルタ
ーと熱膨張率の小さい電極または基板との間に、それら
の中間の熱膨張率を有する2層のオーバーコート層を積
層することにより、液晶セルを製造するプロセスによる
温度変化、及び実使用における環境の温度変化に対し、
断線を生じにくくなり、耐久性の高い素子を得ることが
できる。
また、この2層のオーバーコート層により、カラーフ
ィルターの凹凸の平坦性が向上し、セルの基板間隙の均
一性が向上する。
特に、このオーバーコート層にハードコート性を有す
る材料を使用することにより、電極の機械的強度も向上
し、取り扱い中の傷が付きにくくなるという利点も有す
る。
また、第2のオーバーコート層を第1のオーバーコー
ト層よりも広い範囲を覆うように形成することにより、
電極が直接熱膨張率の低い第1のオーバーコート層上に
形成された部分がなくなり、電極の信頼性が向上する。
本発明は、本発明の効果を損しない範囲内で公知の液
晶表示素子に使用される種々の応用が可能なものであ
る。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上にカラーフィルターを形成
    し、その上に透明なオーバーコート層を形成し、さらに
    その上に電極を形成した第1の基板と、電極を形成した
    第2の基板とを電極面が相対向するように配置して、そ
    の周辺部をシール材でシールし、内部に液晶を封入して
    なるカラー液晶表示素子において、透明なオーバーコー
    ト層が2層の構造を有しており、カラーフィルター上に
    カラーフィルターよりも熱膨張率の小さい第1のオーバ
    ーコート層を積層し、その上に第1のオーバーコート層
    よりも熱膨張率の小さい第2のオーバーコート層を形成
    し、その上に電極を形成したものであり、第1のオーバ
    ーコート層及び第2のオーバーコート層の厚みがともに
    0.5〜4μmであり、かつ両者の合計の厚みが1〜5μ
    mであることを特徴とするカラー液晶表示素子。
  2. 【請求項2】ガラス基板上にカラーフィルターを形成
    し、その上に透明なオーバーコート層を形成し、さらに
    その上に電極を形成した第1の基板と、電極を形成した
    第2の基板とを電極面が相対向するように配置して、そ
    の周辺部をシール材でシールし、内部に液晶を封入して
    なる液晶セルを用いたカラー液晶表示素子において、透
    明なオーバーコート層が2層の構造を有しており、カラ
    ーフィルター上にカラーフィルターよりも熱膨張率の小
    さい第1のオーバーコート層を積層し、その上に第1の
    オーバーコートー層よりも熱膨張率の小さい第2のオー
    バーコート層を形成し、その上に電極を形成したもので
    あり、液晶分子のねじれ角が160〜300゜とされたSTN液
    晶セルに複屈折補償手段を積層したことを特徴とするカ
    ラー液晶表示素子。
  3. 【請求項3】請求項2のカラー液晶表示素子において、
    第1のオーバーコート層及び第2のオーバーコート層の
    厚みがともに0.5〜4μmであり、かつ両者の合計の厚
    みが1〜5μmであることを特徴とするカラー液晶表示
    素子。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかのカラー液晶表示
    素子において、2層のオーバーコート層がともに樹脂に
    よるオーバーコート層であることを特徴とするカラー液
    晶表示素子。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかのカラー液晶表示
    素子において、第1のオーバーコート層の熱膨張率が10
    -5〜10-6/degであり、第2のオーバーコートの熱膨張率
    が10-6〜10-7/degであることを特徴とするカラー液晶表
    示素子。
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