JP2637343B2 - プラント模擬装置 - Google Patents

プラント模擬装置

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JP2637343B2 JP29653692A JP29653692A JP2637343B2 JP 2637343 B2 JP2637343 B2 JP 2637343B2 JP 29653692 A JP29653692 A JP 29653692A JP 29653692 A JP29653692 A JP 29653692A JP 2637343 B2 JP2637343 B2 JP 2637343B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電プラントや
化学プロセスプラント等の種々のプラントの運転訓練お
よび解析支援等に用いられるプラント模擬装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子力発電プラントや化学処理
プラント等の種々のプラントでは、プラントを安全、か
つ、安定に運転するため、プラント運転員には、通常の
運転操作を円滑に行うことだけでなく、異常発生時にお
ける処置を迅速に行うことのできる能力が要求される。
そのために、プラントの運転員を訓練するための装置と
して、運転訓練用の模擬装置(シミュレータ)をはじ
め、各種のプラント模擬装置が開発されている。上述し
た運転訓練用のプラント模擬装置では、起動・停止時等
のプラント状態の模擬に加えて、事故発生時のプラント
状態の模擬を行うことのできるよう構成されたものが多
い。
【0003】図23は、このような従来のプラント模擬
装置の構成の一例を示すものである。
【0004】同図において、制御盤1上には、操作スイ
ッチ2と表示灯3と指示計4等が設けられ、制御盤1に
は、プラント動特性模擬手段5とプロセスデータファイ
ル6とプロセス表示手段7とCRT8等が内装されてい
る。一方、プラント動特性模擬手段5には、キーボード
9等の入力装置により事故模擬設定要求10を入力可能
に構成された事故模擬設定手段11が設けられている。
【0005】上記構成で、制御盤1上の操作スイッチ2
が操作されると、プラント動特性模擬手段5が操作スイ
ッチ2の操作内容に応じたプラント動特性を演算して、
この演算結果をプロセスデータファイル6へ書き込み、
このプロセスデータファイル6の内容がプロセス表示手
段7により、表示灯3や指示計4およびCRT8へ表示
される。
【0006】ここで、図23に示したプラント模擬装置
の具体的なハードウエア構成の一例を図24に示す。
【0007】プラント模擬装置は、主に運転・監視を行
うために必要な操作スイッチ2と表示灯3、指示計4を
備えた制御盤1と、計算機システム50とにより構成さ
れる。計算機システム50は、図23に示した各手段を
ソフトウェア化し、これをプログラムとして保存するデ
ィスク装置51と、これを実行するための中央演算処理
装置52およびメモリ53と制御盤1上のスイッチ状態
を入力するディジタル入力装置54と制御盤1上の表示
灯3の点灯/消灯を行うディジタル出力装置55と制御
盤1上の指示計4の指示値を出力するアナログ出力装置
56と解析結果等を表示するCRT8とデータおよびオ
ペレータの指令を入力するキーボード9およびタッチパ
ネル57からなっている。
【0008】一般的に、プラント模擬装置では臨場感を
大切にするために制御盤1の表面上は実機プラントで使
用するものと同一形状とする場合が多い。ただし、実機
プラントの制御盤と異なり、内部のリレーシーケンス等
の回路は、計算機システム50のソフトウェアで模擬さ
れるため存在しない。なお、近年では、実機プラントの
制御盤1は、計算機化される傾向にあり、この場合に
は、制御盤1と計算機システム50間をディジタル入力
装置54やディジタル出力装置55やアナログ出力装置
56で結ばずにデータ伝送装置58によりデータの伝送
を行う場合も増加している。
【0009】この構成により、通常運転操作以外に、教
官(インストラクタ)がキーボード9等により、事故模
擬設定要求10を事故模擬設定手段11に入力すること
により、事故模擬設定手段11がプラント動特性模擬手
段5へ発生させる事故を設定し、プラント動特性模擬手
段5によって事故発生状態が模擬される。そして、プラ
ント動特性模擬手段5によって模擬された事故発生状態
は、一旦プロセスデータファイル6に書き込まれる。プ
ロセスデータファイル6に書き込まれた内容は、通常運
転時と同様に、制御盤1上の表示灯3や指示計4および
CRT8へ表示される。
【0010】次に、プラント動特性模擬手段5の動作の
一例を図25のフローチャートを参照して説明する。
【0011】まず、制御盤1上の操作スイッチ2の状態
は、ディジタル入力装置54により入力される(処理4
01)。このスイッチ状態の変化により、リレーシーケ
ンス(ロジック)模擬が行われ、オペレータの行った操
作が有効であるか否かの判定が行われる(処理40
2)。この処理でロジック条件が成立した場合には、ポ
ンプ、弁等の動作機器(アクチュエータ)の特性の模擬
が行われ、ポンプのON/OFF特性や弁の開度等の演
算が行われる(処理403)。この動作機器の状態によ
り、例えば、流量、圧力等のプロセスの動特性を演算す
る(処理404)。この動特性の模擬は、あらゆる操作
に対応し、実機と同じ特性を示すように物理化学モデル
とするのが一般的である。
【0012】この演算されたプロセスの特性は、工学値
に変換後、制御盤1上の指示計4に応じた電圧値、電流
値がアナログ出力装置56より出力され、指示計4に表
示される(処理405)。また、演算されたプロセスの
特性は、表示計への表示に用いられるだけでなく、リレ
ーシーケンス模擬演算にも使用される(処理406)。
例えば、あるプロセス値に警報値、インターロック動作
設定値が設けられている場合には、その状態に応じて、
制御盤1上の表示灯3に対し、ディジタル出力装置55
によりディジタル出力が行われ、表示灯3の点灯/消灯
が行われる(処理407)。
【0013】なお、リレーシーケンス模擬は、その模擬
が完了し、プラントが安定な状態になるまで繰り返し行
われる(処理408)。つまり、プロセスの特性の演算
結果により、リレーシーケンスが動作し、弁等のアクチ
ュエータが動作する場合(保護インターロックによる動
作を含む)には、再度、関連する動特性模擬が行われ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、従来のプラント模擬装置では、運転訓練を主
目的として、起動・停止時等のプラント状態の模擬に加
えて、事故発生時のプラント状態の模擬を行うことがで
きるが、実機と異なる特性を模擬し、解析支援の用途に
使用することができなかった。
【0015】すなわち、従来のプラント模擬装置では、
その主目的が運転訓練であり、実機と同じ操作、応答が
あるという臨場感(リアルタイム性)が重要であるた
め、プラント動特性、インターロックロジック、閉ルー
プ制御系等を含めた総合的な模擬対象プラントの挙動が
忠実に模擬されるようになっており、実機と異なる特性
を模擬することができなかった。
【0016】このため第一には、例えば、実機にない条
件で運転するために、実機に存在するインターロック条
件を除外して運転し、その挙動を解析したり、実機の持
つ機器特性を変更し運転して、その挙動を解析するとい
った解析支援の用途に使用することができなかった。
【0017】第二には、近年、実機の運転開始前に運転
訓練を完了する必要があることから、実機より数年速く
プラント模擬装置を製作する場合が増加しており、これ
を単に運転訓練用のみではなく、プラント模擬装置を解
析支援等の多目的に有効活用したいとの要求が高まりつ
つある。
【0018】第三には、従来のプラント模擬装置と別に
解析支援用シミュレータを設けることは不経済であると
共に、実機を忠実に模擬する従来のプラント模擬装置と
別の解析支援用シミュレータでは、実機と全くかけ離れ
た解析支援装置となる恐れがある。
【0019】このように解析支援により実機の改良や新
しいプラントの設計の支援となるプラント模擬装置が求
められていた。
【0020】そこで、本発明は、従来の運転訓練シミュ
レータに解析支援機能を付加し、多目的な用途に効率よ
く使用できるプラント模擬装置を提供することを目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、プラ
ントを模擬するため必要な入力条件やインターロック条
件等のパラメータに基づいて動特性を演算するプラント
動特性模擬手段と、このプラント動特性模擬手段の演算
結果を保存するプロセスデータファイルと、このプロセ
スデータファイルの保存内容を表示手段に表示させるプ
ロセス表示手段とを有し、プラントの運転操作に対して
プラントの挙動を模擬するプラント模擬装置において、
プラントを解析するためにプラント動特性模擬手段に設
定される各種パラメータを変更して、これを解析条件と
して設定する解析条件設定手段と、解析条件に基づいて
プラント動特性模擬手段により演算された結果をプロセ
スデータファイルから取り出し、解析条件別に解析デー
タファイルへ保存する解析データ保存手段と、解析デー
タファイルに保存された解析データを表示手段に表示さ
せる解析結果表示手段とを設けるようにしたものであ
る。
【0022】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て解析データファイルから解析データを取り出し、この
解析データを必要とする形式に加工する解析データ加工
手段を付加するようにしたものである。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て解析データファイルに保存された時系列のデータに基
づきプラントの解析をするために時系列データをプラン
ト動特性模擬手段へ出力する時系列データ出力手段を付
加するようにしたものである。
【0024】
【作用】請求項1の発明では、プラントの入力条件機器
特性等のプラント動特性に係わるパラメータが解析条件
設定手段により変更または設定される。このため実機に
ない条件で動特性模擬手段によりプラントの挙動が模擬
され、その結果が解析データファイルに保存される。従
って、運転訓練シミュレータのみなら各種解析条件を変
えて多目的の解析支援ができる。
【0025】請求項2の発明では、請求項1の発明に付
加して動特性模擬手段により複数回のプラントの挙動が
模擬された結果が必要な形に加工され、表示される。従
って、複数回のプラントの解析データの解析が容易で、
かつ、効率的となる。
【0026】請求項3の発明では、請求項2の発明に付
加して、プラントの動特性に係わるパラメータを時系列
データとすることができる。従って、解析支援の用途が
さらに拡大される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0028】図1は、本発明の第1実施例を示すプラン
ト模擬装置の構成図である。同図において、図23と同
一部分および相当部分に同一符号を付して重複した説明
は省略する。この実施例のプラント模擬装置17では、
図23に示した従来のプラント模擬装置の構成に加え
て、解析条件設定手段13と解析データ保存手段14と
解析データファイル15と解析結果表示手段16とが新
たに設けられている。
【0029】同図において、解析条件設定手段13は、
解析条件をプラント動特性模擬手段18に与え、プラン
ト動特性模擬手段18は与えられた解析条件でプラント
挙動を模擬した後、これをプロセスデータファイル6へ
書き込む。解析データ保存手段14は、解析条件設定手
段13にて設定された解析条件に応じたプロセスデータ
ファイル6を抽出し、解析条件別に解析データファイル
15へ保存する。解析結果表示手段16は、前記解析デ
ータファイル15に保存された解析結果を制御盤1やC
RT8に見やすい形にして表示するものである。なお、
図1に示すプラント模擬装置は、図24に示すハードウ
エアと同様の構成である。
【0030】ここで、図2を参照して解析データファイ
ル15を具体的に説明する。
【0031】本実施例では、複数の解析条件により複数
回演算した結果をそれぞれ個別に管理可能なように構成
されている。解析データファイル15は、そのような解
析条件に対応して一つずつ記憶エリアAが形成される。
それぞれの記憶エリアAには、解析条件に対応するB0
〜Bnのエリアおよび解析結果に対応するC0〜Cnエ
リアが形成されている。
【0032】図において、「解析データ識別番号」は、
どの解析データファイル15かを示す番号であり、「解
析データコメント情報」は、これに付随するコメント情
報、例えば、「起動時の配管係数変更」というようなも
のである。
【0033】また、解析条件に対応するエリアB0〜B
nの「解析条件設定点識別番号」は、プラント動特性模
擬手段18へどの解析条件を変更するかを示す識別番号
で、「解析条件設定点名称」は、例えば「××系配管直
径等」の名称である。「演算条件(設定前)」は上記解
析条件設定点が変更される前にどのような値であったか
を示すプロセス値、「演算条件(設定後)」は上記解析
条件設定点がどのような値に変更されたかを示すプロセ
ス値である。
【0034】また、解析結果に対応するエリアC0〜C
nの「解析結果保存点識別番号」は、上記解析条件を与
えた場合の演算結果の内オペレータが保存するように指
定されたプロセス点の識別番号、「解析結果保存点名
称」は、例えば、××配管圧力等の名称である。「サン
プリング時間」は、オペレータにより指定されるデータ
のサンプリング時間であり、「保存開始時刻」および
「保存終了時刻」はその開始時刻と終了時刻である。ま
た、「解析結果データ」は、解析結果保存点識別番号に
て示されるプロセス値の時系列データである。
【0035】以上の構成で、まず、オペレータがキーボ
ード、マウス等の入力装置で所定の操作により解析条件
設定要求12を解析条件設定手段13に出力し、解析条
件設定処理を起動させる。解析条件設定処理が起動され
ると、図3の解析支援機能処理の一例を示すフローチャ
ートの如く、CRT8に解析条件設定画面が図4に示す
ように表示される(処理101)。
【0036】この表示画面では、表示aは表示画面の表
題、表示bはどの解析データファイル15かを示す解析
データ識別番号と解析データコメントの入力部を示して
いる。また、表示cは解析条件設定点の識別番号(PI
D)とその変更値[演算条件(変更後)]の入力部を示
し、表示dは保存する解析データの識別記号(PID)
とそのサンプリング時間、保存開始、終了時刻の入力部
を示している。
【0037】オペレータは上記した各入力部にキーボー
ド9等により、解析条件を入力する(処理101)。ま
ず、オペレータは表示bでは、どの解析データファイル
15かを示す解析データ識別番号を入力する。万一入力
した解析データ識別番号が既に使用されている場合に
は、エラーメッセージ等により注意が促される。そし
て、「解析データコメント情報」には、コメント情報、
例えば、「起動時の配管係数変更」等を入力する。
【0038】また、表示cには、プラント動特性模擬手
段18へどの解析条件を変更するかを示す「解析条件設
定点識別番号」を入力する。これにより、該当する「解
析条件設定点名称」、例えば、××系配管直径等の名称
が表示され、[演算条件(変更前)]には、上記解析条
件設定点が変更される前にどのような値であったかを示
すプロセス値が表示される。そして、オペレータはこれ
らの値を参照して[演算条件(変更後)]に上記解析条
件設定点がどのような値に変更されたかを示すプロセス
値を入力する。
【0039】また、「解析結果保存点識別番号」とし
て、上記解析条件を与えた場合の演算結果の内で保存す
る点の識別番号を入力する。これにより、「解析結果保
存点名称」として、例えば、××配管圧力等の名称が表
示される。さらに、オペレータは「サンプリング時間」
として、保存する解析結果データのサンプリング時間、
「保存開始時刻」および「保存終了時刻」を入力する。
【0040】なお、上記の説明は、データ保存量に制限
がある場合であり、データ記憶装置が大容量の場合に
は、解析結果保存点およびサンプリング時間を指定する
ことなく、全ての演算結果を保存することも可能であ
る。入力された解析条件は、解析条件設定手段13によ
りプラント動特性模擬手段18へ送信され、プラント動
特性模擬手段18では送信された解析条件に基づいてプ
ラント動特性の模擬がされる。例えば、実機にない条件
で運転するために、実機に保存されているインターロッ
ク条件を除外して運転して、その挙動を解析したり、実
機の機器特性を変更し運転して、その挙動を解析すると
いったプラント動特性の模擬が行われる(処理10
3)。
【0041】具体的には、図5に示す如く、解析条件設
定時のプラント動特性模擬手段18は、図25に示すプ
ラント動特性模擬手段5の従来のそれと異なる点は、ス
イッチ状態入力(処理401)の後に、解析条件設定が
行われているか否かの判定処理(処理501)と解析条
件設定処理(処理502)を追設したことである。この
処理手段によって、解析条件としてプロセスの特性とし
て実機にないパラメータが設定された場合には、これを
用いて動特性模擬(処理404)を行ったり、その結
果、演算されたプロセス値によりリレーシーケンスが動
作するような場合に実機と異なる条件でリレーシーケン
ス模擬を行うことができる。なお、その他は、図25で
説明したと同様であるため説明を省略する。
【0042】この結果は、プロセスデータファイル6に
一時蓄えられるが、解析条件設定手段13により、解析
データファイル15として、先に図2に示したファイル
形式で解析条件別に保存される(処理104)。そし
て、一度保存された解析データは、解析結果表示手段1
6により、制御盤1およびCRT8へグラフ表示形式や
系統図形式等、例えば、図6乃至図9に示す如く解析結
果の表示がされる(処理105)。
【0043】ここで、上記した図6は、時刻t0に濃度
Xの硝酸41Xを加えた場合の溶液AのPH濃度42X
の変化を示し、図7は時刻t0に濃度Yの硝酸41Yを
加えた場合の溶液AのPH濃度42Yの変化を示し、図
8は、時刻t0からΔt経過後の時刻t1に濃度Zの硝
酸41Zを加えた場合の溶液AのPH濃度42Zの変化
を示す。この場合、溶液は攪拌機により混ぜられてお
り、かつ、化学反応がゆるやかに進むためその挙動はゆ
るやかである。
【0044】これらのPH濃度42X,42Y,42Z
は、解析データファイル15へ個別に保存されているた
め、図9のように解析時間の異なるデータを同一グラフ
上へ表示することができる。つまり、通常は同一グラフ
上に表示できるのは同一時間軸のデータに限られるが、
データの保存タイミングさえ同一条件であれば、異なる
解析条件での演算結果、つまり、異なる時間軸のデータ
を同一グラフに表示することも可能となる。これは、通
常のプラント模擬装置が何回でも同一条件で運転・解析
演算できる機能を持っているからである。
【0045】なお、通常はデータの保存時刻が時間軸の
起点となるが、図9のPH濃度42Xのように表示開始
時刻を設定可能とすれば、PH濃度42Y,43Zのよ
うに解析開始タイミングの異なる解析データと時刻Tを
基準にして、時間軸をそろえて表示することが可能であ
る。この解析結果データの表示は、運転訓練等で使用中
でも他の処理に影響されずに、オフライン処理として単
独で実施することができる。これは、模擬するプラント
の挙動が変化・安定するのに何時間もかかるような場合
に稼働効率を上げる上で特に有効である。
【0046】このようにして、与えられた解析条件のも
とでプラント挙動を模擬した後、運転上監視できないパ
ラメータについても、その結果を表示することにより、
解析支援目的等の多目的な用途に効率良く使用すること
ができる。
【0047】次に、本発明の第2実施例を図10を参照
して説明する。
【0048】本実施例のプラント模擬装置17Aは単に
運転訓練目的だけのプラント模擬に留まるだけでなく、
例えば、実機にはないプラントの入力条件、機器特性、
インターロック条件、プラントの設計条件等のプラント
動特性に係わるパラメータを変更、設定して複数回プラ
ント挙動を模擬した後、その結果を必要な形に加工し、
表示できるように構成されており、第1実施例を示す図
1と異なる部分は、運転条件の異なる複数回の解析結果
を解析データファイル15より抽出し、加工演算を行う
解析データ加工手段22を付加したことである。
【0049】ここで、解析データ加工手段22の処理を
図11を参照して説明する。
【0050】まず、オペレータはキーボード9等での所
定の操作で解析データ加工要求21を解析データ加工手
段22に出力し、解析データ加工処理が起動される。こ
の解析データ加工処理が起動されると、図12に示すよ
うにCRT8に解析データ加工画面が表示される(処理
201)。
【0051】図11は、この表示画面を示すもので、表
示eは表示画面の表題、表示fは保存されているどの解
析データを表示するかを指定する表示開始解析データ識
別番号の入力部を示している。また、表示gは表示fを
参照しながら解析データを加工するための解析データ識
別番号、解析データ保存点識別番号(PID)、演算式
を入力する入力部を示している。
【0052】オペレータは、これらの入力部にキーボー
ド9等により、編集加工条件を入力する(処理20
2)。まず、オペレータは表示fにおいて、表示開始解
析データ識別番号を入力し、表示させたい保存データを
指定する。この表示fに表示されているパラメータは図
4にて説明したものと同一であるため説明は省略する。
【0053】そして、表示gにおいて、表示fを参照し
ながら加工条件を入力する。演算式は演算要素である
A,B,C,Dと演算子により表現される。なお、演算
子としては、通常の四則演算、1og等の演算式が使用
できる。演算要素は保存されている解析データを解析デ
ータ識別番号と解析結果保存点識別番号により指定する
か、例えば、2.28等の数値を自由に使用することが
できる。
【0054】加工条件が入力されると、加工演算が行わ
れる(処理203)。この結果は、解析データファイル
15として、先に、図2に示したファイル形式で解析条
件別に再度保存される(処理204)。そして、この保
存された加工後の解析データは、先に説明したと同様に
解析結果表示手段16により、図13乃至図18に示す
如く、制御盤1およびCRT8へグラフ表示形式、系統
図形式等で表示される。例えば、この加工処理によりパ
ラメータ同士の比、変化率、正規化表示等を行うことが
できる。
【0055】ここで、図13、図14、図15はそれぞ
れ異なる単位系で演算されているパラメータを片方の単
位系に簡易演算により加工したものである。例えば、圧
力A(atm)61と圧力A(Mpa)61Xの両者に
次の式(1)の関係がある。
【0056】
【数1】 1atm=0.101325Mpa…………………(1)
【0057】従って、式(1)を用いて解析データ加工
手段22により実施すれば、圧力B(Mpa)61Y
と、図15に示すように同一グラフ上で比較することが
できる。
【0058】また、同様にして、図16は運転上は監視
できない圧力A(Mpa)と圧力B(Mpa)との差異
62、図17は圧力A(Mpa)61Xの変化率63を
それぞれ解析データ加工手段22により演算後表示した
ものである。なお、ここでは簡易演算による加工処理を
例にして説明したが、オプションプログラムを作成し、
複雑な演算をさせることも可能である。
【0059】図18は、構成要素Zが構成要素Xと構成
要素Yの関数で表される場合に加工後の表示を示す例で
ある。
【0060】この例では、溶液Aにおける構成要素Yの
質量64と溶液Bの構成要素Yの質量65を混合し、化
学反応させた混合液Cにおける構成要素Zの質量66が
次の式(2)とする。
【0061】
【数2】Z=F(X,Y)………………(2)
【0062】上記式(2)の場合に、解析データ加工手
段22によりZを演算後、構成要素Zの質量66を表示
した結果である。
【0063】このようにして、与えられた解析条件のも
とで複数回のプラント挙動を模擬した後、運転上は監視
できないパラメータについても、その結果を必要とする
形に加工し、その結果を表示することにより、解析支援
目的等の多目的な用途に効率良く利用することができ
る。
【0064】次に、本発明の第3実施例を図19を参照
して説明する。
【0065】本実施例のプラント模擬装置17Bは、単
に運転訓練目的だけのプラント模擬に留まるだけでな
く、例えば、実機にはないプラントの入力条件、機器特
性、インターロック条件、プラントの設計条件等のプラ
ント動特性に係わるパラメータを時系列データとしてプ
ラント動特性模擬手段18に与え、複数回プラント挙動
を模擬した後、その結果を必要な形に加工し、表示でき
るように構成されており、図10と異なる部分は、解析
データファイル15のデータに基づきプラント動特性模
擬手段18へ時系列データを出力する時系列データ出力
手段32を付加したことである。
【0066】プラント模擬装置17Bでは、時系列デー
タ出力時に、時系列データ出力手段32が図20に示す
処理をする。
【0067】まず、オペレータはキーボード9等での所
定の操作により時系列データ出力要求31を時系列デー
タ出力手段32に出力し、時系列データ出力処理が起動
される。この時系列データ出力処理が起動されると、図
21に示すようにCRT8に時系列データ出力条件画面
が表示される(処理301)。
【0068】図21は、この表示画面を示したもので、
表示hは表示画面の表題、表示iは、保存されているど
の解析データを表示するかを指定する表示開始解析デー
タ識別番号の入力部を示している。また、表示jは表示
iを参照しながら、保存されている解析データを時系列
出力データとして、出力するための解析データ識別番
号、解析データ保存点識別番号(PID)、出力サイク
ル、出力開始時刻の入力部を示している。
【0069】オペレータは、これらの入力部にキーボー
ド9等により、解析条件を入力する(処理302)。オ
ペレータは表示部iにおいて、表示開始解析データ識別
番号を入力し、表示させたい保存データを指定する。こ
の表示部iに表示されているパラメータは図4にて説明
したものと同一であるため説明は省略する。
【0070】続いて、表示jにおいて、表示iを参照し
ながら、時系列データとして出力したい解析データの解
析データ識別番号、解析データ保存点識別番号(PI
D)、出力サイクル、出力開始時刻を入力する。この場
合、出力サイクルは表示iに表示されているサンプリン
グ時間と必ずしも同一である必要はなく、サンプリング
時間の整数倍の値を設定することが可能である。同様
に、出力開始時刻も表示iに表示されている保存開始時
刻と同一である必要はなく、保存開始時刻以後の時刻な
ら設定可能である。
【0071】次に、入力された時系列データ出力条件に
て、解析データファイル15より必要な時系列データが
抽出される(処理303)。この時系列データとして
は、第2実施例で示した解析データの加工処理後のデー
タも使用できる。そして、この抽出された時系列データ
は、プラント動特性模擬手段18へ先に設定された時系
列データ出力条件により、ある一定の出力サイクルで時
系列データとして与えられる(処理304)。
【0072】これによって、プラント動特性模擬手段1
8では、与えられた時系列データにより、プラント動特
性演算が行われ、その結果は先に説明したものと同様
に、プロセスデータファイル6、解析データ保存手段1
4、解析データファイル15、解析データ加工手段22
により加工および保存される。この保存された加工後の
解析データは、先と同様に解析結果表示手段16によ
り、図22に示すように制御盤1およびCRT8へグラ
フ表示形式や表形式、系統図形式等で表示される。
【0073】この時系列データ出力処理により第1実施
例のように一定の解析条件ではなく、時系列データの解
析条件を与えた解析結果を表示することができる。例え
ば、図22のように、濃度Xの硝酸の流入量67を時系
列データとして加えた場合の溶液AのPH濃度68の変
化を示すことができる。このようにして、時系列データ
を解析条件として与え、複数回プラント挙動を模擬した
後、運転上監視できないパラメータについても、その結
果を必要な形に加工し、その結果を表示することによ
り、解析支援目的等の多目的な用途に効率良く利用する
ことができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
ラント挙動を模擬するプラント模擬装置の解析支援のた
めの手段を設けたから、単に運転訓練目的だけのプラン
ト模擬にとどまるだけでなく、実機にはないプラントの
入力条件等のプラント動特性に係わるパラメータを変
更、設定することができる。これにより、解析支援目的
等の多目的な用途に効率良く使用できるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すプラント模擬装置の
構成図である。
【図2】図1のプラント模擬装置の解析データファイル
の一例を示す構成図である。
【図3】図1のプラント模擬装置の解析支援機能処理を
示すフローチャートである。
【図4】図1のプラント模擬装置の解析条件画面の一例
を示す説明図である。
【図5】図1のプラント模擬装置の動特性模擬手段の処
理を示すフローチャートである。
【図6】図1のプラント模擬装置の解析結果表示の第1
の例を示す説明図である。
【図7】図1のプラント模擬装置の解析結果表示の第2
の例を示す説明図である。
【図8】図1のプラント模擬装置の解析結果表示の第3
の例を示す説明図である。
【図9】図1のプラント模擬装置の解析結果表示の第4
の例を示す説明図である。
【図10】本発明の第2実施例を示すプラント模擬装置
の構成図である。
【図11】図10のプラント模擬装置の解析加工手段の
処理を示すフローチャートである。
【図12】図10のプラント模擬装置の解析データ加工
画面の一例を示す説明図である。
【図13】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第1の例を示す説明図である。
【図14】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第2の例を示す説明図である。
【図15】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第3の例を示す説明図である。
【図16】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第4の例を示す説明図である。
【図17】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第5の例を示す説明図である。
【図18】図10のプラント模擬装置の解析データ表示
画面の第6の例を示す説明図である。
【図19】本発明の第3実施例を示すプラント模擬装置
の構成図である。
【図20】図19のプラント模擬装置の時系列データ出
力手段の処理を示すフローチャートである。
【図21】図19のプラント模擬装置の時系列データ出
力画面を示す説明図である。
【図22】図19のプラント模擬装置の時系列データ出
力による解析結果データ表示画面の一例を示す説明図で
ある。
【図23】従来のプラント模擬装置を示す構成図であ
る。
【図24】プラント模擬装置のハードウエアの一例を示
す構成図である。
【図25】図23のプラント模擬装置の動特性模擬の処
理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御盤 2 操作スイッチ 3 表示灯 4 指示計 5 プラント動特性模擬手段 6 プロセスデータファイル 7 プロセス表示手段 8 CRT 9 キーボード 10 事故模擬設定要求 11 事故模擬設定手段 13 解析条件設定手段 14 解析データ保存手段 15 解析データファイル 16 解析結果表示手段 18 プラント動特性模擬手段 22 解析データ加工手段 32 時系列データ出力手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントを模擬するため必要な入力条件
    やインターロック条件等の各種パラメータに基づいて動
    特性を演算するプラント動特性模擬手段と、このプラン
    ト動特性模擬手段の演算結果を保存するプロセスデータ
    ファイルと、このプロセスデータファイルの保存内容を
    表示手段に表示させるプロセス表示手段とを有し、プラ
    ントの運転操作に対してプラントの挙動を模擬するプラ
    ント模擬装置において、 プラントを解析するために前記プラント動特性模擬手段
    に設定される前記各種パラメータを変更して、これを解
    析条件として設定する解析条件設定手段と、 前記解析条件に基づいて前記プラント動特性模擬手段に
    より演算された結果を前記プロセスデータファイルから
    取り出し、解析条件別に解析データファイルへ保存する
    解析データ保存手段と、 前記解析データファイルに保存された解析データを表示
    手段に表示させる解析結果表示手段とを備えたことを特
    徴とするプラント模擬装置。
  2. 【請求項2】 前記解析データファイルから前記解析デ
    ータを取り出し、この解析データを必要とする形式に加
    工する解析データ加工手段を付加したことを特徴とする
    請求項1記載のプラント模擬装置。
  3. 【請求項3】 前記解析データファイルに保存された時
    系列のデータに基づきプラントの解析をするため前記時
    系列データを前記プラント動特性模擬手段へ出力する時
    系列データ出力手段を付加したことを特徴とする請求項
    2記載のプラント模擬装置。
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