JP2636122B2 - 鍛造作業用ロボットハンド - Google Patents

鍛造作業用ロボットハンド

Info

Publication number
JP2636122B2
JP2636122B2 JP4335444A JP33544492A JP2636122B2 JP 2636122 B2 JP2636122 B2 JP 2636122B2 JP 4335444 A JP4335444 A JP 4335444A JP 33544492 A JP33544492 A JP 33544492A JP 2636122 B2 JP2636122 B2 JP 2636122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hand
grip
forging
robot hand
robot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4335444A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06155362A (ja
Inventor
義則 東藤
正美 坂本
憲昭 牛島
晃 苑田
幸雄 三浦
匡輔 荒木
健一 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP4335444A priority Critical patent/JP2636122B2/ja
Priority to TW83104497A priority patent/TW257714B/zh
Publication of JPH06155362A publication Critical patent/JPH06155362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2636122B2 publication Critical patent/JP2636122B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばハンマ鍛造は
もちろんプレス鍛造も含み、特に型鍛造作業のロボット
化に応用が可能な鍛造作業用ロボットハンドの技術に係
り、特に、打撃時の衝撃を緩和して、ロボットハンド自
体とロボット本体を保護し、更に、素材把持部の変位に
自在に追従可能にして、正確な刻面移動を可能にする鍛
造作業用ロボットハンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハンマによる型鍛造作業に伴う、衝撃、
振動、鍛造打撃による素材の変形に充分に対応可能なロ
ボットハンドはなく、特に複数刻面を有する型鍛造作業
では、ロボットによるハンマ内鍛造ハンドリングは不可
能であった。
【0003】ハンマによる型鍛造作業は、打撃エネルギ
ーにより鍛造素材を変形させ成形するため、衝撃,振動
をともなう作業であり、通常のロボットやマニプレータ
においては、鍛造素材を確実に把持しておくことが困難
である。
【0004】また、素材の変形状態や発生するバリ形状
が一定せず、特に把持部分が不規則に変形することか
ら、複数刻面を順送りにして成形する型鍛造作業では、
ロボットは素材を正確に金型刻面に挿入することができ
ず、人手に頼る作業が一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サイクルタイム短縮の
目的で、鍛造成形中、ワークの持ち替えを行わず、素材
ワークの一端を、図3に示すように、把持したまま鍛造
することがある。
【0006】特に複数刻面を用いて行う型鍛造作業の場
合、図4に示すように素材ワークは、その把持部は鍛造
の衝撃によりLの伸長およびαの曲がりが、塑性変形に
より不規則にしかも急激に起こることがある。
【0007】上記のような素材ワークの変形に充分に追
従できないロボットハンドでは、ロボットハンド自体あ
るいはロボット本体を破損するおそれがあり、また、ワ
ークの刻面移動は、ワークの把持部の伸長および曲がり
発生によって、正確に位置決めすることが不可能であっ
た。
【0008】この発明は、上記のような課題に鑑み、そ
の課題を解決すべく創案されたものであって、その目的
とするところは、素材ワークの一端を把持するグリップ
ハンドを、球面座によって支持し、上下左右に変位可能
にし、また、球面部でグリップハンドが自由に傾斜可能
にし、さらに、グリップハンドが前後方向(軸方向)に
も移動可能にすることで、打撃時の衝撃を緩和し、ロボ
ットハンド自体とロボット本体を保護すること、および
素材把持部の変位に自在に追従可能にし、正確な刻面移
動を可能にすることのできる鍛造作業用ロボットハンド
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めにこの発明は、鍛造素材の長手の一端を把持して鍛造
作業を行うロボットのロボットハンドにおいて、ロボッ
トハンドの外筒の内部に素材を把持するグリップハンド
を備える2重構造とし、鍛造衝撃時にグリップハンドは
上下左右への変位、軸芯の傾斜、さらに軸方向に移動可
能とし、外力により自由に変位すると同時に、グリップ
ハンドとロボットハンドの外筒との間で相対変位した位
置で再保持できる機能と、変位したグリップハンドをロ
ボットハンドの外筒の中心に復帰できる機能を有すると
ともに、前端が開口された鍛造作業用ロボットハンドの
中空内部の内周側に、環状の球面座を上下左右に移動可
能に保持し,鍛造用素材ワークを把持するグリップハン
ドの後部側を摺動可能なグリップガイドで外装し、グリ
ップガイドの外周面に環状の球面座に傾斜可能に着座す
る支持球面を形成する構成よりなるものである。
【0010】
【0011】また、環状の球面座は、軸方向に前後に2
分割されており、この球面座を軸方向に押圧する流体圧
シリンダを有するものがよく、更に軸方向に前後に2分
割された環状の球面座の間には弾性体が充填されている
のがよい。
【0012】また、環状の球面座の外周側には、球面座
を上下左右に押圧移動させる流体圧シリンダが少なくと
も3個以上、円周上の等間隔で配設されているのがよ
い。
【0013】更に、グリップガイドの後部側の外周側に
は、グリップガイドが外装されたグリップハンドの傾斜
を押圧修正する流体圧シリンダが少なくとも3個以上、
円周上の等間隔で配設されているのがよい。
【0014】更にまた、グリップハンドの後端面の後方
側には、グリップハンドを前方に押圧する流体圧シリン
ダが配設されており、グリップガイドにグリップハンド
を外周からブレーキライナーを介して押圧するシリンダ
を有するのがよい。
【0015】更にまた、ロボットアームに装着されたロ
ボットハンド全体が、左右に回転する機能を有するのが
よい。
【0016】
【作用】以上のような構成を有するこの発明は、次のよ
うに作用する。すなわち、この発明によるロボットハン
ドでは、素材ワークの一端(把持部)を掴み、鍛造機械
の上下両金型に挿入して作業を行う場合、ワークの塑性
変形により把持部が変位しても、その衝撃的な変位を球
面座による回動と複数のガイド部による直線的な移動で
吸収し、ロボットハンドおよびロボット本体を保護し、
かつ、流体圧を用いてその変位位置に保持することによ
り、正確な刻面移動を可能にする。
【0017】
【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの発
明をより具体的に説明する。ここで、図1はロボットハ
ンドの構成図、図2は図1のA−A部の断面図、図3は
鍛造前の鍛造用の素材ワークを金型刻面に挿入したとき
の、金型刻面,グリップハンド,ロボットアームの位置
関係を示す側面図、図4は鍛造後の金型刻面,グリップ
ハンド,ロボットアームの位置関係を示す側面図、図5
は鍛造装置内の金型,刻面の配置の一例を示す平面図、
図6はロボットハンドにモータを付けた場合の側断面図
である。
【0018】図において、鍛造用の素材ワークWの長手
方向の一端を把持して鍛造作業を行うロボットには、ロ
ボットアーム1が移動可能に取付けられている。又その
ロボットアーム1の先端にはロボットハンド2が設けら
れ、このロボットハンド2には素材ワークWの長手方向
の一端を直接把持するグリップハンド3の後部側が内挿
されている。
【0019】ロボットハンド2は前端が開口され内部が
中空に形成されている。この中空な内部にはグリップハ
ンド3の後部側を上下左右に変位可能並びに傾斜可能に
保持する機構が設けられている。また、グリップハンド
3の後部側は前後方向に移動可能に保持される構成に形
成されている。
【0020】このロボットハンド2の中空な内部とグリ
ップハンド3の後部側とによって、鍛造打撃によるグリ
ップハンド3の緩衝を目的とする緩衝部が構成されてい
る。そして、この緩衝部によって、打撃時の衝撃を緩和
して、ロボットハンド2自体とロボット本体を保護し、
更に、素材ワークWを把持するグリップハンド3の変位
に自在に追従可能にして、正確な刻面移動を可能にして
いる。
【0021】ロボットハンド2は上述したように、前端
が開口され内部が中空に形成された外筒4から構成さ
れ、外筒4内部の開口部側の内周面には球面座5が左右
上下に移動可能に保持されている。球面座5は後述する
グリップガイド12の前部側に形成された支持球面13
を支持する箇所であり、球面座5は環状に形成されてお
り、環状の内周面側が球面座として機能する。
【0022】環状の球面座5は、軸方向に前後2個に分
割される球面座片5a,5bから構成されており、球面
座片5a,5bの外縁側の合わせ面には若干の隙間が設
けてある。また、球面座片5a,5bの内部から内縁に
亘っては空隙部が形成され、この空隙部には環状の弾性
体5cが充填されている。
【0023】弾性体5cはその弾力で前後2個の球面座
片5a,5bを、後述のリングピストン7及びガイド面
6に押し付け、その摩擦力によって、上下左右方向の変
位を保持する機能を果たす。弾性体5cには例えばウレ
タンゴムなどが使用されている。
【0024】また、弾性体5cの内周面は後述するグリ
ップガイド12の支持球面13に当接して、摩擦抵抗に
よってグリップハンド3の傾斜変位を保持し、後述のリ
ングピストン7に流体圧が作用しない場合でも、グリッ
プハンド3の姿勢を一定に保つ機能を果たす。
【0025】外筒4内部の開口部側の内周面には、環状
の球面座5の後面側と当接して係止するガイド面6が円
周方向に突出形成されている。また、ガイド面6の前方
側の開口周縁側には、環状の球面座5の前面側をガイド
面6側に押圧するリングピストン7が装着されている。
【0026】環状の球面座5はその前後面をリングピス
トン7とガイド面6に挟持されることによって保持され
る構造になっている。リングピストン7は流体圧によっ
て、球面座5を押圧する力が制御される。例えば、リン
グピストン7の流体圧を強弱に切替え可能にしておき、
リングピストン7の押圧力を前述の弾性体5cの弾力に
相当する力まで下げることによって、弾性体5cを省略
することができる。外筒4の開口周縁の外周側には先端
カバー8が円周方向に装着されて、リングピストン7の
外周側を覆っている。
【0027】流体圧シリンダからなる中心復帰シリンダ
9は、上下左右に変位した球面座5を元の位置に復帰さ
せるもので、リングピストン7とガイド面6との間の外
筒4に、少なくとも3個以上、この実施例では合計で4
個、90度間隔で進退自在に設けられている。各中心復
帰シリンダ9は円形の球面座5の外周面を外筒4の中空
内部の円形中心に向かって押圧するように取付けられて
いる。各中心復帰シリンダ9は流体圧で制御されてい
る。中心復帰シリンダ9への流体圧の流入を止めると、
ピストンは引っ込む。
【0028】流体圧シリンダからなる傾斜復帰シリンダ
10は、傾斜したグリップハンド3を元の水平状態の位
置に復帰させるもので、ガイド面6の後方の外筒4に、
少なくとも3個以上、この実施例では合計で4個、90
度間隔で進退自在に設けられている。各傾斜復帰シリン
ダ10はグリップハンド3の後部側に外装された後述す
るグリップガイド12を外筒4の中空内部の円形中心に
向かって押圧するように取付けられている。各傾斜復帰
シリンダ10は流体圧で制御されている。傾斜復帰シリ
ンダ10への流体圧の流入を止めると、ピストンは引っ
込む。
【0029】流体圧シリンダからなる前方復帰シリンダ
11は、グリップハンド3の軸方向に後退したグリップ
ハンド3を元の前方位置に復帰させるもので、外筒4の
内部後端に進退自在に設けられている。前方復帰シリン
ダ11はグリップハンド3の後端面を前方に向かって押
圧するように取付けられている。前方復帰シリンダ11
は流体圧で制御されている。前方復帰シリンダ11への
流体圧の流入を止めると、ピストンは引っ込む。
【0030】グリップハンド3の後部側はグリップガイ
ド12が外装されている。つまり、グリップガイド12
はその内部に貫通孔12aが形成されて、この貫通孔1
2aにグリップハンド3の後部側が摺動自在に貫通して
装着されている。グリップハンド3の後端の外周面は突
起してストッパー3aが形成され、グリップガイド12
がグリップハンド3の後端から抜けるのを防いでいる。
【0031】グリップガイド12はその前部側の周面に
は球面状になっている支持球面13が形成されている。
この支持球面13が前記の球面座5に着座して保持さ
れ、又傾斜可能に保持される。グリップガイド12の後
部側の周面で前記傾斜復帰シリンダ10の先端が当接す
る面は、平坦面12bに形成されている。平坦面12b
は傾斜復帰シリンダ10の数に一致して形成されてい
る。
【0032】グリップガイド12の後部側の貫通孔12
aの内周にはブレーキライナ14が設けられている。ま
た、グリップガイド12の後部側にはブレーキライナ1
4を押圧するピストン15がブレーキライナ14の外周
側に配置されている。なお、グリップガイド12の貫通
孔12aとグリップハンド3との間には回り止めキー1
6が設けられ、互いに回転できないように構成されてい
る。
【0033】次に、上記実施例の構成に基づく動作につ
いて以下説明する。グリップガイド12の支持球面13
は球面座5に着座して支持されている。したがって、グ
リップガイド12とそれに嵌め合わされたグリップハン
ド3は、傾斜と回転動作が自在になっている。グリップ
ガイド12の支持球面13を支持する球面座5は、軸方
向に前後2個に分割され、合わせ面には若干の隙間が設
けてある。
【0034】前面側の球面座片5aは外筒4の先端カバ
ー8に組み込まれた流体圧で作動するリングピストン7
により後方に押され、グリップガイド12の支持球面1
3を挟んで、後面側の球面座片5bを外筒4前部のガイ
ド面6(軸心に直角で平面になっている)に押し付けて
いる。リングピストン7の代わりに、数個の円筒ピスト
ンを円周等間隔に配設してもよい。
【0035】前後2個の球面座片5a,5bは、グリッ
プガイド12の支持球面13を挟み付けて、摩擦力によ
りグリップガイド12の自由な動作を規制して、グリッ
プガイド12の回転あるいは傾斜角度を任意の位置で保
持している。また、リングピストン7の押し付け力によ
る摩擦力によって、球面座5とグリップガイド12およ
びグリップハンド3が、下方に滑り落ちることなく、任
意の位置に保持することができる。
【0036】グリップハンド3に上下方向あるいは左右
方向に外力が作用すると、球面座5が上下方向あるいは
左右方向に移動し、また、球面座5を支点にして傾斜す
ることが可能である。
【0037】球面座5の外周側の外筒4に3個以上の円
周上等間隔に(この実施例では合計4個を90度の等間
隔で)中心復帰シリンダ9を配設し、この中心復帰シリ
ンダ9のピストンにより球面座5を外周から中心に向か
って押すことにより、変位した球面座5、すなわち、グ
リップハンド3を外筒4の中心に向かって押し戻すこと
ができる。この複数のシリンダの全ピストンがストロー
クエンドまで出ると、球面座5が外筒4の中心、すなわ
ち、中立位置に位置決めすることができる。
【0038】グリップガイド12の後部側の外周の外筒
4に、3個以上の円周等間隔に配設した傾斜復帰シリン
ダ10により、グリップガイド12の後部側を中心に押
し戻すことができ、この例では90度間隔で配設した4
個の傾斜復帰シリンダ10の全ピストンがストロークエ
ンドまで出ると、グリップガイド12の後部側が外筒4
の中心に位置決めされ、グリップガイド12、すなわ
ち、グリップハンド3を水平状態に位置決めすることが
できる。
【0039】また、グリップガイド12の外周には、傾
斜復帰シリンダ10の数に一致する平坦面12bがあ
り、この面に傾斜復帰シリンダ10のピストン先端(平
面になっている)が当たることにより、グリップハンド
3の回転方向の変位も中立位置に復帰させることができ
る。
【0040】ところで、素材ワークWを把持したまま鍛
造装置に供給して鍛造を行い、同一鍛造型内の次刻面へ
移動させる鍛造作業において、第1の刻面に素材ワーク
Wを挿入する際、ロボットアーム1とグリップハンド3
の軸心を一致させて、リングピストン7に流体圧を流入
させて素材ワークWを把持し、第1の刻面の中心とロボ
ットアーム1の中心を一致させて挿入する。素材ワーク
Wが第1の刻面に入る際、中心復帰シリンダ9、傾斜復
帰シリンダ10、前方復帰シリンダ11、リングピスト
ン7への流体圧の流入を止める。したがって、グリップ
ハンド3はロボットハンド2の外筒4に対して柔軟に変
位する。第1刻面へ挿入したとき、グリップハンド3、
すなわち、ワークWの中心はロボットアーム1の中心に
対して偏心してもよい(例えば、図3のようにYだけ偏
心した状態になる)。この状態で打撃あるいは加圧によ
り素材ワークWに変形を与えると、グリップハンド3の
姿勢は変形前の状態から変位する(例えば、図4の状態
になる)。
【0041】この場合に、リングピストン7に圧力をか
けて、グリップハンド3の姿勢をそのまま保持して、第
1の刻面から外し、第2の刻面に挿入する際も、第1の
刻面の中心とロボットアーム1の中心を一致させると、
素材ワークWを容易に第2の刻面に一致させることがで
きる。
【0042】このように、金型刻面の中心とロボットア
ーム1の中心位置関係が常に一致しておれば、素材ワー
クWの把持部の変形によって、グリップハンド3がどの
ように変位していても、ロボットアーム1の中心を基準
にして、正確な挿入が可能となる。
【0043】金型上の複数の刻面移動が必要な型鍛造作
業の場合、作業始動時、グリップハンド3は、その周囲
に配設された4個の中心復帰シリンダ9,傾斜復帰シリ
ンダ10と後方に設けられた前方復帰シリンダ11によ
り所定の中立位置にあり、グリップハンド3は流体圧に
より作動させるリングピストン7とピストン15によ
り、それぞれ球面座5とブレーキライナ14を押しつけ
て、その位置を保持させている。この状態で素材ワーク
Wを把持し、鍛造装置内の上下両金型間の第1刻面の所
定位置に挿入する。
【0044】ここで中心復帰シリンダ9,傾斜復帰シリ
ンダ10,前方復帰シリンダ11,リングピストン7,
ピストン15への流体圧の流入を止めると、グリップハ
ンド3はグリップガイド12の支持球面13と弾性体5
cの摩擦抵抗のみによる小さな保持力となる。この状態
でグリップハンド3は、中立位置に保持されているが、
外力に対しては自由に変位可能なようになっている。
【0045】例えば、図3の状態で鍛造作業を行うと、
図4のような素材ワークWの伸長(L)や曲がり(α)
が発生するが、打撃直後にリングピストン7,ピストン
15に流体圧を流入すると、前述したようにグリップハ
ンド3は変位した位置で保持される。
【0046】しかし、金型刻面の中心とロボットアーム
1の中心は一致しており、この状態でロボットアーム1
を次刻面へ移動させる。このとき、金型の次刻面の中心
位置とロボットハンド2、すなわち、ロボットアーム1
の中心位置が一致しておれば、グリップハンド3の位置
と向きがどのように変化していても素材ワークWを次刻
面に正確に挿入できる。
【0047】次の打撃の直前に第1打と同様にリングピ
ストン7,ピストン15への流体圧の流入を止め、グリ
ップハンド3の保持をグリップガイド12の支持球面1
3と弾性体5cの摩擦抵抗のみにさせ、次打撃を行う。
【0048】以後、上記と同様の工程を繰り返し、最終
刻面での打撃が終了すると、リングピストン7とピスト
ン15に流体圧を流入し、グリップハンド3を保持し、
製品ワークを所定の位置で離す。
【0049】その後、ロボットは素材ワークWの把持位
置まで戻るが、その工程中において、リングピストン
7,ピストン15への流体圧の流入を止め、グリップハ
ンド3の周辺に配設されている4個の中心復帰シリンダ
9と傾斜復帰シリンダ10と、後方の前方復帰シリンダ
11を所定のタイミングで作動させ、グリップハンド3
を所定の中立位置に戻す。
【0050】その後、リングピストン7,ピストン15
へ流体圧を流入し、グリップハンド3を保持し、次の素
材を把持し、鍛造作業に入り、以下、上述した手順を繰
り返す。
【0051】図6に示すように、ロボットハンド2の外
筒4の後部に軸受17とフランジ18を設け、フランジ
18にモータ19を装着し、フランジ18をロボットア
ーム1に取り付ける構造にしてもよい。この構造にした
場合には、モータ19の出力軸でロボットハンド2の外
筒4を回転させることにより、ロボットハンド全体、す
なわち、ワークWを回転させることもできる。これによ
り、例えば、第1刻面で上下方向に曲げたワークを、9
0度回転させて第2刻面に挿入することができ、水平方
向に曲がりのある製品を鍛造することも可能になる。
【0052】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この考案の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、この発
明に係る鍛造作業用ロボットハンドによれば、グリップ
ハンド周辺に、あらゆる方向に移動自在な球面座,直線
ガイド部を設けたので、ワークを把持したまま鍛造作業
を行っても、鍛造時に生じる衝撃をグリップハンドが変
位することで吸収し、ワークの変位位置を保持可能にし
たのみならず、グリップハンドおよびロボット本体の破
損を未然に防止することができ、ワークの持ち替え時間
を必要としないので、サイクルタイムの短いロボットシ
ステムを実現できる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロボットハンドの構成図である。
【図2】図1のA−A部の断面図である。
【図3】鍛造前の鍛造用の素材ワークを金型刻面に挿入
したときの、金型刻面,グリップハンド,ロボットアー
ムの位置関係を示す側面図である。
【図4】鍛造後の金型刻面,グリップハンド,ロボット
アームの位置関係を示す側面図である。
【図5】鍛造装置内の金型,刻面の配置の一例を示す平
面図である。
【図6】ロボットハンドにモータを付けた場合の側断面
図である。
【符号の説明】
1 ロボットアーム 2 ロボットハンド 3 グリップハンド 3a ストッパー 4 外筒 5 球面座 5a 球面座片 5b 球面座片 5c 弾性体 6 ガイド面 7 リングピストン 8 先端カバー 9 中心復帰シリンダ 10 傾斜復帰シリンダ 11 前方復帰シリンダ 12 グリップガイド 12a 貫通孔 12b 平坦面 13 支持球面 14 ブレーキライナ 15 ピストン 16 回り止めキー 17 軸受 18 フランジ 19 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 島田 信一 (56)参考文献 特開 平2−131892(JP,A) 実開 昭62−168294(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍛造素材の長手の一端を把持して鍛造作
    業を行うロボットのロボットハンドにおいて、ロボット
    ハンドの外筒の内部に素材を把持するグリップハンドを
    備える2重構造とし、鍛造衝撃時にグリップハンドは上
    下左右への変位、軸芯の傾斜、さらに軸方向に移動可能
    とし、外力により自由に変位すると同時に、グリップハ
    ンドとロボットハンドの外筒との間で相対変位した位置
    で再保持できる機能と、変位したグリップハンドを変位
    したグリップハンドをロボットハンドの外筒の中心に復
    帰できる機能を有するとともに、前端が開口された鍛造
    作業用ロボットハンドの中空内部の内周側に、環状の球
    面座を上下左右に移動可能に保持し,鍛造用素材ワーク
    を把持するグリップハンドの後部側を摺動可能なグリッ
    プガイドで外装し、グリップガイドの外周面に環状の球
    面座に傾斜可能に着座する支持球面を形成したことを特
    徴とする鍛造作業用ロボットハンド。
  2. 【請求項2】 環状の球面座は、軸方向に前後に2分割
    されており、この球面座を軸方向に押圧する流体圧シリ
    ンダを有する請求項1記載の鍛造作業用ロボットハン
    ド。
  3. 【請求項3】 環状の球面座の外周側には、球面座を上
    下左右に押圧移動させる流体圧シリンダが少なくとも3
    個以上、円周上の等間隔で配設されている請求項1記載
    の鍛造作業用ロボットハンド。
  4. 【請求項4】 グリップガイドの後部側の外周側には、
    グリップガイドが外装されたグリップハンドの傾斜を押
    圧修正する流体圧シリンダが少なくとも3個以上、円周
    上の等間隔で配設されている請求項1記載の鍛造作業用
    ロボットハンド。
  5. 【請求項5】 グリップハンドの後端面の後方側には、
    グリップハンドを前方に押圧する流体圧シリンダが配設
    されており、グリップハンドを外周からプレーキライナ
    ーを介して押圧するシリンダを有する請求項1記載の鍛
    造作業用ロボットハンド。
  6. 【請求項6】 軸方向に前後に2分割された環状の球面
    座の間には、弾性体が充填されている請求項2記載の鍛
    造作業用ロボットハンド。
  7. 【請求項7】 ロボットアームに装着されたロボットハ
    ンド全体が、左右に回転する機能を有する請求項1記載
    の鍛造作業用ロボットハンド。
JP4335444A 1992-11-19 1992-11-19 鍛造作業用ロボットハンド Expired - Lifetime JP2636122B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4335444A JP2636122B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 鍛造作業用ロボットハンド
TW83104497A TW257714B (en) 1992-11-19 1994-05-18 A robotic arm used in forging operation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4335444A JP2636122B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 鍛造作業用ロボットハンド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06155362A JPH06155362A (ja) 1994-06-03
JP2636122B2 true JP2636122B2 (ja) 1997-07-30

Family

ID=18288632

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4335444A Expired - Lifetime JP2636122B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 鍛造作業用ロボットハンド

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2636122B2 (ja)
TW (1) TW257714B (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6154666A (ja) * 1984-08-24 1986-03-18 Matsushita Electric Works Ltd 半導体装置
JPH02131892A (ja) * 1988-11-05 1990-05-21 Sharp Corp 部品保持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06155362A (ja) 1994-06-03
TW257714B (en) 1995-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5577902A (en) Robot hand for forging working
JPH09108767A (ja) リベット締め装置及びこの装置の作動方法
JP4185374B2 (ja) 流体圧シリンダ
JP2636122B2 (ja) 鍛造作業用ロボットハンド
US5813272A (en) Apparatus for full enclosed die forging
JPH07237170A (ja) 鍛造作業用ロボットハンド
JP2002028745A (ja) リベット打鋲装置
KR100307033B1 (ko) 단조작업용로봇핸드
JPH07132327A (ja) ローラヘミング装置
JPH08323559A (ja) ロボットハンド装置
JP3461748B2 (ja) ヘミング加工方法及びそれに用いる装置
JP3750783B2 (ja) ロボットのハンド装置およびその使用方法
JP2000288871A (ja) 調心装置
EP1301294A2 (en) Method and forming machine for deforming a hollow workpiece
JP3005699B2 (ja) 工作機械における工作物取り付け装置
JP4067892B2 (ja) 工作物保持装置および保持方法
KR101850626B1 (ko) 엔진용 흡배기매니폴드의 디버링장치
JPH07314044A (ja) 板材折曲げ加工機用の材料取扱いロボットハンド
JP2802707B2 (ja) ロボット用c型プレスガン装置
JP3565627B2 (ja) シール材圧入装置
CN218984068U (zh) 一种机械手夹具
JPH0596407A (ja) クランプ装置
US20240139797A1 (en) Apparatus for clinch joining
JP5009120B2 (ja) チャック装置
JP2001353639A (ja) 払い出し装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term