JP2634047B2 - アルファトコフェロールをベースとした小胞体 - Google Patents

アルファトコフェロールをベースとした小胞体

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JP2634047B2 JP61505720A JP50572086A JP2634047B2 JP 2634047 B2 JP2634047 B2 JP 2634047B2 JP 61505720 A JP61505720 A JP 61505720A JP 50572086 A JP50572086 A JP 50572086A JP 2634047 B2 JP2634047 B2 JP 2634047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、二重層(bilayers)を形成することのでき
るアルファートコフェロール(ビタミンE)の有機酸誘
導体の塩から構成されている小胞体内に化合物を取り込
む方法及び組成物に関するものである。有機酸の塩のよ
うな親水性部分が結合されているアルファートコフェロ
ールは、マルチラメラ(multilamellar)小胞体(vesic
les)又は小さなッユニラメラ(unilamellar)小胞体の
懸濁液を調製するのに用いられることができる。これら
の小胞体は、有機溶剤を使用し、あるいは使用せずに作
ることができ、水溶性化合物、部分的水溶性化合物及び
水不溶性化合物を取り込み、あるいはそれらと会合する
ことができる。便宜上、本発明の小胞体を単に“アルフ
ァートコフェロール小胞体”と呼ぶが、小胞体を作るに
際しては、アルファートコフェロールの有機酸の塩が常
に用いられていることを理解しなければならない。
ここに述べられているアルファートコフェロール小胞
体は、生体内に投与することのできる生物学的に活性な
化合物又は医薬化合物を取り込むか、又はそれらの化合
物と会合するのに、特に有用である。一方、本発明の小
胞体は、試験管内で用いてもよい。例えば、ここに述べ
られているアルファートコフェロールのコハク酸ヘミエ
ステルは、2価カチオン依存定量法において、試験管内
で用いてもよい。
本発明のアルファートコフェロール小胞体は、リポソ
ームである。リポソームは、被包された水相を含む完全
閉鎖二重層膜(二分子膜bilayer membranes)である。
リポソームは、任意の種類のマルチラメラ小胞体(水層
によってそれぞれ分離された二重層膜で特徴づけられる
玉ねぎ状構造)であっても、またユニラメラ小胞体(単
一の二重層膜を有する)であってもよい。
リポソーム製造の2つのパラメーターは、小胞体の大
きさと脂質濃度の関係である:(1)一定量の脂質によ
って封入された容量として定義される捕捉容量は、全脂
質のモル当りの取り込まれたリットル単位として表わさ
れる(1mol-1)。取り込み容量は、ラメラの数及びリポ
ソームの半径に依存し、更には小胞体の脂質組成物及び
媒質のイオン性組成物によって影響を受ける。(2)被
包効率は、二重層膜によって分離された初期の水相の割
合として定義される。〔ディーマー及びアスター(Deam
er and Uster)、1983、リポソームの製造:方法及び機
構、リポソームについて、エム オストロ(M.Ostro)
編集、マーセル、デッカー、インコーポレイテッド(Ma
rcel Dekker,Inc.)、ニューヨーク、pp.27〜51〕 最初のリポソーム製造法〔バンガム等(Bangham et a
l.)ジャーナル オブ モレキュラー バイオロジー
(J.Mol.Biol.)13:228(1965)〕では、有機溶剤中に
リン脂質を懸濁させ、次いでその溶剤を蒸発乾固して、
反応容器上にワックス状のリン脂質を析出させた。次い
で、適当量の水相を加え、混合物を“膨潤”させ、マル
チラメラ小胞体(以下MLVと云う)から成る生成リポソ
ームを機械的手段により分散させた。生成二重層膜の構
造は、脂質の疎水性(非極性)“尾”が二重層膜の中心
に向って配向し、親水性(極性)“頭”が水相に向って
配向するようになっている。この技術は、パパハジョポ
ウロス及びミラー(Papahadjopoulos and Miller)〔バ
イオヒミカ ウント バイオフィジカ オブ アクタ
(Bioehim.Biophys.Acta.)135:624(1967)〕が述べて
いる音波処理された小さいユニラメラ小胞体(以下SUV
と云う)の開発の基礎となった。
被包効率を高めようとして、リポソーム前駆物質又は
ミセル、即ち、極性頭部基が水相の方向へ向くように配
向された脂質分子の一層(一分子層monolayar)によっ
て包まれた水相を含む小胞体を形成することがまず行な
われた。リポソーム前駆物質は、被包しようとする水溶
液を、極性脂質の有機溶剤溶液に添加し、音波処理する
ことによって形成される。次いで、このリポソーム前駆
物質を、過剰の脂質の存在下で第二の水相中に乳化さ
せ、蒸発させる。生成したリポソームは、脂質二重層膜
によって被包された水相から成り、水相中に分散してい
る〔1980年9月23日にエムシュナイダー(M.Schneide
r)に発行された米国特許第4,224,179号参照〕。
被包効率も最大にしようとする他の試みとして、パパ
ハジョポウロス(Papahadjopoulos)(1980年11月25日
発行された米国特許第4,235,871号)は、逆相蒸発小胞
体(以下REVと云う)としても知られているオリゴラメ
ラ脂質小胞体を作る“逆相蒸発法”について述べてい
る。この方法によれば、被包しようとする水性物質を有
機溶剤中の極性脂質混合物に添加する。次いで、均一な
油中水型エマルジョンを作り、ゲルが形成されるまで有
機溶剤を蒸発する。その後、ゲル状混合物を水性媒質中
に分散させて、ゲルを懸濁液にする。生成したREVは、
ほとんどがユニラメラ小胞体(大きいユニラメラ小胞
体、LUV)から成り、更に、大きい内部水性空間を有す
るほんのわずかな同心二重層膜であることを特徴とする
若干のオリゴラメラ小胞体から成っている。
また、リポソームは、次の形で製造することができ
る。(a)レンク等(Lenk et.al.)、米国特許第4,52
2,803号に記載された方法による安定なマルチラメラ小
胞体(SPLV)、(b)フォンティン等(Fountain et.a
l.)、米国特許第4,588,578号の方法による単一相(mon
ophasic)小胞体(MPV)及び(c)バリー等(Bally e
t.al.)、1985年11月21日出願の米国特許出願番号第80
0,545号(関連米国特許第4,975,282号)の方法による連
結−解凍マルチラメラ小胞体(FATMLV)。
リポソームは、脱水及び再水和が可能である。ジャノ
フ等(Janoff et al.)、“脱水リポソーム”、1986年
2月27日公表のPCT出願番号第8601103号参照(ヨーロッ
パ特許第0190315号)。
薬物供給システムにリポソームを使用することの可能
性に関しては、多くの記載が行われている。例えば、19
76年11月23日にユエー エル ラーマン及びエリザベス
エイ サーニー(Yuch−Erh Rahman and Elizabeth
A.Cerny)に発行された米国特許第3,993,754号及び1979
年3月20日にバリー ディ シアーズ(Barry D.Sear
s)に発行された米国特許第4,145,410号の記載参照。リ
ポソーム薬物供給システムにおいては、リポソーム形成
中に薬剤が取り込まれ、次いで治療しようとする患者に
投与される。薬剤は、水又は非極性溶剤に可溶であって
もよい。このような記載の代表的なものとして、1980年
11月25日にパパハジャポウロス及びソカ(Papahadjapou
ls and Szoka)に発行された米国特許第4,235,871号及
び1980年9月23日にエム シェナイダー(M.Schnerde
r)に発行された米国特許第4,224,179号がある。生体内
で使用するリポソームを作る場合には、(1)リポソー
ム形成中に有機溶剤を使用する必要性をなくすこと及び
(2)一回の投与量当り、より大きい容量及びより高い
濃度の取り込まれた物質を供給することができるよう
に、被包効率及び捕捉容量を最高にすることが有利であ
ろう。
発明の要約 本発明は、二重層膜がアルファートコフェロールの有
機酸誘導体の塩を含んでいる小胞体に種々の物質を取り
込み、投与する方法及びその組成物を含むものである。
本発明の小胞体は、取り込まれた化合物を生体内に投与
するのに特に有用であり、その場合には、小胞体を作る
のに、D−アルファートコフェロールの有機酸誘導体の
生体適合性塩を使用すべきである。事実、生体内投与に
関しては、アルファートコフェロールの有機酸誘導体の
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩(トリス−
塩)が、小胞体二重層膜成分として特に有用である。こ
のような誘導体は、コハク酸のエステル又はヘミエステ
ルでもよく、小胞体は、ホルモン、抗真菌剤、抗緑内障
剤(これらに限定させるものではない)のような生物活
性剤を取り込んでいてもよい。小胞体は、これらに限定
されるものではないが、局所的、非経口的、経口的及び
経膣的を含む種々の経路で投与される。
アルファートコフェロール小胞体を製造する方法は、
水性区分を取り込む完全閉鎖二重層膜を形成するのに十
分な量の閉鎖二重層膜を形成するアルファートコフェロ
ールの有機酸誘導体の塩を、緩衝水溶液に添加すること
を含む。混合物を振とうすることによって、小胞体の懸
濁液を作る。緩衝水溶液も、溶液中の塩の対イオンを含
んでいる場合は、小胞体の形成が促進される。更に、ア
ルファートコフェロールの有機酸誘導体の解離塩が、中
性pHにおいて負に荷電している場合は、緩衝水溶液は実
質的に二価のカチオンを含むべきでない。同様に、アル
ファートコフェロールの有機酸誘導体の解離塩が、中性
pHにおいて正に荷電している場合は、緩衝水溶液は実質
的に多価のアニオンを含むべきでない。懸濁エネルギー
の適用、即ち音波処理によって、マルチラメラ小胞体が
ユニラメラ小胞体に変る。
水溶性化合物、部分的水溶性化合物及び水不溶性化合
物を本発明のアルファートコフェロール小胞体に取り込
むためには、多数のアプローチが可能である。アルファ
ートコフェロール二重層膜内に分配する化合物(例え
ば、水不溶性化合物)又は水溶性化合物を、小胞体の形
成前に水相へ添加し、形成中に小胞体内へ取り込むよう
にしてもよい。一方、水不溶性又は脂質可溶性の化合物
を、小胞体形成後に小胞体の懸濁液へ添加してもよく、
この場合は、化合物がアルファートコフェロール二重層
膜内に分配する。他の例では、水不溶性化合物とアルフ
ァートコフェロールの有機酸誘導体の塩とを、両者が可
溶性する(共に可溶化する)ように有機溶剤へ添加する
こともできる。次いで、有機溶剤を蒸発させて、水不溶
性化合物とアルファートコフェロール誘導体とが均一に
分布しているフィルムを残す。このフィルムに、撹拌し
ながら緩衝水溶液を加えると、水不溶性化合物を取り込
んだアルファートコフェロール小胞体が形成される。次
いで、このような小胞体を音波処理して、ユニラメラ小
胞体を形成することができる。
本発明のアルファートコフェロール小胞体は、水不溶
性生物活性剤又は水にほんのわずかに溶解する生物活性
剤を取り込むのに使用すると、特に有利である。これに
よって、薬剤のような水不溶性生物活性剤の生体内投与
が可能となる。更に投与量:容積比が変更され得るの
で、水不溶性化合物がより高濃度で生体内に投与され
る。本発明のアルファートコフェロール小胞体は、水溶
性生物活性剤を取り込むのに使用する場合も、同様な利
点を示す。アルファートコフェロール小胞体は、有機酸
の誘導形成エステル又はヘミエステルでもよく、更に、
これらの有機酸誘導体は、ピロカルピンとの塩のような
生物活性剤の塩であってもよい。本発明の小胞体は、試
験管内での診断試験に用いられることもできる。
本発明は、アルファートコフェロールの有機酸誘導体
の塩、特に生物活性剤を有するものを含む組成物を包含
している。塩は、イオン化しうる生物活性剤から誘導す
ることができる。ピロカルピンアルファートコフェロー
ル小胞体の場合は、アルファートコフェロールの有機酸
誘導体のピロカルピン塩が用いられ、1:1のモル比で用
いられるのが好ましい。
本発明は、次の点で多くの利点をもたらす。
アルファートコフェロール小胞体が、 (1)容易にかつ速く形成される。
(2)リン脂質MLVに比較して、高被包効率を有してい
る。
(3)それらの製造に際し、有機溶剤の使用を必要とし
ない (本発明のアルファートコフェロール小胞体は、有機溶
剤を用いて製造することができるが)。
(4)高捕捉容量を有している。
(5)生体内に投与されたとき、放出され、代謝される
生物活性剤又は薬剤を取り込むことができる。生体内で
の取り込まれた剤の帰すうは、投与方式に依存する。
更に、本発明のアルファートコフェロール小胞体は、
アルファートコフェロール小胞体に取り込ませることに
よって、取り込もうとする物質をまず可溶化し、次い
で、取り込まれた物質を含むアルファートコフェロール
小胞体自身を通常のリポソーム内に取り込ませるという
2段階法で用いることができる。
図面の簡単な説明 次の図面を参照することによって、本発明を更に容易
に理解することができよう。
第1図及び第2図は、アルファートコフェロールのコ
ハク酸ヘミエステルトリス塩、コレステロールのコハク
酸ヘミエステルトリス塩及び会合サイクロスポリンを含
む複合小胞体の形成に及ぼす成分濃度の影響をグラフで
示したものであり、それぞれ70℃の場合と60℃の場合と
である。
第3図は、アルファートコフェロールのコハク酸ヘミ
エステルトリス塩、コレステロールのコハク酸ヘミエス
テルトリス塩及び会合ミコナゾールを含む複合小胞体の
形成に及ぼす成分濃度の影響をグラフで示したものであ
る。
第4図は、下垂体を切除したラットの成長に及ぼす遊
離及び小胞体に取り込まれた牛の成長ホルモンの影響
を、時間の関数で示される重量変化として成長を測定し
て、グラフに示したものである。
発明の詳細な説明 アルファートコフェロール小胞体は、水溶性、部分水
溶液又は水不溶性化合物を小胞体内に取り込むのに用い
ることができ、その二重層膜は、閉鎖二重層膜を形成す
ることのできるアルファートコフェロールの有機酸誘導
体の塩を含んでいる。従って、本発明のアルファートコ
フェロール小胞体を製造して、(1)水性区分内に水溶
性化合物を取り込むか、(2)小胞体二重層膜内に分配
する水不溶性化合物を取り込むか、又は(3)水溶性化
合物と水不溶性化合物の両者を一つの小胞体製剤内に取
り込むことができる。
本発明の実施においては、リポソームと同様な水溶液
中で完全閉鎖二重層膜を形成することのできるアルファ
ートコフェロールの有機酸誘導体の任意の塩を用いるこ
とができる。アルファートコフェロールの有機酸誘導体
の特定の塩の適合性は、水溶性化合物を外界と接触しな
いように隔離できるかどうかにかかっている。
小胞体の水性区分内への取り込みが行われたことを明
確に決定するために、リポソームについて次の基準が確
立されており、それは類推適用されてもよい。〔セッサ
及びワイズマン(Sessa and Weissmann)、バイオロジ
カル ケミストリー(Biol.Chem.)245:3295(1970)参
照〕。
(a)ゲル濾過によって、隔離された化合物を含まない
はっきりとした分離が行われていなければならない。
(b)最外部の小胞体二重層膜と取り込まれた化合物と
の間に、疏水性又は電荷−電荷相互作用があってはなら
ない。何故ならば、このために、分子ふるい操作によっ
て小胞体から遊離化合物を分離することが失敗する結果
となり、それによって、見掛け隔離効率が人為的に高く
なるからである。この可能性を排除するためには、前に
形成された小胞体の懸濁液に添加される水溶性化合物
が、小胞体と共に溶出しないことを示さなければならな
い。(c)界面活性剤又は他の膜摂動剤を用いることに
よるゲル濾過された小胞体の崩壊によって、隔離された
分子のゲル濾過パターンが、小胞体ピークと一致する位
置から遊離分子と共に溶出する位置へシフトしなければ
ならない。
アルファートコフェロールを誘導化するのに用いるこ
とのできる有機酸には、ジカルボン酸、ポリカルボン
酸、アミノ酸及びポリアミノ酸があるが、これらに限定
されるものではない。このような誘導体は、エステルで
あっても、またヘミエステルであってもよい。塩は、有
機酸の水溶性を増大させるので、アルファートコフェロ
ールを誘導体化するのに、任意の有機酸を用いることが
できる。しかし、有機酸部分それ自体が水溶性であれ
ば、有利であろう。このような水溶性有機酸部分には、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、マレイン酸等のような水溶性脂肪族ジカルボン酸
(注意:鎖長が短かいほど、水に溶け易くなることが認
められる。水への溶解度の境界線は、C6〜C7にある);
ヘミメリト酸、トリメシン酸、スクシンイミド等のよう
な水溶性芳香族ジカルボン酸;ポリカルボン酸並びに任
意のアミノ酸及びポリアミノ酸があるが、これらに限定
されるものではない。
誘導体化されたアルファートコフェロールの塩は、ア
ルファートコフェロールの有機酸誘導体と塩の対イオン
(例えば塩の遊離塩基)の両者を適当な揮発性溶剤に溶
解し、蒸発又は同じような手法で溶剤を解除して、アル
ファートコフェロールの有機酸誘導体の塩から成る残留
物を残すことによって作ることができる。用いることの
できる対イオンには、対応する塩を形成するトリス、2
−アミノ−2−メチル−1−3−プロパンジオール、2
−アミノエタノール、ビスートリスプロパン、トリエタ
ノールアミン等があるが、これらに限定されるものでは
ない。事実、ミコナゾール遊離塩基等のようなイオン化
しうる生物活性剤の遊離塩基を、対イオンとして用いる
こができる。
一般に、生物活性剤の遊離塩基とアルファートコフェ
ロールのジカルボン酸誘導体とのモル比は、対応する生
物活性剤塩を作るのに、1:1が用いられる。両出発物質
を溶解する有機溶剤には、メタノール、エタノール、ク
ロロホルム、ジメチルスルホミドのようなものがある。
出発物質は、好ましくは約20〜50℃、更に好ましくは約
20〜30℃で溶剤に添加される。反応に続いて、減圧下で
の溶剤除去、蒸発、結晶化又は技術上既知の他の方法に
よって、生成生物活性剤塩を単離することができる。好
ましいジカルボン酸誘導体は、コハク酸の誘導体であ
る。好ましいアルファートコフェロールは、D−アルフ
ァートコフェロールである。
生物活性剤遊離塩基がピロカルピンであり、ジカルボ
ン酸がコハク酸である場合は、ピロカルピン:D−アルフ
ァートコフェロールのモル比は1:0.5から1:1の範囲で用
いることができる。出発物質の最も好ましい等モル量
を、クロロホルムや塩化メチレンのような極性有機溶剤
中に溶解する。塩化メチレンについては、好ましくは約
30〜60℃、より好ましくは約40〜60℃、最も好ましくは
55℃で出発物質を添加し、加熱還流する。反応完了後、
溶剤を減圧下に除去して、アルファートコフェロールコ
ハク酸ヘミエステルのピロカルピン塩から成る生成物を
得た。
ミコナゾール、テルコナゾール、エコナゾール、イソ
コナゾール、チオコナゾール、ビフォナゾール、クロト
リマゾール、ケトコナゾール、ブタコナゾール、イトラ
コナゾール、オキシコナゾール、フェンチコナゾール、
ナイスタチン,ナフチファイン、アンホテリシンB,ジノ
コナゾール及びシクロピロックスオラミンのような抗真
菌剤、特にミコナゾール又はテルコナゾールが、イオン
化しうる生物活性剤として用いられる。
本発明のアルファートコフェロール小胞体は、誘導体
化されたアルファートコフェロールが小胞体(即ち、取
り込まれた水性区分を含む完全閉鎖二重層膜)を形成す
るのに十分な量で存在するように、アルファートコフェ
ロールの有機酸誘導体の塩を水性相に添加することによ
って製造してもよい。次いで、小胞体、通常はマルチラ
メラの乳状懸濁液が形成されるまで、生成物を振とうす
る。好ましい実施態様においては、小胞体形成を促進す
るために、水相は溶液中に塩を含有すべきである。更
に、アルファートコフェロールの有機酸誘導体の解離塩
が、中性pHにおいて負に荷電している場合は、緩衝水溶
液は実質的に多価のカチオンを含むべきでない。同様
に、アルファートコフェロールの有機酸誘導体の解離塩
が、中性pHにおいて正に荷電している場合は、緩衝水溶
液は実質的に多価のアニオンを含むできでない。
本発明の小胞体は、マルチラメラ小胞体として用いて
もよく、また濾過や音波処理のような技術上知られてい
る多くの技法を用いて、大きさを小さくしてもよい。ま
た、ホープ等(Hope et.al.)、BBA 812巻、1985、pp.5
5〜56及び1985年10月16日出願の、課題が“ユニラメラ
小胞体を製造する押出方法”である、カリス等(Cullis
et.al.)の同時係属米国特許出願番号第788,017号(関
連米国特許第5,008,050号)に記載されているように、V
ET法(小胞体押出技法)を用いて、小胞体の大きさを小
さくしてもよい。小胞体の大きさを合せる他の技法に、
小胞体ポンプによってフィルターユニットから連続的に
押し出すCSR法(連続サイズ低減)がある。
マルチラメラ小胞体形成について報告されている方法
〔例えばブロッカーホッフ及びラムサミイ(Brockerhof
f and Ramsammy)、バイオヒミカ ウント バイオフィ
ジカ オブ アクタ(Biochim,Biophys,Acta.)691:227
(1982)のリン脂質小胞体又はコレステロールのリポソ
ーム〕とは完全に異なり、本発明のアルファートコフェ
ロールマルチラメラ小胞体の形成方法は、有機溶剤を使
用する必要がない。更に、ブロッカーホッフ及びラムサ
ミイの方法とは異なり、マルチラメラ小胞体を形成する
のに音波処理は必要でない。しかしながら、本発明のア
ルファートコフェロールマルチラメラ小胞体の乳状懸濁
液に音波処理を施すこと、又はフレンプレス(エス エ
ル エム−アミンコ(SLM−Aminco)社、イリノイ州、
アーバナ(Urbana))の使用に引続いて音波処理を施す
ことが、マルチラメラアルファートコフェロール小胞体
の乳剤懸濁液をユニラメラ小胞体の透明な懸濁液に変え
るために行われてもよい。音波処理を行わずにフレンチ
プレスを使用すると、ユニラメラ小胞体になることが多
い。
前に説明したように、アルファートコフェロールの任
意の有機酸誘導体のトリス−塩は、本発明の実施におい
て有利に用いられよう、例えば、アルファートコフェロ
ールコハク酸ヘミエステルやコハク酸ヘミエステルの混
合物のようなアルファートコフェロールジカルボン酸ヘ
ミエステルのトリス−塩は、生体内に投与するためのア
ルファートコフェロール小胞体の小胞体二重層膜を形成
するのに特に有用である。例えば、アルファートコフェ
ロールのコハク酸ヘミエステルを用いる場合、約5〜70
0マイクロモルのトリス−塩を、トリス−HCl(トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩)を含む約5.
0mlの緩衝水溶液に添加して、小胞体を形成することが
できる。この場合、緩衝水溶液は実質的に2価のカチオ
ンを含むべきでない。
本発明によれば、水溶性化合物、水不溶性化合物又は
わずかに可溶性の化合物を、アルファートコフェロール
の有機酸誘導体の塩で構成されているリポソームに、多
くの方法で取り込み又は会合させることができる。
(1)水不溶性化合物を、アルファートコフェロールの
有機酸誘導体の適当な塩を用いて上述のように作ったア
ルファートコフェロール小胞体(マルチラメラ又はユニ
ラメラのいずれか)の懸濁液に添加することができる。
この化合物は、アルファートコフェロール二重層膜内に
分配するために、小胞体内に取り込まれる。この実施態
様は、次のようにして便利に実施される。水不溶性化合
物を適当な有機溶剤に溶解し、次いでその溶剤を蒸発さ
せて、化合物のフィルム又は残留物を残す。あらかじめ
形成したアルファートコフェロール小胞体の水分散液を
残留物に加えると、残留物は小胞体の二重層膜に取り込
まれるであろう。好ましい実施態様においては、ユニラ
メラ小胞体が用いられるべきである。代りにマルチラメ
ラ小胞体が用いられると、水不溶性化合物は、小胞体の
最外部二分膜だけに取り込まれて、最内部二重層膜は変
らないままで残り、誘導体化されたアルファートコフェ
ロールを無駄に使うとこになるかもしれない。
(2)水不溶性化合物及びアルファートコフェロールの
有機酸誘導体の塩を、有機溶剤に共に可溶化させ、次い
でその溶剤を蒸発させて、均一に分布した水不溶性化合
物とアルファートコフェロールとを含むフィルムを残す
ことができる。振とうしながら水相をフィルムに加える
と、取り込まれた化合物を含有するアルファートコフェ
ロール小胞体の懸濁液が形成される。前に述べたよう
に、マルチラメラ小胞体をユニラメラ小胞体に変えるこ
とができる。
(3)水溶性化合物又は水溶性化合物を、小胞体の製造
に用いられる水相に添加することによって、この化合物
をアルファートコフェロール小胞体小に取り込むことが
できる。即ち、アルファートコフェロールの有機酸誘導
体の塩を添加する前又はそれと同時に、化合物を水相に
添加することができる。この場合、水不溶性化合物は、
それが小胞体形成中に二重層膜内に分配する際に、取り
込まれるようになり、一方、水溶性化合物は、小胞体の
水性区分に取り込まれるようになる。いずれの場合も、
前に述べたうよに、マルチラメラ小胞体をユニラメラ小
胞体に変えることができる。
(4)生物活性剤がイオン化可能であれば、アルファー
トコフェロールの有機酸誘導体の塩を作るための対イオ
ンとして、生物活性剤の遊離塩基を用いることができ
る。生成組成物は、溶解度又は安定性を高めることがで
きる。更に、アルファートコフェロールの有機酸誘導体
の生物活性剤塩を用いて、前述の任意の方法により、ア
ルファートコフェロール小胞体を製造してもよい。例え
ば、ミコナゾール、テルコナゾール、エコナゾール、イ
ソコナゾール、チオコナゾール、ビフォナゾール、クロ
トリマゾール、ケトコナゾール、ブタコナゾール、イト
ラコナゾール、オキシコナゾール、フェンチコナゾー
ル、ナイスタチン、ナフチファイン、アンホテリシン
B、ジコナゾール及びシクロピロックスオラミンのよう
な抗真菌剤の遊離塩基を、本発明の一実施態様において
塩誘導体を作るのに用いることができる。また、ピロカ
ルピンの遊離塩も、本発明の一実施態様において塩誘導
体を作るのに用いることができる。アルファートコフェ
ロールコハク酸ヘミエステルのピロカルピン塩誘導体を
用いるリポソームは、30〜40℃の温度で、乾燥したアル
ファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのピロカル
ピン塩に水溶液を加え、懸濁液を撹拌することによって
作られることができる。作用できる水溶液の例には、米
国薬局方、注射用蒸留水があり、次のもののいずれか単
独又は組合せたものである。0.01%(w/v)塩化ベンザ
ルコニウム、0.025〜0.1%(w/v)ソルビン酸EDTA(エ
チレンジアミンテトラ酢酸)、1.4%(w/v)ポリビニル
アルコール及び0.05〜0.50%(w/v)ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース。ここに名前を挙げた他のイオン化
しうる生物活性剤を使用してもよい。
本発明の組成物は、アルファートコフェロールの有機
酸の塩に加えて、小胞体の二重層膜内又はその間に取り
込まれた生物活性剤を含有していてもよく、あるいは生
物活性剤が二重層膜と会合していてもよい。このような
会合によって、生物活性剤が小胞体の外部に位置する結
果とする。
本発明の組成物は、緑内障のような眼病の治療におけ
る目への投与に用いることができる。このような用途で
は、点眼瓶又はアプリケーターのような技術上知られて
いる目への供給システムによって、組成物を投与するこ
とができる。組成物は、更に、ヒアルロン酸、コンドロ
イチン硫酸、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース又
はポリビニルアルコールのような凝性粘液剤(mucomime
tics)、上記パーセントの、ソルビン酸EDTA又は塩化ベ
ンザルコニウムのような防腐剤、通常量の希釈剤及び/
又は担体物質を含有することができる。
緑内障のような眼病の治療において人に投与する際に
は、結局は、処方箋を書く医師が所定の患者に適当な投
与量を決定し、それは患者の症状の性質及び重さと共
に、個人の年令、体重、応答に応じて変えるものと予期
することができる。代表的には、組成物の目への投薬量
は、薬として受け入れられる適当な希釈剤又は担体に
て、平均成人患者に1日1〜2回投与させる4%ピロカ
ルピン溶液で、25〜50μの範囲内にあるであろう。し
かし、これらの数字は、単に説明上のものであり、場合
によっては、この限界外の投薬量を用いる必要があるか
もしれない。
上記4方法のいずれかを用いて、水溶性化合物及び水
不溶性化合物の両者を一つのアルファートコフェロール
小胞体生成物に取り込むことができる。
本発明のアルファートコフェロール小胞体を用いて水
不溶性化合物を取り込むための上記方法によれば、一
旦、水不溶性化合物が二重層膜に分配すれば、小胞体が
そのままである必要はない。事実、一旦、化合物が二重
層膜に分配すれば、小胞体が乱されたりあるいは破壊さ
れたりして、取り込まれた水性化合物を漏出又は放出す
ることになる。これらの“漏出性”小胞体は、取り込ま
れた水不溶性化合物を供給するのに用いることができる
が、水溶性物質を被包あるいは供給するのに用いるべき
ではない。
本発明の一実施態様によれば、アルファートコフェロ
ールコハク酸ヘミエステルのトリス塩を用いて、次のよ
うなリポソームを製造することができる。0.01Mのトリ
ス−HCl、0.14MのNaClを含む緩衝水溶液1ml当りに、ア
ルファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリス
塩を約1〜400mg添加する。混合物を振とうして、アル
ファートコフェロールコハク酸ヘミエステルの乳状懸濁
液を形成する。小胞体を遠心分離によってペレットに
し、緩衝水溶液をくりかえし洗浄してもよい。アルファ
ートコフェロールコハク酸ヘミエステルマルチラメラ小
胞体(AHS−MLV)を音波処理して、アルファートコフェ
ロールコハク酸ヘミエステルの小さなユニラメラ小胞体
(AHS−SUV)を形成することもできる。小胞体は、2価
のカチオンが存在すると不安定である。即ち、2価のカ
チオンにさらすと、取り込まれた水性区分及び水溶性化
合物が放出される。従って、小胞体の製造中は貯蔵中に
用いる水性媒質は、実質的に2価のカチオンを含むべき
ではない。
本発明の方法によって取り込まれた化合物は、種々の
方法で用いることができる。例えば、化合物が生物活性
剤である場合は、アルファートコフェロール小胞体に取
り込まれた化合物を生体内に投与することができる。こ
れは、通常、水溶液に不溶性であるか又はわずかに可溶
性である生物活性剤の生体内供給を促進する。アルファ
ートコフェロールの有機酸誘導体の塩から構成されてい
る小胞体に取り込むことによって、より高い投与量:容
積比でのこのような不溶性化合物の投与を容易にするこ
とができる。事実、生体内へ供給するために、一つ又は
それ以上の生物活性剤を取り込むのに小胞体が用いられ
るので、本発明のアルファートコフェロール小胞体が、
特に有利に用いられる。更に、本発明の小胞体は、有機
溶剤を使用せずに製造することができるので、生体内で
用いられる場合、通常の脂質小胞体又はリポソームより
も優った利点を呈する。
生物活性剤である化合物を、本発明のアルファートコ
フェロール小胞体内に取り込むことができる。このよう
な化合物には、ゲンタマイシンのような抗菌性化合物、
リファンパシンのような抗ウィルス性化合物、アンホテ
リシンBのような抗真菌性化合物、アンチモン誘導体の
ような駆虫性化合物、アドリアマイシンのような殺腫瘍
性化合物、抗代謝物質、ペプチド、アルブミンのような
たんぱく質、ジフテリア毒素のような毒素、カタラーゼ
のような酵素、サイクロスポリンAのようなポリペプチ
ド、エストロゲンのようなホルモン、ホルモン拮抗物
質、アセチルコリンのような神経伝達拮抗物質、ヒアル
ロン酸のような糖たんぱく質、アルファートリポたんぱ
く質のようなリポたんぱく質、IgGのような免疫グロブ
リン、インターフェロン又はインターロイキンのような
免疫調節剤、アルセナゾIIIのような染料、14Cのような
放射性標識、90Teのような放射線不透過性化合物、カル
ボキシフルオレセインのような蛍光化合物、エストロゲ
ン受容体たんぱく質のような受容体結合分子、インドメ
タシンのような抗炎症性化合物、ピロカルピンのような
抗緑内障剤、散瞳性化合物、リドカインのような局所麻
酔剤、コデインのような麻酔剤、アルファートコフェロ
ールのようなビタミン、チミンのような核酸、RNAポリ
マーのようなポリヌクレオチド、ジアゼパムのような精
神活性剤又は抗安定剤、単糖類、二糖類又は多糖類等が
あるが、これらに限定されるものではない。取り込むこ
とのできる多くの特定化合物のうちのいくつかを挙げる
と、ピロカルピン;人の成長ホルモン、牛の成長ホルモ
ン及び豚の成長ホルモンのようなポリペプチド成長ホル
モン;インドメタシン;ジアゼパム;アルファートコフ
ェロールそれ自体及びチロシンがある。抗真菌性化合物
には、ミコナゾール、テルコナゾール、エコナゾール、
イソコナゾール、チオコナゾール、ビフォナゾール、ク
ロトリマゾール、ケトコナゾール、ブタコナゾール、イ
トラコナゾール、オキシコナゾール,フェンチコナゾー
ル、ナイスタチン、ナフチファイン、アンホテリシン
B、ジノコナゾール及びシクロピロックスオラミンがあ
り、ミコナゾール又はテルコナゾールが好ましい。2つ
又はそれ以上の化合物を同時に取り込むことは、それら
の化合物が捕足的又は相乗的効果を奏する場合には、特
に望ましいかもしれない。リポソームに入れて投与され
る薬剤の量は、一般に遊離薬剤の場合と同じであろう
が、投与回数は少なくなるかもしれない。
アルファートコフェロール小胞体に取り込まれるかあ
るいはそれと会合している薬剤は、非経口接種又注射
(例えば静脈注射、腹膜注射、筋肉注射、皮下注射、耳
内注射、***内注射等)、局所的適用(例えば目、皮膚
のような部分の上に、耳内に、又は傷及び火傷のような
患部の上に)及び上皮又は粘膜皮膚層からの吸収(例え
ば鼻、口、膣、直腸、胃腸の粘膜等)を含む適当な経路
により、生体内に投与されることができるが、これらに
限定されるものではない。
これらの使用の別の例においては、アルファートコフ
ェロール小胞体に取り込まれた化合物を、脂質小胞体又
はリポソーム、ゲル、オイル、エマルジョン等を含む広
い範囲の物質に取り入れることができるが、これらに限
定されるものではない。例えば、任意のタイプのリポソ
ーム生成物(例えばリン脂質SPLV、MPV、FATMLV、MLV、
SUV、LUV、REV及びその他)における成分として、取り
込まれた化合物を含む懸濁液を水相に添加してもよい。
これによって、水不溶性化合物がリン脂質リポソームに
取り込まれる。
本発明のアルファートコフェロール小胞体は、1985年
9月10日出願で、表題が“ステロイダルリポソーム”で
ある同時係属米国特許出願番号第773,429号(関連米国
特許第4,891,208号)に記載されている如き、コレステ
ロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩小胞体のような
ステロールの有機酸誘導体の塩の小胞体と共に、有利に
使用することができる。このようなステロイドのリポソ
ームは、二重層膜小胞体を形成し、多分ユニラメラ又は
マルチラメラであり、生物活性剤である化合物を取り込
むことができる。
一般に、有機酸の結合によって改質されうるステロー
ルであれば、用いることができる。例えば、そのような
ステロールには、コレステロール、ビタミンD、フィト
スアロール(シトステロール、カンペステロール、スチ
グマステロール等を含むが、これらに限定されるもので
はない)、ステロイドホルモン等があるが、これらに限
定されるものではない。
ステロールを誘導体化するのに用いることのできる有
機酸としては、前述のようなアルファートコフェロール
を誘導体化するのに用いる有機酸が挙げられる。
有機酸は、通常の方法を用い、エステル又はエーテル
結合を介して、ステロールのヒドロキシル基に結合され
ることができる(例えば、米国特許第3,859,047号、米
国特許第4,040,784号、米国特許第4,042,330号、米国特
許第4,183,847号及び米国特許第4,189,400号参照)。誘
導体化されたステロールの塩は、ステロールの有機酸誘
導体と塩の対イオン(例えば塩の遊離塩基)の両者を適
当な揮発性溶剤に溶解し、蒸発又は同じような手法で溶
剤を除去して、ステロールの有機酸誘導体の塩から成る
残留物を残すことによって作ることができる。用いるこ
とのできる対イオンには、対応する塩を形成するトリ
ス、2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオー
ル、2−アミノエタノール、ビス−トリスプロパン、ト
リエタノールアミン等があるが、これらに限定されるも
のではない。事実、ミコナゾール遊離塩基等のようなイ
オン化しうる生物活性剤の遊離塩基を、対イオンとして
用いることができる。このように、生物活性剤を、対イ
オンとして用いることができる。
本発明の小胞体において、ステロールの有機酸誘導体
をアルファートコフェロールと共に用いる場合は、アル
ファートコフェロールに対するステロールの比は、0:10
0〜100:0モル%で用いられる。
本発明のアルファートコフェロール小胞体は、種々の
物質を可溶化するために、従来のリポソームと共に用い
ることもできる。物質を、まずアルファートコフェロー
ル小胞体内に取り入れ、かくして取り込まれたものを、
リポソーム内に取り入れることができる。一方、可溶化
しようとする物質が、2種類の小胞体を作るのに必要と
するすべての物質と共に、始めに存在していてもよい。
生成物の特殊な性質による他の用途については、当業
者が想像できるであろう。例えば、本発明のアルファー
トコフェロールコハク酸ヘミエステル小胞体は、2価の
カチオンに対する感度が高いので、生体内での比色診断
法に使用するために、2価のカチオンに鋭敏な支持染料
を取り込んで作られることができる。
次の実施例は、説明のために示すもので、発明の範囲
を限定するために示すものではない。
実施例 1 アルフェートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリ
ス塩の製造 アルファートコフェロール水素コハク酸エステル〔シ
グマ ケミカル カンパニー(Sigma Chemical Co.)、
ミズリー州、セントルイス〕5グラムをジエチルエーテ
ル100mlに溶解した。次いで、約5mlの水に溶かしたトリ
ス塩基〔フッシャー(Fisher)社、ニュージャージー
州、フェアローン〕(1.14g)を0.5mlずつ撹拌又は振と
うしながらエーテル溶液に加えた。その溶液を回転蒸発
乾固し、次いで、更に高真空下で乾燥して、ゴム状の黄
色残留物の形で題記化合物を作った。
実施例 2 アルファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリ
ス塩の製造 熱水3ml中のトリス〔ヒドロキシメチル〕アミノメタ
ン2.28gを、500mlの丸底フラスコ中にて塩化メチレン10
0mlにD−アルファートコフェロール酸性コハク酸エス
テル10gを25℃で溶かした溶液に、かきまぜながら添加
した。反応混合物は、恒温槽で55℃に15分間維持しなが
ら、ロータリエバポレータで回転させた。
溶剤を減圧下で除去し、生成物質を24時間凍結させ
た。この物質を取り出し、乳鉢と乳棒ですり砕き、過剰
溶剤を24時間真空下で除去した。生成題記化合物(4.8
g)を、密閉ガラスびん中に保存し、遮光した。
若しくは、この物質を48時間凍結させた。
別の製造方法においては、溶剤を凍結乾燥により除去
した。
実施例 3 アルファートコフェロール小胞体へのアルセナゾIII(A
rsenazo III)の取り込み 上述のようにして調製したアルファートコフェロール
コハク酸ヘミエステルのトリス塩100ミリグラムを、0.0
1Mトリス−HCl、0.14M NaCl及び4.5mMアルセナゾIII(A
rsenazo III)をすべてpH7.3で含有する溶液1mlに加
え、3mmのガラスビーズの存在下で懸濁液を旋回混合し
た。生成したアルファートコフェロールコハク酸エミエ
ステルのトリス塩小胞体を、10,000xgで15分間遠心分離
することによって、ペレット化し、その後、ペレットを
洗浄し、0.01Mトリス−HCl及び0.14M NaClを含むpH7.3
の溶液10ml中で3回再遠心分離した。生成ペレットは、
アルセナゾIIIの取り込みにより赤色を呈した。取り込
み度は、30%と測定された。
実施例 4 プログナノロン(Pregnanolone)の可溶化 アルファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのト
リス塩50mg、コレステロールコハク酸ヘミエステルのト
リス塩50mg及び5−β−プレグナン−3−オール−20−
オン〔カビビトラム(KabiVitrum)社、スエーデン、ス
トックホルム)20mgを過剰量のメタノールに加え、丸底
フラスコ中で真空下に乾燥した。次いで、140mM NaClを
含むpH7.4の10mMトリス−HCl緩衝液1.0ml中に、ガラス
ビーズの存在下で、強固なゲルが形成されるまで振とう
しながら、生成フィルムを再懸濁させた。ブランソン
(Branson)E−モデュール(40KHZ)5ガロン水浴音波
発生器で、広範な音波処理を行うことによって、ゲルの
粘度を低下させ、直径が0.2〜0.4ミクロンの小胞体を生
成した。
コレステロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩を次
のようにして調製した。オハイオ州、クリーブランドの
ICN社製のコレステロール水素コハク酸エステル(50.3
g、0.11モル)を1.5のジエチルエーテルに溶解した。
ニュージャージー州、フェアローンのフィッシャー(Fi
sher)社製のトリス塩(12.1g、0.1モル)を30mlの水に
溶解した。次いで、トリス溶液をコレステロール溶液に
加え、生成溶液を回転蒸発させて、乳状湿潤残留物とし
た。乳状残留物を12時間凍結乾燥し、その後、約5リッ
トル容量の沸とう酢酸エチルから、コレステロールコハ
ク酸ヘミエステルのトリス塩生成物を3回再結晶化させ
た。
沸とう酢酸エチル溶液を熱いうちに濾過し、室温にま
で冷却した。ゲル状コレステロールコハク酸ヘミエステ
ルのトリス塩が生じ、100mlの焼結がガラス漏斗でそれ
を濾過し、酢酸エチルを除去した。溶剤の最初の除去
は、圧搾によった。別の製造法においては、最初の溶剤
除去を機械的圧縮によって行った。更に、0.1mmHgの真
空下で12時間溶剤除去を行った。その時、銀貨の大きさ
の23gの円板の形をした固くてもろい白色物質が認めら
れた。
白色円板を乳鉢と乳棒で粉末にして、その物質を50℃
に加熱し、0.1mmHgの真空にすることによって、酢酸エ
チルの最後の痕跡を除去した。生成粉末55mgを、0.14M
NaClを含むpH7.4の0.01Mトリス−HCl緩衝液1.0ml中に懸
濁させた。乳状の懸濁液が生じ、それを水浴音波発生器
で音波処理して、透明なコレステロールコハク酸ヘミエ
ステルのトリス塩小胞体溶液を作った。
実施例 5 サイクロスポリンA(Cyclosporin A)の可溶化 サイクロスポリンA〔サンドズ、インコーポレイテッ
ド(Sandoz,Inc.)、ニュージャージー州、イーストハ
ノーバー〕、コレステトロールコハク酸ヘミエステルの
トリス塩及びアルファートコフェロールコハク酸ヘミエ
ステルのトリス塩を、第1表に示した相対割合でメタノ
ールに溶解した。
最終水性懸濁液の容量を0.25mlにするのに十分な量の
溶液の一部分を、13×100mmの試験管中で、試験管を70
℃の水浴中の500ml丸底フラスコに入れ、回転蒸発で溶
剤を除去することによって乾燥して、薄いフィルムにし
た。
このようにして得たフィルムに、0.14M NaClを含むpH
7.3の0.01Mトリス−HCl緩衝液0.25mlを加え、ガラスビ
ーズの存在下で懸濁液を旋回混合させながら、フィルム
を再水和させた。
第1表に挙げた種々の条件下で、顕微鏡観察によりサ
イクロスポリンA結晶の有無を調べ、その結果を第1図
に示した。第1図に示すように、コレステロールコハク
酸ヘミエステルのトリス塩及び/又はアルファートコフ
ェロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩の濃度が低す
ぎる場合は、サイクロスポリンAの結晶が観察された。
60℃の水浴を使用して実験を繰り返した。その結果を
第2図に示す。
実施例 6 ミコナゾールの可溶化 ミコナゾール遊離塩基(MCZ)、コレステロールコハ
ク酸ヘミエステルのトリス塩(CHS)及びD−アルファ
ートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩(TH
S)の貯蔵溶液を、無水エタノールの50ml溶液として調
製した。
貯蔵溶液の適量を、50mlの丸底フラスコにピペットで
入れた。各フラスコには、第2表に示した相対割合で、
合計0.1mmolの物質が含まれていた。
60℃での回転蒸発により、溶剤を除去した。次いで、
0.01Mトリス−HClを含むpH7.4の0.15M NaCl1.0mlに、物
質を再懸濁させた、生成物について、2週間以上にわた
り、ミコナゾール結晶の形跡を顕微鏡で、また相分離の
形跡を肉眼で調べた。結晶も相分離も観察されなけれ
ば、生成物は満足なものであると判定された(第3図参
照)。
実施例 7 下垂体を切除したラットへの牛成長ホルモンの持続供給 本発明の可溶化性及び徐放出特性を実証するために、
牛成長ホルモン(BGH)が会合した2つのタイプの小胞
体を調製した。一つのタイプの小胞体は、卵ホスファチ
ジルコリン(EPC又はレシチン)及びBGHと会合したアル
ファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩
を含んでいた。もう一方の小胞体は、同じ成分に加え
て、卵ホスファチヂルエタノールアミン(EPE)を含ん
でいた。
EPEが存在しない小胞体は、次のようにして調製し
た。溶剤相は、37℃での回転蒸発により、〔EPCシグマ
ケミカル カンパニー(Sigma Chemical Co.)、ミズ
リー州、セントルイス〕400mgを含むクロロホルム溶液
から溶剤を除去して調製した。次いで残留物をジエチル
エーテル5mlに溶解した。アルファートコフェロール小
胞体と会合したBGHを含む水相は、0.14M NaClを含むpH
7.4の0.01Mトリス−HCl1mlにアルファートコフェロール
のコハク酸ヘミエステル25mgを加えることによって調製
した。不透明な懸濁液が生じ、それを、500nmにおいて
0.3と0.6との間の光学濃度が得られるまで、上述のよう
に音波処理して、透明にした。0.3の示度が好ましい。
粉末BGH〔イーライリリィ(Eli Lilly)社、インディア
ナ州、インディアナポリス〕28mgを、粉末を分散させる
ために短時間の音波処理を行って旋回させることによ
り、0.3mlの小胞体生成物に添加した。乳状懸濁液が生
じ、それは粉末そのままの形跡を示さなかった。この水
相懸濁液を溶剤相に滴下した。その場合、かき乱されな
ければ、液滴は沈み、不透明な底層を作るであろう。
しかしながら、溶剤相への水相の添加に関し、容器上
にチッ素気流を流しながらエーテル相中の水滴を音波処
理することによって、安定なマルチラメラ小胞体〔SPL
V、レンク等(Lenk et al.)、米国特許第4.522.803
号〕の形成が促進された。溶剤を蒸発させ、ペーストを
残し、最終濃度の10mM CaCl2を含む上記トリス−HCl緩
衝液10ml中でそれを再水和させた。カルシウムは、アル
ファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩
によって与えられた電荷を中和し、遠心分離におけるリ
ポソームの強固なペレット化を促進した。ゆっくり旋回
混合することによって、再水和が促進された。
生成SPLVsを、10,000×gで10分間遠心分離してペレ
ット化し、4バッチからのペレットをプールして、トリ
ス−HCl/カルシウム緩衝液で更に2回洗浄した。上澄み
液をデカントして粘性ペレットを残し、その約0.5ml部
を以下の研究に使用した。
EPEを更に含有する小胞体は、EPC 1.54を含むクロロ
ホルム溶液とEPE〔アバンティ ポーラー リピッズ、
インコーポレイテッド(Avanti Polar Lipids,Inc.)、
アラバマ州、バーミンガム〕52.8mgを含むクロロホルム
溶液とを丸底フラスコ中で混合し、37℃での回転蒸発に
よってクロロホルムを除去して調製した。生成乾燥脂質
フィルムを20mlのジエチルエーテルを溶解し、アルファ
ートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩小胞
体を会合したBGMを含む水相を添加した。
水相は、0.14M NaClを含むpH7.4の0.01Mトリス−HCl
緩衝液の25mg/mlアルファートコフェロールコハク酸ヘ
ミエステルトリス塩液1.2mlに、112mgのBGHを可溶化す
ることによって調製した。アルファートコフェロール懸
濁液を、前もって40,000ポンド/平行インチの圧力でフ
レンチ圧力セルプレス〔エス エム エル インストル
メンツ、インコーポレィテッド(SLM Instruments,In
c.)、イリノイ州、アーバナ〕に通し、550nmにおける
光学濃度を0.3〜0.6にした。
上述のように、チッ素下で音波処理しながら、エーテ
ル相に水相を加えることによって、粘性のSPLVペースト
が作られ、0.01Mトリス、0.14M NaCl及び10mM CaCl2
含むpH7.4の緩衝液20mlでそれを再水和させた。再水和
は、ガラスビーズの存在下で旋回混合しながら行われ
た。生成リポソームを合計20mlの上記緩衝液で3回洗浄
し、JA−14ロータを用いたバックマン(Backman J2−21
遠心分離機で、10,000rpmにて45分間遠心分離した。生
成した粘性ペレットの約0.5ml部を以下の研究に使用し
た。
小胞体の徐放性を、マサチューセッツ州、ウィルミン
グトンのチャールズ リバー ブリーディング ラブラ
トリィズ インコーポレィテッド(Charles River Bree
ding Laboratories,nc.)から生後25日の雌の下垂体切
除ラットで調べた。到着時に動物の体重を測り、2日間
5%グルコースの規定食を取らせ、その後、任意に水と
ラット用食事に切り替えた。動物の体重を生後32日と39
日に測り、この期間中に10g以上増えたものは、下垂体
切除が不完全なものとして除外した。次いで、8匹の動
物のグループに、遊離BGH又は小胞体調製物のうちの一
つに取り込まれたBGHを、筋肉注射(I.M.)又は皮下注
射(S.C.)した。遊離BGHを与える動物には、毎日S.C.
を行った。一方、小胞体会合BGHを与える動物には、第
4図に示したルートで、EPC/EPE製剤に関しては約9.8mg
の会合ホルモン(小胞体製造中に70%会合と推定)を、
又、5.6mg(EPC製剤に関しては会合40%と推定される)
を、最初の日に一回だけ注射した。比較動物には、処理
を施さなかった。データは、各グループの8匹の動物に
ついての平均体重変化値を示す。
第4図に示す略号は次の通りである。(1)EPC:EPE/
−THS−BGH S.C.は、卵ホスファチジルコリン、卵ホス
ファチジルエターノールアミン及びアルファートコフェ
ロールコハク酸ヘミエステルのトリス塩を含む小胞体と
会合した牛成長ホルモンが、皮下に投与されたことを意
味する。(2)EPC/−THS−BGH S.C.は、卵ホスファチ
ジルコリン及びアルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステルのトリス塩を含む小胞体(卵ホスファチジルエ
タノールアミンは存在しない)と会合した牛成長ホルモ
ンが、皮下に投与されたことを意味する。(3)EPC/−
THS−BGH I.M.は、筋肉内に投与することを除けば、
(2)と同じである。
第4図に示すように、本処理比較動物は、実験過程で
目立った体重増加を示さなかった。遊離BGHによって、
著しい成長が生じたが、遊離BGHの投与は、毎日行われ
た。種々の会合BGH−小胞体調製物によって生ずる成長
促進は、幾分低いが、これらの生成物をたった1回注射
するだけであるという事実を考えると、顕著なものであ
った。EPC:EPE/THS小胞体と会合したBGHを皮下に投与し
た場合に、最良の結果が認められた。
実施例 8 アルファートコフェロールコハク酸ヘミエステルのトリ
ス塩の溶質取り込み 第3表に示す種々の量のD−アルファートコフェロー
ルコハク酸ヘミエステルのトリス塩(“トリス塩”)粉
末を、5マイクロリットルの51Crを添加した0.01Mトリ
ス/0.14M NaCl緩衝液(pH7.4)5.0ml量ずつに、丸底フ
ラスコ中で加てた。懸濁液を2分間かきまぜて、トリス
塩を溶解し、2時間静置して、MLVを形成した。一方、
トーマスサイエンティフィック スペクトレイパー(Th
omas Scientific Spectrapor)12,000MWCO1/4″透析チ
ューブを7インチの長さに切り、蒸溜水を2回とりかえ
ながら1時間煮沸した。バッグを一端でしばり、各MLV
生成物から1.0mlをバッグ内にピペットで入れた。バッ
グを上端でプラスチックファスナーにより閉じ、ティー
エムエーナリティック(TMA nalytic)モデル1191ガン
マカウンターで、1分間放射能を計測した。次いで、10
0mlのトリス/NaClの緩衝液中で、撹拌しながら、各バッ
グを透析した。6時間後、透析物を新しい緩衝液と交換
した。透析は、20時間継続した。次いで、バッグの放射
能を計測し、取り込まれた51Crのパーセントを次のよう
にして計算した。
捕捉された容量(溶質)値は、次のようにして計算し
た。トリス塩のサンプル量当り3回の試験から得られた
計測数を平均し、計算された取り込みパーセント(上
記)と既知のマイクロリットルで表わされるサンプル容
量(5.0ml=5000μ)とから、脂質のマイクロモル当
りの1/mol51Crを次のようにして計算した。
結果を第3表に示す。
実施例 9 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステル ピロカルピン塩基5gを、秤量した500mlの栓付き丸底
フラスコに入れ、全質量をグラムで記録した。D−アル
ファートコフェロール酸性コハク酸エスエル(12.75g、
ピロカルピン:D−アルファートコフェロールの1:1のモ
ル比に相当)フラスコに加え、内容物を再度秤量した。
メチレンクロライド(50ml)を加え、フラスコをかきま
ぜ、固体を溶解させ、フラスコを再度秤量した。フラス
コを、55℃の水浴中のロータリエバポレータに載せ、30
分間回転させた(真空は適用せず)。30分後、フラスコ
と内容物を再度秤量し、次いで、55℃にて真空で回転蒸
発させた。その後、2回の連続した秤量が0.1g以内にな
るまで、フラスコの重量を30分毎に記録した。次いで、
生成物を室温(25℃)に冷却し、栓をして、4℃で貯蔵
した。
実施例 10 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステル 5.0リットルの栓付丸底フラスコ、ピロカルピン塩基3
0g、D−アルファートコフェロールコハク酸エステル
(ピロカルピン:D−アルファートコフェロール1:1のモ
ル比に相当)、及びメチレンクロライド300mlを使用し
て、実施例9の材料、方法で実施した。
実施例 11 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステルリポソームの製造 上記実施例9の生成物を含む500mlの丸底フラスコを
ロータリエバポレータに載せ、水浴温度を55℃にセット
した。塩を30分間暖めた後、水浴温度を35℃に低下させ
た。0.1%(w/v)ソルビン酸と0.1%(w/v)EDTAナトリ
ウム二水和物の水溶液(92ml)を加え、懸濁液を旋回混
合した。水相を加えて、最終容量を125mlに調節した。
生成リポソームを、CSR(連続サイズ低減)、即ち大き
い容量のリポソームを連続処理して、均一な平均直径を
有するサイズの小さいリポソームを作る方法及び装置で
処理した。
サイズ低減装置は、(a)高圧ピストンポンプ、
(b)所定の細孔サイズを有するイン−ライン フィル
ターエレメント、(c)供給ストック(リポソーム懸濁
液)を入れる貯槽及び(d)処理した供給ストックを集
める貯槽から構成されている。このシステムは、再循環
のために供給容器へ原料を逆流させるか、あるいは処理
収集容器へ流すかを方向づけるバルブユニットを含んで
もよい。これらに限定されるものではないが、ポンプヘ
ッドそれ自身のピストン作用によるポンプヘッドのくみ
上げ、及び/又は外部装置による供給ストックの外部ポ
ンピングを含む任意の通常手段で、供給ストックをポン
プへ供給することができる。ポンプヘッドによって、供
給ストックをフィルターユニットに循環させるエネルギ
ーが与えられる。
上記実施例においては、公称細孔サイズが500nmのス
テンレススケールフィルターに、リポソームを10回通し
た。
上記方法は、第4表による水相組成物を用いて行われ
た。
実施例 12 ピロカルピンアルファートコフェロールコハク酸ヘミエ
ステル小胞体のサイズ測定検討 実施例11の生成物を、凍結破面電子顕微鏡検査によっ
て調べた。その結果、サイズ範囲が約30〜225nmで主に
ユニラメラのリポソーム集団が認められる。実施例11の
ようにして作った小胞体については、準弾性光散乱を用
いても測定した。
実施例 13 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステル 細孔サイズが400nmの2枚のヌクレオポア(Nucleopor
e)フィルターを通してサイズを小さくするVET400法
(小胞体押出技法)を使用して、実施例11の材料、方法
で実施した。VET400法は、1985年10月16日出願の、標題
が“ユニラメラ小胞体を製造する押出方法”である、カ
リス等(Cullis et al.)の同時係属米国特許出願番号
第788、017号(関連米国特許第5,008,050号)に記載さ
れている。
水相として、0.1%(w/v)EDTAと共に、0.1%(w/v)
ソルビン酸を用いて、上記方法を実施した。
実施例 14 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステル結合バッチリポソームの製造 実施例11の材料及び方法で実施し、大きさをそろえた
バッチを全容量が750mlとなるように合せた。次いで、
実施例11と同様にしてリポソームを処理した。
また、第6表による水相組成物を使用して、上記方法
を実施した。
実施例 15 ピロカルピン−アルファートコフェロールオハク酸ヘミ
エステルリポソームの製造 上記実施例10の生成物を含む5の丸底フラスコをロ
ータリエバポレータに載せ、水浴温度を55℃にセットし
た。塩を30分間暖めた後、水浴温度を35℃に低下させ
た。0.01%(w/v)ソルビン酸0.01%(w/v)EDTA−ナト
リウム二水和物の水溶液(550ml)を加え、懸濁液を撹
拌翼を用いて1〜1.5時間混合した。水相を加えて、最
終容量を750mlに調節した。生成リポソームをCSR(連続
サイズ低減)で処理した。即ち、公称細孔サイズが500n
mであるステンレススチールフィルターに、リポソーム
を10回通した。
また、第7表による水相を利用して、上記方法を実施
した。
実施例 16 ピロカルピン−アルファートコフェロールコハク酸ヘミ
エステル ピロカルピン1.0g、D−アルファートコフェロール、
1.28gに相当するピロカルピン:D−アルファートコフェ
ロールのモル比1:0.5を用いて、実施例11の方法及び材
料を繰返した。実施例12の方法によりリポソームを形成
した。この場合、添加した水相は、米国薬局方の注射用
蒸溜水であり、ピロカルピンの最終濃度が4%となるよ
うにした。上記リポソーム溶液の粘度に関する結果を、
第8表に挙げる。
0.1%(w/v)ソルビン酸と0.1%(w/v)EDTA−ナトリ
ウム二水和物の米国特許薬局方注射用蒸溜水を用いて、
上記方法を繰り返した。
実施例 17 ピロカルピン1.0g、D−アルファートコフェロール5.
1gに相当するピロカルピン:D−アルファートコフェロー
ルのモル比1:2を用いて、実施例16の方法及び材料を繰
返した。実施例12の方法によりリポソームを形成した。
この場合、添加した水相は、米国薬局方注射用蒸溜水で
あり、ピロカルピンの最終濃度が4%となるようにし
た。上記リポソーム溶液に関する濃度の結果を第8表に
挙げる。
0.1(w/v)ソルビン酸と0.1%(w/v)EDTA−ナトリウ
ム二水和物の米国薬局方注射用蒸溜水水溶液を用いて、
上記方法を繰り返した。
実施例 18 ピロカルピン1.0g、D−アルファートコフェロール1
0.2gに相当するピロカルピン:D−アルファートコフェロ
ールのモル比1:4を用いて、実施例16の方法及び材料を
繰返した。実施例12の方法によりリポソームを形成し
た。この場合、添加した水相は、米国薬局方注射用蒸溜
水であり、ピロカルピンの最終濃度が4%となるように
した。上記リポソーム溶液に関する濃度の結果を第8表
に挙げる。
0.1%(w/v)ソルビン酸と0.1%(w/v)EDTA−ナトリ
ウム二水和物の米国薬局方注射用蒸溜水水溶液を用い
て、上記方法を繰り返した。
第 5 表 準弾性光散乱法によるピロカルピン−THS小胞体の測定ピローTHS:人口涙液 直径(nm) 混合せず 205 4: 1 202 1:11 206 1:10 233
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボルクサック,ロイス,イー アメリカ合衆国 ニュ−ジャ−ジー州 08648,ローレンスビレ,タワー プレ ース 11 (72)発明者 ウェイナー,アラン,エル アメリカ合衆国 ニュ−ジャ−ジー州 08648,ローレンスビレ,オアクリン テラス 117 (72)発明者 トレンブレイ,ポール,エー アメリカ合衆国 ニュ−ジャ−ジー州 08619,ハミルトン,ノッティンガム ウェイ 2633 (72)発明者 ベルガミニ,マイケル,ヴィ.,ダブリ ュー アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 18942,イーストン,サリバン トレイ ル 941 (56)参考文献 Biochemistry,Vol. 24,No.7(1985)P.1646〜1653

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルファートコフェロール有機酸誘導体の
    イオン化し得る生物活性剤塩を含む完全閉鎖二重層膜を
    含むアルファートコフェロール小胞体。
  2. 【請求項2】イオン化し得る生物活性剤が、抗真菌性化
    合物を含む請求の範囲第1項記載のアルファートコフェ
    ロール小胞体。
  3. 【請求項3】抗真菌性化合物が、ミコナゾール、テルコ
    ナゾール、エコナゾール、イソコナゾール、チオコナゾ
    ール、ビフォナゾール、クロトリマゾール、ケトコナゾ
    ール、ブタコナゾール、イトラコナゾール、オキシコナ
    ゾール、フェンチコナゾール、ナイスチタン、ナフチフ
    ァイン、アンホテリシンB、ジノコナゾール又はシクロ
    ピロックスオラミンである請求の範囲第2項記載のアル
    ファートコフェロール小胞体。
  4. 【請求項4】イオン化し得る生物活性剤が、ペプチド、
    たんぱく、糖たんぱく又はリポたんぱくを含む請求の範
    囲第1項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  5. 【請求項5】イオン化し得る生物活性剤が、ピロカルピ
    ンである請求の範囲第1項記載のアルファートコフェロ
    ール小胞体。
  6. 【請求項6】有機酸誘導体が、コハク酸ヘミエステルで
    ある請求の範囲第1項によるアルファートコフェロール
    小胞体。
  7. 【請求項7】アルファートコフェロールに対するピロカ
    ルピンのモル比が、約1:0.5から1:1までの間にある請求
    の範囲第5項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  8. 【請求項8】有機酸がジカルボン酸又はポリカルボン酸
    である請求の範囲第1項記載のアルファートコフェロー
    ル小胞体。
  9. 【請求項9】ジカルボン酸が、脂肪族ジカルボン酸であ
    る請求の範囲第8項記載のアルファートコフェロール小
    胞体。
  10. 【請求項10】脂肪族ジカルボン酸が、7個以下の炭素
    原子を有するものである請求の範囲第9項記載のアルフ
    ァートコフェロール小胞体。
  11. 【請求項11】脂肪族ジカルボン酸が、コハク酸である
    請求の範囲第10項記載のアルファートコフェロール小胞
    体。
  12. 【請求項12】有機酸がアミノ酸又はポリアミノ酸であ
    る請求の範囲第1項記載のアルファートコフェロール小
    胞体。
  13. 【請求項13】アルファートコフェロールがD−アルフ
    ァートコフェロールである請求の範囲第1項記載のアル
    ファートコフェロール小胞体。
  14. 【請求項14】アルファートコフェロールの有機酸誘導
    体のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩、2−
    アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオール塩、2
    −アミノエタロール塩、ビス−トリスプロパン塩又はト
    リエタノールアミン塩を含む完全二重層膜を含む請求項
    1記載のアルファートコフェロール小胞体。
  15. 【請求項15】アルファートコフェロールのコハク酸ヘ
    ミエステル誘導体のトリス(ヒドロキシメチル)アミノ
    メタン塩を含む請求の範囲第14項記載のアルファートコ
    フェロール小胞体。
  16. 【請求項16】アルファートコフェロールの有機酸誘導
    体のイオン化し得る生物活性剤塩を含む完全閉鎖二重層
    膜を含み、更に、生物活性剤を含有するアルファートコ
    フェロール小胞体。
  17. 【請求項17】更に含有する生物活性剤が、抗性化合
    物、抗真菌性化合物、抗ウイルス性化合物及び駆虫性化
    合物から成る群より選ばれる請求の範囲第16項記載のア
    ルファートコフェロール小胞体。
  18. 【請求項18】抗性化合物が、タイロシン(tylosin)
    である請求項の範囲第17項記載のアルファートコフェロ
    ール小胞体。
  19. 【請求項19】抗真菌性化合物が、ミコナゾール、テル
    コナゾール、エコナゾール、イソコナゾール、チオコナ
    ゾール、ビフォナゾール、クロトリマゾール、ケトコナ
    ゾール、ブタコナゾール、イトラコナゾール、オキシコ
    ナゾール、フェンチコナゾール、ナイスチタン、ナフチ
    ファイン、アンホテリシンB、ジノコナゾール又はシク
    ロピロックスオラミンである請求の範囲第17項記載のア
    ルファートコフェロール小胞体。
  20. 【請求項20】更に含有する生物活性剤が、ペプチド、
    たんぱく質、糖たんぱく質及びリポたんぱく質から成る
    群より選ばれる請求の範囲第16項記載のアルファートコ
    フェロール小胞体。
  21. 【請求項21】更に含有する生物活性剤が、成長ホルモ
    ンを含む請求の範囲第16項記載のアルファートコフェロ
    ール小胞体。
  22. 【請求項22】成長ホルモンが、牛の成長ホルモンを含
    む請求の範囲第21項記載のアルファートコフェロール小
    胞体。
  23. 【請求項23】更に含有する生物活性剤が、インシュリ
    ンを含む請求の範囲第20記載のアルファートコフェロー
    ル小胞体。
  24. 【請求項24】更に含有する生物活性剤が、染料、放射
    性標識、放射線不透過性化合物及び蛍光化合物から成る
    群より選ばれる請求の範囲第16項記載のアルファートコ
    フェロール小胞体。
  25. 【請求項25】更に含有する生物活性剤が、抗炎症性化
    合物、抗緑内障化合物、散瞳性化合物、鎮痛性化合物及
    び麻酔性化合物から成る群より選ばれる請求の範囲第16
    項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  26. 【請求項26】生物活性剤が、インドメタシンを含む請
    求の範囲第25項記載のアルファートコフェロール小胞
    体。
  27. 【請求項27】生物活性剤が、ピロカルピンを含む請求
    の範囲第25項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  28. 【請求項28】生物活性剤が、麻酔剤、精神活性剤又は
    抗不安剤を含む請求の範囲第16項記載のアルファートコ
    フェロール小胞体。
  29. 【請求項29】生物活性剤が、ジアゼパムを含む請求の
    範囲第28項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  30. 【請求項30】生物活性剤が、ビタミンを含む請求の範
    囲第16項記載のアルファートコフェロール小胞体。
  31. 【請求項31】アルファートコフェロールがD−アルフ
    ァートコフェロールである請求の範囲第16項記載のアル
    ファートコフェロール小胞体。
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