JP2633436B2 - 金型鋳造装置における入れ子 - Google Patents
金型鋳造装置における入れ子Info
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- JP2633436B2 JP2633436B2 JP9700292A JP9700292A JP2633436B2 JP 2633436 B2 JP2633436 B2 JP 2633436B2 JP 9700292 A JP9700292 A JP 9700292A JP 9700292 A JP9700292 A JP 9700292A JP 2633436 B2 JP2633436 B2 JP 2633436B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型鋳造装置に用いる
入れ子に関する。
入れ子に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のナックルア−ムを鋳造す
る場合には、ナックルア−ムの形状に相当するキャビテ
ィを垂直方向に形成して、その下端部から溶湯を流入さ
せてゆくグラビティ鋳造法が一般に採られる。
る場合には、ナックルア−ムの形状に相当するキャビテ
ィを垂直方向に形成して、その下端部から溶湯を流入さ
せてゆくグラビティ鋳造法が一般に採られる。
【0003】ところが、これには、ナックルア−ムの形
状に応じた複雑なキャビティと、軸の貫通孔を形成する
平滑で大径の入れ子が必要になるため、下端から流入し
た溶湯は、入れ子の部分でのキャビティの横断面形状の
違い等が原因して、溶湯が速度を異にしながら入れ子の
表面を滑るように、かつ互いに衝突し合うようにして流
れるため、逃げ場をなくした残留気体が溶湯に取込まれ
てこの部分に凝固する結果、入れ子の周面に湯じわがで
きるといった問題が生じる。
状に応じた複雑なキャビティと、軸の貫通孔を形成する
平滑で大径の入れ子が必要になるため、下端から流入し
た溶湯は、入れ子の部分でのキャビティの横断面形状の
違い等が原因して、溶湯が速度を異にしながら入れ子の
表面を滑るように、かつ互いに衝突し合うようにして流
れるため、逃げ場をなくした残留気体が溶湯に取込まれ
てこの部分に凝固する結果、入れ子の周面に湯じわがで
きるといった問題が生じる。
【0004】しかもこの湯じわは、成形されたナックル
ア−ムの軸孔内に位置するため、外部からの観察では凝
固過程で発生した亀裂か、あるいは単なる湯じわである
のかにわかに判別できないため、この種の湯じわが生じ
た製品はいたずらに不良品扱いされて歩どまりを落す原
因をなしていた。
ア−ムの軸孔内に位置するため、外部からの観察では凝
固過程で発生した亀裂か、あるいは単なる湯じわである
のかにわかに判別できないため、この種の湯じわが生じ
た製品はいたずらに不良品扱いされて歩どまりを落す原
因をなしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
溶湯の流れに抵抗を加えることにより、入れ子表面の溶
湯の流れを緩やかにして、気体の取込み等による湯じわ
の発生を可能な限り抑え得る新たな入れ子を提供するこ
とにある。
題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
溶湯の流れに抵抗を加えることにより、入れ子表面の溶
湯の流れを緩やかにして、気体の取込み等による湯じわ
の発生を可能な限り抑え得る新たな入れ子を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明はこのよ
うな課題を達成するための金型鋳造装置における入れ子
として、溶湯の流れに対してほぼ直角方向に取付けられ
る入れ子の表面に、湯回り抵抗を増大させるための多数
の微細な溝を、入れ子の軸心に対して平行な向きに形成
し、入れ子表面での溶湯の流れを緩やかにかつ均一なも
のにして、気体の取込み等による湯じわの発生を可能な
限り抑えるようにしたものである。
うな課題を達成するための金型鋳造装置における入れ子
として、溶湯の流れに対してほぼ直角方向に取付けられ
る入れ子の表面に、湯回り抵抗を増大させるための多数
の微細な溝を、入れ子の軸心に対して平行な向きに形成
し、入れ子表面での溶湯の流れを緩やかにかつ均一なも
のにして、気体の取込み等による湯じわの発生を可能な
限り抑えるようにしたものである。
【0007】
【実施例】そこで以下に図示した実施例について説明す
る。図1、図2は、本発明に係る入れ子を用いたナック
ルア−ム成形用の金型を示したものであり、また図3
は、実施例をなすこの入れ子を拡大して示したものであ
る。
る。図1、図2は、本発明に係る入れ子を用いたナック
ルア−ム成形用の金型を示したものであり、また図3
は、実施例をなすこの入れ子を拡大して示したものであ
る。
【0008】図において符号1、2で示したグラビティ
鋳造用の固定金型と可動金型には、上部の湯口3と連通
する縦のランナ−4の下端に、側方に延びる横ランナ−
5が設けられていて、ここにはナックルア−ムの形状に
対応するキャビティ6、6が縦方向に接続していて、湯
口3から注入した溶湯がこれらのキャビティ6、6の下
端部から流入するように構成されている。
鋳造用の固定金型と可動金型には、上部の湯口3と連通
する縦のランナ−4の下端に、側方に延びる横ランナ−
5が設けられていて、ここにはナックルア−ムの形状に
対応するキャビティ6、6が縦方向に接続していて、湯
口3から注入した溶湯がこれらのキャビティ6、6の下
端部から流入するように構成されている。
【0009】7は可動金型2側に設けた軸孔形成用の入
れ子で、図3、図4に示したように、この入れ子7の表
面には、巾と深さがそれぞれ1mmと0.5mm程度の断面
半円形状をなす微細な溝8…が適宜の間隙をおいて軸方
向に多数削成され、これらの溝8…によって溶湯の流れ
に抵抗を加えて、入れ子7の周囲の流れを可能な限り緩
やかに、かつ均一にするように構成されている。
れ子で、図3、図4に示したように、この入れ子7の表
面には、巾と深さがそれぞれ1mmと0.5mm程度の断面
半円形状をなす微細な溝8…が適宜の間隙をおいて軸方
向に多数削成され、これらの溝8…によって溶湯の流れ
に抵抗を加えて、入れ子7の周囲の流れを可能な限り緩
やかに、かつ均一にするように構成されている。
【0010】なお、図中符号9は、軸孔の他端を形成す
べく固定金型1側に設けた入れ子を示しており、また1
0はコアピン入れ子を示している。
べく固定金型1側に設けた入れ子を示しており、また1
0はコアピン入れ子を示している。
【0011】このように構成されたキャビティ6の下端
から溶湯を注入すると、キャビティ6内を上昇してきた
溶湯は、入れ子7の部分でその表面に形成された多数の
溝8…による抵抗を受けて流れが緩やかになり、またキ
ャビティの横断面形状の違いに基づく上昇速度の違い
も、これらの溝8…により緩和されることになって、残
留気体を取込むことなくキャビティ6全体に充満する。
から溶湯を注入すると、キャビティ6内を上昇してきた
溶湯は、入れ子7の部分でその表面に形成された多数の
溝8…による抵抗を受けて流れが緩やかになり、またキ
ャビティの横断面形状の違いに基づく上昇速度の違い
も、これらの溝8…により緩和されることになって、残
留気体を取込むことなくキャビティ6全体に充満する。
【0012】ところで、このような金型1、2によって
成形されたナックルア−ムには、入れ子7表面の溝8…
に対応して軸孔の内面に軸心方向に向う多数の微細な凸
条が形成されるが、これらの凸条は、離型後の仕上げ加
工により簡単に削り取ることができ、また、成形の際に
仮に溝8…の部分に湯じわが生じたとしても、これらは
離型後の仕上げ加工により確実に取除かれる。
成形されたナックルア−ムには、入れ子7表面の溝8…
に対応して軸孔の内面に軸心方向に向う多数の微細な凸
条が形成されるが、これらの凸条は、離型後の仕上げ加
工により簡単に削り取ることができ、また、成形の際に
仮に溝8…の部分に湯じわが生じたとしても、これらは
離型後の仕上げ加工により確実に取除かれる。
【0013】なお、以上は軸孔形成用の円筒状入れ子の
例で本発明を説明したものであるが、溶湯の流れに直交
する方向に配設される入れ子であれば、他の断面形を取
るものにも本発明を適用することができる。
例で本発明を説明したものであるが、溶湯の流れに直交
する方向に配設される入れ子であれば、他の断面形を取
るものにも本発明を適用することができる。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、溶湯
の流れに対してほぼ直角方向に取付けられる入れ子の表
面に、軸心と平行な向きに多数の微細な溝を設けるよう
にしたので、キャビティの形状が複雑で、注入した溶湯
に速度差が生じるような場合でも、入れ子表面の溝によ
る抵抗によって、溶湯の流れを緩やかにかつ均一になら
し、湯じわの原因をなす残留気体の取込み等を大巾に減
少させて、湯じわ欠損のない製品形成を確保することが
できる。
の流れに対してほぼ直角方向に取付けられる入れ子の表
面に、軸心と平行な向きに多数の微細な溝を設けるよう
にしたので、キャビティの形状が複雑で、注入した溶湯
に速度差が生じるような場合でも、入れ子表面の溝によ
る抵抗によって、溶湯の流れを緩やかにかつ均一になら
し、湯じわの原因をなす残留気体の取込み等を大巾に減
少させて、湯じわ欠損のない製品形成を確保することが
できる。
【0015】しかも、これらの微細な溝によって成形品
の孔部内面に形成された凸条は、離型後の仕上げ加工に
より簡単に除去することができ、また、鋳造時にこれら
の溝に引掛かるようにして取込み気体による湯じわが仮
にできたとしても、これらの湯じわは離型時の仕上加工
により同時に削り落すことができる。
の孔部内面に形成された凸条は、離型後の仕上げ加工に
より簡単に除去することができ、また、鋳造時にこれら
の溝に引掛かるようにして取込み気体による湯じわが仮
にできたとしても、これらの湯じわは離型時の仕上加工
により同時に削り落すことができる。
【図1】本発明に係る入れ子を用いた金型の一例を示す
平面図である。
平面図である。
【図2】同金型を断面で示した側面図である。
【図3】入れ子を拡大して示した斜視図である。
【図4】入れ子表面の一部をさらに拡大して示した図で
ある。
ある。
1、2 金型 6 キャビティ 7 入れ子 8 溝
Claims (1)
- 【請求項1】 溶湯の流れに対してほぼ直角方向に取付
けられる入れ子の表面に、湯回り抵抗を増大させるため
の多数の微細な溝を、入れ子の軸心に対して平行な向き
に形成したことを特徴とする金型鋳造装置における入れ
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9700292A JP2633436B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 金型鋳造装置における入れ子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9700292A JP2633436B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 金型鋳造装置における入れ子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05269541A JPH05269541A (ja) | 1993-10-19 |
JP2633436B2 true JP2633436B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=14180017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9700292A Expired - Fee Related JP2633436B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | 金型鋳造装置における入れ子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2633436B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP9700292A patent/JP2633436B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05269541A (ja) | 1993-10-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970304 |
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