JP2631700B2 - 写真用処理剤組成物 - Google Patents

写真用処理剤組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、露光済みのハロゲン化銀写真感光材料を処
理する、写真用処理剤組成物の改良に関するものであ
る。更に詳しくは、有害な作用をする金属イオンを封鎖
するため、写真用として新規なキレート剤を含有させた
写真用処理剤組成物の改良に関するものである。
〔発明の背景〕
一般に、露光済みのハロゲン化銀写真感光材料を処理
して画像を得るためには、現像液、定着液をはじめとし
て、各種の処理液による処理が必要である。殊にカラー
画像を得るためには、更に多くの処理工程が必要であ
る。これらの処理に際して用いられる処理液は、多数の
成分を含んでいるから、その調製の時用いる水の中にカ
ルシウム、マグネシウム、鉄などの金属イオンが含まれ
ていると、これらと反応して沈澱やスラッジを生ずる。
そして自動現像処理機に付属しているフィルターの目づ
まりを起したり、或いは処理中の写真感光材料面に付着
して汚染を生じる等の欠点があった。又、処理液の調製
の際純水を用いてこれを防いでも、写真感光材料から処
理中に金属イオンが溶出したり、前の処理工程から金属
イオンがもち込まれたりするため、処理液中の沈澱やス
ラッジの発生を完全に防止するのは甚だ困難であった。
更に、処理液中に含まれている各種成分中のあるもの
は、金属イオンの作用によりその酸化や分解が促進され
効力を失うため、この処理液で処理すると、カブリの発
生や感光度の低下を来す等の欠点があった。処理液に対
する金属イオンの好ましくないこれらの作用を防止する
ため、金属イオンを封鎖するいわゆるキレート剤を写真
処理剤組成物中に添加配合することが提案され実用され
ている。例えば、英国特許520,593号によって提案され
たヘキサメタリン酸ナトリウムのようなポリリン酸塩、
米国特許321,445号によって提案されたアルキリデンジ
ホスホン酸、米国特許3,201,246号で提案されたアミノ
ポリメチレンホスホン酸及びエチレンジアミン四酢酸で
代表されるアミノポリカルボン酸などを挙げることがで
きる。しかしながら、これらのキレート剤を配合した場
合も、実用上は種々欠点があって満足し得ないのが実情
である。即ち、ポリリン酸塩は金属イオン封鎖力が小さ
く、重金属イオンに対しては特に弱いため実用に供し得
ない。アルキリデンジホスホン酸は、カルシウムイオン
とナトリウムイオンとがある濃度以上共存するとき、固
形沈澱物を発生して、自動現像処理機に障害を起す問題
点がある。エチレンジアミン四酢酸で代表される通常の
アミノポリカルボン酸や、アミノトリメチレンホスホン
酸で代表されるアミノポリメチレンホスホン酸は金属イ
オン封鎖力が大きく優れたものであるが、ヒドロキシル
アミンを含むカラー現像液では、金属イオンの存在下に
ヒドロキシルアミンを分解し、この現像液で処理すると
カブリを発生する欠点があり、又黒白現像液において
は、現像主薬の酸化を促進して保存性を劣化させ、高感
度フィルムに対して著しいカブリを起す欠点がある。
以上のように、従来提案されたキレート剤はいずれも
何等かの欠点があり、写真用処理剤組成物に用いて充分
満足する効果が得られていないのが実状である。更に、
近年の低公害化等の社会環境的要請及び低コスト化等の
経済的要請から写真用処理液の補充量は益々低減される
傾向にあり、このため写真感光材料から溶出したカルシ
ウム等の金属イオンも蓄積量が増加する傾向にある。
又、写真用の素材に用いられる原材料も、コスト低減
の目的から、より低いグレードの安価なものが用いられ
る傾向にあり、金属イオンの写真用処理液に蓄積される
量は増加の一途にある。
このため、近年では従来の技術をもってしては抑えき
れない状況となってきつつある。
〔発明の目的〕
本発明はこれらの問題を解決するためになされたもの
で、第1の目的は金属イオンの作用による処理液中の有
効成分の酸化や分解がなく長期間その効力が持続する写
真用処理剤組成物を提供するにある。
第2の目的は金属イオンの存在による沈澱やスラッジ
の発生がない、安定な処理液が得られる写真用処理剤組
成物を提供するにある。
第3の目的は自動現像処理機により処理を行う際、長
期にわたって安定な処理ができ、付属のフィルターの目
づまりを起さない写真用処理剤組成物を提供するにあ
る。
〔発明の構成〕
本発明者は前記目的を達成するため研究の結果、多数
のキレート剤のうち後記一般式に示す化合物を使用する
ときは、前記問題点が有効に改善し得る写真用として新
規なキレート剤を見い出し、本発明を完成したものであ
る。
本発明の写真用処理剤組成物は下記一般式で示される
化合物の少なくとも一つを含有するものである。
一般式 式中、A1、A2、A3、A4、A5及びA6は各々‐COOM又は‐
PO(OM)2を表し、Mは水素原子、アルカリ金属原子(例
えばナトリウム、カリウム、リチウム等)又はアンモニ
ウム等のカチオンを表し、B1、B2及びB3は各々2価の有
機基を表す。
B1、B2及びB3が表す2価の有機基は、好ましくはヒド
ロキシル基で置換されていてもよい炭素原子数2〜4の
直鎖又は分岐のアルキレン基(例えば‐CH2CH2‐、 ‐CH2CH2CH2‐、 である。
次に、本発明において好ましく用いられる前記一般式
で示される化合物の例を挙げるが、本発明に用いる化合
物がこれらに限定されるものではない。
上記一般式で示される化合物は一般に知られている方
法で合成することができる。
これらの化合物を写真用処理剤組成物中に配合する量
は、仕上り処理液1当り0.1〜50g、好ましくは0.5〜1
0g加えることによって良好な結果が得られる。配合に際
しては、2種以上の前記一般式で示される化合物を用い
てもよく、又他のキレート剤と組合せて使用しても差支
えない。配合には、処理液を調製するとき他の成分と共
に処理液中に加えてもよいし、又他の成分と共に粉末状
のままキットの中に、或いは濃厚液キットの中に配合し
てもよい。
本発明の写真用処理剤組成物は、ハロゲン化銀写真感
光材料を処理するためのあらゆる処理液に適用すること
ができる。例えば、一般の黒白用現像液、リス用伝染現
像液、カラー用発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着
液、停止液、硬膜液、安定液、カブリ液及び調色液等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、
本発明の写真用処理剤組成物はカラーフィルム、カラー
印画紙、一般用黒白フィルム、X線用フィルム、印刷用
リスフィルム及びマイクロフィルム等、すべてのハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理に使用することができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する
が、本発明の実施態様がこれに限定されるものではな
い。
実施例1 写真用処理剤組成物として、下記組成のカラー印画紙
用現像液を調製した。
炭酸カリウム 30g 臭化カリウム 5mg 塩化カリウム 1.2g ジエチレングリコール 5g 亜硫酸カリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 1g ベンジルアルコール 5g 3-メチル‐4-アミノ‐N-エチル‐N-(β‐メタンスルホ
ンアミドエチル)アニリン硫酸塩 5.5g 水酸化カリウム 1.4g 蛍光増白剤 2g 水にて1に仕上げ、KOH及び20%硫酸を用いてpH10.
1に調整した。
上記現像液を試料(A)とし、これに前記例示化合物
A−1を1g/lの割合で加えたものを試料(B)とした。
同様の例示化合物A−2を1g/l加えたものを試料
(C)、ヘキサメタリン酸ナトリウム(HMPと略す)を1
g/l加えたものを試料(D)、1-ヒドロキシエチリデン
‐1,1-ジホスホン酸(HEDPと略す)の60%溶液を1.6g/l
を加えたものを試料(E)、エチレンジアミン四酢酸
(EDTAと略す)を1g/l加えたものを試料(F)及びニト
リロトリメチレンホスホン酸(NTPと略す)を1g/l加え
たものを試料(G)とし7種の試料を作成した。
各試料は加えた物質によりpHが変化しているので、水
酸化カリウム又は希硫酸を用いて、pHをそれぞれ10.1と
なるよう調整し、次の各実験を行った。各実験の結果は
最後にまとめて示す。
実験1 上記の現像液試料(A)〜(G)に、第2鉄イオン2p
pmと銅イオン0.5ppmをそれぞれ添加し、35℃で10日間放
置した後、ヒドロキシルアミンを定量分析し、その減少
率を求めた。
実験2 ポリエチレンコート紙支持体上に下記の各層を、該支
持体側より順次塗布し、感光材料を作製した。
尚、ポリエチレンコート紙としては、平均分子量100,
000、密度0.95のポリエチレン200重量部と平均分子量2,
000、密度0.80のポリエチレン20重量部を混合したもの
にアナターゼ型酸化チタンを7.0重量%添加し、押し出
しコーテイング法によって重量180g/m2の上質紙表面に
厚み0.035mmの被覆層形成させ、裏面にはポリエチレン
のみによって厚み0.040mmの被覆層を設けたものを用い
た。この支持体表面のポリエチレン被覆面上にコロナ放
電による前処理を施した後、下記各層を順次塗布した。
第1層: 臭化銀0.5モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる青感性
ハロゲン化銀乳剤層で、該乳剤はハロゲン化銀1モル当
りゼラチン340gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記の
増感色素〔III〕を2.5×10-4モルを用いて増感され(溶
媒としてイソプロピルアルコールを使用)、ジブチルフ
タレートに溶解して分散させた2,5-ジ‐t-ブチルハイド
ロキノン200mg/m2及びイエローカプラーとして下記構造
の〔Y−1〕をハロゲン化銀1モル当り2.0×10-1モル
含み、銀量290mg/m2になるように塗布されている。
第2層: ジブチルフタレートに溶解して分散されたジ‐t-オク
チルハイドロキノン290mg/m2、紫外線吸収剤として2-
(2′‐ヒドロキシ‐3′,5′‐ジ‐t-ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2-(2′‐ヒドロキシ‐5′
‐t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′ヒ
ドロキシ‐3′‐t-ブチル‐5′メチルフェニル)‐5-
クロロベンゾトリアゾール及び2-(2′‐ヒドロキシ‐
3′,5′‐ジ‐t-ブチルフェニル)‐5-クロロベンゾト
リアゾールの混合物(1:1:1:1)220mg/m2を含有するゼ
ラチン層でゼラチン1900mg/m2になるように塗布されて
いる。
第3層: 臭化銀0.4モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる緑感性
ハロゲン化銀乳剤層で該乳剤はハロゲン化銀1モル当り
ゼラチン420gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記構造
の増感色素〔I〕2.5×10-4モルを用いて増感され、ジ
ブチルフタレートとトリクレジルホスフェート2:1より
なる溶剤に溶解した2,5-ジ‐t-ブチルハイドロキノン及
びマゼンタカプラーとして下記構造の〔M−1〕をハロ
ゲン化銀1モル当り1.6×10-1モル含有し、銀量210mg/m
2となるように塗布されている。なお、酸化防止剤とし
て2,2,4-トリメチル‐6-ラウリルオキシ‐7-t-オクチル
クロマンをカプラー1モル当り0.30モル添加した。
第4層: ジオクチルフタレートに溶解し分散されたジ‐t-オク
チルハイドロキノン30mg/m2及び紫外線吸収剤として2-
(2′‐ヒドロキシ‐3′,5′‐ジ‐t-ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2-(2′‐ヒドロキシ‐5′
‐t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2′‐
ヒドロキシ‐3′‐t-ブチル‐5′‐メチルフェニル)
‐5′‐クロロベンゾトリアゾール及び2-(2′‐ヒド
ロキシ‐3′,5′‐ジ‐t-ブチルフェニル)‐5′‐ク
ロベンゾトリアゾールの混合物(2:1.5:1.5:2)450mg/m
2を含有するゼラチン層であり、ゼラチン1900mg/m2にな
るように塗布されている。
第5層: 臭化銀0.3モル%を含む塩臭化銀乳剤からなる赤感性
ハロゲン化銀乳剤層で、該乳剤はハロゲン化銀1モル当
りゼラチン480gを含み、ハロゲン化銀1モル当り下記構
造の増感色素〔II〕を2.5×10-5モルを用いて増感さ
れ、ジブチルフタレートに溶解して分散された2,5-ジ‐
t-ブチルハイドロキノン150mg/m2及びシアンカプラーと
して下記構造の〔C−1〕をハロゲン化銀1モル当り3.
3×10-1モル含有し、銀量290mg/m2になるように塗布さ
れている。
第6層: ゼラチン層であり、ゼラチンを800mg/m2となるように
塗布されている。
各感光性乳剤層(第1、3、5層)に用いたハロゲン
化銀乳剤は特公昭46-7772号公報に記載されている方法
で調製し、それぞれチオ硫酸ナトリウム5水和物を用い
て化学増感し、安定剤として4-ヒドロキシ‐6-メチル‐
1,3,3a,7-テトラザインデン(ハロゲン化銀1モル当り
2.5g)、硬膜剤としてビス(ビニルスルホニルメチル)
エーテル(ゼラチン1g当り10mg)及び塗布助剤としてサ
ポニンを含有せしめた。
以上のようにして作ったカラー印画紙に、感光計を用
いて白色階段露光を与えた後、実験1で10日間放置した
後の現像液試料(A)〜(G)をそれぞれ用いて、次の
工程に従って発色現像処理を行った。
処理工程 温度(℃) 時間(秒) (1) 発色現像 35 45 (2) 漂白定着 35 45 (3) 水 洗 35 90 (4) 乾 燥 60〜80 30 使用した漂白定着液の組成は下記の通りである。
エチレンジアミン四酢酸 40g 亜硫酸アンモニウム(50%溶液) 30ml チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 140ml アンモニウム(28%溶液) 30ml エチレンジアミン四酢酸(III)ナトリウム 70g 水にて 1 上記発色現像処理を終ったものについて、PDA65型光
電濃度計(コニカ株式会社製)を用いて未露光部ブルー
反射濃度のカブリ濃度を測定した。
実験3 現像液試料(A)〜(G)にそれぞれカルシウムイオ
ン120ppmとナトリウムイオン3000ppmとを加え、室温で1
0日間放置し沈澱の発生状況を観察した。
以上の実験1〜3の結果をまとめて表1に表す。
上表の結果が示すように、本発明による現像液試料
(B)及び(C)はヒドロキシルアミンの分解が少な
く、カブリも少なく金属イオンの存在による沈澱の発生
もないことがわかる。
一方、比較の試料(D)及び(E)においては、ヒド
ロキシルアミンの分解抑制とカブリ発生についてはある
程度効果があるものの、金属イオンの存在による沈澱発
生には全く効果がなく使用に耐えない。
さらに比較試料(F)は、沈澱発生に対しては本発明
に用いるキレート剤同様効果があるが、ヒドロキシルア
ミンの分解を促進し、著しいカブリを発生し使用に耐え
ない。試料(G)も、ヒドロキシルアミンを分解しカブ
リを生じる上、金属イオンの存在による沈澱発生防止力
も弱く、実用に適しないものである。
実施例2 写真用処理剤組成物として、下記組成のリバーサルフ
ィルム用第1現像液(黒白現像液)を調製した。
亜硫酸カリウム(50%溶液) 50ml 臭化ナトリウム 2.2g チオシアン酸ナトリウム 1.0g 沃化カリウム 5mg ジエチレングリコール 12ml 1-フェニル‐3-ピラゾリドン(フェニドン商品名) 0.50g ハイドロキノン 5.5g 炭酸カリウム 28.2g 水酸化カリウム 2.8g 水にて 1とする 上記現像液を試料(H)とし、これにエチレンジアミ
ン四酢酸(EDTAと略す)を1g/lの割合で加えたものを試
料(I)とした。同様に例示化合物A−1を1g/lの割合
で加えたものを試料(J)、エチレンジアミン四メチレ
ンホスホン酸(EDTPと略す)を1g/lを加えたものを試料
(K)とし計4種の試料を作成した。各試料は、水酸化
カリウム又は20%硫酸を用いて、pHが9.90となるよう調
整した。
以上の各試料に、第2鉄イオンを2.0ppm及びカルシウ
ムイオンを100ppm添加し、30℃で10日間保存した後、定
量分析を行ってフェニドンの減少率を測定し、又沈澱の
発生状況を観察した。
得られた結果を表2に示す。
上表の結果が示すように、比較試料(I)は金属イオ
ンの存在による沈澱の発生を有効に防止するものの、現
像主薬であるフェニドンの分解を促進させる。一方の比
較試料(K)はフェニドンの分解に効果がなく、沈澱発
生防止にも余り効果がない。これに反し、本発明に用い
るキレート剤を含む試料(J)は、沈澱発生を有効に防
止すると共に、フェニドンの分解も良好に抑制している
ことがわかる。
実施例3 写真用処理剤組成物として、下記組成の定着液と漂白
定着液とを調製し、両液について金属イオンによる沈澱
発生に対する例示化合物の効果を試験した。
定着液 チオ硫酸アンモニウム 200g 亜硫酸アンモニウム 20g メタ重亜硫酸カリウム 10g 水にて 1とする 漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニア 60g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 20ml チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 200ml アンモニア水(28%溶液) 30ml 水にて 1とする 上記定着液及び漂白定着液について、そのままのもの
を比較用とし、一部には例示化合物A−1〜A−5をそ
れぞれ2g/lの割合で添加し、各6種の試料を作った。こ
れらの液はアンモニウム水又は酢酸を用いて、定着液に
ついてはpH6.8、漂白定着液についてはpH7.1となるよう
調整し、それぞれの液にカルシウムイオンを200ppm添加
した。
これを放置したとき、何も加えない比較用のものは定
着液及び漂白定着液のいずれも甚だしい沈澱を生じた
が、例示化合物A−1〜A−6添加のものは何等沈澱が
発生しなかった。
実施例4 写真用処理剤組成物として、下記組成の安定液(水洗
代替安定液とも呼ぶ。)を調整し、実施例3で用いた漂
白定着液を10%添加し、硫化による浮遊物の発生防止効
果を試験した。
安定液 5-クロロ‐2-メチル‐4-イソチアゾリン‐3-オン 0.02g 2-メチル‐4-イソチアゾリン‐3-オン 0.02g エチレングリコール 1.0g 2-オクチル‐4-イソチアゾリン‐3-オン 0.01g ベンゾトリアゾール 1g アンモニア水(28%) 3ml 水で1とし、KOH及び20%硫酸でpH8.0に調整した。
上記安定液について、そのままのものを比較用とし、
一部には例示化合物A−1〜A−5をそれぞれ3g/lの割
で添加し、各6種の試料を作った。
これらの安定液は、KOH又は20%硫酸で、pH8.0となる
様に調整し、それぞれの液に、カルシウムイオンを100p
pm添加して放置した。この結果、何も加えない比較用の
ものは、2日で硫化が生じ表面に浮遊物が発生したが、
例示化合物A−1〜A−5を添加したものは10日後でも
何ら異常が認められなかった。更に、黴の発生について
も効果が認められた。
〔発明の効果〕
本発明の写真用処理剤組成物を用いるときは、次のよ
うな優れた効果がある。
(1)金属イオンの作用による処理液中の有効成分の酸
化や分解がなく、長期にわたって処理液の効力を持続さ
せ、常に一定の処理結果が得られる。
(2)金属イオンが処理液中に存在又は混入しても、沈
澱やスラッジの発生がなく、フィルターの目づまりや被
処理物である写真感光材料面を汚染することがない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示される化合物の少なくとも
    一つを含むことを特徴とする写真用処理剤組成物。 一般式 〔式中、A1、A2、A3、A4、A5及びA6は各々‐COOM又は‐
    PO(OM)2を表し、Mは水素原子、アルカリ金属原子又は
    カチオンを表す。 B1、B2及びB3は各々2価の有機基を表す。〕
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