JP2622234B2 - 界面法によるポリ炭酸エステルの連続製造法 - Google Patents

界面法によるポリ炭酸エステルの連続製造法

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JP2622234B2
JP2622234B2 JP18107194A JP18107194A JP2622234B2 JP 2622234 B2 JP2622234 B2 JP 2622234B2 JP 18107194 A JP18107194 A JP 18107194A JP 18107194 A JP18107194 A JP 18107194A JP 2622234 B2 JP2622234 B2 JP 2622234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は界面法によるポリ炭酸エ
ステルの連続製造法に関する、詳しくは、静態混合器と
連続攪拌反応器(Continuous−flow S
tirredTank Reactor,以下CSTR
と略す)を用いて、先ずより高分子量のポリ炭酸エステ
ル前重合体を形成して、更に高分子量のポリ炭酸エステ
ルを接触製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許4,737,573は鎖状ポリ
炭酸エステルの製造法を開示し、ホスゲンをタンク反応
器にある水、非水溶性有機液体及び少なくとも一種のジ
ヒドロキシ芳香族化合物よりなる不均一混合物に導入と
同時に、水相のpHを8−11に維持するに十分な速度
でアルカリ金属又はアルカリ土族金属よりなるアルカリ
水溶液を導入し、混合物を15−50℃に維持され、水
相対有機相の体積比は0.4−1.0:1で、ホスゲン
対ジヒドロキシ芳香族化合物のモル比が少なくとも1.
1とし、且つ該混合物が水相、有機相分離しないよう維
持するに十分な速度で攪拌を行い、ビスクロロホメイト
組成物を形成させ、この組成物と、水と非水溶性有機液
体の混合物(攪拌)を含むタンク反応器に触媒を導入す
ると共に、水相のpHを10−14に維持するに十分な
アルカリ金属又はアルカリ土類金属よりなるアルカリ
溶液を導入する。その実施例は過量の25モル%ホスゲ
ンが使われ、且つ第1タンク反応器より流出した反応生
成物には2−3個のジヒドロキシ芳香族化合物分子しか
ない。
【0003】米国特許5,037,941は界面法によ
るポリ炭酸エステルの前重合体の製造法を開示し、米国
特許5,037,942は米国特許5,037,941
に似た方法を開示した。米国特許5,037,942の
方法は、(a)ホスゲン、一又は多種のジヒドロキシフ
ェノール、一又は多種のポリヒドロキシフェノール、ハ
ロゲン化有機溶媒と苛性アルカリ水溶液を一緒に反応器
中の少なくとも静態混合器に導入し、水相にこれらのフ
ェノールの部分ホスゲン化誘導体の細分散液を生成さ
せ、(b)該反応器の滞留時間段にて20−40秒反応
させ、それらの誘導体を含む粗分散液を生成し、(c)
これらのフェノールが完全にホスゲン化されるまで上記
(a)と(b)の混合と反応を繰り返し、(d)該分散
液に追加の苛性アルカリ水溶液を混合加入し、(e)該
分散液を25−45℃まで冷却し、(f)分子量が40
00−12000のポリ炭酸エステル前重合体の分散液
が得られるまで(a)と(b)の混合と反応を繰り返
す。
【0004】米国特許5,037,491と米国特許
5,037,492はいずれも静態混合器で分子量が高
い炭酸エステルのプレポリマーを製造しているが、その
ホスゲン化効率が低く、且つホスゲンの加水分解程度が
高い。例えば米国特許5,037,492の明細書の実
施例1、2、6はそれぞれ過量の40、32.2と4モ
ル%のホスゲンを用いて反応を行っている。又この両特
許方法はいずも(f)工程のオリゴマー混合物(水相と
有機相を含む)を(a)工程のフィード場所に再循環
し、ジヒドロキシフェノール化合物反応物の苛性アルカ
リ水溶液における濃度低下(ホスゲン化反応に不利)を
起こし、フィード場所の温度が上昇する(ホスゲンが加
水分解し易い)。
【0005】欧州特許公開0472848A1にポリ炭
酸エステルのオリゴマーの連続製造法を開示し、その内
ジヒドロキシ芳香族化合物とホスゲンを触媒と塩基の存
在下界面オリゴマー化反応を行う、その特徴は該反応を
回路反応器系統にて行い、反応混合物に鎖中止剤を加え
なく、触媒200ppm以下(有機溶媒を基準とする)
を用い、且つ少なくとも一個の静態混合器と栓状流動を
利用し、任意にCSTR反応器結合して使用するにあ
る。その明細書に記載の全ての実施例は過量のホスゲン
で2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(Bisphenol A,BPAと略す)と反応させ
ると共に、ホスゲンフィード圧力は再循環比値が高く1
0に達するに連れて増加し、ホスゲンの外漏れの機会を
大きくする。更にこの欧州特許出願案の方法も、オリゴ
マー化反応混合物を反応物フィード場所に再循環させる
ので、上記米国特許5,037,941及び米国特許
5,037,5942と同じの欠点がある。
【0006】James M. Silva & Philip G. KoskyがInd.
Eng. Chem. Res. 1991, 30, 468-474に発表した "The
Aqueous Phase in the Interfacial Synthesis of Poly
carbonate. 2. Appli-cation of Ionic Equilibria to
the Semibatch Polycarbonate"より次のことが分かる: (1) BPAが完全にNaOHに溶解して飽和水溶液
を形成した時、そのpHは>11; (2) 反応混合物の水溶液のpHが10−11の時、
BPA固体はBPA転化率が約0.8以上の場合に限り
完全溶解する。
【0007】ポリ炭酸エステルの連続製造法において、
輸送ポンプでBPAのフィードを溶液で連続フィードす
べきと制限されるので、フィード場所のBPA飽和アル
カリ性水溶液のpHは約12.2でないとBPA沈殿を
避けられない。以上の米国特許5,037,941;米
国特許5,037,942及び欧州特許公開04728
48A1の方法は、いずれもオリゴマー混合物を反応物
フィード場所に再循環するので、フィード場所の水溶液
pHが再循環流の影響を受け、制御しがたい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、主と
して先ず重量平均分子量が約21,000に達するポリ
炭酸エステルのプレポリマーを合成してから、触媒有機
溶媒と混合し、高分子ポリ炭酸エステルを製造する界面
法による高分子ポリ炭酸エステルの連続製造法を提供す
る。
【0009】本発明のもう一つの目的は、0−15℃の
ホスゲン有機溶液と、5−10℃のジヒドロキシフェノ
ール化合物アルカリ性水溶液を、5−15℃に維持する
第一段静態混合器にてジヒドロキシフェノール化合物の
ホスゲン化反応を行う界面法による高分子ポリ炭酸エス
テルの連続製造法を提供する。
【0010】本発明のもう一つの目的は、該第一段静態
混合器後回路反応器系統でポリ炭酸エステルのプレポリ
マーの製造を行い、該回路反応器系統には第二段静態混
合器と直列のCSTR反応器を含み、該CSTR反応器
に追加のアルカリ水溶液を加え、該CSTR反応器から
流出した反応混合物の一部分は該第二段静態混合器の入
口に再循環され、好ましくは該CSTR反応器から流出
した反応物流が再循環される前に、その全部又は部分の
水溶液相を除去する界面法による高分子ポリ炭酸エステ
ルの連続製造法を提供する。
【0011】本発明のもう一つの目的は、ポリ炭酸エス
テルのプレポリマーの水溶液とアミン触媒の有機溶液を
混合し、複数層の栓状流動型CSTR反応器に導入し界
面重縮合反応を行う界面法による高分子ポリ炭酸エステ
ルの連続製造法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の界面法によるポ
リ炭酸エステルの連続製造法は下記の工程を含む: a.一種又は多種のジヒドロキシフェノールと、任意の
一種又は多種の2個以上のヒドロキシを有するフェノー
ルと、苛性アルカリ水溶液と、ハロゲノ有機溶媒と、ホ
スゲンを第一段静態混合器に導入し、該水溶液相にてこ
れらのフェノールの一部ホスゲン化した誘導体の分散液
を形成し; b.工程aの第一段静態混合器から流出した反応混合物
を再循環オリゴマー反応混合物と合併し、第二段静態混
合器に導入し、水溶液相中に残余の未だ反応していない
それらのフェノールを更に転化させ; c.工程bの第二段静態混合器から流出した反応混合物
をCSTR反応器に導入し約10−60分間滞留させる
と共に、追加の苛性アルカリ水溶液を該CSTR反応器
の反応混合物に加え; d.該CSTR反応器から流出した反応混合物を2分流
に分け、第1分流を工程bへ再循環させ該再循環オリゴ
マー反応混合物とし、重量平均分子量が約21000に
達するポリ炭酸エステル前重合体を第2分流の有機相に
形成し、且つ該第2分流相には殆ど未反応のそれらのフ
ェノール反応物を含まない。上記方法は、好ましくは工
程dより得た第2分流と有機溶媒又は水に溶解したアミ
ン触媒を混合させ、複数層の栓状流動CSTR反応器に
て界面重縮合反応を行う。
【0013】
【効果】本発明方法の工程aに起こる主な反応は、それ
らの多元ヒドロキシフェノールとホスゲンのホスゲン化
反応であり、その内一又は二個のフェノール分子を含む
モノ又はビスクロロホメートエステルを形成する。工程
a中の該第一段静態混合器には未だ再循環流を導入して
いないので、その内部の反応混合物の水溶液pHとその
条件はより制御し易く、且つホスゲンもより低い圧力に
てフィードされる。
【0014】本発明方法の工程bの第二段静態混合器の
主な効用は、未反応の多元ヒドロキシフェノール化合物
を工程cのCSTR反応器に入る前に、相当低い、例え
ば約2%以下の含有量まで転化される。該再循環オリゴ
マー反応混合物の導入は、該第二段静態混合器内反応化
合物中のオリゴマー濃度を高めるので、未反応の多元ヒ
ドロキシフェノール化合物の転化を促進する。好ましく
は、該再循環オリゴマー反応混合物の第1分流として該
第二段静態混合器に導入する前、先ずその内の部分又は
全部の水溶液相を除去する。
【0015】本発明方法の工程cにおいて、反応混合物
は追加の苛性アルカリ水溶液を加えているので、望まし
いpHに制御されオリゴマー化反応を行っている。
【0016】
【発明の開示】本発明は界面法による高分子ポリ炭酸エ
ステルの連続製造法であり、先ず固有粘度が約0.16
に達するポリ炭酸エステルのプレポリマーを製造してか
ら、アミン触媒の存在下接触反応し、高分子ポリ炭酸エ
ステルにする。
【0017】本発明のより好ましい具体的実施方法は下
記の工程を含む: a.冷却スリーブがあり温度を5−20℃に維持する第
一段静態混合器にて、一種又は多種のジヒドロキシフェ
ノールと、任意の一種又は多種の2個以上のヒドロキシ
を有するフェノールと、苛性アルカリ水溶液と、ハロゲ
ノ有機溶媒と、ホスゲンを混合し、該水溶液相にてこれ
らのフェノールの一部ホスゲン化した誘導体の分散液を
形成する、該苛性アルカリの使用量は該ジヒドロキシフ
ェノールと多ヒドロキシフェノールが水溶液相に完全に
溶解するに十分であり、それらの反応混合物フィードの
温度は0−15℃である; b.工程aの第一段静態混合器から流出した反応混合物
を再循環オリゴマー反応混合物と合併し、第二段静態混
合器に導入する、第二段静態混合器は第一段静態混合器
と比べ断面積が大きい; c.工程bの第二段静態混合器から流出した反応混合物
をCSTR反応器に導入し約10−60分間滞留させる
と共に、追加の苛性アルカリ水溶液を該CSTR反応器
の反応混合物に加え; d.該CSTR反応器から流出した反応混合物を2分流
に分け、第1分流を水溶液相と有機相に分離し、該有機
相は工程bに再循環し工程bの再循環オリゴマー有機相
溶液とし、重量平均分子量が約21000に達するポリ
炭酸エステル前重合体を第2分流の有機相に形成し、且
つ該第2分流相には殆ど未反応のそれらのフェノール反
応物を含まない;及び e.工程dより得た第2分流とアミン触媒を含む有機溶
媒を混合させ、複数層の栓状流動CSTR反応器にて界
面重縮合反応を行う。
【0018】上記工程aにおいて、反応温度を低く維持
し、ホスゲン加水分解の速度を低下させ、又該ジヒドロ
キシフェノールと多ヒドロキシフェノールが水溶液相に
完全に溶解していて、ホスゲンとそれらのフェノールの
反応速度を増加しているので、ホスゲンの加水分解の程
度を減少できる。
【0019】本発明の好ましい具体的実施例において、
BPAに対するモル比が約1.05のホスゲンを含むフ
ィード混合物で工程aの反応を行うと、BPAの転化率
は80−85モル%に達し、水溶液pHはフィード入口
における約12.2から約9−11.8に低下した。
【0020】工程aからの反応混合物中の未反応フェノ
ールフィードを工程bにてホスゲン化とオリゴマー化反
応を続けて行い、該第二段静態混合器から流出した反応
混合物の温度は約15−25℃に上昇し、未反応フェノ
ールのフィードは2%以下に低下し、水溶液pHも更に
低下した。該第二段静態混合器は第一段静態混合器と比
べ断面積を大きくすることは、再循環流の導入による圧
力突然上昇を減少させる為である。
【0021】工程cのCSTR反応器中の反応混合物の
水溶液pHは、該追加する苛性アルカリ水溶液の加入に
より11−12.5、好ましくは11.5−12.0に
維持され、反応温度は約20−40℃である。工程cの
CSTR反応器において、オリゴマー化反応は望ましい
程度まで行い、未反応の残余フェノール反応物も殆ど完
全に転化された。工程aの第一段静態混合器から流出し
た反応混合物が適宜のpHにある場合、工程dの該有機
相溶液を工程bに再循環するだけでよい。これは非常に
有利である、何故ならば工程bの反応混合物に入った未
反応のフェノールのフィード(水溶液相に溶解されて
る)が、再循環流に希釈されなく、又水溶液のpHが再
循環流の影響を受けない。必要ならば、工程dの水溶液
相の一部を該有機相溶液と一緒に工程bへ再循環させ、
該第二段静態混合器反応混合物の水溶液相pHを調節す
ることもできる。好ましい再循環体積比(第二段静態混
合器の体積流量対第一段静態混合器の体積流量の比)は
3−10の間である。
【0022】工程eの複数層を有する栓状流動型CST
R反応器中、好ましくは6層以上、特に10層あるもの
が最適である。適宜な複数層を有する栓状流動型CST
R反応器は既に米国特許4,737,573に記載され
ていて、該案の内容は本案の参考資料とする。該栓状流
動型CSTR反応器には任意に苛性アルカリ水溶液を導
入し、重縮合反応の水溶液をPH9−11の間に制御す
る。大部分の重縮合反応は該複数層の栓状流動型CST
R反応器の前面数層(入口に近いもの)に発生し、その
後数層(重縮合反応生成物が該栓状流動型CSTR反応
器から離れる前)に酸水溶液を加え、反応生成物を望み
のpHまで中和することができる。本発明の方法に適用
されるジヒドロキシフェノールは米国特許4,737,
573に開示され、その内容は本案の参考資料とする。
適宜なジヒドロキシフェノールは、例えば: 2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン(Bisphe
nol A, BPAと略す) 、 4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、 4,4’−(1−α−メチルベンジリデン)ビスフェノ
ール、 4,4’−シクロヘキシリデン)ビスフェノール、 1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン 2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、 テトラメチル−ビスフェノール−A、 ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メ
タン 4,4’−エチリデン−ビスフェノール、 4,4’−メチレン−ビスフェノール、 ジヒドロキシジフェニルメタン、及び メチル−イソブチル−メチレン−ビスフェノール。 以上のジヒドロキシフェノールは単独又は互いの混合物
で使用される。該二個以上のヒドロキシ基があるフェノ
ールをフィードとすると、分枝鎖を有するポリ炭酸エス
テルを形成できる。好ましい二個以上のヒドロキシ基が
あるフェノールは米国特許5,037,942に見ら
れ、その内容は本案の参考資料とする。三個以上のヒド
ロキシ基があるフェノールの好ましい例は1,1,1−
トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンと4,4’−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4”−(4−ヒドロ
キシフェニル)フェニルメタンなどがある。これらの二
個以上のヒドロキシ基があるフェノールの使用量は0.
1−2.0重量%(ジヒドロキシフェノール反応物の重
量を基準とする)である。
【0023】ホスゲンとジヒドロキシフェノールの適宜
な送りモル比は1.0−2.0で、好ましくは1.01
−1.10である。
【0024】本発明に適用するハロゲノ有機溶媒の例と
して、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン、塩化メチレン、1,1,2−
トリクロロエタン、テトラクロロエタン及びそれらの混
合物が挙げられる。
【0025】本発明に使わられる苛性アルカリ水溶液の
内、常用なアルカリはアルカリ金属又はアルカリ土類金
属の水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム又は水酸化カルシウムが挙げられる。苛性アルカリ水
溶液の濃度は0.2−19Mと特別の制限がない。
【0026】本発明に使われる静態混合器は公知であ
り、例えば,陳らがChemicalEngineer
ing,Mar.19,1973,p.105−111
に公開したものが挙げられる。本発明方法に適用される
静態混合器は、内部に21個の素子がある静態混合器で
あり、この静態混合器へ送られるフイードの速度は約4
0cm/sec以上の線速度、好ましくは60−100
cm/secである。
【0027】本発明に適用されるアミン触媒は三級アミ
ンとピリジン類化合物で、特にトリアルキルアミン、炭
素数が6以上のものが尚更好ましい。適宜な例として、
トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジエチ
ル−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン及び
4−ジメチルピリジンなどが挙げられる。機能又は操作
上本発明のアミン触媒と同じの他の触媒も使用されるこ
とができる。
【0028】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明方法を説明する
が、本発明の範囲を制限するものではない。
【0029】
【実施例1】ホスゲン(20%in塩化メチレン、流速
131.21g/min)と塩化メチレン(329.7
9g/min)を連続的に送り、冷却コイルを経て5−
10℃まで冷却した。以上の成分をノズルを経て第一段
静態混合器に入る前に21.114L/hrの予め5−
10℃に冷却した2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)
プロパン(Bisphenol A,BPAと略す)水
溶液と混合し、一緒に第一段静態混合器へ送る。該BP
A水溶液は7487gのBPA、123gのt−ブチー
ルフェノール、5446gの50% 水酸化ナトリウム
水溶液と39.50Lの水よりなる。該第一段静態混合
器六個のNo.T4−21の静態混合器ユニットよりな
り、各ユニットの長さは16.5cmで、内径は5mm
であり、日本Noritake社より製造されたもので
ある。該第一段静態混合器に冷却スリーブを設置し、1
0℃の冷媒を該冷却スリーブに流し、該第一段静態混合
器内の混合物を9−20℃に維持する。
【0030】該反応混合物を第二段静態混合器(No.
T6−21、長さ25cm、内径8mm、日本Nori
take社より製造)は導入する前に再循環流と合併す
る。該第二段静態混合器は16個のT6−21ユニット
よりなる。
【0031】該第二段静態混合器から流出した反応混合
物を反応液容積36Lで、アンカー型攪拌器を有するC
STR反応器に導入し、冷却スリーブを該CSTR反応
器に設置し、その内の反応液を20−25℃に維持し
た。50%水酸化ナトリウム水溶液を12−24g/m
inの速度で該CSTR反応器に加え、pHを11−1
2に維持した。該CSTR反応器から流出した反応混合
物流をタンクに送り、タンク内は水溶液層と有機層の両
相となり、該有機層から再循環流を取り出し、約2.5
の再循環比で画第二段静態混合器の流入口へ再循環され
(再循環比の定義は第二段静態混合器の体積流量対第一
段静態混合器の体積流量の比である)、該第一段静態混
合器から流出した反応混合物と合併する。
【0032】該CSTR反応器から流出した反応物流が
該タンクに入る前、その一部分は支流の方式で導き出
し、反応時間が約140分間の時に、この支流を10層
の栓状流動 型CSTR反応器へ送り重縮合反応を行
う。同時にトリエチルアミンの塩化メチレン溶液(5体
積%)を導入する、その量はBPAフィードの1モル%
である。50%水酸化ナトリウム水溶液を任意に導入
し、反応混合物のpHを9−11に維持する。第十層か
ら流出した液体は分離タンクに導入され、そこで有機層
と水溶液層の両相に分かれ、有機層を取り出し、体積が
約その1/4−1/5の希釈アルカリ液(150g3%
水酸化ナトリウム水溶液に5L水を混合)で洗い、更に
有機層を取り出し、体積が約その1/4−1/5の希釈
酸液(100g0.74%塩酸水溶液に5L水を混合)
で洗い、最後に又該有機層と同体積の水で三回洗う。分
離した有機層からその中の有機溶媒を蒸発し粗ポリ炭酸
エステル膜を得た。該膜の固有粘度(I.V.)は1%
(g/ml)の塩化メチレン溶液とUbbelode粘
度計で測定して得たものである。実験条件と結果を表1
に示す。
【表1】
【0033】上記得られた水洗い済のポリ炭酸エステル
有機溶液を同体積のn−ヘキサンと混合し、ポリ炭酸エ
ステル樹脂を沈殿させる、その平均分子量は1%(g/
ml)塩化メチレン溶液と三つのGPCカラム(Mil
lipore WatersNo.10681,7.8
×300nm,3カラム直列)で測定して得た、その
内八つのポリスチレン(分子量がそれぞれ3100K,
240K,35K,5K,390K,102K,8.5
K,1.8K)を基準とし、クロロホルムを溶離液とす
る。結果は表2の通りである。このポリ炭酸エステル樹
脂は前記粗ポリ炭酸エステル膜より平均分子量が高く、
分子量分布とI.V.値が狭い、それは部分の低分子量
オリゴマーと不純物がn−ヘプタン溶媒に溶けた為であ
る。
【表2】
【0034】
【実施例2】再循環比を4.0に、第二段静態混合器を
八つのT6−21よりなるものにした外は、全て実施例
1の通りに行った。実験条件と結果は表3と4の通りで
ある。
【表3】
【表4】 表3と表4の結果より、本実施例には実施例1より短い
第二段静態混合器と高い再循環比を使用したが、やはり
実施例1に劣らない結果が得た。
【0035】
【実施例3】テストC818に用いる第二段静態混合器
を四つのT6−21よりなるもので、再循環比を7.2
5に;テストC821に用いる第二段静態混合器を12
個のT6−21よりなるもので、再循環比を3.96に
した外は、全て実施例1の通りに行った。実験条件と結
果は表5と6の通りである。
【表5】
【表6】
【0036】
【実施例4】再循環比を4.0に、第二段静態混合器を
八つのT6−21よりなるものにした外は、全て実施例
1の通りに行った。実験条件と結果は表7,表8および
表9の通りである。
【表7】
【表8】
【表9】
【0037】
【実施例5】フィード混合物の線速度、再循環流線速
度、再循環比を表10と11の通りにした外は、全て実
施例4の通りに行った。実験条件と結果は表10と11
の通りである。
【表10】
【表11】

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a.一種又は多種のジヒドロキシフェノー
    ルと、任意の一種又は多種の2個以上のヒドロキシを有
    するフェノールと、苛性アルカリ水溶液と、ハロゲノ有
    機溶媒と、ホスゲンを第一段静態混合器に導入し、該水
    溶液相にてこれらのフェノールの一部ホスゲン化した誘
    導体の分散液を形成し; b.工程aの第一段静態混合器から流出した反応混合物
    を再循環オリゴマー反応混合物と合併し、第二段静態混
    合器に導入し、水溶液相中に残余の未だ反応していない
    それらのフェノールを更に転化させ; c.工程bの第二段静態混合器から流出した反応混合物
    をCSTR反応器に導入し約10−60分間滞留させる
    と共に、追加の苛性アルカリ水溶液を該CSTR反応器
    の反応混合物に加え; d.該CSTR反応器から流出した反応混合物を2分流
    に分け、第1分流を工程bへ再循環させ該再循環オリゴ
    マー反応混合物とし、重量平均分子量が約21000に
    達するポリ炭酸エステル前重合体を第2分流の有機相に
    形成し、且つ該第2分流相には殆ど未反応のそれらのフ
    ェノール反応物を含まない;を含む界面法によるポリ炭
    酸エステルの連続製造法。
  2. 【請求項2】工程dの第1分流を該工程bの第二段静態
    混合物に導入させる前に、先にその中の部分又は殆ど全
    部の水溶液相を除去する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】工程dの第1分流を該工程bの第二段静態
    混合物に導入させる前に、先にその中の殆ど全部の水溶
    液相を除去する請求項1の方法。
  4. 【請求項4】第二段静態混合器の断面積は第一段静態混
    合器の断面積より大きい請求項1の方法。
  5. 【請求項5】第一段と第二段静態混合器のフィード混合
    物の速度が40cm/sec以上の線速度である請求項
    1の方法。
  6. 【請求項6】第一段静態混合器に導入させる反応物は0
    −15℃の間にあり、且つ該第二段静態混合器には冷却
    スリーブがあり、その内部の反応混合物の温度を5−2
    0℃に維持する請求項1の方法。
  7. 【請求項7】該ジヒドロキシフェノールが2,2−ビス
    (ヒドロキシフェニル)プロパンであり、且つ該第一段
    静態混合器に導入される苛性アルカリ水溶液中の苛性ア
    ルカリの含有量は2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)
    プロパンを完全溶解するに十分である請求項6の方法。
  8. 【請求項8】工程dの第1分流を該工程bの第二段静態
    混合物に導入させる前に、先にその殆ど全部の水溶液相
    を除去する請求項7の方法。
  9. 【請求項9】該第二段静態混合器の体積流量に対する該
    第一段静態混合器の体積流量の比を表わす再循環比値が
    3−10の間である請求項8の方法。
  10. 【請求項10】第二段静態混合器における反応物の滞留
    時間が約1−10秒で、該第二段静態混合器より流出し
    た反応混合物の温度が15−25℃で、且つその水溶液
    相のpHが9−11.8で、未反応2,2−ビス(ヒド
    ロキシフェニル)プロパン単量体が2.0重量%以下で
    ある請求項9の方法。
  11. 【請求項11】工程cのCSTR反応器内の反応混合物
    の温度が−20−40℃で、その溶液相のpHを11−
    12.5の間に維持する請求項10の方法。
  12. 【請求項12】工程dより得た第2分流と有機溶媒又は
    水に溶解したアミン触媒を混合させ、複数層の栓状流動
    CSTR反応器にて界面重縮合反応を行う請求項1の方
    法。
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